JPH0616942B2 - 異形管継手部の溶接方法 - Google Patents

異形管継手部の溶接方法

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JPH0616942B2
JPH0616942B2 JP31598888A JP31598888A JPH0616942B2 JP H0616942 B2 JPH0616942 B2 JP H0616942B2 JP 31598888 A JP31598888 A JP 31598888A JP 31598888 A JP31598888 A JP 31598888A JP H0616942 B2 JPH0616942 B2 JP H0616942B2
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勝彦 福村
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、薄肉金属リングを継手部材とする異形管継手
の溶接方法に関する。
〔従来の技術〕
第5図に示すように、管径の異なる2つの金属管(10)(2
0)同士を、薄肉厚の金属リング(30)を継手部材として相
互に連結する異形管継手構造は、例えば給水・給湯・冷
温水配管等に広く使用されている。薄肉金属リング(30)
はステンレス鋼板等の薄板のプレス・打抜き加工品であ
る。その片側の開口端部(31)は、一方の金属管(10)の外
径とほぼ等しい孔径を有し、その金属管(10)に嵌め合わ
されて管外周面に溶接される。他端側(32)は前記一方と
金属管(10)より管径の大きい金属管(20)の端面にあてが
われてその端面に溶接される開放端面をなしている。
一方の金属管(10)の外周面と薄肉金属リング(30)の開口
端部(31)との嵌め合せ部の溶接、および他方の金属管(2
0)の端面とその端面にあてがわれる開放端部の端面部(3
2)の溶接は、一般にTIG溶接やプラズマ溶接等のアー
ク溶接により行われている。
なお、薄肉金属リング(30)の肉厚はおおむね0.2〜0.5mm
と、一般配管用ステンレス鋼鋼管材の肉厚(約1〜3m
m)に比べて著しく薄肉厚である。このように薄肉の金
属リング(30)を継手部材として使用しているのは、2つ
の金属管(10)(20)間における金属リング(30)による伝導
伝熱を可及的に少なくするためであり、また使用時に生
じる金属管(10)と(20)の熱膨張量の差による管軸・管径
方向の歪みを吸収・緩和することができる易変形性をも
たせるためである。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記異形管継手の溶接において、薄肉金属リング(30)の
開放端面部(32)と金属管(20)の端面との重ね合せ面を接
合する際の溶接には特別の困難はないが、もう一方の金
属管(10)の外周面とこれに嵌め合わされた開口端部(31)
との嵌め合せ部の溶接接合は極めて困難であり、溶接施
工途中において開口端部(31)にアーク熱による穴あきや
溶け落ち等のトラブルが生じ易い。これは、金属管(10)
の肉厚に比べて薄肉金属リング(30)の肉厚が著しく小さ
いため、金属管(10)と薄肉金属リング開口端部(31)の嵌
め合せ部における両者と熱容量が大きく異なることによ
る。
この溶接不良を回避しようとして溶接入熱の制御を厳密
に行うことは溶接作業能率の著しい低下を余儀なくされ
る。また厳密な入熱制御下に溶接を行っても、接合強度
の高い健全な継手を形成することは容易でない。
本発明は上記異形管継手と溶接に関する問題を解決し、
効率良く健全な継手部を形成することを目的としてなさ
れたものである。
〔課題を解決するための手段および作用〕
本発明は、薄肉金属リングを継手部材とする異形管継手
における金属管とその外周面に嵌め合わされる薄肉金属
リングの開口端部の嵌め合せ部を溶接する方法におい
て、 金属管の外周面に予め円周溝を形成しておき、薄肉金属
リングの開口端部をその端縁が上記円周溝の縁線にほぼ
一致するように嵌め合わせてその嵌め合せ部の溶接を行
うことを特徴としている。
以下、本発明について実施例を示す図面を参照して説明
する。
第1図〔I〕は、薄肉金属リング(30)が嵌め合わされる
金属管(10)の外周面に円周溝(11)を形成した例であり、
同図〔II〕はその金属管(10)に薄肉金属リング(30)の開
口端部(31)を嵌め合わせた状態を示している。薄肉金属
リング(30)の開口端部(31)は、図示のようにその端縁が
円周溝(11)の縁線にほぼ一致するように位置合わされて
金属管(10)に嵌め合わされている。
第2図は、上記金属管(10)とこれに嵌め合わされた薄肉
金属リング(30)の開口端部(31)との嵌め合せ部に対する
溶接施工状況を示している。その溶接は、円周溝(11)側
から、溶接アークの狙い位置を、円周溝(11)の側壁周縁
部に定めて行うのが好ましい。このように溶接トーチ
(T)を嵌め合せ部に対して傾斜指向させて、金属管(1
0)を薄肉金属リング(30)と共に管軸を中心に回転させな
がら、円周方向の全体に亘って金属管(10)と薄肉金属リ
ング開口端部(31)とを接合すると共に、円周溝(11)内に
溶接金属(12)を盛ることにより第3図に示すように金属
管(10)に対する薄肉金属リング開口端部(31)の溶接接合
を完了する。
薄肉金属リング(30)の他端側の開放端面部(32)と他方の
金属管(20)の端面との重ね合せ部の溶接は通常のそれと
同じ条件で行えばよい。
本発明の異形管継手の溶接は、上記のように管径の異な
る金属管の連結のみならず、管径の類似する金属管同士
の継手溶接にも適用することができる。第4図はその例
を示している。2つの金属管(10)と(10)とは管径の差異
が小さいかまたはほぼ同じ管径を有している。この例に
おける継手部材である薄肉金属リング(30)は、前記第1
図のそれと異なって、その左右両側に、連結しようとす
る金属管の各管径にほぼ等しい口径を有する開口端部(3
1)(31)を有し、中間部は径方向に膨出湾曲したほぼ太鼓
様の形状を有している。その薄肉金属リング(30)の一方
の開口端部(31)に金属管(10)を、他方の開口端部(31)に
もう一方の金属管(10)を嵌め合せ、それぞれの嵌め合せ
部を溶接することにより、同図〔II〕に示す異形管継手
が形成される。むろん、その溶接は前記第2図の例にお
けるそれと同じように行えばよい。
本発明は上記のように、薄肉金属リング(30)の開口端部
(31)が嵌め合わされる金属管(10)の外周面に円周溝(11)
を形成してその溝に開口端部(31)の端縁を沿わせること
としたので、金属管(10)の円周溝端部における熱容量
と、これに嵌め合わされている薄肉金属リング開口端部
(31)の熱容量との差が、円周溝のない嵌め合せの場合に
比べて小さい。その嵌め合せ部における熱容量差の緩和
効果により、開口端部(31)の穴あきや溶け落ち等を生じ
ない溶接が可能である。この円周溝(11)による熱容量差
の緩和効果を十分ならしめるためには、その溝深さ(d)
を、薄肉金属リング開口端部(31)の肉厚(t)の約0.8 倍
以上(d≧0.8t)とするのが好ましい。しかし溝深さを
あまり大きくすると、却ってその効果が減少するので、
肉厚(t)の約1.5倍を上限(d≦1.5t)とするのがよい。
なお、薄肉金属リング(30)の開口端部(31)に肉厚のバラ
ツキがあっても、溶接アークの狙いを円周溝(11)の側壁
面に定めておけば、肉厚のバラツキの影響は殆どなく、
全周に亘って均一で良好な溶接が可能である。
本発明における金属管外周面の円周溝(11)の形成は、例
えば機械加工により行えばよい。その溝形状(断面形
状)は、溝加工操作の簡易性や熱容量差緩和効果の点か
ら、図示のようにレ型形状であるのが好ましい。その場
合の溝の側壁面と溝底斜面のなす角度は溶接アークの狙
い位置の設定の点から約10〜30゜程度とすればよい。む
ろん、溝形状は上記レ型形状に限定されず、その他に、
U型、V型、 等であってもよい。
なお、継手部材である薄肉金属リング(30)の形状は、図
ではその一端側から他端側にかけて断面径が滑らかに変
化している例を示しているが、必ずしもそうである必要
はなく、例えばその中間部の1個所ないし複数個所で波
状に折曲または湾曲したベローズ様の形状をもたせたも
の等が使用されることもある。また、金属管と薄肉金属
リング開口端部(31)の溶接は、TIG溶接、プラズマ溶
接等のアーク溶接のほか、レーザーや電子ビームを用い
る溶接、あるいは適当な溶接芯線を用いる溶接を適用す
ることもできる。その溶接施工においては、必要に応
じ、溶接部裏面側(管内面)の酸化皮膜生成防止のため
の不活性ガス(Arガス等)によるシールが施されるこ
とはいうまでもない。
〔実施例〕
第1図に示す管径の異なる2つの金属管(10)と(20)の異
形管継手の溶接を次の条件で行った。金属管(10)および
(20)はいずれも一般配管用ステンレス鋼鋼管であり、薄
肉金属リング(30)はオーステナイト系ステンレス鋼の薄
板のプレス・打抜加工品である。
〔I〕継手構造 (i)薄肉金属リング(30) 開口端部(31)の肉厚:0.3〜0.5mm (ii)金属管(10) 肉厚:1.2mm,外径:34.0mm 円周溝(レ型溝):溝深さ(d) 約0.56mm(薄肉金属リ
ングの開口端部肉厚(t)の約1.4倍),溝底斜面角度25
゜。
(iii)金属管(20) 肉厚:1.5mm,外径:60.5mm 〔II〕溶接条件 第2図のように、円周溝(11)を形成した金属管(10)に薄
肉金属リング(30)の開口端部(31)を、その端縁を溝縁に
一致させて嵌め合せたうえ、管軸を中心に回転させなが
らプラズマ溶接により、その溶接アークの狙いを円周溝
の壁面周縁部に定めて溶接を施し、開口端部(31)の穴あ
き・溶け落ちを生じることなく溶接を完了した。その溶
接の後、薄肉金属リング(30)の他端側の開放端面部(32)
ともう一方の金属管(20)の端面との溶接を行って異形管
継手を形成した。
上記管継手の引張り試験(管軸方向引張り)における破
断は、薄肉金属リング(30)の開放端面部(32)と金属管(2
0)端面との接合部に生じ〔破断強さ(破断荷重を薄肉金
属リング開口端部の径方向断面積で除した値):41.7kg
/mm2〕、開口端部(31)と金属管(10)外周面との溶接部
は強固に接合されていることが確認された。
〔発明の効果〕
本発明によれば、薄肉金属リングを継手部材とする異形
管継手の溶接を、金属管外周面に円周溝を設ける簡単な
装置を以て、穴あき・溶け落ち等を生じさせることな
く、効率よく行うことができ、かつ形成される接合部は
健全で十分な強度を有しており、異形管継手部の溶接品
質の向上および歩留向上等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図〔I〕〔II〕は本発明の実施例を示す部分切欠正
面図、第2図は本発明の実施例の要部断面説明図、第3
図は本発明により形成される溶接部を示す要部断面説明
図、第4図〔I〕〔II〕は本発明の他の実施例を示す断
面図、第5図は異形管継手の例を示す部分切欠正面図で
ある。 10,20:金属管,11:円周溝,30:薄肉金属リング、3
1:開口端部,32:開放端面部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島田 嘉晃 兵庫県尼崎市鶴町1番地 日新製鋼株式会 社加工技術センター内 (56)参考文献 特開 昭49−76652(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方の金属管に嵌め合わされてその外周面
    に溶接される開口端部を一端側に有し、他端側は前記金
    属管より大径の金属管の端面にあてがわれてその端面に
    溶接される開放端面をなしている薄肉金属リングを継手
    部材とする異形管継手における上記一方の金属管と薄肉
    金属リング開口端部との嵌め合せ部を溶接する方法にお
    いて、 該金属管の外周面に予め円周溝を形成しておき、薄肉金
    属リングの開口端部を、その端縁が上記円周溝の縁線に
    ほぼ一致するように嵌め合せてその嵌め合せ部の溶接を
    行うことを特徴とする異形管継手部の溶接方法。
  2. 【請求項2】2つの金属管のそれぞれに嵌め合わされて
    その外周面に溶接される開口端部を両側に有し、中間部
    は径方向に膨出した形状を有する薄肉金属リングを継手
    部材とする異形管継手における各金属管と薄肉金属リン
    グ開口端部との嵌め合せ部を溶接する方法において 金属管の外周面に予め円周溝を形成しておき、薄肉金属
    リングの開口端部を、その端縁が上記円周溝の縁線にほ
    ぼ一致するように嵌め合わせてその嵌め合せ部の溶接を
    行うことを特徴とする異形管継手部の溶接方法。
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