JPH06145872A - クリープ強度に優れたMg合金及びその製造方法 - Google Patents
クリープ強度に優れたMg合金及びその製造方法Info
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- JPH06145872A JPH06145872A JP29714492A JP29714492A JPH06145872A JP H06145872 A JPH06145872 A JP H06145872A JP 29714492 A JP29714492 A JP 29714492A JP 29714492 A JP29714492 A JP 29714492A JP H06145872 A JPH06145872 A JP H06145872A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 低コストで高温での耐力を向上して、用途を
拡大できるクリープ強度に優れたMg合金及びその製造
方法を提供する。 【構成】 Mg合金において、Al:6〜10%,Z
n:4.0%以下のいずれか一方、又は両方を複合添加
する。また上記Mg合金を鋳造する際に、凝固区間にお
ける冷却速度を10℃/sec以下とし、この鋳造後そ
のままで使用する。さらに、上記鋳造したMg合金を3
50〜420℃の温度で均質化処理した後、室温まで冷
却し、この後時効処理にて析出される化合物粒子の大き
さを1μm 以上とする。
拡大できるクリープ強度に優れたMg合金及びその製造
方法を提供する。 【構成】 Mg合金において、Al:6〜10%,Z
n:4.0%以下のいずれか一方、又は両方を複合添加
する。また上記Mg合金を鋳造する際に、凝固区間にお
ける冷却速度を10℃/sec以下とし、この鋳造後そ
のままで使用する。さらに、上記鋳造したMg合金を3
50〜420℃の温度で均質化処理した後、室温まで冷
却し、この後時効処理にて析出される化合物粒子の大き
さを1μm 以上とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車用部品,
コンピュータ用部品,精密機械用部品等に採用されるM
g合金及びその製造方法に関し、詳細には軽量化及び耐
熱性の向上を図ることにより、用途を拡大できるように
したAl−Zn系Mg合金に関する。
コンピュータ用部品,精密機械用部品等に採用されるM
g合金及びその製造方法に関し、詳細には軽量化及び耐
熱性の向上を図ることにより、用途を拡大できるように
したAl−Zn系Mg合金に関する。
【0002】
【従来の技術】Mg合金は、実用されている金属のなか
で最も密度が低く、軽量化に貢献でき、しかも材料の減
衰能力が大きいことから、振動,騒音等が生じ易い自動
車部品,コンピュータ部品,精密機械部品等として、そ
の用途が注目されている。
で最も密度が低く、軽量化に貢献でき、しかも材料の減
衰能力が大きいことから、振動,騒音等が生じ易い自動
車部品,コンピュータ部品,精密機械部品等として、そ
の用途が注目されている。
【0003】ところで上記Mg合金の最大の欠点は耐熱
性に劣り、高温での耐力が低いという点である。例え
ば、Mg合金の主流をなすAl−Zn系Mg合金では8
0℃以上の高温で使用すると、該Mg合金製部品を締め
付け固定しているボルトが弛み易くなる点が指摘されて
おり、用途が限定されるという問題がある。このような
ボルトの弛みを防止するために、従来、上記Mg合金に
レアアースを添加して高温での耐力を向上させることが
提案されている。
性に劣り、高温での耐力が低いという点である。例え
ば、Mg合金の主流をなすAl−Zn系Mg合金では8
0℃以上の高温で使用すると、該Mg合金製部品を締め
付け固定しているボルトが弛み易くなる点が指摘されて
おり、用途が限定されるという問題がある。このような
ボルトの弛みを防止するために、従来、上記Mg合金に
レアアースを添加して高温での耐力を向上させることが
提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記レアアー
スを添加したMg合金では、材料コストが上昇するとい
う問題がある。このような合金を上述の各種部品として
使用する場合、その使用量が多いことから低コストの要
求に応えることができず、またリサイクルの点からも不
利である。従って、現在多量に使用されているAl−Z
n系Mg合金での耐熱性の改善が期待されている。
スを添加したMg合金では、材料コストが上昇するとい
う問題がある。このような合金を上述の各種部品として
使用する場合、その使用量が多いことから低コストの要
求に応えることができず、またリサイクルの点からも不
利である。従って、現在多量に使用されているAl−Z
n系Mg合金での耐熱性の改善が期待されている。
【0005】本発明は上記従来の状況に鑑みてなされた
もので、コストを上昇させることなく耐熱性を改善で
き、ひいては用途を拡大できるMg合金及びその製造方
法を提供することを目的としている。
もので、コストを上昇させることなく耐熱性を改善で
き、ひいては用途を拡大できるMg合金及びその製造方
法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本件発明者らは、上記目
的を達成するために従来のAl−Zn系Mg合金の製造
条件を検討した。それによると従来では、ボルトの弛み
を改善するには高温での耐力の高いものを得るという観
点から、熱処理としては均質化処理+時効処理を施し、
この時効処理をできるだけ低温(190℃以下)で行う
ことにより高耐力化を図るという方法が用いられてい
る。つまりボルトの弛みが生じる原因は上記Mg合金の
高温での耐力低下による変形であると考えられていた。
この観点は誤りではなく、このような方法で耐弛み性を
改善できる合金も存在する。
的を達成するために従来のAl−Zn系Mg合金の製造
条件を検討した。それによると従来では、ボルトの弛み
を改善するには高温での耐力の高いものを得るという観
点から、熱処理としては均質化処理+時効処理を施し、
この時効処理をできるだけ低温(190℃以下)で行う
ことにより高耐力化を図るという方法が用いられてい
る。つまりボルトの弛みが生じる原因は上記Mg合金の
高温での耐力低下による変形であると考えられていた。
この観点は誤りではなく、このような方法で耐弛み性を
改善できる合金も存在する。
【0007】上述のような観点をふまえ、Mg合金によ
るボルトの弛みについてさらに詳細な解析を行ったとこ
ろ、高温での耐力の改善は副次的な要因であり、主要な
要因はクリープ強度にあること、またクリープ強度が略
同じであれば、高耐力のほうがさらに耐弛み性に対して
効果があることを見出した。さらに、最も大きな知見
は、Al−Zn系Mg合金の場合、上述の高耐力化の方
法はクリープ強度の点から不利な方法であり、これがボ
ルトの弛みを大きくしている最大の原因であることが判
明したことである。
るボルトの弛みについてさらに詳細な解析を行ったとこ
ろ、高温での耐力の改善は副次的な要因であり、主要な
要因はクリープ強度にあること、またクリープ強度が略
同じであれば、高耐力のほうがさらに耐弛み性に対して
効果があることを見出した。さらに、最も大きな知見
は、Al−Zn系Mg合金の場合、上述の高耐力化の方
法はクリープ強度の点から不利な方法であり、これがボ
ルトの弛みを大きくしている最大の原因であることが判
明したことである。
【0008】本件発明者らは、これらの点に鑑みてクリ
ープ強度を重視し、鋭意検討を行った。その結果、クリ
ープ強度を改善するには第1に化合物の析出速度を速め
ること、第2に時効処理により化合物を析出させる場合
にその粒子の大きさを制御する必要があることを見出し
た。そして、そのためにはAl,Znの添加量を所定範
囲に規定することが重要であり、このようにして製造さ
れたMg合金は、従来の耐用温度より50℃程度向上で
き、ひいては高温における耐力を向上できることに想到
し、本発明を成したものである。
ープ強度を重視し、鋭意検討を行った。その結果、クリ
ープ強度を改善するには第1に化合物の析出速度を速め
ること、第2に時効処理により化合物を析出させる場合
にその粒子の大きさを制御する必要があることを見出し
た。そして、そのためにはAl,Znの添加量を所定範
囲に規定することが重要であり、このようにして製造さ
れたMg合金は、従来の耐用温度より50℃程度向上で
き、ひいては高温における耐力を向上できることに想到
し、本発明を成したものである。
【0009】そこで請求項1の発明は、Al:6〜10
%,Zn:4.0%以下のいずれか一方、又は両方を複
合添加したことを特徴とするクリープ強度に優れたMg
合金である。また請求項2の発明は、上記Mg合金を鋳
造のままで使用することを特徴としている。
%,Zn:4.0%以下のいずれか一方、又は両方を複
合添加したことを特徴とするクリープ強度に優れたMg
合金である。また請求項2の発明は、上記Mg合金を鋳
造のままで使用することを特徴としている。
【0010】また、請求項3の発明は、上記Mg合金の
製造方法であって、Al:6〜10%,Zn:4.0%
以下のいずれか一方、又は両方を複合添加してなるMg
合金を鋳造する際に、凝固区間における冷却速度が10
℃/sec以下になるように鋳型に鋳込み、この鋳造後
そのままで使用することを特徴としている。さらに請求
項4の発明は、上記鋳造したMg合金を350〜420
℃の温度で均質化処理した後、室温まで冷却し、この後
時効処理を施して析出される化合物粒子の大きさを1μ
m 以上としたことを特徴としている。
製造方法であって、Al:6〜10%,Zn:4.0%
以下のいずれか一方、又は両方を複合添加してなるMg
合金を鋳造する際に、凝固区間における冷却速度が10
℃/sec以下になるように鋳型に鋳込み、この鋳造後
そのままで使用することを特徴としている。さらに請求
項4の発明は、上記鋳造したMg合金を350〜420
℃の温度で均質化処理した後、室温まで冷却し、この後
時効処理を施して析出される化合物粒子の大きさを1μ
m 以上としたことを特徴としている。
【0011】以下、本発明の構成について詳細に説明す
る。 I.まず、Al量を6〜10%とした理由 Al量を6%以上としたのは、析出速度を速める手段と
して鋳造中に生じる偏析を利用し、クリープ強度を改善
するためのもので、充分な偏析を生じさせるに必要な最
小添加量が6%であるからである。また、Al量を10
%以下としたのは、これを越えると偏析の点では有利で
あるが、延性が極端に低下し、クリープ強度が逆に低下
するからである。
る。 I.まず、Al量を6〜10%とした理由 Al量を6%以上としたのは、析出速度を速める手段と
して鋳造中に生じる偏析を利用し、クリープ強度を改善
するためのもので、充分な偏析を生じさせるに必要な最
小添加量が6%であるからである。また、Al量を10
%以下としたのは、これを越えると偏析の点では有利で
あるが、延性が極端に低下し、クリープ強度が逆に低下
するからである。
【0012】II. Zn量を4%以下とした理由 Znは延性を改善するとともに、化合物の析出速度を速
める効果をもつことから、これを添加するのは有効であ
る。しかしながらZnの添加量が4%を越えると共晶温
度が著しく低下し、共晶化合物を固溶させるのに長時間
必要となるため、最適添加量は4%以下とした。
める効果をもつことから、これを添加するのは有効であ
る。しかしながらZnの添加量が4%を越えると共晶温
度が著しく低下し、共晶化合物を固溶させるのに長時間
必要となるため、最適添加量は4%以下とした。
【0013】III.Mg合金を鋳造のままで使用する理由 上記合金を鋳造のまま(As−cast)の状態で、つ
まり熱処理等を施すことなく使用するのは以下の理由に
よる。上述のようにクリープ強度の改善には固溶元素の
偏析を利用して化合物の析出を速くすることが有効であ
る。このような化合物の折出はAs−castの状態で
最も効果的に得られるからである。
まり熱処理等を施すことなく使用するのは以下の理由に
よる。上述のようにクリープ強度の改善には固溶元素の
偏析を利用して化合物の析出を速くすることが有効であ
る。このような化合物の折出はAs−castの状態で
最も効果的に得られるからである。
【0014】IV. 冷却速度を10℃/sec以下とした
理由 上記合金を鋳造する場合、冷却速度が10℃/sを越え
るとデントライト組織となり、その結果クリープ強度が
低下するからである。
理由 上記合金を鋳造する場合、冷却速度が10℃/sを越え
るとデントライト組織となり、その結果クリープ強度が
低下するからである。
【0015】V.時効処理による折出物粉子の大きさを1
μm 以上とした理由 Mg合金は析出が生じると寸法変化を生じ易いことか
ら、寸法変化を嫌うような用途に対しては充分析出させ
て使用する必要があり、このような用途には時効処理を
行うことが有効である。従来では微細な化合物を析出さ
せて耐力を向上させる方法が採用されているが、この方
法はボルトの耐弛み性の改善には有効でない。この点に
ついて検討したところ、ボルトの弛みは応力緩和現象に
より生じることから、これを抑制するには低応力側のク
リープ強度を高めることが必要であり、これには析出物
が大きいほど有効であることを見出した。
μm 以上とした理由 Mg合金は析出が生じると寸法変化を生じ易いことか
ら、寸法変化を嫌うような用途に対しては充分析出させ
て使用する必要があり、このような用途には時効処理を
行うことが有効である。従来では微細な化合物を析出さ
せて耐力を向上させる方法が採用されているが、この方
法はボルトの耐弛み性の改善には有効でない。この点に
ついて検討したところ、ボルトの弛みは応力緩和現象に
より生じることから、これを抑制するには低応力側のク
リープ強度を高めることが必要であり、これには析出物
が大きいほど有効であることを見出した。
【0016】即ち、低応力側となる本件Mg合金のクリ
ープメカニズムは転位の上昇運動に支配されることか
ら、この転位が粒子を通過するには析出物を乗り越えな
ければならず、クリープ速度は粒子の大きさに反比例す
ることによるものである。このことから、ボルトの弛み
に対しては粒子の形状を大きくすることが必要であり、
その大きさは実験の結果、長片の長さを1μm 以上とす
るのが望ましいことが判明したからである。
ープメカニズムは転位の上昇運動に支配されることか
ら、この転位が粒子を通過するには析出物を乗り越えな
ければならず、クリープ速度は粒子の大きさに反比例す
ることによるものである。このことから、ボルトの弛み
に対しては粒子の形状を大きくすることが必要であり、
その大きさは実験の結果、長片の長さを1μm 以上とす
るのが望ましいことが判明したからである。
【0017】
【作用】本発明に係るクリープ強度に優れたMg合金及
びその製造方法によれば、上述の構成で説明したように
Al:6〜10%,Zn:4%以下を添加したMg合金
を鋳造のままで使用したので、クリープ強度を改善で
き、ひいては高温での耐力を向上できる。従って、本発
明のAl−Zn系Mg合金を自動車用部品,コンピュー
タ用部品等として採用した場合に高温でのボルトの弛み
を防止でき、従来では困難であった高温域での使用が可
能となり、それだけ用途を拡大できる。また現在多用さ
れているAl−Zn系Mg合金の添加量を規制するだけ
で実現できることから、レアアースを添加した合金の場
合に比べてコストを低減でき、この点からも用途を拡大
できる。
びその製造方法によれば、上述の構成で説明したように
Al:6〜10%,Zn:4%以下を添加したMg合金
を鋳造のままで使用したので、クリープ強度を改善で
き、ひいては高温での耐力を向上できる。従って、本発
明のAl−Zn系Mg合金を自動車用部品,コンピュー
タ用部品等として採用した場合に高温でのボルトの弛み
を防止でき、従来では困難であった高温域での使用が可
能となり、それだけ用途を拡大できる。また現在多用さ
れているAl−Zn系Mg合金の添加量を規制するだけ
で実現できることから、レアアースを添加した合金の場
合に比べてコストを低減でき、この点からも用途を拡大
できる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。本実施例
では、本発明のMg合金の効果を確認するために行った
試験について説明する。まず、本試験に採用した試料に
ついて説明する。Al:8.5%−Zn:0.7%を複
合添加してなるAZ91材を準備し、これを冷却速度が
10℃/sec以下となるよう鋳造し、この鋳造のまま
の状態の試料を作成した(以下、本発明合金Aと称す
る)。また、上記鋳造したAZ91材を420℃×24
時間で均質化処理した後、250℃×10時間で時効処
理を施し、これにより析出粒子の大きさが1.2μm 以
上の試料を作成した(以下、本発明合金Bと称する)。
では、本発明のMg合金の効果を確認するために行った
試験について説明する。まず、本試験に採用した試料に
ついて説明する。Al:8.5%−Zn:0.7%を複
合添加してなるAZ91材を準備し、これを冷却速度が
10℃/sec以下となるよう鋳造し、この鋳造のまま
の状態の試料を作成した(以下、本発明合金Aと称す
る)。また、上記鋳造したAZ91材を420℃×24
時間で均質化処理した後、250℃×10時間で時効処
理を施し、これにより析出粒子の大きさが1.2μm 以
上の試料を作成した(以下、本発明合金Bと称する)。
【0019】また、比較するために、均質化処理+時効
処理を施し、これにより析出粒子の大きさが0.2μm
のAZ91−T6材を従来材として採用した。さらに、
レアアースを添加してなるZE41合金(Zn4%−R
E1.25%−Zr0.6%)を比較材として採用し
た。
処理を施し、これにより析出粒子の大きさが0.2μm
のAZ91−T6材を従来材として採用した。さらに、
レアアースを添加してなるZE41合金(Zn4%−R
E1.25%−Zr0.6%)を比較材として採用し
た。
【0020】次に、本試験方法について説明する。この
試験は、図1に示すように、ボルトの弛み試験で行っ
た。これは、上記本発明合金A,Bからなる厚さ20m
mの板状ブロック1に12φの孔1aを形成し、該孔1
a内に軸径8φの鋼ボルト2を挿入するとともに、該ボ
ルト2に座金3,3及びばね座金4を介在させてナット
5を螺装して所定のトルクでもって締め付け固定し、こ
のボルト2に取付けられた歪ゲージ6で歪を測定した。
そして、昇温中,及び加熱中の面圧(MPa)の変化を
調べるとともに、170時間加熱後の面圧の低下量につ
いても調べた。また上記従来材,比較材についても同様
の試験を行った。
試験は、図1に示すように、ボルトの弛み試験で行っ
た。これは、上記本発明合金A,Bからなる厚さ20m
mの板状ブロック1に12φの孔1aを形成し、該孔1
a内に軸径8φの鋼ボルト2を挿入するとともに、該ボ
ルト2に座金3,3及びばね座金4を介在させてナット
5を螺装して所定のトルクでもって締め付け固定し、こ
のボルト2に取付けられた歪ゲージ6で歪を測定した。
そして、昇温中,及び加熱中の面圧(MPa)の変化を
調べるとともに、170時間加熱後の面圧の低下量につ
いても調べた。また上記従来材,比較材についても同様
の試験を行った。
【0021】図2及び図4は、それぞれ上記試験結果を
説明するための特性図である。図2は、室温から約15
0℃に昇温し、この昇温中における面圧の変化を示す特
性図である(締め付けトルクは3.5Kgmとした)。
同図からも明らかなように、従来材の場合、80℃を越
えると面圧が急激に低下しており、弛みが生じ易くなっ
ている。これに対して本発明合金A,Bの場合は、11
0℃程度まで面圧の低下は全く生じておらず、130℃
程度まで充分な面圧が得られており、比較材と略同等の
耐力が得られていることがわかる。
説明するための特性図である。図2は、室温から約15
0℃に昇温し、この昇温中における面圧の変化を示す特
性図である(締め付けトルクは3.5Kgmとした)。
同図からも明らかなように、従来材の場合、80℃を越
えると面圧が急激に低下しており、弛みが生じ易くなっ
ている。これに対して本発明合金A,Bの場合は、11
0℃程度まで面圧の低下は全く生じておらず、130℃
程度まで充分な面圧が得られており、比較材と略同等の
耐力が得られていることがわかる。
【0022】図3は、130℃に加熱した状態で10〜
105 min保持し、この加熱中における面圧の変化を
示す特性図である(締め付けトルクは2.5Kgm,及
び4Kgmとした)。同図からも明らかなように、従来
材の場合、時間の経過とともに面圧の低下速度が速くな
っているのに対して、本発明合金A,Bの場合は低下速
度が小さい。また締め付けトルクを2.5Kgmとした
本発明合金A,Bでは、面圧はほとんど変化していない
ことがわかる。
105 min保持し、この加熱中における面圧の変化を
示す特性図である(締め付けトルクは2.5Kgm,及
び4Kgmとした)。同図からも明らかなように、従来
材の場合、時間の経過とともに面圧の低下速度が速くな
っているのに対して、本発明合金A,Bの場合は低下速
度が小さい。また締め付けトルクを2.5Kgmとした
本発明合金A,Bでは、面圧はほとんど変化していない
ことがわかる。
【0023】図4は、試験温度と170時間加熱後のピ
ーク面圧からの低下量%とを示す特性図である。同図か
らも明らかなように、本発明合金A,Bでは、130℃
における低下量は20%程度となっており、比較材に匹
敵するボルトの耐弛み性を有していることがわかる。
ーク面圧からの低下量%とを示す特性図である。同図か
らも明らかなように、本発明合金A,Bでは、130℃
における低下量は20%程度となっており、比較材に匹
敵するボルトの耐弛み性を有していることがわかる。
【0024】このように本発明合金A,Bによれば、A
l,Zn量を限定するとともに鋳造のままの状態で使用
し、さらには時効処理における析出粒子の大きさを1μ
m 以上としたので、上述の試験結果が示すように、レア
アースを添加してなるZE41合金と略同等のクリープ
強度,及び耐ボルトの弛み性が得られる。従って、自動
車用部品,コンピュータ用部品,あるいは精密機械用部
品として採用した場合に高温での耐熱性を向上でき、そ
れだけ用途を拡大できる。
l,Zn量を限定するとともに鋳造のままの状態で使用
し、さらには時効処理における析出粒子の大きさを1μ
m 以上としたので、上述の試験結果が示すように、レア
アースを添加してなるZE41合金と略同等のクリープ
強度,及び耐ボルトの弛み性が得られる。従って、自動
車用部品,コンピュータ用部品,あるいは精密機械用部
品として採用した場合に高温での耐熱性を向上でき、そ
れだけ用途を拡大できる。
【0025】また、本発明合金A,Bでは、Al−Zn
系Mg合金におけるAl,Znの添加量を規制するとと
もに、製造条件を設定するだけで得られることから、上
記レアアースを添加した合金の場合に比べてコストを低
減でき、部品点数の増大についても低コストで対応でき
る。
系Mg合金におけるAl,Znの添加量を規制するとと
もに、製造条件を設定するだけで得られることから、上
記レアアースを添加した合金の場合に比べてコストを低
減でき、部品点数の増大についても低コストで対応でき
る。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明に係るクリープ強度
に優れたMg合金及びその製造方法によれば、Al:6
〜10%,Zn:4%以下を複合添加したので、また冷
却速度,析出粒子の大きさ等を規定したので、低コスト
でかつ高温での耐力を向上でき、ひいては用途を拡大で
きる効果がある。
に優れたMg合金及びその製造方法によれば、Al:6
〜10%,Zn:4%以下を複合添加したので、また冷
却速度,析出粒子の大きさ等を規定したので、低コスト
でかつ高温での耐力を向上でき、ひいては用途を拡大で
きる効果がある。
【図1】本発明の実施例によるMg合金の試験方法を説
明するための図である。
明するための図である。
【図2】上記試験による昇温中の面圧変化を示す特性図
である。
である。
【図3】上記試験による加熱中の面圧変化を示す特性図
である。
である。
【図4】上記試験による残留面圧と温度との関係を示す
特性図である。
特性図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 Al:6〜10%,Zn:4.0%以下
のいずれか一方、又は両方を複合添加したことを特徴と
するクリープ強度に優れたMg合金。 - 【請求項2】 請求項1において、鋳造のままで使用さ
れることを特徴とするクリープ強度に優れたMg合金。 - 【請求項3】 Al:6〜10%,Zn:4.0%以下
のいずれか一方、又は両方を複合添加してなるMg合金
を鋳造する際に、凝固区間における冷却速度が10℃/
sec以下になるように鋳型に鋳込み、この鋳造後その
ままで使用することを特徴とするクリープ強度に優れた
Mg合金の製造方法 - 【請求項4】 請求項3において、上記鋳造したMg合
金を350〜420℃の温度で均質化処理した後、室温
まで冷却し、その後時効処理を施することにより析出さ
れる化合物粒子の大きさを1μm 以上としたことを特徴
とするクリープ強度に優れたMg合金の製造方法
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29714492A JPH06145872A (ja) | 1992-11-06 | 1992-11-06 | クリープ強度に優れたMg合金及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29714492A JPH06145872A (ja) | 1992-11-06 | 1992-11-06 | クリープ強度に優れたMg合金及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06145872A true JPH06145872A (ja) | 1994-05-27 |
Family
ID=17842779
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29714492A Withdrawn JPH06145872A (ja) | 1992-11-06 | 1992-11-06 | クリープ強度に優れたMg合金及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06145872A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002327231A (ja) * | 2001-03-02 | 2002-11-15 | Mitsubishi Alum Co Ltd | 耐熱マグネシウム合金鋳造品およびその製造方法 |
| KR20030039829A (ko) * | 2001-11-15 | 2003-05-22 | 박영철 | 마그네슘을 주원료로 한 경합금소재 및 경합금소재를이용한 캐스팅 성형제품 |
| JP2008093335A (ja) * | 2006-10-16 | 2008-04-24 | Bridgestone Sports Co Ltd | 金属製ゴルフクラブヘッド |
| JPWO2010047045A1 (ja) * | 2008-10-22 | 2012-03-15 | 住友電気工業株式会社 | マグネシウム合金成形体及びマグネシウム合金板 |
| CN113930698A (zh) * | 2021-08-03 | 2022-01-14 | 湖南科技大学 | 孪晶多尺度组织增强增塑镁合金宽幅板及其制备方法 |
-
1992
- 1992-11-06 JP JP29714492A patent/JPH06145872A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002327231A (ja) * | 2001-03-02 | 2002-11-15 | Mitsubishi Alum Co Ltd | 耐熱マグネシウム合金鋳造品およびその製造方法 |
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| JPWO2010047045A1 (ja) * | 2008-10-22 | 2012-03-15 | 住友電気工業株式会社 | マグネシウム合金成形体及びマグネシウム合金板 |
| CN113930698A (zh) * | 2021-08-03 | 2022-01-14 | 湖南科技大学 | 孪晶多尺度组织增强增塑镁合金宽幅板及其制备方法 |
| CN113930698B (zh) * | 2021-08-03 | 2022-06-10 | 湖南科技大学 | 孪晶多尺度组织增强增塑镁合金宽幅板及其制备方法 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
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