JPH0611318B2 - 血液親和性セルロース系透析膜及びその製造法 - Google Patents

血液親和性セルロース系透析膜及びその製造法

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JPH0611318B2
JPH0611318B2 JP62280295A JP28029587A JPH0611318B2 JP H0611318 B2 JPH0611318 B2 JP H0611318B2 JP 62280295 A JP62280295 A JP 62280295A JP 28029587 A JP28029587 A JP 28029587A JP H0611318 B2 JPH0611318 B2 JP H0611318B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、血液親和性に優れたセルロース系人工透析膜
に関し、この膜は人工腎臓用膜その他の人工透析膜とし
て有用である。
〔従来の技術〕
ある種の高分子膜は人工腎臓用膜、人工肺用膜、プラズ
マフェレシス用膜などとして患者の治療に広く用いられ
ている。これらの高分子膜の最も大きな特徴は患者の血
液と直接的に接触することである。現在用いられている
医療用高分子膜も血液との接触によって血栓が多少とも
生成するので、治療時に患者の血液中に抗凝固剤である
ヘパリンを投与して血栓の生成を防止している。しかし
ながら、このような抗血液凝固剤の使用は出血性患者に
は避けるべきであり、また長期間にわたり繰り返して使
用していると、種々の障害が生じる。さらに、高分子膜
表面と血液が接触することにより、生体の様々な防衛機
構が作動することが指摘されている。再生セルロースか
らなる高分子膜で血液透析を行った場合、一過性の白血
球減少や補体成分の活性化が生じる。これらの現象と臨
床症状との関連、或いは臨床的意義は明らかではない
が、再生セルロースからなる高分子膜の他の優れた性能
を損なわず、これらの現象を軽減することが望まれてい
る。
従って、高分子膜の血液親和性を向上させる試みが以前
から行われている。その大きな流れは次の二つである。
一つは、血液の親和性を高める薬剤、即ち抗凝固剤とか
抗血小板剤を高分子膜に包含させておくか、吸着させて
おいて、極少量づつ血液中へ徐放させる方法である。他
の一つは、血液と接触する高分子膜表面の物理化学的特
性を化学修飾などによって改良し、血液親和性を付与し
ようという方法である。しかし何れも一長一短がある。
前者の方法では、包含していた薬剤が枯渇するとか、出
血性患者にはやはり使用しにくいなどの問題点がある。
後者の方法として、各種ポリマーやビタミンを再生セル
ロースからなる高分子膜の表面にコーティングする方法
が既に提案されているが、被膜の安定性から滅菌の方法
が限定されるなどの問題点がある。また、特開昭61−81
05号には再生セルロース膜にイソシアネートプレポリマ
ーを反応させる方法が、また特開昭60−118203号にはブ
リッジ剤を介してポリマー酸を化学的に結合させる方法
がそれぞれ提案されているが、反応物質安定性及び反応
工程の複雑さなどの問題がある。さらに、特開昭61−11
3459号にはジエチルアミノエチルセルロース等の改変セ
ルロースを用いて製膜した透析膜が提案されているが、
血液凝固を軽減する面での改良は十分とは言えない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記のように、再生セルロースからなる高分子膜の血液
親和性を向上させる試みには、一長一短がある。そこ
で、本発明の目的は、再生セルロースからなる高分子膜
の優れた透析性能を損なうことなく、血液親和性を向上
させたセルロース系高分子膜及びその製造法を提供する
ことにある。
〔問題点を解決するための手段及び作用〕
再生セルロースからなる高分子膜表面上には、水酸基が
存在する。このため補体成分が活性化されるというマイ
ナス面を持つが、一方それを足場にしてグラフト鎖を植
えつけられるというプラス面を持っている。すなわち、
水酸基と反応するような官能基、例えばカルボキシル基
及びその誘導体、イソシアネート基、ハロゲン基などを
主鎖あるいは鎖末端に持つグラフト鎖を再生セルロース
からなる高分子膜表面と反応させることにより、グラフ
ト鎖が植えつけられる。
ここで「グラフト鎖」とは、膜表面に少なくとも一端が
化学結合した分子鎖を指す。水酸基と反応する官能基は
必ずしも1個だけでなく、2個または3個でもよい。ま
た、グラフト鎖の繰返し単位として、 などが侯補として考えられる。なお、最後に挙げた含カ
ルボキシル基繰り返しの単位は、抗血栓性という点から
共重合体として少量だけ含有されているほうがよい。
このように官能基とグラフト鎖には多くの組合せが可能
であるが、生体安全性、生体親和性、経済性、化学反応
性などを考慮し、種々研究を重ねた結果、本発明を完成
するに至った。
すなわち、本発明は、その一面において、再生セルロー
スからなる高分子膜にポリエチレングライコールカルボ
ン酸またはその酸クロライドをエステル結合させたこと
を特徴とする血液親和性セルロース系透析膜を提供す
る。
本発明は、他の一面において、ポリエチレングライコー
ルカルボン酸またはその酸クロライド及びエステル化触
媒を反応媒体に溶解または分散させた溶液で再生セルロ
ースからなる高分子膜を処理することにより、ポリエチ
レングライコールカルボン酸またはその酸クロライドと
膜表面とのエステル化反応を行うことを特徴とする血液
親和性セルロース系透析膜の製造法を提供する。
本発明で用いる、ポリエチレングライコールカルボン酸
としては、一般式が、 HO2CCH2−(OCH2CH2)n−OCH2CO2H (n=1〜150) で示されるカルボン酸、および一般式が、 HO2CCH2−(OCH2CH2)n−OR (n=1〜150; R=CH3またはCH2CH3) で示されるモノカルボンが挙げられる。
上記ように、ポリエチレングライコールカルボン酸とし
てモノカルボン酸のみならず、ジカルボン酸を使用する
ことができるが、後者の場合、膜表面の水酸基と反応す
る前に縮合等によりポリエチレングライコールカルボン
酸の高分子化が進み、エステル化の反応性低下が生じる
事がある。また、ジカルボン酸の場合、二箇所で表面に
結合したループ状のグラフト鎖を形成する可能性がある
が、後述するように、グラフト鎖は、一端が表面に結合
しているほうが好ましく、ポリエチレングライコールカ
ルボン酸のモノカルボン酸がより好んで用いられる。
再生セルロースからなる高分子膜表面へのエステル結合
は、膜表面に存在する水酸基とのエステル化反応によっ
て行われ、一般によく知られた低分子のアルコールと低
分子のカルボン酸またはその酸クロライドとの反応を適
用できる。処理条件として、再生セルロースからなる高
分子膜の物性に影響を与えないように、処理温度を低く
抑え、処理時間をできるだけ短くすることが好ましい。
これらの事項は経済性の面からも有利であり、エステル
化触媒を使用してエステル化を促進することが好まし
い。
反応を促進させるエステル化触媒として、カルボン酸の
場合、硫酸、塩酸などの鉱酸、芳香族スルホン酸なとの
有機酸、フッ化ホウ素エーテルなどのルイス酸、ピリジ
ン、4−ジメチルアミノピリジン、ジメチルアニリンな
どの有機塩基、ジシクロヘキシルカルボジイミドなどの
カルボジイミド誘導体、カルボジイミド誘導体と4−ジ
メチルアミノピリジン及び/または4−ピロリジノピリ
ジンとの混合触媒等が用いられる。これらの触媒は単独
または適宜組合せて用いられる。また、酸ハロゲン化物
の場合、副生するハロゲン化物を除去するため、ピリジ
ン、ジメチルアニリン、トリエチルアミン、テトラメチ
ル尿素、或いは金属マグネシウム、またはこれらの除去
剤と4−ジメチルアミノピリジン及び/または4−ピロ
リジノピリジンとの混合触媒等が用いられる。反応を円
滑に進める点から、反応媒体に可溶のものが好ましく、
用いる反応媒体によって、適宜選択される。
また、触媒の使用量は、カルボン酸またはその酸クロラ
イドの種類、即ちその反応性、反応系の組成、対象高分
子膜の形態、種類などによって適宜選択されるべきであ
るが、できるだけ少量使用するのがよい。
反応媒体としては、使用するポリエチレングライコール
カルボン酸またはその酸クロライドと反応しないこと、
エステル化触媒を失活させないこと、再生セルロース膜
からなる高分子膜におおきな形態変化を生じせしめない
ことが必要である。従って、反応媒体として、上記の要
件を満たし、ポリエチレングライコールカルボン酸また
はその酸クロライド及びエステル化触媒を分散または溶
解させる溶剤は、全て用いられる。反応の均一性および
円滑性から、ポリエチレングライコールカルボン酸また
はその酸クロライド及びエステル化触媒を溶解させる溶
剤が好ましい。このような反応媒体として、例えば、n
−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、石油エー
テル、石油ベンジン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素
類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸
メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル類、エ
チルエーテル、イソプロピルエーテル、ジオキサン等の
エーテル類等が挙げられる。これらの反応媒体は、単独
または混合して使用でき、生体への安全性や反応後の除
去の観点から適宜選択される。
再生セルロースからなる高分子膜を処理する方法として
は種々の方法がある。即ち、ポリエチレングライコール
カルボン酸または酸クロライド及びエステル化触媒を溶
解または分散させた処理液に再生セルロースからなる高
分子膜を投入し攪拌する方法、処理液を充填した浸漬槽
内に高分子膜を浸漬させる方法、高分子膜を充填した処
理槽に処理液を循環する方法等が採用できる。さらに、
再生セルロースからなる高分子膜を透析器等に組み立て
た後、少なくとも血液を流通させる側に、処理液を循環
させるまたは充填して放置させる方法も当然採用でき
る。
エステル化反応終了後、再生セルロースからなる高分子
膜は処理液と分離され、エステル化反応に使用した反応
試薬、エステル化触媒または副反応生成物等が膜に残留
しない場合には省略されるが、通常これらを除去するた
めに洗浄が行われる。この洗浄操作には、反応に使用し
た溶媒、またはメチルアルコール、エチルアルコールな
ど再生セルロースからなる高分子膜に大きな形態変化を
起こさせない溶媒を用い、浸漬抽出、またはソツクスレ
ー抽出が行われる。最後に、減圧乾燥、送風乾燥等によ
り残留溶媒の除去が行われる。
このようにして膜表面がエステル化された再生セルロー
スからなる高分子膜では、実施例に示されるように用い
る高分子膜の優れた透析性能が損なわれることなく、補
体成分の活性化作用が抑制される。このような効果は、
本発明に於いてエステル化反応が高分子膜表面でのみ起
こり、膜内部の化学的及び物理的構造が維持されている
ためと考えられる。また、表面にグラフトされる量が、
表面の物理化学的及び生物化学的性質を改良するに十分
な量であるが、水や物質の透過に悪影響を与えない程度
の少量であるためと考えられる。
膜表面の物理化学的及び生物化学的性質の改良の効果
は、他の血液親和性にも指摘できる。即ち本発明では、
グラフト鎖が親水性であり、血漿タンパク質の吸着が抑
制されている。この現象の一つの理論的根拠は、ワイ・
イカダ(Y.Ikada):アドバンス・イン・ポリマー・
サイエンス(Advance in Polymer Science)、第5
7巻、1984年、第103頁以下、に与えられているが、簡
単に要約すると、親水性グラフト鎖が植え付けられた血
液接触表面では、多量の水を含んだそのグラフト鎖が材
料の実質表面へのタンパク質吸着や血小板等の細胞の付
着を防止するという考えである。このため、血液凝固の
原因になる血小板の血液接触表面への粘着や活性化が起
こり難く、また凝固因子の接触相活性化が生じにくい。
即ち、このようなタンパク質吸着が抑制されている血液
接触表面では血栓の生成が抑制されると考えられてい
る。
上記のようなタンパク質の吸着抑制には、グラフト鎖が
二箇所以上で高分子膜表面に結合し、鎖の運動が抑制さ
れた状態よりも、一端が結合し他の末端が自由に運動で
きるほうが好ましい。これは自由なグラフト鎖のほう
が、高分子膜の実質表面を遮蔽し、タンパク質の吸着を
抑制するためであり、親水性諾グラフト鎖の場合、水分
の含有が増大する効果が加わる。
〔実施例〕
次に、実施例について本発明をより具体的に述べる。
なお以下の実施例中に記載されている測定項目は、各々
次の方法で測定したものである。
(1)透水量 100本の中空繊維の束の両端を接着剤で固定したモジ
ユールを作り、中空部に水を満たした後、片端を閉じ、
開口部より200mmHgの圧力をかけながら水を入れ、単位
時間当たりの透水量を測定する。中空繊維の膜面積は、
内径及びモジュールの有効長を測って計算により求め
る。
(2)クリアランス (1)と同様のモジュールを作り、水の代わりに1000ppmの
尿素水溶液、または100ppmのビタミンB-12(VB12)水溶
液を用いて、(1)と同様の方法で透析液中の濃度を、吸
光度から求めて、次式よりクリアランスを計算する。
(3)補体消費率 試料が中空繊維の場合は2mm長に細断し、またフィルム
の場合は2.5×2.5mm2の細片とし、ポリエチレン管に入
れ、これにGVバッファーで4倍に稀釈したモルモット
補体(コーディスラボ)200μを加え、37℃で1
時間攪拌しながらインキュベートした。補体価はマイヤ
ー変法(エムエムマイヤー(M.M.Mayer):イムノ
ケムストリー(Immunochmistry)第2版、第133頁、シ
ーシートーマス(C.C.Thomas)出版者、1961年、参
照)によって求めた。即ち補体の50%溶血価(CH50
値)を求め、コントロールに対する補体消費率(%CH5
0)を算出した。
(4)タンパク質吸着量 牛血清アルブミンを125Iで放射ラベルし、その水溶液
(牛血清アルブミン濃度0.3mg/mml)に試料を37℃で
3時間浸漬し、洗浄によって非吸着タンパク質を除いて
から試料の放射能を測定することによってタンパク質吸
着量を求めた。
(5)接触角 フィルム試料の上に水の小滴をのせ、顕微鏡を用いて2
5℃で接触角を測定した。
実施例1 内容が500mlのフラスコ内に、ポリエチレングライコー
ル部の平均分子量が400のポリエチレングライコールジ
カルボン酸0.25g、ジメチルアミノピリジン0.04g、及び
ベンゼン350mlを添加し、攪拌して溶解したのち10℃
まで冷却し、窒素気流下でセルロース中空繊維(膜の厚
さ11μm、外径222μm、内径200μm、長さ15cm、
平均重量0.0017g)を100本投入し、10分径過後、30
℃で15分、30分、1時間、3時間、5時間反応させ
たのち、各20本づつサンプリングし、それらをまず反
応に使用したベンゼンに、次にメチルアルコールで浸
漬、洗浄し、更にメチルアルコール中に一夜浸漬したの
ちに室温で減圧乾燥することによってセルロース系透析
膜を得た。
実施例2 実施例1と同様に、前記中空繊維100本に対してポリエ
チレングライコール部の平均分子量が980のポリエチレ
ングライコールジカルボン酸1.65g、ジシクロヘキシル
カルボジイミド0.40g及びベンゼン350mlを使用し、30
℃で15分、30分、1時間、3時間、5時間エステル
化を行い、それぞれサンプリングし、それらを後処理す
ることによってセルロース系透析膜を得た。
実施例3 実施例1と同様に、前記の中空繊維100本に対してポリ
エチレングライコール部の平均分子量が400のポリエチ
レングライコールジカルボン酸0.23g、4−ジメチルア
ミノピリジン0.01g、ジシクロヘキシルカルボジイミド
0.13g及びトルエン350mlを使用し、35℃で15分、3
0分、1時間、3時間、5時間エステル化を行い、それ
ぞれサンプリングし、それらを後処理することによって
セルロース系透析膜を得た。
実施例4 実施例2と同様に、前記中空繊維100本に対してポリエ
チレングライコール部の平均分子量が400のポリエチレ
ングライコールジカルボン酸0.22g、ピロリジノピリジ
ン0.02g、ジシクロヘキシルカルボジイミド0.15g及び酢
酸エチル350mlを使用し、30℃で5分、10分、15
分、20分、30分エステル化を行い、それぞれサンプ
リングし、それらを後処理することによってセルロース
系透析膜を得た。
実施例5 実施例2と同様に、前記中空繊維100本に対してポリエ
チレングライコール部の平均分子量が980のポリエチレ
ングライコールジカルボン酸1.65g、4−ジメチルアミ
ノピリジン0.01g、ジシクロヘキシルカルボジイミド0.3
9g及びトルエン350mlを使用し、30℃で15分、30
分、1時間、3時間、5時間エステル化を行い、それぞ
れサンプリングし、それらを後処理することによってセ
ルロース系透析膜を得た。
実施例6 実施例1と同様に、前記中空繊維100本に対してポリエ
チレングライコール部の平均分子量が3700のポリエチレ
ングライコールジカルボン酸6.12g、4−ジメチルアミ
ノピリジン0.02g、ジシクロヘキシルカルボジイミド0.1
4g及びトルエン350mlを使用し、30℃で15分、30
分、1時間、3時間、5時間エステル化を行い、それぞ
れサンプリングし、それらを後処理することによってセ
ルロース系透析膜を得た。
実施例7 実施例1と同様に、前記中空繊維100本に対してポリエ
チレングライコール部の平均分子量が7800のポリエチレ
ングライコールジカルボン酸13.24g、4−ジメチルアミ
ノピリジン0.03g、ジシクロヘキシルカルボジイミド0.3
8g及びトルエン350mlを使用し、30℃で15分、30
分、1時間、3時間、5時間エステル化を行い、それぞ
れサンプリングし、それらを後処理することによってセ
ルロース系透析膜を得た。
実施例8 内容が500mlのビーカーに、ポリエチレングライコール
部の平均分子量が3700のポリエチレングライコールジカ
ルボン酸34.10g、4−ジメチルアミノピリジン0.04g、
ジシクロヘキシルカルボジイミド2.58g及びトルエン300
mlを添加し、攪拌溶解後10℃まで冷却し、これにセル
ロースフィルム(膜の厚さ17μm、5cm×10Mcm
片、平均重量0.04g)8枚を添加し、10分経過後温度
を30℃まで上昇し、その温度で15分、30分、1時
間、3時間、5時間エステル化を行い、それぞれサンプ
リングし、それらを前記同様に後処理することによって
セルロース系透析膜を得た。
実施例9 実施例8と同様に、前記フイルム4枚に対してポリエチ
レングライコール部の平均分子量が3700のポリエチレン
グライコールジカルボン酸9.94g、パラトルエンスルホ
ン酸0.09g及びトルエン300mlを使用し、50℃でエステ
ル化を行い、30分、1時間、3時間、5時間後それぞ
れサンプリングし、後処理することによってセルロース
系透析膜を得た。
実施例10 実施例8と同様に、前記フィルム1枚に対してポリエチ
レングライコール部の平均分子量が400のポリエチレン
グライコールジカルボン酸0.45g、ジメチルアミノピリ
ジン0.004g、ジシクロヘキシルカルボジイミド0.26g及
びトルエン300mlを使用し、50℃で5時間エステル化
後フィルムを取出し、後処理することによってセルロー
ス系透析膜を得た。
実施例11 実施例8と同様に、前記フィルム1枚に対してポリエチ
レングライコール部の平均分子量が3700のポリエチレン
グライコールジカルボン酸1.67g、ピリジン57ml、及び
トルエン43mlを使用し、80℃で時間エステル化後フィ
ルムを取出し、後処理することによってセルロース系透
析膜を得た。
実施例12 実施例1と同様に、前記中空繊維100本に対してポリエ
チレングライコール部の平均分子量が400のポリエチレ
ングライコールジカルボン酸クロライド0.27g、ジメチ
ルアミノピリジン0.02g、ピリジン1ml及びトルエン350
mlを使用して30℃で10分、20分、30分、1時
間、3時間エステル化を行い、それぞれサンプリング
し、それらを後処理することによってセルロース系透析
膜を得た。
実施例13 実施例1と同様に、前記中空繊維100本に対してポリエ
チレングライコール部の平均分子量が980のポリエチレ
ングライコールジカルボン酸クロライド0.63g、ジメチ
ルアミノピリジン0.01g、ピリジン1ml及びトルエン350
mlを使用して30℃で10分、20分、30分、1時
間、3時間エステル化を行い、それぞれサンプリング
し、それらを後処理することによってセルロース系透析
膜を得た。
実施例14 実施例1と同様に、前記中空繊維100本に対してポリエ
チレングライコール部の平均分子量が400のポリエチレ
ングライコールジカルボン酸クロライド0.27g、ピリジ
ン150ml、トルエン200mlを使用して35℃で10分、2
0分、30分、1時間、3時間エステル化を行い、それ
ぞれサンプリングし、それらを後処理することによって
セルロース系透析膜を得た。
実施例15 実施例1と同様に、前記中空繊維100本に対してポリエ
チレングライコール部の平均分子量が106のメトキシジ
エチレングライコールカルボン酸0.10g、ジメチルアミ
ノピリジン0.01g、ジシクロヘキシルカルボイミド0.13g
及びトルエン350mlを使用し、35℃で15分、30
分、1時間、3時間、5時間エステル化を行い、それぞ
れサンプリングし、それらを後処理することによってセ
ルロース系透析膜を得た。
実施例16 実施例1と同様に、前記中空繊維100本に対してポリエ
チレングライコールの平均分子量が106のエトキシジエ
チレングライコールカルボン酸0.02g、ジシクロヘキシ
ルカルボジイミド0.26g及び酢酸エチル350mlを使用して
50℃で15分、30分、1時間、3時間、5時間エス
テル化を行い、それぞれサンプリングし、それらを後処
理することによってセルロース系透析膜を得た。
実施例17 実施例1と同様に、前記中空繊維100本に対してポリエ
チレングライコール部の平均分子量が106のメトキシエ
チレングライコールカルボン酸クロライド0.26g、ピロ
リジノピリジン0.05g、ピリジン2ml及びトルエン350ml
を使用して40℃で10分、20分、30分、1時間、
3時間エステル化を行い、それぞれサンプリングし、そ
れらを後処理することによってセルロース系透析膜を得
た。
実施例18 実施例1と同様に、前記中空繊維100本に対してポリエ
チレングライコール部の平均分子量が106のエトキシエ
チレングライコールカルボン酸クロライド0.36g、ピロ
リジノピリジン0.03g、ピリジン2ml及びトルエン350ml
を使用して40℃で10分、20分、30分、1時間、
3時間エステル化を行い、それぞれサンプリングし、そ
れらを後処理することによってセルロース系透析膜を得
た。
実施例19 実施例1〜18で得られたセルロース系透析膜について
補体消費率の測定を実施した。試験結果を第1表に示
す。
実施例20 実施例3と同様な条件でエステル化反応を実施し、15,
60,120,180,240,300分に採取したサンプルについて
タンパク質吸着量の測定を実施した。結果を第2表に示
す。
実施例21 実施例10と同様な条件でエステル化反応を実施し、1
5,30,60,120,180,240,300分反応させたセルロー
スフィルムのサンプルを得た。これを用いて接触角の測
定を実施した。結果を第2表に示す。
実施例22 セルロース中空繊維(膜の厚さ11μm、外径222μ
m、内径200μm、長さ30cm)の束(本数約7,000本)
を上下にノズルを装備したステンレス管に充填した。ま
た、内容が1,000mlのフラスコ内にポリエチレングライ
コール部の平均分子量が400のポリエチレングライコー
ルジカルボン酸0.44g、ジメチルアミノピリジン0.02g、
ジシクロヘキシルカルボジイミド0.26g及びトルエン700
mlを加え、処理液を調合した。この処理液をチューブポ
ンプを用い、下部ノズルからステンレス管に導入し、上
部ノズルからの流出液をフラスコに戻す方式で、30分
循環した。この際のステンレス管とフラスコは、水浴中
にいれ、 処理液の液温が35℃を保つようにした。
処理後のセルロース中空繊維束をメチルアルコール中に
一昼夜浸漬した後、室温で減圧乾燥することによってセ
ルロース系透析膜を得た。
第3表にエステル化処理を行った中空繊維及び未処理の
中空繊維について透析性能及び補体消費率を測定した結
果を示す。
〔発明の効果〕 本発明は次のような顕著な効果を奏する。
イ.第2表からも明らかなように、ポリエチレングライ
コール鎖が結合しても、依然としてタンパク質の吸着量
は0.2μg/cm2以下と低く、血栓生成抑制の目的は達成
できる。
ロ.第2表にみられるように接触角の変化もなく、膜表
面は親水性に保たれており、膜の物理化学的性質に変化
はない。
ハ.第1表に示すように補体の活性化はほぼ完全に防止
可能である。
ニ.製造に要するエステル化反応の温度は低く、エステ
ル化反応時間も短いので、その面からもセルロース高分
子膜の物性が変化することはない。
ホ.製造が容易であるので経済的な透析膜となる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】再生セルロースからなる高分子膜にポリエ
    チレングライコールカルボン酸またはその酸クロライド
    をエステル結合させたことを特徴とする血液親和性セル
    ロース系透析膜。
  2. 【請求項2】ポリエチレングライコールカルボン酸また
    はその酸クロライド及びエステル化触媒を反応媒体に溶
    解または分散させた溶液で再生セルロースからなる高分
    子膜を処理することにより、ポリエチレングライコール
    カルボン酸またはその酸クロライドと膜表面とのエステ
    ル化反応を行うことを特徴とする血液親和性セルロース
    系透析膜の製造法。
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