JPH06155653A - べっ甲物性を有する新規な板状素材及びその製造方法 - Google Patents

べっ甲物性を有する新規な板状素材及びその製造方法

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JPH06155653A
JPH06155653A JP35118592A JP35118592A JPH06155653A JP H06155653 A JPH06155653 A JP H06155653A JP 35118592 A JP35118592 A JP 35118592A JP 35118592 A JP35118592 A JP 35118592A JP H06155653 A JPH06155653 A JP H06155653A
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fibroin
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plate
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JP35118592A
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JPH0692146B2 (ja
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Jun Hosokawa
純 細川
Masashi Nishiyama
昌史 西山
Takashi Endo
貴士 遠藤
Muneo Funahashi
宗夫 舟橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON BETSUKOU KYOKAI
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
NIPPON BETSUKOU KYOKAI
Agency of Industrial Science and Technology
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 積層構造のフィブロインから成るべっ甲物性
を有する板状素材、及びフィブロインとグリセリンの混
合水溶液を流延乾燥して得られたシートを4枚以上積層
し、ホットプレスによって延伸接着させ、脱グリセリン
して乾燥する工程を含む板状素材の製造方法。 【効果】 本発明の新規な素材を本発明の製造法によっ
て調製することにより、ワシントン条約で輸入禁止され
るタイマイ甲に替わる伝統的なべっ甲工芸細工用の板状
素材として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はべっ甲代替材料として使
用できる新規な板状素材及びその製造方法に関するもの
である。さらに詳しくいえば、本発明はべっ甲伝統工芸
細工を可能にする物性を有する板状素材を開発すること
によって、タイマイ甲、すなわちべっ甲の代替素材を提
供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、べっ甲様素材としては、セルロイ
ド、アクリル樹脂などが用いられることがあったが、こ
れらの合成樹脂は視覚的にべっ甲と類似しているだけで
あり、これらの素材にべっ甲伝統工芸細工が適用できる
わけではない。べっ甲伝統工芸細工は、べっ甲素材を加
湿状態で加熱する際に生じるべっ甲特有の熱可塑性を利
用し、曲げたり、貼ったりして細工を行うところに特徴
がある。このような加湿熱可塑性は通常の合成樹脂には
見いだされないものである。べっ甲細工には、加湿加熱
時の曲げ易さ、折れ難さなどが必要であり、また成形体
は装飾品として適当な硬度や透明性を必要とする。
【0003】べっ甲は一種の蛋白系樹脂といえるが、人
工の蛋白樹脂としては乳蛋白すなわちカゼインから成る
カゼイン樹脂が知られている。しかしカゼイン樹脂を種
々物性改善しても、べっ甲の物性と比較すると加湿状態
での熱可塑性が少なく曲げ強度が弱いなどの欠点があ
り、べっ甲細工は不可能であった。また、絹蛋白である
フィブロインから、べっ甲物性を有し、透明性の高い、
適度の硬度と加湿状態での曲げ強さを持つ装飾素材に適
した美麗な積層板状体を製造する試みもなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】べっ甲細工に必要とさ
れる素材物性は、美麗な透明性と表面研磨が可能な装飾
性、及び加湿状態での熱可塑性及び折れ難さである。ま
た、成形体の中に模様班を入れることができれば、より
好ましい。本発明者らはすでに新規な積層板状素材及び
その製造方法(出願番号4−187288)で、含水時
に熱可塑性を有する板状素材とその製造方法を発明申請
しているが、本発明はべっ甲代替としての物性要件をさ
らに満足させ得る材料素材を提供するとともに、その製
造方法も提供することを目的としてなされたものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、フィブロイン
及びグリセリンを混合した水溶液を十分に脱気脱泡後、
流延乾燥してシートを作成し、さらにこのシートを水洗
して脱グリセリンしたのち、フィブロイン水溶液を加え
て積層し、ホットプレスして延伸をかけながら接着さ
せ、乾燥することにより、適度の硬度及び透明度を有す
るべっ甲物性の素材が形成できることを見いだし、この
知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明では前記成分からなるシ
ートを前記の方法によってホットプレスで延伸をかけな
がら積層接着することによって、べっ甲細工が可能な透
明な板状素材が得られる。前記成分のうち、フィブロイ
ンは湿潤状態で熱可塑性を発現させるために不可欠であ
り、またグリセリンはシート調製の際の製膜性を向上さ
せるために不可欠である。このグリセリンは、積層板の
完成時にはすでに取り除かれている必要がある。そのた
めには二成分の混合水溶液を流延乾燥してシートを形成
させたのち、シートを水洗で脱グリセリンすることが最
も簡便であり、この水洗による吸水でホットプレスの際
の積層シートの延伸性や密着性も向上する。また、密着
を十分にするため、フィブロイン水溶液をホットプレス
に先立ち、添加する必要がある。
【0007】フィブロインシートを多重積層して得られ
たこの板状素材は、積層間接着成分がシート成分と同様
のフィブロインであるが故に高い透明性と剥離強度を有
し、また、ホットプレスによって延伸がかかったシート
の積層構造故に、べっ甲特有の曲げ特性、すなわち湿潤
加熱時に非常に曲げ靭性の大きい特性が発現できる。さ
らに、いずれかの段階でグリセリンを除去し、最終的に
積層板を乾燥することによって、べっ甲と同等の硬度や
耐水性を持つ板状素材が得られる。以下に本発明の詳細
を示すが、混合割合、温度、積層数などはこの範囲に限
定されるものではない。
【0008】フィブロインに対するグリセリンの割合は
10〜100%が望ましく、この範囲外ではシートの製
膜性が低下する。フィブロイン水溶液は3〜5%が望ま
しい。これら2成分を含む水溶液を流延し、50〜90
℃で乾燥してシートを得る。このシートを水洗し、脱グ
リセリンして、3〜5%フィブロイン水溶液にを添加し
たのち、4枚以上積層し、50〜200℃でホットプレ
ス接着させ、厚さ数ミリの積層シートを得る。この積層
シートを90℃以上で乾燥させることによって、べっ甲
物性を有する板状素材を得る。
【0009】上述のグリセリン含有フィブロインシート
を良好に製膜するためには、フィブロイン・グリセリン
水溶液中に消泡剤や界面活性剤を添加することが望まし
い。着色やその他の物性の付与を行うために、シート製
造の際に金の超微粒子や染料・顔料、繊維、ポリマーな
どを添加することもできる。また、シートにべっ甲模様
斑を適切な方法で描いたのちに積層することにより、内
部にべっ甲模様の入った板状素材を得ることもできる。
【0010】
【発明の効果】本発明の新規な素材を本発明の製造法に
よって調製することにより、タイマイ甲に替わる伝統的
なべっ甲工芸細工が行える板状素材を提供できる。タイ
マイ甲はワシントン条約により輸入禁止が決定されてい
るため、タイマイ甲に替わるべっ甲細工可能な素材の開
発が急務であるが、本発明はこれに応えるものである。
【0011】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。
【0012】実施例1 鐘紡絹糸京美人株式会社製のフィブロインの5%水溶
液、及び試薬級グリセリンを用意した。フィブロインに
対してグリセリンが30%となるよう、水溶液を混合調
整し、150メッシュの濾布で濾過した。これらの濾液
に製膜性向上のための界面活性剤ラウリルトリメチルア
ンモニウムクロリドを0.01%加え、また消泡剤とし
てオクチルアルコールを液表面に流したのち、十分に減
圧脱泡を行った。この混合液をガラス製バットに流延
し、50℃で4時間送風乾燥し、厚さ約100μmのシ
ートを得た。
【0013】このシートを水洗して脱グリセリンしたの
ち、フィブロイン水溶液を添加して、10枚重ね、減圧
脱気してシート間の泡を除きながら90℃で2分間、1
00kg/cmでホットプレスし、積層シートとし
た。さらに、この積層シートを90℃で1時間乾燥して
板状素材を得た。なお、比較データとして脱グリセリン
を行わない場合と、フィブロイン水溶液を添加しない場
合を示した。これらのサンプルの性質を表1に示す。
【表1】
【0014】この表から明らかなように、ホットプレス
前にフィブロイン水溶液を添加した場合のみ剥離のない
積層シートの成形が可能であり、また、シートを脱グリ
セリンした場合のみ、透明性や耐水性が高く、十分な硬
度を有し、べっ甲代替素材としての必要条件を満たして
いる。ちなみに、タイマイ甲のビッカース硬度は20〜
30(200グラム荷重)であった。
【0015】実施例2 実施例1と同様の条件で作成した1cm幅、4cm長さ
の厚み0.3mmの板状素材片の70℃温水中での曲が
りやすさと、シートの積層数との関係を表2に示す。ま
た、参考として、積層しない場合の実験結果も示した。
【表2】
【0016】積層しない場合は厚いシートを作成するこ
とは困難であり、またこの素材は柔軟性に欠け、べっ甲
代替として不適であった。積層して得られた板状素材で
は、積層数が5層以上になると、温水中で折れることな
しに板状素材片の両端を接触できるほど柔軟性が生じる
ことが分かった。なお、いずれの場合も板状素材はわず
かに黄色味を帯びた透明であった。
【0017】実施例3 家蚕生糸を石鹸で精製し、常法に従って、90℃の40
%塩化カルシウム水溶液中で溶解させたのち、脱塩処理
して得られた5%フィブロイン水溶液を用いて、実施例
1と同様の条件で板状素材を調製した。また、着色性を
見るため、ゾル法で調製した金の超微粒子300ppm
(対フィブロイン)をフィブロイン水溶液に添加してシ
ートを作成した。このシートから得られた板状素材の性
質を表3に示す。
【表3】
【0018】この素材の硬度は実施例1の場合と比較し
て低めではあるが、十分な硬度を有した。その他の性質
は実施例1とほとんど同程度であり、原料フィブロイン
の違いの影響は大きくないことが分かった。また、金超
微粒子の分散により、板状素材は透明なラベンダー色に
発色し、装飾用素材としての価値を高めることができ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西山 昌史 香川県高松市花ノ宮町二丁目3番3号 工 業技術院四国工業技術試験所内 (72)発明者 遠藤 貴士 香川県高松市花ノ宮町二丁目3番3号 工 業技術院四国工業技術試験所内 (72)発明者 舟橋 宗夫 長崎県長崎市万才町7番1号住友生命ビル 7階 社団法人日本べっ甲協会内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積層構造のフィブロインから成るべっ甲
    物性を有する板状素材。
  2. 【請求項2】 フィブロインとグリセリンの混合水溶液
    を流延乾燥して得られたシートにフィブロイン水溶液を
    添加し、4枚以上積層してホットプレス延伸接着し、且
    ついずれかの段階でグリセリンを除く工程を含む請求項
    1記載の板状素材の製造方法。
JP35118592A 1992-11-16 1992-11-16 べっ甲物性を有する新規な板状素材及びその製造方法 Expired - Lifetime JPH0692146B2 (ja)

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JPH06155653A true JPH06155653A (ja) 1994-06-03
JPH0692146B2 JPH0692146B2 (ja) 1994-11-16

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012505297A (ja) * 2008-10-09 2012-03-01 トラスティーズ オブ タフツ カレッジ グリセロールを含有する改変された絹フィルム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012505297A (ja) * 2008-10-09 2012-03-01 トラスティーズ オブ タフツ カレッジ グリセロールを含有する改変された絹フィルム

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