JPH06123058A - 嵩高布帛の製造法 - Google Patents
嵩高布帛の製造法Info
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- JPH06123058A JPH06123058A JP4272876A JP27287692A JPH06123058A JP H06123058 A JPH06123058 A JP H06123058A JP 4272876 A JP4272876 A JP 4272876A JP 27287692 A JP27287692 A JP 27287692A JP H06123058 A JPH06123058 A JP H06123058A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 生産性向上の妨げとなっていた弛緩熱処理を
必要としない自発伸長性繊維を用い、嵩高性及び膨らみ
感に優れ、更には人工皮革調、ピーチ調の布帛を生産性
よく製造することのできる方法を提供する。 【構成】 ポリエステルとポリアミドとを1000〜3
500m/分の引取速度で多層配列型に複合紡糸して得
た複合繊維を、実質的に延伸又は熱処理を施すことな
く、布帛構成繊維の一部に使用して製布し、次いで加熱
処理する。更に、上記加熱処理後の布帛に含まれる複合
繊維を、溶割又は分割することにより、人工皮革調、ピ
ーチ調の嵩高布帛が得られる。
必要としない自発伸長性繊維を用い、嵩高性及び膨らみ
感に優れ、更には人工皮革調、ピーチ調の布帛を生産性
よく製造することのできる方法を提供する。 【構成】 ポリエステルとポリアミドとを1000〜3
500m/分の引取速度で多層配列型に複合紡糸して得
た複合繊維を、実質的に延伸又は熱処理を施すことな
く、布帛構成繊維の一部に使用して製布し、次いで加熱
処理する。更に、上記加熱処理後の布帛に含まれる複合
繊維を、溶割又は分割することにより、人工皮革調、ピ
ーチ調の嵩高布帛が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、嵩高性を有する布帛の
製造法に関する。更に詳しくは、特定の条件で製造され
たポリエステルとポリアミドとからなる自発伸長性多層
配列型複合繊維を布帛構成繊維の一部に使用した、生産
性に優れ、人工皮革調、ピーチ調布帛とすることのでき
る嵩高布帛の製造法に関する。
製造法に関する。更に詳しくは、特定の条件で製造され
たポリエステルとポリアミドとからなる自発伸長性多層
配列型複合繊維を布帛構成繊維の一部に使用した、生産
性に優れ、人工皮革調、ピーチ調布帛とすることのでき
る嵩高布帛の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自発伸長性を有するポリエステル
繊維に関しては、特公昭37ー7919号公報、特公昭
41ー12052号公報、特公昭43ー28262号公
報等に記載されているように、ポリエチレンテレフタレ
ートポリマーを紡糸、延伸して得られる結晶化度が35
%以下、好ましくは無定形のものを、少なくとも20%
収縮熱処理する方法、あるいは特公昭46ー3372号
公報、特公昭63ー46167号公報等に開示されてい
るように、ポリエステル未延伸糸をガラス転位温度以上
で収縮熱処理した後、延伸する方法等が提案されてい
る。一方、特開平2ー293410号公報、特開平1ー
250425号公報等には、高速紡糸したポリエステル
繊維を弛緩熱処理して自発伸長性繊維を得る方法が開示
されている。
繊維に関しては、特公昭37ー7919号公報、特公昭
41ー12052号公報、特公昭43ー28262号公
報等に記載されているように、ポリエチレンテレフタレ
ートポリマーを紡糸、延伸して得られる結晶化度が35
%以下、好ましくは無定形のものを、少なくとも20%
収縮熱処理する方法、あるいは特公昭46ー3372号
公報、特公昭63ー46167号公報等に開示されてい
るように、ポリエステル未延伸糸をガラス転位温度以上
で収縮熱処理した後、延伸する方法等が提案されてい
る。一方、特開平2ー293410号公報、特開平1ー
250425号公報等には、高速紡糸したポリエステル
繊維を弛緩熱処理して自発伸長性繊維を得る方法が開示
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の自発伸長性繊維の製造方法においては、紡糸工程
に続く実質的な延伸工程の有無にかかわらず、いずれも
高弛緩率での熱処理が必要であり、この弛緩熱処理を行
わないと、自発伸長性ポリエステル繊維は得られない。
高弛緩率での熱処理速度を上げようとすると、フィード
ローラー類への巻き付きが多発するため、製布用の原糸
製造工程での加工速度がどうしても低くなり、生産性を
悪化させる原因となっている。また、熱処理用のヒータ
ー長も、弛緩熱処理時間確保のためには長いものとせざ
るをえず、設備コスト、エネルギー消費の面でも不利な
ものとなってしまう。一方、弛緩率を下げて熱処理速度
を上げようとすると、肝心の自発伸長性が低くなってし
まい、自発伸長性繊維を用いたときの特徴である布帛の
嵩性、膨らみが不満足なものとなる。
従来の自発伸長性繊維の製造方法においては、紡糸工程
に続く実質的な延伸工程の有無にかかわらず、いずれも
高弛緩率での熱処理が必要であり、この弛緩熱処理を行
わないと、自発伸長性ポリエステル繊維は得られない。
高弛緩率での熱処理速度を上げようとすると、フィード
ローラー類への巻き付きが多発するため、製布用の原糸
製造工程での加工速度がどうしても低くなり、生産性を
悪化させる原因となっている。また、熱処理用のヒータ
ー長も、弛緩熱処理時間確保のためには長いものとせざ
るをえず、設備コスト、エネルギー消費の面でも不利な
ものとなってしまう。一方、弛緩率を下げて熱処理速度
を上げようとすると、肝心の自発伸長性が低くなってし
まい、自発伸長性繊維を用いたときの特徴である布帛の
嵩性、膨らみが不満足なものとなる。
【0004】更に、従来の自発伸長性繊維を用いた布帛
の製造においては、高弛緩率での熱処理により得た自発
伸長性繊維を通常の衣料用繊維とエアノズル等により混
繊して、製編織工程に供している。このエア混繊時に、
自発伸長性繊維の特徴であるループ、たるみが生ずるこ
とになるが、これが製編織工程での解舒不良の原因とな
り、製布速度の低下を招き、生産性を低下させる結果と
なっている。一方、かかる欠点を回避しようとして、自
発伸長性繊維を単独で巻き取って巻糸体とした後、製編
織工程に供すると、巻取時の張力付与により自発伸長性
繊維が延伸されて自発伸長性が低下し、得られる布帛の
嵩高性が不十分なものとなってしまう。自発伸長性繊維
に延伸が生じない程度の低張力(好ましくは、0.02
g/de未満)で巻き取る場合は、ほとんど操業性のな
い程度の低速度で巻き取らなければならず、しかも得ら
れた巻糸体に崩れが生じ易くなるため、巻量を少なくし
なくてはならず、その結果、製編織工程での巻糸体交換
などの作業量が増大するという問題がある。
の製造においては、高弛緩率での熱処理により得た自発
伸長性繊維を通常の衣料用繊維とエアノズル等により混
繊して、製編織工程に供している。このエア混繊時に、
自発伸長性繊維の特徴であるループ、たるみが生ずるこ
とになるが、これが製編織工程での解舒不良の原因とな
り、製布速度の低下を招き、生産性を低下させる結果と
なっている。一方、かかる欠点を回避しようとして、自
発伸長性繊維を単独で巻き取って巻糸体とした後、製編
織工程に供すると、巻取時の張力付与により自発伸長性
繊維が延伸されて自発伸長性が低下し、得られる布帛の
嵩高性が不十分なものとなってしまう。自発伸長性繊維
に延伸が生じない程度の低張力(好ましくは、0.02
g/de未満)で巻き取る場合は、ほとんど操業性のな
い程度の低速度で巻き取らなければならず、しかも得ら
れた巻糸体に崩れが生じ易くなるため、巻量を少なくし
なくてはならず、その結果、製編織工程での巻糸体交換
などの作業量が増大するという問題がある。
【0005】本発明の目的は、かかる従来技術の問題点
を解消し、生産性向上の妨げとなっていた弛緩熱処理を
必要としない自発伸長性繊維を用い、嵩高性及び膨らみ
感に優れ、更には人工皮革調、ピーチ調の布帛を生産性
よく製造することのできる方法を提供することにある。
を解消し、生産性向上の妨げとなっていた弛緩熱処理を
必要としない自発伸長性繊維を用い、嵩高性及び膨らみ
感に優れ、更には人工皮革調、ピーチ調の布帛を生産性
よく製造することのできる方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、ポリエステルとポ
リアミドとを特定の引取速度で多層配列型に複合紡糸し
て得た複合繊維は、弛緩熱処理を施さなくても高い自発
伸長性を示すことを見出し、この繊維を用いることによ
り嵩高性で膨らみ感に富み、更には人工皮革調、ピーチ
調の布帛を生産性よく製造できることを知り、本発明を
完成するに至った。
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、ポリエステルとポ
リアミドとを特定の引取速度で多層配列型に複合紡糸し
て得た複合繊維は、弛緩熱処理を施さなくても高い自発
伸長性を示すことを見出し、この繊維を用いることによ
り嵩高性で膨らみ感に富み、更には人工皮革調、ピーチ
調の布帛を生産性よく製造できることを知り、本発明を
完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、ポリエステルとポリアミ
ドとを1000〜3500m/分の引取速度で多層配列
型に複合紡糸して得た複合繊維を、実質的に延伸又は熱
処理を施すことなく、布帛構成繊維の一部に使用して製
布し、次いで加熱処理することを特徴とする嵩高布帛の
製造法であり、更には、上記加熱処理後の布帛に含まれ
る複合繊維を、溶割又は分割することを特徴とする嵩高
布帛の製造法である。
ドとを1000〜3500m/分の引取速度で多層配列
型に複合紡糸して得た複合繊維を、実質的に延伸又は熱
処理を施すことなく、布帛構成繊維の一部に使用して製
布し、次いで加熱処理することを特徴とする嵩高布帛の
製造法であり、更には、上記加熱処理後の布帛に含まれ
る複合繊維を、溶割又は分割することを特徴とする嵩高
布帛の製造法である。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明においては、ポリエステルとポリア
ミドとを多層配列型に複合紡糸して得た複合繊維を布帛
構成繊維の一部に使用する。
ミドとを多層配列型に複合紡糸して得た複合繊維を布帛
構成繊維の一部に使用する。
【0010】ポリエステルとしては、例えば、テレフタ
ル酸又はそのエステル形成性誘導体と式HO(CH2)
p OHを有するポリアルキレングリコール(但し、pは
2〜10の整数)とから常法により製造されるポリエス
テルを挙げることができ、特にテレフタル酸ジメチルと
エチレングリコール又はテトラメチレングリコールとか
ら製造されるポリエチレンテレフタレート又はポリテト
ラメチレンテレフタレートが好適である。更に、必要に
応じて、テレフタル酸に対して約15モル%までの量の
他のグリコール類、二官能性カルボン酸類、オキシカル
ボン酸類等の第三成分を共重合していてもよい。共重合
し得る第三成分としては、例えば酸成分として3,5−
ジカルボキシベンゼンスルホン酸、アジピン酸、セバシ
ン酸、イソフタル酸、ジフェニルスルホンジカルボン
酸、ナフタレンジカルボン酸、オキシ安息香酸等を、ま
た、グリコール成分としてトリメチレングリコール、プ
ロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ネ
オペンチルグリコール等を挙げることができる。更に、
かかるポリエステルには、15モル%以下の他のポリエ
ステルを混合してもよい。また、酸化チタン等の艶消
剤、紫外線吸収剤等の耐光性改善剤、酸化防止剤等の耐
熱性改善剤、制電防止剤、その他微粉末不活性物質等を
含有していてもよい。
ル酸又はそのエステル形成性誘導体と式HO(CH2)
p OHを有するポリアルキレングリコール(但し、pは
2〜10の整数)とから常法により製造されるポリエス
テルを挙げることができ、特にテレフタル酸ジメチルと
エチレングリコール又はテトラメチレングリコールとか
ら製造されるポリエチレンテレフタレート又はポリテト
ラメチレンテレフタレートが好適である。更に、必要に
応じて、テレフタル酸に対して約15モル%までの量の
他のグリコール類、二官能性カルボン酸類、オキシカル
ボン酸類等の第三成分を共重合していてもよい。共重合
し得る第三成分としては、例えば酸成分として3,5−
ジカルボキシベンゼンスルホン酸、アジピン酸、セバシ
ン酸、イソフタル酸、ジフェニルスルホンジカルボン
酸、ナフタレンジカルボン酸、オキシ安息香酸等を、ま
た、グリコール成分としてトリメチレングリコール、プ
ロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ネ
オペンチルグリコール等を挙げることができる。更に、
かかるポリエステルには、15モル%以下の他のポリエ
ステルを混合してもよい。また、酸化チタン等の艶消
剤、紫外線吸収剤等の耐光性改善剤、酸化防止剤等の耐
熱性改善剤、制電防止剤、その他微粉末不活性物質等を
含有していてもよい。
【0011】本発明で使用するポリアミドとしては、ナ
イロン4、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン7、
ナイロン6,10、ナイロン11、ナイロン12、ビス
(p−アミノシクロヘキシル)メタンと1,10−デカ
メチレンジカルボン酸又は1,9−ノナメチレンジカル
ボン酸からのポリアミド及び前記ポリアミドに15モル
%以下の第三成分を共重合したものを挙げることができ
るが、特にナイロン6が好適である。これらのポリアミ
ドは、2種以上を混合してもよく、また、艶消剤、制電
防止剤、耐光性・耐熱性改善剤等を含有していてもよ
い。
イロン4、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン7、
ナイロン6,10、ナイロン11、ナイロン12、ビス
(p−アミノシクロヘキシル)メタンと1,10−デカ
メチレンジカルボン酸又は1,9−ノナメチレンジカル
ボン酸からのポリアミド及び前記ポリアミドに15モル
%以下の第三成分を共重合したものを挙げることができ
るが、特にナイロン6が好適である。これらのポリアミ
ドは、2種以上を混合してもよく、また、艶消剤、制電
防止剤、耐光性・耐熱性改善剤等を含有していてもよ
い。
【0012】上記ポリエステル成分とポリアミド成分と
は、多層配列型(海島型を含む)に複合されており、そ
の断面形状を図2(A)〜(D)に例示するが、本発明
で使用する複合繊維がこれらに限定されるもので無いこ
とは言うまでもない。なお、図2において、3はポリエ
ステル成分、4はポリアミド成分、5は中空部を示す。
は、多層配列型(海島型を含む)に複合されており、そ
の断面形状を図2(A)〜(D)に例示するが、本発明
で使用する複合繊維がこれらに限定されるもので無いこ
とは言うまでもない。なお、図2において、3はポリエ
ステル成分、4はポリアミド成分、5は中空部を示す。
【0013】優れた自発伸長性を得るためには、紡糸工
程でのポリエステル成分の伸長配向を低く抑えることが
必要であり、ポリエステル成分の形状に配慮する必要が
ある。ポリエステル成分が一つのセグメントのみからな
る場合は、伸長配向が大きくなり易い。従って、複数の
セグメントに分割するか、あるいはセグメントの厚みを
薄くして多層構造とし、ポリアミドとの融着面積を大き
くして、界面による拘束を受け易くすることにより、配
向し難くすることが要求される。また、ポリエステル成
分の伸長配向を抑制するには、紡出糸条の冷却を促進す
るのも有効であり、そのためには、中空部を設けるのも
望ましいことである。ポリエステル成分とポリアミド成
分との界面を増やすことは、ポリエステル成分の自発伸
長によるポリアミド成分の伸長を容易にする上でも望ま
しい。かかる観点から、本発明においては、ポリエステ
ル成分とポリアミド成分とを多層配列型に複合させてい
るのであり、芯鞘型複合繊維よりも自発伸長性が大きく
なるのである。
程でのポリエステル成分の伸長配向を低く抑えることが
必要であり、ポリエステル成分の形状に配慮する必要が
ある。ポリエステル成分が一つのセグメントのみからな
る場合は、伸長配向が大きくなり易い。従って、複数の
セグメントに分割するか、あるいはセグメントの厚みを
薄くして多層構造とし、ポリアミドとの融着面積を大き
くして、界面による拘束を受け易くすることにより、配
向し難くすることが要求される。また、ポリエステル成
分の伸長配向を抑制するには、紡出糸条の冷却を促進す
るのも有効であり、そのためには、中空部を設けるのも
望ましいことである。ポリエステル成分とポリアミド成
分との界面を増やすことは、ポリエステル成分の自発伸
長によるポリアミド成分の伸長を容易にする上でも望ま
しい。かかる観点から、本発明においては、ポリエステ
ル成分とポリアミド成分とを多層配列型に複合させてい
るのであり、芯鞘型複合繊維よりも自発伸長性が大きく
なるのである。
【0014】上記ポリエステル成分とポリアミド成分の
複合割合は、総計重量割合として、その複合形態や界面
面積に応じ、20:80〜80:20の範囲で任意に選
択できるが、収縮成分として作用するポリエステル成分
の比率を低めとした25:75〜65:35の範囲が好
ましい。
複合割合は、総計重量割合として、その複合形態や界面
面積に応じ、20:80〜80:20の範囲で任意に選
択できるが、収縮成分として作用するポリエステル成分
の比率を低めとした25:75〜65:35の範囲が好
ましい。
【0015】これらの複合繊維は、人工皮革調、ピーチ
調の風合いを得る上で、化学的又は物理的処理により分
割するか、一方の成分を溶解して溶割するか、あるいは
両者を組み合わせて、単糸デニールが0.01〜0.7
5デニールの極細繊維とすることのできるものであるこ
とが望ましい。
調の風合いを得る上で、化学的又は物理的処理により分
割するか、一方の成分を溶解して溶割するか、あるいは
両者を組み合わせて、単糸デニールが0.01〜0.7
5デニールの極細繊維とすることのできるものであるこ
とが望ましい。
【0016】更に、本発明において用いられる複合繊維
は、1000〜3500m/分の引取速度で紡糸し、そ
の後、実質的な延伸又は熱処理を施さないことが必要で
ある。
は、1000〜3500m/分の引取速度で紡糸し、そ
の後、実質的な延伸又は熱処理を施さないことが必要で
ある。
【0017】延伸又は熱処理が施されていないポリエス
テル繊維は、沸水収縮率、乾熱収縮率共に高い値を示す
ことが知られており、延伸又は熱処理を施さずに使用し
ようとすると、4500m/分以上の引取速度で紡糸し
なければならなかった。一方、延伸又は熱処理が施され
ていないポリアミド繊維は、沸水収縮率は低いものの、
通常の低収縮糸の範囲を出るものではなく、延伸を施し
た場合はかえって沸水収縮率が高くなり、自発伸長性繊
維とは程遠いものとなる。更に、複合繊維を高速で紡糸
して、延伸、熱処理を省略しようとする提案もなされて
いるが、これも高速紡糸により通常の延伸、熱処理を施
した繊維と同程度の物性を有する繊維が得られるという
公知の技術を応用したに過ぎず、自発伸長性繊維を目指
したものではない。
テル繊維は、沸水収縮率、乾熱収縮率共に高い値を示す
ことが知られており、延伸又は熱処理を施さずに使用し
ようとすると、4500m/分以上の引取速度で紡糸し
なければならなかった。一方、延伸又は熱処理が施され
ていないポリアミド繊維は、沸水収縮率は低いものの、
通常の低収縮糸の範囲を出るものではなく、延伸を施し
た場合はかえって沸水収縮率が高くなり、自発伸長性繊
維とは程遠いものとなる。更に、複合繊維を高速で紡糸
して、延伸、熱処理を省略しようとする提案もなされて
いるが、これも高速紡糸により通常の延伸、熱処理を施
した繊維と同程度の物性を有する繊維が得られるという
公知の技術を応用したに過ぎず、自発伸長性繊維を目指
したものではない。
【0018】ところが、本発明者等の検討によれば、ポ
リエステルとポリアミドとを3500m/分以下の引取
速度で多層配列型に複合紡糸し、延伸又は熱処理を施さ
ない複合繊維は、従来、自発伸長性繊維を得るために必
要とされていた弛緩熱処理を施さなくても、沸水処理、
乾熱処理において、処理前の糸長よりも長くなるという
いわゆる自発伸長性を示すことが見出された(図1参
照)。ここで、沸水収縮率及び乾熱収縮率は、JIS−
L−1013に準じて測定したものであり、図1の曲線
1は沸水収縮率を、曲線2は180℃での乾熱収縮率を
示す。
リエステルとポリアミドとを3500m/分以下の引取
速度で多層配列型に複合紡糸し、延伸又は熱処理を施さ
ない複合繊維は、従来、自発伸長性繊維を得るために必
要とされていた弛緩熱処理を施さなくても、沸水処理、
乾熱処理において、処理前の糸長よりも長くなるという
いわゆる自発伸長性を示すことが見出された(図1参
照)。ここで、沸水収縮率及び乾熱収縮率は、JIS−
L−1013に準じて測定したものであり、図1の曲線
1は沸水収縮率を、曲線2は180℃での乾熱収縮率を
示す。
【0019】複合紡糸時の引取速度が3500m/分を
越えると、ポリエステルとポリアミドの結晶化の時期の
ずれが小さくなり、熱処理による自発伸長性を示さなく
なる。一方、引取速度が1000m/分未満では、得ら
れる複合繊維は自発伸長性を示すものの、機械的特性、
特にヤング率が低下し、後加工時の加工張力の影響で微
少な伸長を受け易く、自発伸長性が変動して不安定とな
り、更には最終的に得られる布帛の物性が不十分となる
ので不適当である。
越えると、ポリエステルとポリアミドの結晶化の時期の
ずれが小さくなり、熱処理による自発伸長性を示さなく
なる。一方、引取速度が1000m/分未満では、得ら
れる複合繊維は自発伸長性を示すものの、機械的特性、
特にヤング率が低下し、後加工時の加工張力の影響で微
少な伸長を受け易く、自発伸長性が変動して不安定とな
り、更には最終的に得られる布帛の物性が不十分となる
ので不適当である。
【0020】また、延伸又は熱処理が施されている場合
は、ポリエステル及びポリアミドの非晶部配向又は結晶
化が進行し、分子鎖の熱による運動が抑制され、熱処理
による自発伸長性を発現しなくなる。
は、ポリエステル及びポリアミドの非晶部配向又は結晶
化が進行し、分子鎖の熱による運動が抑制され、熱処理
による自発伸長性を発現しなくなる。
【0021】本発明で用いられる多層複合繊維を製造す
るには、従来公知の複合紡糸装置、紡糸口金を使用し、
常法に従って多層配列型に複合紡糸すればよい。また、
ポリアミドの結晶化を促進し、ポリエステルとの結晶化
の時期を大きくずらせることのできる紡糸条件を採用す
ることは、自発伸長性を高める上で望ましく、例えば、
紡出後の繊維束の収束距離の短縮、紡糸口金直下での急
冷、高重合度化や添加剤によるポリアミド成分の結晶化
促進、低重合度化や添加剤によるポリエステル成分の結
晶化抑制、溶融温度の調整などが好ましく用いられる。
るには、従来公知の複合紡糸装置、紡糸口金を使用し、
常法に従って多層配列型に複合紡糸すればよい。また、
ポリアミドの結晶化を促進し、ポリエステルとの結晶化
の時期を大きくずらせることのできる紡糸条件を採用す
ることは、自発伸長性を高める上で望ましく、例えば、
紡出後の繊維束の収束距離の短縮、紡糸口金直下での急
冷、高重合度化や添加剤によるポリアミド成分の結晶化
促進、低重合度化や添加剤によるポリエステル成分の結
晶化抑制、溶融温度の調整などが好ましく用いられる。
【0022】収束された繊維束への油剤の付与は、ポリ
アミドの膨潤を防ぐために、非水系の油剤を用いること
が望ましく、且つ吸湿等の影響を避けるために、一般の
繊維への油剤付着量よりは若干多い付着量とするのが好
ましい。
アミドの膨潤を防ぐために、非水系の油剤を用いること
が望ましく、且つ吸湿等の影響を避けるために、一般の
繊維への油剤付着量よりは若干多い付着量とするのが好
ましい。
【0023】上記多層配列型複合繊維は、例えば、通常
の衣料用繊維と交編、交織するか、あるいは通常の繊維
と混繊して混繊糸とした後、製編織して布帛とする。こ
の際の製造条件、製造装置には特段の制約はなく、従来
公知の条件、装置を用いることができる。
の衣料用繊維と交編、交織するか、あるいは通常の繊維
と混繊して混繊糸とした後、製編織して布帛とする。こ
の際の製造条件、製造装置には特段の制約はなく、従来
公知の条件、装置を用いることができる。
【0024】なお、本発明において用いる多層配列型複
合繊維は、低強力であるため100%使いは好ましくな
く、通常糸との混繊又は交織、交編が必要である。ま
た、製織に際しては、瞬間的に高い張力がかかる緯糸よ
りは経糸に用いる方が好ましく、更に無撚での使用が望
ましい。製編に際しても、上記と同じ理由で経編に用い
るのが好ましい。特に、織物の経糸の一部又は経編物の
経糸の一部として用いることが望ましい。
合繊維は、低強力であるため100%使いは好ましくな
く、通常糸との混繊又は交織、交編が必要である。ま
た、製織に際しては、瞬間的に高い張力がかかる緯糸よ
りは経糸に用いる方が好ましく、更に無撚での使用が望
ましい。製編に際しても、上記と同じ理由で経編に用い
るのが好ましい。特に、織物の経糸の一部又は経編物の
経糸の一部として用いることが望ましい。
【0025】また、布帛の設計にあたっては、該複合繊
維がより多く布帛の表面又は裏面に配置されるようにす
ることが、布帛の風合いを改善する上で好ましく、特に
該複合繊維を溶割又は分割して極細繊維とし、人工皮革
調、ピーチ調の布帛を製造する場合には、このような設
計が必要となる。
維がより多く布帛の表面又は裏面に配置されるようにす
ることが、布帛の風合いを改善する上で好ましく、特に
該複合繊維を溶割又は分割して極細繊維とし、人工皮革
調、ピーチ調の布帛を製造する場合には、このような設
計が必要となる。
【0026】このようにして得た自発伸長性複合繊維を
含む布帛を加熱処理し、自発伸長性を発現させて、嵩高
で膨らみのある布帛とする。ここでの加熱処理には、特
別の加熱工程を設ける必要はなく、布帛処理において通
常用いられるプリセット、精錬、リラックス処理、染
色、乾燥、仕上げセット等で兼用させればよい。
含む布帛を加熱処理し、自発伸長性を発現させて、嵩高
で膨らみのある布帛とする。ここでの加熱処理には、特
別の加熱工程を設ける必要はなく、布帛処理において通
常用いられるプリセット、精錬、リラックス処理、染
色、乾燥、仕上げセット等で兼用させればよい。
【0027】本発明においては、更に、布帛の表面又は
裏面に配置された上記多層配列型複合繊維を溶割又は分
割して、単糸デニールが0.01〜0.75デニールの
極細繊維で覆われた人工皮革調、ピーチ調の風合いを有
する布帛を製造することもできる。かかる溶割又は分割
には、従来公知の任意の方法を用いることができ、例え
ば起毛処理、アルカリ減量加工処理(ポリエステル成分
を溶出)等を挙げることができる。
裏面に配置された上記多層配列型複合繊維を溶割又は分
割して、単糸デニールが0.01〜0.75デニールの
極細繊維で覆われた人工皮革調、ピーチ調の風合いを有
する布帛を製造することもできる。かかる溶割又は分割
には、従来公知の任意の方法を用いることができ、例え
ば起毛処理、アルカリ減量加工処理(ポリエステル成分
を溶出)等を挙げることができる。
【0028】
【作用】本発明で用いられる多層配列型複合繊維が、弛
緩熱処理を施さなくても自発伸長性を示す理由は明確に
は分からないが、ポリエステルとポリアミドとの結晶化
速度の差に起因するものと推定される。
緩熱処理を施さなくても自発伸長性を示す理由は明確に
は分からないが、ポリエステルとポリアミドとの結晶化
速度の差に起因するものと推定される。
【0029】即ち、ポリアミドは、紡糸工程の早い時期
に結晶化を起こし、伸長流動を停止してしまっているの
に対し、ポリエステルは、その時点ではまだ溶融後の非
晶状態にある。ポリエステルを単独で紡糸するのであれ
ば、その後の冷却、伸長により配向、結晶化を起こすは
ずであるが、ポリアミドと融着、複合されているため、
伸長配向は進行せず、冷却されるにつれて繊維軸方向へ
の伸長が制限された状態でランダムな方向に結晶化が進
行することになる。その結果、得られた複合繊維に熱を
加えて、ポリエステル成分、ポリアミド成分両者の分子
鎖のモビリティーを増大させてやると、歪んだ形で凍結
されているポリエステル非晶分子が繊維軸方向に伸長
し、それにともってポリアミド分子もその力に引きずら
れ伸長せざるを得なくなり、複合繊維全体としての伸長
が生じるものと推定される。この場合、図2に示すよう
に、ポリエステル成分とポリアミド成分との融着面積が
大きい多層配列型(海島型を含む)とし、界面による拘
束を受け易くすることにより、芯鞘型複合繊維よりも自
発伸長性が大きくなるものと考えられる。特に、図1に
示すように、沸水処理による伸長が大きいのは、ポリア
ミドへの水の膨潤作用により、一旦形成された結晶部が
破壊されているためと推定される。
に結晶化を起こし、伸長流動を停止してしまっているの
に対し、ポリエステルは、その時点ではまだ溶融後の非
晶状態にある。ポリエステルを単独で紡糸するのであれ
ば、その後の冷却、伸長により配向、結晶化を起こすは
ずであるが、ポリアミドと融着、複合されているため、
伸長配向は進行せず、冷却されるにつれて繊維軸方向へ
の伸長が制限された状態でランダムな方向に結晶化が進
行することになる。その結果、得られた複合繊維に熱を
加えて、ポリエステル成分、ポリアミド成分両者の分子
鎖のモビリティーを増大させてやると、歪んだ形で凍結
されているポリエステル非晶分子が繊維軸方向に伸長
し、それにともってポリアミド分子もその力に引きずら
れ伸長せざるを得なくなり、複合繊維全体としての伸長
が生じるものと推定される。この場合、図2に示すよう
に、ポリエステル成分とポリアミド成分との融着面積が
大きい多層配列型(海島型を含む)とし、界面による拘
束を受け易くすることにより、芯鞘型複合繊維よりも自
発伸長性が大きくなるものと考えられる。特に、図1に
示すように、沸水処理による伸長が大きいのは、ポリア
ミドへの水の膨潤作用により、一旦形成された結晶部が
破壊されているためと推定される。
【0030】このように、本発明で用いる複合繊維は、
弛緩熱処理を施さなくても自発伸長性を示すため、生産
性向上の妨げとなっていた弛緩熱処理を省略することが
できる。更に、弛緩熱処理を施していないため、他の繊
維と混繊しても解舒不良の原因となるループ等の欠点が
発生せず、また単独で巻き取った場合でも、比較的高い
巻取張力で捲き取ることができるため(自発伸長性の低
下が小さい)、捲き崩れが発生しにくく、エア混繊工程
を省略することができると共に、製布時の生産性を著し
く向上させることができる。
弛緩熱処理を施さなくても自発伸長性を示すため、生産
性向上の妨げとなっていた弛緩熱処理を省略することが
できる。更に、弛緩熱処理を施していないため、他の繊
維と混繊しても解舒不良の原因となるループ等の欠点が
発生せず、また単独で巻き取った場合でも、比較的高い
巻取張力で捲き取ることができるため(自発伸長性の低
下が小さい)、捲き崩れが発生しにくく、エア混繊工程
を省略することができると共に、製布時の生産性を著し
く向上させることができる。
【0031】また、多層配列型複合繊維を使用している
ため、溶割又は分割により極細繊維化して人工皮革調、
ピーチ調の布帛にすることもできる。
ため、溶割又は分割により極細繊維化して人工皮革調、
ピーチ調の布帛にすることもできる。
【0032】その結果、嵩高性及び膨らみ感に優れ、更
には人工皮革調、ピーチ調の布帛を生産性よく製造する
ことができる。
には人工皮革調、ピーチ調の布帛を生産性よく製造する
ことができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0034】
【実施例1】35℃のo−クロロフェノール溶液で測定
した固有粘度が0.64のポリエチレンテレフタレート
を295℃で溶融し、35℃のm−クレゾール溶液で測
定した固有粘度が1.34のナイロン6を260℃で溶
融して、スピンブロック温度285℃、口金下加熱温度
270℃として、公知の溶融複合紡糸装置、特公昭56
ー4642号公報に記載されている複合紡糸口金を用い
て複合紡糸し、常法に従い冷却後、糸条を収束して非水
系油剤を付与し、そのまま2450m/分の速度で巻き
取った。この時、ポリエチレンテレフタレートとナイロ
ン6との複合比率(重量比)は、50:50とし、図2
(A)に示す横断面形状を有する中空環状サイドバイサ
イド多層配列型複合繊維を得た。得られた複合繊維は、
75デニール/20フィラメントで、強度2.7g/d
e、破断伸度199%、沸水収縮率−4.8%(伸長率
4.8%)、180℃乾熱収縮率−6.7%(伸長率
6.7%)であった。
した固有粘度が0.64のポリエチレンテレフタレート
を295℃で溶融し、35℃のm−クレゾール溶液で測
定した固有粘度が1.34のナイロン6を260℃で溶
融して、スピンブロック温度285℃、口金下加熱温度
270℃として、公知の溶融複合紡糸装置、特公昭56
ー4642号公報に記載されている複合紡糸口金を用い
て複合紡糸し、常法に従い冷却後、糸条を収束して非水
系油剤を付与し、そのまま2450m/分の速度で巻き
取った。この時、ポリエチレンテレフタレートとナイロ
ン6との複合比率(重量比)は、50:50とし、図2
(A)に示す横断面形状を有する中空環状サイドバイサ
イド多層配列型複合繊維を得た。得られた複合繊維は、
75デニール/20フィラメントで、強度2.7g/d
e、破断伸度199%、沸水収縮率−4.8%(伸長率
4.8%)、180℃乾熱収縮率−6.7%(伸長率
6.7%)であった。
【0035】また、この複合繊維の巻取速度を1000
〜4000m/分の範囲で変更し、得られた複合繊維の
沸水収縮率と180℃乾熱収縮率を測定した。その結果
を図1に示す。図中、1が沸水収縮率、2が180℃乾
熱収縮率を示す。
〜4000m/分の範囲で変更し、得られた複合繊維の
沸水収縮率と180℃乾熱収縮率を測定した。その結果
を図1に示す。図中、1が沸水収縮率、2が180℃乾
熱収縮率を示す。
【0036】得られた複合繊維と通常の50デニール/
24フィラメントのポリエステル延伸糸とで2組の経糸
を作り、緯糸として75デニール/24フィラメントの
ポリエステル延伸糸を使用して、経糸密度4600本/
30インチ、緯糸密度85本/インチの経二重交織朱子
を製織した。製織直後の生機では、複合繊維が表面に多
く出た組織とはなっているが、膨らみはさほどなく光沢
に欠けるものであった。
24フィラメントのポリエステル延伸糸とで2組の経糸
を作り、緯糸として75デニール/24フィラメントの
ポリエステル延伸糸を使用して、経糸密度4600本/
30インチ、緯糸密度85本/インチの経二重交織朱子
を製織した。製織直後の生機では、複合繊維が表面に多
く出た組織とはなっているが、膨らみはさほどなく光沢
に欠けるものであった。
【0037】この生機に、精錬、リラックス処理、乾
燥、プリセットを施したところ、表面に多く出た複合繊
維が自発伸長を起こし、微細なループを多数形成し、膨
らみに富んだ織物となった。更に、この織物に、常法に
よりバフ起毛を施し、染色、乾燥、仕上げセットを行っ
たところ、布帛表面に微細な毛羽を多数有する非常にソ
フトな風合いの布帛が得られた。
燥、プリセットを施したところ、表面に多く出た複合繊
維が自発伸長を起こし、微細なループを多数形成し、膨
らみに富んだ織物となった。更に、この織物に、常法に
よりバフ起毛を施し、染色、乾燥、仕上げセットを行っ
たところ、布帛表面に微細な毛羽を多数有する非常にソ
フトな風合いの布帛が得られた。
【0038】この布帛の表面を電子顕微鏡で観察したと
ころ、表面に突出した毛羽は、種々の太さにランダムに
分割していた。表面にランダムなポリエステル微細繊維
とポリアミド微細繊維とが混在しているため、ナチュラ
ルな色斑を有しており、しっとりとした風合いを合わせ
持っていた。更に、自発伸長した複合繊維が非晶質であ
るため、その風合いはきわめてソフトであった。
ころ、表面に突出した毛羽は、種々の太さにランダムに
分割していた。表面にランダムなポリエステル微細繊維
とポリアミド微細繊維とが混在しているため、ナチュラ
ルな色斑を有しており、しっとりとした風合いを合わせ
持っていた。更に、自発伸長した複合繊維が非晶質であ
るため、その風合いはきわめてソフトであった。
【0039】
【実施例2】ポリエチレンテレフタレートとナイロン6
の複合比率(重量比)を60:40とし、図2(B)に
示す断面形状の複合繊維とした外は実施例1と同様にし
て、50デニール/24フィラメントの複合繊維を得
た。得られた複合繊維の物性は、強度2.2g/de、
破断伸度270%、沸水収縮率−9.3%(伸長率9.
3%)、180℃乾熱収縮率−8.6%(伸長率8.6
%)であった。
の複合比率(重量比)を60:40とし、図2(B)に
示す断面形状の複合繊維とした外は実施例1と同様にし
て、50デニール/24フィラメントの複合繊維を得
た。得られた複合繊維の物性は、強度2.2g/de、
破断伸度270%、沸水収縮率−9.3%(伸長率9.
3%)、180℃乾熱収縮率−8.6%(伸長率8.6
%)であった。
【0040】この複合繊維と通常の50デニール/24
フィラメントのポリアミド延伸糸とで2組の経糸を作
り、複合繊維の経糸を前筬に通し、4ウエルにわたるプ
レーンコード編に編み、ポリアミド延伸糸の経糸を後筬
に通し、デンビー編に編んだサテン編とし、36ゲージ
の密度で製編した。
フィラメントのポリアミド延伸糸とで2組の経糸を作
り、複合繊維の経糸を前筬に通し、4ウエルにわたるプ
レーンコード編に編み、ポリアミド延伸糸の経糸を後筬
に通し、デンビー編に編んだサテン編とし、36ゲージ
の密度で製編した。
【0041】製編直後の生機では、複合繊維が表面に多
く出た光沢のある組織とはなっているが、膨らみはさほ
ど無いものであった。
く出た光沢のある組織とはなっているが、膨らみはさほ
ど無いものであった。
【0042】この生機に常法の後加工処理を施して得ら
れた編地は、表面の複合繊維が自発伸長を起こし、膨ら
み感の増したものとなった。
れた編地は、表面の複合繊維が自発伸長を起こし、膨ら
み感の増したものとなった。
【0043】更に、アルカリ減量加工により、複合繊維
に含まれるポリエステル成分を全て溶出せしめたとこ
ろ、多数の極細ループを表面に有するソフトな風合いの
編物が得られた。
に含まれるポリエステル成分を全て溶出せしめたとこ
ろ、多数の極細ループを表面に有するソフトな風合いの
編物が得られた。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、従来使用されていた自
発伸長性繊維に必須であった弛緩熱処理を必要とせず、
生産性を大幅に向上させることができる。更に、他の繊
維と混繊しても解舒不良の原因となるループ等の欠点が
発生せず、また単独で巻き取った場合でも、比較的高い
巻取張力で捲き取ることができるため、捲き崩れが発生
しにくく、エア混繊工程を省略することができると共
に、製布時の生産性を著しく向上させることができる。
しかも、嵩高性及び膨らみ感に優れ、更には人工皮革
調、ピーチ調の布帛を製造することができる。
発伸長性繊維に必須であった弛緩熱処理を必要とせず、
生産性を大幅に向上させることができる。更に、他の繊
維と混繊しても解舒不良の原因となるループ等の欠点が
発生せず、また単独で巻き取った場合でも、比較的高い
巻取張力で捲き取ることができるため、捲き崩れが発生
しにくく、エア混繊工程を省略することができると共
に、製布時の生産性を著しく向上させることができる。
しかも、嵩高性及び膨らみ感に優れ、更には人工皮革
調、ピーチ調の布帛を製造することができる。
【図1】本発明に用いる複合繊維の紡糸速度と熱処理時
の収縮率の関係の一例を示す図である。
の収縮率の関係の一例を示す図である。
【図2】本発明に用いる複合繊維の断面形状の例を示す
横断面図である。
横断面図である。
1 沸水収縮率 2 180℃乾熱収縮率 3 ポリエステル成分 4 ポリアミド成分 5 中空部
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリエステルとポリアミドとを1000
〜3500m/分の引取速度で多層配列型に複合紡糸し
て得た複合繊維を、実質的に延伸又は熱処理を施すこと
なく、布帛構成繊維の一部に使用して製布し、次いで加
熱処理することを特徴とする嵩高布帛の製造法。 - 【請求項2】 加熱処理後の布帛に含まれる複合繊維
を、更に溶割又は分割することを特徴とする請求項1記
載の嵩高布帛の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4272876A JPH06123058A (ja) | 1992-10-12 | 1992-10-12 | 嵩高布帛の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4272876A JPH06123058A (ja) | 1992-10-12 | 1992-10-12 | 嵩高布帛の製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06123058A true JPH06123058A (ja) | 1994-05-06 |
Family
ID=17519997
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4272876A Pending JPH06123058A (ja) | 1992-10-12 | 1992-10-12 | 嵩高布帛の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06123058A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100546461B1 (ko) * | 1998-03-27 | 2006-05-25 | 주식회사 코오롱 | 신축성이 우수한 인공피혁. |
| CN114248364A (zh) * | 2021-12-27 | 2022-03-29 | 福建景丰科技有限公司 | 一种再生锦纶6切片生产系统的实现方法 |
-
1992
- 1992-10-12 JP JP4272876A patent/JPH06123058A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100546461B1 (ko) * | 1998-03-27 | 2006-05-25 | 주식회사 코오롱 | 신축성이 우수한 인공피혁. |
| CN114248364A (zh) * | 2021-12-27 | 2022-03-29 | 福建景丰科技有限公司 | 一种再生锦纶6切片生产系统的实现方法 |
| CN114248364B (zh) * | 2021-12-27 | 2023-11-17 | 福建景丰科技有限公司 | 一种再生锦纶6切片生产系统的实现方法 |
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