JPH06181720A - 魚卵の改質法 - Google Patents

魚卵の改質法

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Publication number
JPH06181720A
JPH06181720A JP43A JP35555392A JPH06181720A JP H06181720 A JPH06181720 A JP H06181720A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 35555392 A JP35555392 A JP 35555392A JP H06181720 A JPH06181720 A JP H06181720A
Authority
JP
Japan
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roe
fish
egg
eggs
membranes
Prior art date
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Pending
Application number
JP43A
Other languages
English (en)
Inventor
Isao Isomatsu
勲 磯松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Bussan Co Ltd
Original Assignee
Toyo Bussan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 収穫した生の又は冷凍保存の魚卵の卵液にね
っとり感がないか或いは不足している場合、或いは卵膜
の機械的強度が劣る場合は、卵液にねっとり感を付与し
或いは増大させると共に卵膜の強度を増大させて魚卵の
品質を改善する。また該魚卵の卵膜が厚くて硬い場合
は、これを薄膜化すると共にその薄膜化した卵膜の強度
や粗面を滑らかにして魚卵の品質を改善する。 【構成】 魚卵を、リン酸塩又はタンニン酸又はその両
者を少量溶解した処理液で処理するか更に該処理液に蛋
白分解酵素を少量含有する処理液で25℃以下の低温で処
理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、魚卵の改質法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】イクラなどの魚卵は、魚卵の種類、漁獲
時期、魚卵の貯蔵方法、貯蔵期間などによって魚卵の状
態、例えば、その卵膜に硬、軟の差があり、またその卵
液に濃、淡の差があり、ねっとり感の有無、大、小があ
る。例えば、イクラは、卵の完熟時のサケからは、卵膜
が肥厚し卵粒が肥大するため良質の製品が得られず、そ
の程度の進んだものはピンポン玉と称される。また、サ
ケの卵は概して卵膜が硬い。柔らかい純良なイクラはマ
ス卵から得られるとも言われている。
【0003】従来、イクラなどの魚卵を、塩化マグネシ
ウム、塩化カルシウム、アルミニウム塩で処理して魚卵
の蛋白質を引締めると共に膜質を強化し、機械による箱
詰め時における破損を防止したり、魚卵を蛋白質被覆剤
などで被覆し、冷凍保存などに適するようにする技術は
知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、良質の天然又
は冷凍の魚卵は、その卵膜に適度の弾力性があり、また
その卵液は、ねっとり感があり、ドリップが少ない。こ
れに対し、未熟卵、過熟卵、漁獲後日数を経た魚卵は、
ねっとり感が減少する傾向がある。また、成熟卵にはピ
ンポン玉の硬い厚く硬い卵膜をもつ魚卵が多い。これを
常法により、例えばサケ卵を卵粒分離し、攪拌塩蔵し、
水切り、箱詰めの工程を行いイクラを製造しても、これ
を喫食するときは、ピンポン玉の魚卵の場合は、口内で
潰れたとき滓が残り、食感を劣化する不都合がある。一
方、卵液の粘度がなく或いは低いときは、高級なイクラ
のように、喫食したときのねっとり感がなく或いは殆ど
感じない欠点がある。従って、このような魚卵の不都合
を解消した魚卵の改質ができれば望ましい。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、かゝる従来の
不都合を解消し、ねっとり感のない又は不足している魚
卵については、卵液のねっとり感を増大させると共に卵
膜の強化をもたらし、またピンポン玉のような魚卵につ
いては、卵膜を薄くすると共に卵膜の強化をはかり、夫
々の性状を改善して食味、食感を向上せしめた魚卵の改
質法を提供するもので、ねっとり感がなく或いは乏しい
魚卵の改質には、生又は冷凍の魚卵を、リン酸塩又は/
及びタンニン酸を食塩水に少量溶解して成る処理液に浸
漬処理すること、硬い厚膜の魚卵の改質又は同時にねっ
とり感のない或いは乏しい魚卵の改質には、生又は冷凍
の魚卵を、食塩水にリン酸塩又は/及びタンニン酸と更
に蛋白質分解酵素とを少量溶解して成る処理液に浸漬
し、25℃以下の低温で処理することにある。
【0006】
【作用】塩水中に溶解したリン酸塩又はタンニン酸又は
その両者は、卵膜を透して内部に侵入し、卵液に粘性を
付与する。また一方、リン酸塩及びタンニン酸は、卵膜
の蛋白質と結合し、その組織を強化する作用を有し、箱
詰め時における破壊が減少する。また、上記の粘性の増
大や卵膜の強化によりドリップによる目減りを減少し、
品質の劣化が防止される。
【0007】該処理液中のリン酸塩の濃度は、0.01〜
0.5%程度で充分であり、タンニン酸の濃度は、 0.002
〜0.05%程度のものを使用することが有効且つ経済的で
ある。
【0008】蛋白分解酵素は、25℃以下の低温の処理液
に少量含有するときは、ピンポン玉の魚卵の硬く厚い膜
の表面の蛋白質が徐々に分解して、適当な薄膜化により
弾性をもつ食感の良い卵膜とすることができ、この場
合、併存するリン酸塩、又はタンニン酸又はその両者に
より、卵液のねっとり感を増大できると共に肉薄化した
卵膜の強度の増強が行われ、特にタンニン酸は卵膜を滑
らかにし、食感を向上させる。
【0009】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。上記した
ように、一般に、未熟卵、過熟卵、漁獲後日数を経た魚
卵は、ねっとり感が少ない傾向がある。また、卵膜が容
易に破れ易いものがある。更にまた、成熟卵にはピンポ
ン玉の硬い厚く硬い卵膜をもつ魚卵が多く収穫される時
期がある。このような場合に、本発明は、ねっとり感が
ない魚卵は、ねっとり感を有するものに改質し、更に
は、卵膜の強化を行い、また、ピンポン玉の魚卵は、柔
軟な弾性のある卵膜をもつものに改質し、或いはこれら
両者の改質を行う。上記の処理を、収穫した魚卵の状
態、冷凍保存した魚卵の状況に応じて、上記の各種処理
を連続的に行う。
【0010】更に詳細には、一般に、未熟卵、普通卵に
は、ねっとり感が足りないので、これをリン酸塩又はタ
ンニン酸又はその両者を、所望の濃度の食塩水に種々の
濃度で添加溶解して調製した処理液に浸漬処理すること
により、ねっとり感を有する魚卵に改質することができ
ると共に卵膜の強度を向上できる。また、一般に、過熟
卵は、卵膜が極めて厚く硬いので、これを、上記の処理
液に、更に蛋白質分解酵素を適当な量添加溶解して調製
した処理液に浸漬処理することにより、肉膜化した柔ら
かい弾力性のある卵膜をもち而も強度の増大した魚卵に
改質できる。尚、この場合、同時に、この蛋白質分解酵
素液にリン酸塩又はタンニン酸又はその両者を添加溶解
して調製した処理液に該ピンポン玉の魚卵、長期保存に
より硬卵膜となった魚卵を浸漬処理するときは、卵膜を
薄膜化すると同時に、卵液にねっとり感の増大した魚卵
に改質できる。
【0011】該リン酸塩としては、メタリン酸塩が最良
で、特にウルトラリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩が最適
である。その濃度は、0.01〜 0.5%程度の処理液、好ま
しくは、0.02〜0.2 %程度の処理液を使用する。リン酸
塩の効果は、卵液にねっとり感を付与する。卵膜を
硬くしないで機械的強度を増大する。保水性を増大
し、しぼみを防止する。Fe++その他の金属イオンを封
じ込め、魚卵の色を良くし、また酸化を防止する。ド
リップ並びに目減りを防止する等である。
【0012】タンニン酸も、魚卵の卵液にねっとり感を
出す効果を有することが分かった。その使用量は、 0.0
02〜0.05%、好ましくは 0.005〜0.02%程度の濃度で使
用する。尚、タンニン酸は、血液中の鉄と反応し、黒変
するので、キレート作用のあるリン酸塩と併用すること
が好ましい。また、特に、卵膜の組織の強度を増大する
作用があり、また卵膜の荒れた表面を滑らかにすること
が認められた。
【0013】魚卵の卵膜を薄膜化し、ピンポン玉を改質
する蛋白分解酵素としては、パパイン、ブロメレン、フ
ィシン、ペプシン、トリプシン、枯草菌プロテアーゼ、
くものすかびプロテアーゼなどが使用できる。その精製
度にもよるが、例えば、パパインを 0.5〜5%のはん
い、一般には、 0.5%以下を使用すれば、1時間以内の
常温での浸漬処理で薄膜化が可能である。
【0014】尚、該蛋白分解酵素による処理は、魚卵を
食塩水に浸漬し、塩蔵加工する前又は後で行っても良い
が、塩蔵加工する際にも、これに添加して薄膜化処理を
塩蔵加工と同時に行うことができる。この場合、該食塩
水に、リン酸塩及びタンニン酸のいずれか一方又は両方
を前記の少量添加し、ねっとり感の付与処理を行うよう
にしても良い。また、その処理液の温度は、酵素が卵膜
の表面に緩徐に作用する25℃程度の常温又はそれ以下の
低温であることが好ましく、30℃以上では卵膜が溶解す
る危険性がある。これにより、緩徐に薄膜化処理を行う
ことができる。この場合の食塩水は高濃度のものが好ま
しい。
【0015】尚、リン酸塩又はタンニン酸又はその両者
を溶解した処理液による処理は、魚卵の塩蔵加工に組み
入れて行うことができ、或いはその塩蔵加工の前又は後
の工程で行うことができる。
【0016】以下に、本発明の詳細な実施例を挙げて説
明する。 実施例1 ねっとり感のない生又は冷凍イクラを、 2/3飽和食塩水
に、メタリン酸0.01〜0.5%、タンニン酸0〜0.02%を
添加溶解した処理液に浸漬撹拌し、4〜10分間浸漬処理
した後、ザルなどに並べて30分〜1夜水切りして製品と
した。
【0017】実施例2 ねっとり感のない未熟卵から成る冷凍イクラ50gを、4
%食塩水40mlにウルトラリン酸塩の添加量を下記表1に
示すように変えて添加溶解して調製した夫々の処理液に
5分間浸漬した後ザルに取り、水切りした。その結果、
夫々のサンプルのねっとり感の評価は、該表1に示す通
りであった。尚、必要に応じ、水切り後の処理されたイ
クラを、1%アルギン酸ナトリウムに7分間浸漬し再び
ザルで水切りし、1%ラウリル脂肪酸エステルを含む飽
和食塩水に4分間浸漬処理をしても良い。また、必要に
応じ、塩化カルシウム、グルコノデルトラクタンなどの
少量を処理液中に少量添加しておくこともできる。
【0018】
【表1】
【0019】実施例3 ねっとり感のない未熟卵の冷凍イクラ50gを、飽和食塩
水40mlにヘキサメタリン酸塩及びタンニン酸の一方又は
両方を表2に示すような添加量を変えて夫々添加溶解し
て調製した夫々の処理液に5分間浸漬し、ザルに揚げ、
水切りして処理品とした。その処理品のねっとり感その
他の評価は、下記表2に示す通りであった。
【0020】
【表2】
【0021】上記表1及び表2から明らかなように、リ
ン酸塩は、卵液の粘性を付与、増大させる作用があり、
タンニン酸は、リン酸塩と同様にねっとり感を付与、増
大させる作用があることに加え、卵膜の組織を強化して
強度を増大できるので、箱詰めその他の取り扱いおける
破損を防止でき、更にまた、リン酸塩と同様にドリップ
が少なくなり、収量の増加をもたらした。
【0022】実施例4 ピンポン玉の厚い卵膜をもつ生のイクラを、4〜7%の
食塩水に、ウルトラリン酸塩 0.2%とタンニン酸 0.005
%とパパインを 0.3wt.%添加して調製した5〜10℃の低
温の処理液に数日間浸漬した後引き上げ、水切りして処
理品を得た。かくして、薄膜化した而も滑らかで且つ強
靭な卵膜をもつイクラが得られた。 実施例5 ピンポン玉の冷凍イクラ50gを、4%食塩水にパパイン
単独及び一定量のリン酸塩と共に、下記表3に示すよう
に添加量を変えて添加して調製して成る夫々の処理液に
浸漬し、5〜10℃の範囲の温度でその夫々の処理液につ
いて、該表3に示す夫々の時間、卵膜の表面の蛋白分解
酵素を作用させて薄膜化処理と卵膜の強化、ねっとり感
の増大処理を行った後、ザルで水切りして処理品を得
た。その夫々の処理品の評価は、該表3に示す通りであ
【0023】
【表3】
【0024】該表3から明らかなように、パパインの添
加量と処理時間を適当に選択することにより、ピンポン
玉のイクラの薄膜化による卵膜の状態とリン酸塩による
ねっとり感が種々に改善され、その食感が良品のイクラ
と変らず良くなり、口内でカス感は全く消失した。ま
た、必要に応じ、タンニン酸をも併用添加し、ねっとり
感の付与と薄膜化した卵膜の強化、滑らか性の付与をも
たらすようにしても良い。
【0025】尚、かゝる酵素処理は、塩蔵加工に組み入
れ、或いはその前に行い、或いはその後の熟成工程に組
み込むようにしても良い。
【0026】
【発明の効果】このように本発明によるときは、卵液に
ねっとり感がないか或いは不足している魚卵或いは卵膜
の機械的強度が劣り、破れやすい魚卵については、リン
酸塩及びタンニン酸の一方又は両方を食塩水に少量添加
溶解して成る処理液に浸漬処理することにより、ねっと
り感を付与することができ、ドリップの減少、目減りの
減少をもたらし、また、卵膜の組織を強化し、機械的強
度の増大をもたらし、箱詰め時の破壊が減少し、生産性
の向上をもたらす。また、ピンポン玉のような厚くて硬
い卵膜をもつ魚卵については、上記の処理液に更に蛋白
分解酵素を含ませた処理液で25℃以下の低温で浸漬する
ときは、弾力性をもつ食感の良い薄膜化した魚卵が得ら
れると同時にリン酸塩又はタンニン酸又はその両者によ
り薄膜強化と同時に卵液の粘性の向上によるねっとり感
を付与できる等の効果をもたらす。
【表1】
【表2】
【表3】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生又は冷凍の魚卵を、リン酸塩又は/及
    びタンニン酸を食塩水に少量溶解して成る処理液に浸漬
    処理することを特徴とする魚卵の改質法。
  2. 【請求項2】 該リン酸塩の濃度は、0.01〜 0.5%であ
    り、該処理液中のタンニン酸の該処理液中の濃度は 0.0
    02〜0.05%である請求項1記載の魚卵の改質法。
  3. 【請求項3】 生又は冷凍の魚卵を、食塩水にリン酸塩
    又は/及びタンニン酸と更に蛋白質分解酵素とを少量溶
    解して成る処理液に浸漬し、25℃以下の低温で処理する
    ことを特徴とする魚卵の改質法。
JP43A 1992-12-18 1992-12-18 魚卵の改質法 Pending JPH06181720A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP43A JPH06181720A (ja) 1992-12-18 1992-12-18 魚卵の改質法

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JP43A JPH06181720A (ja) 1992-12-18 1992-12-18 魚卵の改質法

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ID=18444586

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JP43A Pending JPH06181720A (ja) 1992-12-18 1992-12-18 魚卵の改質法

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JP (1) JPH06181720A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020058291A (ja) * 2018-10-10 2020-04-16 株式会社タイショーテクノス 魚卵加工品の製造方法、たらこ加工品の製造方法及び魚卵用食感改良剤

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020058291A (ja) * 2018-10-10 2020-04-16 株式会社タイショーテクノス 魚卵加工品の製造方法、たらこ加工品の製造方法及び魚卵用食感改良剤

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