JPH0615754B2 - 合成パルプ粒子の処理方法 - Google Patents

合成パルプ粒子の処理方法

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JPH0615754B2
JPH0615754B2 JP61038978A JP3897886A JPH0615754B2 JP H0615754 B2 JPH0615754 B2 JP H0615754B2 JP 61038978 A JP61038978 A JP 61038978A JP 3897886 A JP3897886 A JP 3897886A JP H0615754 B2 JPH0615754 B2 JP H0615754B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は合成パルプ粒子の処理方法に関する。さらに詳
細には、製造直後の合成パルプ粒子のスラリーを濃縮
し、該粒子を効率的に水洗した後、抄造に適した合成パ
ルプ粒子とする処理方法に関する。
〈従来技術〉 ポリアミド、ポリエステル等の合成高分子からなるパル
プ粒子は耐熱性、電気絶縁性等において優れているた
め、電気絶縁紙、摩擦材、耐熱耐炎材料等の素材として
注目されており、なかでもポリメタフェニレンイソフタ
ルアミド、ポリパラフェニレンテレタルアミド等の全芳
香族ポリアミドからなるパルプ粒子は種々の優れた特性
を備えているため有用性が大きいとされている。
しかしながら、例えば特公昭35-11851号公報に記載のよ
うな合成パルプ粒子は、これを湿式抄造して紙を製造し
ようとする場合、抄造性が悪く地合いの良い均一な紙を
得ることが難しいという欠点がある。
さらに、前記パルプ粒子は、これを加工して電気絶縁物
として用いる場合、電気絶縁性が十分でないという欠点
も認められる。
これらの欠点を改善するために、パルプ粒子をビーター
等により叩解して叩解度を上げ水性を調整することが
考えられる。例えば、厚木勝基著「パルプ及紙」には
水性と抄造後の紙の物性との関係が示され、武裕一郎ほ
か著「電気絶縁紙」には水性と抄造物の絶縁破壊電圧
(BDV)との関係が示されショッパーリーグラー法に
よる水度の高いものほど抄造後の紙の物性が良好なこ
とが示唆されている。このような事実は合成パルプ粒子
にも適合し、良好な物性を得るためにはパルプ粒子とし
てショッパーリーグラー法による水度が30度以上の
ものが適しているという結果が認められる。しかるに、
このような水度のパルプ粒子は取扱い性が極端に悪い
という一面がある。例えば、合成高分子の溶液を凝固浴
中に導入してパルプ粒子を製造する際、物性の良好な紙
が得られるようなパルプ粒子をつくると、得られたパル
プ粒子をスラリーから分離する際にも、分離したパルプ
粒子を水洗、精製する場合にも、水性が著しく障害に
なり、生産性を低めている。
このように、合成パルプ粒子には、抄造後の紙の物性が
良好なパルプ粒子を得ようとすると該パルプ粒子の製造
・処理工程における取扱い性が悪化するという二律背反
的な性質があり、工業的に良好なパルプ粒子を製造する
場合の大きな問題となっている。
〈発明の目的〉 本発明の主たる目的は、前述のような合成パルプ粒子の
二律背反的な性質を克服し、パルプ粒子の製造・水洗時
等における取扱い性が良く、しかも優れた抄造後の紙の
物性が良好なパルプ粒子が得られるような処理方法を提
供することにある。
〈発明の構成〉 本発明者らは、前述の如き目的を達成すべく研究の結
果、抄造時には低い水性を示して目的とする物性の紙
が得られるようになし、それ以前の取扱いに際しては、
大きな水性を示して取扱いが容易なパルプ粒子として
処理するのが有効であることを知見し、かかる知見に基
づいてさらに研究を重ね、本発明に到達したものであ
る。
ここに本発明はショッパーリーグラー法で測定した水
度が30度以上の合成パルプ粒子のスラリーを、周面に
金網又は/及び多孔板からなる過面を有しかつ内部に
少くとも1個の堰を有する回転円筒から主としてなり、
該円筒を少くとも床が合成パルプ粒子のスラリーの入
側から出側に向かって傾斜し、かつ別された液が床
を浸漬しないように設置して、合成パルプ粒子のスラリ
ーが回転円筒内を順次移動しながら濃縮されるようにな
した回転式床型濃縮機で処理することにより該合成パ
ルプ粒子の水度を30度未満となし、次いで水度が
30度未満の状態で、該合成パルプ粒子を圧搾状態で置
換洗浄して水洗した後該合成パルプ粒子に水を加え強く
撹拌して水中に分散せしめて水度をが30度以上に戻
すことを特徴とする合成パルプ粒子の処理方法である。
測定の際のパルプ粒子の分散はJIS規格によるゆるや
かな撹拌で行う。本発明におけるパルプ粒子ケークを水
に分散させるときのような激しい撹拌ではないので、測
定の際のパルプ粒子の分散によって水性が変わること
はない。
本発明方法で処理される合成パルプ粒子は、その製造方
法に制限はなく、イ)繊維を叩解してフィブリル化させ
パルプ粒子とする方法(特公昭59-603号公報参照)、
ロ)重合工程で得られる高分子をフィブリルとして沈澱
させる方法(特公昭47-2489号公報、特公昭60-56801号
公報参照)、あるいは、ハ)合成高分子溶液を専断力の
作用している凝固浴に導入しフィブリルを沈澱させる方
法(特公昭35-11851号公報、特公昭37-5732号公報、特
公昭40-9044号公報参照)のいずれでもよいが、なかで
も前記ハ)のいわゆる沈澱法と呼ばれる方法により形成
された合成パルプ粒子(かかる粒子は「フィブリッド」
と称されることもある)が好ましい。
合成パルプ粒子を構成する合成高分子としては、例えば
ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエステル、ポリカ
ーボネート、ポリエーテル等種々の合成高分子をあげる
ことができるが、工業的には、全芳香族ポリアミド、例
えばポリメタフェニレンイソフタルアミド、ポリパラフ
ェニレンテレフタアミド、あるいはポリパラフエニレン
/3,4′−ジフェニルエーテルテレフタルミド等が好ま
しい。
前記ハ)の方法(いわゆる沈澱法)によって合成パルプ
粒子を製造する場合を例に説明すると、原料とする合成
高分子の溶媒としては該高分子を溶解するものであれば
特に制限はない。全芳香族ポリアミドの場合はその種類
に応じてN,N′−ジメチルアセトアミド、N−メチル
−2−ピロリドンのようなアミド系溶媒を用いることが
できる。溶液の粘度は得られるパルプ状粒子の形状に大
きな影響を与えるので実用上限られた範囲を選定しなけ
ればならないが、一般に、溶液粘度が10〜500ポイ
ズ程度であればよい。また、溶液の温度を加減して粘度
を調整することもできる。一方凝固浴を構成する沈澱剤
は、該合成高分子の非溶媒でかつ溶液中の溶媒と親和性
のある液体が用いられる。工業的には、高分子溶液とし
て現に用いている溶媒を非溶媒(例えば水)とを混合し
て用いることが好ましい。
パルプ粒子として沈澱させるための装置としては、例え
ば特公昭35-11851号公報記載の如き凝固浴中に高速撹拌
機を備えた槽でもよいし、特公昭37-5732号公報に記載
の沈澱装置でもよい。各種の沈澱装置のなかでも特開昭
52-15621号公報記載のロータを備えた管路撹拌式の連続
沈澱装置が好ましい。
本発明方法を実施するには、沈澱の際の剪断力、温度、
凝固浴、溶液濃度、凝固浴/溶液の比率等の条件を適当
に選ぶことによって、水度3゜SR以上の比較的叩解
度の高いパルプ粒子とする。
本発明方法では、かくして得られた水度30゜SR以
上の合成パルプ粒子のスラリーを、まず回転式床を有
する濃縮機により濃縮処理する。濃縮機としては、通常
のロータリーシックナーのような床、すなわち過面
の下部が排出液浴に常時浸っているタイプのものは好
ましくなく、床の上にパルプ粒子が載り、これが床
の回転とともに床から剥離し別の場所へ移動して床
の他の箇所に落下して床上に載り、再び床面から剥
離して移動する作用を繰り返すような形式のもが求めら
れる。
本発明方法では、このような回転式床を有する濃縮機
により合成パルプ粒子の水度は30゜SR未満にな
り、水性が向上する。このことは前述の濃縮工程にお
いて、パルプ粒子に何等かの形態変化を生じたことを意
味する。例えば、沈澱法によるパルプ粒子は微小な薄葉
状を呈するが、これが前記処理によって一時的に丸めら
れた形態になっていると推定される。
第1図は、かかる回転式床を有する濃縮機の一例を示
す簡略化した断面図である。第1図において、1は回転
円筒であり、その周面の大部分は金網又は/及び多孔板
からなる過面2a、2bを構成している。3は該回転
円筒内に設けた堰であり、4は該回転円筒の出側端部に
設けた堰である。5は回転円筒の入側に設けた、ラリー
供給管である。また、6は液の受槽、7は濃縮された
スラリーを受けるホッパーである。
本発明方法を実施するに適した濃縮機は、回転円筒1が
スラリーの入側から出側に向かって傾斜し、かつ受槽6
の液は回転円筒1の床(下部過面)を浸漬しない
ように設置されている。
第2図は、回転円筒1の他の態様を示す簡略化した断面
図であり、スラリーの入側の内径を大きく出側の内径を
小さくして、円筒内部に段を設けたものである。第2図
の回転円筒1ではこの段の部分が堰3を形成している。
第3図は、回転円筒のもう一つの態様を示す簡略した断
面図であり、スラリーの入側から出側に向かって順次内
径を変化させたテーパー型円筒からなるものである。第
3図の回転円筒においては円筒内の下部に床面に密着
したスラリーをかき上げるためのかき上げ板9、円筒内
の上部に床面(天井部)に振動を与えて密着したスラ
リーを落下させる振動落下装置8が設けらている。
このようなテーパー型円筒の場合は、円筒の中心軸が水
平になるように設置しても、床が出側に向かって傾斜
するので、本発明方法を実施することができる。
これらの濃縮機において、供給管5より供給されたスラ
リーは、回転円筒1の床により過されつつ回転円筒
1内を出側へ向かって移動する。この際堰3にてせきと
められるが回転運動によって床面に載置した状態でか
き上げられ、その後該床面から剥離して下方の床面
へ落下し叩きつけられる。堰3を乗りこえたスラリー
は、また別の床で同様な作用が加えられつつ次第に脱
液されて、濃縮される。
スラリーは、ある程度濃縮されるとスラッジ状になり
床に付着し回転円筒1の回転につれて自然落下するが、
第3図の如くスラリーのかき上げのために円筒内下部に
円筒の方向芳香にのびたかき上げ板9を設けたり、円筒
内上部に振動落下装置8を設けて、スラリーが回転円筒
内を移動する間にかき上げ−落下の作用が円滑に繰り返
されるようにするのが好ましい。
このような回転式床は毎分10回ないし100回転する
ことが好ましい。回転速度が遅すぎると効果が乏しく、
また速すぎても操作が困難である。
なお、この床は常に受槽6の液に浸漬しないように
設ける必要があり、液が濃縮スラリーを浸漬すると、
スラリーの過性の向上に好ましくない影響があり、ま
た、濃縮処理時に水度が殆んど変化しないので不適当
である。
なお、従来、一般に粒状物のスラリーは過による濃縮
が行われており、例えば布を用いた床形成による方
法や、ロータリーシックナーを用いる方法があるが、こ
れらはいずれもスラリー中の粒子の形態を損わないよう
に濃縮するものであり、これらの方法で合成パルプ粒子
の濃縮を行なっても水度の変化は殆んど見られず、本
発明の目的を達し得ない。
本発明方法では、前述の如き濃縮処理によって水度を
30゜SR未満に変化させて水性を向上せしめた合成
パルプ粒子は、水切れが良く取扱い性が良好である。
本発明方法では、かかる合成パルプ粒子を水度30゜
SR未満の状態で該合成パルプ粒子を圧搾状態で置換洗
浄して水洗、精製を行う。
水洗に際しては、本発明者らがすでに提案した、パルプ
状粒子を圧搾し、圧搾状態のままパルプ粒子の層に強制
的に洗浄水を流通させて置換洗浄する方法(特開昭61-1
67009号公報参照)効果的である。
ここに圧搾状態で置換洗浄するとは、該合成パルプ粒子
を水等の洗浄液で洗浄するに当り、まず被洗浄物である
含液粒子状物質を機械的に圧搾して層状となし、次いで
圧搾状態にある粒子状物質の層中に洗浄液を強制的に流
通させて、被洗浄物に含まれる液と洗浄液とを置換させ
ることにより洗浄する。
圧搾の程度は、被洗浄物の種類や含液状態によって異な
るが、合成フィブリドの場合は一般に含液量が粒子状物
質の10倍以下まで減少するよう圧搾するのが好まし
い。ただし過度に圧搾すると圧搾した層内に洗浄液を流
通することが困難となるので、好ましくない。
洗浄液としては、通常、常温又は加温した水が用いられ
るが、被洗浄物の種類に応じて他の洗浄液を用いてもよ
い。洗浄液の流通量や圧力は、被洗浄物の種類、量、圧
搾状態等に応じて適宜選択すべきであるが、合成フィブ
リドの場合は、一般に、一回の洗浄当り約5〜10分
間、フィブリドの5〜30倍の洗浄液を流通させるのが
よく、洗浄液の圧力は3〜70kg/cm2が好ましい。
本発明では、前述の如く圧搾状態で洗浄するに際し、圧
搾の程度を加減したり、洗浄液の圧入圧力を調節した
り、更には、洗浄液供給部、廃液排出部等にバルブを設
けてその開閉状態を調整し洗浄液の流通速度を適宜制御
して、最も効率的な洗浄を行える条件に選定するのが好
ましい。洗浄回数は1回に限定されず、必要に応じ複数
回としてもよい。
圧搾した被洗浄物が通液しにくい緻密なケーク層の場合
は、予め顆粒状に造粒したものを圧搾しケーク層として
洗浄してもよい。この場合、粒子状物質を含むスラリー
脱液、圧搾し、ケーク状としたものを粉砕して顆粒状に
造粒し、これを再度圧搾して洗浄するのが好ましいが、
タブレット化、凝集沈澱など他の造粒方法を採用するこ
ともできる。
次に、図面により本発明の一実施態様を説明する。第4
図は本発明を実施する洗浄装置の一例を示す概略断面図
であり、第5図は本発明により洗浄した後の粒子状物質
集合体の形状の一例を示す見取図である。
第4図において、11は円筒状耐圧容器、12a及び1
2bは一対の加圧盤であり、各加圧盤の加圧面側はそれ
ぞれ多孔板13a、13b又は金網(図示せず)で構成
され、その背面側には液導出入用空間14a、14bを
設けている。そして各加圧盤の少くとも一方は加圧装置
15により矢印方向に移動して加圧盤12a、12b間
に存在する被洗浄物Pを圧搾し得るようになっている。
また、16a、16bは排液管、17は洗浄液供給管で
あり、後者は洗浄液圧送装置18に連結されている。
本発明に従って洗浄を行う場合は、加圧盤12a、12
b間の空間に被洗浄物(粒子状物質のスラリー等)Pを
いれ、加圧装置15により上部加圧盤12aを下降させ
て被洗浄物Pを適度に圧搾する。この際、スラリー中か
ら搾られた水は排液管16a、16bから外部へ排出す
る。次いで、洗浄液供給管17から高圧の洗浄液を供給
し、洗浄液を強制的に上部多孔板13aから圧搾された
被洗浄物Pの層を通って下部多孔板13bへ向けて流
し、洗浄排液は排液管16bから外部へ排出する。
この操作を1回又は数回実施して洗浄を完了する。洗浄
完了後、洗浄されたケーク状の粒子状物質集合体を取出
す。この集合体は第5図の如くコンパクトな円柱形又は
円板形を呈し取扱い性の良好なものとなる。
前述の操作において、洗浄液を注入するに際し過大な注
入圧力を要するか、又は(及び)注入に際して洗浄液の
多くの部分がケーク状の被洗浄物Pと円筒状耐圧容器1
の内壁との間を通ってしまい実質的な洗浄が行われ難い
場合には、被洗浄物Pを予め適度な大きさの顆粒状に造
粒して、円筒状耐圧容器1内の空間へ均等に仕込み、こ
の顆粒状の集合体からなる層を圧搾して、洗浄液を注入
するのがよい。例えば合成フィブリドのスラリーを洗浄
する場合には、該スラリーを一旦脱水、圧搾して得たケ
ーク状物を、機械的に粉砕して顆粒状となし、これを再
度圧搾して洗浄するのが適当である。なお、本発明で
は、洗浄時に適度に圧搾をしたケーク状物を、洗浄後、
さらに再圧搾してケーク状物を固くしたり、ケーク状物
中の洗浄液を減少させるようにしてもよい。
すなわち、水度が30゜SRより大きいパルプ粒子は
水切れが悪いため、前述の置換洗浄を効率的に行うこと
が難しく、この洗浄方式を採用して洗浄効率を上げるに
は種々の克服すべき問題があるが、前述の如き濃縮処理
によって水度を30゜SR未満に変化させたものは、
短時間で圧搾して搾液可能であり、かつ置換洗浄も容易
であるため、比較的少量の洗浄水できわめて効率的に水
洗を実施することができる。
この置換洗浄において、すでに提案した如く、一旦圧搾
・脱液して板状又は円盤状のケークとなしたパイプ状粒
子の集合体を機械的に破砕して粒状となし、これを再度
圧搾し、その状態で強制的に通水して置換洗浄するのが
好ましい。
このように洗浄・精製したパルプ状粒子は、次いでこれ
を水中に分散させると驚くべきことに再び水度は30
゜SR以上となって抄造性の良い合成パルプ粒子のスラ
リーが得られる。水中への分散は、通常の撹拌機、例え
ば実験室的には家庭用の調理用ミキサーによる激しい撹
拌、工業的にはパルパーによる激しい撹拌によって合成
パルプ粒子を水中へ分散させるだけでよく、何ら特別な
手段を要しない。
このことは、パルプ状粒子が前記濃縮処理によって一時
的にその形態が変化するものの、該パルプ粒子を水中へ
再分散させることによって、容易にもとの形態に復元す
るためと考えられる。
このような性質は、例えば叩解、別等の公知の方法で
パルプ状粒子の水度を調整した場合には全く認められ
ない特異な性質である。
水度を30゜SR以上に戻したパルプ粒子は、常法に
より例えば長網式抄紙機を用いて、抄造することによっ
て、地合いが良く、強度、伸度、電気絶縁性等の物性の
優れた紙状シートとなる。
〈発明の効果〉 前述の如き本発明によれば、パルプ粒子のスラリーから
分離、パルプ粒子の洗浄・精製等における取扱い性がき
わめて良好となり、これらの各工程を効率的に実施する
ことができる。しかも、最終的に水に再分散させたパル
プ状粒子は、パルプ形成時の水性とほぼ同等の水性
に戻るため、抄造性に優れ、抄造した紙状物は地合いが
よく、また機械的物性や電気絶縁性も良好となる。
したがって、本発明方法は、品質特性に比して安価にパ
ルプ状粒子を製造することができ、工業的にきわめて有
用な方法である。
そして、本発明の方法で処理したパルプ粒子を耐熱性合
成高分子、例えば全芳香族ポリアミド繊維の短繊維と混
合し、抄造することによって、電気絶縁紙、耐熱耐炎材
料、ハニカム構造材、摩擦材等の種々の用途に適した紙
状物を製造することができる。
〈実施例〉 次に、実施例及び比較例をあげて本発明を詳細に説明す
る。
なお、例中のηinhはポリマーをN−メチル−2−ピ
ロリドン溶液として測定した固有粘度である。また、
水度(゜SR)はJISに定められた方法で測定したシ
ョッパーリーグラー法による水度である。
実施例1 特公昭47-10863号公報記載の界面重合法によってポリメ
タフェニレンイソフタルアミドを製造した。得られたポ
リマーはηinhが1.31であり、ポリマー中に全く
無機塩を含まないものであった。
このポリマーをN−メチル−2−ピロリドンに溶解して
ポリマー濃度12.5%の溶液とした。一方、N−メチ
ル−2−ピロリドンの30%水溶液を調整し、これを凝
固浴を構成する沈澱剤とした。
前記のポリマー溶液と沈澱剤を用い、特開昭52-15621号
公報記載のローターとステーターを備えた管路撹拌式連
続沈澱装置(内径150mm)によりパルプ粒子を製造し
た。この際のポリマー溶液/沈澱剤の供給量は60部/
1800部とし、ローターの回転数は9000rpmとし
た。
このようにして得られたパルプ粒子のスラリーを簡単に
過して、得られたパルプ粒子からなるケークの水分を
測り、このパルプケークの水度を測定したところ70
゜SRであった。
このパルプ粒子のスラリーを、第1図の装置(ただし、
該装置の最大内径350mm、過面積0.72mm2、ホ
ールドアップ50)を用い、回転数23rpmの条件で
濃縮処理を実施した。
濃縮処理後のパルプ粒子の水度は23゜SRであっ
た。
このパルプ粒子を特開昭61-167009号公報に記載された
前述の圧搾装置(ただし内径100mm)にて圧搾し、圧
搾して得た円盤状のケークを家庭用ミキサーで破砕し、
再び上記圧搾装置で圧搾し、その状態で強制的に通水し
て置換洗浄した。圧搾及び洗浄はきわめて効率的に行う
ことができた。
このパイプ粒子を水とともに家庭用ミキサーで電圧70
Vにて45分間撹拌し水中に分散させた。
こうして得たパルプ粒子の水度は70゜SRであっ
た。
また、このパルプ粒子と繊度2de、繊維長5mmのポリメ
タフェニレンイソフタルアミド短繊維とを用いて、パル
プ粒子/繊維=6/4の割合で混合し、紙状シートを抄
造し、強度、伸度及びBDV(絶縁破壊電圧)を測定し
た。
この結果を、他の関連データとともに表1に示す。
実施例2〜4 実施例1と同様にしてポリメタフェニレンイソフタルア
ミドのパルプ粒子を製造し、実施例1と同じ濃縮装置で
回転数のみを変えてパルプ粒子の水度を変えた。
これを実施例1と同様にして分散させ、水度を測り、
更に実施例1と同様に水洗し、抄紙して得られた紙の物
性を測定した。
この結果を表2に示す。回転数の変化による水度の変
化以外に大きな違いは見あたらなかった。
なお、実施例2〜4のパルプ粒子を実施例1と同様の装
置で水/パルプ粒子=4/1まで圧搾したときの時間は
40分であった。
実施例5〜8 実施例1と同様にしてηinhが1.35のポリメタフ
ェニレンイソフタルアミドを製造し、実施例1と同様に
してパルプ粒子を得た。このものの水度は65.7゜
SRであった。
これを実施例1と同様にして水度を低下させた。ただ
し、回転式床のホールドアップを変更した。この結果
を表3に示す。ホールドアップの変化に因る多少の結果
の違いの他、特に目立った違いは無かった。
実施例9 実施例1と同様の方法で製造した水度67゜SRのポ
リメタフェニレンイソフタルアミドパルプ粒子を含むス
ラリーを、第2図の回転円筒を備えた濃縮機(ただし、
最大内径350mm、過面積0.72m2、ホールドア
ップ5)を用いて処理した。得られたパルプ粒子の
水度は23.5゜SRであった。
このパルプ粒子のスラリーを実施例1と同様に圧搾した
ところ水/パルプ粒子=4/1になるまで絞るのに4分
を要した。このパルプを破砕機にかけて粒状となし、こ
れを実施例1と同様に置換洗浄した。
洗浄後のパルプ粒子のケークを高速解離機で水中に分散
させた。水への再分散後のパルプ粒子の水度は67.
5゜SRであった。
このパルプ粒子を繊維長5mm、繊度2deのポリメタフェ
ニレンイソフタルアミド短繊維と混合して長網抄紙機で
抄造した。熱圧後の紙の物性は、表4の通りであった。
比較例1〜3 実施例2と同様のパルプ粒子のスラリーを石垣機工製の
ロータリーシックナーで処理した場合のパルプ粒子の
水性と、該パルプ粒子を実施例1の装置で同じ水/パル
プ粒子比まで圧搾した場合の所望時間は表5の通りであ
った。
実施例10 市販のポリパラフェニレンテレフタルアミド(PPT
A)繊維を入手し、繊維長4〜5mm切断し、特公昭59-6
03号に記載の方法でパルプ状粒子とした。N−メチル−
2−ピロリドン水溶液、カセイソーダ水溶液で繰り返し
叩解した。得られたパルプ粒子の水度はショッパーリ
ーグラー法で34゜SRであった。
このパルプ粒子を実施例1の回転式床で処理して水
度を24゜SRとした。このパルプ粒子を水洗し、家庭
用のミキサーで60ボルトで5分間撹拌し水中へ分散さ
せた結果、水度は34゜SRに戻った。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の処理方法を実施する際に使用する回転
式床を有する濃縮機の一例を示す簡略化した断面図、
第2図及び第3図はそれぞれ濃縮機を構成する回転円筒
の別の態様を示す簡略化した断面図である。 第4図は本発明を実施する洗浄装置の一例を示す概略断
面図であり、第5図は洗浄後の粒子状物質集合体(ケー
ク)の形状の一例を示す見取図である。 1……回転円筒、2……金網,多孔板等からなる過
面、3……回転円筒内部の堰、4……回転円筒出側端部
の堰、5……パルプ粒子スラリーの供給管、6……液
の受槽、7……ホッパー、8……振動落下装置、9……
かき上げ板、11……円筒状耐圧容器、12a,12b
……加圧盤、13a,13b……多孔板、14a,14
b……液導出入用空間、15……加圧装置、16a,1
6b……排液管17……洗浄液供給管、18……洗浄液
圧送装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 憲昭 山口県岩国市日の出町2番1号 帝人株式 会社生産技術研究所内 (72)発明者 石丸 賢治 山口県岩国市日の出町2番1号 帝人株式 会社生産技術研究所内 (72)発明者 阪本 吉孝 山口県岩国市日の出町2番1号 帝人株式 会社生産技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−147262(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ショッパーリーグラー法で測定した水度
    が30度以上の合成パルプ粒子のスラリーを、周面に金
    網又は/及び多孔板からなる過面を有しかつ内部に少
    くとも1個の堰を有する回転円筒から主としてなり、該
    円筒を少くとも床が合成パルプ粒子のスラリーの入側
    から出側に向かって傾斜し、かつ別された液が床を
    浸漬しないように設置して、合成パルプ粒子のスラリー
    が回転円筒内を順次移動しながら濃縮されるようになし
    た回転式床型濃縮機で処理することにより該合成パル
    プ粒子の水度を30度未満となし、次いで水度が3
    0度未満の状態で、該合成パルプ粒子を圧搾状態で置換
    洗浄して水洗した後、該合成パルプ粒子に水を加え強く
    撹拌して水中に分散せしめて水度を30度以上に戻す
    ことを特徴とする合成パルプ粒子の処理方法。
  2. 【請求項2】合成パルプ粒子が全芳香族ポリアミドのパ
    ルプ粒子である特許請求の範囲第(1)項に記載の合成パ
    ルプ粒子の処理方法。
  3. 【請求項3】回転式床を10〜100rpmの回転速
    度で運転する特許請求の範囲第(1)項または第(2)項に記
    載の合成パルプ粒子の処理方法。
JP61038978A 1986-01-30 1986-02-26 合成パルプ粒子の処理方法 Expired - Lifetime JPH0615754B2 (ja)

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DE8787100777T DE3763434D1 (de) 1986-01-30 1987-01-21 Verfahren zur behandlung von teilchen einer synthetischen pulpe und aus synthetischen polymeren zusammengesetzten pulpeteilchen.
US07/007,964 US4885057A (en) 1986-01-30 1987-01-28 Method for treating synthetic pulp particles, and pulp particles composed of synthetic polymer

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