JPH0613629B2 - 制振材 - Google Patents

制振材

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JPH0613629B2
JPH0613629B2 JP20363686A JP20363686A JPH0613629B2 JP H0613629 B2 JPH0613629 B2 JP H0613629B2 JP 20363686 A JP20363686 A JP 20363686A JP 20363686 A JP20363686 A JP 20363686A JP H0613629 B2 JPH0613629 B2 JP H0613629B2
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仁 古賀
一男 岩田
益士 西本
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は制振材に関し、詳しくは金属との接着性が良好
で、かつ、高温での制振性能に優れる新しい制振材に関
する。
〔従来の技術〕 従来、各種の機械装置、電気装置、構造物等から発生す
る騒音や振動を抑制し、または防止するために、粘弾性
を有する樹脂や樹脂組成物を制振材として金属板のよう
な基板間に積層介在させ、上記制振材の剪断変形による
内部摩擦を利用して、制振性能を発現させるようにした
制振複合積層体が提案され、あるいは実用化されてい
る。このような制振材組成物の一例としては、特開昭54
-43251号公報あるいは特開昭54-43252号公報には、ポリ
イブチレンを主成分とし、これにジエン系炭化水素重合
体または環状オレフイン重合体と無機充填剤とを配合し
た組成物が記載されている。特開昭57-34949号公報に
は、エチレン・酢酸ビニル共重合体とからなる制振材が
記載されている。特開昭59-80454号公報には、高結晶性
ポリオレフインの変性物と無定形重合体とからなる組成
物が記載されている。特開昭61-89842号公報には、特定
の性質を有するポリエステルあるいはポリエステルとポ
リオレフインからなる制振材が記載されている。
また、ポリエステルと変性ポリオレフインとからなる組
成物については、特公昭59-28223号公報にポリエステル
がマトリツクス相、変性ポリオレフインがドメイン相と
なる組成物が記載されており、特公昭57-54058号公報に
は、変性ポリオレフインをポリエステルの1/10〜4倍
量の割合で配合した組成物が記載されている。さらに別
には、特開昭57-203546号公報に、変性されていてもよ
いポリオレフインと非晶性であつてもよいポリエステル
との樹脂組成物を被覆した金属体が記載されている。
〔従来技術の問題点〕
上述した従来の技術のうち、特開昭54-43251号公報、特
開昭54-43252号公報、特開昭57-34949号公報に開示され
たものは制振性が充分でなく、とくに高温での制振性能
が悪く、たとえばエンジンの周辺部の高温制振材として
使用できないという問題がある。特開昭59-80545号公報
に開示されたものは金属との接着性が不充分であつた
り、耐熱性に劣つていたりする。特開昭61-89842号公報
に開示されたものは、比較的伸びが大きくて軟かい非結
晶性ポリエステルに対し、金属との接着性を向上させる
ため、グリシジルメタクリレートを共重合したポリオレ
フインを配合したものであり、成る程従来の制振材に比
べて高温領域での制振性能に優れるものの、とくにエン
ジン周辺の制振材として求められる80〜100℃の温度領
域での制振性能が充分とは言えず、さらに改良が望まれ
ている。また特公昭59-28223号公報、特公昭57-54058号
公報あるいは特開昭57-203546号公報に記載のポリエス
テルと変性ポリオレフインの組成物は、結晶性ポリエス
テルを想定していて非晶性ポリエステルについて言及さ
れていなかつたり、樹脂組成物中におけるマトリツクス
相/ドメイン相の構成が異なつていたり、制振材用途が
記載されていないだけでなくその目的、作用、効果から
も制振材用途は想定できないものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明の目的は、制振性能とくに高温領域における制振
性能に優れた制振材を提供することにある。本発明の他
の目的は、金属等の異種基材との接着性に優れた制振材
を提供することにある。本発明のさらに他の目的は、以
下に示す明細書の記載内容から明らかになるであろう。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち本発明は、α,β−不飽和カルボン酸類で変性
された低結晶性ポリオレフイン(A)をマトリツクス相お
よび非晶性ポリエステル(B)をドメイン相とする組成物
からなり、変性低結晶性ポリオレフイン(A)が35〜60wt
%、非晶性ポリエステル(B)が40〜65wt%であることを
特徴とする制振材であり、その好適態様として、上記樹
脂組成物が金属と積層された複合積層体形状である制振
材を提供するものである。
〔作 用〕
本発明の制振材を構成する樹脂組成物は、α,β−不飽
和カルボン酸類で変性された低結晶性ポリオレフイン
(A)と非晶性ポリエステル(B)とからなるものであり、し
かも樹脂組成物中において変性低結晶性ポリオレフイン
(A)がマトリツクス相、非晶性ポリエステル(B)がドメイ
ン相となつているものである。もしマトリツクス相とド
メイン相を構成する樹脂が上記と逆になつている場合に
は、鋼板に対する充分な接着強度がとくに鋼板を変質さ
せない様な接着温度条件で得られず、またポリエステル
の吸湿特性による耐水接着耐久性能不良と言う問題も生
じる。また、変性ポリオレフイとして高結晶性のポリオ
レフインを変性したものを使用すると、非晶性ポリエス
テルとのブレンド系では制振性能が極端に悪化するとい
う問題を生じる。
本発明において、変性されるベースとなる低結晶性ポリ
オレフインは、結晶化度が20%以下ポリオレフインで
あつて、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ヘキセ
ン、1-ヘプテン、4-メチル-1−ペンテン、1-オクテン、
1-デセン等のα−オレフインの単独重合体あるいは相互
共重合体であつて、とくにエチレン・1-ブテンあるいは
エチレン・プロピレンのランダム共重合体が好ましい。
該低結晶性ポリオレフインを変性するために用いるα,
β−不飽和カルボン酸類としては、アクリル酸、メタク
リル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水マレ
イン酸、無水イタコン酸等が例示でき、中でもマレイン
酸、無水マレイン酸が好ましい。
変性された低結晶性ポリオレフイン(A)は、上記α,β
−不飽和カルボン酸類を低結晶性ポリオレフインにグラ
フトすることによつて得られ、通常低結晶性ポリオレフ
イン100重量部に対して0.05〜2重量部、とくに0.3〜0.
6重量部グラフトされたものを用いる。
前記非晶性のポリエステル(B)としては、エチレンルリ
コール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、
ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングコール等の
脂肪族グリコール、シクロヘキサンジメタノール等の脂
環族グリコール、ビスフエノール、1,3-ビス(2-ヒドロ
キシエトキシ)ベンゼン、1,4-(ビドロキシエトキシ)
ベンゼン等の芳香族ジヒドロキシ化合物、あるいはこれ
らの2以上から選ばれたジヒドロキシ化合物単位と、テ
レフタル酸、イソフタル酸、2,6-ナフタリンジカルボン
酸等の芳香族ジカルボン酸、シユウ酸、コハク酸、アジ
ピン酸、セバシン酸、ウンデカジカルボン酸等の脂肪族
ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸等の脂環族ジ
カルボン酸、あるいはこれらの2種以上から選ばれたジ
カルボン酸単位とから形成されるポリエステルの中で非
晶性の樹脂であつて、熱可塑性を示す限り、少量のトリ
オールやトリカルボン酸の如き3価以上のポリヒドロキ
シ化合物やポリカルボン酸などで変性されてもよい。こ
れら非晶性のポリエステルとしては、具体的にはジカル
ボン酸成分の15〜100モル%、好ましくは50〜100モル%
がイソフタル酸で残部がテレフタル酸等の他のジカルボ
ン酸成分からなるジカルボン酸成分と、エチレングリコ
ール等のジヒドロキシ化合物成分とからなる非晶性イソ
フタレート重合体、テレフタル酸からなるジカルボン酸
成分と、ジヒドロキシ化合物成分の15〜50モル%がシク
ロヘキサンジメタノールで残部がエチレングリコール等
の他のジヒドロキシ化合物成分とからなる非晶性テレフ
タレート共重合体等が挙げられる。
前記非晶性のイソフタレート重合体の中でも、ジカルボ
ン酸成分の残部がテレフタル酸およびジヒドロキシ化合
物の5〜90モル%、さらには10〜15モル%が1,3-ビス
(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンあるいは1,4-ビス
(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンおよび10〜95モル
%、さらには75〜90モル%がエチレングリコールとから
なるイソフタレート重合体が同一ブレンド量に於ける制
振性が大きい点で好ましい。
本発明における非晶性とは、190℃の雰囲気下で3時間
以上放置した場合に結晶化による失透を生じない樹脂で
あり、かつDSCによる測定では明確な結晶化或いは結
晶融解ピークを持たない樹脂である。TgはDSCにより
昇温速度10℃/minで昇温時の潜熱の転移点から求めた値
である。
本発明に用いる非晶性のポリエステル(B)の分子量は組
成物のフイルム成形性を阻害しないものであれば特に限
定はされないが、通常o-クロロフノール25℃におけるI.
V.が0.6dl/g以上、好ましくは0.8〜0.9dl/gの範囲
のものである。
以上述べてきたような非晶性のポリエステル(B)として
容易に入手し得る市販銘柄としては、イーストマン・コ
ダツク社の製品であるKODAR PETGあるいはPCTAがあ
るが、いずれも損失係数の最大を示す温度が105℃およ
び110℃と高いという若干の問題点はある。
本発明においては、前述したように変性低結晶性ポリオ
レフイン(A)がマトリツクス相および非晶性ポリエステ
ル(B)がドメイン相となるような樹脂組成物を用いるの
であるが、かかる相構造となるためには(A)が35〜60wt
%、(B)が40〜65wt%の範囲になるように配合する。
尚、上記のような相構造であることを確認するには、両
樹脂の溶融ブレント組成物を電子顕微鏡で観察すること
により可能である。
本発明の制振材の使用形態としては、金属板との複合積
層体の形態で使用することも可能であるし、複合組成物
の形態で使用することも可能である。
本発明の制振材を複合積層体からなる制振材として利用
する方法について次に説明する。該制振材用複合積層体
は少なくとも外側層を金属とし、少なくとも中間層の1
層を前記組成物からなる制振材とするものであり、金属
層は外側層のみならず、中間層の1層を形成しても差し
つかえない、該複合積層体の構成としては、次の構成の
ものを例示することができる。
(i)金属/組成物 (ii)金属/組成物/金属 (iii)金属/組成物/金属/組成物 (iv)金属/組成物/金属/組成物/金属 これらの構成の複合積層体のうちでは(ii)の三層構造
の複合積層体がとくに好適に使用される。該複合積層体
の構造は、板状体、円筒状体、角柱状体、その他の任意
の構造の形状体として利用することができる。
該複合積層体を構成する金属としては、鉄、鋼、銅、ア
ルミニウム、ステンレススチール、真ちゅうなどを例示
することができる。該金属の厚さは任意であるが、通常
は0.1〜2mm、好ましくは0.2〜0.4mmの範囲である。
前記制振材には必要に応じ無機充填剤を配合してもよく
具体的には、グラフアイト、マイカ、チタン酸化物、亜
鉛華、クレイ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カ
ーボンブラツクなどを例示することができる。
中間層となる組成物層の厚さは任意であるが、通常は0.
02〜3mm、好ましくは0.03〜0.15mmの範囲である。
前記制振材を金属板上または複数の金属板の中間層とし
た複合積層板の作成方法としては、従来から公知の方法
を採用することができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、制振性能とくに高温領域での制振性能
に優れた制振材を提供できると共に、金属との接着性に
優れた制振材も提供できる。しかも、後述する実施例に
も示すように、非晶性ポリエステルだけを使用したもの
に比べ、幅広い温度領域で制振性能を示す。よつてエン
ジン・オイルパン用やシリンダーヘツトカバー用等エン
ジン周辺部品として有用である。
〔実施例〕
以下、本発明の内容を好適な実施例で説明するが、本発
明はとくにことわりのない限り何らこれらの例に制限さ
れるものではない。
実施例1 マトリツクス層となる不飽和カルボン酸変性低結晶性ポ
リオレフイン(A-1)として、エチレン含有率90モル%の
エチレン・1-ブテンランダム共重合体100重量部に、ア
セトン0.015重量部と無水マレイン酸0.5重量部とからな
る混合液をヘンシエルミキサーを用いて滴下混合した
後、40mmφ押出機にて240℃で造粒することにり、結晶
化度15%、MFR3g/10min、無水マレイン酸グラフト量
0.35重量%の無水マレイン酸グラフトエチレン・1-ブテ
ンランダム共重合体を得た。
またドメイン層となる非晶性ポリエステル(B-1)とし
て、イソフタル酸/テレフタル酸/エチレングリコール
/1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン/トリヒド
ロキシメチルプロパンのそれぞれ90/10/85/15/0.3
モル組成の共重合を行い、I.V.=0.85dl/gの非晶性ポ
リエステルを得た。
以上の樹脂A-1とB-1を重量比等量で混合し40mmφ押出機
にて、230℃で造粒後、30mmφ押出機を有す300mm幅Tダ
イを用いて230℃で70μのフイルムを得た。
このフイルムをアルカリ洗剤脱脂処理を行つた0.8mm厚
みの低炭素鋼板2枚の間にはさみ、190℃、10分間のプ
レス成形を行つた後、25mm幅のT型剥離試験を100mm/m
inの速度で行つた。
実施例2 マトリツクス層樹脂(A-2)として、エチレン含有率80モ
ル%のエチレン・プロピレンランダム共重合体を実施例
1と同様に無水マレイン酸グラフトを行つた結晶化度4
%、MFR 0.5g/10min、無水マレイン酸グラフト量0.35
重量%の無水マレイン酸グラフトエチレン・プロピレン
ランダム共重合体を得た。
以上の樹脂A-2とB-1を重量比等量で混合し、実施例1と
同手順にてT剥離強度を求めた。
比較例1 マトリツクス層樹脂(A-3)として、エチレン・グリシジ
ルメタクリレート・酢酸ビニル共重合体(住友化学工業
社ボンドフアスト 2B)を用い、B-1との混合を実施例1
と同様に行つた。
比較例2 実施例1の樹脂B-1のみを同様にフイルムとし、T剥離
強度を求めた。
比較例3 比較例2の樹脂B-1をイーストマン・コタツク社Kodar
PET G 6763に変更し、T剥離強度を求めた。
以上の実施例1、2及び比較例1〜3のT型剥離強度試
験結果を表1に示す。
この結果に見る如く制振鋼板として、一般に必要とされ
る鋼/樹脂/鋼のT剥離強度10kg/25mm以上を本発明で
達成することができる。
実施例3〜6及び比較例4 実施例1と同様の手順で、樹脂A-1とB-1の混合重量比を
表2の如く変更したフイルムを得、さらに無水マレイン
酸変性高密度ポリエチレンの15μフイルム2枚ではさん
だ3層フイルムを用いて、実施例1と同様に制振鋼板を
作成し、T剥離強度及び片持梁共振点振動減衰法による
振動損失係数ηを測定した。
比較例5 実施例4のマトリツクス層を樹脂A-1と結晶化度60%の
無水マレイン酸変性高密度ポリエチレンを7:3重量比
の混合物に変更したものを実施例4と同手順で評価し
た。
以上の実施例3〜6及び比較例1、2、4、5のT剥離
強度と損失係数ηの結果を表2に示す。
これらの結果より制振鋼板として一般に求められるT型
剥離強度10kg/25mm以上および自動車エンジン周辺用途
(オイルパン、シリンダーカバー他)に求めらる損失係
数ηが80〜100℃の範囲で高い値(少なくとも一部でη
が0.1以上)の両条件を同時に本発明で達成できること
が判る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 67/00 LPB 8933−4J F16F 9/30 Z 9240−3J

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】α,β−不飽和カルボン酸類で変性された
    低結晶性ポリオレフィン(A)をマトリックス相および
    非晶性ポリエステル(B)をドメイン相とする組成物か
    らなり、変性低結晶性ポリオレフィン(A)が35〜60wt
    %、非晶性ポリエステル(B)が40〜65wt%であること
    を特徴とする制振材。
  2. 【請求項2】低結晶性ポリオレフィンの結晶化度が20%
    以下である特許請求の範囲第1項記載の制振材。
  3. 【請求項3】α,β−不飽和カルボン酸類がマレイン酸
    または無水マレイン酸である特許請求の範囲第1項また
    は第2項に記載の制振材。
  4. 【請求項4】非晶性ポリエステルのジカルボン酸成分の
    15〜100モル%がイソフタル酸で残部がテレフタル酸、
    ジヒドロキシ化合物成分の 5〜90モル%が1,3-ビス(2-
    ヒドロキシエトキシ)ベンゼンおよび/または1,4-ビス
    (2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼンで残部がエチレング
    リコールである特許請求の範囲第1項ないし第3項のい
    ずれかに記載の制振材。
  5. 【請求項5】金属と積層されている特許請求の範囲第1
    項ないし第4項のいずれかに記載の制振材。
  6. 【請求項6】エンジン・オイルパンまたはシリンダーヘ
    ッドカバー用である特許請求の範囲第1項ないし第5項
    のいずれかに記載の制振材。
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