JPH06172942A - 耐摩耗性鉄基焼結合金 - Google Patents
耐摩耗性鉄基焼結合金Info
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- JPH06172942A JPH06172942A JP4325714A JP32571492A JPH06172942A JP H06172942 A JPH06172942 A JP H06172942A JP 4325714 A JP4325714 A JP 4325714A JP 32571492 A JP32571492 A JP 32571492A JP H06172942 A JPH06172942 A JP H06172942A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐摩耗性に優れたバルブシート用鉄基焼結合
金。 【構成】 重量比で、Co;2〜15%、Mo;3〜1
0%を含有し、残部が不可避不純物とFeからなる鉄基
合金粉末に対し、フェロモリブデン粉、フェロクロム
粉、フェロタングステン粉の硬質粒子の1種または2種
以上を合計で2〜30%、黒鉛粉末0.3〜1.7%と
成形用潤滑剤を混合し、成形し、焼結して得られる。合
金元素の素地への固溶均質度が高く、要素粉末を混合す
る従来法に比べて、少ない合金量で優れた耐腐食性、耐
酸化性および耐摩耗性を得ることができる。合金元素の
組成範囲を前記組成範囲に規制したので、圧縮性の低下
割合が少なく、密度と関連性の強い耐酸化性、耐食性に
対して影響を及ぼすおそれはない。また、硬質粒子を分
散させたのでさらに耐摩耗性が向上し、CoおよびMo
がFe基地に均一に固溶するので、基地がベイナイトと
なり、耐摩耗性に優れる。
金。 【構成】 重量比で、Co;2〜15%、Mo;3〜1
0%を含有し、残部が不可避不純物とFeからなる鉄基
合金粉末に対し、フェロモリブデン粉、フェロクロム
粉、フェロタングステン粉の硬質粒子の1種または2種
以上を合計で2〜30%、黒鉛粉末0.3〜1.7%と
成形用潤滑剤を混合し、成形し、焼結して得られる。合
金元素の素地への固溶均質度が高く、要素粉末を混合す
る従来法に比べて、少ない合金量で優れた耐腐食性、耐
酸化性および耐摩耗性を得ることができる。合金元素の
組成範囲を前記組成範囲に規制したので、圧縮性の低下
割合が少なく、密度と関連性の強い耐酸化性、耐食性に
対して影響を及ぼすおそれはない。また、硬質粒子を分
散させたのでさらに耐摩耗性が向上し、CoおよびMo
がFe基地に均一に固溶するので、基地がベイナイトと
なり、耐摩耗性に優れる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関に使用される
バルブシート、ピストンリング或いは排気系のカラー等
の焼結部品に有用な耐摩耗性に優れた鉄基焼結合金に関
する。
バルブシート、ピストンリング或いは排気系のカラー等
の焼結部品に有用な耐摩耗性に優れた鉄基焼結合金に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来のバルブシート材料としては、Fe
−C−Co−Ni基材料、Fe−C基材料に耐摩耗性の
向上を狙ってフェロモリブデン(Fe−Mo)、フェロ
クロム(Fe−Cr)等の金属間化合物またはFe−C
−Cr−Mo−V合金等を添加したものが使用されてい
る(特開昭56−154110号公報)。
−C−Co−Ni基材料、Fe−C基材料に耐摩耗性の
向上を狙ってフェロモリブデン(Fe−Mo)、フェロ
クロム(Fe−Cr)等の金属間化合物またはFe−C
−Cr−Mo−V合金等を添加したものが使用されてい
る(特開昭56−154110号公報)。
【0003】さらに、CrおよびMoを含有するFe−
C基地組織中に、Cr、Mo、V等からなる鉄系硬質粒
子を分散させ耐摩耗性と相手攻撃性を改善した焼結合金
(特開昭60−224762号公報)、またFe−C−
Co−Ni系基地組織中にFeMoおよびFeWからな
る硬質粒子を分散させさらにPb合金等を含浸させて耐
摩耗性を改善した焼結合金(特開昭62−202058
号公報)が開示されている。
C基地組織中に、Cr、Mo、V等からなる鉄系硬質粒
子を分散させ耐摩耗性と相手攻撃性を改善した焼結合金
(特開昭60−224762号公報)、またFe−C−
Co−Ni系基地組織中にFeMoおよびFeWからな
る硬質粒子を分散させさらにPb合金等を含浸させて耐
摩耗性を改善した焼結合金(特開昭62−202058
号公報)が開示されている。
【0004】バルブシート材に要求される特性として
は、耐摩耗性の他に耐腐食性および耐熱性が挙げられ、
耐摩耗性は主として硬質粒子が受持ち、耐腐食性および
耐熱性は主として基地組織が受持ち、両者が相まって耐
久性を確保している。
は、耐摩耗性の他に耐腐食性および耐熱性が挙げられ、
耐摩耗性は主として硬質粒子が受持ち、耐腐食性および
耐熱性は主として基地組織が受持ち、両者が相まって耐
久性を確保している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】最近、自動車エンジン
において、長寿命化、高出力、高回転化、排出ガス浄化
対策、あるいは燃費向上対策に対する改善要求が一段と
高まっている。このため、自動車エンジンにおけるエン
ジンバルブ、バルブシートに対しては、従来にも増して
厳しい使用環境に耐えることが不可避となってきてお
り、耐熱性、耐摩耗性をより一層向上させると共に、高
温での耐腐食性を向上させる必要が生じてきた。
において、長寿命化、高出力、高回転化、排出ガス浄化
対策、あるいは燃費向上対策に対する改善要求が一段と
高まっている。このため、自動車エンジンにおけるエン
ジンバルブ、バルブシートに対しては、従来にも増して
厳しい使用環境に耐えることが不可避となってきてお
り、耐熱性、耐摩耗性をより一層向上させると共に、高
温での耐腐食性を向上させる必要が生じてきた。
【0006】しかるに、従来の鉄系バルブシート材料の
基地の形成は、鉄粉に対して、合金元素であるNi、C
o、Mo等のそれぞれの元素の要素粉末を混合後、この
混合粉末を原料として成形、焼結し、Ni、Co、Mo
等を鉄中に拡散させている。そのため、これら合金元素
を鉄中に完全に拡散させることが難しく、添加量に見合
った特性の向上が得られにくい。
基地の形成は、鉄粉に対して、合金元素であるNi、C
o、Mo等のそれぞれの元素の要素粉末を混合後、この
混合粉末を原料として成形、焼結し、Ni、Co、Mo
等を鉄中に拡散させている。そのため、これら合金元素
を鉄中に完全に拡散させることが難しく、添加量に見合
った特性の向上が得られにくい。
【0007】そこで、合金元素添加の効果を効率良く引
き出すために、合金元素を予め鉄と合金化することが考
えられるが、これら合金元素を鉄と予め合金化すると、
固溶硬化により合金鉄粉の圧縮性が低下するため、圧粉
体の高密度化が難しくなり、耐久性向上に対し不利に作
用する。また、耐熱性、耐摩耗性、耐食性といった特性
向上の要求も高く、適切な成分が必要である。
き出すために、合金元素を予め鉄と合金化することが考
えられるが、これら合金元素を鉄と予め合金化すると、
固溶硬化により合金鉄粉の圧縮性が低下するため、圧粉
体の高密度化が難しくなり、耐久性向上に対し不利に作
用する。また、耐熱性、耐摩耗性、耐食性といった特性
向上の要求も高く、適切な成分が必要である。
【0008】本発明は従来の鉄系バルブシート材料に用
いられる鉄基焼結合金の前記のごとき問題点を解決すべ
くなされたものであって、近年のバルブシート材料の厳
しい使用環境に対応し、耐熱性、耐腐食性、耐摩耗性を
より一層向上させた鉄系焼結合金を提供することを目的
とする。
いられる鉄基焼結合金の前記のごとき問題点を解決すべ
くなされたものであって、近年のバルブシート材料の厳
しい使用環境に対応し、耐熱性、耐腐食性、耐摩耗性を
より一層向上させた鉄系焼結合金を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明者等は、鉄粉に添加
元素を合金化すると合金粉末が固溶硬化して圧縮性が低
下することに鑑み、合金化しても固溶硬化しない添加元
素の組成範囲について研究を進めた。その結果、添加元
素の特定組成範囲において、合金粉末の圧縮性が確保で
きることを見出した。また、前記特定組成範囲の合金粉
末を用いた場合、焼結体の耐腐食性および耐摩耗性の向
上についても研究を重ね、特定の添加元素の組合せと、
硬質粒子を分散させることにより、焼結体の耐腐食性お
よび耐摩耗性が著しく向上することを見出して、本発明
を完成した。
元素を合金化すると合金粉末が固溶硬化して圧縮性が低
下することに鑑み、合金化しても固溶硬化しない添加元
素の組成範囲について研究を進めた。その結果、添加元
素の特定組成範囲において、合金粉末の圧縮性が確保で
きることを見出した。また、前記特定組成範囲の合金粉
末を用いた場合、焼結体の耐腐食性および耐摩耗性の向
上についても研究を重ね、特定の添加元素の組合せと、
硬質粒子を分散させることにより、焼結体の耐腐食性お
よび耐摩耗性が著しく向上することを見出して、本発明
を完成した。
【0010】本発明の耐摩耗性に優れた鉄基焼結合金
は、重量比で、Co;2〜15%、Mo;3〜10%を
含有し、残部が不可避不純物とFeからなる鉄基合金粉
末に対し、Fe−55〜70%Mo−0.5%以下C、
Fe−55〜70%Cr−0.5%以下C、Fe−75
〜85%W−0.5%以下Cの硬質粒子の1種または2
種以上を合計で2〜30%、黒鉛粉末0.3〜1.7%
と成形用潤滑剤を混合し、成形し、焼結して得られたこ
とを要旨とする。
は、重量比で、Co;2〜15%、Mo;3〜10%を
含有し、残部が不可避不純物とFeからなる鉄基合金粉
末に対し、Fe−55〜70%Mo−0.5%以下C、
Fe−55〜70%Cr−0.5%以下C、Fe−75
〜85%W−0.5%以下Cの硬質粒子の1種または2
種以上を合計で2〜30%、黒鉛粉末0.3〜1.7%
と成形用潤滑剤を混合し、成形し、焼結して得られたこ
とを要旨とする。
【0011】
【作用】本発明の鉄基焼結合金は、重量比でCo;2〜
15%、Mo;3〜10%を含有した合金粉末を用いて
基地組織を焼結したので、合金元素の素地への固溶均質
度が高く、要素粉末を混合する従来法に比べて、少ない
合金量で優れた耐腐食性、耐酸化性および耐摩耗性を得
ることができる。
15%、Mo;3〜10%を含有した合金粉末を用いて
基地組織を焼結したので、合金元素の素地への固溶均質
度が高く、要素粉末を混合する従来法に比べて、少ない
合金量で優れた耐腐食性、耐酸化性および耐摩耗性を得
ることができる。
【0012】また、鉄基合金元粉末のCoおよびMo含
有量を前記組成範囲に規制したので、圧縮性の低下割合
が少なく、要素粉末を混合する従来法に比べて、圧縮性
が若干低下するもののほぼ同等であり、密度と関連性の
強い耐酸化性、耐食性に対して影響を及ぼすおそれはな
がなく、添加量に見合った特性の向上が得られる。さら
に、この基地組織に硬質粒子を分散したので、耐摩耗性
に優れる。
有量を前記組成範囲に規制したので、圧縮性の低下割合
が少なく、要素粉末を混合する従来法に比べて、圧縮性
が若干低下するもののほぼ同等であり、密度と関連性の
強い耐酸化性、耐食性に対して影響を及ぼすおそれはな
がなく、添加量に見合った特性の向上が得られる。さら
に、この基地組織に硬質粒子を分散したので、耐摩耗性
に優れる。
【0013】本発明の鉄基焼結合金は、従来の要素粉を
混合した焼結合金がMo、Co濃度にバラツキがあり、
オーステナイト生成元素のCo濃度の高いところでオー
ステナイトとなり、フェライト生成元素のMoの多いと
ころはパーライトとなり、混合組織となるので耐摩耗性
に劣るのに対して、CoおよびMoがFe基地に均一に
固溶するので、基地がベイナイトとなり、耐摩耗性に優
れる。
混合した焼結合金がMo、Co濃度にバラツキがあり、
オーステナイト生成元素のCo濃度の高いところでオー
ステナイトとなり、フェライト生成元素のMoの多いと
ころはパーライトとなり、混合組織となるので耐摩耗性
に劣るのに対して、CoおよびMoがFe基地に均一に
固溶するので、基地がベイナイトとなり、耐摩耗性に優
れる。
【0014】次に、本発明において、合金元素等の組成
範囲を限定した理由について説明する。 Fe−2〜15%Co−2〜10%Mo合金粉末;この
合金粉末は本発明材のマトリックスを形成するものであ
り、Coは素地に固溶してこれを強化するとともに、耐
熱性を向上させる効果があるが、2%未満ではその効果
が不足し、一方15%を越えて含有させると効果のさら
なる向上は見られるものの経済性に欠けるため、この点
を考慮してその含有量を2〜15%と定めた。
範囲を限定した理由について説明する。 Fe−2〜15%Co−2〜10%Mo合金粉末;この
合金粉末は本発明材のマトリックスを形成するものであ
り、Coは素地に固溶してこれを強化するとともに、耐
熱性を向上させる効果があるが、2%未満ではその効果
が不足し、一方15%を越えて含有させると効果のさら
なる向上は見られるものの経済性に欠けるため、この点
を考慮してその含有量を2〜15%と定めた。
【0015】Moは素地に固溶してこれを強化するとと
もに、高温域における強度および耐腐食性の改善に効果
を示し、炭素を含む焼結体においては、一部が炭化物を
生成し耐摩耗性の改善に効果を示す。これらの効果は、
含有量が3%未満では不充分であり、10%を越えると
効果の向上は認められるものの、粉末の圧縮性低下を招
くため、3〜10%と定めた。
もに、高温域における強度および耐腐食性の改善に効果
を示し、炭素を含む焼結体においては、一部が炭化物を
生成し耐摩耗性の改善に効果を示す。これらの効果は、
含有量が3%未満では不充分であり、10%を越えると
効果の向上は認められるものの、粉末の圧縮性低下を招
くため、3〜10%と定めた。
【0016】Fe−Mo、Fe−Cr、Fe−W(硬質
粒子粉末);2〜30% Fe−Mo、Fe−Cr、Fe−W粉は、基地中に分散
し、耐摩耗性向上に寄与する。この硬質粒子の添加量が
2%未満では、耐摩耗性向上が不充分であり、30%を
越えて添加しても、添加の割に向上が小さく、また成形
性の低下を招くため、その添加量を2〜30%とした。
なお、硬質粉末粒子の粒径は149μm以下とすること
が好ましい。粒径が149μmを越えると基地組織中に
均一に分散しなくなるからである。
粒子粉末);2〜30% Fe−Mo、Fe−Cr、Fe−W粉は、基地中に分散
し、耐摩耗性向上に寄与する。この硬質粒子の添加量が
2%未満では、耐摩耗性向上が不充分であり、30%を
越えて添加しても、添加の割に向上が小さく、また成形
性の低下を招くため、その添加量を2〜30%とした。
なお、硬質粉末粒子の粒径は149μm以下とすること
が好ましい。粒径が149μmを越えると基地組織中に
均一に分散しなくなるからである。
【0017】黒鉛粉末;0.3〜1.7% 黒鉛は炭素分としてマトリックスに固溶しマトリックス
を強化するとともに、一部はマトリックス中のFeまた
はMoと炭化物を形成し、耐摩耗性の向上に効果を示
す。添加量が0.3%未満では前記効果が期待できず、
また1.7%を越えて添加すると焼結合金を脆化させる
ので、その添加量を0.3〜1.7%に限定した。な
お、黒鉛粉末粒子の粒径は45μm以下とすることが好
ましい。粒径が45μmを越えると炭素濃度が不均一に
なるからである。
を強化するとともに、一部はマトリックス中のFeまた
はMoと炭化物を形成し、耐摩耗性の向上に効果を示
す。添加量が0.3%未満では前記効果が期待できず、
また1.7%を越えて添加すると焼結合金を脆化させる
ので、その添加量を0.3〜1.7%に限定した。な
お、黒鉛粉末粒子の粒径は45μm以下とすることが好
ましい。粒径が45μmを越えると炭素濃度が不均一に
なるからである。
【0018】
【実施例】本発明の好適な実施例を比較例と対比して説
明し、本発明の特徴を明らかにする。本発明の実施例1
〜8として、重量比でCo;4.4%、Mo;4.1%
残部が実質的にFeである鉄基噴霧合金粉A、重量比で
Co;4.1%、Mo;7.2%残部が実質的にFeで
ある鉄基噴霧合金粉B(いずれも粒径177μm以下)
をアトマイズ法により製作するとともに、市販の純鉄粉
(粒径177μm以下)とフェロモリブデン粉(Fe−
61%Mo−0.6%Si−0.03%C)、フェロク
ロム粉(Fe−60%Cr−0.3%Si−0.002
%C)、フェロタングステン粉(Fe−79%W−0.
2%Si−0.03%C)を搗砕して粒径149μm以
下にしたものと、黒鉛粉および潤滑剤ステアリン酸亜鉛
を準備し、表1に示す配合組成になるように秤量後、密
度6.9g/cm3の圧粉体を成形した。
明し、本発明の特徴を明らかにする。本発明の実施例1
〜8として、重量比でCo;4.4%、Mo;4.1%
残部が実質的にFeである鉄基噴霧合金粉A、重量比で
Co;4.1%、Mo;7.2%残部が実質的にFeで
ある鉄基噴霧合金粉B(いずれも粒径177μm以下)
をアトマイズ法により製作するとともに、市販の純鉄粉
(粒径177μm以下)とフェロモリブデン粉(Fe−
61%Mo−0.6%Si−0.03%C)、フェロク
ロム粉(Fe−60%Cr−0.3%Si−0.002
%C)、フェロタングステン粉(Fe−79%W−0.
2%Si−0.03%C)を搗砕して粒径149μm以
下にしたものと、黒鉛粉および潤滑剤ステアリン酸亜鉛
を準備し、表1に示す配合組成になるように秤量後、密
度6.9g/cm3の圧粉体を成形した。
【0019】また、比較材1〜3として、鉄基噴霧合金
粉A、噴霧鉄粉、Co粉、Mo粉、搗砕して粒径149
μm以下にしたフェロモリブデン粉(Fe−61%Mo
−0.6%Si−0.03%C)およびフェロタングス
テン粉(Fe−79%W−0.2%Si−0.03%
C)、黒鉛粉および潤滑剤ステアリン酸亜鉛を準備し、
表1に示す配合組成になるように秤量後、密度6.9g
/cm3の圧粉体を成形した。得られた実施例および比
較例の圧粉体を分解アンモニアガス雰囲気中で、138
3Kの温度で2.4Ksの時間焼結合金し、各実施例と
比較材を製作した。
粉A、噴霧鉄粉、Co粉、Mo粉、搗砕して粒径149
μm以下にしたフェロモリブデン粉(Fe−61%Mo
−0.6%Si−0.03%C)およびフェロタングス
テン粉(Fe−79%W−0.2%Si−0.03%
C)、黒鉛粉および潤滑剤ステアリン酸亜鉛を準備し、
表1に示す配合組成になるように秤量後、密度6.9g
/cm3の圧粉体を成形した。得られた実施例および比
較例の圧粉体を分解アンモニアガス雰囲気中で、138
3Kの温度で2.4Ksの時間焼結合金し、各実施例と
比較材を製作した。
【0020】
【表1】
【0021】得られた各実施例および比較材をバルブシ
ートリングに加工し、実機に模したバルブ・バルブシー
ト試験機を用い、耐摩耗性を調査した。この試験装置
は、プロパンガスの燃焼によってバルブとバルブシート
を加熱し、カムの駆動によってバルブを開閉する機構に
より、バルブとバルブシートの叩き摩耗状況を再現する
ものである。
ートリングに加工し、実機に模したバルブ・バルブシー
ト試験機を用い、耐摩耗性を調査した。この試験装置
は、プロパンガスの燃焼によってバルブとバルブシート
を加熱し、カムの駆動によってバルブを開閉する機構に
より、バルブとバルブシートの叩き摩耗状況を再現する
ものである。
【0022】試験は、バルブ材質をJIS SUH4と
し、バルブの温度を1023K、バルブシートの温度を
623Kに保つよう制御し、カムの回転数を2000r
pmにし、運転時間36Ksの条件で行い、バルブシー
ト摩耗量をバルブシートの当り幅増加量として測定し
た。得られた結果は図1に示した。
し、バルブの温度を1023K、バルブシートの温度を
623Kに保つよう制御し、カムの回転数を2000r
pmにし、運転時間36Ksの条件で行い、バルブシー
ト摩耗量をバルブシートの当り幅増加量として測定し
た。得られた結果は図1に示した。
【0023】図1に示したように、比較材の当り幅増加
量が90〜120μmであるのに対して、本発明の実施
例の当り幅増加量は45〜75μmであって、本発明合
金は耐摩耗性に優れていることが確認された。なお、実
施例3と比較材3、並びに実施例4と比較材1とはそれ
ぞれ焼結体組成は同じであるが、摩耗量は実施例が比較
材の約半分に減少しており、実施例の耐摩耗性が従来材
に比べて優れていることがわかる。
量が90〜120μmであるのに対して、本発明の実施
例の当り幅増加量は45〜75μmであって、本発明合
金は耐摩耗性に優れていることが確認された。なお、実
施例3と比較材3、並びに実施例4と比較材1とはそれ
ぞれ焼結体組成は同じであるが、摩耗量は実施例が比較
材の約半分に減少しており、実施例の耐摩耗性が従来材
に比べて優れていることがわかる。
【0024】これは、本発明の特徴とするところであ
り、Fe−Mo−Coを予め合金粉にて形成させること
により、比較材のように要素粉を混合させたものに比べ
均質化に優れた基地組織を得ることが可能となり、同一
組成でありながら耐摩耗性に優れた鉄基焼結合金を得る
ことができた。
り、Fe−Mo−Coを予め合金粉にて形成させること
により、比較材のように要素粉を混合させたものに比べ
均質化に優れた基地組織を得ることが可能となり、同一
組成でありながら耐摩耗性に優れた鉄基焼結合金を得る
ことができた。
【0025】
【発明の効果】本発明の耐摩耗性鉄基焼結合金は以上説
明したように、重量比で、Co;2〜15%、Mo;3
〜10%を含有し、残部が不可避不純物とFeからなる
鉄基合金粉末に対し、フェロモリブデン粉、フェロクロ
ム粉、フェロタングステン粉の硬質粒子の1種または2
種以上を合計で2〜30%、黒鉛粉末0.3〜1.7%
と成形用潤滑剤を混合し、成形し、焼結して得られたこ
とを特徴とするものであって、合金元素の素地への固溶
均質度が高く、要素粉末を混合する従来法に比べて、少
ない合金量で優れた耐腐食性、耐酸化性および耐摩耗性
を得ることができる。合金元素の組成範囲を前記組成範
囲に規制したので、圧縮性の低下割合が少なく、要素粉
末を混合する従来法に比べて、圧縮性が若干低下するも
ののほぼ同等であり、密度と関連性の強い耐酸化性、耐
食性に対して影響を及ぼすおそれはない。また、硬質粒
子を分散させたのでさらに耐摩耗性が向上し、Coおよ
びMoがFe基地に均一に固溶するので、基地がベイナ
イトとなり、耐摩耗性に優れる。
明したように、重量比で、Co;2〜15%、Mo;3
〜10%を含有し、残部が不可避不純物とFeからなる
鉄基合金粉末に対し、フェロモリブデン粉、フェロクロ
ム粉、フェロタングステン粉の硬質粒子の1種または2
種以上を合計で2〜30%、黒鉛粉末0.3〜1.7%
と成形用潤滑剤を混合し、成形し、焼結して得られたこ
とを特徴とするものであって、合金元素の素地への固溶
均質度が高く、要素粉末を混合する従来法に比べて、少
ない合金量で優れた耐腐食性、耐酸化性および耐摩耗性
を得ることができる。合金元素の組成範囲を前記組成範
囲に規制したので、圧縮性の低下割合が少なく、要素粉
末を混合する従来法に比べて、圧縮性が若干低下するも
ののほぼ同等であり、密度と関連性の強い耐酸化性、耐
食性に対して影響を及ぼすおそれはない。また、硬質粒
子を分散させたのでさらに耐摩耗性が向上し、Coおよ
びMoがFe基地に均一に固溶するので、基地がベイナ
イトとなり、耐摩耗性に優れる。
【図1】摩耗試験における本発明の実施例と比較例の摩
耗量を示す図である。
耗量を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 重量比で、Co;2〜15%、Mo;3
〜10%を含有し、残部が不可避不純物とFeからなる
鉄基合金粉末に対し、Fe−55〜70%Mo−0.5
%以下C、Fe−55〜70%Cr−0.5%以下C、
Fe−75〜85%W−0.5%以下Cの硬質粒子の1
種または2種以上を合計で2〜30%、黒鉛粉末0.3
〜1.7%と成形用潤滑剤を混合し、成形し、焼結して
得られたことを特徴とする耐摩耗性に優れた鉄基焼結合
金。
Priority Applications (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32571492A JP3225649B2 (ja) | 1992-12-04 | 1992-12-04 | 耐摩耗性鉄基焼結合金 |
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