JPH0617565B2 - 止水施工法 - Google Patents

止水施工法

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JPH0617565B2
JPH0617565B2 JP61271249A JP27124986A JPH0617565B2 JP H0617565 B2 JPH0617565 B2 JP H0617565B2 JP 61271249 A JP61271249 A JP 61271249A JP 27124986 A JP27124986 A JP 27124986A JP H0617565 B2 JPH0617565 B2 JP H0617565B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は池や河川の底部あるいは護岸部分等における
防水または廃棄物等の遮蔽等を図るため施工する止水施
工法の改良に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、本来なら溜め池用地に適さない所に公園の池や緑
化用の水資源、ゴルフ場のハザード等の人口池や産業廃
棄物処分場をつくる場合が多くなり、好適な止水施工法
の提供が望まれている。
ところで旧来から採用されている止水施工法は、刃金土
と呼ばれる粒形の細かくそろった粘土を用い、この粘土
を池底や産業廃棄物処分場などの底部に3〜5m厚程度
客土し転圧して土の粒子間の間隙を小さくする方法で、
いわゆる止水作用のある粘土層を人工的に地盤上に構築
するものであった。しかしながら今日に至っては刃金土
自体が近隣地域にない場合が多く、従って遠方より大量
の用土を運ぶことになり、経済上問題であるばかりか、
運搬時における粉塵飛散などの問題もあった。
そこで近時では、各種の止水剤を利用した止水施工法が
採用されており、中でもモンモリロナイト系粘土鉱物の
一種であるベントナイトを利用した止水施工法が汎用さ
れている。因みにベントナイトを利用した止水施工法は
沈下法と層状法と混合法に分類できる。沈下法は、既設
の溜め池等に漏水箇所があるとき、水面より集中的に粒
状のベントナイトを散布する方法で、急な復旧工事など
に用いられる。層状法は、敷きならされた止水する平面
に、設計上の適量のベントナイトを散布し、完全なベン
トナイト単味の止水層を作ったのち覆土し転圧する方法
である。また混合法は、現地盤の土または客土とベント
ナイトを設計上において適量混合し転圧していく方法で
ある。
上記方法において、沈下法は水中の自然落下を利用して
いる点や確実に漏水箇所が判っていない場合がほとんど
であるので、応急用等特殊な場合を除いては現在施工さ
れることは少ない。従って現在はほとんど混合法か層状
法が採用され、透水試験器で設計する透水係数に応じて
ベントナイト量を算出し、安全率をみて配合量、配合率
を決定している。
いずれにせよ、これらの施工法は、現場土壌にベントナ
イトを混合ないしは薄くひきならすだけであるので、材
料の運搬量が少なく、また水を含むと2〜10倍程度に
膨潤する性質によって粒子間の間隙が無くなり、止水す
るという性質を利用している為、何らかの原因で止水層
に亀裂が入っても、止水材料自体の膨潤で亀裂も含めて
閉鎖する性能もあり、今日においては好適な止水施工法
といえる。
元来ベントナイトを利用した止水施工法は昭和20年代
より漏水過多田の改良などに利用されだしたのが走りで
ある。漏水過多田の改良においては、適度な漏水も稲の
根のために必要であるので、1×10-4程度の緩やかな
透水係数でよいとされているものの、循環式の噴水の池
などでは、夏場の水不足時などを考慮して設計した場
合、1×10-6〜10-7以上の透水係数を必要とするこ
とが多く、単なるベントナイトの利用に止まらず、止水
材料の品質向上とともに、施工面での改良を含め、止水
性能の大きい止水層の構築が嘱望されていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記において透水係数とは、通常、速度を表わし、一定
の時間で所定の空間を通過する液体の通過距離をいう
が、現実には透水係数が0の充填物は存在しないので、
実際的には一定の空間を通過する液体の通過時間が設計
上ないし実際上において許容される時間内に納まるかど
うかということが透水係数を考える上において重要な問
題である。つまり透水係数を設計するときの重要な要因
は、所定の空間にある充填物すなわち止水剤の特性のみ
ならず、その厚みにもあり、所定の止水剤を所定厚敷設
することによって所望とする止水効果を挙げ得るのであ
る。この点、従来は前者の充填物の品質特性、すなわち
止水性や耐候性などを重視する傾向が大きく、研究開発
の重点もこれらにおかれ、後者の厚みに対する配慮は非
常に少なかったのである。また実際の施工上において
も、厚みに関する管理状況は不十分で、たとえば何平米
に何袋使用するか、刷毛で何回塗布するか、あるいは何
回吹き付けるかなどといったことのみが施工上の管理基
準でしかなく、厚みという点については、研究開発上及
び施工上のいずれにおいても等閑視されていたのであ
る。
これらの点を具体的にベントナイトを利用した従来の層
状止水施工法において工法ともども説明すれば以下の通
りである。
(イ) まず現地盤をユンボ等で剥土する。
(ロ) 剥土した地盤をタイヤローラーなどで整地する。
(ハ) ベントナイト1袋25kgにつき配合率で計算し
た面積を石灰などで区画割りする。
(ニ) それぞれの区画にベントナイトを搬入。
(ホ) 区画内で開袋し散布する。
(ヘ) レーキ等で引きならす。
(ト) 埋め戻し土との混合を避けめるためシートを敷
く。
(チ) 20〜30cm程度覆土する。
(リ) 上部よりタイヤローラー、プレートなどで転圧す
る。
以上が典型的な層状法の工程例であるが、(ホ)及び(ヘ)の
工程は作業員の手作業か機械操作によって行われるの
で、あくまで作業員の感や能力に頼るところが大きく、
散布量も安全性を考慮して余分な量を追加散布する傾向
にあり、不経済であるばかりか、各区画間において散布
量にバラツキが生じる原因ともなり、また引きならしに
おいても画一性を期し難く、全体に渡って一定の均一な
止水層を得ることは難しかった。また(チ)の工程で剥土
した土を横からユンボやブルドーザーで区画内へ搬入す
るわけであるが、ユンボなどで区画内に土を投入する
と、その衝撃でも厚みが変化する。ブルドーザーで横か
ら覆土するときは一層その傾向が強い。また作業員が区
画内で移動するときも厚みが変化する。すなわち構築さ
れる止水層の脆弱さも厚みを減少させかつ均一性を喪失
させる要因となっていた。
また顆粒状の止水剤を用いて25゜以上の法面において
止水層を構築する場合では、止水剤が下方向へ流れ、上
方向と下方部との厚みにバラツキが生じ、均一層の構築
は著しく困難となる問題点もあった。
そこでこの発明の目的とするところは、上述の問題点を
悉く解決するところにあり、必要最小限の止水剤の散布
量で、可及的に均一な所定の厚みを有する止水層を、簡
易かつ迅速な作業により構築することができ、法面にお
いても止水層の均一性が阻害されない止水施工法を提供
するとこにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記問題点を解決するためこの発明は、止水剤を散布す
る際、剥土した地盤もしくはコンクリート等の地盤上
に、前もって天地の空いた多数の空隙構造からなる多隔
壁資材を敷設し、しかる後この多隔壁資材の空隙内にお
いて止水剤を散布充填し、均一な厚みの止水層を構築す
る施工法を採用した。
なおここで多隔壁資材とは、天地の空いた多数の空隙構
造を有する立体構造材をいい、例えば単位隔壁形状が三
角柱、六角柱、円柱等の柱形状が採用できる。またこれ
らの柱形状を複数種組合せた多隔壁資材を採用しても差
し支えない。ところでこの多隔壁資材を製作するにあた
っては、上述の単位隔壁形状に対応する単位隔壁資材を
複数接合させる構成が採用できるが、少なくとも1枚の
板状資材を折曲成形して所定の多数の空隙を有するいわ
ば区画構造物として製作してもよい。もち論上記の単位
隔壁資材の接合構造物と板状資材の区画構造物を組合せ
ても差し支えない。具体的には第1図及び第2図に示す
ハニカム構造Aやコルゲート構造Bの多隔壁資材が既成
品としてあるのでこれを利用することが便宜である。ま
た多隔壁資材の材質については格別に限定されず、合成
繊維、合成樹脂、天然繊維、または無機材料の単独ある
いはこれらの混合材料から適宜選択可能であるが、好ま
しくは硬質材料であれば強度面で一層の向上が図られる
ので適切である。
なおまた多隔壁資材は天地が空いたいわば中空構造なの
で、止水層の厚みを資材の深さを適宜調整することで制
御できる。従って適用箇所に応じて適宜所望の深さにす
ればよい。また多隔壁資材を持ち運びの便宜の点より折
りたたみ構成にすることが適切である。
一方この施工法で使用する止水剤としては既成の有機質
ポリマーあるいは無機質材を主成分とするものであれば
別段格別に限られるものではないが、例えば有機ポリマ
ーとしてはポリアクリル酸塩類やポリビニルアルコー
ル、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニルあるいはC
MC等が使用できる。無機質の止水剤としては、例えば
モンモリロナイト属のベントナイト、バイデライト、ノ
ントロナイト、サポナイト、ヘクトライトやホルマイト
属のアタパルジャイト、セピオライトなどの粘土鉱物の
天然品や合成品が使用できる。止水剤の性状についても
この施工法で格別に限定されず、粉体、粒体、粉粒体、
粘性液体等適宜採用できる。しかしながら急勾配の法面
の場合において粉末または顆粒状の止水剤を用いる場合
は、この発明において可及的に均一厚みを有する止水層
が形成されるものの、均一性をより確実にするには粘着
性のある止水剤を採用することが適切で、止水剤自体に
粘着性が乏しい場合は、止水剤の止水性能に影響しない
バインダーを利用して粘着性の向上を図る方策を採用す
ることが望ましい。もち論液状の止水剤の場合について
も粘性の高い特性を有するものの使用が適切である。
〔作用〕
この発明は上述の構成を採用したので、止水剤の散布
は、高さが一定の単位空隙に、その空隙を満すように充
填していけば、全体的に均一な厚みを有し、かつ所定の
厚みを有する止水層ができることになる。すなわち均一
な止水層が簡単に得られるのである。従来の作業は、い
わば作業者の感と能力にたよっていたが、この方法で
は、このような不確定要素を廃し、それ自体所定の厚み
ないし高さを有する単位空隙を有する資材を並べて、充
填するのみで、確実に均一な所望厚みを有する止水層を
形成できたのである。従って従来のごとく必要以上の過
剰な止水剤の散布も不要となり、経済性の点でも良好と
なる。また単にこの資材を並べるだけなので、従来の面
倒な区画割りも不要となり、迅速に作業することができ
る。
また止水層全体がいわば多隔壁資材の多数の小さな枠に
はめられた状態となるため、多隔壁資材と止水剤とが互
いに強度面で補完し合い、相乗的に強度を高めることに
なる。従って作業員が止水層上を移動しても、またユン
ボやブルドーザーによって覆土する場合でも十分な強度
が確保できるため、作業性の向上がさらに図られるとと
もに、止水層の厚みの均一性がこの点においても達成さ
れる。
またたとえ急勾配の法面において止水層を構築する場合
でも、止水層はあくまで小区分された隔壁空隙内部に別
個独立に閉じ込められ、この集合体として成層されるた
め、この空隙内部において止水剤が下向方向に流れない
だけの粘着性を有しておれば止水層全体として下向方向
へ流れることは可及的に防止できることになる。従って
均一な厚みを有する止水層を得ることができる。
〔実施例〕
実施例1 以下池底や産業廃棄処理場等に対する止水施工法におい
て、処理地盤が土の場合を例にとって説明する。
まず現地盤をユンボ等で剥土する。剥土した地盤をタイ
ヤローラーなどで転圧、整備する。次に、設計上の厚み
を持った多隔壁資材をこの地盤上に敷き並べる。この多
隔壁資材の空隙に止水剤を散布充填する。この上に保護
層として土を被覆する。覆土した上を再びタイヤローラ
ーなどで転圧する。なお保護層としてコンクリートやア
スファルト等止水剤と反応する可能性あるものを採用す
る場合は、多隔壁資材の上に覆土するかもしくは仮設の
ビニルシート等を敷設して直接接触しないようにし、そ
の上にコンクリート等を打設する。
また上記の施工例は多隔壁資材を有する止水層上に保護
層を構築する場合についてであるが、止水剤自身に強度
がある場合は保護層を構築する作業を不要としてもよい
のはもち論である。
また急勾配の法面や垂直面において止水層を構築する場
合は、前述の多隔壁資材を敷設する作業工程で、この多
隔壁資材を所定の位置に固定する作業を追加することが
好ましい。
実施例2 止水処理する地盤がコンクリートの躯体の場合は、まず
当該躯体にジャンカ、ピンホールなどが無いか予め調
べ、場合によっては補修した上で、設計上の厚みを持っ
た多隔壁資材をこの躯体上に敷設し、続いてこの多隔壁
資材に止水剤を散布充填すればよい。
〔発明の効果〕
以上の様にこの発明は、止水性の向上を止水剤の品質特
性の改良からではなく、厚みの点に着眼し、施工面にお
いて一定かつ均一な厚みを有する止水層の構築を図ろう
としたもので、この手段として、止水剤を多隔壁資材に
散布充填するという従来にない新規な工程を取り入れた
ものである。従って従来では決して達成できなかった止
水層の厚みの均一化及び一定化を簡易な手段で確保する
ことができ、しかも作業工程の簡略化や作業の安全性、
迅速性及び経済性を発揮できた。さらにまた構築された
止水層においても強度の向上が図られ、当該技術分野に
資するところきわめて大きい止水施工法を提供した。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はこの発明において使用する多隔壁
資材の一例を示す斜視図である。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】剥土した地盤もしくはコンクリート等の地
    盤上に止水剤を散布して止水層を構築する止水施工法に
    おいて、止水剤を散布する際、上記地盤上に天地の空い
    た多数の空隙構造からなる多隔壁資材を敷設し、しかる
    後この多隔壁資材の空隙内に上記止水剤を散布充填し、
    均一な厚みの止水層を構築することを特徴とする止水施
    工法。
  2. 【請求項2】多隔壁資材の単位隔壁が柱形状である特許
    請求の範囲第1項記載の止水施工法。
  3. 【請求項3】多隔壁資材が単独もしくは複数種の柱形状
    の組合せからなる特許請求の範囲第2項記載の止水施工
    法。
  4. 【請求項4】多隔壁資材が単位隔壁資材の接合物である
    特許請求の範囲第2項または第3項記載の止水施工法。
  5. 【請求項5】多隔壁資材が少なくとも1枚の板状資材か
    らなる区画構造物である特許請求の範囲第2項または第
    3項記載の止水施工法。
  6. 【請求項6】多隔壁資材がハニカムもしくはコルゲート
    構造である特許請求の範囲第4項または第5項記載の止
    水施工法。
  7. 【請求項7】多隔壁資材が単位隔壁資材の接合物と板状
    資材の区画構造物の組合わせからなる特許請求の範囲第
    4項または第5項記載の止水施工法。
  8. 【請求項8】多隔壁資材が合成繊維、合成樹脂、天然繊
    維、または無機材料の単独あるいは混合材料からなる特
    許請求の範囲第1項、第2項、第3項、第4項、第5
    項、第6項または第7項記載の止水施工法。
  9. 【請求項9】多隔壁資材が硬質材料からなる特許請求の
    範囲第8項記載の止水施工法。
  10. 【請求項10】止水剤が粉体、粒体もしくは粘性液体で
    ある特許請求の範囲第1項、第2項、第3項、第4項、
    第5項、第6項、第7項、第8項または第9項記載の止
    水施工法。
  11. 【請求項11】止水剤が有機質ポリマー、無機質材の単
    独もしくは混合物である特許請求の範囲第10項記載の
    止水施工法。
  12. 【請求項12】有機質ポリマーがポリアクリル酸塩類、
    ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリ酢
    酸ビニルまたはCMCである特許請求の範囲第11項記
    載の止水施工法。
  13. 【請求項13】無機質材が、モンモリロナイト属のベン
    トナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイ
    ト、ヘクトライトやホルマイト属のアタパルジャイト、
    セピオライトなどの粘土鉱物の天然品や合成品である特
    許請求の範囲第11項記載の止水施工法。
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