JPH06167729A - 非線形光学材料およびその製造方法 - Google Patents
非線形光学材料およびその製造方法Info
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- JPH06167729A JPH06167729A JP43A JP32157992A JPH06167729A JP H06167729 A JPH06167729 A JP H06167729A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 32157992 A JP32157992 A JP 32157992A JP H06167729 A JPH06167729 A JP H06167729A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 局所電場の増大効果によって非線形光学特性
の向上ができ、かつ良好な非線形光学特性を有する非線
形光学材料及びその製造方法を提供する。 【構成】 スパッタ装置13を用いてCu2 Oと窒化ア
ルミニウムのターゲット1,2に高周波電力を供給して
順次シャツター6、7を開閉しスパッタリングを行う。
この際、Cu2 O微粒子形成後に、水素ガスの電子サイ
クロトロン共鳴プラズマを照射して、Cu2 O微粒子の
上面をCuに還元してCu2 OとCuの複合微粒子を形
成し、次いで窒化アルミニウムの非晶質薄膜を形成す
る。この一連の行程を繰り返し行って非線形光学材料を
得る。
の向上ができ、かつ良好な非線形光学特性を有する非線
形光学材料及びその製造方法を提供する。 【構成】 スパッタ装置13を用いてCu2 Oと窒化ア
ルミニウムのターゲット1,2に高周波電力を供給して
順次シャツター6、7を開閉しスパッタリングを行う。
この際、Cu2 O微粒子形成後に、水素ガスの電子サイ
クロトロン共鳴プラズマを照射して、Cu2 O微粒子の
上面をCuに還元してCu2 OとCuの複合微粒子を形
成し、次いで窒化アルミニウムの非晶質薄膜を形成す
る。この一連の行程を繰り返し行って非線形光学材料を
得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非線形光学効果を利用
した光デバイスの基礎をなす非線形光学材料およびその
製造方法に関するもので、とくに酸化物半導体微粒子分
散非晶質薄膜およびその製造方法に関するものである。
した光デバイスの基礎をなす非線形光学材料およびその
製造方法に関するもので、とくに酸化物半導体微粒子分
散非晶質薄膜およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術としては、例えばジャーナル
オブ ザ オプティカル ソサエティ オブ アメリ
カ第73巻第647頁(Journal of the
Optical Society of Ameri
ca 73, 647(1983))に記載されている
CdSx Se1-x をホウケイ酸ガラスに分散したカット
オフフィルタガラスを非線形光学材料に用いるものがあ
る。このカットオフフィルタガラスはCdSx Se1-x
とホウケイ酸ガラス材料を白金ルツボに入れ1600℃
程度の高温で溶融し作製している。
オブ ザ オプティカル ソサエティ オブ アメリ
カ第73巻第647頁(Journal of the
Optical Society of Ameri
ca 73, 647(1983))に記載されている
CdSx Se1-x をホウケイ酸ガラスに分散したカット
オフフィルタガラスを非線形光学材料に用いるものがあ
る。このカットオフフィルタガラスはCdSx Se1-x
とホウケイ酸ガラス材料を白金ルツボに入れ1600℃
程度の高温で溶融し作製している。
【0003】このようにして得られた、半導体微粒子分
散ガラスは、光非線形性を示し、その原因として、半導
体材料の微粒子化による局所電場の増大があるといわれ
ている。(フィジカル レビュー B 第35巻811
3頁(Physical Review 35,811
3(1987)))
散ガラスは、光非線形性を示し、その原因として、半導
体材料の微粒子化による局所電場の増大があるといわれ
ている。(フィジカル レビュー B 第35巻811
3頁(Physical Review 35,811
3(1987)))
【0004】
【発明が解決しようとする課題】半導体微粒子の有する
非線形光学効果を利用した非線形光学材料においては、
半導体含有量が多く、半導体組成が化学的量論比に優
れ、半導体の化学的ないしは物理的損傷が少なく、半導
体微粒子がマトリックス中に均一に分散し粒子径分布も
小さいものほど、良好な非線形光学効果を期待できる。
非線形光学効果を利用した非線形光学材料においては、
半導体含有量が多く、半導体組成が化学的量論比に優
れ、半導体の化学的ないしは物理的損傷が少なく、半導
体微粒子がマトリックス中に均一に分散し粒子径分布も
小さいものほど、良好な非線形光学効果を期待できる。
【0005】しかしながら、従来の半導体微粒子分散ガ
ラスからなる非線形光学材料ないしはその製造方法にお
いては、次のような課題があった。CdSx Se1-x と
ホウケイ酸ガラスを1600℃以上の高温で溶融して作
製するために、CdSx Se1-x などの半導体微粒子の
表面が雰囲気ガスやホウケイ酸ガラスと反応して酸化な
ど化学変化をおこす。このために半導体組成の制御が極
めて難しいものとなる。さらにCdSx Se1-x をホウ
ケイ酸ガラスに2〜4重量%以上均質に分散させること
が困難である。すなわち、半導体をガラス中に2〜4重
量%以上含有させると、冷却速度が遅いため、半導体の
粒径が非常に大きくなって微粒子として存在し得なくな
り、ガラスを失透させたり、半導体の光吸収端近傍の発
光スペクトル強度を低下させたりして、非線形光学効果
の発現に悪影響を及ぼす。このため、半導体微粒子をガ
ラス中に2〜4重量%程度以上均一に分散させることは
困難である。
ラスからなる非線形光学材料ないしはその製造方法にお
いては、次のような課題があった。CdSx Se1-x と
ホウケイ酸ガラスを1600℃以上の高温で溶融して作
製するために、CdSx Se1-x などの半導体微粒子の
表面が雰囲気ガスやホウケイ酸ガラスと反応して酸化な
ど化学変化をおこす。このために半導体組成の制御が極
めて難しいものとなる。さらにCdSx Se1-x をホウ
ケイ酸ガラスに2〜4重量%以上均質に分散させること
が困難である。すなわち、半導体をガラス中に2〜4重
量%以上含有させると、冷却速度が遅いため、半導体の
粒径が非常に大きくなって微粒子として存在し得なくな
り、ガラスを失透させたり、半導体の光吸収端近傍の発
光スペクトル強度を低下させたりして、非線形光学効果
の発現に悪影響を及ぼす。このため、半導体微粒子をガ
ラス中に2〜4重量%程度以上均一に分散させることは
困難である。
【0006】さらに、以上の製造方法はガラス中に半導
体微粒子を分散させるものであり、微粒子化による局所
電場の向上には限界がある。本発明は、係る課題に鑑み
てなされたものであり、局所電場の増大と半導体微粒子
の分散量を増加し得る非線形光学材料、および、その製
造方法を提供することを目的とする。
体微粒子を分散させるものであり、微粒子化による局所
電場の向上には限界がある。本発明は、係る課題に鑑み
てなされたものであり、局所電場の増大と半導体微粒子
の分散量を増加し得る非線形光学材料、および、その製
造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の非線形光学材料は、Cu2 O、Ag2 O、P
b2 Oから選ばれた1種の酸化物半導体の微粒子の表面
の一部を前記酸化物半導体を構成する金属材料の薄膜に
よって覆われた複合微粒子が、前記酸化物半導体より大
きな光学的バンドギャップを有する炭化物または窒化物
非晶質膜中に分散されてなる非線形光学材料からなる。
に本発明の非線形光学材料は、Cu2 O、Ag2 O、P
b2 Oから選ばれた1種の酸化物半導体の微粒子の表面
の一部を前記酸化物半導体を構成する金属材料の薄膜に
よって覆われた複合微粒子が、前記酸化物半導体より大
きな光学的バンドギャップを有する炭化物または窒化物
非晶質膜中に分散されてなる非線形光学材料からなる。
【0008】本発明の前記非線形光学材料においては、
酸化物半導体微粒子と金属薄膜との膜厚比が0.01〜
0.2であることが好ましい。本発明の非線形光学材料
の製造方法は、基板上に、(a)Cu2 O、Ag2 O、
Pb2 Oから選ばれた1種の酸化物半導体の微粒子を形
成する工程、(b)次いで前記酸化物半導体微粒子の上
面を還元することにより前記酸化物半導体微粒子の表面
の一部を前記酸化物半導体を構成する金属材料の薄膜で
覆われた複合微粒子とする工程、(c)さらに前記酸化
物半導体より大きな光学的バンドギャップを有する炭化
物または窒化物非晶質膜をこの上に形成する工程とから
なる前記(a)、(b)、(c)の一連の工程を繰り返
すことを特徴とする前記複合微粒子が前記非晶質膜中に
分散されてなる非線形光学材料の製造方法である。
酸化物半導体微粒子と金属薄膜との膜厚比が0.01〜
0.2であることが好ましい。本発明の非線形光学材料
の製造方法は、基板上に、(a)Cu2 O、Ag2 O、
Pb2 Oから選ばれた1種の酸化物半導体の微粒子を形
成する工程、(b)次いで前記酸化物半導体微粒子の上
面を還元することにより前記酸化物半導体微粒子の表面
の一部を前記酸化物半導体を構成する金属材料の薄膜で
覆われた複合微粒子とする工程、(c)さらに前記酸化
物半導体より大きな光学的バンドギャップを有する炭化
物または窒化物非晶質膜をこの上に形成する工程とから
なる前記(a)、(b)、(c)の一連の工程を繰り返
すことを特徴とする前記複合微粒子が前記非晶質膜中に
分散されてなる非線形光学材料の製造方法である。
【0009】前記本発明の非線形光学材料の製造方法に
於いては、酸化物半導体微粒子の上面を還元する手段
が、還元性ガスによる電子サイクロトロン共鳴プラズマ
を用いた還元方法であることが好ましい。
於いては、酸化物半導体微粒子の上面を還元する手段
が、還元性ガスによる電子サイクロトロン共鳴プラズマ
を用いた還元方法であることが好ましい。
【0010】
【作用】本発明の非線形光学材料に於いて、Cu2 O、
Ag2 O、Pb2 Oの酸化物半導体は赤銅鉱形結晶であ
り、大きな励起子の束縛エネルギーを有しているので、
室温でも励起子による非線形光学効果が容易に発現でき
る。また、この酸化物半導体の表面に酸化物半導体を金
属材料で覆ったので、金属表面に電場の集中がおこり、
局所電場を増大できる。金属材料に、酸化物半導体を構
成する金属材料を用いたので、酸化物半導体への不純物
の混入を防ぐことができる。さらに、酸化物半導体と金
属との複合微粒子を窒化物または炭化物中に分散させた
ので、金属表面の酸化等による劣化がない。
Ag2 O、Pb2 Oの酸化物半導体は赤銅鉱形結晶であ
り、大きな励起子の束縛エネルギーを有しているので、
室温でも励起子による非線形光学効果が容易に発現でき
る。また、この酸化物半導体の表面に酸化物半導体を金
属材料で覆ったので、金属表面に電場の集中がおこり、
局所電場を増大できる。金属材料に、酸化物半導体を構
成する金属材料を用いたので、酸化物半導体への不純物
の混入を防ぐことができる。さらに、酸化物半導体と金
属との複合微粒子を窒化物または炭化物中に分散させた
ので、金属表面の酸化等による劣化がない。
【0011】従って局所電場の増大と半導体微粒子の分
散量を増加し得る、また酸化による劣化が生じにくい非
線形光学特性の優れた非線形光学材料を提供できる。前
記本発明の非線形光学材料において、酸化物半導体微粒
子と金属薄膜との膜厚比が0.01〜0.2である好ま
しい態様とすることにより、この膜厚比の範囲が、酸化
物半導体微粒子を金属で覆ったことによる電場の集中効
果の最適範囲であり、電場の集中効果を最大限に発揮で
きる。
散量を増加し得る、また酸化による劣化が生じにくい非
線形光学特性の優れた非線形光学材料を提供できる。前
記本発明の非線形光学材料において、酸化物半導体微粒
子と金属薄膜との膜厚比が0.01〜0.2である好ま
しい態様とすることにより、この膜厚比の範囲が、酸化
物半導体微粒子を金属で覆ったことによる電場の集中効
果の最適範囲であり、電場の集中効果を最大限に発揮で
きる。
【0012】前記本発明の非線形光学材料の製造方法の
発明については、酸化物半導体微粒子の表面を還元する
ことにより金属薄膜が形成されるので、酸化物半導体微
粒子上に更に金属膜を形成する方法に比べて、均一かつ
薄く金属薄膜を形成でき、半導体内部への光の透過がさ
またげられない範囲に金属薄膜の形成をコントロールし
やすい。また、金属薄膜形成後に窒化物または炭化物非
晶質膜を形成するので、制御よく形成できる。また、一
連の工程を別々に行うので、均一な組成で比較的均一な
粒子径の酸化物半導体微粒子を形成でき、また分散量も
制御できる。
発明については、酸化物半導体微粒子の表面を還元する
ことにより金属薄膜が形成されるので、酸化物半導体微
粒子上に更に金属膜を形成する方法に比べて、均一かつ
薄く金属薄膜を形成でき、半導体内部への光の透過がさ
またげられない範囲に金属薄膜の形成をコントロールし
やすい。また、金属薄膜形成後に窒化物または炭化物非
晶質膜を形成するので、制御よく形成できる。また、一
連の工程を別々に行うので、均一な組成で比較的均一な
粒子径の酸化物半導体微粒子を形成でき、また分散量も
制御できる。
【0013】また、前記本発明の非線形光学材料の製造
方法に於いて、酸化物半導体微粒子の上面を還元する手
段が、還元性ガスによる電子サイクロトロン共鳴プラズ
マを用いた還元方法である好ましい態様とすることによ
り、高励起・高密度の電子サイクロトロン共鳴(EC
R)プラズマを用いることによって、還元作用に重要な
役割を果たすイオンやラジカルを多量に発生でき、かつ
低圧でプラズマを形成できるので、イオンやラジカルを
酸化物半導体の表面まで輸送でき、確実にかつ、容易に
酸化物半導体微粒子表面を金属薄膜層とすることができ
る。
方法に於いて、酸化物半導体微粒子の上面を還元する手
段が、還元性ガスによる電子サイクロトロン共鳴プラズ
マを用いた還元方法である好ましい態様とすることによ
り、高励起・高密度の電子サイクロトロン共鳴(EC
R)プラズマを用いることによって、還元作用に重要な
役割を果たすイオンやラジカルを多量に発生でき、かつ
低圧でプラズマを形成できるので、イオンやラジカルを
酸化物半導体の表面まで輸送でき、確実にかつ、容易に
酸化物半導体微粒子表面を金属薄膜層とすることができ
る。
【0014】
【実施例】本発明の窒化物、炭化物の非晶質薄膜として
は、用いる酸化物半導体の種類によっても異なるが、例
えば、窒化ほう素、窒化アルミニウム、窒化チタン、窒
化珪素、炭化ほう素、炭化チタン、炭化珪素を用いると
複合微粒子の分散性が良好となりより好ましい。
は、用いる酸化物半導体の種類によっても異なるが、例
えば、窒化ほう素、窒化アルミニウム、窒化チタン、窒
化珪素、炭化ほう素、炭化チタン、炭化珪素を用いると
複合微粒子の分散性が良好となりより好ましい。
【0015】本発明の非線形光学材料の酸化物半導体微
粒子の大きさは、0.5〜20nm程度が好ましい。前
述のように、還元性気体による還元で金属薄膜の生成を
行う場合、還元性気体としては例えば水素ガスを用いる
ことが、不純物の入り込む恐れも少なく好ましい。
粒子の大きさは、0.5〜20nm程度が好ましい。前
述のように、還元性気体による還元で金属薄膜の生成を
行う場合、還元性気体としては例えば水素ガスを用いる
ことが、不純物の入り込む恐れも少なく好ましい。
【0016】また、酸化物半導体ないしは非晶質薄膜を
作製する手段としては、用いる半導体材料と非晶質材料
の種類によって異なるので、一概に規定しがたいが、例
えば窒化アルミニウムの非晶質薄膜中にCu2 OとCu
の複合微粒子を分散させた場合、ターゲットとして窒化
アルミニウムとCu2 Oを用いたRFスパッタ法(高周
波スパッタリング法)によって容易に作製することがで
きる。そのほかの作製手段としては、熱CVD法、プラ
ズマCVD法、ないしは熱蒸着法などによってもよい。
作製する手段としては、用いる半導体材料と非晶質材料
の種類によって異なるので、一概に規定しがたいが、例
えば窒化アルミニウムの非晶質薄膜中にCu2 OとCu
の複合微粒子を分散させた場合、ターゲットとして窒化
アルミニウムとCu2 Oを用いたRFスパッタ法(高周
波スパッタリング法)によって容易に作製することがで
きる。そのほかの作製手段としては、熱CVD法、プラ
ズマCVD法、ないしは熱蒸着法などによってもよい。
【0017】RFスパッタ法(高周波スパッタリング
法)を採用する場合には、不活性ガスとしてアルゴンガ
スが好ましく用いられる。スパッタリングの圧力条件も
特に制限するものではないが、通常1Pa〜20Pa程
度の圧力範囲で適当な圧力を採用すればよい。ターゲッ
トへの印加電力は、ターゲット材料の種類と、目的とす
る非晶質への微粒子の分散割合などによって異なるの
で、一概に規定しがたいが、例えば、20〜500W程
度である。
法)を採用する場合には、不活性ガスとしてアルゴンガ
スが好ましく用いられる。スパッタリングの圧力条件も
特に制限するものではないが、通常1Pa〜20Pa程
度の圧力範囲で適当な圧力を採用すればよい。ターゲッ
トへの印加電力は、ターゲット材料の種類と、目的とす
る非晶質への微粒子の分散割合などによって異なるの
で、一概に規定しがたいが、例えば、20〜500W程
度である。
【0018】電子サイクロトロン共鳴プラズマについて
は、プラズマを励起するための高周波電源として用いる
マイクロ波の周波数によって決まる磁場、すなわち共鳴
条件を満たす磁場強度(例えば2.45GHzのマイク
ロ波の場合、磁場強度を0.0875Tにする)を与
え、圧力は通常1Pa以下程度が好ましい。
は、プラズマを励起するための高周波電源として用いる
マイクロ波の周波数によって決まる磁場、すなわち共鳴
条件を満たす磁場強度(例えば2.45GHzのマイク
ロ波の場合、磁場強度を0.0875Tにする)を与
え、圧力は通常1Pa以下程度が好ましい。
【0019】本発明の非線形光学材料を堆積するために
用いられる基板は、特に限定はなく、この種の基板とし
て用いられている固体状の基板であればよく、耐熱性の
点では無機材料からなる基板が好ましい。基板が透明で
あることは必ずしも必要ではないが、基板に光を透過さ
せる必要があるような用途に使用する場合や、あるい
は、得られた非線形光学材料の評価、測定のため基板に
光を透過させる必要がある評価、測定方法を採用する場
合などには、基板が例えば可視領域で透明であることが
好ましく、例えばガラス、石英、アルミナその他の透明
基板などが使用できる。
用いられる基板は、特に限定はなく、この種の基板とし
て用いられている固体状の基板であればよく、耐熱性の
点では無機材料からなる基板が好ましい。基板が透明で
あることは必ずしも必要ではないが、基板に光を透過さ
せる必要があるような用途に使用する場合や、あるい
は、得られた非線形光学材料の評価、測定のため基板に
光を透過させる必要がある評価、測定方法を採用する場
合などには、基板が例えば可視領域で透明であることが
好ましく、例えばガラス、石英、アルミナその他の透明
基板などが使用できる。
【0020】複合微粒子の非晶質膜への分散量は特に制
限するものではないが、例えば10〜50重量%程度の
範囲が好ましい。もちろん用途や目的、必要とする性能
などに応じて10重量%以下で用いてもさしつかえな
い。
限するものではないが、例えば10〜50重量%程度の
範囲が好ましい。もちろん用途や目的、必要とする性能
などに応じて10重量%以下で用いてもさしつかえな
い。
【0021】以下、本発明の具体的な実施例を挙げてよ
り具体的に本発明を説明する。 実施例1 図1は本実施例で用いたスパッタ装置の概略構成図であ
る。図1に示すように、酸化物半導体のターゲット1、
非晶質薄膜原料のターゲット2、基板3、基板ホルダー
14およびそれぞれのターゲットに高周波電力を供給す
る高周波電源4、5、ターゲット1、2の前面に配置し
たシャッタ6、7、電子サイクロトロン共鳴プラズマ形
成用のマイクロ波導入口8、石英板9、電磁石10、な
らびにスパッタガスと還元性ガスである水素ガスの供給
口11、12によって、スパッタ装置13は構成されて
いる。
り具体的に本発明を説明する。 実施例1 図1は本実施例で用いたスパッタ装置の概略構成図であ
る。図1に示すように、酸化物半導体のターゲット1、
非晶質薄膜原料のターゲット2、基板3、基板ホルダー
14およびそれぞれのターゲットに高周波電力を供給す
る高周波電源4、5、ターゲット1、2の前面に配置し
たシャッタ6、7、電子サイクロトロン共鳴プラズマ形
成用のマイクロ波導入口8、石英板9、電磁石10、な
らびにスパッタガスと還元性ガスである水素ガスの供給
口11、12によって、スパッタ装置13は構成されて
いる。
【0022】ターゲット1、2に高周波電力を供給して
スパッタリングを行いつつ、シャッタ6、7を制御して
酸化物半導体微粒子と非晶質薄膜とを交互に堆積した。
その際、酸化物半導体微粒子を形成した後ごとに、スパ
ッタガスを排気し、水素ガスをスパッタ装置13内に導
入し、水素ガスの電子サイクロトロン共鳴プラズマを照
射して、酸化物半導体の上面を還元した。ターゲット1
に用いる半導体材料としては、Cu2 O、ターゲット2
に用いる非晶質薄膜原料は、窒化アルミニウム、基板3
は石英ガラスを用いた。スパッタガスとしてはガス供給
口11よりアルゴンを導入し、2Paにした。ターゲッ
トに供給した高周波電力はターゲット1に20W、ター
ゲット2には250Wでスパッタリングを行った。
スパッタリングを行いつつ、シャッタ6、7を制御して
酸化物半導体微粒子と非晶質薄膜とを交互に堆積した。
その際、酸化物半導体微粒子を形成した後ごとに、スパ
ッタガスを排気し、水素ガスをスパッタ装置13内に導
入し、水素ガスの電子サイクロトロン共鳴プラズマを照
射して、酸化物半導体の上面を還元した。ターゲット1
に用いる半導体材料としては、Cu2 O、ターゲット2
に用いる非晶質薄膜原料は、窒化アルミニウム、基板3
は石英ガラスを用いた。スパッタガスとしてはガス供給
口11よりアルゴンを導入し、2Paにした。ターゲッ
トに供給した高周波電力はターゲット1に20W、ター
ゲット2には250Wでスパッタリングを行った。
【0023】さらに、Cu2 Oを還元するための電子サ
イクロトロン共鳴プラズマについては、以下の形成条件
にした。プラズマを励起するための高周波電源として
2.45GHzのマイクロ波を用い、そのマイクロ波は
マイクロ波導入口8および石英板9を通して、スパッタ
装置13に導入した。また、電磁石10によって電子サ
イクロトロン共鳴条件(2.45GHzのマイクロ波の
場合、磁場強度を0.0875Tにする)を満たす磁場
強度を与えた。マイクロ波の電力は200Wにした。C
u2 O微粒子の膜厚を3nmとし、窒化アルミニウム薄
膜の膜厚を4nmとして、交互に作製し、40層形成し
た。Cu2 O微粒子形成ごとに、還元性ガスとして水素
ガスを導入し、圧力を0.05Paとし、Cu2 O微粒
子の上面をCuに還元し、還元されて生じたCuの膜厚
は0.6nmであった。なお、基板温度は300℃であ
り、基板3上に堆積した得られた非線形光学材料の全体
の膜厚は、280nmであった。
イクロトロン共鳴プラズマについては、以下の形成条件
にした。プラズマを励起するための高周波電源として
2.45GHzのマイクロ波を用い、そのマイクロ波は
マイクロ波導入口8および石英板9を通して、スパッタ
装置13に導入した。また、電磁石10によって電子サ
イクロトロン共鳴条件(2.45GHzのマイクロ波の
場合、磁場強度を0.0875Tにする)を満たす磁場
強度を与えた。マイクロ波の電力は200Wにした。C
u2 O微粒子の膜厚を3nmとし、窒化アルミニウム薄
膜の膜厚を4nmとして、交互に作製し、40層形成し
た。Cu2 O微粒子形成ごとに、還元性ガスとして水素
ガスを導入し、圧力を0.05Paとし、Cu2 O微粒
子の上面をCuに還元し、還元されて生じたCuの膜厚
は0.6nmであった。なお、基板温度は300℃であ
り、基板3上に堆積した得られた非線形光学材料の全体
の膜厚は、280nmであった。
【0024】基板上に堆積した薄膜中の微粒子の一構成
成分であるCuと非晶質薄膜の一構成成分であるAlを
マイクロビームアナライザーで測定するとCuとAl原
子の比が原子数でほぼ1:1であった。また、Cu2 O
微粒子分散非晶質薄膜を作製した後、透過電子顕微鏡で
薄膜中のCu2 OとCuの複合微粒子の粒子径を調べて
みると、0.8〜3nmであった。上記のCu2 Oの還
元工程を行わない場合、非線形光学薄膜をX線励起光電
子分光法で分析を行ってみると、Cu2 Oの特有のピー
クを確認できた。一方、水素ガスによる還元工程をおこ
なった非線形光学薄膜の分析では、Cu2 Oのピークだ
けでなく、Cuのピークも確認できた。この結果から、
Cu2 O微粒子形成後、水素ガスによる還元を行ったこ
とによって、Cu2 Oが還元されてCuになったことが
わかる。
成分であるCuと非晶質薄膜の一構成成分であるAlを
マイクロビームアナライザーで測定するとCuとAl原
子の比が原子数でほぼ1:1であった。また、Cu2 O
微粒子分散非晶質薄膜を作製した後、透過電子顕微鏡で
薄膜中のCu2 OとCuの複合微粒子の粒子径を調べて
みると、0.8〜3nmであった。上記のCu2 Oの還
元工程を行わない場合、非線形光学薄膜をX線励起光電
子分光法で分析を行ってみると、Cu2 Oの特有のピー
クを確認できた。一方、水素ガスによる還元工程をおこ
なった非線形光学薄膜の分析では、Cu2 Oのピークだ
けでなく、Cuのピークも確認できた。この結果から、
Cu2 O微粒子形成後、水素ガスによる還元を行ったこ
とによって、Cu2 Oが還元されてCuになったことが
わかる。
【0025】さらに、Cu2 Oの半導体材料を分散した
窒化アルミニウム非晶質薄膜の吸収スペクトルから、励
起子による吸収が見られ、また得られた薄膜のバンドギ
ャップは、バルクの値に比べて、0.3eVブルーシフ
トしていることから、半導体材料が量子ドットとなって
いることがわかった。
窒化アルミニウム非晶質薄膜の吸収スペクトルから、励
起子による吸収が見られ、また得られた薄膜のバンドギ
ャップは、バルクの値に比べて、0.3eVブルーシフ
トしていることから、半導体材料が量子ドットとなって
いることがわかった。
【0026】窒素レーザ励起色素レーザを用いた縮退四
光波混合法による3次非線形感受率測定の結果、還元工
程をしない場合の3次非線形感受率は1×10-7esu
であり、一方還元した場合の3次非線形感受率は5×1
0-7esuとなった。
光波混合法による3次非線形感受率測定の結果、還元工
程をしない場合の3次非線形感受率は1×10-7esu
であり、一方還元した場合の3次非線形感受率は5×1
0-7esuとなった。
【0027】この結果から、酸化物半導体を還元した効
果が認められた。また、Cu2 O微粒子とCu薄膜との
膜厚比が0.01以下では、局所電場の増大による感受
率の増加の効果はあまり認められず、0.2以上では逆
に減少した。
果が認められた。また、Cu2 O微粒子とCu薄膜との
膜厚比が0.01以下では、局所電場の増大による感受
率の増加の効果はあまり認められず、0.2以上では逆
に減少した。
【0028】なお、Cu2 O以外にAg2 O、Pb2 O
などの赤銅鉱形結晶を用いて、非晶質薄膜中の酸化物半
導体を分散させても、還元工程による3次非線形感受率
の増加が観測された。また、光吸収スペクトルにおいて
励起子による吸収とブルーシフトを観測できた。
などの赤銅鉱形結晶を用いて、非晶質薄膜中の酸化物半
導体を分散させても、還元工程による3次非線形感受率
の増加が観測された。また、光吸収スペクトルにおいて
励起子による吸収とブルーシフトを観測できた。
【0029】
【発明の効果】本発明の非線形光学材料は、局所電場が
増大され、半導体微粒子の分散量を増加し得る、酸化に
よる劣化が生じにくい非線形光学特性の優れた非線形光
学材料を提供できる。
増大され、半導体微粒子の分散量を増加し得る、酸化に
よる劣化が生じにくい非線形光学特性の優れた非線形光
学材料を提供できる。
【0030】本発明の非線形光学材料において、酸化物
半導体微粒子と金属薄膜との膜厚比が0.01〜0.2
である好ましい態様とした場合には、電場の集中効果を
最大限に発揮でき、非線形光学特性の良好な非線形光学
材料を提供できる。
半導体微粒子と金属薄膜との膜厚比が0.01〜0.2
である好ましい態様とした場合には、電場の集中効果を
最大限に発揮でき、非線形光学特性の良好な非線形光学
材料を提供できる。
【0031】本発明の非線形光学材料の製造方法の発明
については、上述の効果を有する良好な非線形光学特性
を有する非線形光学材料の製造方法を提供でき、特に、
酸化物半導体微粒子を非晶質薄膜中に高濃度で濃度分布
が均一に分散させることが可能で、酸化物半導体の還元
工程による局所電場の増大によって3次非線形感受率が
増加でき、優れた非線形光学特性を有する非線形光学材
料を容易に得る方法を提供できる。
については、上述の効果を有する良好な非線形光学特性
を有する非線形光学材料の製造方法を提供でき、特に、
酸化物半導体微粒子を非晶質薄膜中に高濃度で濃度分布
が均一に分散させることが可能で、酸化物半導体の還元
工程による局所電場の増大によって3次非線形感受率が
増加でき、優れた非線形光学特性を有する非線形光学材
料を容易に得る方法を提供できる。
【0032】また、前記本発明の非線形光学材料の製造
方法に於いて、酸化物半導体微粒子の上面を還元する手
段が、還元性ガスによる電子サイクロトロン共鳴プラズ
マを用いた還元方法である好ましい態様とすることによ
り、確実にかつ、容易に酸化物半導体微粒子表面を金属
薄膜層とすることができ、前述した優れた非線形光学特
性を有する非線形光学材料をより容易に製造する方法を
提供できる。
方法に於いて、酸化物半導体微粒子の上面を還元する手
段が、還元性ガスによる電子サイクロトロン共鳴プラズ
マを用いた還元方法である好ましい態様とすることによ
り、確実にかつ、容易に酸化物半導体微粒子表面を金属
薄膜層とすることができ、前述した優れた非線形光学特
性を有する非線形光学材料をより容易に製造する方法を
提供できる。
【図1】本発明の一実施例で用いた非線形光学材料の製
造装置の概略構成図。
造装置の概略構成図。
1 酸化物半導体のターゲット 2 非晶質薄膜原料のターゲット 3 基板 4 酸化物半導体のターゲットの高周波電源 5 非晶質薄膜原料のターゲットの高周波電源 6 酸化物半導体のターゲットのシャッタ 7 非晶質薄膜原料のターゲットのシャッタ 8 マイクロ波導入口 9 石英板 10 電磁石 11 スパッタガスの供給口 12 還元性ガスの供給口 13 スパッタ装置 14 基板ホルダー
Claims (4)
- 【請求項1】 Cu2 O、Ag2 O、Pb2 Oから選ば
れた1種の酸化物半導体の微粒子の表面の一部を前記酸
化物半導体を構成する金属材料の薄膜によって覆われた
複合微粒子が、前記酸化物半導体より大きな光学的バン
ドギャップを有する炭化物または窒化物非晶質膜中に分
散されてなる非線形光学材料。 - 【請求項2】 酸化物半導体微粒子と金属薄膜との膜厚
比が0.01〜0.2である請求項1に記載の非線形光
学材料。 - 【請求項3】 基板上に、(a)Cu2 O、Ag2 O、
Pb2 Oから選ばれた1種の酸化物半導体の微粒子を形
成する工程、(b)次いで前記酸化物半導体微粒子の上
面を還元することにより前記酸化物半導体微粒子の表面
の一部を前記酸化物半導体を構成する金属材料の薄膜で
覆われた複合微粒子とする工程、(c)さらに前記酸化
物半導体より大きな光学的バンドギャップを有する炭化
物または窒化物非晶質膜をこの上に形成する工程とから
なる前記(a)、(b)、(c)の一連の工程を繰り返
すことを特徴とする前記複合微粒子が前記非晶質膜中に
分散されてなる非線形光学材料の製造方法。 - 【請求項4】 酸化物半導体微粒子の上面を還元する手
段が、還元性ガスによる電子サイクロトロン共鳴プラズ
マを用いた還元方法である請求項3に記載の非線形光学
材料の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP43A JPH06167729A (ja) | 1992-12-01 | 1992-12-01 | 非線形光学材料およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP43A JPH06167729A (ja) | 1992-12-01 | 1992-12-01 | 非線形光学材料およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06167729A true JPH06167729A (ja) | 1994-06-14 |
Family
ID=18134138
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP43A Pending JPH06167729A (ja) | 1992-12-01 | 1992-12-01 | 非線形光学材料およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06167729A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001322814A (ja) * | 2000-05-12 | 2001-11-20 | Kenkichiro Kobayashi | p型酸化物半導体およびその製造方法 |
-
1992
- 1992-12-01 JP JP43A patent/JPH06167729A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001322814A (ja) * | 2000-05-12 | 2001-11-20 | Kenkichiro Kobayashi | p型酸化物半導体およびその製造方法 |
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