JPH06165997A - 高pHスケール抑制用イタコン酸ターポリマー - Google Patents

高pHスケール抑制用イタコン酸ターポリマー

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JPH06165997A
JPH06165997A JP15556392A JP15556392A JPH06165997A JP H06165997 A JPH06165997 A JP H06165997A JP 15556392 A JP15556392 A JP 15556392A JP 15556392 A JP15556392 A JP 15556392A JP H06165997 A JPH06165997 A JP H06165997A
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acid
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Monica Yorke
ヨーク モニカ
Leonard J Persinski
ジェー.パーシンスキ レオナルド
Beverly Bendiksen
ベンディクスン ビヴァリィ
Gary F Matz
エフ.マッツ ギャリイ
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    • C02F5/08Treatment of water with complexing chemicals or other solubilising agents for softening, scale prevention or scale removal, e.g. adding sequestering agents
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 イタコン酸(IA)をアクリル酸(AA)お
よびメタクリル酸(MAA)とともに、モノマーのモル
比25−35AA:30−40MAA:30−45IA
で重合させたターポリマーを、ホスホネート類およびア
クリレート系コポリマーと組合せて、8.5乃至9.5の
高pHにおけるスケール特にCaCO3スケールの防止
のために用いる。 【効果】 すぐれたスケール防止効果が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、水運搬系の金属表面上にアルカ
リ土類金属スケール析出物、特に炭酸カルシウム(Ca
CO3)スケール析出物の形成の抑制法において、イタ
コン酸のターポリマー、特に単量体(モノマー)モル比
AA25−35:MAA30−40:IA30−45の
イタコン酸(IA)とアクリル酸(AA)とメタクリル
酸(MAA)のターポリマーを使うことに関する。一般
に、炭酸カルシウムスケール析出物は、多数の異なる原
因により水運搬系の金属表面に蓄積する外層コーティン
グである。
【0002】種々の工業的および商業的水運搬系は、炭
酸カルシウムスケール生成問題を受ける。炭酸カルシウ
ムスケールは特に、例えばボイラー系、貫流および開放
循環水冷却系のような水を使う熱交換系で関心がある。
【0003】これらの系で使う水は、ふつう多数の溶解
塩を含み、アルカリ土類金属陽イオンカルシウムは、ふ
つう陰イオン炭酸塩のように、優勢である。カルシウム
陽イオンと炭酸塩陰イオンの結合生成物は、反応生成物
すなわち炭酸カルシウムを構成する陰イオンと陽イオン
の濃度が反応生成物自体の溶解度を越えるときは、それ
らが含まれている水から沈積してスケール析出物を形成
する。そこで、カルシウムイオンと炭酸塩イオンの濃度
が、炭酸カルシウム反応生成物の溶解度を越えるとき
は、炭酸カルシウムの固相が沈殿として形成する。成分
イオンの溶解度積濃度が最早越えなくなるまで、反応生
成物の沈殿は続く。
【0004】多くの因子が、反応生成物炭酸カルシウム
の過飽和の条件の生成に原因できる。この因子のなかに
は、水系のpHの変化、水相の蒸発、伝熱速度、溶解固
体の量、系の温度または圧力の変化がある。
【0005】ボイラー系、および冷却(冷水)塔を含む
類似の熱交換系では、スケール形成の機構は、系の加熱
表面に隣接した領域で局所的に過飽和となる溶液からの
スケール形成塩の結晶化の一つであることは明白であ
る。この領域の水の薄い粘稠な膜は、この領域外の溶液
の残りよりも一層濃縮される傾向がある。その結果、ス
ケール形成炭酸カルシウム塩反応生成物の溶解度がまず
この薄膜が越え、炭酸カルシウムスケールの結晶化が直
接加熱または熱交換面で生じる。
【0006】この他に、ボイラー系におけるスケールの
一般源は、熱の影響下における重炭酸カルシウムの炭酸
カルシウム、水、二酸化炭素への分解である。冷却塔、
噴霧池、蒸発凝縮器など水の蒸発により熱を消散する働
きをする開放再循環冷却水系では、炭酸カルシウムスケ
ール形成を促進する主因子は、水相の部分のくり返し蒸
発による水中に溶解している固体の濃度である。そこ
で、1回貫通基準ではスケール形成をしない水でさえ、
2回、4回、または6回濃縮されるとふつうスケールを
形成するようになる。さらに、何回もの蒸発サイクルと
共に、補充水のアルカリ度は全系中の水のアルカリ度を
増すことにより、しばしばpH8.5〜9.5およびそ
れ以上にする。通常のスケール抑制組成物は、このよう
に苛酷な条件をもつ系では一般に働らかない。
【0007】炭酸カルシウムスケール析出物の形成は、
多くの点で重大な問題を課する。生成する炭酸カルシウ
ムスケールは低度の熱伝導率をもつ。そこで、炭酸カル
シウムスケール析出物は、源から系の水への熱移動経路
を横切り課せられる本質的に絶縁相である。ボイラー系
の場合は、遅延伝熱はボイラーの効率の損失をまねく。
この損失を打消すための熱の増加入力はボイラー金属の
過熱を生じ、その結果管が破壊する。この問題の他に、
炭酸カルシウムスケール形成は腐食工程を容易にし、実
質的な炭酸カルシウムスケール析出物は流体流を著しく
妨害する。したがって、炭酸カルシウムスケールは多く
の工業水系において高価な問題であり、清浄および除去
のため遅れを生じ操作休止をまねく。
【0008】本発明は、主として最も優勢な型のスケー
ル析出である炭酸カルシウムスケールの析出の防止また
は抑制法に関するものであるが、本発明はまた他の型の
アルカリ土類金属スケールの析出の抑制に応用できる。
たとえば、大部分の工業的および商業的水は、カルシウ
ム、マグネシウムのようなアルカリ土類金属陽イオンお
よび重炭酸塩、炭酸塩、硫酸塩、シュウ酸塩、リン酸
塩、ケイ酸塩、フッ化物のような数種の陰イオンを含ん
でいる。これらの陰イオンと陽イオンの組合せが、その
反応生成物の溶解度を越える濃度で存在するときは、そ
の生成物溶解度積濃度が最早越えなくなるまで沈殿が生
成する。この沈殿はアルカリ土類金属スケールである。
そこで、アルカリ土類金属スケールは、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシ
ウムを含むスケールを意味するが、これらに限定されな
い。これらのスケールはしばしば熱交換器の管内および
他の熱交換面に形成される。
【0009】イタコン酸ターポリマーは、本発明のスケ
ール抑制法においてはしきい抑制剤として使われ、金属
イオン封鎖剤またはキレート化剤としてではない。
【0010】その反応生成物の溶解度が越えないよう
に、その陽イオンをキレート化剤または金属イオン封鎖
剤で不活性化することによって、スケール形成化合物の
沈殿を防止できる。一般に、これは陽イオンより何倍も
のキレート化剤または金属イオン封鎖剤を必要とする。
キレート化は化学量論反応であるからであり、この量は
かならずしも望ましくなくまたは経済的でない。しか
し、数十年前、ある種の無機ポリリン酸塩が金属封鎖ま
たはキレート化に必要な濃度よりも遥かに少ない量で添
加するとき、上記沈殿を防ぐことが発見された。
【0011】沈殿抑制剤を、スケール形成陽イオンを金
属封鎖するのに必要な濃度(化学量論的)よりも著しく
低い濃度で可能なスケール形成系に存在させるとき、
「しきい」量で存在させるといわれる。たとえば、ハッ
チュ(Hatch)、ライス(Rice)、Indust.Eng.C
hem.,31巻、51−53頁(1939年)、ライテマ
イエル(Reitemeier)、ブューラー(Buehrer)、
J.Phys.Chem.,44巻(5号)、535−536
頁(1940年)、フィンク(Fink)、リチャードソ
ン(Richardson)、米国特許第2,358,222
号、ハッチュ、米国特許第2,539,305号参照。
【0012】一般に、水中の陰イオン成分に依存し、金
属封鎖化合物対スケール形成陽イオン成分の重量比が約
10:1以上で金属封鎖が起る。しきい抑制は、一般に
しきい活性化合物対スケール形成陽イオン成分の重量比
約0.5:1.0以下で起る。
【0013】最近、上記のような通常の処理が完全なス
ケール制御を与えない苛酷条件下でのスケールの抑制に
注意が向けられてきた。スケール制御の現在の技術は、
方解石飽和の100−120倍まで、すなわちその溶解
度限度の100倍で存在するCa2+とCO3 2-を含む水
で、CaCO3スケールを抑制するのに使用できる。し
かし、望まれることは300倍の水中でも有効な抑制
剤、すなわち抑制剤の化学量論量以下を使って、方解石
イオンを炭酸カルシウムスケールとして沈殿するのを防
ぐことのでき抑制剤である。
【0014】水試料のスケール化の傾向のきびしさは飽
和指数を使って測定され、この指数は次式により誘導で
きる。
【化1】 式中、SIは炭酸カルシウムの飽和指数、(Ca2+)は
遊離カルシウムイオン濃度、(CO3 2-)は遊離炭酸塩
イオン濃度、KSPCaCO3はCaCO3に対し一定な溶
解度積である。上記式の右側の全ての量は、pH、温
度、イオン強度で調節される。
【0015】本発明のスケール抑制(防止)組成物の特
に有利な一つは、その示す法外なカルシウム許容量であ
る。カルシウム許容量は、化合物がカルシウムイオン
(Ca2+)の存在で溶解して残る能力の尺度である。苛
酷条件下でのスケール制御のパラメータの一つはpHで
ある。pHが増すと、カルシウム許容量は、古風なCa
CO3しきい抑制剤、たとえばHEDP、AMPでは迅
速に減少する。この抑制剤はアルカリ性pHではカルシ
ウムと共に沈殿し、しきいスケール抑制剤として無用に
する。pHを下げそこで通常の抑制剤に対するカルシウ
ム許容量の問題を避けるために、水たとえば冷却塔系に
酸フィードを使うことがふつう行われるが、上記酸の供
給が有する取扱者への危険は、高pHで働らくスケル抑
制剤を見出すことさらに重要にする。
【0016】水運搬系におけるスケール形成を減らすた
めの初期の努力はは、タンニン、変性リグニン、アルギ
ン、他の類似物質のような化合物を使用した。キレート
化剤または金属イオン封鎖剤も、スケール形成炭酸カル
シウムの沈殿または結晶化の防止に使われてきた。炭酸
カルシウムスケール抑制物質として従来活発に探述され
てきた別の型の試剤は、しきい活性抑制剤である。上記
物質は化学量論的に要求される量よりかなり低い量でス
ケール抑制剤として有効であり、この量はしきい量と呼
ばれる。無機ポリリン酸塩が上記しきい活性抑制剤とし
て長く使われてきた。上記物質の例としては、フィンク
(Fink)の米国特許第2,358,222号、ハッチ
の米国特許第2,539,305号、ラルソンの米国特
許第3,434,969号参照。アクリルアミドおよび
アクリル酸から誘導される群を含め、ある種の水溶性重
合体が、スケール形成炭酸カルシウムを含む水のコンデ
ィショニングに使われてきた。たとえば、米国特許第
2,783,200号、第3,514,476号、第
2,980,610号、第3,285,886号、第
3,463,730号、第3,518,204号、第
3,928,196号、第3,965,027号、第
4,936,987号参照。特に、ポリアクリル酸塩、
ポリマレイン酸無水物、アクリル酸塩とスルホン酸の共
重合体、スルホン化スチレン重合体のような陰イオン高
分子電解質が使われてきた。たとえば、米国特許第4,
640,793号、第4,650,591号、第4,6
71,888号参照。しかし、しきいアルカリ土類金属
スケール抑制剤として使うとき、これらの重合体は大用
量を必要とし、操作費を増す。
【0017】イタコン酸は、種々の応用に有用な種々の
共重合体製造で単量体として使われてきた。たとえば、
米国特許第4,687,789号は、アクリル酸2.5
〜96%、メタクリル酸2−95%、イタコン酸2−4
0%のターポリマーからなる水性顔料組成物の製法を記
載している。しかし、上記ターポリマーのスケール防止
使用については触れていない。
【0018】米国特許第4,485,223号は、アク
ル酸またはメタクリル酸単位5−90モル%とイタコン
酸単位約95〜10モル%からなり、数平均分子量約5
00−7000をもつ共重合体のスケール防止剤として
の使用を開示している。本発明の方法で使うターポリマ
ーとは異なり、イタコン酸単位約95〜60モル%が存
在するのが好ましい。
【0019】米国特許第4,457,847号は、カル
ボン酸塩官能基少なくとも30重量%を含み、500〜
50,000の範囲の分子量をもつ水溶性金属イオン封
鎖剤アニオンビニル重合体のスケール防止剤としての使
用を開示している。アクリル酸、メタクリル酸、イタコ
ン酸単量体を挙げているが、本発明の方法で使うターポ
リマーについては提案はなく、高pHでのその独特のカ
ルシウム許容量についても提案はない。
【0020】(メタ)アクリル酸とイタコン酸の共重合
体の他の非スケール防止的使用も知られている。たとえ
ば、米国特許第3,308,067号(洗剤、ビルダ
ー)、第3,366,509号(のり剤)、第3,50
7,647号(石版印刷において)参照。
【0021】本発明は、単量体の次のモル比AA25−
35:MAA30−40:IA30−35をもつターポ
リマーの10−100mg/lの濃度を確立するのに十
分な量で、水性系に添加することからなる、水性系にお
けるスケール形成塩の沈殿と析出の抑制法に関する。特
に、本発明は、炭酸カルシウムがスケール形成塩であ
り、ターポリマーが次の単量体モル比AA30:MAA
30:IA40を有し、上記ターポリマーを30−50
mg/lの濃度を確立するのに十分な量で処理する水性
系に添加する上記方法に関する。
【0022】本発明はさらに、(a)次の単量体モル比
AA25−35:MAA30−40:IA30−45を
もつターポリマーの10−100mg/lの濃度を確立
するのに十分な量を、(b)水溶性ホスホン酸塩と共に
水性系に添加することからなる、水性系におけるスケー
ル形成塩の沈殿と析出の抑制法に関する。ただし、
(a)対(b)の比は1.5:1.0〜1.0:1.5
である。
【0023】本発明の処理法で使うスケール抑制組成物
は、イタコン酸のターポリマー、特に単量体モル比AA
25−35:MAA30−40:IA30−45をもつ
イタコン酸(IA)、アクリル酸(AA)、メタクリル
酸(MAA)のターポリマーである。このターポリマー
組成物は次の一般式による構造形で表わすことができ
る。
【化2】 式中、x、y、zはAA25−35:MAA30−4
0:IA30−45の単量体モル比を表わす数である。
【0024】本発明の処理法に有用な特定のターポリマ
ーは、たとえば単量体モル比AA31:MAA37:I
A32、AA33:MAA33:IA33、およびAA
30:MAA30:IA40をもつものである。
【0025】本発明の処理法に使うターポリマーは、米
国特許第4,687,789号に記載の操作により製造
するのが好ましいが、単量体の反応率を実質上改良する
ことがわかっている米国特許第4,485,223号に
記載の方法で仕込む単量体を使う。そこで、上記ターポ
リマーの製造に使う典型的重合操作は次の工程からな
る: a)イタコン酸、酢酸銅(II)(触媒として)、水を予
備仕込し、還流にし、 b)還流で、アクリル酸とメタクリル酸の単量体混合物
を4時間で供給し、 c)還流で、25%過酸化水素と2.5%メタ重亜硫酸
ナトリウムの別々の開始剤流を4.5時間で供給し、 d)開始剤の供給完了後重合混合物を還流で1時間保持
し、 e)混合物を冷し、pHを5.0−5.5に調節するの
に十分な50%NaOHを加え、 f)重合体溶液を冷し、そのまま使う。
【0026】本発明のスケール抑制処理法で使うターポ
リマーの分子量は、重量平均分子量で500−10,0
00、好ましくは1,000−5,000、最も好まし
くは2,000−4,000である。製造したターポリ
マーの分子量は、はじめに1NNaCl溶液中、pH約
8.5、30℃で行う固有粘度測定を使ってチェックし
た。還元粘度は5g/dl、3.33g/dl、2.5
g/dlで測定し、ハギンス式で最小二乗法で確かめ
た。分子量による相対溶出時間を校正するため、ポリア
クリル酸標準を使うGPCによっても、分子量をチェッ
クした。
【0027】本発明の処理法の一部分として、上記イタ
コン酸ターポリマーを水溶性ホスホン酸塩と共に使うこ
とが有利なことがわかった。この組成物はスケール析出
抑制に使うのによく知られており、たとえば2−ホスホ
ノ−1,2,4−トリカルボキシブタン、アミノトリ
(メチレンホスホン酸)、ヒドロキシエチリデンジホス
ホン酸、ホスホノコハク酸、ベンゼンホスホン酸、2−
アミノエチルホスホン酸、メチルアミノジメチルホスホ
ナート、ポリアミノホスホナートなどを含む。本発明の
処理法に使うイタコン酸ターポリマーと共に使うのに適
する型の他の水溶性ホスホン酸塩は米国特許第3,83
7,803号に記載されている。好ましいホスホン酸塩
は、2−ホスホノ−1,2,4−トリカルボキシブタ
ン、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、ヒドロキシエ
チリデンジホスホン酸である。本発明の処理法で使おう
とするスケール抑制組成物の全濃度を前述し、イタコン
酸ターポリマーと水溶性ホスホン酸塩の組合せを使う場
合、述べた濃度は両抑制剤物質の合計濃度である。ふつ
う、ターポリマー対ホスホン酸塩の比は4:1〜1:
4、好ましくは1.0:1.5〜1.5:1.0であ
る。
【0028】上記組成物のいずれかを、水性系において
スケール形成塩の沈殿と析出の抑制に使うときは、上記
水性系で10−100mg/lの濃度を確立するのに十
分な量で添加するとき、その目的に有効に使用できる。
好ましくは、添加量は20−75mg/lの濃度を確立
するのに十分であり、最も好ましくは添加量は30−5
0mg/lの化合物濃度を確立するのに十分である。し
かし、本発明の背景で詳しく説明した型の多くの因子
が、水性系でアルカリ土類金属の抑制、特に炭酸カルシ
ウムスケール形成の最大量の抑制を達成するために、特
定の水性系に添加する、所望により水溶性ホスホン酸塩
を含むイタコン酸ターポリマー組成物の実際量を決定す
ることがわかる。その量の計算はこの分野の当業者には
明らかである。
【0029】「沈殿抑制」の用語は、しきい抑制、分
散、可溶化、または粒度減少を含むことを意味してい
る。
【0030】「スケール形成塩」の用語は、炭酸カルシ
ウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、ホスホン酸
カルシウム(ヒドロキシエチリデンジホスホン酸カルシ
ウムを含め)、シュウ酸カルシウム、フッ化カルシウ
ム、硫酸バリウム、マグネシウム塩を含むスケール形成
塩のどれも含むことを意味するが、これらに限定されな
い。
【0031】「水性系」の用語は、冷却水、ボイラー
水、脱塩、ガススクラバー、溶鉱炉、汚水スラッジ、熱
コンディショニング装置、逆浸透、糖蒸発器、紙パルプ
加工、採鉱回路などを含め水を含むまたは利用する商業
的または工学的系を含むことを意味するが、これらに限
定されない。
【0032】所望により水溶性ホスホン酸塩を含む特定
のイタコン酸ターポリマー組成物を、飲料用水源を含め
水性系に添加する方式は、当業者には簡単なことであ
る。既知の設計の機械的ディスペンサによって、細かく
粉砕した固体形で添加できる。また、固体形だが、活性
成分固体粒子が水溶性のまたは所望により少しも溶解し
ない物質に結合されたマトリックス型で添加できる。上
記マトリックスは、活性成分粒子の規則的浸出または溶
解を可能にし、処理される水中でスケール抑制組成物の
持続的遊離と一層変化しない濃度を得ることができる。
所望により水溶性ホスホン酸塩を含む特定のイタコン酸
ターポリマー組成物を、当該技術でよく知られたディス
ペンサから液体形で分与するために濃厚溶液形で調製も
できる。所望により水溶性ホスホン酸塩を含むイタコン
酸ターポリマー組成物を、飲料用水源を含め水性系に分
与するため、他の化学処理剤と混合することもでき、こ
れらの組合せは固体または液体形で分与できる。
【0033】以下の実施例は、本発明のスケール防止処
理方法に使用されるターポリマーの具体例を示すもので
あるが、いかなる意味においても本発明の範囲を限定す
ることを意図するものではない。
【0034】実施例1 pH9CaCO3スケール防止 手法 :以下の試験方法に従い、本発明の処理方法に使用
する各種ターポリマーを、pH9におけるCaCO3
ケール防止について評価した。 条件:Ca2+250mg/L;全アルカリ度(HCO3 -
として)600mg/L;80%HCO3 -/20%CO
3 2-の自然緩衝によるpH;55℃で24時間。 手順:(1)所望濃度の防止剤をフラスコに加える;
(2)0.313MのCaCl2・2H2O溶液10ml
を加えてCa2+250mg/Lとする;(3)33g/
LのNaHCO3 -10mlを加えてHCO3480mg
/Lとし、10.6g/LのNa2CO310mlを加え
てCO3 2-120mg/Lとする;(4)約9であるp
Hを記録し、フラスコに栓をしてビーカー浴またはオー
ブン中で55℃に保つ;(5)24時間経過時にフラス
コを取出し、濾過して(6)濾液のカルシウム濃度をS
chwarzenbach法で滴定し;防止率(%)を計算する。上
記Schwarzenbach滴定は、以下のようにして行う。溶液
の色を赤から鮮かな青に変えるのに要する0.01Mの
EDTA溶液のml数を記録する(VE)。防止率
(%)は次の式に従って計算する: O=防止剤を入れないときのSchwarzenbach滴定値
(対照)。20.0mlの試料を用いれば滴定値は5.
0〜6.0ml(Ca2+100〜120mg/L、25
0〜300mg/L(CaCO3換算))となるはずで
ある。 VT=沈積が生じないときのSchwarzenbach滴定値。滴
定値は10ml(0.1MのCaCl2・2H2O25m
lを蒸留水で500mlに希釈すれば、試料20mlに
対してSchwarzenbach滴定値10.0mlが得られるよ
うに標定されるはずである。)(Ca2+200mg/
L、500mg/L(CaCO3換算))となるはずで
ある。 VE=試料溶液中に防止剤が存在するときの個々の試料
のSchwarzenbach滴定値。結果 :上記手法にしたがい、下記の結果が得られた。 表 1 試料No. モノマー 重量比 防止率(%) 30ppm 40ppm 50ppm WT-315A* AA/IA/MAA 31/32/37 72 72 79 1 AA/IA/MAA 33/33/34 71 85 83 2 AA/IA/MAA 30/40/30 76 84 88 3 AA/IA/MAA 25/50/25 71 74 82 4 IA 100% 34 28 29 *Polacryl Co.(Coatex S.A.,Caluire,France の一事業部)の商品 。
【0035】実施例2 防止効果に対する重合の影響 米国特許第4,687,789号に記載される方法にし
たがった重合によると変換率が満足できるものではなか
った。その方法に変更を加え、イタコン酸を予め仕込み
中和しないで重合を行ったところ、変換率が大きく向上
した。防止率(%)にも相当する向上があった。製造さ
れたターポリマーの分子量は、pH約8.5および30
℃において1NのNaCl溶液中で固有粘度測定を行う
ことにより、最初にチェックした。還元粘度は5、3.
33および2.5g/dlと測定され、最小二乗法によ
りHuggins式に整合した。分子量についても、GPCに
よりポリアクリル酸標準を用いて分子量に対する相対溶
出時間の関係からチェックを行った。本発明の方法で用
いるターポリマーのスケール防止性能をさらによく識別
するため、上記実施例1に記載したCaCO3防止測定
に用いた手法を、等量のカルシウムおよびアルカリ度
(ならびに防止剤)溶液を試験温度55℃で混合するこ
とにより変更した。この変法を以下に述べる。手法 :ストック溶液−(a)CaCl2−CaCl2・H
2O46g(0.313M)を蒸留水に溶解する;
(b)HCO3 -/CO3 2-−NaHCO333gおよびN
2CO310.6gを蒸留水に溶解する;(c)防止剤
溶液−防止剤を蒸留水に溶解して活性固形分ベースで
0.5g/Lの濃度とし、pHを8.5に調整する。 加熱する溶液−(a)アルカリ度溶液−蒸留水240g
を栓つきフラスコに入れ、55℃に調節されたオーブン
または水浴中におく;(b)Ca−防止剤溶液−蒸留水
を250mlフラスコに入れ、続いて0.313MのC
aCl2溶液10mlと防止剤溶液を加え、フラスコに
栓をして55℃に調節されたオーブンまたは水浴中にお
く。 試験溶液の調製−(a)アルカリ度の添加−HCO3 -
CO3 2-溶液10mlをアルカリ度フラスコに入れる;
(b)溶液の混合−アルカリ度および防止剤溶液を50
0mlフラスコに入れる。その際、両溶液を同時にすば
やくろうとを通して冷却をできるだけ防ぐ。pHを測定
し、フラスコに栓をして55℃の定温に24時間おく。 試験溶液の分析−試験溶液10mlを採り、0.2μm
フィルターを通して適当な容器に入れ、Schwarzenbach
法によりカルシウムを滴定して防止率(%)を算出す
る。得られた結果を下記表中の値として示す。 表2 33/33/34AA/MAA/IAターポリマー 試料 変換(重量%) [h] 防止率(%) No. AA MAA IA dl/g Mw (50ppm) 5a 64 82 63 0.052 2,000 --- 6b 91 99 99 0.039 2,000 --- 1c 99.5 100 100 0.062 3,000 80.7 WT-315A 100 100 100 0.068 2,300 68.3 a 米国特許第4,687,789号の実施例1にした
がって製造。 b モノマーおよび予備仕込みをpH約5.0まで中和
する点を除いて上記した記載の通り。 c 上記に記載の通り;実施例1の試料No.1と同
じ。
【0036】実施例3 他のターポリマーの組合せ 本発明のスケール防止法に使用する他のターポリマーに
つき、上記実施例2に記載の試験法を用いて評価を行っ
た。比較のため、アクリル酸またはメタクリル酸あるい
はその両方が用いられない(両方の場合はイタコン酸ホ
モポリマーになる)コポリマーを試験した。試験結果を
下記表中の値として示す。 表3 AA/MAA/IAターポリマー 試料 組成(重量%) [h] 防止率(%) No. AA MAA IA dl/g Mw (50ppm) 1 33.0 33.0 34.0 0.062 3,000 80.7 7 30.0 30.0 40.0 0.065 3,000 78.5 8 25.0 25.0 50.0 0.051 2,000 59.1 9 40.0 0.0 60.0 0.113 --- 62.2 10 0.0 0.0 100.0 0.049 --- 61.1
【0037】実施例4 ターポリマー:ホスホネート組合せ ターポリマーとホスホネートの組合せに係る本発明の態
様をさらに説明するため、下記に記載するようなベンチ
トップ動的試験を採用し、特にスケール付着抑制効果を
評価した。手法 :Caおよびアルカリ度をHCO3 -:CO3 2-=8
0:20の比で含む水を蒸発ならびにCa2+およびHC
3 -イオンの添加により77×CaCO3乃至300×
CaCO3の飽和度に濃縮する。装置内の伝熱面はアド
ミラルティ黄銅でできたUチューブである。装置のルー
プには温浴、冷浴および3つのセルが含まれる。それぞ
れのセルはジャケット付ビーカーからなり、伝熱Uチュ
ーブ、pHコントローラー、レベルコントローラー、温
度計、排気弁および補給タンクが備わっている。pHは
9.0に保ち、温度は55℃に保ち、空気流は80〜8
5ml/分とすると、蒸発速度は1日当り約3分の2リ
ットルになる。Uチューブを取除き、残る溶液を溶存お
よび懸濁固形物、アルカリ度、ClならびにPO4につ
いて分析する。アルカリ度は試料を0.2μmフィルタ
ーで濾過してただちに測定する。沈積が生じていたりコ
ロイド状の懸濁物がある場合には、試料を濾過しないで
粒子の大きさとゼータ電位を測定する。Uチューブ上の
スケール析出物は塩酸溶液で除去し、CaおよびPO4
について分析する。これらの評価で用いるホスホネー
ト:ポリマーの重量比は1.5:1.0であり、添加量
はいずれも25ppmである。得られた結果を下記表中
の値に示す。 表4 析出量 粒径 ゼータ電位 試料 Ca(mg) AT300×(nm) (mV) HEDP/AMP/ 1.40 1185 -5 WT-315A pHreeGUARD 2300 18.28 335 -3.9 P0 (チューブ)mg Ca(mg) MADMP/WT-315A 1.18 4.0 Bayhibit AM/ TRC-233 1.21 1.88 HEDP=ヒドロシエチリデンジホスホン酸 AMP=アミノトリ(メチレンホスホン酸) WT−315A=Polacryl Co.の商品 pHreeGUARD2300=HEDP/AMP/TRC
−233(60/40アクリル酸/アクリルアミドメチ
ルプロパンスルホン酸コポリマー) MADMP=メチルアミノジメチルホスホネート;CH
2N(CH2PO3H)2 BayhibitAM=2−ホスホノ−1,2,4−トリカルボ
キシブタン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 レオナルド ジェー.パーシンスキ アメリカ合衆国,15220 ペンシルヴァニ ア,ピッツバーグ.オーチャード スプリ ング ロード 340 (72)発明者 ビヴァリィ ベンディクスン アメリカ合衆国,15108 ペンシルヴァニ ア,コラオポリス.ステイト アヴェニュ ー 1410 (72)発明者 ギャリイ エフ.マッツ アメリカ合衆国,15106 ペンシルヴァニ ア,カーネギー,アルデン ロード 207

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 約8.5以上のpHおよび約250Xの
    カルサイト飽和度を有する水性系におけるスケール形成
    性塩の沈積および析出を防止する方法において、モノマ
    ーのモル比: 25−35 AA : 30−40 MAA : 30−45 IA (ただし、AAはアクリル酸、MAAはメタクリル酸、
    IAはイタコン酸を意味する。)を有するターポリマー
    を、その濃度が10乃至100mg/Lとなるように該
    系に加えることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 該スケール形成性塩が炭酸カルシウムで
    あり、該ターポリマーがモノマーのモル比: 30 AA :30 MAA :40 IA を有し、該ターポリマーはその濃度が30乃至50mg
    /Lとなるように該処理すべき水性系に加えられる請求
    項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 該処理すべき水性系が冷水塔である請求
    項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 約8.5以上のpHおよび約250Xの
    カルサイト飽和度を有する水性系におけるスケール形成
    性塩の沈積および析出を防止する方法において、(a)
    モノマーのモル比: 25−35 AA : 30−40 MAA : 30−45 IA (ただし、AAはアクリル酸、MAAはメタクリル酸、
    IAはイタコン酸を意味する。)を有するターポリマー
    を、その濃度が10乃至100mg/Lとなるように該
    系に加え、これとともに(b)水溶性ホスホネートを加
    え、上記(a)と(b)の比が4.0:1.0乃至1.
    0:4.0となるようにすることを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 該水溶性ホスホネートが2−ホスホノ−
    1,2,4−トリカルボキシブタン、アミノトリ(メチ
    レンホスホン酸)、ヒドロキシエチリデンジホスホン
    酸、ホスホノ琥珀酸、ベンゼンホスホン酸、2−アミノ
    エチルホスホン酸、メチルアミノジメチルホスホネー
    ト、およびポリアミノホスホネート類からなる群から選
    ばれる請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 該スケール形成性塩が炭酸カルシウムで
    あり、該ターポリマーがモノマーのモル比: 30 AA :30 MAA : 40 IA を有し、該水溶性ホスホネートがヒドロキシエチリデン
    ジホスホン酸であり、該ターポリマー及び水溶性ホスホ
    ネートが30乃至50mg/Lの濃度となるように該処
    理すべき水性系にともに加えられる請求項4記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 該処理すべき水性系が冷水塔である請求
    項6の方法。
  8. 【請求項8】 該ターポリマー:ホスホネートの比が
    1.0:1.5乃至1.5:1.0の範囲にある請求項
    7記載の方法。
  9. 【請求項9】 モノマーのモル比: 25−35 AA : 30−40 MAA : 30−45 IA (ただし、AAはアクリル酸、MAAはメタクリル酸、
    IAはイタコン酸を意味する。)、および重量平均分子
    量約500乃至10000を有し、 a)イタコン酸モノマーを予め酢酸第二銅触媒および水
    とともに仕込んで加熱還流し; b)還流条件でアクリル酸およびメタクリル酸のモノマ
    ー混合物を反応混合物に約4時間かけて添加し; c)還流条件で25%過酸化水素および2.5%メタ重
    亜硫酸ナトリウムの開始剤をそれぞれ別々に反応混合物
    に約4時間半かけて注ぎ; d)反応混合物を開始剤の添加完了後約1時間還流条件
    に保ち; e)反応混合物を冷却し十分量の50%NaOHを加え
    てpHを5.0乃至5.5に調整し; f)生成するポリマー溶液を次いで冷却して最終生成物
    を得ることからなる重合工程に従って製造されるターポ
    リマー。
  10. 【請求項10】 約8.5以上のpHおよび約250X
    のカルサイト飽和度を有する水性系におけるスケール形
    成性塩の沈積および析出を防止する方法において、請求
    項9のターポリマーをその濃度が10乃至100mg/
    Lとなるように該系に加えることを特徴とする方法。
  11. 【請求項11】 約8.5以上のpHおよび約250X
    のカルサイト飽和度を有する水性系におけるスケール形
    成性塩の沈積および析出を防止する方法において、
    (a)請求項9のターポリマーをその濃度が10乃至1
    00mg/Lとなるように該系に加え、これとともに
    (b)水溶性ホスホネートを(a)と(b)の比が4.
    0:1.0乃至1.0:4.0となるように加えること
    を特徴とする方法。
  12. 【請求項12】 約8.5以上のpHおよび約250X
    のカルサイト飽和度を有する水性系におけるスケール形
    成性塩の沈積および析出を防止するための組成物におい
    て、(a)請求項9のターポリマーおよび(b)水溶性
    ホスホネートから成り、(a)と(b)の比が4.0:
    1.0乃至1.0:4.0であることを特徴とする方
    法。
JP15556392A 1991-04-30 1992-04-30 高pHスケール抑制用イタコン酸ターポリマー Pending JPH06165997A (ja)

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