JPH0614029B2 - 超音波探傷器の欠陥測定装置 - Google Patents

超音波探傷器の欠陥測定装置

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JPH0614029B2
JPH0614029B2 JP61296718A JP29671886A JPH0614029B2 JP H0614029 B2 JPH0614029 B2 JP H0614029B2 JP 61296718 A JP61296718 A JP 61296718A JP 29671886 A JP29671886 A JP 29671886A JP H0614029 B2 JPH0614029 B2 JP H0614029B2
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康雄 田中
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は超音波探傷器において、被検査物体における欠
陥個所を測定する超音波探傷器の欠陥個所測定装置に関
する。
〔従来の技術〕
超音波探傷器は、物体内部の傷の存在の有無を当該物体
を破損することなく検査する装置として良く知られてい
る。この超音波探傷器を図により説明する。
第8図は従来の超音波探傷器のブロツク図である。図
で、1は被検査物体、1fは被検査物体1内に存在する
欠陥を示す。2は被検査物体1内に超音波を放射すると
ともに、反射してきた超音波に比例した電気信号を出力
する超音波探触子である。3は超音波探傷器であり、超
音波探触子2に対して超音波発生パルスを出力し、か
つ、超音波探触子2からの信号を受信し、この信号の波
形を表示する。
超音波探傷器3は次の各要素で構成されている。即ち、
4は超音波探傷器3の動作に時間的規制を与える信号電
圧を発生する同期回路、5は同期回路4の信号により超
音波探触子2に超音波発生のためのパルスを出力する送
信部である。6′は超音波探触子2からの信号を受信す
る受信部であり、抵抗器で構成される分圧器の組合せよ
り成る減衰回路6a、および増幅回路6b′で構成され
る。7は増幅回路6b′からの信号を整流する検波回
路、8は垂直軸増幅回路である。
9は同期回路4からの同期信号により三角波を発生する
掃引回路、10は掃引回路9の三角波信号を増幅する増
幅回路である。11は超音波探触子2からの信号波形を
表示する表示部であり、横軸は増幅回路10から出力さ
れる三角波で定まる時間軸とされ、縦軸は垂直軸増幅回
路8から出力される信号の大きさとされる。表示部11
としては陰極線管が用いられ、その表面にはスケールが
表示されている。12は被検査物体1において、その表
面からの検査すべき範囲(測定範囲)を設定する測定範
囲設定部である。13は掃引開始信号に遅れ時間をもた
せて表示部11に表示される波形の位置を平行移動させ
る遅延時間設定部である。
第9図は第8図に示す掃引回路の回路図である。図で、
9aは増幅器、9rは可変抵抗器、9cは可変コンデン
サである。測定範囲設定部12は通常、粗調用のつまみ
と微調用のつまみより成りこれらのつまみを回動するこ
とにより可変抵抗器9rの抵抗値および可変コンデンサ
9cの容量を調整する。
次に、上記従来の超音波探傷器の動作の概略を説明す
る。同期回路4からの信号電圧により送信部5からパル
スが出力されると、超音波探触子2はこのパルスにより
励起されて被検査物体1に対して超音波を放射する。放
射された超音波の一部は被検査物体1の表面から直ちに
超音波探触子2に戻り、他は被検査物体1内を伝播し、
被検査物体1の底部に達し、ここで反射されて超音波探
触子2に戻る。一方、被検査物体1に欠陥1fが存在す
ると、超音波は当該欠陥1fにおいても反射されて超音
波探触子2に戻る。これら超音波探触子2に戻った超音
波は超音波探触子2をその大きさに比例して励起し、超
音波探触子2からはこれに応じた電気信号が出力され
る。
この信号は減衰回動6aに入力され、処理に適した大き
さに調節され、増幅回路6b′を経て検波回路7に入力
される。検波回路7は表示部11の表示を片振り指示と
するため、入力信号を整流する。この際、当該信号に混
入している雑音成分も除去される。検波回路7の出力信
号は垂直軸増幅回路8を経て表示部11に入力され、そ
の大きさが表示部11の縦軸に表される。一方、掃引回
路9は同期回路4の同期信号により三角波電圧を発生
し、この電圧は増幅回路10を経て表示部11(陰極線
管)の偏向電極に印加され、電子ビームを掃引する。こ
の掃引と前記垂直軸増幅回路8からの入力信号により、
表示部11には超音波探触子2つの戻った反射波の波形
が表示される。
第10図は表示された反射波の波形図である。図で、横
軸は時間、縦軸は反射波の大きさを示す。Tは被検査物
体1の表面からの反射波、Fは欠陥1fからの反射
波、Bは被検査物体1の底面からの反射波である。底
面から反射した反射波の一部は表面で再反射されて再び
被検査物体1内に戻る。これにより、欠陥1fからの反
射波F、底面からの反射波Bが再び現れるが反射波
,Bの大きさは当然ながら反射波F、Bの大
きさより小さい。このように、欠陥1fからの反射波お
よび底面からの反射波が減衰しながら繰返し現れること
になる。なお、被検査物体1内における超音波の音速は
一定であるので、横軸(時間軸)は被検査物体1内の表
面からの距離を表すことになり、この波形図から欠陥1
fの位置が判明する。
ところで、一般に、被検査物体1を探傷する場合、必ず
しもその表面から底面まで全体を検査する必要はなく、
被検査物体1に施された又は施される加工,溶接等によ
って定まる特定の領域を検査すればよい場合が多い。こ
のような領域(特定領域)を図により説明する。第11
図は被検査物体1の側面図である。図で、2は超音波探
触子、f10,f11,f12,f13は被検査物体1内の欠
陥、A,Aは超音波探触子2の位置、Dは一点鎖線
で限定される特定領域を示す。又、lは被検査物体1
の表面から底面までの距離、lは当該表面から特定領
域Dの上限までの距離、lは当該表面から特定領域D
の下限までの距離である。特定領域Dは距離lと距離
との間に存在する領域となる。
上記第11図に示される被検査物体1の場合、特定領域
D内に存在する欠陥f10,f13が特に問題であり、欠陥
10は超音波探触子2を位置Aに位置せしめた場合に
検出され、欠陥f13は位置Aに位置せしめた場合に検
出される。そして、表示部11にそれら欠陥の波形を表
示することにより、それらの位置と大きさを知ることが
できる。これに対して、欠陥f11,f12は特定領域D外
に存在し、欠陥f10,f13に比較してそれ程問題ではな
い。しかし、どの程度の欠陥がどの位置に存在している
かを知ることが必要な場合がしばしばあり、特に、特定
領域Dに近い位置に欠陥が存在するか否かを知ることは
望ましい。したがって、一般には、表示部11の表示面
全体に被検査物体1の厚さlに対応する波形を表示さ
せることが必要となる。以下、表示部11に表示された
波形について説明する。
第12図(a),(b)は表示部11に表示された波形図であ
り。それぞれ超音波探触子2を位置A,Aに位置せ
しめた場合の波形を示す。波形T,Bはそれぞれ被検査
物体1の表面および底面からの反射波、F10〜F13はそ
れぞれ欠陥f10〜f13からの反射波である。このよう
に、被検査物体1の厚さlに対応する全域を表示した
場合、特に注意して観察すべき特定領域Dが表示部11
の表示面上ではどの部分であるかを知ることが必要とな
る。このため、表示面上における反射波T,B間の寸法
′と距離lとの比l′/lをそれぞれ距離l
,lに乗じて得られる表示面上における反射波Tか
らの寸法l′,l′の個所に、マーカーM,M
が筆記具等により描かれる。これにより、マーカー
,M間が特定領域Dに相当する部分であることが
明らかとなり、測定が容易になる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来装置においては、反射波Tと反射波Bとを表示
部11の表示面両端に表示させるには、測定範囲設定部
12の粗調用つまみ微調用つまみを調整して波形の拡
張、縮小を行うとともに遅延時間設定部13のつまみを
操作して波形の平行移動を行う操作を繰返えさねばなら
ず、相当の熟練を必要とし面倒である。又、マーカーM
,Mの記入個所を知るには上記の計算が必要であ
り、記入個所が判明しても記入すること自体面倒であ
る。
さらに、上記のような操作により第12図(a),(b)に示
す波形表示およびマーカーM,Mが得られたとして
も、次のような問題が生じる。
即ち、掃引回路9の抵抗9rの抵抗値、コンデンサ9c
の容量、および増幅回路10の増幅率は温度により変化
する。したがって、周囲温度が変化すると反射波に横軸
方向のずれが生じる。
一方、記入されたマーカーM,Mの位置は変化せず
そのままである。この結果、例えば波形のずれが表示面
上左方向に生じると、欠陥f10の反射波F10はマーカー
,M間から外れ、又、例えばそのずれが表示面上
右方向に生じると、欠陥f13の反射波F13はマーカーM
,M間から外れることになり、いずれの場合も、特
定領域D内に欠陥は存在しないと誤診断されることにな
る。これらの場合とは逆に、特定領域D外ではあるがそ
の近辺に欠陥がある場合、当該欠陥の反射波がマーカー
.M間にずれ込み、特定領域D内に欠陥が存在す
ると誤診断されてしまう。即ち、不良品を良品、良品を
不良品とする誤判断が生じる。
さらに又、欠陥の位置や大きさは、表示面上において所
定の寸法を計らねば知ることができず、このような計測
は面倒である。そればかりではなく、当該計測は必ずし
も正確に行われるとは限らず、したがって、得られた欠
陥の位置や大きさの測定精度が低くなるおそれがある。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、波形表
示を温度変化に関係なく正確に行うことができるととも
に、特定領域の指示をマーカー記入の手間を要すること
なく容易かつ正確に行うことができ、さらに特定領域内
の最大欠陥の位置と大きさを容易かつ正確に知ることが
できる超音波探傷器の欠陥測定装置に関する。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、本発明は、超音波探触子に
対して所定のパルスを出力する送信部と、超音波探触子
からの信号を受信する受信部と、この受信部で受信され
た信号に基づいてその信号の波形を表示する表示部とを
備えた超音波探傷器において、波形メモリを設けて受信
部で受信された入力信号を所定のサンプリング周期で当
該波形メモリにそのアドレス順に順次記憶させ、又、波
形メモリとは別に表示部に表示するデータを記憶させる
表示メモリを設け、表示部に表示すべき測定範囲に応じ
て前記波形メモリのアドレスを選択して前記表示メモリ
のアドレスに対応させ、選択された波形メモリのアドレ
スに記憶されているデータを対応する表示メモリのアド
レスに移送し、さらに、カーソル入力部で測定範囲内の
特定領域を指示する2つのカーソル位置が指示されたと
き、これら指示された2つのカーソルの位置に基づいて
表示メモリにおける当該各カーソルの位置に対応する2
つのアドレスを演算し、これら2つのアドレスに対応す
る位置にカーソルを表示するとともに、当該2つのアド
レスの間の各アドレスのデータのうち最大ピーク値、お
よびその最大ピーク値を記憶するアドレスの少なくとも
一方を求めるようにしたことを特徴とする。
〔作用〕
被検査物体からの超音波の反射波は超音波探触子に戻
り、超音波探触子からはこの反射波に応じた信号が出力
される。受信部ではこの信号を受信し、受信部からの出
力信号は所定のサンプリング周期でメモリに順に記憶さ
れる。この状態で、表示すべき測定範囲の波形メモリの
アドレスが所定の手段で選択されて表示メモリのアドレ
スと対応せしめられ、そのデータが対応する表示メモリ
のアドレスに入力される。又、カーソル入力部により、
特定の領域を指示する2つのカーソルの位置が指示され
ると、当該各位置に対応する表示メモリのアドレスの演
算を行い、得られた2つのアドレスの間にあるアドレス
が記憶しているデータの最大ピーク値およびそのアドレ
スの少なくとも一方をも求め、ピーク値から欠陥の大き
さ等を、又、アドレスから欠陥の位置を知ることができ
る。
〔実施例〕
以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明する。
第1図は本発明の実施例に係る超音波探傷器のブロツク
図である。図で、第8図に示す部分と同一部分には同一
符号を付して説明を省略する。超音波探傷器において
は、反射波を検波して表示する場合と、検波せずに表示
する場合とがあるが、いずれの場合でも本発明は適用可
能である。従って、以下では、第8図の増幅器6b′と
検波回路7と合わせたものを増幅回路6bとして受信部
6を構成し、検波を行なった場合の実施例を示す。21
は本実施例の超音波探傷器を示す。この超音波探傷器2
1は次の各要素により構成されている。即ち、22は受
信部6の出力信号をディジタル値に変換するA/D変換
部、23はA/D変換部22で変換された値を記憶する
波形メモリ、24は波形メモリ23の各アドレスを順に
指定してゆくアドレスカウンタである。25はタイミン
グ回路であり、送信部5、A/D変換部22およびアド
レスカウンタ24へそれぞれ起動信号を与える。このタ
イミング回路25の発振には水晶発振子が用いられる。
26は所要の演算、制御を行うCPU(中央処理装
置)、27は演算のためのパラメータやデータ等を一時
記憶するRAM(ランダム・アクセス・メモリ)、28
はCPU26の処理手順を記憶するROM(リード・オ
ンリ・メモリ)である。29は所望の測定範囲を入力す
る測定範囲設定部、30は被検査物体1内を超音波が伝
播する速度(音速)を入力する音速入力部である。31
は液晶表示部、32はCPU26の演算、制御の結果得
られたデータに基づいて液晶表示部31の表示を制御す
る表示部コントローラである。32mは表示部コントロ
ーラ32に設けられた表示メモリであり、この表示メモ
リ32mには液晶表示部31に表示するデータが格納さ
れる。33は第11図に示す特定領域Dの上限の値(距
離)lと下限の値(距離)lとを表示するカーソル
指示部である。
次に、本実施例の動作を第2図に示す反射波の波形図、
第3図に示す波形メモリ23のブロツク図、および第4
図に示すフローチャートを参照しながら説明する。な
お、以下の説明において被検査物体1は第11図に示す
ものであり、超音波探触子2が位置A又は位置A
ある場合を想定して説明する。最初に、測定範囲設定部
29に所望の測定範囲を設定する。第12図(a),(b)に
示すような表示をする場合、測定範囲の値は距離l
あり、これが設定される。又、音速入力部にも被検査物
体1の材質で定まる音速vを入力する。この状態にお
いて、タイミング回路25から送信部5へトリガ信号が
出力されると、送信部5は超音波探触子2にパルスを出
力し、超音波探触子2から被検査物体1内に超音波が放
射される。この超音波の反射波は超音波探触子2により
電気信号に変換され、この信号は受信部6で受信され
る。受信部6は、受信した反射波信号を以後の処理に適
した値として出力する。この出力された反射波信号は、
所定のサンプリング周期毎にA/D変換部22において
ディジタル値に変換され、この変換された値は順次波形
メモリ23に記憶される。この記憶は、アドレスカウン
タ24が波形メモリ23のアドレスを順次指定すること
によりなされる。反射波信号のサンプリング、波形メモ
リ23のアドレス指定はタイミング回路25から出力さ
れる起動信号により実行される。このような反射波信号
のサンプリングと、そのディジタル値の波形メモリ23
への収容を第2図および第3図により説明する。
第2図は反射波信号の波形図である。図で、横軸には時
間が、縦軸には反射波信号の大きさ(電圧)がとってあ
る。T,F10は第12図(a)に示すものと同じ反射波を
示す。なお、第2図では横軸のみが極端に拡大して描か
れている。次に、第3図は波形メモリ23の内容説明図
である。縦列に並べて示された各ブロツクは波形メモリ
23におけるデータの収容部を意味し、各収容部に記載
されたD(0),D(1),………D(n-1),D(n),D(n+1)
………はA/D変換部22でディジタル値に変換された
反射波信号のデータである。これらデータを一般形とし
てD(i)で表わす。又、各収容部の左側に記載された符
号AM(0),AM(1),………AM(n-1),AM(n),AM(n+1)
………は対応する収容部のアドレスを示す。これらアド
レスを一般形としてAM(i)で表わす。
今、第2図に示す時刻tにおいて、タイミング回路2
5からA/D変換部22およびアドレスカウンタ24に
起動信号が出力されると、A/D変換部22ではそのと
きの反射波Tの電圧をA/D変換してデータD(0)を得
る。又、アドレスカウンタ24は波形メモリ23のアド
レスAM(0)を指定する。この結果、データD(0)は波形
メモリ23のアドレスAM(0)に収容される。次いで、時
間τ経過後の時間tにおいて、タイミング回路25
から再びA/D変換部22およびアドレスカウンタ24
に起動信号が出力されると、同じくそのときの反射波T
の電圧がA/D変換部22で変換されてデータD(1)
得られ、アドレスカウンタ24は次のアドレスAM(1)
指定するので、波形メモリ23のアドレスAM(1)にデー
タD(1)が収容される。この場合、時間τがサンプリ
ング時間(例えば50ns)となる。以下、同様にして
反射波T、F10,Bとその繰返えしの反射波のデータが
波形メモリ23に記憶されることになる。
次に、CPU26はROM28に記憶されている手順に
したがって、まず音速入力部30に入力された音速v
および測定範囲設定部29に設定された測定範囲l
順次読み込む(第4図に示す手順P,P)。次い
で、液晶表示部31の横方向全体に測定範囲lを表示
するには、即ち、液晶表示部31の表示面左端に反射波
Tを、右端に距離lに対応する反射波Bを表示するに
は、波形メモリ23に記憶されているデータをどのよう
にとり出せばよいかが演算により求められる(手順
)。以下、この演算について説明する。
波形メモリ23には、前述のように反射波T以下の繰返
しの反射波のデータが記憶されている。しかし、この中
で必要とされるのは、測定範囲内のデータであり、これ
ら測定範囲内のデータを液晶表示部31の表示面左右端
の間に表示すればよいことになる。一般に、液晶表示部
31に表示を行う場合には、表示部コントローラ32に
設けられた表示メモリ32mに表示のためのデータが格
納される。この表示メモリ32mのアドレスは液晶ドッ
トの横方向の配列数(例えば 200個)に対して用意
されている。このアドレスを一般形としてAL(j)(j=
0,1,2,………199)で表す。この表示メモリ3
2mのアドレスは測定範囲がある程度の値であれば、波
形メモリ23に記憶されている測定範囲内のデータの数
(即ち、測定範囲内のアドレスの数)より少ないのが通
常である。そこで、測定範囲内のデータを前記表示面左
右端間に表示するには、波形メモリ23における測定範
囲内のアドレスをどのように選択すればよいか、を決定
するために上記演算が実行されることになる。
ここで、 τ:サンプリング時間 l:測定範囲 v:被検査物体1内の超音波の音速 t :反射波が戻るまでの時間 ΔA:測定範囲lに対応する波形メモリ23内のアド
レスの数 D:液晶表示部31の横方向の液晶ドットの配列数
(又は表示メモリ32mのアドレス数) とすると、表面から測定範囲lの距離の反射波が戻る
に必要な時間tは、 t=2l/v ………(1) この時間内に波形メモリに記憶されるアドレス数ΔD
は、 このアドレス数ΔAのアドレスのうち、液晶ドット数D
(表示メモリ32mのアドレス数)に応じてアドレス
を選択するには、ΔA/Dの比率でアドレスを選択し
てゆけばよいことになる。即ち、第3図に示す波形メモ
リ23の各アドレスAM(0),AM(1),………AM(n-1)
M(n),AM(n+1)、………のうち測定範囲lを表示す
るためi番目毎のアドレスを選択するものとすると、数
iは次式で表示される。
ただし、jは正の整数{0から(D−1)まで}であ
る。手順Pではこの(3)式の演算が実行される。
手順Pで得られた数iは波形メモリのアドレスの番号
なので当然整数でなければならない。したがって、この
数iは適宜の手段で整数化される(手順P)。次に、
波形メモリ23のアドレスAM(i)のデータを表示メモリ
32mのアドレスAL(j)に転送する(手順P)。次い
で、表示部コントローラ32により液晶表示部31が駆
動され(手順P)、上記表示メモリに収容されたデー
タが順次表示される。これにより、液晶表示部31には
その左右両端のスケール間に測定範囲l内における反
射波の波形がすべて現れることになる。
次に、上記の手順を具体的な例を適用して説明する。
今、サンプリング時間τ、測定範囲l、音速v
液晶ドット数Dが下記の数値であるとする。
τ=50ns(20MHZ) l=200mm v=5.9Km/s(被検査材を鋼とする) D=200点 まず、音速入力部30に数値5.9が、又、測定範囲設定
部29に数値200が入力され、この値が読込まれる
(手順P,P)。次いで、手順Pにおいて、測定
範囲200mmに対応する波形メモリ23内のアドレスの
数ΔAが(2)式から求められる。
即ち、波形メモリ23のアドレスAM(0)〜A
M(1355)に、表面から200mmの範囲の波形データが格
納されていることになる。これらアドレスのデータを表
示メモリ32mの全アドレスAL(0)〜AL(199)に格納す
るため、上記波形メモリ23のアドレスAM(0)〜A
M(1355)のうち、どのアドレスを選択するかを(3)式
により求める。
ここで、数6.81に整数0〜199を順次乗じてゆき、選
択すべきアドレスを決定してゆくのであるが、この乗算
の際に数iが整数化される(手順P)。本例では整数
化は四捨五入により行う。
このようにして選択された波形メモリの各アドレスを、
順に表示メモリ32mの各アドレスAL(0)〜AL(199)
対応させ、前者のアドレスのデータを後者のアドレスに
格納する(手順P)。これを表にまとめると次のよう
になる。
即ち、上記表の波形メモリアドレスに格納されているデ
ータを、その左側に記載されている表示メモリアドレス
に格納する。最後に、これら格納されたデータに基づい
て液晶表示部31に表示が行われる(手順P)。
以上述べた動作により、液晶表示部31の表示面に測定
範囲内の波形が表示される。この表示波形に対して、前
述のように特定領域D2を明確にするためのマークを付
することが必要である。本実施例は、このマークとして
波形中に表示される2つのカーソルを用いるものであ
る。以下、カーソル表示の動作を第5図に示す表示波形
図および第6図に示すフローチャートを参照しながら説
明する。
第5図で、31は第1図に示す液晶表示部、T,F10
Bは第12図(a)に示すものと同じ反射波である。
,Cはそれぞれ前カーソルおよび後カーソルを示
し、表示面中に垂直の破線で表示される。Gは欠陥f
10の大きさをdBで表示する第1表示部、Gは欠陥f10
の表面からの距離をmmで表示する第2表示部である。上
記前カーソルCおよび後カーソルCは次のようにし
て表示される。
まず、カーソル指示部33に特定領域Dの上限値l
よび下限値lが指示される、CPU26はこれらの値
lS,lEを読込む(第6図に示す手順P11)。次いで、値l
S,lEに対応する表示メモリのアドレスを演算により求め
る(手順P12)。ここで、値l対応するアドレス、即
ち前カーソルのアドレスをAL(CS),値lに対応する
アドレス、即ち後カーソルのアドレスをAL(CE)とし、
表示メモリ32mのアドレスの総数(さきの例では20
0)はDなので、各アドレスは次のように求められ
る。即ち、AL(CS)*,AL(CE)*を用いて、 を求め、AL(CS)*,AL(CE)*を整数化して(手順
13)、これにより表示メモリ32mにおける前カーソ
ルCのアドレスAL(CS)、および後カーソルCのア
ドレスAL(CE)を決定する。これらアドレスには、既に
波形データが記憶されているが、このデータはカーソル
を意味する破線表示のデータに変更される(手順
14)。次いで、表示部コントローラ32を駆動して上
記2つのアドレスAL(CS),AL(CE)のデータを表示部3
1の表示面に表示する(手順P15)と、波形中にカーソ
ルC,Cが第5図に示すように表示されることにな
る。
次に、前カーソルCと後カーソルCとで挟まれた特
定領域Dの波形において、最大のピーク値(第5図に示
す場合は反射波F10のみ)およびそのピーク値の位置
(被検査物体1の表面からの距離)を求め、これらを表
示する動作について、第7図に示すフローチャートを参
照しながら説明する。
まず、表示メモリ32mにおいて、上記前カーソルC
のアドレスAL(CS)と後カーソルCのアドレスAL(CE)
との間のアドレスに記憶されているデータからピーク値
データDpk(Dp1,Dp2,……)を求める(第7図に示
す手順P21)。このようなピーク値データの求め方は、
各アドレスのデータを順に読取り、その値が増加から減
少に変化したときのデータをとり出せば、これがピーク
値データDpkとなる。第5図に示す波形の場合、ピーク
値データは1つである。次に、ピーク値データDpkのう
ちから最大のピーク値データDpmaxおよびそのデータを
格納しているアドレスAL(pmax)を求める(手順
22)。次に、このアドレスAL(pmax)に対応する位
置、即ち被検査物体1の表面からの距離lpmax(mm),お
よび実際のピーク値hpmax(dB)を求める(手順P23)。
これらは次式から求めることができる。
なお、(6)で(pmax)はアドレスAL(pmax)の番号であり、
又、(7)式でKは正の定数である。最後に、手順P23
で得られた値lpmaxを第5図に示す第2表示部Gに、
又、値hpmaxを第1表示部Gにそれぞれ表示する(手
順P24)。
以上、本実施例の波形表示,カーソル表示,およびピー
ク値とその位置の表示について説明した。これらから判
るように、本実施例では、波形表示において、反射波の
データを一旦波形メモリに収容し、測定範囲に応じて選
択すべきアドレスを演算により求め、そのアドレスのデ
ータを表示するようにしたので、波形表示を容易に行う
ことができ、又、一旦表示された波形は温度変化等の周
囲の条件によってずれを生じさせることはなく、正確な
表示を行うことができる。
又、カーソル表示において、特定領域の上限値と下限値
をカーソル指示部に指示するだけで表示面に前カーソル
と後カーソルを表示することができ、これにより、マー
カー等の記入の手間を要することなく特定領域の指示を
容易かつ正確に行うことができる。
さらに、特定領域における反射波のピーク値のうち最大
ピーク値の位置と大きさを表示するようにしたので、特
定領域内の最大欠陥の状態を容易かつ正確に把握するこ
とができる。
なお、上記実施例の説明では、表示部として液晶表示部
を例示して説明したが、液晶表示部に限ることはなく、
陰極線管、プラズマ表示部等を用いることができるのは
明らかである。又、特定領域の欠陥は、その最大のもの
を表示するのみではなく、すべての欠陥又は所定のピー
ク値以上のピーク値を有する欠陥を表示するようにして
もよい。さらに、ピーク値と位置の表示は適宜個所に行
うことができ、又、それらは表示でなくプリント等によ
り表すこともできる。又、上記ピーク値と位置は、それ
らのいずれか一方を求めるようにしてもよい。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明では、受信した反射波のデー
タを波形メモリに記憶させ、測定範囲に応じて選択する
各アドレスを演算により求め、これらアドレスのデータ
を表示するようにしたので、波形を正確に表示すること
ができる。又、カーソル入力部にカーソル位置を入力す
るだけで表示面に前カーソルと後カーソルを表示するこ
とができ、ひいては特定領域を容易且つ正確に指示する
ことができる。さらに、特定領域内のピーク値およびそ
のピーク値のアドレスを求める手段を設けたので、特定
領域内に存在する欠陥を正確に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係る超音波探傷器のブロツク
図、第2図は反射波の一部の波形図、第3図は第1図に
示す波形メモリの内容説明図、第4図は第1図に示す超
音波探傷器の波形表示の動作を説明するフローチャー
ト、第5図は第1図に示す液晶表示部の正面図、第6図
はカーソル表示の動作を説明するフローチャート、第7
図はピーク値表示の動作を説明するフローチャート、第
8図は従来の超音波探傷器のブロック図、第9図は第8
図に示す掃引回路の回路図、第10図は反射波の波形
図、第11図は被検査物体の側面図、第12図(a),(b)
は第8図に示す表示部の正面図である。 1……被検査物体、1f……欠陥、2……超音波探触
子、5……送信部、6……受信部、21……超音波探傷
器、22……A/D変換部、23……波形メモリ、24
……アドレスカウンタ、25……タイミング回路、26
……CPU、27……RAM、28……ROM、29…
…測定範囲設定部、30……音速入力部、31……液晶
表示部、32……表示部コントローラ、32m……表示
メモリ、33……カーソル指示部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超音波探触子に対して所定のパルスを出力
    する送信部と、前記超音波探触子からの信号を受信する
    受信部と、この受信部で受信された信号に基づいて当該
    信号の波形を表示する表示部とを備えた超音波探傷器に
    おいて、前記受信部で受信された入力信号を所定のサン
    プリング周期で順次アドレスに記憶する波形メモリと、
    前記表示部に表示するデータを記憶する表示メモリと、
    前記表示部に表示すべき測定範囲に応じて前記波形メモ
    リのアドレスを選択する選択手段と、この選択手段によ
    り選択されたアドレスのデータを対応する前記表示メモ
    リのアドレスに移送するデータ移送手段と、前記測定範
    囲内において特定の領域を指示する2つのカーソルの位
    置を入力するカーソル入力部と、このカーソル入力部に
    入力された2つの位置に基づいてこれら2つの位置に対
    応する前記表示メモリの2つのアドレスを演算する演算
    手段と、この演算手段で得られた2つのアドレスに対応
    する位置にカーソルを表示するカーソル表示手段と、前
    記演算手段により演算された2つのアドレスの間にある
    各アドレスに記憶された各データ中の最大ピーク値およ
    びその最大ピーク値を記憶するアドレスのうちの少なく
    とも一方を求める手段とを設けたことを特徴とする超音
    波探傷器の欠陥測定装置。
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