JPH06158263A - 熱処理炉用ロ−ル - Google Patents
熱処理炉用ロ−ルInfo
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- JPH06158263A JPH06158263A JP31697292A JP31697292A JPH06158263A JP H06158263 A JPH06158263 A JP H06158263A JP 31697292 A JP31697292 A JP 31697292A JP 31697292 A JP31697292 A JP 31697292A JP H06158263 A JPH06158263 A JP H06158263A
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- Japan
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- resistance
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- heat treatment
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Abstract
(57)【要約】
【目的】この発明は、耐熱性、耐熱衝撃性、高温耐腐食
性、耐ビルドアップ性および皮膜の耐剥離性といった優
れた特性を有する熱処理炉用ロ−ルを得ようとするもの
である。 【構成】耐熱性金属のロ−ル表面に、この金属材料と同
等もしくはそれ以上の耐熱性を有する耐熱性金属または
耐熱性合金を溶射被覆し、その上に2CaO・SiO2
の溶射皮膜を形成したことを特徴とする。
性、耐ビルドアップ性および皮膜の耐剥離性といった優
れた特性を有する熱処理炉用ロ−ルを得ようとするもの
である。 【構成】耐熱性金属のロ−ル表面に、この金属材料と同
等もしくはそれ以上の耐熱性を有する耐熱性金属または
耐熱性合金を溶射被覆し、その上に2CaO・SiO2
の溶射皮膜を形成したことを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、セラミックスや金属
等のロ−ル表面にセラミックが溶射された熱処理炉用ロ
−ルに関する。
等のロ−ル表面にセラミックが溶射された熱処理炉用ロ
−ルに関する。
【0002】
【従来の技術】熱処理炉用ロ−ルは、その性質から非常
に厳しい環境下で使用されるが、これに要求される各種
の特性は、最近一段と過酷さを増してきている。耐熱
性、耐熱衝撃性、耐摩耗性などの各種特性は、過酷化す
る操業環境にとって益々重要となっている。また、これ
らの特性向上によるロ−ルの長寿命化は、通常これらの
部材が高価なところから、コストの低下をもたらす面か
らも重要である。
に厳しい環境下で使用されるが、これに要求される各種
の特性は、最近一段と過酷さを増してきている。耐熱
性、耐熱衝撃性、耐摩耗性などの各種特性は、過酷化す
る操業環境にとって益々重要となっている。また、これ
らの特性向上によるロ−ルの長寿命化は、通常これらの
部材が高価なところから、コストの低下をもたらす面か
らも重要である。
【0003】また、熱処理炉用ロ−ルは、還元性または
酸化性雰囲気中で600〜1200℃という高温で使用
されるので、使用中にロ−ル表面は通板材によって著し
い摩耗を受けるとともに、酸化鉄粉やその他の酸化物が
ロ−ル表面に堆積して、いわゆるビルドアップを発生す
る。
酸化性雰囲気中で600〜1200℃という高温で使用
されるので、使用中にロ−ル表面は通板材によって著し
い摩耗を受けるとともに、酸化鉄粉やその他の酸化物が
ロ−ル表面に堆積して、いわゆるビルドアップを発生す
る。
【0004】ビルドアップが発生すると、ロ−ル表面は
凸状となり通板材への疵入りの原因となり、製品の品質
低下を招く。そのために、ビルドアップが発生すると操
業を停止し、ロ−ル表面の手入れや損耗が激しい場合は
ロ−ルの交換を行っているのが現状である。こうしたメ
ンテナンス作業は、現在の炉内ロ−ルの耐久性が乏しい
ために頻繁に行われており、その都度操業停止を余儀無
くされ計画生産の支障となっている。またこれは、最終
的には製品コストを上昇させる要因ともなっていた。
凸状となり通板材への疵入りの原因となり、製品の品質
低下を招く。そのために、ビルドアップが発生すると操
業を停止し、ロ−ル表面の手入れや損耗が激しい場合は
ロ−ルの交換を行っているのが現状である。こうしたメ
ンテナンス作業は、現在の炉内ロ−ルの耐久性が乏しい
ために頻繁に行われており、その都度操業停止を余儀無
くされ計画生産の支障となっている。またこれは、最終
的には製品コストを上昇させる要因ともなっていた。
【0005】こうしたことから、耐久性の高い熱処理炉
用ロ−ルの要求が強く、最近ではロ−ルの表面改質の対
策の一つとして、各種溶射ロ−ルが提案され使用され始
めている。この溶射ロ−ルは、酸化物セラミックス系の
溶射ロ−ル、酸化物または硼化物などと耐熱金属とのサ
−メット系の溶射ロ−ルなどがあるが、それぞれに長所
もあるが短所もあって、現在までのところ満足のいく製
品は得られていない。即ち、サ−メット系の溶射ロ−ル
は、耐摩耗性および皮膜の耐剥離性には優れているが、
高温耐腐食性や耐ビルドアップ性に不十分であり、高温
域では使用出来ない。一方、セラミックス系溶射ロ−ル
は耐ビルドアップ性は良好であるが、耐熱衝撃性や耐摩
耗性が劣り、特に皮膜の耐剥離性が劣るためロ−ルの寿
命が短く実用上の利点はそれ程ない。
用ロ−ルの要求が強く、最近ではロ−ルの表面改質の対
策の一つとして、各種溶射ロ−ルが提案され使用され始
めている。この溶射ロ−ルは、酸化物セラミックス系の
溶射ロ−ル、酸化物または硼化物などと耐熱金属とのサ
−メット系の溶射ロ−ルなどがあるが、それぞれに長所
もあるが短所もあって、現在までのところ満足のいく製
品は得られていない。即ち、サ−メット系の溶射ロ−ル
は、耐摩耗性および皮膜の耐剥離性には優れているが、
高温耐腐食性や耐ビルドアップ性に不十分であり、高温
域では使用出来ない。一方、セラミックス系溶射ロ−ル
は耐ビルドアップ性は良好であるが、耐熱衝撃性や耐摩
耗性が劣り、特に皮膜の耐剥離性が劣るためロ−ルの寿
命が短く実用上の利点はそれ程ない。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】この発明は、耐熱
性、耐熱衝撃性、高温耐腐食性、耐摩耗性、耐ビルドア
ップ性および皮膜の耐剥離性といった優れた特性を有す
る溶射皮膜を形成した熱処理炉用ロ−ルを得ようとする
ものである。
性、耐熱衝撃性、高温耐腐食性、耐摩耗性、耐ビルドア
ップ性および皮膜の耐剥離性といった優れた特性を有す
る溶射皮膜を形成した熱処理炉用ロ−ルを得ようとする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、耐熱性金属
のロ−ル表面に、この金属材料と同等もしくはそれ以上
の耐熱性を有する耐熱性金属または耐熱性合金を溶射被
覆し、その上に2CaO・SiO2 の溶射皮膜を形成し
たことを特徴とする熱処理炉用ロ−ルおよび請求項1記
載の熱処理炉用ロ−ルの溶射皮膜を、さらにクロム酸を
主成分とする溶液で処理しこれを300℃以上で熱処理
してなることを特徴とする熱処理炉用ロ−ル(請求項
2)である。以下に、これらの発明をさらに説明する。
のロ−ル表面に、この金属材料と同等もしくはそれ以上
の耐熱性を有する耐熱性金属または耐熱性合金を溶射被
覆し、その上に2CaO・SiO2 の溶射皮膜を形成し
たことを特徴とする熱処理炉用ロ−ルおよび請求項1記
載の熱処理炉用ロ−ルの溶射皮膜を、さらにクロム酸を
主成分とする溶液で処理しこれを300℃以上で熱処理
してなることを特徴とする熱処理炉用ロ−ル(請求項
2)である。以下に、これらの発明をさらに説明する。
【0008】請求項1の発明の熱処理炉用ロ−ルは、基
材ロ−ルの耐熱性金属材料の表面に、この耐熱性金属材
料と同等もしくはそれ以上の耐熱性金属または耐熱性合
金を溶射被覆し、その上に2CaO・SiO2 の溶射皮
膜を形成するものである。
材ロ−ルの耐熱性金属材料の表面に、この耐熱性金属材
料と同等もしくはそれ以上の耐熱性金属または耐熱性合
金を溶射被覆し、その上に2CaO・SiO2 の溶射皮
膜を形成するものである。
【0009】この発明の熱処理用ロ−ルの外表面の溶射
皮膜を構成する2CaO・SiO2は、熱処理炉用ロ−
ルとして要求される耐熱性、耐熱衝撃性、耐摩耗性、高
温耐腐食性、皮膜の耐剥離性、耐ビルドアップ性といっ
た様々な利点を有している。即ち、2CaO・SiO2
は、無機質材料としては熱膨脹率が非常に大きな値を示
し、金属と同程度の値を示す。また、この材料は無機質
材料の中では比較的低融点で、しかもその溶融物は低粘
性で、従って溶射時における溶融性が高いことが特徴で
ある。
皮膜を構成する2CaO・SiO2は、熱処理炉用ロ−
ルとして要求される耐熱性、耐熱衝撃性、耐摩耗性、高
温耐腐食性、皮膜の耐剥離性、耐ビルドアップ性といっ
た様々な利点を有している。即ち、2CaO・SiO2
は、無機質材料としては熱膨脹率が非常に大きな値を示
し、金属と同程度の値を示す。また、この材料は無機質
材料の中では比較的低融点で、しかもその溶融物は低粘
性で、従って溶射時における溶融性が高いことが特徴で
ある。
【0010】こうした2CaO・SiO2 の特徴は、上
述した熱膨脹率の特徴とあいまって、溶射皮膜となった
場合に独特の溶射皮膜組織を形成する。即ち、溶射され
たこれらの材料は基材上で十分に溶融した皮膜を形成
し、その後の冷却過程で著しく収縮する。そして、この
冷却収縮にともなう寸法変化によって、溶射皮膜組織中
に微細な多数のクラックを発生する。このクラックは、
数μm程度と極めて微細であるが、基材に対して選択的
に垂直方向に発生する点が特徴である。この微細垂直の
クラックは、熱応力緩和に極めて有効に作用し、溶射皮
膜に対して優れた耐熱衝撃性を与えることになる。
述した熱膨脹率の特徴とあいまって、溶射皮膜となった
場合に独特の溶射皮膜組織を形成する。即ち、溶射され
たこれらの材料は基材上で十分に溶融した皮膜を形成
し、その後の冷却過程で著しく収縮する。そして、この
冷却収縮にともなう寸法変化によって、溶射皮膜組織中
に微細な多数のクラックを発生する。このクラックは、
数μm程度と極めて微細であるが、基材に対して選択的
に垂直方向に発生する点が特徴である。この微細垂直の
クラックは、熱応力緩和に極めて有効に作用し、溶射皮
膜に対して優れた耐熱衝撃性を与えることになる。
【0011】さらに、2CaO・SiO2 の皮膜は、含
有する化学成分および溶射したときの溶射皮膜の組織の
特異性から、優れた耐ビルドアップ性、高温耐腐食性、
耐剥離性を有する点も特徴である。具体的には、種々の
反応成分、腐食成分に対して皮膜の濡れ性が小さく即ち
反応性が低いため、優れた耐ビルドアップ性、高温耐腐
食性を発現する。こうした反面、バナジウムやイオウ化
合物に対してはむしろ積極的に反応して安定な化合物を
皮膜表面に生成し、新たな腐食成分に対して保護膜的な
作用を果たす特徴がある。
有する化学成分および溶射したときの溶射皮膜の組織の
特異性から、優れた耐ビルドアップ性、高温耐腐食性、
耐剥離性を有する点も特徴である。具体的には、種々の
反応成分、腐食成分に対して皮膜の濡れ性が小さく即ち
反応性が低いため、優れた耐ビルドアップ性、高温耐腐
食性を発現する。こうした反面、バナジウムやイオウ化
合物に対してはむしろ積極的に反応して安定な化合物を
皮膜表面に生成し、新たな腐食成分に対して保護膜的な
作用を果たす特徴がある。
【0012】しかしながら、2CaO・SiO2 の皮膜
の特徴をさらに最大限に発揮させるには、基材とこれら
の間に金属溶射の中間層を形成することが必要である。
この中間層は、基材の金属と同等もしくはそれ以上の耐
熱性を有する金属または合金の溶射によって形成され
る。ここで用いられる金属は、例えばCo、Ni、C
r、Al、Y、Ta、Hfであり、また合金の事例は、
Ni−Cr、Ni−Al、NiCrAlY、CoNiC
rAlYである。なお、ここで用いられる基材ロ−ルの
材質は、従来と同様でよく、例えばJIS SCH22 などであ
る。
の特徴をさらに最大限に発揮させるには、基材とこれら
の間に金属溶射の中間層を形成することが必要である。
この中間層は、基材の金属と同等もしくはそれ以上の耐
熱性を有する金属または合金の溶射によって形成され
る。ここで用いられる金属は、例えばCo、Ni、C
r、Al、Y、Ta、Hfであり、また合金の事例は、
Ni−Cr、Ni−Al、NiCrAlY、CoNiC
rAlYである。なお、ここで用いられる基材ロ−ルの
材質は、従来と同様でよく、例えばJIS SCH22 などであ
る。
【0013】さらに、請求項2の発明は、請求項1の溶
射皮膜層をクロム酸を主成分とする溶液で処理し、さら
にこれを300℃以上で熱処理するものであり、これに
よって皮膜の耐ビルドアップ性および耐摩耗性がさらに
優れた溶射被覆を有する熱処理用ロ−ルを得ることが出
来る。その理由は、Cr2 O3 を主成分とする酸化物が
形成されるためである。なお、熱処理温度は、反応の関
係から300℃以上、好ましくは400℃以上である。
また、けい酸塩系封孔剤の添加、セラミックコ−ティン
グ剤などの使用もできるが、Cr2 O3 を生成するクロ
ム酸系がもっとも良いことを確認した。
射皮膜層をクロム酸を主成分とする溶液で処理し、さら
にこれを300℃以上で熱処理するものであり、これに
よって皮膜の耐ビルドアップ性および耐摩耗性がさらに
優れた溶射被覆を有する熱処理用ロ−ルを得ることが出
来る。その理由は、Cr2 O3 を主成分とする酸化物が
形成されるためである。なお、熱処理温度は、反応の関
係から300℃以上、好ましくは400℃以上である。
また、けい酸塩系封孔剤の添加、セラミックコ−ティン
グ剤などの使用もできるが、Cr2 O3 を生成するクロ
ム酸系がもっとも良いことを確認した。
【0014】ここでのクロム酸の処理は、例えば濃度3
0%のクロム酸溶液を溶射被覆部材の表面にハケ塗り或
いはスプレ−して数十度で10分程度加熱乾燥する。そ
の後これを300℃以上で加熱する。加熱温度の上限は
通常600℃である。処理時間はおよそ60分である。
ここでの加熱温度が300℃未満であると前記した酸化
物が得られず、その効果を期待することが出来ない。
0%のクロム酸溶液を溶射被覆部材の表面にハケ塗り或
いはスプレ−して数十度で10分程度加熱乾燥する。そ
の後これを300℃以上で加熱する。加熱温度の上限は
通常600℃である。処理時間はおよそ60分である。
ここでの加熱温度が300℃未満であると前記した酸化
物が得られず、その効果を期待することが出来ない。
【0015】ロ−ルの基材表面に溶射皮膜を形成するに
は、プラズマ溶射、爆発溶射、高速フレ−ム溶射、ガス
溶射などの方法を用いることが出来るが、十分に溶融し
た均質な溶射皮膜を形成するにはプラズマ溶射が好まし
い。
は、プラズマ溶射、爆発溶射、高速フレ−ム溶射、ガス
溶射などの方法を用いることが出来るが、十分に溶融し
た均質な溶射皮膜を形成するにはプラズマ溶射が好まし
い。
【0016】
【作用】2CaO・SiO2 で耐熱衝撃性、耐熱衝撃
性、耐摩耗性、高温耐腐食性、皮膜の耐剥離性、耐ビル
ドアップ性に優れた溶射皮膜を形成するとともに、この
溶射皮膜の特性をさらに発揮させるために、ロ−ル基材
と溶射皮膜の中間に、基材と同等またはそれ以上の耐熱
性を有する耐熱性金属または耐熱性合金を溶射被覆する
ものである。
性、耐摩耗性、高温耐腐食性、皮膜の耐剥離性、耐ビル
ドアップ性に優れた溶射皮膜を形成するとともに、この
溶射皮膜の特性をさらに発揮させるために、ロ−ル基材
と溶射皮膜の中間に、基材と同等またはそれ以上の耐熱
性を有する耐熱性金属または耐熱性合金を溶射被覆する
ものである。
【0017】
(実施例1〜6)
【0018】SUS304の基材表面に、表1に示すよ
うな中間層を溶射で形成した。この上に2CaO・Si
O2 で厚さ150μmの溶射皮膜を形成した。これにつ
いて以下の試験をして、その耐ビルドアップ性(MN
値)、耐摩耗性(DS/mg)、耐剥離性(回)を求め
た。
うな中間層を溶射で形成した。この上に2CaO・Si
O2 で厚さ150μmの溶射皮膜を形成した。これにつ
いて以下の試験をして、その耐ビルドアップ性(MN
値)、耐摩耗性(DS/mg)、耐剥離性(回)を求め
た。
【0019】結果を表1に示した。同表において、クロ
ム酸含浸処理は、30%クロム酸溶液を塗布し450℃
で30分間焼成した場合を示し、○印は該処理を実施し
たものを示す。また、表中の性能の中の△は特性不良を
示す。なお、表の溶射皮膜組成は溶射材料からみた成分
である。
ム酸含浸処理は、30%クロム酸溶液を塗布し450℃
で30分間焼成した場合を示し、○印は該処理を実施し
たものを示す。また、表中の性能の中の△は特性不良を
示す。なお、表の溶射皮膜組成は溶射材料からみた成分
である。
【0020】
【表1】
【0021】耐ビルドアップ性は図1に示す方法で求め
た。同図に示すように、2枚の溶射試験片1の間(B
面、C面の間)と、上側(A面)の溶射試験片1の上面
にビルドアップ原料2を散布した。図1に示すように半
月形ロ−ルで荷重をかけながら往復運動を行い、A、
B、Cの各面のビルドアップ状況を評価した。試験は表
2に示す条件に調整して行った。評価は、下記の表3に
示す基準で得られる得点の合計点数(9点満点)で行っ
た。
た。同図に示すように、2枚の溶射試験片1の間(B
面、C面の間)と、上側(A面)の溶射試験片1の上面
にビルドアップ原料2を散布した。図1に示すように半
月形ロ−ルで荷重をかけながら往復運動を行い、A、
B、Cの各面のビルドアップ状況を評価した。試験は表
2に示す条件に調整して行った。評価は、下記の表3に
示す基準で得られる得点の合計点数(9点満点)で行っ
た。
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】耐摩耗性は図2に示す装置で行うスガ式摩
耗試験で求めた。この試験は図2に示すように、溶射試
験片3を往復運動させ、溶射皮膜4と外周にエメリ−ペ
−パ−5を巻いた円板との間で摩擦摩耗を生ぜしめるも
のである。円板は、試験片が1往復毎に0.9度ずつ回
転し、常に新しい面が当たるようになっている。エメリ
−ペ−パ−の種類、ここでの荷重は表4に示す通りとし
た。
耗試験で求めた。この試験は図2に示すように、溶射試
験片3を往復運動させ、溶射皮膜4と外周にエメリ−ペ
−パ−5を巻いた円板との間で摩擦摩耗を生ぜしめるも
のである。円板は、試験片が1往復毎に0.9度ずつ回
転し、常に新しい面が当たるようになっている。エメリ
−ペ−パ−の種類、ここでの荷重は表4に示す通りとし
た。
【0025】
【表4】
【0026】さらに耐摩耗性は、1mg摩耗するのに要し
た試験片の往復回数(DS/mg)で示した。また、耐剥
離性は、表5に示す熱衝撃を加え皮膜剥離が発生するま
での回数を求めた。
た試験片の往復回数(DS/mg)で示した。また、耐剥
離性は、表5に示す熱衝撃を加え皮膜剥離が発生するま
での回数を求めた。
【0027】
【表5】
【0028】表1に示すように、本発明のものはいずれ
も耐ビルドアップ性、耐摩耗性、耐剥離性がいずれも優
れている。なお、表1には、この発明で特定した範囲か
ら外れた溶射皮膜の組成についての比較例1〜4を示し
た。同表に示すように、比較例のものはいずれも耐ビル
ドアップ性、耐摩耗性、耐剥離性のいずれかが劣り、良
好な溶射被覆皮膜は得られない。 [実施例2]
も耐ビルドアップ性、耐摩耗性、耐剥離性がいずれも優
れている。なお、表1には、この発明で特定した範囲か
ら外れた溶射皮膜の組成についての比較例1〜4を示し
た。同表に示すように、比較例のものはいずれも耐ビル
ドアップ性、耐摩耗性、耐剥離性のいずれかが劣り、良
好な溶射被覆皮膜は得られない。 [実施例2]
【0029】25Cr−20Ni耐熱合金鋼ロ−ル(φ
150×L2000)の表面に、中間層として耐熱合金
の80Ni−20Crの粉末をプラズマ溶射して厚さ1
0μmの皮膜を形成した。この中間層の表面に2CaO
・SiO2 の溶射材料をプラズマ溶射し、約300μm
の皮膜を形成し本発明の熱処理炉用ロ−ルを得た。比較
例として、ロ−ル基材、中間層を同様としてこれにZr
O2 −8mol %Y2 O3 の溶射材料をプラズマ溶射して
約300μmの皮膜を形成した。これらのロ−ルをけい
素鋼熱処理炉内に同一に並べて装着し、温度800〜8
50℃、雰囲気50%H2 −50%N2 の下で6か月の
耐用試験を行った。
150×L2000)の表面に、中間層として耐熱合金
の80Ni−20Crの粉末をプラズマ溶射して厚さ1
0μmの皮膜を形成した。この中間層の表面に2CaO
・SiO2 の溶射材料をプラズマ溶射し、約300μm
の皮膜を形成し本発明の熱処理炉用ロ−ルを得た。比較
例として、ロ−ル基材、中間層を同様としてこれにZr
O2 −8mol %Y2 O3 の溶射材料をプラズマ溶射して
約300μmの皮膜を形成した。これらのロ−ルをけい
素鋼熱処理炉内に同一に並べて装着し、温度800〜8
50℃、雰囲気50%H2 −50%N2 の下で6か月の
耐用試験を行った。
【0030】その結果、本発明品のロ−ル表面にはスケ
−ルのビルトアップの発生は認められず、また局部的な
剥離やクラックもなく、使用期間中良好に使用すること
が出来た。これに対し、比較例品はロ−ル表面にスケ−
ルのビルドアップの発生が著しく、皮膜の剥離も各所に
認められて6か月の使用には耐えられないことが判明し
た。 [実施例3]
−ルのビルトアップの発生は認められず、また局部的な
剥離やクラックもなく、使用期間中良好に使用すること
が出来た。これに対し、比較例品はロ−ル表面にスケ−
ルのビルドアップの発生が著しく、皮膜の剥離も各所に
認められて6か月の使用には耐えられないことが判明し
た。 [実施例3]
【0031】実施例2と同様にして、基材に25Cr−
12Ni耐熱合金鋼ロ−ル(φ150×L2000)を
用い、中間層としてNi−Cr−Al−Y合金粉末をプ
ラズマ溶射し厚さ100μmの皮膜を形成した。この表
面に2CaO・SiO2 の溶射材料をプラズマ溶射し、
約300μmの皮膜を形成し本発明の熱処理炉用ロ−ル
を得た。さらに、この溶射皮膜にクロム酸溶液を前記の
方法で含浸させ、これを420℃で熱処理を行いこの発
明の熱処理炉用ロ−ルを得た。
12Ni耐熱合金鋼ロ−ル(φ150×L2000)を
用い、中間層としてNi−Cr−Al−Y合金粉末をプ
ラズマ溶射し厚さ100μmの皮膜を形成した。この表
面に2CaO・SiO2 の溶射材料をプラズマ溶射し、
約300μmの皮膜を形成し本発明の熱処理炉用ロ−ル
を得た。さらに、この溶射皮膜にクロム酸溶液を前記の
方法で含浸させ、これを420℃で熱処理を行いこの発
明の熱処理炉用ロ−ルを得た。
【0032】この熱処理炉用ロ−ルを実施例2と同一の
条件で耐用試験した。その結果、ロ−ル表面にはビルド
アップの発生や腐食は何も認められず、また剥離やき裂
などもなく、使用期間中問題なく使用することが出来
た。
条件で耐用試験した。その結果、ロ−ル表面にはビルド
アップの発生や腐食は何も認められず、また剥離やき裂
などもなく、使用期間中問題なく使用することが出来
た。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、耐ビルドアップ性、耐
熱性、さらに耐熱衝撃性などに優れた溶射皮膜を有する
皮膜を表面にもったロ−ルが形成されるので、これによ
れば耐熱性、耐熱衝撃性、耐剥離性、高温耐腐食性など
の点で優れたロ−ルとして高い信頼性を得て、ロ−ルの
寿命延長にも大きく貢献することができる。
熱性、さらに耐熱衝撃性などに優れた溶射皮膜を有する
皮膜を表面にもったロ−ルが形成されるので、これによ
れば耐熱性、耐熱衝撃性、耐剥離性、高温耐腐食性など
の点で優れたロ−ルとして高い信頼性を得て、ロ−ルの
寿命延長にも大きく貢献することができる。
【図1】この発明の溶射皮膜を形成した部材の耐ビルド
アップ性をテストするための試験機の概略説明図。
アップ性をテストするための試験機の概略説明図。
【図2】この発明の溶射皮膜を形成した部材の耐摩耗性
をテストするための試験機の概略説明図。
をテストするための試験機の概略説明図。
1,3……溶射試験片、2……ビルドアップ原料、4…
…溶射皮膜、5……エメリ−ペ−パ−。
…溶射皮膜、5……エメリ−ペ−パ−。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川添 勝利 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株式 会社君津製鉄所構内日鉄ハード株式会社君 津事業所内 (72)発明者 指山 和之 福岡県北九州市戸畑区中原先ノ浜46 新日 本製鐵株式会社八幡製鉄所戸畑構内日鉄ハ ード株式会社戸畑事業所内 (72)発明者 津田 拓也 福岡県北九州市戸畑区中原先ノ浜46 新日 本製鐵株式会社八幡製鉄所戸畑構内日鉄ハ ード株式会社戸畑事業所内
Claims (2)
- 【請求項1】 耐熱性金属のロ−ル表面に、この金属材
料と同等もしくはそれ以上の耐熱性を有する耐熱性金属
または耐熱性合金を溶射被覆し、その上に2CaO・S
iO2 の溶射皮膜を形成したことを特徴とする熱処理炉
用ロ−ル。 - 【請求項2】 請求項1記載の熱処理炉用ロ−ルの溶射
皮膜を、さらにクロム酸を主成分とする溶液で処理しこ
れを300℃以上で熱処理してなることを特徴とする熱
処理炉用ロ−ル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31697292A JPH06158263A (ja) | 1992-11-26 | 1992-11-26 | 熱処理炉用ロ−ル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31697292A JPH06158263A (ja) | 1992-11-26 | 1992-11-26 | 熱処理炉用ロ−ル |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06158263A true JPH06158263A (ja) | 1994-06-07 |
Family
ID=18082992
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31697292A Withdrawn JPH06158263A (ja) | 1992-11-26 | 1992-11-26 | 熱処理炉用ロ−ル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06158263A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001049420A (ja) * | 1999-06-23 | 2001-02-20 | Sulzer Metco Us Inc | ケイ酸二カルシウムの溶射粉末とその被覆およびその製造 |
-
1992
- 1992-11-26 JP JP31697292A patent/JPH06158263A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001049420A (ja) * | 1999-06-23 | 2001-02-20 | Sulzer Metco Us Inc | ケイ酸二カルシウムの溶射粉末とその被覆およびその製造 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000201 |