JPH06106384A - 粉粒体充填管の製造方法 - Google Patents
粉粒体充填管の製造方法Info
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- JPH06106384A JPH06106384A JP4256642A JP25664292A JPH06106384A JP H06106384 A JPH06106384 A JP H06106384A JP 4256642 A JP4256642 A JP 4256642A JP 25664292 A JP25664292 A JP 25664292A JP H06106384 A JPH06106384 A JP H06106384A
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- welding
- granular material
- flux
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 健全な接合溶接部を得ることにより管外皮に
割れのない粉粒体充填管の製造方法を提供する。 【構成】 金属板を管状体に成形する途中で管状体に粉
粒体を供給し、管状体の両エッジを高周波溶接により接
合し、粉粒体が充填された溶接管を縮径する粉粒体充填
管の製造方法において、粉粒体の管状体エッジ面への磁
着を防ぐ、粉粒体の磁化率および粒子質量を溶接入熱に
基づいて求め、求めた粉粒体によって前記管状体内に供
給する粉粒体の上層を形成するとともに、粉粒体の上層
表面と前記接合溶接部との間に所定の空隙距離をおいて
粉粒体を供給する。
割れのない粉粒体充填管の製造方法を提供する。 【構成】 金属板を管状体に成形する途中で管状体に粉
粒体を供給し、管状体の両エッジを高周波溶接により接
合し、粉粒体が充填された溶接管を縮径する粉粒体充填
管の製造方法において、粉粒体の管状体エッジ面への磁
着を防ぐ、粉粒体の磁化率および粒子質量を溶接入熱に
基づいて求め、求めた粉粒体によって前記管状体内に供
給する粉粒体の上層を形成するとともに、粉粒体の上層
表面と前記接合溶接部との間に所定の空隙距離をおいて
粉粒体を供給する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は炭素鋼、ステンレス
鋼、銅合金、アルミニウム合金その他の金属管に粉粒体
を充填した粉粒体充填管の製造方法に関する。ここで、
粉粒体とは溶接用フラックス、酸化物超電導材、溶鋼用
添加剤等の粉粒体をいう。
鋼、銅合金、アルミニウム合金その他の金属管に粉粒体
を充填した粉粒体充填管の製造方法に関する。ここで、
粉粒体とは溶接用フラックス、酸化物超電導材、溶鋼用
添加剤等の粉粒体をいう。
【0002】
【従来の技術】粉粒体充填管の一つとして、溶接用フラ
ックス入りシームレスワイヤがある。このシームレスワ
イヤの製造では、帯鋼を所要の幅でスリッティングし、
スリット後の帯鋼を成形ロールによりU字形からO字形
に漸次成形する。この成形途中でU字形帯鋼の長手方向
に沿った開口からフィーダによりフラックスを帯鋼谷部
に供給する。ついで、O字形に成形すると同時に、開口
の相対するエッジ面を溶接により接合し、引き続いて縮
径する。さらに必要に応じて焼鈍したのち、フラックス
が充填された管を所望の径に伸線、巻き取って製品とす
る。
ックス入りシームレスワイヤがある。このシームレスワ
イヤの製造では、帯鋼を所要の幅でスリッティングし、
スリット後の帯鋼を成形ロールによりU字形からO字形
に漸次成形する。この成形途中でU字形帯鋼の長手方向
に沿った開口からフィーダによりフラックスを帯鋼谷部
に供給する。ついで、O字形に成形すると同時に、開口
の相対するエッジ面を溶接により接合し、引き続いて縮
径する。さらに必要に応じて焼鈍したのち、フラックス
が充填された管を所望の径に伸線、巻き取って製品とす
る。
【0003】上記粉粒体充填管の製造における溶接法と
して、高周波誘導溶接法、高周波抵抗溶接法等の高周波
溶接が広く用いられている。これらの溶接法は、いずれ
もほぼO字形に成形したところで、高周波電流により開
口のエッジ面を溶融温度まで加熱し、相対するエッジ面
を一対のスクイズロールにより圧接する。
して、高周波誘導溶接法、高周波抵抗溶接法等の高周波
溶接が広く用いられている。これらの溶接法は、いずれ
もほぼO字形に成形したところで、高周波電流により開
口のエッジ面を溶融温度まで加熱し、相対するエッジ面
を一対のスクイズロールにより圧接する。
【0004】ところで、フラックスを充填し、溶接した
管を圧延、伸線等により縮径する際に、管外皮に割れが
発生することがある。そして、この割れの原因として、
次のように考えられている。溶接時に管状体の開口エッ
ジ面に酸化物やケイ酸物等のフラックスの一部が付着す
る。すなわち、溶接位置では溶接電流によって発生した
磁場により管状体の開口エッジ部は磁極となる。したが
って、フラックスのうちの強磁性成分は、磁力により開
口エッジ部に吸着される。このとき非磁性成分も強磁性
成分に伴われて開口エッジ部に付着する。これら開口エ
ッジ部に付着したフラックスは、接合溶接部の介在物と
なり、溶接欠陥となる。そして、この溶接欠陥により縮
径時に割れが発生する。縮径時の割れはそのまま製品す
なわち溶接用フラックス入りワイヤに持ち込まれ、溶接
作業性を劣化させる。
管を圧延、伸線等により縮径する際に、管外皮に割れが
発生することがある。そして、この割れの原因として、
次のように考えられている。溶接時に管状体の開口エッ
ジ面に酸化物やケイ酸物等のフラックスの一部が付着す
る。すなわち、溶接位置では溶接電流によって発生した
磁場により管状体の開口エッジ部は磁極となる。したが
って、フラックスのうちの強磁性成分は、磁力により開
口エッジ部に吸着される。このとき非磁性成分も強磁性
成分に伴われて開口エッジ部に付着する。これら開口エ
ッジ部に付着したフラックスは、接合溶接部の介在物と
なり、溶接欠陥となる。そして、この溶接欠陥により縮
径時に割れが発生する。縮径時の割れはそのまま製品す
なわち溶接用フラックス入りワイヤに持ち込まれ、溶接
作業性を劣化させる。
【0005】このような問題を解決する技術の一つに特
開昭60−234792号公報の「フィラーワイヤの製
造方法」があり、上層に非磁性材料を下層に磁性材料ま
たはフェライト系材料を層状に散布し、上層の非磁性材
料層により強磁性材料またはフェライト系材料が開口エ
ッジ部に吸着されるのを抑制する。特開昭60−234
794号公報で開示された「溶接用複合ワイヤ」があ
り、非透磁率が1.10以下の粉末原料の実質的に非磁
性の粉体を充填し、粉体が磁力により開口エッジ部に吸
着するのを防止する。また、特開昭63−5897号公
報で開示された「複合管の製造方法」があり、粉体の供
給時に48メッシュより細かい微粉末を除去し、微粉末
が開口エッジ部に付着するのを防止する。さらに、特開
平3−207598号公報で開示された「粉体入りワイ
ヤの製造方法」では実質的に非磁性の原料粉末を造粒
し、強磁性成分に伴って開口エッジ部へ舞い上がること
を防止する。また他の技術として、特開昭54−109
040号公報で開示された「粉末が充填された管を製造
する方法」がある。この技術は、管状体いっぱいに充満
されないようにして粉体を供給し、接合溶接部と供給さ
れた粉体層表面との間に空隙すなわち距離を設け、粉体
が舞い上って開口エッジ部に至らないようにしている。
開昭60−234792号公報の「フィラーワイヤの製
造方法」があり、上層に非磁性材料を下層に磁性材料ま
たはフェライト系材料を層状に散布し、上層の非磁性材
料層により強磁性材料またはフェライト系材料が開口エ
ッジ部に吸着されるのを抑制する。特開昭60−234
794号公報で開示された「溶接用複合ワイヤ」があ
り、非透磁率が1.10以下の粉末原料の実質的に非磁
性の粉体を充填し、粉体が磁力により開口エッジ部に吸
着するのを防止する。また、特開昭63−5897号公
報で開示された「複合管の製造方法」があり、粉体の供
給時に48メッシュより細かい微粉末を除去し、微粉末
が開口エッジ部に付着するのを防止する。さらに、特開
平3−207598号公報で開示された「粉体入りワイ
ヤの製造方法」では実質的に非磁性の原料粉末を造粒
し、強磁性成分に伴って開口エッジ部へ舞い上がること
を防止する。また他の技術として、特開昭54−109
040号公報で開示された「粉末が充填された管を製造
する方法」がある。この技術は、管状体いっぱいに充満
されないようにして粉体を供給し、接合溶接部と供給さ
れた粉体層表面との間に空隙すなわち距離を設け、粉体
が舞い上って開口エッジ部に至らないようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
によって接合溶接部の改善を図っても、管縮径時に依然
として前述のような割れが発生し、製品歩留りの低下を
招いていた。割れは一度発生すると、最初は微小な割れ
でも、管の縮径サイズが小さくなるに従って管長手方向
に延び、製品サイズではもはや無視できない程度の長さ
となる。
によって接合溶接部の改善を図っても、管縮径時に依然
として前述のような割れが発生し、製品歩留りの低下を
招いていた。割れは一度発生すると、最初は微小な割れ
でも、管の縮径サイズが小さくなるに従って管長手方向
に延び、製品サイズではもはや無視できない程度の長さ
となる。
【0007】そこで、この発明は、健全な接合溶接部を
得ることにより管外皮に割れのない粉粒体充填管の製造
方法を提供することを目的とする。
得ることにより管外皮に割れのない粉粒体充填管の製造
方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明者らは、管縮径時の
割れは溶接時にオープン管の開口エッジ部に粉粒体が磁
力により吸着することに基づく溶接欠陥であることを再
確認した。この粉粒体の吸着を防止するには単に粉体を
造粒して大粒化したり、あるいは実質的に非磁性の原料
粉末のみを供給するといった漠然とした処置では、効果
が乏しいことを明らかにした。さらに一歩踏み込んで粉
粒体、特に管の開口エッジ部に面する上層の粉粒体の磁
気特性と粒子質量に着目し、これらを規制した粉粒体に
するなら、粉粒体のエッジ部への舞い上がりは抑制され
ることを見出した。この発明は、これらの知見に基づい
てなされたものである。
割れは溶接時にオープン管の開口エッジ部に粉粒体が磁
力により吸着することに基づく溶接欠陥であることを再
確認した。この粉粒体の吸着を防止するには単に粉体を
造粒して大粒化したり、あるいは実質的に非磁性の原料
粉末のみを供給するといった漠然とした処置では、効果
が乏しいことを明らかにした。さらに一歩踏み込んで粉
粒体、特に管の開口エッジ部に面する上層の粉粒体の磁
気特性と粒子質量に着目し、これらを規制した粉粒体に
するなら、粉粒体のエッジ部への舞い上がりは抑制され
ることを見出した。この発明は、これらの知見に基づい
てなされたものである。
【0009】この発明の粉粒体充填管の製造方法は、金
属板を管状体に成形する途中で管状体に粉粒体を供給
し、管状体の両エッジを高周波溶接により接合し、粉粒
体が充填された溶接管を縮径する粉粒体充填管の製造方
法において、粉粒体の管状体エッジ面への磁着を防ぐ、
粉粒体の磁化率および粒子質量を溶接入熱に基づいて求
め、求めた粉粒体によって前記管状体内に供給する粉粒
体の上層を形成するとともに、粉粒体の上層表面と前記
接合溶接部との間に所定の空隙距離をおいて粉粒体を供
給する。
属板を管状体に成形する途中で管状体に粉粒体を供給
し、管状体の両エッジを高周波溶接により接合し、粉粒
体が充填された溶接管を縮径する粉粒体充填管の製造方
法において、粉粒体の管状体エッジ面への磁着を防ぐ、
粉粒体の磁化率および粒子質量を溶接入熱に基づいて求
め、求めた粉粒体によって前記管状体内に供給する粉粒
体の上層を形成するとともに、粉粒体の上層表面と前記
接合溶接部との間に所定の空隙距離をおいて粉粒体を供
給する。
【0010】また、上記粉粒体充填管の製造方法におい
て、上記磁化率χg 、粒子質量m、および空隙距離Lを
それぞれ、下記範囲内の値とすることが望ましい。 χg ≦(2.00+246P-0.89 )・10-4〔emu/
g〕 P:溶接入熱〔kVA 〕、 m≧1.8×10-5・P1.8 〔mg〕、 L≧5 〔mm〕 すなわち、この発明では管内に供給する粉粒体のうち管
の接合溶接部に面する上層の粉粒体の磁化率χg を高周
波溶接の入熱P(すなわちEP IP 〔kVA 〕)に対応し
て上記のように低レベルに抑え、その粒子質量を上記の
ように所定レベル以上にし、さらに粉粒体層表面と接合
溶接部との間に所定の空隙距離を設けている。この結
果、入熱Pにより発生する磁場の、粉粒体粒子に及ぼす
影響は実質的に無視できる程度となる。
て、上記磁化率χg 、粒子質量m、および空隙距離Lを
それぞれ、下記範囲内の値とすることが望ましい。 χg ≦(2.00+246P-0.89 )・10-4〔emu/
g〕 P:溶接入熱〔kVA 〕、 m≧1.8×10-5・P1.8 〔mg〕、 L≧5 〔mm〕 すなわち、この発明では管内に供給する粉粒体のうち管
の接合溶接部に面する上層の粉粒体の磁化率χg を高周
波溶接の入熱P(すなわちEP IP 〔kVA 〕)に対応し
て上記のように低レベルに抑え、その粒子質量を上記の
ように所定レベル以上にし、さらに粉粒体層表面と接合
溶接部との間に所定の空隙距離を設けている。この結
果、入熱Pにより発生する磁場の、粉粒体粒子に及ぼす
影響は実質的に無視できる程度となる。
【0011】この発明で磁化率χg とは粉粒体の単位質
量当りの磁化率であり、粉粒体の質量をa〔g〕、磁気
モーメントをμ〔G・cm3 〕、外部磁場をH〔Oe(=
G)〕とすると、磁化率χg は
量当りの磁化率であり、粉粒体の質量をa〔g〕、磁気
モーメントをμ〔G・cm3 〕、外部磁場をH〔Oe(=
G)〕とすると、磁化率χg は
【数1】 で表される。ここでは、慣例に従って〔cm3 ・g-1〕を
〔emu/g〕と表記する。
〔emu/g〕と表記する。
【0012】本発明において入熱量Pとは溶接機の出力
としての入熱量EP IP (kVA)であり、そして適正入熱
量は溶接速度V、板厚t等によって変る。図3は溶接速
度V(m/min)を変数として適正入熱量の範囲を示して
いる。図3において、曲線PL の下側の領域Iは冷接割
れが発生する領域を示している。曲線PL は近似的にP
L =4.70V0.6 t1.6 として表される。線PU の上
側の領域III は最終仕上管の内径以上の直径のスパッタ
が発生する領域を示している。溶接速度Vが限界溶接速
度V0 (曲線PL および直線PM が交わる点Oでの溶接
速度)以下の範囲では、線PU は近似的にPU =4.7
0t1.6 V0.6 (=PL )+2.97t0.6 V0.6 と表
される。また、溶接速度Vが限界溶接速度V0 を超える
範囲では、線PU は近似的にPU =0.97t2 V(=
PM )+0.75tVで表される直線となる。曲線PL
と線PU とで挟まれた領域IIは、冷接割れおよび最終仕
上管の内径以上の直径のスパッタ、いわゆる伸線時に断
線を頻発させる大粒のスパッタが発生しない領域であ
る。さらに、直線PM はスパッタリングが観測される最
小入熱量を表しており、近似的にPM =0.97t2 V
である。曲線PL と直線PM で挟まれた領域IIaは、冷
接割れおよびスパッタリングが観測されない領域であ
る。限界溶接速度V0 は、この領域IIaが消滅する限界
の速度である。
としての入熱量EP IP (kVA)であり、そして適正入熱
量は溶接速度V、板厚t等によって変る。図3は溶接速
度V(m/min)を変数として適正入熱量の範囲を示して
いる。図3において、曲線PL の下側の領域Iは冷接割
れが発生する領域を示している。曲線PL は近似的にP
L =4.70V0.6 t1.6 として表される。線PU の上
側の領域III は最終仕上管の内径以上の直径のスパッタ
が発生する領域を示している。溶接速度Vが限界溶接速
度V0 (曲線PL および直線PM が交わる点Oでの溶接
速度)以下の範囲では、線PU は近似的にPU =4.7
0t1.6 V0.6 (=PL )+2.97t0.6 V0.6 と表
される。また、溶接速度Vが限界溶接速度V0 を超える
範囲では、線PU は近似的にPU =0.97t2 V(=
PM )+0.75tVで表される直線となる。曲線PL
と線PU とで挟まれた領域IIは、冷接割れおよび最終仕
上管の内径以上の直径のスパッタ、いわゆる伸線時に断
線を頻発させる大粒のスパッタが発生しない領域であ
る。さらに、直線PM はスパッタリングが観測される最
小入熱量を表しており、近似的にPM =0.97t2 V
である。曲線PL と直線PM で挟まれた領域IIaは、冷
接割れおよびスパッタリングが観測されない領域であ
る。限界溶接速度V0 は、この領域IIaが消滅する限界
の速度である。
【0013】溶接速度は速いほど生産性は上がるが、管
状体への粉粒体の供給速度からの制限、造管設備や後続
する圧延設備の能力その他によって制限される。一方、
入熱量は少ない方がエネルギの節約となるが、電源電圧
その他の造管条件の変動のために上記適正領域内で余裕
をもって選ぶのが望ましい。
状体への粉粒体の供給速度からの制限、造管設備や後続
する圧延設備の能力その他によって制限される。一方、
入熱量は少ない方がエネルギの節約となるが、電源電圧
その他の造管条件の変動のために上記適正領域内で余裕
をもって選ぶのが望ましい。
【0014】一方、オープン管の開口部に供給される粉
粒体は、粉粒体充填管の使用目的に合せて各種の原料粉
末が選択され、そのままの状態であるいは造粒して使用
される。たとえば、溶接用フラックス入りワイヤではス
ラグ生成剤としてルチールサンド、マグネシアクリンカ
ー等、アーク安定剤としてケイ酸ソーダ、チタン酸カリ
等、脱酸剤・合金剤として低C−Fe−Si,Fe−S
i−Mn,Al−Mg等の弱磁性成分が用いらる。ま
た、鉄粉、酸化鉄等の強磁性成分が溶着速度の向上、フ
ラックス充填率の調整、溶接作業性の改善のために配合
されることもある。すでに述べたように、オープン管の
溶接位置では溶接電流によって発生した磁場によりオー
プン管の開口エッジ部は磁極となるので、上記強磁性成
分は磁力により開口エッジ部に吸着される虞れがある。
そこで従来では、鉄粉や酸化鉄等の強磁性成分を除い
て、実質的に非磁性の原材料のみを選択しそのままの状
態で、あるいは造粒してオープン管に供給することを試
みている(特開昭60−234794,特開平3−20
7598)。しかしながら、これらの処置はある程度の
割れの防止には有効であるけれども完全解決には至ら
ず、依然として満足する結果は得られなかった。その理
由は、上記高周波溶接の入熱P(PL <P<PU )によ
り発生する磁場は予想以上に強磁場であり、いわゆる非
磁性つまり比透磁率1.10以下の粉粒体に対しても影
響を及ぼし、開口エッジ部へと導く危険性を有するから
である。
粒体は、粉粒体充填管の使用目的に合せて各種の原料粉
末が選択され、そのままの状態であるいは造粒して使用
される。たとえば、溶接用フラックス入りワイヤではス
ラグ生成剤としてルチールサンド、マグネシアクリンカ
ー等、アーク安定剤としてケイ酸ソーダ、チタン酸カリ
等、脱酸剤・合金剤として低C−Fe−Si,Fe−S
i−Mn,Al−Mg等の弱磁性成分が用いらる。ま
た、鉄粉、酸化鉄等の強磁性成分が溶着速度の向上、フ
ラックス充填率の調整、溶接作業性の改善のために配合
されることもある。すでに述べたように、オープン管の
溶接位置では溶接電流によって発生した磁場によりオー
プン管の開口エッジ部は磁極となるので、上記強磁性成
分は磁力により開口エッジ部に吸着される虞れがある。
そこで従来では、鉄粉や酸化鉄等の強磁性成分を除い
て、実質的に非磁性の原材料のみを選択しそのままの状
態で、あるいは造粒してオープン管に供給することを試
みている(特開昭60−234794,特開平3−20
7598)。しかしながら、これらの処置はある程度の
割れの防止には有効であるけれども完全解決には至ら
ず、依然として満足する結果は得られなかった。その理
由は、上記高周波溶接の入熱P(PL <P<PU )によ
り発生する磁場は予想以上に強磁場であり、いわゆる非
磁性つまり比透磁率1.10以下の粉粒体に対しても影
響を及ぼし、開口エッジ部へと導く危険性を有するから
である。
【0015】この発明では、粉粒体の管状体エッジ面へ
の磁着を防ぐ粉粒体の磁化率χg および粒子質量mを溶
接入熱Pに基づいて求める。つまり粉粒体の磁化率χg
を溶接入熱Pによって定まる所定レベル以下に規制し、
かつその粒子質量mをやはり溶接入熱Pによって定まる
所定レベル以上に規制した粉粒体として、この粉粒体に
よって管状体の接合溶接部との間に所定の空隙距離をお
いて粉粒体層の上層を形成する。これにより粉粒体の管
状体エッジ面への舞い上がりは抑制される。なお、粉粒
体の管状体エッジ面への磁着を防ぐ、粉粒体の上記物理
的特性(磁化率χg 、粒子質量m)の溶接入熱Pに基づ
く適正範囲は、実際に製造する粉粒体充填管の造管径
(管状体を溶接接合する時点の管径)に合わせて求め
る。
の磁着を防ぐ粉粒体の磁化率χg および粒子質量mを溶
接入熱Pに基づいて求める。つまり粉粒体の磁化率χg
を溶接入熱Pによって定まる所定レベル以下に規制し、
かつその粒子質量mをやはり溶接入熱Pによって定まる
所定レベル以上に規制した粉粒体として、この粉粒体に
よって管状体の接合溶接部との間に所定の空隙距離をお
いて粉粒体層の上層を形成する。これにより粉粒体の管
状体エッジ面への舞い上がりは抑制される。なお、粉粒
体の管状体エッジ面への磁着を防ぐ、粉粒体の上記物理
的特性(磁化率χg 、粒子質量m)の溶接入熱Pに基づ
く適正範囲は、実際に製造する粉粒体充填管の造管径
(管状体を溶接接合する時点の管径)に合わせて求め
る。
【0016】以下、望ましい例として高周波溶接により
外径:10〜50 mm 、肉厚:1〜5 mm の小径管に造
管する場合の上記適正範囲について説明する。この場合
において、本発明者らは粉粒体の磁化率χg を高周波溶
接の入熱P〔kVA 〕と対応させて χg ≦(2.00+246P-0.89 )・10-4〔emu/
g〕 と規制するならば、後述の粉粒体粒子の質量規制および
空隙距離の規制と相まって、上記入熱量P(PL <P<
PU )によって発生する磁場の影響力を実質的に無視で
きることを実験の結果究明した。粉粒体の磁化率はVS
M(振動試料型磁力計)法により次のようにして求め
た。
外径:10〜50 mm 、肉厚:1〜5 mm の小径管に造
管する場合の上記適正範囲について説明する。この場合
において、本発明者らは粉粒体の磁化率χg を高周波溶
接の入熱P〔kVA 〕と対応させて χg ≦(2.00+246P-0.89 )・10-4〔emu/
g〕 と規制するならば、後述の粉粒体粒子の質量規制および
空隙距離の規制と相まって、上記入熱量P(PL <P<
PU )によって発生する磁場の影響力を実質的に無視で
きることを実験の結果究明した。粉粒体の磁化率はVS
M(振動試料型磁力計)法により次のようにして求め
た。
【0017】 まず、飽和磁気モーメントμs =1.
198〔G・cm3 〕のNi箔小片を基準試料とし、これ
を±10kOe で測定してキャリブレートする。 次に外部磁場H=±100〔Oe〕で試料(質量a
〔g〕)の磁気モーメントを測定してその絶対値を平均
する。この磁気モーメントをμ〔G・cm3 〕とする。 単位質量当りの磁化σはσ=μ/a〔G・cm3 ・g
-1〕となり、求める磁化率χg =σ/H〔cm3 ・g-1〕
(=〔emu/g〕)が得られる。
198〔G・cm3 〕のNi箔小片を基準試料とし、これ
を±10kOe で測定してキャリブレートする。 次に外部磁場H=±100〔Oe〕で試料(質量a
〔g〕)の磁気モーメントを測定してその絶対値を平均
する。この磁気モーメントをμ〔G・cm3 〕とする。 単位質量当りの磁化σはσ=μ/a〔G・cm3 ・g
-1〕となり、求める磁化率χg =σ/H〔cm3 ・g-1〕
(=〔emu/g〕)が得られる。
【0018】図1に入熱Pを変数とした許容磁化率の範
囲を示す。図において、曲線χg ma x (許容磁化率の上
限)の上側の領域は品質に悪影響を与える割れが発生す
る危険領域を示し、また下側の領域は実質的に割れが発
生しない安全領域を示している。図から明らかなよう
に、入熱Pが高いほど許容磁化率の上限χg max は低
い。これは入熱Pが高くなる程、管外皮や開口エッジ部
に流れる電流が増加し、管内に発生する磁場が強力にな
る。その結果、管内の粉粒体が磁化され易くなるから、
これに対抗するために粉粒体の磁化率を下げる必要があ
るからである。
囲を示す。図において、曲線χg ma x (許容磁化率の上
限)の上側の領域は品質に悪影響を与える割れが発生す
る危険領域を示し、また下側の領域は実質的に割れが発
生しない安全領域を示している。図から明らかなよう
に、入熱Pが高いほど許容磁化率の上限χg max は低
い。これは入熱Pが高くなる程、管外皮や開口エッジ部
に流れる電流が増加し、管内に発生する磁場が強力にな
る。その結果、管内の粉粒体が磁化され易くなるから、
これに対抗するために粉粒体の磁化率を下げる必要があ
るからである。
【0019】磁化率χg の下限は低い程望ましいので、
特に制限するものではない。ただし、使用する原料粉末
はその粉末個有の磁化率を有するので、|χg |>0と
なることはいうまでもない。
特に制限するものではない。ただし、使用する原料粉末
はその粉末個有の磁化率を有するので、|χg |>0と
なることはいうまでもない。
【0020】このように粉粒体の磁化率χg を入熱Pに
対応させて制限することは、管の割れに対して非常に有
効な手段であるが、さらに粉粒体の粒子の質量を大きく
して外部からの影響力に対抗できるようにすれば、磁化
率の抑制と相まってますます割れの発生に対して有効で
あることが確認された。具体的には、粉粒体の粒子質量
mを入熱Pを変数として m≧1.8×10-5・P1.8 〔mg〕 で表される範囲に揃える。このとき不可避的に混入する
m<1.8×10-5・P1.8 の領域の粉粒体の含有率を
5wt%以下となるようにする。図2に下限質量曲線m
min =1.8×10-5・P1.8 を示す。この曲線mmin
の上側の領域は、割れ発生が認められない零欠陥領域で
ある。図から明らかなように、下限質量mmi n は入熱P
が高いほど大きくなっている。これは入熱Pの増加に伴
ない磁場が強化した分だけ粒子質量を大きくしていくこ
とが有効であることを示す。
対応させて制限することは、管の割れに対して非常に有
効な手段であるが、さらに粉粒体の粒子の質量を大きく
して外部からの影響力に対抗できるようにすれば、磁化
率の抑制と相まってますます割れの発生に対して有効で
あることが確認された。具体的には、粉粒体の粒子質量
mを入熱Pを変数として m≧1.8×10-5・P1.8 〔mg〕 で表される範囲に揃える。このとき不可避的に混入する
m<1.8×10-5・P1.8 の領域の粉粒体の含有率を
5wt%以下となるようにする。図2に下限質量曲線m
min =1.8×10-5・P1.8 を示す。この曲線mmin
の上側の領域は、割れ発生が認められない零欠陥領域で
ある。図から明らかなように、下限質量mmi n は入熱P
が高いほど大きくなっている。これは入熱Pの増加に伴
ない磁場が強化した分だけ粒子質量を大きくしていくこ
とが有効であることを示す。
【0021】所望の粒子質量範囲の粉粒体を得る手段と
して、たとえば原料粉末を造粒し、分級する方法が採用
される。原料粉末の造粒は、転動造粒法、押出し造粒
法、圧縮造粒法等の適宜公知の手段により実施すればよ
く、また分級も篩分け法等の適宜公知の手段が採用でき
る。たとえば、原料粉末を所定の配合比で計量混合した
ものに、固着剤としてケイ酸ソーダまたはケイ酸カリの
水溶液を、単独または混合したものを添加して湿式混合
した後、皿型造粒機により造粒して乾燥し、篩分け法に
より分級して所定の粒度範囲、すなわち質量範囲のもの
を得る。
して、たとえば原料粉末を造粒し、分級する方法が採用
される。原料粉末の造粒は、転動造粒法、押出し造粒
法、圧縮造粒法等の適宜公知の手段により実施すればよ
く、また分級も篩分け法等の適宜公知の手段が採用でき
る。たとえば、原料粉末を所定の配合比で計量混合した
ものに、固着剤としてケイ酸ソーダまたはケイ酸カリの
水溶液を、単独または混合したものを添加して湿式混合
した後、皿型造粒機により造粒して乾燥し、篩分け法に
より分級して所定の粒度範囲、すなわち質量範囲のもの
を得る。
【0022】粉粒体の粒子質量mの上限は特に制限はし
ない。しかし、粒度dは最終仕上管(製品ワイヤ)の内
径をD1 に対してd≦10D1 、望ましくはd≦5D1
とするのがよい。その理由は粒が大きいことによって管
縮径時に管長手方向で充填ムラが発生し、そのため仕上
伸線(縮径)段階において、管外皮に偏肉現象が生じて
断線を誘発するようになるからである。したがって、こ
の粒度dの上限に対応する質量を粒子質量mの上限とす
ることが望ましい。
ない。しかし、粒度dは最終仕上管(製品ワイヤ)の内
径をD1 に対してd≦10D1 、望ましくはd≦5D1
とするのがよい。その理由は粒が大きいことによって管
縮径時に管長手方向で充填ムラが発生し、そのため仕上
伸線(縮径)段階において、管外皮に偏肉現象が生じて
断線を誘発するようになるからである。したがって、こ
の粒度dの上限に対応する質量を粒子質量mの上限とす
ることが望ましい。
【0023】また、この発明では粒子の物理的特性(磁
化率χg 、粒子質量m)を以上のように規制した粉粒体
層の上層を形成する粉粒体が、磁極となる管の開口エッ
ジ部に吸着しないための安全領域を設定する。すなわ
ち、粉粒体の磁化率χg と粒子質量mを以上のように規
制した粉粒体に対しては、粉粒体上層表面と管接合溶接
部との間の空隙距離Lを L≧5 〔mm〕 で表される距離に設定することにより、粉粒体層の上層
の粉粒体を磁気的に安全な領域に置くことが可能であ
る。
化率χg 、粒子質量m)を以上のように規制した粉粒体
層の上層を形成する粉粒体が、磁極となる管の開口エッ
ジ部に吸着しないための安全領域を設定する。すなわ
ち、粉粒体の磁化率χg と粒子質量mを以上のように規
制した粉粒体に対しては、粉粒体上層表面と管接合溶接
部との間の空隙距離Lを L≧5 〔mm〕 で表される距離に設定することにより、粉粒体層の上層
の粉粒体を磁気的に安全な領域に置くことが可能であ
る。
【0024】
【作用】ワークコイルに流れる高周波電流を増加させ
て、溶接機の出力としての入熱量Pを上げると、それに
ともない磁場が増大するので管内に供給された粉粒体に
対する影響力もより強力なものとなる。
て、溶接機の出力としての入熱量Pを上げると、それに
ともない磁場が増大するので管内に供給された粉粒体に
対する影響力もより強力なものとなる。
【0025】この発明では入熱Pを考慮して粉粒体の磁
化率χg の上限をいわゆる弱磁性域でさらに制限し、か
つ粒子の質量を増加させることにより、粒子の質量効果
を積極的に利用する。このような物理的特性を有する粉
粒体により管接合溶接部との間に所定の空隙距離Lをも
って粉粒体層の上層を形成すると、微弱な磁化率、粒子
の質量効果、距離による磁場の減衰効果の三者の相乗効
果によって、管の開口エッジ部に面する粉粒体層の上層
の粉粒体粒子が磁場の影響範囲から脱する結果、舞い上
がらなくなる。また、下層に位置する粉粒体は上層の粉
粒体が重しとなる結果、磁場の影響力に抗することがで
き、舞い上がらなくなる。したがって、下層を形成する
粉粒体としては、特に制限するものではなく、造粒・非
造粒あるいは磁性・非磁性の粉粒体等適宜採用すること
ができる。
化率χg の上限をいわゆる弱磁性域でさらに制限し、か
つ粒子の質量を増加させることにより、粒子の質量効果
を積極的に利用する。このような物理的特性を有する粉
粒体により管接合溶接部との間に所定の空隙距離Lをも
って粉粒体層の上層を形成すると、微弱な磁化率、粒子
の質量効果、距離による磁場の減衰効果の三者の相乗効
果によって、管の開口エッジ部に面する粉粒体層の上層
の粉粒体粒子が磁場の影響範囲から脱する結果、舞い上
がらなくなる。また、下層に位置する粉粒体は上層の粉
粒体が重しとなる結果、磁場の影響力に抗することがで
き、舞い上がらなくなる。したがって、下層を形成する
粉粒体としては、特に制限するものではなく、造粒・非
造粒あるいは磁性・非磁性の粉粒体等適宜採用すること
ができる。
【0026】このような効果を奏するために必要な上層
の厚さとしては、本発明が規定する条件を満足する粉粒
体により粉粒体層の表面全体を覆うだけの厚さであれば
十分である。
の厚さとしては、本発明が規定する条件を満足する粉粒
体により粉粒体層の表面全体を覆うだけの厚さであれば
十分である。
【0027】このように、この発明では粉粒体が管のエ
ッジ部に吸着することに起因する管の割れは実質的にな
くなる。
ッジ部に吸着することに起因する管の割れは実質的にな
くなる。
【0028】
【実施例】以下、溶接用フラックス入りワイヤの製造を
実施例として説明する。図4は溶接用フラックス入りワ
イヤ製造装置の主要部の構成図である。
実施例として説明する。図4は溶接用フラックス入りワ
イヤ製造装置の主要部の構成図である。
【0029】図4に示すように、オープン管1の送り方
向に沿って成形ロール群2、サイドロール3およびフラ
ックス供給装置41、42が配置されている。成形ロー
ル2の上流側には、予成形ロール(図示しない)が設け
られている。成形途中のオープン管1内にまずフラック
ス供給装置41から下層を形成するフラックスFU が供
給され、引き続いてフラックス供給装置42から上層を
形成するフラックスFO が供給される。フラックス
FU 、FO を供給されたオープン管1は、フィンパスロ
ール6、シームガイドロール7を通過し、溶接ゾーンに
入る。高周波誘導溶接装置8はワークコイル9およびス
クイズロール10を備えている。ワークコイル9には電
源12から、高周波溶接電流が供給される。溶接された
管11は切削バイト13により外面側の余盛りビード1
4が切削され、圧延ロール群15で圧延され、さらに焼
鈍を施しながら圧延装置および伸線装置(いずれも図示
しない)により外径1.0〜2.0 mm の製品サイズま
で縮径される。
向に沿って成形ロール群2、サイドロール3およびフラ
ックス供給装置41、42が配置されている。成形ロー
ル2の上流側には、予成形ロール(図示しない)が設け
られている。成形途中のオープン管1内にまずフラック
ス供給装置41から下層を形成するフラックスFU が供
給され、引き続いてフラックス供給装置42から上層を
形成するフラックスFO が供給される。フラックス
FU 、FO を供給されたオープン管1は、フィンパスロ
ール6、シームガイドロール7を通過し、溶接ゾーンに
入る。高周波誘導溶接装置8はワークコイル9およびス
クイズロール10を備えている。ワークコイル9には電
源12から、高周波溶接電流が供給される。溶接された
管11は切削バイト13により外面側の余盛りビード1
4が切削され、圧延ロール群15で圧延され、さらに焼
鈍を施しながら圧延装置および伸線装置(いずれも図示
しない)により外径1.0〜2.0 mm の製品サイズま
で縮径される。
【0030】図5は、ワークコイル9とスクイズロール
10の間における管1の内部を示す断面図で、上層フラ
ックスFO の表面16と管接合溶接部5の間に所定の空
隙距離Lを設けている。
10の間における管1の内部を示す断面図で、上層フラ
ックスFO の表面16と管接合溶接部5の間に所定の空
隙距離Lを設けている。
【0031】このような高周波誘導溶接により幅w=3
0〜150mm、厚さt=1.0〜5.0mm程度の鋼帯を
外径D0 =10〜50mm程度の管に造管する。このとき
の溶接条件として 高周波電流の周波数 f=300〜800kH
z ワークコイル〜溶接点間の距離 l=5〜60mm アペックス角(V収束角) θ=3〜10° 程度のものが採用され、溶接速度(造管速度)V=10
〜200m/min 程度の速度で造管が行われる。
0〜150mm、厚さt=1.0〜5.0mm程度の鋼帯を
外径D0 =10〜50mm程度の管に造管する。このとき
の溶接条件として 高周波電流の周波数 f=300〜800kH
z ワークコイル〜溶接点間の距離 l=5〜60mm アペックス角(V収束角) θ=3〜10° 程度のものが採用され、溶接速度(造管速度)V=10
〜200m/min 程度の速度で造管が行われる。
【0032】つぎに、上記装置により製造した溶接用フ
ラックス入りワイヤの割れ発生結果について説明する。
板厚2.2mm、幅65.5mmの鋼帯(SPHC,C=
0.05%)を、外径22.4mm、内径18.0mmの管
に成形した。成形途中でフラックスを充填率10〜15
%(このときの空隙距離L>5.0 mm )で充填し、オ
ープン管を連続的に突合せ接合した。このときワークコ
イルに供給した高周波電流の周波数は540kHz 、溶接
速度Vは30m/min 、ワークコイル〜溶接点距離は2
5mm、アペックス角は7°であった。溶接した外径2
2.4mmの管を圧延ロール群により途中1回の焼鈍を施
して外径3.2mmまで縮径し、焼鈍、めっきを施してコ
イルに巻き取った。ついで、仕上伸線し、管外径1.2
mm、内径0.6mmの製品サイズまで縮径して製品ワイヤ
の割れ発生状況を調べた。
ラックス入りワイヤの割れ発生結果について説明する。
板厚2.2mm、幅65.5mmの鋼帯(SPHC,C=
0.05%)を、外径22.4mm、内径18.0mmの管
に成形した。成形途中でフラックスを充填率10〜15
%(このときの空隙距離L>5.0 mm )で充填し、オ
ープン管を連続的に突合せ接合した。このときワークコ
イルに供給した高周波電流の周波数は540kHz 、溶接
速度Vは30m/min 、ワークコイル〜溶接点距離は2
5mm、アペックス角は7°であった。溶接した外径2
2.4mmの管を圧延ロール群により途中1回の焼鈍を施
して外径3.2mmまで縮径し、焼鈍、めっきを施してコ
イルに巻き取った。ついで、仕上伸線し、管外径1.2
mm、内径0.6mmの製品サイズまで縮径して製品ワイヤ
の割れ発生状況を調べた。
【0033】この場合の適正入熱の範囲を求めるとV=
30m/min 、t=2.2mmとして 限界溶接速度V0 =51.8t-1 =23.5m/min(<V=30m/min) であるから 適正入熱の 下限 PL =4.70t1.6 V0.6 =128kVA …(図3のa点) 上限 PU =0.97t2 V+0.61tV =181kVA …(図3のc点) すなわち適正入熱は、 P=128〜181kVA(図3のβ域) となる。また、PM =0.97t2 V=141kVA(図3
のb点)であるから、この場合、 PL 〜PM =128〜141kVA の入熱範囲では冷接割れおよびスパッタリングが観測さ
れない。さらに、PM 〜PU =141〜181kVA(図3
のα域)の入熱範囲ではスパッタリングが観測される
が、最終の仕上伸線工程において断線を誘発する程度の
大粒のスパッタが発生しない。
30m/min 、t=2.2mmとして 限界溶接速度V0 =51.8t-1 =23.5m/min(<V=30m/min) であるから 適正入熱の 下限 PL =4.70t1.6 V0.6 =128kVA …(図3のa点) 上限 PU =0.97t2 V+0.61tV =181kVA …(図3のc点) すなわち適正入熱は、 P=128〜181kVA(図3のβ域) となる。また、PM =0.97t2 V=141kVA(図3
のb点)であるから、この場合、 PL 〜PM =128〜141kVA の入熱範囲では冷接割れおよびスパッタリングが観測さ
れない。さらに、PM 〜PU =141〜181kVA(図3
のα域)の入熱範囲ではスパッタリングが観測される
が、最終の仕上伸線工程において断線を誘発する程度の
大粒のスパッタが発生しない。
【0034】この適正入熱範囲の入熱により高周波誘導
溶接を実施すれば、突合される管状体のエッジ面がクリ
ーンである限り良好な溶接を実施できる。しかし、前記
したようにこの溶接では強力な磁場が発生し、また管内
の空気の乱れ等により管状体に供給された粉体中の磁性
粉、微粉等が舞い上りやすくなること、溶接位置に供給
される管状体のエッジ面は原料鋼帯の段階からあるいは
成形中に汚れる場合があり必ずしもクリーンな状態でな
いこと等から、ワークコイルにより加熱され溶融状態に
あるエッジ面をスクイズロールで圧接する際に、この汚
れを管内外面に排出(スクイズアウト)する必要があ
る。この場合エッジ面の加熱温度が高い程、エッジ面に
付着した汚れは排出され易くなる傾向にあることから上
記入熱PはPM 以上すなわち P=PM 〜PU =141〜181kVA の範囲(図3のα域)が望ましい。この実施例では入熱
P=160kVA で突合せ溶接を行った。
溶接を実施すれば、突合される管状体のエッジ面がクリ
ーンである限り良好な溶接を実施できる。しかし、前記
したようにこの溶接では強力な磁場が発生し、また管内
の空気の乱れ等により管状体に供給された粉体中の磁性
粉、微粉等が舞い上りやすくなること、溶接位置に供給
される管状体のエッジ面は原料鋼帯の段階からあるいは
成形中に汚れる場合があり必ずしもクリーンな状態でな
いこと等から、ワークコイルにより加熱され溶融状態に
あるエッジ面をスクイズロールで圧接する際に、この汚
れを管内外面に排出(スクイズアウト)する必要があ
る。この場合エッジ面の加熱温度が高い程、エッジ面に
付着した汚れは排出され易くなる傾向にあることから上
記入熱PはPM 以上すなわち P=PM 〜PU =141〜181kVA の範囲(図3のα域)が望ましい。この実施例では入熱
P=160kVA で突合せ溶接を行った。
【0035】使用したフラックス原料粉末の磁化率χg
を表1に示す。表1の原料粉末を混合して造粒し、また
は混合したままの非造粒状態とした表2に示す各種フラ
ックスF1 〜F12を準備した。造粒は固着剤として3モ
ルケイ酸ソーダと3モルケイ酸カリの原液を水で希釈混
合したものを使用し、これを混合原料粉末100に対し
て3の割合で添加して湿式混合の後に皿型造粒機で造粒
し、続いて乾燥したものを篩分け法により分級して所定
の質量のものを得た。
を表1に示す。表1の原料粉末を混合して造粒し、また
は混合したままの非造粒状態とした表2に示す各種フラ
ックスF1 〜F12を準備した。造粒は固着剤として3モ
ルケイ酸ソーダと3モルケイ酸カリの原液を水で希釈混
合したものを使用し、これを混合原料粉末100に対し
て3の割合で添加して湿式混合の後に皿型造粒機で造粒
し、続いて乾燥したものを篩分け法により分級して所定
の質量のものを得た。
【0036】ここで溶接入熱P=160kVA のときのフ
ラックスの許容磁化率χg は、 χg ≦(2.00+246P-0.89 )・10-4=4.6
9×10-4〔emu/g〕 である。造粒フラックスの磁化率χg の調整は、χg >
4.69×10-4cm[emu/g ]の原料粉末であるf7 フ
ェロマンガンとf10鉄粉の含有割合を増減して、あるい
は含有なしにより行った。また非造粒フラックスの磁化
率χg は各原料粉末の磁化率のうちで最大のものをその
フラックスの磁化率とした。
ラックスの許容磁化率χg は、 χg ≦(2.00+246P-0.89 )・10-4=4.6
9×10-4〔emu/g〕 である。造粒フラックスの磁化率χg の調整は、χg >
4.69×10-4cm[emu/g ]の原料粉末であるf7 フ
ェロマンガンとf10鉄粉の含有割合を増減して、あるい
は含有なしにより行った。また非造粒フラックスの磁化
率χg は各原料粉末の磁化率のうちで最大のものをその
フラックスの磁化率とした。
【0037】また、この場合の粒子質量mの許容範囲は m≧1.8×10-5・P1.8 =0.17〔mg〕 である。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】表2に示す各種のフラックスF1 〜F12を
組み合わせて管内に供給し、溶接用フラックス入りワイ
ヤを製造した。実験結果を表3に示す。
組み合わせて管内に供給し、溶接用フラックス入りワイ
ヤを製造した。実験結果を表3に示す。
【0041】
【表3】
【0042】割れの評価は伸線後の外径1.2mmφの製
品ワイヤ100km(ワイヤ20kg巻スプール×37)の
全長にわたってワイヤ外皮の渦流探傷試験(ECT)を
実施して割れの有無と位置を確認し、割れ信号が出たと
き該当部分を拡大鏡で観察してワイヤ長手方向の割れの
存在を確認することにより実施した。割れの存在が全く
確認できないとき、これを良好とした。また、割れがあ
るとその割れの開口から表面処理中あるいは伸線中に処
理液がワイヤ中に浸入して製品の品質を劣化させる傾向
にあることから、割れの発生を1箇所でも確認した場合
にはこれを不良とした。
品ワイヤ100km(ワイヤ20kg巻スプール×37)の
全長にわたってワイヤ外皮の渦流探傷試験(ECT)を
実施して割れの有無と位置を確認し、割れ信号が出たと
き該当部分を拡大鏡で観察してワイヤ長手方向の割れの
存在を確認することにより実施した。割れの存在が全く
確認できないとき、これを良好とした。また、割れがあ
るとその割れの開口から表面処理中あるいは伸線中に処
理液がワイヤ中に浸入して製品の品質を劣化させる傾向
にあることから、割れの発生を1箇所でも確認した場合
にはこれを不良とした。
【0043】表3において、実験 No.1 〜 8は本発明の
実験例であり、上層を形成するフラックスの磁化率χg
が4.69×10-4emu/g以下、粒子質量mが0.17
mg以上の条件を満足している。 実験 No.1 (F3 +F1 ) …上層に造粒フラックス F3 (χ
g 、mともに適正範囲)、下層に造粒フラックス F
1 (χg :不適正範囲、m:適正範囲)を供給した。フ
ラックス F1 は単層では鉄粉 f10を5.5% 含む磁化率
χg の高い F1 粒子が磁場により舞い上がる。この場
合、上層のフラックス F3 がシールドしてこれを抑制す
る。なお、フラックス F3 も強磁性の鉄粉 f10を含む
が、1.3% と少量であって、しかも造粒していること
から、磁化率χg は低くかつ粒子質量mは大きくなり、
その結果磁化率χg 、粒子質量mともに適正範囲になっ
ている。 実験 No.2 (F3 +F2 ) …上層に造粒フラックス F3 (χ
g 、mともに適正範囲)、下層に造粒フラックス F
2 (χg :適正範囲、m:一部適正範囲)を供給した。
フラックス F2 単層では粒子質量mが小さく軽い一部の
F2 粒子が磁場により舞い上がる。この場合、上層のフ
ラックス F2 がシールドしてこれを抑制する。 実験 No.3 (F3 +F8 ) …上層に造粒フラックス F3 (χ
g 、mともに適正範囲)、下層に非造粒フラックス F8
(χg :適正範囲、m:不適正範囲)を供給した。フラ
ックス F8 単層では粒子質量mが小さく軽い微粉(ダス
ト)層であるため F8 粒子が磁場により舞い上がる。こ
の場合、上層のフラックス F3 がシールドしてこれを抑
制する。 実験 No.4 (F4 +F4 ) …上層、下層ともに磁化率χg 、
粒子質量mのいずれも適正範囲にある造粒フラックス F
4 を供給した。したがって、フラックスの積層状態は磁
場に影響されない。この場合、上層と下層を形成するフ
ラックスが同一であるために実質的に単層となる。 実験 No.5 (F4 +F5 ) …上層に造粒フラックス F4 (χ
g 、mともに適正範囲)、下層に造粒フラックス F4 と
同一成分組成で粒子質量mの小さい造粒フラックス F5
(χg :適正範囲、m:不適正範囲)を供給した。フラ
ックス F5 単層では軽い F5 粒子が磁場により舞い上が
る。この場合、上層のフラックス F4 がシールドしてこ
れを抑制する。 実験 No.6 (F4 +F9 ) 、 No.7 (F6 +F10) …上層に造粒
フラックス F4 ,F6 (χg 、mともに適正範囲)、下層
に非造粒フラックス F9 ,F10(χg :一部不適正範囲、
m:不適正範囲)を供給した。非造粒フラックス F9 ,F
10単層ではフラックス中の磁化率χg の高いフェロマン
ガン f7 、鉄粉 f10が磁場により舞い上がる。この場
合、上層のフラックス F4 ,F6 がシールドしてこれを抑
制する。 実験 No.8 (F11+F12) …上層に非造粒フラックス F
11(χg 、mともに適正範囲)、下層に非造粒フラック
ス F12(χg :一部不適正範囲、m:不適正範囲)を供
給した。非造粒フラックス F12単層ではフラックス中の
フェロマンガン粉 f7 、鉄粉 f10が磁場により舞い上が
る。この場合、上層のフラックス F11すなわちルチール
粒子層がシールドしてこれを抑制する。
実験例であり、上層を形成するフラックスの磁化率χg
が4.69×10-4emu/g以下、粒子質量mが0.17
mg以上の条件を満足している。 実験 No.1 (F3 +F1 ) …上層に造粒フラックス F3 (χ
g 、mともに適正範囲)、下層に造粒フラックス F
1 (χg :不適正範囲、m:適正範囲)を供給した。フ
ラックス F1 は単層では鉄粉 f10を5.5% 含む磁化率
χg の高い F1 粒子が磁場により舞い上がる。この場
合、上層のフラックス F3 がシールドしてこれを抑制す
る。なお、フラックス F3 も強磁性の鉄粉 f10を含む
が、1.3% と少量であって、しかも造粒していること
から、磁化率χg は低くかつ粒子質量mは大きくなり、
その結果磁化率χg 、粒子質量mともに適正範囲になっ
ている。 実験 No.2 (F3 +F2 ) …上層に造粒フラックス F3 (χ
g 、mともに適正範囲)、下層に造粒フラックス F
2 (χg :適正範囲、m:一部適正範囲)を供給した。
フラックス F2 単層では粒子質量mが小さく軽い一部の
F2 粒子が磁場により舞い上がる。この場合、上層のフ
ラックス F2 がシールドしてこれを抑制する。 実験 No.3 (F3 +F8 ) …上層に造粒フラックス F3 (χ
g 、mともに適正範囲)、下層に非造粒フラックス F8
(χg :適正範囲、m:不適正範囲)を供給した。フラ
ックス F8 単層では粒子質量mが小さく軽い微粉(ダス
ト)層であるため F8 粒子が磁場により舞い上がる。こ
の場合、上層のフラックス F3 がシールドしてこれを抑
制する。 実験 No.4 (F4 +F4 ) …上層、下層ともに磁化率χg 、
粒子質量mのいずれも適正範囲にある造粒フラックス F
4 を供給した。したがって、フラックスの積層状態は磁
場に影響されない。この場合、上層と下層を形成するフ
ラックスが同一であるために実質的に単層となる。 実験 No.5 (F4 +F5 ) …上層に造粒フラックス F4 (χ
g 、mともに適正範囲)、下層に造粒フラックス F4 と
同一成分組成で粒子質量mの小さい造粒フラックス F5
(χg :適正範囲、m:不適正範囲)を供給した。フラ
ックス F5 単層では軽い F5 粒子が磁場により舞い上が
る。この場合、上層のフラックス F4 がシールドしてこ
れを抑制する。 実験 No.6 (F4 +F9 ) 、 No.7 (F6 +F10) …上層に造粒
フラックス F4 ,F6 (χg 、mともに適正範囲)、下層
に非造粒フラックス F9 ,F10(χg :一部不適正範囲、
m:不適正範囲)を供給した。非造粒フラックス F9 ,F
10単層ではフラックス中の磁化率χg の高いフェロマン
ガン f7 、鉄粉 f10が磁場により舞い上がる。この場
合、上層のフラックス F4 ,F6 がシールドしてこれを抑
制する。 実験 No.8 (F11+F12) …上層に非造粒フラックス F
11(χg 、mともに適正範囲)、下層に非造粒フラック
ス F12(χg :一部不適正範囲、m:不適正範囲)を供
給した。非造粒フラックス F12単層ではフラックス中の
フェロマンガン粉 f7 、鉄粉 f10が磁場により舞い上が
る。この場合、上層のフラックス F11すなわちルチール
粒子層がシールドしてこれを抑制する。
【0044】これらの実験例から明らかなように、上層
を形成するフラックスとしては、造粒したものに限ら
ず、原材料粉粒体をそのまま使用してもよい。すなわ
ち、造粒は大粒化による質量増加、磁化率の平均化など
の手段であるから適正な磁化率と粒子質量を有する原材
料粉粒体であれば、これを上層のフラックスとして使用
することが可能である。また、これらの実験例では、フ
ラックス粒子が舞い上がって管エッジ部に吸着すること
による割れの発生はなく、製品ワイヤとしての品質は良
好であった。この溶接用フラックス入りワイヤを用いて
溶接を行ったところ、良好な溶接作業性が実現できた。
を形成するフラックスとしては、造粒したものに限ら
ず、原材料粉粒体をそのまま使用してもよい。すなわ
ち、造粒は大粒化による質量増加、磁化率の平均化など
の手段であるから適正な磁化率と粒子質量を有する原材
料粉粒体であれば、これを上層のフラックスとして使用
することが可能である。また、これらの実験例では、フ
ラックス粒子が舞い上がって管エッジ部に吸着すること
による割れの発生はなく、製品ワイヤとしての品質は良
好であった。この溶接用フラックス入りワイヤを用いて
溶接を行ったところ、良好な溶接作業性が実現できた。
【0045】これに対して、実験 No.9 〜15は比較例で
あって、いずれも上層フラックスは本発明が規定する条
件を満足していない。 実験 No.9 (F5 +F4 ) 、 No.10(F1 +F6 ) 、 No.12(F2
+F3 ) …上層に磁化率χg または粒子質量mが不適正範
囲にある造粒フラックス F5 ,F1,F2 を供給し、下層に
磁化率χg および粒子質量mのいずれも適正範囲にある
造粒フラックス F4 ,F6 ,F3 供給した。この場合、上層
のフラックス F5 ,F1 ,F2 粒子がが磁場により舞い上が
る。 実験 No.11(F7 +F1 ) …上層に粒子質量mの小さい造粒
フラックス F7 (χg:適正範囲、m:不適正範囲)を
供給し、下層に磁化率χg の高い造粒フラックス F
1 (χg :不適正範囲、m:適正範囲)を供給した。こ
の場合、上層のフラックス F7 粒子は軽いために、下層
の鉄粉 f10を5.5% 含む磁化率χg の高い F1 粒子が
磁場により舞い上がるのをシールドして、これを抑制す
ることができない。 実験 No.13(F5 +F5 ) 、 No.14(F8 +F8 ) 、 No.15(F10
+F10) …上層、下層ともに磁化率χg 、または粒子質量
mが不適正にある造粒フラックスF5 、非造粒フラック
ス F8 , F10を供給した。上層と下層を形成するフラッ
クスは同一のものである。この場合、上層のフラックス
F5 粒子または非造粒フラックス F8 , F10中のフェロ
シリコン粉f6 、フェロマンガン粉 f7 、鉄粉 f10が磁
場により舞い上がる。
あって、いずれも上層フラックスは本発明が規定する条
件を満足していない。 実験 No.9 (F5 +F4 ) 、 No.10(F1 +F6 ) 、 No.12(F2
+F3 ) …上層に磁化率χg または粒子質量mが不適正範
囲にある造粒フラックス F5 ,F1,F2 を供給し、下層に
磁化率χg および粒子質量mのいずれも適正範囲にある
造粒フラックス F4 ,F6 ,F3 供給した。この場合、上層
のフラックス F5 ,F1 ,F2 粒子がが磁場により舞い上が
る。 実験 No.11(F7 +F1 ) …上層に粒子質量mの小さい造粒
フラックス F7 (χg:適正範囲、m:不適正範囲)を
供給し、下層に磁化率χg の高い造粒フラックス F
1 (χg :不適正範囲、m:適正範囲)を供給した。こ
の場合、上層のフラックス F7 粒子は軽いために、下層
の鉄粉 f10を5.5% 含む磁化率χg の高い F1 粒子が
磁場により舞い上がるのをシールドして、これを抑制す
ることができない。 実験 No.13(F5 +F5 ) 、 No.14(F8 +F8 ) 、 No.15(F10
+F10) …上層、下層ともに磁化率χg 、または粒子質量
mが不適正にある造粒フラックスF5 、非造粒フラック
ス F8 , F10を供給した。上層と下層を形成するフラッ
クスは同一のものである。この場合、上層のフラックス
F5 粒子または非造粒フラックス F8 , F10中のフェロ
シリコン粉f6 、フェロマンガン粉 f7 、鉄粉 f10が磁
場により舞い上がる。
【0046】これらの比較例ではフラックスが磁場によ
り舞い上り管状体のエッジ部に吸着した結果、割れが発
生し、製品歩留りを下げた。
り舞い上り管状体のエッジ部に吸着した結果、割れが発
生し、製品歩留りを下げた。
【0047】
【発明の効果】この発明によれば、上記のように管内に
供給する粉粒体の上層部を形成する粉粒体の磁化率を溶
接入熱Pにより定まる所定値以下に制限し、粒子質量を
やはり溶接入熱Pにより定まる所定値以上に制限し、さ
らに上層表面と接合溶接部の間に所定の空隙距離を設定
するので、高周波溶接によって生ずる磁場の影響を実質
的に受けずに粉粒体を管内に供給することができる。し
たがって、粉粒体がオープン管のエッジ面に磁着するこ
とに起因する管の割れは実質的になくなる。また、粉粒
体の粒子質量を溶接入熱によって定まる所定値以上に制
限すれば原料粉末中に数%程度の強磁性粉を含有するこ
とも可能となる。もちろん、このような磁場の影響を受
けやすい成分粒子をそのままの状態で粉粒体下層の構成
要素として管内に供給してもよいので、粉粒体の成分設
計の範囲が広くなり、有利である。その結果、製品歩留
りの向上を図ることができ、しかも品質良好な粉粒体充
填管を得ることができる。
供給する粉粒体の上層部を形成する粉粒体の磁化率を溶
接入熱Pにより定まる所定値以下に制限し、粒子質量を
やはり溶接入熱Pにより定まる所定値以上に制限し、さ
らに上層表面と接合溶接部の間に所定の空隙距離を設定
するので、高周波溶接によって生ずる磁場の影響を実質
的に受けずに粉粒体を管内に供給することができる。し
たがって、粉粒体がオープン管のエッジ面に磁着するこ
とに起因する管の割れは実質的になくなる。また、粉粒
体の粒子質量を溶接入熱によって定まる所定値以上に制
限すれば原料粉末中に数%程度の強磁性粉を含有するこ
とも可能となる。もちろん、このような磁場の影響を受
けやすい成分粒子をそのままの状態で粉粒体下層の構成
要素として管内に供給してもよいので、粉粒体の成分設
計の範囲が広くなり、有利である。その結果、製品歩留
りの向上を図ることができ、しかも品質良好な粉粒体充
填管を得ることができる。
【図1】粉粒体の磁化率の許容範囲を溶接入熱を変数と
して示す線図である。
して示す線図である。
【図2】粉粒体の粒子質量の許容範囲を溶接入熱を変数
として示す線図である。
として示す線図である。
【図3】適正入熱量の範囲を溶接速度を変数として示す
線図である。
線図である。
【図4】この発明の粉粒体充填管を製造するための装置
例を示すもので、溶接用フラックス入りワイヤの製造装
置の主要部の構成図である。
例を示すもので、溶接用フラックス入りワイヤの製造装
置の主要部の構成図である。
【図5】図4に示す装置において、ワークコイルとスク
イズロールの間での管の内部を示す拡大断面図である。
イズロールの間での管の内部を示す拡大断面図である。
1 オープン管 9 ワークコ
イル 2 成形ロール群 10 スクイズ
ロール 3 サイドロール 11 溶接され
た管 41、42 フラックス供給装置 12 電源 5 接合溶接部 15 圧延ロー
ル群 6 フィンパスロール 16 フラック
ス上層表面 7 シームガイドロール FU 下層のフ
ラックス 8 高周波溶接装置 FO 上層のフ
ラックス
イル 2 成形ロール群 10 スクイズ
ロール 3 サイドロール 11 溶接され
た管 41、42 フラックス供給装置 12 電源 5 接合溶接部 15 圧延ロー
ル群 6 フィンパスロール 16 フラック
ス上層表面 7 シームガイドロール FU 下層のフ
ラックス 8 高周波溶接装置 FO 上層のフ
ラックス
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】本発明において入熱量Pとは溶接機の出力
としての入熱量EP IP (kVA)であり、そして適正入熱
量は溶接速度V、板厚t等によって変る。図3は溶接速
度V(m/min)を変数として適正入熱量の範囲を示して
いる。図3において、曲線PL の下側の領域Iは冷接割
れが発生する領域を示している。曲線PL は近似的にP
L =4.70V0.6 t1.6 として表される。線PU の上
側の領域III は最終仕上管の内径以上の直径のスパッタ
が発生する領域を示している。溶接速度Vが限界溶接速
度V0 (曲線PL および直線PM が交わる点Oでの溶接
速度)以下の範囲では、線PU は近似的にPU =4.7
0t1.6 V0.6 (=PL )+2.97t0.6 V0.6 と表
される。また、溶接速度Vが限界溶接速度V0 を超える
範囲では、線PU は近似的にPU =0.97t2 V(=
PM )+0.61tVで表される直線となる。曲線PL
と線PU とで挟まれた領域IIは、冷接割れおよび最終仕
上管の内径以上の直径のスパッタ、いわゆる伸線時に断
線を頻発させる大粒のスパッタが発生しない領域であ
る。さらに、直線PM はスパッタリングが観測される最
小入熱量を表しており、近似的にPM =0.97t2 V
である。曲線PL と直線PM で挟まれた領域IIaは、冷
接割れおよびスパッタリングが観測されない領域であ
る。限界溶接速度V0 は、この領域IIaが消滅する限界
の速度である。
としての入熱量EP IP (kVA)であり、そして適正入熱
量は溶接速度V、板厚t等によって変る。図3は溶接速
度V(m/min)を変数として適正入熱量の範囲を示して
いる。図3において、曲線PL の下側の領域Iは冷接割
れが発生する領域を示している。曲線PL は近似的にP
L =4.70V0.6 t1.6 として表される。線PU の上
側の領域III は最終仕上管の内径以上の直径のスパッタ
が発生する領域を示している。溶接速度Vが限界溶接速
度V0 (曲線PL および直線PM が交わる点Oでの溶接
速度)以下の範囲では、線PU は近似的にPU =4.7
0t1.6 V0.6 (=PL )+2.97t0.6 V0.6 と表
される。また、溶接速度Vが限界溶接速度V0 を超える
範囲では、線PU は近似的にPU =0.97t2 V(=
PM )+0.61tVで表される直線となる。曲線PL
と線PU とで挟まれた領域IIは、冷接割れおよび最終仕
上管の内径以上の直径のスパッタ、いわゆる伸線時に断
線を頻発させる大粒のスパッタが発生しない領域であ
る。さらに、直線PM はスパッタリングが観測される最
小入熱量を表しており、近似的にPM =0.97t2 V
である。曲線PL と直線PM で挟まれた領域IIaは、冷
接割れおよびスパッタリングが観測されない領域であ
る。限界溶接速度V0 は、この領域IIaが消滅する限界
の速度である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】ここで溶接入熱P=160kVA のときのフ
ラックスの許容磁化率χg は、 χg ≦(2.00+246P-0.89 )・10-4=4.6
9×10-4〔emu/g〕 である。造粒フラックスの磁化率χg の調整は、χg >
4.69×10-4[emu/g ]の原料粉末であるf7 フェ
ロマンガンとf10鉄粉の含有割合を増減して、あるいは
含有なしにより行った。また非造粒フラックスの磁化率
χg は各原料粉末の磁化率のうちで最大のものをそのフ
ラックスの磁化率とした。
ラックスの許容磁化率χg は、 χg ≦(2.00+246P-0.89 )・10-4=4.6
9×10-4〔emu/g〕 である。造粒フラックスの磁化率χg の調整は、χg >
4.69×10-4[emu/g ]の原料粉末であるf7 フェ
ロマンガンとf10鉄粉の含有割合を増減して、あるいは
含有なしにより行った。また非造粒フラックスの磁化率
χg は各原料粉末の磁化率のうちで最大のものをそのフ
ラックスの磁化率とした。
フロントページの続き (72)発明者 橋本 晴次 東京都中央区築地3丁目5番4号 日鐵溶 接工業株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 金属板を管状体に成形する途中で管状体
に粉粒体を供給し、管状体の両エッジを高周波溶接によ
り接合し、粉粒体が充填された溶接管を縮径する粉粒体
充填管の製造方法において、粉粒体の管状体エッジ面へ
の磁着を防ぐ、粉粒体の磁化率および粒子質量を溶接入
熱に基づいて求め、求めた粉粒体によって前記管状体内
に供給する粉粒体の上層を形成するとともに、粉粒体の
上層表面と前記接合溶接部との間に所定の空隙距離をお
いて粉粒体を供給することを特徴とする粉粒体充填管の
製造方法。 - 【請求項2】 前記磁化率χg が χg ≦(2.00+246P-0.89 )・10-4〔emu/
g〕 P:溶接入熱〔kVA 〕、 前記粒子質量mが m≧1.8×10-5・P1.8 〔mg〕、 および前記空隙距離Lが L≧5 〔mm〕 である請求項1記載の粉粒体充填管の製造方法。
Priority Applications (8)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4256642A JPH06106384A (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | 粉粒体充填管の製造方法 |
| TW082107756A TW228488B (ja) | 1992-09-25 | 1993-09-21 | |
| US08/125,400 US5474736A (en) | 1992-09-25 | 1993-09-23 | Methods for manufacturing tubes filled with powdery and granular substances |
| DE69333320T DE69333320D1 (de) | 1992-09-25 | 1993-09-24 | Herstellungsverfahren von mit Pulver oder Granulat gefüllten Rohren |
| DE69318241T DE69318241T2 (de) | 1992-09-25 | 1993-09-24 | Herstellungsverfahren von mit Pulver oder Granulat gefüllten Rohren |
| EP97115181A EP0812648B1 (en) | 1992-09-25 | 1993-09-24 | Method for manufacturing tubes filled with powdery and granular substances |
| EP93115433A EP0589470B1 (en) | 1992-09-25 | 1993-09-24 | Methods for manufacturing tubes filled with powdery and granular substances |
| KR1019930019757A KR0173799B1 (ko) | 1992-09-25 | 1993-09-25 | 분립체 충전관의 제조방법 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4256642A JPH06106384A (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | 粉粒体充填管の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06106384A true JPH06106384A (ja) | 1994-04-19 |
Family
ID=17295444
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4256642A Pending JPH06106384A (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | 粉粒体充填管の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06106384A (ja) |
-
1992
- 1992-09-25 JP JP4256642A patent/JPH06106384A/ja active Pending
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