JPH06128647A - 低鉄損方向性けい素鋼板の製造方法 - Google Patents
低鉄損方向性けい素鋼板の製造方法Info
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- JPH06128647A JPH06128647A JP27824392A JP27824392A JPH06128647A JP H06128647 A JPH06128647 A JP H06128647A JP 27824392 A JP27824392 A JP 27824392A JP 27824392 A JP27824392 A JP 27824392A JP H06128647 A JPH06128647 A JP H06128647A
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- Japan
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- iron loss
- plasma flame
- plasma
- radiation
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 プラズマ炎を仕上焼鈍済の方向性けい素鋼板
に放射し、低鉄損化をはかる際のプラズマ炎の収束性を
高め一層の低鉄損化と被膜剥落率の向上をはかる。 【構成】 予め鋼板表面のプラズマ放射相当位置に導電
性物質を付着させておいてから、プラズマ炎放射を行
う。
に放射し、低鉄損化をはかる際のプラズマ炎の収束性を
高め一層の低鉄損化と被膜剥落率の向上をはかる。 【構成】 予め鋼板表面のプラズマ放射相当位置に導電
性物質を付着させておいてから、プラズマ炎放射を行
う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は変圧器等に使用される方
向性けい素鋼板の鉄損を著しく低減させる製造方法に関
するものである。
向性けい素鋼板の鉄損を著しく低減させる製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境問題の顕在化とともに、
省エネルギー技術が着目され、電力ロスの低減を目的と
し、変圧器の損失を低減する努力がなされている。この
ため、変圧器の鉄芯として使用される方向性けい素鋼板
の鉄損低減に対する要求はますます高まりつつある。
省エネルギー技術が着目され、電力ロスの低減を目的と
し、変圧器の損失を低減する努力がなされている。この
ため、変圧器の鉄芯として使用される方向性けい素鋼板
の鉄損低減に対する要求はますます高まりつつある。
【0003】ところで方向けい素鋼板の鉄損を減少させ
るには、鋼板の結晶方位を (110)〔001 〕方位により高
度に揃えること、Si含有量を高めること、不純物を低減
すること、鋼板の板厚を薄くすることなどが種々試みら
れている。しかし、これらの金属学的手法による鉄損低
減効果はほぼ限界に達しており、これ以上の飛躍的な進
歩は望むべくもなかった。
るには、鋼板の結晶方位を (110)〔001 〕方位により高
度に揃えること、Si含有量を高めること、不純物を低減
すること、鋼板の板厚を薄くすることなどが種々試みら
れている。しかし、これらの金属学的手法による鉄損低
減効果はほぼ限界に達しており、これ以上の飛躍的な進
歩は望むべくもなかった。
【0004】そこで、鋼板表面に物理的手段によって局
所歪を導入し、鉄損を大幅に低減する技術が開発され
た。これは、特公昭57−2252号公報等に開示されている
パルスレーザーを照射する方法や、特開昭59−33802 号
公報に開示されている連続レーザーを照射する方法が挙
げられるが、レーザー励起用ランプの寿命がながくない
こと、鋼板表面の色調の変化にしたがい、レーザー光の
吸収率が不可避的に変動するため効果が一定しないとい
う欠点を有している。
所歪を導入し、鉄損を大幅に低減する技術が開発され
た。これは、特公昭57−2252号公報等に開示されている
パルスレーザーを照射する方法や、特開昭59−33802 号
公報に開示されている連続レーザーを照射する方法が挙
げられるが、レーザー励起用ランプの寿命がながくない
こと、鋼板表面の色調の変化にしたがい、レーザー光の
吸収率が不可避的に変動するため効果が一定しないとい
う欠点を有している。
【0005】これに対して、特開昭62−96617 号公報に
おいてプラズマ炎を放射する技術が開示されている。こ
の技術は、レーザー光照射に伴う前記の問題点を解決で
きたが、鋼板の鉄損低減効果の安定性の点でなお問題を
残していた。これは、プラズマ炎の安定性が悪いため
で、プラズマ炎が短くなったり、収束性が劣化した場
合、鋼板の鉄損低減効果が得られず、逆にプラズマ炎が
長くなったり、収束が強過ぎた場合は鋼板表面の絶縁被
膜が剥落するというものである。
おいてプラズマ炎を放射する技術が開示されている。こ
の技術は、レーザー光照射に伴う前記の問題点を解決で
きたが、鋼板の鉄損低減効果の安定性の点でなお問題を
残していた。これは、プラズマ炎の安定性が悪いため
で、プラズマ炎が短くなったり、収束性が劣化した場
合、鋼板の鉄損低減効果が得られず、逆にプラズマ炎が
長くなったり、収束が強過ぎた場合は鋼板表面の絶縁被
膜が剥落するというものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、方向性けい
素鋼板の鉄損低減のためには一定のエネルギー量を一定
幅に線状に投射することが必要であるが、特開昭62−96
617 号公報の技術においては、プラズマ放射のためのト
ーチのノズル穴径の制御を行うのみで、鋼板にプラズマ
炎が放射される際の放射領域の制御については何ら有効
な対策を施していないからである。
素鋼板の鉄損低減のためには一定のエネルギー量を一定
幅に線状に投射することが必要であるが、特開昭62−96
617 号公報の技術においては、プラズマ放射のためのト
ーチのノズル穴径の制御を行うのみで、鋼板にプラズマ
炎が放射される際の放射領域の制御については何ら有効
な対策を施していないからである。
【0007】通常、プラズマ炎放射法において鋼板表面
の放射領域はノズル径および陰極、陽極間の電圧、電流
およびプラズマを担う気体ガスの噴流速度で決定され
る。噴流速度が大きい場合、プラズマ炎の長さも長くな
るので、鋼板とノズルとの距離を長くすることができ有
利であり、また、処理能力も増加できるが、プラズマの
収束性が悪いので、鋼板表面の放射領域の幅が拡大し、
鉄損低減の効果が得られない。例えば、鋼板とノズル間
を3mmの距離とした場合、 0.1mmφのノズル径で鋼板表
面の放射領域の幅は1.1mm となる。
の放射領域はノズル径および陰極、陽極間の電圧、電流
およびプラズマを担う気体ガスの噴流速度で決定され
る。噴流速度が大きい場合、プラズマ炎の長さも長くな
るので、鋼板とノズルとの距離を長くすることができ有
利であり、また、処理能力も増加できるが、プラズマの
収束性が悪いので、鋼板表面の放射領域の幅が拡大し、
鉄損低減の効果が得られない。例えば、鋼板とノズル間
を3mmの距離とした場合、 0.1mmφのノズル径で鋼板表
面の放射領域の幅は1.1mm となる。
【0008】一方、鉄損低減効果の最大なものを得よう
とした場合、鋼板表面の放射領域の幅は0.05から0.3mm
に制御することが必要で、このためには、噴流速度を小
さくし、短いプラズマ炎を使用する必要があり、通常は
この方法で使用されている。しかし、この場合、鋼板表
面の放射領域の幅の制御は十分にできるが、ノズルと鋼
板表面間の距離を 0.1〜0.5mm に制御せねばならず、し
かもエネルギー効率も悪いので大量処理には適さない。
さらに、ノズル陽極と鋼板表面間との距離が近接してい
るため、両者間で異常放電が発生し、ノズルの損耗やプ
ラズマ炎の擾乱により、鋼板の鉄損低減効果が低下する
といった問題があった。
とした場合、鋼板表面の放射領域の幅は0.05から0.3mm
に制御することが必要で、このためには、噴流速度を小
さくし、短いプラズマ炎を使用する必要があり、通常は
この方法で使用されている。しかし、この場合、鋼板表
面の放射領域の幅の制御は十分にできるが、ノズルと鋼
板表面間の距離を 0.1〜0.5mm に制御せねばならず、し
かもエネルギー効率も悪いので大量処理には適さない。
さらに、ノズル陽極と鋼板表面間との距離が近接してい
るため、両者間で異常放電が発生し、ノズルの損耗やプ
ラズマ炎の擾乱により、鋼板の鉄損低減効果が低下する
といった問題があった。
【0009】本発明の目的は、プラズマ炎の放射を利用
し、上記のような欠点がなく、鉄損低減効果が安定して
得られ、かつ処理能率にも優れた低鉄損方向性けい素鋼
板の製造方法を提供することである。
し、上記のような欠点がなく、鉄損低減効果が安定して
得られ、かつ処理能率にも優れた低鉄損方向性けい素鋼
板の製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記問題を
解決すべく鋭意実験を重ねた結果、ノズルの損耗を招く
ノズル陽極と鋼板表面間との異常放電を抑え、またプラ
ズマ炎の擾乱を抑制する手段として、鋼板表面のプラズ
マ炎放射領域に予め導電物質を付着させ、好ましくはこ
の部位の幅をプラズマ炎放射領域の幅以下でかつ0.03mm
以上にし、また、さらにはこの部位をノズル陽極よりも
高電位に保つことが、極めて有効であることを見出し
た。
解決すべく鋭意実験を重ねた結果、ノズルの損耗を招く
ノズル陽極と鋼板表面間との異常放電を抑え、またプラ
ズマ炎の擾乱を抑制する手段として、鋼板表面のプラズ
マ炎放射領域に予め導電物質を付着させ、好ましくはこ
の部位の幅をプラズマ炎放射領域の幅以下でかつ0.03mm
以上にし、また、さらにはこの部位をノズル陽極よりも
高電位に保つことが、極めて有効であることを見出し
た。
【0011】
【作用】以下、この発明の作用を由来した実験結果に基
づき具体的に説明する。仕上焼鈍済の0.23mm厚の方向性
けい素鋼板に陽極ノズル穴0.10mmφを持つトーチを用い
て、ノズル陽極と鋼板間の距離を0.5mm に保ち、7Aの
電流を流し、圧延と直角方向に20mm/sec の速度で移動
させながらプラズマ炎を放射した。圧延方向における放
射の間隔は5mmとしガスはArを用いた。この時のプラズ
マ炎の放射領域の幅は、ノズル穴径より若干大きい0.11
mmであった。また、この時のプラズマ放射前後の磁気特
性の平均値と偏差およびフォルステライト被膜の剥落率
をコイルの5m間隔での試料それぞれ20テストについて
測定した。
づき具体的に説明する。仕上焼鈍済の0.23mm厚の方向性
けい素鋼板に陽極ノズル穴0.10mmφを持つトーチを用い
て、ノズル陽極と鋼板間の距離を0.5mm に保ち、7Aの
電流を流し、圧延と直角方向に20mm/sec の速度で移動
させながらプラズマ炎を放射した。圧延方向における放
射の間隔は5mmとしガスはArを用いた。この時のプラズ
マ炎の放射領域の幅は、ノズル穴径より若干大きい0.11
mmであった。また、この時のプラズマ放射前後の磁気特
性の平均値と偏差およびフォルステライト被膜の剥落率
をコイルの5m間隔での試料それぞれ20テストについて
測定した。
【0012】次に導電物質であるドータイトを圧延直角
方向に5mm間隔で塗布した。この際、塗布の幅を0.01、
0.03、0.05、0.08、0.11、0.14、0.19、0.25mmに変更し
て、ドータイトの塗布領域の幅の影響を調査した。プラ
ズマトーチは、正確にドータイト塗布部の上部に設置
し、ノズル陽極と鋼板間との距離を0.5mm に保ち、7A
の出力電流を流し、圧延方向と直角方向に20mm/sec の
速度で移動させながらプラズマ炎を放射した。ガスは同
様にArを用いた。各ドータイト塗布条件においてコイル
の5m間隔での試料を20テスト採取し、これらのプラズ
マ放射前後の鉄損特性の平均値と偏差およびフォルステ
ライト被膜の剥落率を調査した。
方向に5mm間隔で塗布した。この際、塗布の幅を0.01、
0.03、0.05、0.08、0.11、0.14、0.19、0.25mmに変更し
て、ドータイトの塗布領域の幅の影響を調査した。プラ
ズマトーチは、正確にドータイト塗布部の上部に設置
し、ノズル陽極と鋼板間との距離を0.5mm に保ち、7A
の出力電流を流し、圧延方向と直角方向に20mm/sec の
速度で移動させながらプラズマ炎を放射した。ガスは同
様にArを用いた。各ドータイト塗布条件においてコイル
の5m間隔での試料を20テスト採取し、これらのプラズ
マ放射前後の鉄損特性の平均値と偏差およびフォルステ
ライト被膜の剥落率を調査した。
【0013】これらの結果を図1に示す。この図より塗
布幅0.01mmの場合を除いてプラズマ炎放射領域の幅以下
のドータイトの塗布幅の条件では、プラズマ放射後の鉄
損の向上率が高いこと、さらに鉄損の偏差が小さいこ
と、さらに被膜の剥落率が極めて低いことが認められ
る。次にドータイトの塗布幅0.08mmで圧延方向と直角方
向にかつ、圧延方向には5mmの間隔となるように塗布し
た。ドータイトの塗布領域はコイルエッジ部において電
極に接続し、一定電圧がドータイト塗布領域にかかるよ
うにした。この時、トーチノズル陽極に対する電位を−
1.0 、−0.5 、−0.2 、0、0.2 、0.5 、1.5 、3.0Vol
t と変更してドータイト塗布部に印加し、前述の実験と
同様ノズル陽極と鋼板間との距離を0.5mm 、出力電流を
7Aとし、圧延方向と直角方向に20mm/sec の速度で移
動させながらArガスを用いてプラズマ炎を放射した。
布幅0.01mmの場合を除いてプラズマ炎放射領域の幅以下
のドータイトの塗布幅の条件では、プラズマ放射後の鉄
損の向上率が高いこと、さらに鉄損の偏差が小さいこ
と、さらに被膜の剥落率が極めて低いことが認められ
る。次にドータイトの塗布幅0.08mmで圧延方向と直角方
向にかつ、圧延方向には5mmの間隔となるように塗布し
た。ドータイトの塗布領域はコイルエッジ部において電
極に接続し、一定電圧がドータイト塗布領域にかかるよ
うにした。この時、トーチノズル陽極に対する電位を−
1.0 、−0.5 、−0.2 、0、0.2 、0.5 、1.5 、3.0Vol
t と変更してドータイト塗布部に印加し、前述の実験と
同様ノズル陽極と鋼板間との距離を0.5mm 、出力電流を
7Aとし、圧延方向と直角方向に20mm/sec の速度で移
動させながらArガスを用いてプラズマ炎を放射した。
【0014】コイルの5m間隔での試料を20テスト採取
し、これらのプラズマ放射前後の鉄損特性の平均値と偏
差およびフォルステライト被膜の剥離率を調査した。こ
れらの結果を図2に示す。この図から、ドータイト塗布
部の印加電圧がノズル陽極電圧よりも高い場合にプラズ
マ放射後の鉄損の向上率がさらに高くなること、また鉄
損の偏差も小さくなること、さらに被膜の剥離率が極め
て低いことが認められる。
し、これらのプラズマ放射前後の鉄損特性の平均値と偏
差およびフォルステライト被膜の剥離率を調査した。こ
れらの結果を図2に示す。この図から、ドータイト塗布
部の印加電圧がノズル陽極電圧よりも高い場合にプラズ
マ放射後の鉄損の向上率がさらに高くなること、また鉄
損の偏差も小さくなること、さらに被膜の剥離率が極め
て低いことが認められる。
【0015】これら2種類の実験によって示唆されるこ
とは、プラズマ炎の収束性が鋼板表面の導電性物質の存
在によって変化し、安定性が増加することである。この
詳細な機構は明らかではないが仕上焼鈍済の鋼板表面は
フォルステライト被膜または絶縁コーティング等の電気
的絶縁物で覆われているため、一般的にプラズマ炎の安
定性は極めて悪い。このような状態に対し、絶縁体表面
に導電性物質が存在していると、おのずからプラズマ炎
は導電性物質の方へ収束する傾向(収束制御性)をもつ
ことになると推定される。したがって、導電性物質の塗
布幅をプラズマ炎の放射領域よりも狭くしておければ、
安定してプラズマ炎に収束作用が働き、結果として放射
領域の安定化が図られることになる。
とは、プラズマ炎の収束性が鋼板表面の導電性物質の存
在によって変化し、安定性が増加することである。この
詳細な機構は明らかではないが仕上焼鈍済の鋼板表面は
フォルステライト被膜または絶縁コーティング等の電気
的絶縁物で覆われているため、一般的にプラズマ炎の安
定性は極めて悪い。このような状態に対し、絶縁体表面
に導電性物質が存在していると、おのずからプラズマ炎
は導電性物質の方へ収束する傾向(収束制御性)をもつ
ことになると推定される。したがって、導電性物質の塗
布幅をプラズマ炎の放射領域よりも狭くしておければ、
安定してプラズマ炎に収束作用が働き、結果として放射
領域の安定化が図られることになる。
【0016】またさらに、導電性物質の電位をプラズマ
トーチのノズル陽極よりも高くすれば、さらにプラズマ
炎の収束制御性が高まることになる。かかる作用によっ
て、鉄損の向上と安定化が得られたものと考えられる。
また、被膜の剥落についても、プラズマ炎の収束作用の
安定が図られたため過剰の収束現象が発生しなくなり、
被膜の剥落が低減したものと考えられる。
トーチのノズル陽極よりも高くすれば、さらにプラズマ
炎の収束制御性が高まることになる。かかる作用によっ
て、鉄損の向上と安定化が得られたものと考えられる。
また、被膜の剥落についても、プラズマ炎の収束作用の
安定が図られたため過剰の収束現象が発生しなくなり、
被膜の剥落が低減したものと考えられる。
【0017】この発明のプラズマ炎放射に用いる鋼板は
MnS、MnSe、AlN などをインヒビターとして含む熱延鋼
板を1回または中間焼鈍をはさむ複数回の冷間圧延によ
り最終板厚とした後、脱炭焼鈍を施し次いで MgOを主成
分とする焼鈍分離剤を塗布してから、約1200℃の高温で
仕上焼鈍した鋼板であり、2次再結晶が完了している鋼
板である。
MnS、MnSe、AlN などをインヒビターとして含む熱延鋼
板を1回または中間焼鈍をはさむ複数回の冷間圧延によ
り最終板厚とした後、脱炭焼鈍を施し次いで MgOを主成
分とする焼鈍分離剤を塗布してから、約1200℃の高温で
仕上焼鈍した鋼板であり、2次再結晶が完了している鋼
板である。
【0018】通常仕上焼鈍済鋼板には仕上焼鈍時に生成
するフォルステライト被膜で覆われているが、プラズマ
炎放射はこのフォルステライト上からでも、また通常行
われるように、フォルステライト被膜にさらに上塗りす
る絶縁コーティングの上に行っても良い。また、プラズ
マ炎放射後再コーティングしても良い。プラズマ発生の
ためのガスはAr、N2 、H2 等の不活性および非酸化性
ガスならびにこれらの混合ガスが望ましいが酸化性ガス
およびこれらの混合でも良い。鋼板表面に付着させる導
電物質としては、金属粉末のペーストや、導電性高分子
やさらに金属めっきなどいずれも可能であり、また付着
方法も印刷法やスプレー法、めっき法など均一かつ精度
よく付着できる方法であればいずれも可能である。導電
性物質を付着させる領域についてはプラズマ炎を放射さ
せる領域に応じて定まるものであり、したがって、圧延
方向に直角な方向が最も鉄損の低減をもたらすが、その
方向より45°まで傾いていても鉄損低減効果は認められ
る。さらに、領域については連続した線でなくても、非
連続な線すなわち線状であればよく、直線でなく正弦波
などの曲線でも効果を有する。
するフォルステライト被膜で覆われているが、プラズマ
炎放射はこのフォルステライト上からでも、また通常行
われるように、フォルステライト被膜にさらに上塗りす
る絶縁コーティングの上に行っても良い。また、プラズ
マ炎放射後再コーティングしても良い。プラズマ発生の
ためのガスはAr、N2 、H2 等の不活性および非酸化性
ガスならびにこれらの混合ガスが望ましいが酸化性ガス
およびこれらの混合でも良い。鋼板表面に付着させる導
電物質としては、金属粉末のペーストや、導電性高分子
やさらに金属めっきなどいずれも可能であり、また付着
方法も印刷法やスプレー法、めっき法など均一かつ精度
よく付着できる方法であればいずれも可能である。導電
性物質を付着させる領域についてはプラズマ炎を放射さ
せる領域に応じて定まるものであり、したがって、圧延
方向に直角な方向が最も鉄損の低減をもたらすが、その
方向より45°まで傾いていても鉄損低減効果は認められ
る。さらに、領域については連続した線でなくても、非
連続な線すなわち線状であればよく、直線でなく正弦波
などの曲線でも効果を有する。
【0019】導電性物質の付着領域の幅については、0.
03mm以上でかつプラズマ炎放射領域の幅以下であること
が好ましい。0.03mmよりも狭い幅であると、プラズマ炎
の収束制御性が十分でなく低鉄損化と鉄損の偏差の現象
および被膜剥落率の低減の効果に乏しくなる。また、プ
ラズマ炎放射領域の幅よりも広い幅であっても、やはり
プラズマ炎の収束制御性が低下し、所望の効果に乏しく
なる。
03mm以上でかつプラズマ炎放射領域の幅以下であること
が好ましい。0.03mmよりも狭い幅であると、プラズマ炎
の収束制御性が十分でなく低鉄損化と鉄損の偏差の現象
および被膜剥落率の低減の効果に乏しくなる。また、プ
ラズマ炎放射領域の幅よりも広い幅であっても、やはり
プラズマ炎の収束制御性が低下し、所望の効果に乏しく
なる。
【0020】圧延方向の導電性物質の付着間隔について
はプラズマ放射の間隔が最少限必要であるが、それ以上
に過剰の付着領域が存在していても、何ら害とはなり得
ない。すなわち、プラズマ放射の間隔の領域に加えて過
剰の導電性物質の付着領域が存在している場合は、過剰
の付着領域を選別し、これを避けてプラズマ放射を行え
ば良いからである。これは、実際上プラズマ放射の圧延
方向の間隔が一定の設定のもとで行われるので、上記過
剰の付着領域の選別、回避は自動的になされるからであ
る。
はプラズマ放射の間隔が最少限必要であるが、それ以上
に過剰の付着領域が存在していても、何ら害とはなり得
ない。すなわち、プラズマ放射の間隔の領域に加えて過
剰の導電性物質の付着領域が存在している場合は、過剰
の付着領域を選別し、これを避けてプラズマ放射を行え
ば良いからである。これは、実際上プラズマ放射の圧延
方向の間隔が一定の設定のもとで行われるので、上記過
剰の付着領域の選別、回避は自動的になされるからであ
る。
【0021】逆に、圧延方向におけるプラズマ放射の位
置とそれに対応する導電性物質の付着領域の位置とは厳
密に一致させておくことが必要で、これによりプラズマ
炎放射相当位置に導電性物質を付着させた効果をもたら
すことが可能となる。次に、鋼板表面に付着後の導電性
物質に、トーチのノズル陽極よりも高い電圧を印加させ
てプラズマ炎を放射させることはプラズマ炎の収束制御
性をさらに高めて低鉄損化に有効である。
置とそれに対応する導電性物質の付着領域の位置とは厳
密に一致させておくことが必要で、これによりプラズマ
炎放射相当位置に導電性物質を付着させた効果をもたら
すことが可能となる。次に、鋼板表面に付着後の導電性
物質に、トーチのノズル陽極よりも高い電圧を印加させ
てプラズマ炎を放射させることはプラズマ炎の収束制御
性をさらに高めて低鉄損化に有効である。
【0022】導電性物質を付着させてプラズマ放射を行
った場合、導電性物質は高温のプラズマ炎のため、揮散
して放射後はほとんど存在しなくなり、そのままの状態
での出荷も可能であるが、安全のためにプラズマ放射後
に簡便なクリーニングを施しても良い。
った場合、導電性物質は高温のプラズマ炎のため、揮散
して放射後はほとんど存在しなくなり、そのままの状態
での出荷も可能であるが、安全のためにプラズマ放射後
に簡便なクリーニングを施しても良い。
【0023】
実施例1 仕上焼鈍後、張力コーティングを塗布、焼付けた0.23mm
厚の方向性けい素鋼板に、0.12mm幅で圧延方向と直角方
向に導電塗料ドータイトを印刷法により塗布した。この
際、圧延方向の塗布間隔を7mmピッチとした。次に0.11
mmφのノズル穴径を持つトーチにより鋼板とノズル陽極
との間隔を0.5mm に保ち、出力電流10Aで圧延方向と直
角方向に、導電塗料の上を40mm/sec の速度で走査し
て、Arガスを用いてプラズマ炎を放射した(実施例)。
厚の方向性けい素鋼板に、0.12mm幅で圧延方向と直角方
向に導電塗料ドータイトを印刷法により塗布した。この
際、圧延方向の塗布間隔を7mmピッチとした。次に0.11
mmφのノズル穴径を持つトーチにより鋼板とノズル陽極
との間隔を0.5mm に保ち、出力電流10Aで圧延方向と直
角方向に、導電塗料の上を40mm/sec の速度で走査し
て、Arガスを用いてプラズマ炎を放射した(実施例)。
【0024】また、同一のコイルを用いて、同一の放射
条件でプラズマ放射を行い比較例とした。実施例、比較
例ともに、コイル5m間隔でサンプルを20テスト採取し
てプラズマ放射前後での磁気特性を測定して、鉄損の平
均値と偏差を求めた。また、プラズマ放射後の被膜の剥
落率を求めた。その結果を表1に示す。
条件でプラズマ放射を行い比較例とした。実施例、比較
例ともに、コイル5m間隔でサンプルを20テスト採取し
てプラズマ放射前後での磁気特性を測定して、鉄損の平
均値と偏差を求めた。また、プラズマ放射後の被膜の剥
落率を求めた。その結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】実施例2 仕上焼鈍後、張力コーティングを塗布・焼付けた0.18mm
厚の方向性けい素鋼板にアルミ粉末ペーストを0.05mm幅
で圧延方向と直角方向にロール法で圧延方向の間隔5mm
ピッチで塗布した。次に、0.13mmφのノズル穴径を持つ
トーチにより鋼板とノズル陽極との間隔を0.8mm に保
ち、出力電流15Aで塗布後のアルミ粉末ペーストの上
を、50mm/secの速度で走査して、Arガスを用いてプラ
ズマ炎を放射した(実施例A)。
厚の方向性けい素鋼板にアルミ粉末ペーストを0.05mm幅
で圧延方向と直角方向にロール法で圧延方向の間隔5mm
ピッチで塗布した。次に、0.13mmφのノズル穴径を持つ
トーチにより鋼板とノズル陽極との間隔を0.8mm に保
ち、出力電流15Aで塗布後のアルミ粉末ペーストの上
を、50mm/secの速度で走査して、Arガスを用いてプラ
ズマ炎を放射した(実施例A)。
【0027】また、別にコイルエッジにおいて圧延方向
にアルミ粉末ペーストを塗布し、0.05mm幅の圧延方向と
直角方向のアルミ粉末ペースト塗布領域と接続させ、ト
ーチのノズル陽極電位より0.5Volt 高い電位を印加した
状態で実施例Aと同一条件でプラズマ炎を放射した(実
施例B)。また、最後にアルミ粉末ペーストを塗布しな
い状態で実施例Aと同一条件でプラズマ炎を放射した
(比較例)。
にアルミ粉末ペーストを塗布し、0.05mm幅の圧延方向と
直角方向のアルミ粉末ペースト塗布領域と接続させ、ト
ーチのノズル陽極電位より0.5Volt 高い電位を印加した
状態で実施例Aと同一条件でプラズマ炎を放射した(実
施例B)。また、最後にアルミ粉末ペーストを塗布しな
い状態で実施例Aと同一条件でプラズマ炎を放射した
(比較例)。
【0028】各実施例と比較例ともに、コイル5m間隔
でサンプルを20テスト採取してプラズマ放射前後での磁
気特性を測定して、鉄損の平均値と偏差を求めた。また
プラズマ放射後の被膜の剥落率を求めた。その結果を表
2に示す。
でサンプルを20テスト採取してプラズマ放射前後での磁
気特性を測定して、鉄損の平均値と偏差を求めた。また
プラズマ放射後の被膜の剥落率を求めた。その結果を表
2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】この発明により、プラズマ炎の収束制御
性が著しく向上し、プラズマ放射後の鉄損の向上と偏差
の低減および被膜剥落率を著しく低減させることが可能
になった。
性が著しく向上し、プラズマ放射後の鉄損の向上と偏差
の低減および被膜剥落率を著しく低減させることが可能
になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】導電性塗料、ドータイトの塗布幅とプラズマ放
射後の平均鉄損値およびその標準偏差ならびに被膜剥落
率との関係を示すグラフである。
射後の平均鉄損値およびその標準偏差ならびに被膜剥落
率との関係を示すグラフである。
【図2】塗布したドータイトの印加電圧とプラズマ放射
後の平均鉄損値およびその標準偏差ならびに被膜剥落率
との関係を示すグラフである。
後の平均鉄損値およびその標準偏差ならびに被膜剥落率
との関係を示すグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】 仕上焼鈍済の方向性けい素鋼板にプラズ
マ炎を放射するに際し、鋼板表面の少なくともプラズマ
炎放射相当位置に導電性物質を付着させておくことを特
徴とする低鉄損方向性けい素鋼板の製造方法。 - 【請求項2】 導電性物質の付着領域の幅がプラズマ炎
放射領域の幅以下でかつ0.03mm以上であることを特徴と
する請求項1記載の低鉄損方向性けい素鋼板の製造方
法。 - 【請求項3】 鋼板表面に付着させた導電性物質にトー
チのノズル陽極よりも高い電圧を印加させてプラズマ炎
を放射することを特徴とする請求項1又は2記載の低鉄
損方向性けい素鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27824392A JPH06128647A (ja) | 1992-10-16 | 1992-10-16 | 低鉄損方向性けい素鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27824392A JPH06128647A (ja) | 1992-10-16 | 1992-10-16 | 低鉄損方向性けい素鋼板の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06128647A true JPH06128647A (ja) | 1994-05-10 |
Family
ID=17594622
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27824392A Pending JPH06128647A (ja) | 1992-10-16 | 1992-10-16 | 低鉄損方向性けい素鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06128647A (ja) |
-
1992
- 1992-10-16 JP JP27824392A patent/JPH06128647A/ja active Pending
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