JPH06115914A - 改質赤リン及び難燃性高分子材料 - Google Patents
改質赤リン及び難燃性高分子材料Info
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- JPH06115914A JPH06115914A JP28810992A JP28810992A JPH06115914A JP H06115914 A JPH06115914 A JP H06115914A JP 28810992 A JP28810992 A JP 28810992A JP 28810992 A JP28810992 A JP 28810992A JP H06115914 A JPH06115914 A JP H06115914A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 白灰色の白色系の色調を有し、発火点が高
く、ホスフィンガスの発生が抑制された改質赤リン及び
それを配合した難燃性高分子材料を提供する。 【構成】 無電解めっき被覆赤リンを酸化チタンおよび
ラジカル重合された有機ポリマーで被覆してなる改質赤
リン。高分子材料100重量部に、改質赤リンをPとし
て0.5〜50重量部配合してなる難燃性高分子材料。
く、ホスフィンガスの発生が抑制された改質赤リン及び
それを配合した難燃性高分子材料を提供する。 【構成】 無電解めっき被覆赤リンを酸化チタンおよび
ラジカル重合された有機ポリマーで被覆してなる改質赤
リン。高分子材料100重量部に、改質赤リンをPとし
て0.5〜50重量部配合してなる難燃性高分子材料。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無電解めっき被覆赤リ
ンを酸化チタンと有機ポリマーで被覆した改質赤リン及
び難燃性高分子材料に関する。更に詳述すれば、発火点
が高く、ホスフィン発生量が少なく、また無電解めっき
被覆赤リンの固有の色を隠ぺい消色し表面を酸化チタン
と有機ポリマーで被覆された白色系の色調を有する改質
赤リンおよびその改質赤リンを用いた難燃性高分子材料
に関する。
ンを酸化チタンと有機ポリマーで被覆した改質赤リン及
び難燃性高分子材料に関する。更に詳述すれば、発火点
が高く、ホスフィン発生量が少なく、また無電解めっき
被覆赤リンの固有の色を隠ぺい消色し表面を酸化チタン
と有機ポリマーで被覆された白色系の色調を有する改質
赤リンおよびその改質赤リンを用いた難燃性高分子材料
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、赤リンが合成樹脂に対して優れた
難燃効果を付与することは周知のことであり、実際にも
難燃剤として使用されている。しかしながら、赤リンは
そのまま使用する場合、水分と反応してホスフィンガス
の発生を伴う加水分解反応を生ずるので、従来より赤リ
ンを有機又は無機の材料により被覆した多くの改質赤リ
ンが提案されている。
難燃効果を付与することは周知のことであり、実際にも
難燃剤として使用されている。しかしながら、赤リンは
そのまま使用する場合、水分と反応してホスフィンガス
の発生を伴う加水分解反応を生ずるので、従来より赤リ
ンを有機又は無機の材料により被覆した多くの改質赤リ
ンが提案されている。
【0003】例えば、赤リンを熱硬化性樹脂で被覆した
改質赤リン(特開昭51−105996号公報)、赤リ
ン表面を金属リン化物化した後に熱硬化性樹脂で被覆し
た改質赤リン(特開昭52−125489号公報)、あ
るいは赤リンを水酸化アルミニウム、他の金属水酸化物
等及び無機又は有機の被覆剤で三重層に被覆した改質赤
リン(特開昭55−10462号公報)、赤リン粒子表
面を無電解めっき皮膜で被覆した改質赤リン(特開昭6
3−69704号公報)等が知られている。
改質赤リン(特開昭51−105996号公報)、赤リ
ン表面を金属リン化物化した後に熱硬化性樹脂で被覆し
た改質赤リン(特開昭52−125489号公報)、あ
るいは赤リンを水酸化アルミニウム、他の金属水酸化物
等及び無機又は有機の被覆剤で三重層に被覆した改質赤
リン(特開昭55−10462号公報)、赤リン粒子表
面を無電解めっき皮膜で被覆した改質赤リン(特開昭6
3−69704号公報)等が知られている。
【0004】しかし、赤リン単独、あるいは上記の方法
により安定化された赤リンは、いずれも一般には固有の
濃い暗赤色を呈するため、樹脂の難燃剤として使用する
場合、樹脂を不適当な色彩に着色するために、色調を問
題とする樹脂部材への使用は制限されている。
により安定化された赤リンは、いずれも一般には固有の
濃い暗赤色を呈するため、樹脂の難燃剤として使用する
場合、樹脂を不適当な色彩に着色するために、色調を問
題とする樹脂部材への使用は制限されている。
【0005】そして、本出願人は、赤リン固有の濃い暗
赤色を隠ぺい消色、安定化した改質赤リンを用いて、難
燃化する樹脂の自由な着色を可能にする方法として、既
に特開昭59−195512号公報に示す改質赤リンを
提案した。この改質赤リンは、赤リンを酸化チタン、有
機ポリマーで被覆したものであり、赤リンの暗赤色の隠
ぺい、消色は高水準で達せられるが、ホスフィン発生の
抑制に関しては用途によってはなお不十分な点があっ
た。
赤色を隠ぺい消色、安定化した改質赤リンを用いて、難
燃化する樹脂の自由な着色を可能にする方法として、既
に特開昭59−195512号公報に示す改質赤リンを
提案した。この改質赤リンは、赤リンを酸化チタン、有
機ポリマーで被覆したものであり、赤リンの暗赤色の隠
ぺい、消色は高水準で達せられるが、ホスフィン発生の
抑制に関しては用途によってはなお不十分な点があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この様な従
来技術の問題点を改善するために、赤リンの分解に伴う
ホスフィンガスの発生を実質的に完全に抑制し、かつ赤
リン固有の濃い暗赤色を隠ぺい、消色する方法を探索し
て鋭意研究を行ってきたところ、赤リン粒子表面を無電
解めっき皮膜で被覆し、さらに酸化チタンと有機ポリマ
ーで被覆することにより、上記目的を達成することが出
来る改質赤リンを見い出した。また、この改質赤リンを
高分子材料に配合すると、優れた難燃性を有する難燃性
高分子材料が得られることを知見し、本発明を完成し
た。
来技術の問題点を改善するために、赤リンの分解に伴う
ホスフィンガスの発生を実質的に完全に抑制し、かつ赤
リン固有の濃い暗赤色を隠ぺい、消色する方法を探索し
て鋭意研究を行ってきたところ、赤リン粒子表面を無電
解めっき皮膜で被覆し、さらに酸化チタンと有機ポリマ
ーで被覆することにより、上記目的を達成することが出
来る改質赤リンを見い出した。また、この改質赤リンを
高分子材料に配合すると、優れた難燃性を有する難燃性
高分子材料が得られることを知見し、本発明を完成し
た。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、無電解
めっき被覆赤リンを酸化チタンおよびラジカル重合され
た有機ポリマーで被覆してなることを特徴とする改質赤
リンに係るものである。
めっき被覆赤リンを酸化チタンおよびラジカル重合され
た有機ポリマーで被覆してなることを特徴とする改質赤
リンに係るものである。
【0008】また、本発明は、高分子材料100重量部
に、前記改質赤リンをPとして0.5〜50重量部配合
してなることを特徴とする難燃性高分子材料に係るもの
である。
に、前記改質赤リンをPとして0.5〜50重量部配合
してなることを特徴とする難燃性高分子材料に係るもの
である。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
改質赤リンは、無電解めっき被覆赤リンを酸化チタンお
よびラジカル重合された有機ポリマーで被覆してなるも
のである。
改質赤リンは、無電解めっき被覆赤リンを酸化チタンお
よびラジカル重合された有機ポリマーで被覆してなるも
のである。
【0010】まず、本発明の改質赤リンの心材となる無
電解めっき被覆赤リン(以下、「めっき赤リン」と記
す)については、特開昭63−69704号公報にその
詳細が記載されているが、該めっき赤リンは赤リン粒子
表面に無電解めっき皮膜で被覆した安定化赤リンをい
い、当該めっき皮膜としては、無電解めっき皮膜を形成
しうる金属であれば特に限定するところではないが、特
にFe,Ni,Co,Cu,Zn若しくはMn又はこれ
らの合金から選ばれた金属めっき皮膜が実用的であり、
それ等の中で特にNiとその合金が好ましい。
電解めっき被覆赤リン(以下、「めっき赤リン」と記
す)については、特開昭63−69704号公報にその
詳細が記載されているが、該めっき赤リンは赤リン粒子
表面に無電解めっき皮膜で被覆した安定化赤リンをい
い、当該めっき皮膜としては、無電解めっき皮膜を形成
しうる金属であれば特に限定するところではないが、特
にFe,Ni,Co,Cu,Zn若しくはMn又はこれ
らの合金から選ばれた金属めっき皮膜が実用的であり、
それ等の中で特にNiとその合金が好ましい。
【0011】このめっき赤リンは、従来の公知の無電解
めっき方法によって製造することができる。それ等の無
電解めっき方法の中で、特に赤リンの水溶性懸濁体に無
電解めっき液を徐々に添加して赤リンの粒子表面にめっ
き皮膜を形成させる方法により製造する方法が好まし
い。
めっき方法によって製造することができる。それ等の無
電解めっき方法の中で、特に赤リンの水溶性懸濁体に無
電解めっき液を徐々に添加して赤リンの粒子表面にめっ
き皮膜を形成させる方法により製造する方法が好まし
い。
【0012】なお、無電解めっき方法において、還元剤
として、次亜リン酸ソーダ又は水素化ホウ素アルカリ等
を用いる場合、その条件によっては、多少のリンやボロ
ンが合金として不可避的に皮膜組成を構成するが、勿論
かかる皮膜も本発明では許容できることはいうまでもな
い。
として、次亜リン酸ソーダ又は水素化ホウ素アルカリ等
を用いる場合、その条件によっては、多少のリンやボロ
ンが合金として不可避的に皮膜組成を構成するが、勿論
かかる皮膜も本発明では許容できることはいうまでもな
い。
【0013】また、Fe又はその合金皮膜の如き酸化さ
れ易い皮膜にあっては、経時的に皮膜表面が酸化されて
酸化膜を形成する場合もあるが、本発明では赤リン粒子
が、当初、前記めっき皮膜を形成したものであれば、そ
の経時的な変化は問わずめっき赤リンに含まれる。
れ易い皮膜にあっては、経時的に皮膜表面が酸化されて
酸化膜を形成する場合もあるが、本発明では赤リン粒子
が、当初、前記めっき皮膜を形成したものであれば、そ
の経時的な変化は問わずめっき赤リンに含まれる。
【0014】この理由は、表面に多少の変化があって
も、赤リンの安定化においては何ら問題ではないし、む
しろ、金属皮膜のもつ導電特性を避ける必要のある場合
は、意図的に酸化皮膜を金属めっき皮膜上に形成させる
必要があって好ましいこともあるからである。
も、赤リンの安定化においては何ら問題ではないし、む
しろ、金属皮膜のもつ導電特性を避ける必要のある場合
は、意図的に酸化皮膜を金属めっき皮膜上に形成させる
必要があって好ましいこともあるからである。
【0015】また、当該めっき皮膜の被覆量は、めっき
赤リンの用途や金属の種類等により異なるけれども、多
くの場合、金属として全重量当り1〜50重量%、好ま
しくは2〜40重量%の範囲にあることが望ましい。こ
の理由は、1重量%未満では、ホスフィンガスの抑制が
不完全であり、50重量%をこえると実用的な見地から
みて不適当である。
赤リンの用途や金属の種類等により異なるけれども、多
くの場合、金属として全重量当り1〜50重量%、好ま
しくは2〜40重量%の範囲にあることが望ましい。こ
の理由は、1重量%未満では、ホスフィンガスの抑制が
不完全であり、50重量%をこえると実用的な見地から
みて不適当である。
【0016】本発明におけるめっき赤リンは、顕微鏡観
察により、金属特有の光沢が粒子表面に均一に形成され
ていることで、原体の赤リンと比較して容易に識別する
ことができる。
察により、金属特有の光沢が粒子表面に均一に形成され
ていることで、原体の赤リンと比較して容易に識別する
ことができる。
【0017】本発明におけるめっき赤リンは、ほぼ完全
にホスフィンガスの発生を抑制した安定化赤リンであっ
て、その理由の詳細は不明であるが、恐らく赤リン自体
が還元性の強い基材であるので、他の基材の無電解めっ
きに比較して、より強固にめっき皮膜の被覆形成がなさ
れているものと思われる。
にホスフィンガスの発生を抑制した安定化赤リンであっ
て、その理由の詳細は不明であるが、恐らく赤リン自体
が還元性の強い基材であるので、他の基材の無電解めっ
きに比較して、より強固にめっき皮膜の被覆形成がなさ
れているものと思われる。
【0018】次に、本発明の改質赤リンは、めっき赤リ
ンを酸化チタンおよびラジカル重合された有機ポリマー
で被覆してなるが、その被覆方法としては、めっき赤リ
ンの水性懸濁液に酸化チタン、ラジカル重合しうるモノ
マー及び重合開始剤を添加し、pH2〜6で重合反応さ
せ、次いで瀘過、乾燥することにより行なうことができ
る。
ンを酸化チタンおよびラジカル重合された有機ポリマー
で被覆してなるが、その被覆方法としては、めっき赤リ
ンの水性懸濁液に酸化チタン、ラジカル重合しうるモノ
マー及び重合開始剤を添加し、pH2〜6で重合反応さ
せ、次いで瀘過、乾燥することにより行なうことができ
る。
【0019】なお、本発明における赤リンの粒子径は実
用面を考慮し、100μm以下がよく、平均粒径として
は5〜30μm、好ましくは10〜20μmの範囲のも
のが好適である。微粉末は不安定になり易いので、約1
μm以下の粒径のものは可能な限りカットしたものがよ
い。
用面を考慮し、100μm以下がよく、平均粒径として
は5〜30μm、好ましくは10〜20μmの範囲のも
のが好適である。微粉末は不安定になり易いので、約1
μm以下の粒径のものは可能な限りカットしたものがよ
い。
【0020】かかるめっき赤リンの水性懸濁液濃度とし
ては、水100重量部に対して該めっき赤リン5〜20
重量部を懸濁させたものが好ましい。即ち、該濃度範囲
において、懸濁液の分散性が良好となり、めっき赤リン
の粒子表面に均一に酸化チタン、有機ポリマーを被覆す
ることが可能となる。めっき赤リンが5重量部未満の濃
度では、目的物の歩留まりが悪く経済性に劣り、20重
量部をこえるときには生成有機ポリマーがバインダーと
なり、めっき赤リン粒子間の凝集が激しく起こるために
好ましくない。
ては、水100重量部に対して該めっき赤リン5〜20
重量部を懸濁させたものが好ましい。即ち、該濃度範囲
において、懸濁液の分散性が良好となり、めっき赤リン
の粒子表面に均一に酸化チタン、有機ポリマーを被覆す
ることが可能となる。めっき赤リンが5重量部未満の濃
度では、目的物の歩留まりが悪く経済性に劣り、20重
量部をこえるときには生成有機ポリマーがバインダーと
なり、めっき赤リン粒子間の凝集が激しく起こるために
好ましくない。
【0021】次に、本発明に用いる酸化チタンは、pH
2〜6の水性懸濁液において正荷電を示す処理を施した
酸化チタンがよく、その具体例としては、アルミニウム
含水酸化物処理もしくはケイ素,亜鉛の含水酸化物など
と併用処理を施した酸化チタン等が挙げられる。酸化チ
タンの粒子径は0.01〜1μmの範囲のものが好まし
い。さらに、酸化チタンの結晶系は、その隠ぺい度の点
からルチル型のものが好ましい。
2〜6の水性懸濁液において正荷電を示す処理を施した
酸化チタンがよく、その具体例としては、アルミニウム
含水酸化物処理もしくはケイ素,亜鉛の含水酸化物など
と併用処理を施した酸化チタン等が挙げられる。酸化チ
タンの粒子径は0.01〜1μmの範囲のものが好まし
い。さらに、酸化チタンの結晶系は、その隠ぺい度の点
からルチル型のものが好ましい。
【0022】酸化チタンの添加量は、必要とされる隠ぺ
い度が得られるならば特に限定するものではないが、通
常はめっき赤リン100重量部に対し30〜150重量
部、特に50〜100重量部の範囲が好ましい。
い度が得られるならば特に限定するものではないが、通
常はめっき赤リン100重量部に対し30〜150重量
部、特に50〜100重量部の範囲が好ましい。
【0023】本発明における有機ポリマーを得るのに使
用可能なモノマーとしては、ラジカル重合を行なうこと
ができるモノマーであればよく、具体的には例えばメタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル等のメタクリル酸
エステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等の
アクリル酸エステル類、メタクリル酸、アクリル酸、ス
チレン、酢酸ビニル、アクリロニトリル等から選ばれた
1種又は2種以上を挙げることができる。これらのモノ
マーは単独重合するか、あるいは2種以上のモノマーの
共重合を行なって有機ポリマーを形成する。
用可能なモノマーとしては、ラジカル重合を行なうこと
ができるモノマーであればよく、具体的には例えばメタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル等のメタクリル酸
エステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等の
アクリル酸エステル類、メタクリル酸、アクリル酸、ス
チレン、酢酸ビニル、アクリロニトリル等から選ばれた
1種又は2種以上を挙げることができる。これらのモノ
マーは単独重合するか、あるいは2種以上のモノマーの
共重合を行なって有機ポリマーを形成する。
【0024】モノマーのめっき赤リンに対する適度な添
加量は、めっき赤リン100重量部に対し5〜100重
量部、好ましくは20〜80重量部の範囲が望ましい。
添加量が5重量部未満であると、めっき赤リン粒子表面
上に電気的凝集沈殿した酸化チタンが固定し、めっき赤
リンの安定化といった面から十分な被覆効果が得られ
ず、また100重量部をこえて多量に用いると、被覆に
実質的に供しないかこれを阻害するような重合もかなり
起って、めっき赤リン粒子表面上に凝集沈着しない遊離
ポリマーが多量に生成したり、あるいは生成ポリマーが
バインダーとなってめっき赤リンを著しく凝集させ粒度
を粗くすることがあり好ましくない。また、このように
フリーの有機ポリマーが混在することは、得られた改質
赤リンを高分子材料と混練する際に、不必要に高分子材
料を汚染し、高分子材料への分散性を損なうことにもな
る。
加量は、めっき赤リン100重量部に対し5〜100重
量部、好ましくは20〜80重量部の範囲が望ましい。
添加量が5重量部未満であると、めっき赤リン粒子表面
上に電気的凝集沈殿した酸化チタンが固定し、めっき赤
リンの安定化といった面から十分な被覆効果が得られ
ず、また100重量部をこえて多量に用いると、被覆に
実質的に供しないかこれを阻害するような重合もかなり
起って、めっき赤リン粒子表面上に凝集沈着しない遊離
ポリマーが多量に生成したり、あるいは生成ポリマーが
バインダーとなってめっき赤リンを著しく凝集させ粒度
を粗くすることがあり好ましくない。また、このように
フリーの有機ポリマーが混在することは、得られた改質
赤リンを高分子材料と混練する際に、不必要に高分子材
料を汚染し、高分子材料への分散性を損なうことにもな
る。
【0025】また、得られた改質赤リンを不飽和ポリエ
ステルの難燃剤に使用する際、その被覆がスチレン等に
対して対薬品性を要求される等のような場合、架橋剤を
共重合させることにより架橋構造を有する有機ポリマー
の被覆を形成することもできる。用いられる架橋剤とし
は、1分子中に2個以上の重合性二重結合を有する多官
能性モノマーが好ましく、例えばジメタクリル酸エチレ
ン、ジメタクリル酸ジエチレングリコール、ジメタクリ
ル酸トリエチレングリコール、ジメタクリル酸テトラエ
チレングリコール、ジメタクリル酸1,3−ブチレン、
トリメタクル酸トリメチロールプロパン等が挙げられ
る。
ステルの難燃剤に使用する際、その被覆がスチレン等に
対して対薬品性を要求される等のような場合、架橋剤を
共重合させることにより架橋構造を有する有機ポリマー
の被覆を形成することもできる。用いられる架橋剤とし
は、1分子中に2個以上の重合性二重結合を有する多官
能性モノマーが好ましく、例えばジメタクリル酸エチレ
ン、ジメタクリル酸ジエチレングリコール、ジメタクリ
ル酸トリエチレングリコール、ジメタクリル酸テトラエ
チレングリコール、ジメタクリル酸1,3−ブチレン、
トリメタクル酸トリメチロールプロパン等が挙げられ
る。
【0026】この架橋剤の被覆に用いるモノマーに対す
る適度な添加量は、モノマー100重量部に対して1〜
20重量部である。添加量が1重量部未満であると生成
した有機ポリマーは耐薬品性の効果に劣り、また20重
量部をこえると生成する有機ポリマーの収率が低くな
る。
る適度な添加量は、モノマー100重量部に対して1〜
20重量部である。添加量が1重量部未満であると生成
した有機ポリマーは耐薬品性の効果に劣り、また20重
量部をこえると生成する有機ポリマーの収率が低くな
る。
【0027】本発明におけいて用いられる重合開始剤
は、例えば過酸化ベンゾイル、過硫酸カリウム、過硫酸
アンモニウム、過酸化水素等の有機あるいは無機の過酸
化物系開始剤、アゾビスイソブチロニトリル、2,2′
−アゾビス−(2−アミジノプロパン)二塩酸塩等のア
ゾ化合物系開始剤、および亜硫酸水、亜硫酸水素ナトリ
ウム、亜硫酸アンモニウム、二酸化硫黄ガス等の亜硫酸
化合物系開始剤などのうち、一種又は二種以上併用して
用いる。
は、例えば過酸化ベンゾイル、過硫酸カリウム、過硫酸
アンモニウム、過酸化水素等の有機あるいは無機の過酸
化物系開始剤、アゾビスイソブチロニトリル、2,2′
−アゾビス−(2−アミジノプロパン)二塩酸塩等のア
ゾ化合物系開始剤、および亜硫酸水、亜硫酸水素ナトリ
ウム、亜硫酸アンモニウム、二酸化硫黄ガス等の亜硫酸
化合物系開始剤などのうち、一種又は二種以上併用して
用いる。
【0028】本発明では、以上の原料を用いてめっき赤
リンを酸化チタンと有機ポリマーで被覆した改質赤リン
を製造するが、その際の実施態様について述べれば、所
定量のめっき赤リン、酸化チタンを水中に充分懸濁さ
せ、pH2〜6の懸濁液を調整し、これにモノマー、重
合開始剤、必要に応じて架橋剤を加えて重合させる。
リンを酸化チタンと有機ポリマーで被覆した改質赤リン
を製造するが、その際の実施態様について述べれば、所
定量のめっき赤リン、酸化チタンを水中に充分懸濁さ
せ、pH2〜6の懸濁液を調整し、これにモノマー、重
合開始剤、必要に応じて架橋剤を加えて重合させる。
【0029】ここで懸濁液のpHを2〜6の範囲に調整
すると、めっき赤リン粒子の表面が負に帯電し、一方、
酸化チタン粒子の表面は正に帯電するために両者は電気
的に吸引すると共にモノマーの重合反応が行なわれ、効
率よくめっき赤リンを酸化チタン及び有機モノマーで強
固に被覆することが出来る。
すると、めっき赤リン粒子の表面が負に帯電し、一方、
酸化チタン粒子の表面は正に帯電するために両者は電気
的に吸引すると共にモノマーの重合反応が行なわれ、効
率よくめっき赤リンを酸化チタン及び有機モノマーで強
固に被覆することが出来る。
【0030】原料の添加順序については、めっき赤リン
と酸化チタンの水性懸濁液を必要に応じてpH調整した
後に、撹拌しながらモノマー、重合開始剤等を添加し重
合反応を行うのが有利である。しかしながら、必ずしも
上記の順序で行う必要はなく、例えばめっき赤リンの水
性懸濁液にモノマー、重合開始剤等を添加して重合を開
始し、重合半ばで酸化チタンを添加し、必要に応じてp
Hを調整し重合を完了させる方法、あるいは酸化チタン
の水性懸濁液にモノマー、重合開始剤を添加して重合を
開始し、重合半ばでめっき赤リンを添加して、必要に応
じてpHを調整し重合を完了させる方法等も可能であ
る。
と酸化チタンの水性懸濁液を必要に応じてpH調整した
後に、撹拌しながらモノマー、重合開始剤等を添加し重
合反応を行うのが有利である。しかしながら、必ずしも
上記の順序で行う必要はなく、例えばめっき赤リンの水
性懸濁液にモノマー、重合開始剤等を添加して重合を開
始し、重合半ばで酸化チタンを添加し、必要に応じてp
Hを調整し重合を完了させる方法、あるいは酸化チタン
の水性懸濁液にモノマー、重合開始剤を添加して重合を
開始し、重合半ばでめっき赤リンを添加して、必要に応
じてpHを調整し重合を完了させる方法等も可能であ
る。
【0031】重合反応は、好ましくは窒素ガスの如き不
活性ガス雰囲気下で30〜90℃の加温下、1〜7時間
行えば充分である。重合反応終了後は、常法に従い瀘
過、水洗を充分に行い乾燥する。
活性ガス雰囲気下で30〜90℃の加温下、1〜7時間
行えば充分である。重合反応終了後は、常法に従い瀘
過、水洗を充分に行い乾燥する。
【0032】本発明によれば、めっき赤リンを容易に効
率よく、均一かつ強固に酸化チタンと有機ポリマーで被
覆することができ、めっき赤リン固有の濃い金属色を隠
ぺい消色させ、灰白色の白色系の色調にし、かつ安定化
できる。めっき赤リン、あるいは酸化チタン各々が単独
で凝集することなく、例えばめっき赤リンが酸化チタン
とポリマーで均一に被覆されている状態は電子顕微鏡写
真でも観察され、また後述する試験例でも明らかな如く
白色度が高く、高分子材料のより自由な着色が可能であ
る。また。発火点が高く、ホスフィン発生量が少なく、
難燃剤として優れた酸化チタン、有機ポリマーで被覆し
た改質赤リンが得られる。
率よく、均一かつ強固に酸化チタンと有機ポリマーで被
覆することができ、めっき赤リン固有の濃い金属色を隠
ぺい消色させ、灰白色の白色系の色調にし、かつ安定化
できる。めっき赤リン、あるいは酸化チタン各々が単独
で凝集することなく、例えばめっき赤リンが酸化チタン
とポリマーで均一に被覆されている状態は電子顕微鏡写
真でも観察され、また後述する試験例でも明らかな如く
白色度が高く、高分子材料のより自由な着色が可能であ
る。また。発火点が高く、ホスフィン発生量が少なく、
難燃剤として優れた酸化チタン、有機ポリマーで被覆し
た改質赤リンが得られる。
【0033】次に、本発明の難燃性高分子材料は、高分
子材料に、上記の改質赤リンを配合してなるものであ
る。本発明において適用できる高分子材料には、高分子
物質であれば特に制限する必要はないが、例えば合成樹
脂、ゴム類、木材などが挙げられる。
子材料に、上記の改質赤リンを配合してなるものであ
る。本発明において適用できる高分子材料には、高分子
物質であれば特に制限する必要はないが、例えば合成樹
脂、ゴム類、木材などが挙げられる。
【0034】合成樹脂としては、その使用の際に難燃化
を要求されている可燃性合成樹脂であって、熱硬化性樹
脂又は熱可塑性樹脂のいずれであってもよい。また、合
成樹脂の使用の態様は、例えば各種成形材料、塗料ある
いは接着剤等として使用することができ、その態様につ
いては特に限定されることはない。
を要求されている可燃性合成樹脂であって、熱硬化性樹
脂又は熱可塑性樹脂のいずれであってもよい。また、合
成樹脂の使用の態様は、例えば各種成形材料、塗料ある
いは接着剤等として使用することができ、その態様につ
いては特に限定されることはない。
【0035】熱硬化性樹脂としては、例えばフェノール
樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、ケイ素樹脂、フタル酸ジアクリル樹
脂又はポリウレタン樹脂等があげられる。
樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、ケイ素樹脂、フタル酸ジアクリル樹
脂又はポリウレタン樹脂等があげられる。
【0036】また、熱可塑性樹脂としては、例えばポリ
エチレン、ポリプロピレンの如きポリα−オレフィン、
α−オレフィンを少なくとも含む他のモノマーとの共重
合体、ポリスチレン、メタアクリル樹脂、スチレン−ア
クリルニトリル共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル
−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS 樹脂)、ポリ塩化ビ
ニル、フッ素樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリカー
ボネート、ポリアセタール、熱可塑性ポリエステル、酢
酸セルロース(セルロース樹脂)、ポリスルホン熱可塑
性ポリイミド、ポリフェニレンオキシド、ポリブチレン
アイオノマー樹脂等があげられる。
エチレン、ポリプロピレンの如きポリα−オレフィン、
α−オレフィンを少なくとも含む他のモノマーとの共重
合体、ポリスチレン、メタアクリル樹脂、スチレン−ア
クリルニトリル共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル
−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS 樹脂)、ポリ塩化ビ
ニル、フッ素樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリカー
ボネート、ポリアセタール、熱可塑性ポリエステル、酢
酸セルロース(セルロース樹脂)、ポリスルホン熱可塑
性ポリイミド、ポリフェニレンオキシド、ポリブチレン
アイオノマー樹脂等があげられる。
【0037】ゴム類としては、その使用の際に難燃化を
要求されている可燃性ゴムであって、合成ゴムなどが挙
げられ、その使用の態様は、例えば各種成形材料、塗料
あるいは接着剤等として使用することができ、その態様
については特に限定されることはない。合成ゴムとして
は、例えばSBR,BR,IR,EPM,EPDM,N
BR,CR,IIR,ウレタンゴム,シリコーンゴム,
フッ素化ゴム,熱可塑性エラストマー等があげられる。
要求されている可燃性ゴムであって、合成ゴムなどが挙
げられ、その使用の態様は、例えば各種成形材料、塗料
あるいは接着剤等として使用することができ、その態様
については特に限定されることはない。合成ゴムとして
は、例えばSBR,BR,IR,EPM,EPDM,N
BR,CR,IIR,ウレタンゴム,シリコーンゴム,
フッ素化ゴム,熱可塑性エラストマー等があげられる。
【0038】木材としては、難燃合板への応用が挙げら
れるが、改質赤リンの使用態様は主として接着剤に配合
される。すなわち、積層合板の製造の際に、改質赤リン
を配合した接着剤を用いることにより、防災,難燃性合
板を得ることができる。また、木材用途向けの塗料中に
配合することで、木材に対し難燃塗膜を提供することが
できる。
れるが、改質赤リンの使用態様は主として接着剤に配合
される。すなわち、積層合板の製造の際に、改質赤リン
を配合した接着剤を用いることにより、防災,難燃性合
板を得ることができる。また、木材用途向けの塗料中に
配合することで、木材に対し難燃塗膜を提供することが
できる。
【0039】特に、本発明において改質赤リンを配合し
て各種難燃性高分子材料とする場合、改質赤リンの配合
量は各種合成樹脂、ゴム類、木材などの高分子材料10
0重量部に対し、Pとして0.5〜50重量部、好まし
くは1〜30重量部の範囲にある。また、難燃性高分子
材料には、Al,Mg,Zrなどの金属水酸化物を添加
することができるが、その添加量は高分子材料100重
量部に対し、0〜100重量部、好ましくは10〜50
重量部の範囲にある。
て各種難燃性高分子材料とする場合、改質赤リンの配合
量は各種合成樹脂、ゴム類、木材などの高分子材料10
0重量部に対し、Pとして0.5〜50重量部、好まし
くは1〜30重量部の範囲にある。また、難燃性高分子
材料には、Al,Mg,Zrなどの金属水酸化物を添加
することができるが、その添加量は高分子材料100重
量部に対し、0〜100重量部、好ましくは10〜50
重量部の範囲にある。
【0040】また、本発明において、難燃性高分子材料
は、その使用目的に応じて、必要により通常配合しうる
他の添加剤、例えば、可塑性、滑剤、安定剤、充填剤、
着色剤、酸化防止剤又は紫外線防止剤等を適宜配合する
ことができる。
は、その使用目的に応じて、必要により通常配合しうる
他の添加剤、例えば、可塑性、滑剤、安定剤、充填剤、
着色剤、酸化防止剤又は紫外線防止剤等を適宜配合する
ことができる。
【0041】
【実施例】以下、実施例、比較例、試験例を挙げて本発
明を具体的に説明する。
明を具体的に説明する。
【0042】実施例1○無電解ニッケルめっき赤リンの調製 粒径44μm以下、平均粒径24μmの赤リン粉末10
0gを0.1g/l塩化パラジウム希塩酸溶液1リット
ル中に投入し、約5分間撹拌後濾過し、さらにリパルプ
瀘過して触媒化処理を行った。次いで、該赤リンを酒石
酸(20g/l)水溶液1リットル中に投入し、充分分
散させ、液温を80℃に加温して水性懸濁液を調整し
た。
0gを0.1g/l塩化パラジウム希塩酸溶液1リット
ル中に投入し、約5分間撹拌後濾過し、さらにリパルプ
瀘過して触媒化処理を行った。次いで、該赤リンを酒石
酸(20g/l)水溶液1リットル中に投入し、充分分
散させ、液温を80℃に加温して水性懸濁液を調整し
た。
【0043】さらに、無電解めっき液をa液(硫酸ニッ
ケル224g/l)およびb液(次亜リン酸ナトリウム
226g/l、水酸化ナトリウム128g/lからなる
混液)に分けて、各々41mlを個別的かつ同時に5m
l/minの添加速度で撹拌しながら、上記水性懸濁液
に添加してめっき処理を施した。全量添加後、水素の発
生が停止する迄、80℃を保持しながら攪拌を続けた。
次いで、リパルプ洗浄、瀘過後、次の被覆反応に供し
た。
ケル224g/l)およびb液(次亜リン酸ナトリウム
226g/l、水酸化ナトリウム128g/lからなる
混液)に分けて、各々41mlを個別的かつ同時に5m
l/minの添加速度で撹拌しながら、上記水性懸濁液
に添加してめっき処理を施した。全量添加後、水素の発
生が停止する迄、80℃を保持しながら攪拌を続けた。
次いで、リパルプ洗浄、瀘過後、次の被覆反応に供し
た。
【0044】尚、得られた赤リンのめっき処理粉末を顕
微鏡で観察したところ、赤リンの粒子表面には完全に均
一で金属光沢のある被膜が被覆形成されており、薄膜X
線回折像を測定した結果、析出物はいずれもニッケル金
属であることが確認された。
微鏡で観察したところ、赤リンの粒子表面には完全に均
一で金属光沢のある被膜が被覆形成されており、薄膜X
線回折像を測定した結果、析出物はいずれもニッケル金
属であることが確認された。
【0045】○改質赤リンの調製 撹拌機、温度計、還流用冷却器および窒素ガス導入管を
備付したガラス製の200mlの反応容器に、水100
mlと上記の無電解ニッケルめっき赤リン10gを仕込
み、撹拌して無電解ニッケルめっき赤リンを水に分散さ
せた。次いで、撹拌を続けながらAlの含水酸化物処理
ルチル型酸化チタン(石原産業(株)製、商品名 タイ
ペークR−630)8.7gを添加して、無電解ニッケ
ルめっき赤リンに凝集沈着させた。このときの懸濁液の
pHは4であった。さらに撹拌しながらメタクリル酸メ
チル10.0gに架橋剤としてジメタクリル酸トリエチ
レングリコール0.3gを溶解させたモノマー液を添加
し、無電解ニッケルめっき赤リン−酸化チタン凝集粒子
との接触を十分に行なった。
備付したガラス製の200mlの反応容器に、水100
mlと上記の無電解ニッケルめっき赤リン10gを仕込
み、撹拌して無電解ニッケルめっき赤リンを水に分散さ
せた。次いで、撹拌を続けながらAlの含水酸化物処理
ルチル型酸化チタン(石原産業(株)製、商品名 タイ
ペークR−630)8.7gを添加して、無電解ニッケ
ルめっき赤リンに凝集沈着させた。このときの懸濁液の
pHは4であった。さらに撹拌しながらメタクリル酸メ
チル10.0gに架橋剤としてジメタクリル酸トリエチ
レングリコール0.3gを溶解させたモノマー液を添加
し、無電解ニッケルめっき赤リン−酸化チタン凝集粒子
との接触を十分に行なった。
【0046】その後、この懸濁液の温度を60〜65℃
に調整し、重合開始剤として2,2′アゾビス(2−ア
ミジノプロパン)二塩酸塩を0.07g(1重量%水溶
液として7ml)を添加し、窒素雰囲気中にて2時間重
合反応させた。反応終了後、冷却し、この懸濁液を吸引
瀘過、水洗し、その瀘過ケーキを60〜70℃で恒量と
なる迄減圧乾燥し、酸化チタン及びポリマーで被覆され
外側が淡い灰白色の改質赤リン24gが得られた。
に調整し、重合開始剤として2,2′アゾビス(2−ア
ミジノプロパン)二塩酸塩を0.07g(1重量%水溶
液として7ml)を添加し、窒素雰囲気中にて2時間重
合反応させた。反応終了後、冷却し、この懸濁液を吸引
瀘過、水洗し、その瀘過ケーキを60〜70℃で恒量と
なる迄減圧乾燥し、酸化チタン及びポリマーで被覆され
外側が淡い灰白色の改質赤リン24gが得られた。
【0047】実施例2 実施例1と同様の装置を用いて、実施例1と同様の操作
で水100ml、無電解ニッケルめっき赤リン20g、
主成分をAlの含水酸化物とする処理したルチル型酸化
チタン(石原産業(株)製、商品名 タイペークR−8
20)14.0gを添加した。このときのpHは4であ
った。次いで、酢酸ビニル8g、重合開始剤として過硫
酸カリウム0.32g(1重量%水溶液として32m
l)を順次添加後、重合反応させ無電解ニッケルめっき
赤リン固有のNi金属色が隠ぺい消色された改質赤リン
39gを得た。
で水100ml、無電解ニッケルめっき赤リン20g、
主成分をAlの含水酸化物とする処理したルチル型酸化
チタン(石原産業(株)製、商品名 タイペークR−8
20)14.0gを添加した。このときのpHは4であ
った。次いで、酢酸ビニル8g、重合開始剤として過硫
酸カリウム0.32g(1重量%水溶液として32m
l)を順次添加後、重合反応させ無電解ニッケルめっき
赤リン固有のNi金属色が隠ぺい消色された改質赤リン
39gを得た。
【0048】比較例1 実施例1と全く同様な操作を未処理赤リンを用いて行な
い、改質赤リンを得た。
い、改質赤リンを得た。
【0049】試験例1 次に、実施例1,2および比較例1で得られた各改質赤
リンにつき、これのホスフィン(PH3 )発生量、白色
度および発火点を測定した結果を表1に示す。
リンにつき、これのホスフィン(PH3 )発生量、白色
度および発火点を測定した結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】(注) (1)ホスフィン発生量の測定値は、N2 ガス雰囲気中
の蜜栓容器中に試料0.5gを封じ込み、250℃、1
時間保持した後、容器内のガスをサンプリングしてホス
フィンガス検知管(ガステック検知管:検知濃度0.1
5ppm、北澤産業(株)製)にてホスフィン(PH
3 )濃度を評価するガス検知測定法で行った。 (2)発火点は、示差熱分析装置にて、試料を10℃/
minの昇温速度で加熱して測定する。
の蜜栓容器中に試料0.5gを封じ込み、250℃、1
時間保持した後、容器内のガスをサンプリングしてホス
フィンガス検知管(ガステック検知管:検知濃度0.1
5ppm、北澤産業(株)製)にてホスフィン(PH
3 )濃度を評価するガス検知測定法で行った。 (2)発火点は、示差熱分析装置にて、試料を10℃/
minの昇温速度で加熱して測定する。
【0052】(3)白色度は、光電白度計(Kett
C−1型、ケット科学研究所)にて、標準白色板と試料
を圧縮充填させた試料板とを対比して所定フィルターを
透過する光の反射率を測定することにより求める。 (4)比較例2はAl被覆赤リンを用いた。Al被覆赤
リンは、平均粒子径20μmの赤リンをAl(OH)3
として10wt%表面被覆したものを用いた。
C−1型、ケット科学研究所)にて、標準白色板と試料
を圧縮充填させた試料板とを対比して所定フィルターを
透過する光の反射率を測定することにより求める。 (4)比較例2はAl被覆赤リンを用いた。Al被覆赤
リンは、平均粒子径20μmの赤リンをAl(OH)3
として10wt%表面被覆したものを用いた。
【0053】実施例3〜4および比較例3 (1)樹脂組成物の調製 下記配合の混合物を型枠(12.7mm×12.7mm
×127mm)に流し込み、100℃で6時間加熱し硬
化させてエポキシ樹脂成形体を調製した。この試験片作
製中にホスフィンの臭気は全く起こらず、前記方法で測
定したところ検知できなかった。また、実施例3,4の
樹脂成形体は灰白色であり、比較例3の樹脂成型体は暗
赤色であった。
×127mm)に流し込み、100℃で6時間加熱し硬
化させてエポキシ樹脂成形体を調製した。この試験片作
製中にホスフィンの臭気は全く起こらず、前記方法で測
定したところ検知できなかった。また、実施例3,4の
樹脂成形体は灰白色であり、比較例3の樹脂成型体は暗
赤色であった。
【0054】 エポキシ樹脂 100重量部 (エピコート828;油化シェルエポキシ(株)製品) 無水系硬化剤 80重量部 (ハードナー;日本チバガイギー(株)社製品) 水酸化アルミニウム 100重量部 (ハイジライトH32−I;昭和軽金属(株)社製品) 改質赤リン Pとして6重量部
【0055】(2)測定法とその結果1.改質赤リンのホスフィン発生量の測定 温度30℃、相対湿度83%の恒温恒湿器中に48時間
保存した試料を0.5g採取し、N2 ガス中で加熱(2
50℃、3時間)する。発生したPH3 量をガスクロマ
トグラフにより測定し、サンプル1g当りの発生PH3
量(μg)に換算した。その結果を表2に示す。
保存した試料を0.5g採取し、N2 ガス中で加熱(2
50℃、3時間)する。発生したPH3 量をガスクロマ
トグラフにより測定し、サンプル1g当りの発生PH3
量(μg)に換算した。その結果を表2に示す。
【0056】2.耐燃性試験 樹脂組成物はJIS K−6911の耐燃性試験A法に
より測定した。結果を表4に示す。なお改質赤リンを配
合しない樹脂組成物(ブランク)は「可燃性」であっ
た。
より測定した。結果を表4に示す。なお改質赤リンを配
合しない樹脂組成物(ブランク)は「可燃性」であっ
た。
【0057】
【表2】
【0058】(注) 改質赤リンの試料No.1は実施例
1で得られた改質赤リン、試料No.2は実施例2で得
られた改質赤リン、試料No.3は比較例1で得られた
改質赤リンを用いた。以下の実施例および比較例におい
ても同様とする。
1で得られた改質赤リン、試料No.2は実施例2で得
られた改質赤リン、試料No.3は比較例1で得られた
改質赤リンを用いた。以下の実施例および比較例におい
ても同様とする。
【0059】比較例4 実施例3の樹脂組成物において、本発明にかかる改質赤
リンの代わりに熱硬化性樹脂コーティング赤リン(市販
品A、それ自体のホスフィン発生量は20μg/g)お
よびアルミナコーティング赤リン(市販品B、それ自体
のホスフィン発生量は50〜80μg/g)を用いる以
外は実施例3と同様の方法でエポキシ樹脂成形体を調製
し、その成形体の耐燃性試験を行った。その結果、いず
れもホスフィン臭があり、その測定の結果、50〜80
μg/gのホスフィンが検出された。また、エポキシ樹
脂成形体は暗赤色であった。
リンの代わりに熱硬化性樹脂コーティング赤リン(市販
品A、それ自体のホスフィン発生量は20μg/g)お
よびアルミナコーティング赤リン(市販品B、それ自体
のホスフィン発生量は50〜80μg/g)を用いる以
外は実施例3と同様の方法でエポキシ樹脂成形体を調製
し、その成形体の耐燃性試験を行った。その結果、いず
れもホスフィン臭があり、その測定の結果、50〜80
μg/gのホスフィンが検出された。また、エポキシ樹
脂成形体は暗赤色であった。
【0060】実施例5〜8 不飽和ポリエステル100重量部に対し、改質赤リンの
試料の所定量を配合した樹脂組成物(表3に示す)10
0重量部当り55重量%のメチルエチルケトンパーオキ
サイドの硬化触媒1重量部およびナフテン酸コバルトの
適量を配合して均一に混合して型枠(12.7mm×1
2.7mm×127mm)に流し込み100℃で2時間
加熱し、硬化させてポリエステル樹脂成形体を調製し
た。
試料の所定量を配合した樹脂組成物(表3に示す)10
0重量部当り55重量%のメチルエチルケトンパーオキ
サイドの硬化触媒1重量部およびナフテン酸コバルトの
適量を配合して均一に混合して型枠(12.7mm×1
2.7mm×127mm)に流し込み100℃で2時間
加熱し、硬化させてポリエステル樹脂成形体を調製し
た。
【0061】この試験片作製中にホスフィンの臭気は全
く起こらず、前記ガス検知管による測定でも検知できな
かった。なお、実施例5〜8の樹脂成形体は灰白色であ
った。また、得られた試験片について、前記の実施例3
に示した測定法で耐燃性の試験を行った。その結果を表
3に示す。
く起こらず、前記ガス検知管による測定でも検知できな
かった。なお、実施例5〜8の樹脂成形体は灰白色であ
った。また、得られた試験片について、前記の実施例3
に示した測定法で耐燃性の試験を行った。その結果を表
3に示す。
【0062】
【表3】
【0063】実施例9〜15 表4に示す配合の各種熱可塑性樹脂組成物を調製し、1
80〜270℃の加熱で2本ロールで10分間混練後、
試験片(12.7mm×3mm×12.7mm)を作成
し、耐燃性のテストを行った。この試験片作製中にホス
フィンの臭気は全く起こらず、前記ガス検知管による測
定でも検知できなかった。なお、実施例9〜15の樹脂
成形体は灰白色であった。また、得られた試験片につい
て耐熱性の試験を行った。その結果を表4に示す。
80〜270℃の加熱で2本ロールで10分間混練後、
試験片(12.7mm×3mm×12.7mm)を作成
し、耐燃性のテストを行った。この試験片作製中にホス
フィンの臭気は全く起こらず、前記ガス検知管による測
定でも検知できなかった。なお、実施例9〜15の樹脂
成形体は灰白色であった。また、得られた試験片につい
て耐熱性の試験を行った。その結果を表4に示す。
【0064】
【表4】
【0065】(注) (1)改質赤リンの配合量は、Pとして6重量部を示
す。 (2)耐燃性*はUL−94による燃焼試験で、V−2
以上を合格とする。
す。 (2)耐燃性*はUL−94による燃焼試験で、V−2
以上を合格とする。
【0066】比較例5 実施例5〜8のポリエステル樹脂組成物における改質赤
リンの代わりに前記の熱硬化性樹脂コーティング赤リン
(市販品A)およびアルミナコーティング赤リン(市販
品B)を用いる以外は実施例5〜8と同様の方法でポリ
エステル樹脂成形体を調製し、その樹脂成形体の耐燃性
試験を行った。その結果、いずれもホスフィン臭があ
り、その測定の結果、50〜80μg/gのホスフィン
が検出された。また、樹脂成形体は暗赤色であった。
リンの代わりに前記の熱硬化性樹脂コーティング赤リン
(市販品A)およびアルミナコーティング赤リン(市販
品B)を用いる以外は実施例5〜8と同様の方法でポリ
エステル樹脂成形体を調製し、その樹脂成形体の耐燃性
試験を行った。その結果、いずれもホスフィン臭があ
り、その測定の結果、50〜80μg/gのホスフィン
が検出された。また、樹脂成形体は暗赤色であった。
【0067】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の改質赤リン
は、めっき赤リンを酸化チタンおよびラジカル重合され
た有機ポリマーで被覆しているので、従来の赤リンの暗
赤色、めっき赤リンの金属光沢ないしは暗灰色系の色調
を隠ぺい、消色して、白灰色の白色系の色調を有し、従
来の赤リン難燃剤とは著しい外観に差異があり、また発
火点が高く、ホスフィンガスの発生の著しく抑制された
極めて安全性の高いものである。
は、めっき赤リンを酸化チタンおよびラジカル重合され
た有機ポリマーで被覆しているので、従来の赤リンの暗
赤色、めっき赤リンの金属光沢ないしは暗灰色系の色調
を隠ぺい、消色して、白灰色の白色系の色調を有し、従
来の赤リン難燃剤とは著しい外観に差異があり、また発
火点が高く、ホスフィンガスの発生の著しく抑制された
極めて安全性の高いものである。
【0068】また、上記の改質赤リンを高分子材料に配
合してなる難燃性高分子材料は、改質赤リンが白灰色の
白色系の色調を有するために任意の着色が可能である。
また合成樹脂、ゴム、木材などの高分子材料に改質赤リ
ンを配合すると、有毒で悪臭を有するホスフィンガスの
発生を実質的に完全に防止すると共に難燃性の優れた高
分子材料を得ることができる。
合してなる難燃性高分子材料は、改質赤リンが白灰色の
白色系の色調を有するために任意の着色が可能である。
また合成樹脂、ゴム、木材などの高分子材料に改質赤リ
ンを配合すると、有毒で悪臭を有するホスフィンガスの
発生を実質的に完全に防止すると共に難燃性の優れた高
分子材料を得ることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 無電解めっき被覆赤リンを酸化チタンお
よびラジカル重合された有機ポリマーで被覆してなるこ
とを特徴とする改質赤リン。 - 【請求項2】 無電解めっき被覆赤リン100重量部に
対し、酸化チタン30〜150重量部およびラジカル重
合された有機ポリマー5〜100重量部の割合で赤リン
が被覆されてなる請求項1記載の改質赤リン。 - 【請求項3】 無電解めっき被覆赤リンはその被覆量が
全重量当りNiとして1〜50重量%の無電解ニッケル
被覆赤リンである請求項1又は2記載の改質赤リン。 - 【請求項4】 高分子材料100重量部に、請求項1記
載の改質赤リンをPとして0.5〜50重量部配合して
なることを特徴とする難燃性高分子材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28810992A JP3341909B2 (ja) | 1992-10-05 | 1992-10-05 | 改質赤リン及び難燃性高分子材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28810992A JP3341909B2 (ja) | 1992-10-05 | 1992-10-05 | 改質赤リン及び難燃性高分子材料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06115914A true JPH06115914A (ja) | 1994-04-26 |
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