JPH06185535A - ステアリング装置用等速ジョイント - Google Patents

ステアリング装置用等速ジョイント

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JPH06185535A
JPH06185535A JP4354091A JP35409192A JPH06185535A JP H06185535 A JPH06185535 A JP H06185535A JP 4354091 A JP4354091 A JP 4354091A JP 35409192 A JP35409192 A JP 35409192A JP H06185535 A JPH06185535 A JP H06185535A
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flange
pair
annular groove
peripheral edge
steering
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Sadayoshi Koyari
貞嘉 小鑓
Masatoshi Ito
雅敏 伊藤
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Koyo Seiko Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Koyo Seiko Co Ltd
Toyota Motor Corp
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    • F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D3/00—Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
    • F16D3/16—Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts
    • F16D3/26—Hooke's joints or other joints with an equivalent intermediate member to which each coupling part is pivotally or slidably connected
    • F16D3/30—Hooke's joints or other joints with an equivalent intermediate member to which each coupling part is pivotally or slidably connected in which the coupling is specially adapted to constant velocity-ratio
    • F16D3/32—Hooke's joints or other joints with an equivalent intermediate member to which each coupling part is pivotally or slidably connected in which the coupling is specially adapted to constant velocity-ratio by the provision of two intermediate members each having two relatively perpendicular trunnions or bearings

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 作動時の打音の発生を防止し、経時的な操舵
フィーリングの悪化を低減し、容易で能率的な操舵フィ
ーリングの調整を可能にする。 【構成】 環状のフランジ部42A、44Aと二つのア
ーム部42B、44Bとを有する一対のフランジヨーク
42、44と、球状突起46B、48Bとこれらを一体
に接続する二つのアーム部46C、48Cとを有する一
対のピンヨーク46、48と、フランジヨーク及びピン
ヨークのアーム部を枢動連結する一対のクロスピース5
0、52と、一対の球状突起を受けるソケット部94を
偏心した位置に有する心出しディスク54とを有する。
心出しディスクの外周縁部は一対のフランジ部により郭
定された環状溝92内に配置され且押圧装置106及び
108等により環状溝の側壁面に対し押圧されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダブルカルダン式の等
速ジョイントに係り、更に詳細には自動車等のステアリ
ング装置用の等速ジョイントに係る。
【0002】
【従来の技術】二つの回転軸をそれらの軸線が所定の交
差角(本明細書に於ては屈曲角という)をなすよう駆動
連結するダブルカルダン式の等速ジョイントの一つとし
て、例えば本願出願人と同一の出願人の出願にかかる特
願平4−90251号明細書及び図面には、一端にてス
テアリングホイールを担持するアッパシャフトの他端と
一端にてステアリングギヤボックスのピニオンギヤシャ
フトに接続されるロアシャフトの他端とを所定範囲内の
屈曲角にて連結する等速ジョイントにして、環状のフラ
ンジ部と互いに隔置された二つのアーム部とを有しフラ
ンジ部にて互いに締結固定された一対のフランジヨーク
と、連結部と球状突起と互いに隔置され連結部と球状突
起とを一体に接続する二つのアーム部とを有する一対の
ピンヨークと、フランジヨークの二つのアーム部とピン
ヨークの二つのアーム部とを枢動連結する一対のクロス
ピースと、一対のピンヨークの球状突起を受けるソケッ
ト部を偏心した位置に有する心出しディスクとを有し、
心出しディスクの外周縁部は一対のフランジヨークのフ
ランジ部により郭定された環状溝内に配置され且全周に
亘りフランジ部に実質的に密に摺接するよう構成されて
いることを特徴とする等速ジョイントが記載されてい
る。
【0003】かかる等速ジョイントによれば、心出しデ
ィスクの外周縁部は一対のフランジヨークのフランジ部
により郭定された環状溝内に配置され且全周に亘りフラ
ンジ部に実質的に密に摺接するようになっており、従っ
て例えば特公昭50−21610号公報に記載されてい
る如き等速ジョイントに組込まれている薄い円環板状の
リングディスクは不要であり、部品点数が低減されると
共に摩擦摺動する部位の数が低減されるので、部品の摩
耗や組付け誤差等に起因するシャフトのがたつきや回転
トルクの変動を低減して操舵フィーリングを向上させる
ことができると共に、リングディスクを設けることなく
一対のフランジ部により郭定される環状溝内へ粉塵の如
き異物が侵入することを効果的に防止することができ
る。
【0004】またピンヨークの球状突起を受けるソケッ
ト部は心出しディスクの中心より偏心した位置に設けら
れているので、ソケット部が心出しディスクの中央部に
設けられている上述の特公昭50−21610号公報に
記載された等速ジョイントの場合に比してフランジ部に
対する心出しディスクの偏心量を大きくすることが可能
であり、また心出しディスクはその外周縁部にて全周に
亘りフランジ部に実質的に密に摺接しこれにより支持さ
れた状態にあるので、シャフトのがたつきや回転トルク
の変動を生ずることなく従来に比して屈曲角を大きくす
ることができ、これによりステアリングホイールを担持
するアッパシャフトの軸線とステアリングギヤボックス
のピニオンギヤシャフトの軸線とのなす角度を大きくし
て車室内空間を大きくすることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の如き等速ジョイ
ントが組込まれたステアリング装置に於ては、等速ジョ
イントには運転者の操舵に伴なうステアリングホイール
よりの正入力及び路面より車輪を介して与えられる逆入
力が伝達される。特に路面より車輪を介して伝達される
逆入力は或る振幅を有する振動として伝達され、ステア
リングギアボックス及びピニオンシャフトを経てこれに
連結されたロアシャフトの軸方向及び回転方向の入力と
して等速ジョイントへ伝達される。
【0006】しかるに上述の先の提案にかかる等速ジョ
イントに於ては、心出しディスクの外周縁部とこれを受
入れる環状溝の側壁面との間にはそれらの相対回転を許
すに足るクリアランスが存在し、また一対のピンヨーク
の球状突起は等速ジョイントの軸線に沿って互いに隔置
された状態にて心出しディスクのソケット部に支持され
た状態にあるため、ロアシャフトに回転方向の入力が与
えられると一対の球状突起は等速ジョイントの屈曲角を
含む平面に垂直な方向にソケット部に対し遇力を及ぼ
し、これにより心出しディスクの外周縁部はそれを収容
する環状溝の側壁面に対し押付けられる。またロアシャ
フトに軸方向の入力が与えられると、一対の球状突起は
等速ジョイントの屈曲角を含む平面内にてソケット部に
対し遇力を及ぼし、これによりかかる入力が作用する場
合にも心出しディスクの外周縁部はそれを収容する環状
溝の側壁面に対し押付けられる。
【0007】従って上述の先の提案にかかる等速ジョイ
ントが組込まれたステアリング装置に於ては、車輌の走
行に伴ない等速ジョイントへ逆入力が伝達されると心出
しディスクの外周縁部が環状溝の側壁面に対し繰返し打
付けられることに起因する打音が発生し、そのため車輌
の乗員が不快感や不安感を覚えることがあり、かかる問
題は心出しディスクの外周縁部と環状溝の側壁面との間
の摩擦摩耗が進行し、これらの間のクリアランスが増大
するにつれて顕著になる。
【0008】また自動車等の車輌に於て操舵フィーリン
グ、特にステアリング装置のニュートラル近傍に於ける
操舵の安定感や微小操舵域に於ける手応え感を向上させ
るためには、操舵トルク−操舵角特性のリサージュ波形
が或るヒステリシス幅を有していることが好ましい。
【0009】しかし上述の先の提案にかかる等速ジョイ
ントや特公昭50−21610号公報に記載された等速
ジョイントに於ては、心出しディスクの外周縁部とこれ
を受ける環状溝の側壁面やリングディスクとの間に或る
程度の摩擦力を設定しておいても、等速ジョイントが長
期間使用される過程に於てそれらの部材が摩耗すること
により摩擦力が減小し、その結果ヒテリシス幅が減小し
て操舵フィーリングが悪化する。
【0010】またヒステリシス幅の減小に起因する操舵
フィーリングの経時的悪化に対処すべく、従来と同様ス
テアリングギヤボックスに於けるラックバーに対するプ
レロードを調整したりサスペンションのボールジョイン
トを交換することが考えられる。しかしプレロードの調
整はギヤボックス内にて行われるため、ステアリングギ
ヤボックスの取り外し及び分解が必要であり、測定器具
も必要となり、またボールジョイントの交換によってヒ
ステリシス幅を調整するためには多数のボールジョイン
トを交換しなけばならず、ヒステリシス幅を所定の値に
調整することが非常に困難であり、従って何れの方法の
場合にも操舵フィーリングの調整を容易に且能率よく行
うことが困難である。
【0011】本発明は、上述の先の提案にかかる等速ジ
ョイント等に於ける上述の如き問題に鑑み、上述の先の
提案にかかる等速ジョイントの利点をできるだけ活かし
つつ、心出しディスクの外周縁部が環状溝の側壁面に対
し打付けられることに起因する打音が発生することがな
く、等速ジョイントが長期間使用されても経時的な操舵
フィーリングの悪化が少なく、操舵フィーリングの調整
を容易に且能率よく行うことができるよう改良されたス
テアリング装置用等速ジョイントを提供することを目的
としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の如き目的は、本発
明によれば、一端にてステアリングホイールを担持する
アッパシャフトの他端と一端にてステアリングギヤボッ
クスのピニオンギヤシャフトに接続されるロアシャフト
の他端とを所定範囲内の屈曲角にて連結する等速ジョイ
ントにして、環状のフランジ部と互いに隔置された二つ
のアーム部とを有しフランジ部にて互いに締結固定され
た一対のフランジヨークと、連結部と球状突起と互いに
隔置され前記連結部と前記球状突起とを一体に接続する
二つのアーム部とを有する一対のピンヨークと、前記フ
ランジヨークの二つのアーム部と前記ピンヨークの二つ
のアーム部とを枢動連結する一対のクロスピースと、前
記一対のピンヨークの前記球状突起を受けるソケット部
を偏心した位置に有し外周縁部にて前記一対のフランジ
ヨークの前記フランジ部により郭定された環状溝内に配
置された心出しディスクと、前記心出しディスクの両側
面を横切る方向に前記外周縁部を前記環状溝の側壁面に
対し押圧する押圧手段とを有することを特徴とする等速
ジョイントによって達成される。
【0013】
【作用】上述の如き構成によれば、心出しディスクの外
周縁部は押圧手段により心出しディスクの両側面を横切
る方向に環状溝の側壁面に対し押圧されており、これに
より心出しディスクの外周縁部と環状溝の側壁面との間
のクリアランスが吸収されるので、等速ジョイントによ
り連結されるシャフトに回転方向及び軸方向の入力が与
えられ、これにより一対の球状突起により心出しディス
クのソケット部に遇力が与えられても心出しディスクの
外周縁部が環状溝の側壁面に強く打付けられることがな
く、従って車輌の乗員が不快感や不安感を覚える打音の
発生が確実に回避される。
【0014】また上述の如き構成によれば、心出しディ
スクの外周縁部は上述の如く押圧手段により心出しディ
スクの両側面を横切る方向に環状溝の側壁面に対し押圧
されているので、外周縁部や側壁面等が摩耗しても外周
縁部は側壁面に対し押圧された状態に維持され、従って
これらの間に作用する摩擦力が摩耗量の増大につれて大
幅に減小することがなく、これにより操舵トルク−操舵
角特性のリサージュ波形のヒステリシス幅が大幅に減小
することに起因する経時的な操舵フィーリングの悪化が
低減される。
【0015】また上述の如き構成によれば、心出しディ
スクの外周縁部を環状溝の側壁面に対し押圧する押圧手
段を調整したり交換したりするだけで操舵トルク−操舵
角特性のリサージュ波形のヒステリシス幅を調整するこ
とができるので、ステアリングギヤボックスに於けるラ
ックバーに対するプレロードを測定器具を用いて調整し
たりサスペンションの多数のボールジョイントを交換す
る場合に比して、操舵フィーリングの調整を容易に且能
率よく行うことが可能になる。
【0016】
【実施例】以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施
例について詳細に説明する。
【0017】図1は本発明による等速ジョイントの一つ
の実施例が組込まれたステアリング装置を示す概略構成
図、図2は図1に示された等速ジョイントを示す拡大断
面図、図3は図2の線 III−III に沿う断面図である。
【0018】図1に於て、10は一端にてステアリング
ホイール12を担持するアッパシャフトを示しており、
アッパシャフト10はステアリングポスト14により軸
線16の周りに回転可能に支持されている。ステアリン
グポスト14はそれに固定されたフランジ18がボデー
部材(インストルメントパネルのリインフォースメン
ト)20に固定されたブラケット22によって支持され
ると共に取付けブラケット24がボデー部材20に固定
されることによってボデー部材により固定的に支持され
ている。
【0019】また図1に於て、26はボデー部材(サス
ペンションメンバ)28に周知の要領にて固定されたス
テアリングギヤボックスを示しており、ステアリングギ
ヤボックス26のピニオンギヤシャフト30はそれ自身
周知の弾性ジョイント32によりロアシャフト34の一
端に連結されている。図示の実施例に於ては、ロアシャ
フト34はその長さを調節可能なスライディングシャフ
トであり、その軸線36はピニオンギヤシャフト30の
軸線38と実質的に整合している。
【0020】アッパシャフト10の他端及びロアシャフ
ト34の他端は本発明による等速ジョイント40により
トルク伝達可能に互いに連結されている。等速ジョイン
ト40は図2に示されている如く、一対のフランジヨー
ク42及び44と、一対のピンヨーク46及び48と、
一対のクロスピース50及び52と、心出しディスク5
4とを有している。
【0021】フランジヨーク42及び44はそれぞれ軸
線56、58に垂直に延在する実質的に円環板状のフラ
ンジ部42A、44Aと、それぞれ軸線56、58に対
し径方向に互いに隔置され対応するフランジ部より軸線
に沿って延在する二つのアーム部42B、44Bとを有
している。またフランジヨーク42及び44は、ジョイ
ント40の等速性を確保すべく、軸線56及び58が互
いに整合し且アーム部42B及び44Bが軸線に沿って
互いに整合した状態にてフランジ部42A及び44Aに
挿通されたボルト60及びこれに螺合するナット62に
より互いに締結固定されているが、図2に於ては説明の
目的でアーム部42B及び44Bが軸線の周りに互いに
90°隔置された状態にて図示されている。各アーム部
42B及び44Bにはそれぞれ互いに整合する孔64及
び66が設けられており、孔64及び66の共通の軸線
68及び70はそれぞれ交点Pa及びPbに於て軸線5
6及び58と交差している。
【0022】ピンヨーク46及び48はそれぞれ交点P
a及びPbを通る軸線72、74に沿って延在する連結
部46A、48Aと、それぞれ軸線72、74に沿って
連結部より離れる方向へ突出する球状突起46B、48
Bと、それぞれ軸線72、74の両側に互いに隔置され
対応する連結部46A、48A及び球状突起46B、4
8Bを一体に接続する二つのアーム部46C、48Cと
を有している。各アーム部46C及び48Cにはそれぞ
れ互いに整合する孔76及び78が設けられており、孔
76及び78の共通の軸線80及び82はそれぞれ交点
Pa及びPbに於て軸線72及び74と交差している。
連結部46A、48Aはそれぞれ軸線72、74に沿っ
て延在する孔84及び86を有し、これらの孔にはそれ
ぞれ連結部材88及び90(図1参照)の軸部が嵌め込
まれて溶接によって固定され、連結部材88及び90に
より連結部46A、48Aがそれぞれアッパシャフト1
0及びロアシャフト34の他端に剛固に連結されるよう
になっている。
【0023】フランジヨーク42及び44のアーム部4
2B及び44Bに設けられた孔64及び66にはそれぞ
れ実質的に十字形をなすクロスピース50及び52の一
対の軸部50A及び52Aが対応するアーム部に対し相
対回転可能に挿入されており、クロスピース50及び5
2の他方の一対の軸部50B及び52Bはそれぞれ対応
するピンヨーク46及び48のアーム部46C及び48
Cに設けられた孔76及び78に回転可能に挿入されて
いる。かくしてフランジヨーク42及びピンヨーク46
はクロスピース50により交点Paを枢点として互いに
枢動連結されており、フランジヨーク44及びピンヨー
ク48はクロスピース52により交点Pbを枢点として
互いに枢動連結されている。
【0024】フランジヨーク42及び44のフランジ部
42A及び44Aは互いに共働して軸線56及び58に
垂直な平面に沿って延在する環状溝92を郭定してお
り、環状溝92は径方向内方へ向けて開口し軸線56及
び58の周りに円環状に延在している。環状溝92内に
は心出しディスク54の外周縁部が挿入されており、外
周縁部の両側面はその全周に亘り環状溝の側壁面と対向
している。
【0025】心出しディスク54は実質的に円板状をな
し、ピンヨーク46及び48の球状突起46B及び48
Bを枢動可能に密に受けるソケット94を有している。
ソケット94は図2に示されている如く心出しディスク
の軸線より偏心した位置に設けられており、軸線56及
び58に平行な軸線96に沿って延在する円筒状をなし
ており、これにより球状突起46B及び48Bの中心O
a及びObをそれぞれ軸線56及び58より等距離の位
置に位置決めするようになっている。またソケット94
は等速ジョイントが最大屈曲角の状態にある場合にも中
心Oa及びObがソケットの両端より内側に位置する長
さを有している。
【0026】更に軸線68と80との交点Pa及び軸線
70と82との交点Pbはフランジ部42A及び44A
の中心平面98より等距離の位置に位置している。また
球状突起46B及び48Bの中心Oa及びObも中心平
面98より等距離の位置に位置している。従って図2に
示されている如く、屈曲角θ、即ち軸線72と74との
なす角度が最小値である場合、屈曲角θが最大値である
場合、及び屈曲角が最小値と最大との間の値である場合
の何れの場合にも、軸線72と74との交点Pは常に中
心平面98上に位置するようになっている。
【0027】尚屈曲角θの最大値及び最小値は、心出し
ディスク54の外周縁部の外縁がその全周の何れの箇所
に於ても環状溝92の内周縁より径方向内側に位置する
ことがないよう設定される。
【0028】図示の実施例に於ては、図4に詳細に示さ
れている如く、心出しディスク54の外周縁部の両側に
は円環板状の樹脂シート102及び104と、押圧手段
としての円環板状のばね106及び108とが配置され
ている。ばね106及び108と心出しディスクの外周
縁部との間にはそれぞれワッシャ110、112が介装
されており、樹脂シート102、104及びばね10
6、108とフランジヨーク42、44のフランジ部4
2A、44Aとの間にはそれぞれワッシャ114、11
6が介装されている。ばね106及び108は周方向又
は径方向に波形をなすばねや皿ばね等であってよく、ワ
ッシャ110、112及び114、116を介して心出
しディスクの外周縁部を環状溝92の側壁面に対し押圧
している。更に環状溝92内にはその底壁に当接した状
態にて円筒形の樹脂製のリング118が配置されてお
り、ソケット94内には一対の球状突起46B及び48
Bの間にて軸線96の周りに延在するゴム製のブッシュ
95が配置されている。
【0029】図5乃至図13は本発明による等速ジョイ
ントの他の実施例の要部を示す拡大部分断面図である。
尚これらの図に於て、図2及び図4に示された部分に対
応する部分にはこれらの図に於て付された符号と同一の
符号が付されている。
【0030】図5に示された実施例に於ては、心出しデ
ィスク54は樹脂にて形成されており、ソケット94の
内周面は心出しディスクと一体に鋳包まれた金属管94
Aにより郭定されている。また心出しディスク54は図
1乃至図5に示された実施例に於ける樹脂シート102
及び104に相当する部分と一体に成形されており、図
5に於て図4の場合と同一の符号にて示されている如
く、他の点については図1乃至図5に示された実施例と
同様に構成されている。
【0031】図6に示された実施例に於ては、フランジ
ヨーク42及び44の環状溝92の側壁を郭定する側面
にはそれぞれ軸線56及び58の周りに延在する環状溝
120及び122が設けられており、これらの環状溝に
はそれぞれ押圧手段としてのゴム製のOリング124及
び126が嵌込まれている。これらのOリングは図4及
び図5に示された実施例に於けるばね106及び108
と同様、心出しディスク54の外周縁部を環状溝92の
側壁面に対し押圧している。
【0032】図7に示された実施例に於ては、それぞれ
環状溝120及び122に嵌込まれた押圧手段としての
Oリング124及び126に加えて、フランジヨーク4
2及び44のフランジ部42A及び44Aの合せ面の間
にもゴム製のOリング125が介装されている。またこ
の実施例に於ては、環状溝92内にはリング118は配
置されていないが、フランジ部42A及び44Aと心出
しディスク54の外周縁部との間の環状空間にはオイル
の如き粘性流体127が充填されている。
【0033】尚図6及び図7に示された実施例に於て
は、Oリング124及び126はそれぞれフランジヨー
ク42及び44の環状溝92の側壁を郭定する側面に設
けられた環状溝120及び122に嵌込まれているが、
これらのOリングは心出しディスク54の外周縁部の両
側面に設けられた環状溝に嵌込まれてもよい。
【0034】図8に示された実施例に於ては、フランジ
ヨーク42のフランジ部42Aには軸線56に沿って延
在し周方向に互いに隔置された複数個の孔128が設け
られている。これらの孔128の環状溝92の側の開口
端には実質的にきのこ形をなす樹脂製のブッシュ130
の軸部が挿入されており、孔128の他端部には調整ね
じ132がねじ込まれている。調整ねじ132とブッシ
ュ130の傘部との間には圧縮コイルばね134が弾装
されており、これによりブッシュの傘部は心出しディス
ク54の外周縁部に対し押付けられている。
【0035】またフランジヨーク44のフランジ部44
Aには孔128に整合する位置にて軸線56に沿って延
在する複数個の有底の孔136が設けられている。これ
らの孔136の環状溝92の側の開口端にはブッシュ1
20と同一の形態をなす樹脂製のブッシュ138の軸部
が挿入されている。ブッシュ138の傘部と孔136の
底との間には圧縮コイルばね140が弾装されており、
これによりブッシュ138の傘部は心出しディスク54
の外周縁部に対し押付けられている。
【0036】尚図示の実施例に於ては、調整ねじ132
はフランジヨーク42の側にのみ設けられているが、調
整ねじ132と同様の調整ねじがフランジヨーク44の
側にも設けられ、これにより圧縮コイルばね134及び
140の両者によりそれぞれブッシュ130及び138
を介して心出しディスクの外周縁部に対し与えられる押
圧力が調整されるよう構成されてもよい。
【0037】図9に示された実施例に於ては、心出しデ
ィスク54はその中心平面98に沿って分割された一対
の半体54A及び54Bよりなっている。特に半体54
Aの半体54Bに対向する側面には軸線56の周りに延
在する環状溝142が設けられており、半体54Bの半
体54Aに対向する側面には軸線56の周りに延在し環
状溝142に実質的に密に嵌入する環状突起144が設
けられており、これにより二つの半体は互いに他に対し
同心状態に維持されるようになっている。また半体54
A及び54Bの外周縁部は互いに共働して径方向外方へ
開いた環状溝146を郭定しており、環状溝146内に
は軸線56の周りに延在する一対の円環板状の樹脂シー
ト147及び148が配置されている。これらの樹脂シ
ートの間には同じく軸線56の周りに延在する押圧手段
としてのばね150が配置されている。
【0038】図10に示された実施例に於ては、ワッシ
ャ110と114との間及びワッシャ112と116と
の間にそれぞれスラストベアリング152及び154が
配置されている。スラストベアリング152及び154
はそれぞれ軸線56及び58の周りに延在する環状をな
し周方向に互いに隔置された孔を有する一対のリテーナ
152A及び154Aとこれらのリテーナの孔に嵌合す
る状態にてリテーナの間に配置された複数個のローラ1
52B及び154Bとよりなっている。
【0039】また各ボルト60のヘッド部とフランジヨ
ーク42のフランジ部42Aとの間には圧縮コイルばね
156が弾装されている。かくしてスラストベアリング
152及び154は圧縮コイルばね156と共働してワ
ッシャ110、112及び114、116を介して心出
しディスク54の外周縁部を環状溝92の側壁面に対し
押圧している。
【0040】図11に示された実施例に於ては、心出し
ディスク54は図5に示された実施例の場合と同様樹脂
にて形成されており、ソケット94の内周面は心出しデ
ィスクと一体に鋳包まれた金属管94Aにより郭定され
ている。また心出しディスク54の外周縁部の各側面に
はそれぞれ軸線の周りに環状に延在し径方向に互いに隔
置された一対の凸部158及び160が設けられてい
る。自由状態に於ける凸部158及び160の先端の間
の軸線方向の距離は環状溝92の側壁面の間の距離より
も僅かに大きく設定されている。従って凸部158及び
160は環状溝92の側壁面の間に軸線方向に圧縮され
ており、これによりそれ自身の弾性により環状溝92の
側壁面を押圧している。
【0041】尚この実施例に於ける凸部158及び16
0は心出しディスクの軸線の周りに環状に延在している
必要はなく、軸線の周りに互いに周方向に隔置された状
態にて円弧状に延在していてもよく、また互いに周方向
に隔置された複数個の凸部として形成されていてもよ
い。
【0042】図12に示された実施例に於ては、フラン
ジヨーク44のフランジ部44Aに設けられた環状突起
には中心平面98に整合して径方向に延在し周方向に互
いに隔置された複数個のねじ孔162が設けられてい
る。またフランジ部42A及び44Aの環状溝92の側
壁を郭定する側面にはねじ孔162に整合して径方向に
延在する横断面円弧状の溝164及び166が設けられ
ている。ねじ孔162には調整ねじ168がねじ込まれ
ており、溝164及び166により郭定される円筒孔に
は半割りの樹脂製の楔形ブッシュ170及び172が円
筒孔の軸線に沿って径方向に往復動可能に配置されてい
る。
【0043】調整ねじ168とブッシュ170、172
との間には径方向に沿って圧縮コイルばね174が弾装
されている。図12及び図14に示されている如く、ブ
ッシュ170及び172の外端部には実質的に半円筒形
の窪み170A及び172Aが設けられており、ばね1
74の内端側の部分はこれらの窪み内に収容されてい
る。また心出しディスク54の外周縁部は径方向外方へ
向うにつれて厚さが漸次減小しており、ブッシュ170
及び172は心出しディスク54の傾斜した外周縁部に
実質的に密に当接する傾斜平面170B及び172Bを
それらの内端側に有している。
【0044】かくしてこの実施例に於ては、ブッシュ1
70及び172が圧縮コイルばね174によって径方向
内方へ付勢され、それらの傾斜平面170B及び172
Bが心出しディスク54の傾斜した外周縁部に対し押付
けられることにより、外周縁部を環状溝92の側壁面に
対し押圧しており、また心出しディスクの回転に伴う外
周縁部の径方向の位置の変化がブッシュ170及び17
2の径方向の移動によって吸収されるようになってい
る。
【0045】図13に示された実施例に於ては、心出し
ディスク54は図9に示された実施例の場合と同様その
中心平面98に沿って分割された一対の半体54A及び
54Bよりなっているが、各半体の外周縁部の互いに対
向する部分は互いに共働してV形をなす傾斜平面を有し
ている。また溝164及び166により郭定される円筒
孔には図15に示されている如く円筒部176Aとこれ
と一体をなす板状部176Bとよりなる楔形部材176
が円筒孔の軸線に沿って径方向に往復動可能に配置され
ている。調整ねじ168と楔形部材176との間には径
方向に沿って圧縮コイルばね174が弾装されており、
ばね174の内端側の部分は楔形部材176の円筒部1
76Aに形成された実質的に円筒形の窪み内に収容され
ている。また楔形部材176の板状部176Bは径方向
内方へ向うにつれて厚さが漸次減小しており、心出しデ
ィスク54の半体54A及び54Bの互いに対向する傾
斜平面に実質的に密に当接する傾斜平面を有している。
【0046】かくしてこの実施例に於ては、楔形部材1
76が圧縮コイルばね174によって径方向内方へ付勢
され、その板状部176Bの傾斜平面が心出しディスク
54の半体54A及び54Bの互いに対向する傾斜平面
に対し押付けられることにより、心出しディスクの外周
縁部を環状溝92の側壁面に対し押圧しており、また心
出しディスクの回転に伴う外周縁部の径方向の位置の変
化が楔形部材176の径方向の移動によって吸収される
ようになっている。
【0047】尚図示の実施例に於ては、心出しディスク
54はその中心平面98に沿って分割された一対の半体
54A及び54Bよりなっているが、心出しディスクが
弾性変形可能な材料にて形成される場合には心出しディ
スクは一体ものとして形成され、二つの外周縁部が弾性
変形により環状溝の側壁面に対し押圧されるよう構成さ
れてもよい。
【0048】上述の如く構成された各実施例に於ては、
ステアリングホイール12が転舵されることによりアッ
パシャフト10が軸線16の周りに回転されると、アッ
パシャフトの回転は連結部材88により軸線72の周り
の回転としてピンヨーク46へ伝達される。ヨーク46
の回転はクロスピース50により軸線56の周りの回転
としてフランジヨーク42へ伝達され、これによりフラ
ンジヨーク44が軸線58の周りに回転される。フラン
ジヨーク44の回転はクロスピース52により軸線74
の周りの回転としてピンヨーク48へ伝達され、ピンヨ
ークの回転は連結部材90により軸線36の周りの回転
としてロアシャフト34へ伝達され、これにより弾性ジ
ョイント32を介してピニオンギヤシャフト30が軸線
38の周りに回転される。また逆入力が与えられたとき
には、ピニオンギヤシャフト30の軸線38の周りの回
転は上述の態様とは逆の態様にてステアリングホイール
12へ伝達される。
【0049】この場合フランジヨーク42及び44のア
ーム部44Bは軸線に沿って互いに整合されており、ま
た屈曲角θの大小に拘らず球状突起46B及び48Bの
中心Oa及びObはそれぞれ軸線56及び58より等距
離の位置に維持され、中心Oa、Ob及び交点Pa、P
bは中心平面98より等距離の位置に維持されるので、
ピンヨーク46とピンヨーク48との間には等速性が維
持された状態にて回転トルクが伝達される。
【0050】前述の如く、路面より車輪を介して伝達さ
れる逆入力は或る振幅を有する振動としてステアリング
ギヤボックス26及びピニオンギヤシャフト30を経て
ロアシャフト34の軸方向及び回転方向の入力として等
速ジョイント40へ伝達される。ロアシャフトより等速
ジョイントへ回転方向の入力としてトルクTが伝達され
ると、図16に示されている如く、一対の球状突起46
B及び48は等速ジョイントの屈曲角θを含む平面に垂
直な方向に心出しディスク54のソケット94に対し遇
力Fp を及ぼし、これにより心出しディスクの外周縁部
はそれを収容する環状溝92の側壁面に対し押付けられ
る。またロアシャフト34より等速ジョイント40に対
し軸方向の入力Fが与えられると、図17に示されてい
る如く、一対の球状突起46B及び48Bは等速ジョイ
ントの屈曲角θを含む平面内にて心出しディスクのソケ
ット94に対し遇力Fq を及ぼし、従ってこの場合にも
心出しディスクの外周縁部は環状溝92の側壁面に対し
押付けられる。
【0051】図16に示されている如く、一対のクロス
ピース50及び52の中心、即ち交点Pa 及びPb の間
の距離をL1 とし、中心Ob と交点Pb との間の距離を
L2とし、交点Pb と弾性ジョイント32の中心Oj ま
での距離をL3 とし、一対の球状突起46B及び48B
の中心Oa 及びOb の間の距離をL4 とすると、遇力F
p 及びFq はそれぞれ下記の数1及び数2にて表され、
ソケット部に対する遇力Fp 及びFq の大きさ及び方向
はそれぞれ入力T及びFの大きさ及び方向の変動に伴っ
て変動する。
【0052】
【数1】Fp ={2L3 /(L1 L2 +L1 L3 −L3
L4 )}×T sin(θ/2)
【0053】
【数2】Fq =(L3 /L2 )F sin(θ/2) 上述の各実施例によれば、心出しディスク54の外周縁
部は図1乃至図11に示された実施例に於てはばね10
6及び108の如き押圧手段によりフランジヨーク42
及び44の軸線56及び58に沿って環状溝92の両側
壁面に対し押圧されており、図12及び図13に示され
た実施例に於てはブッシュ170及び172等が圧縮コ
イルばね174によって径方向内方へ付勢されることに
より間接的に環状溝の両側壁面に対し押付けられてお
り、これにより心出しディスクの外周縁部と環状溝の両
側壁面との間のクリアランスが吸収されており、また心
出しディスクの外周縁部が環状溝の両側壁面に対し押付
けられる力は心出しディスクの外周縁部が環状溝の側壁
面に近付くにつれて増大する。
【0054】従って等速ジョイントにそれに連結される
シャフトより回転方向又は軸方向の入力が与えられ、一
対の球状突起46B及び48Bより心出しディスクのソ
ケット94に遇力が与えられても心出しディスクの外周
縁部が環状溝の側壁面に対し強く打付けられることがな
く、従って打音も発生しない。
【0055】特に図1乃至図4に示された実施例に於て
は、心出しディスクの外周縁部と環状溝の両側壁面との
間に樹脂シート102及び104が介装されており、図
5及び図11に示された実施例に於ては心出しディスク
自体が樹脂にて形成されているので、等速ジョイントに
回転方向又は軸方向の入力が与えられることによりたと
え心出しディスクの外周縁部が環状溝の側壁面に対し打
付けられたとしても、樹脂シート等によりその衝撃が効
果的に緩和される。
【0056】また図1乃至図4、図5乃至図7、図9乃
至図11に示された実施例に於ては、心出しディスクの
外周縁部の外縁と環状溝92の両側壁面との間の部分は
実質的に閉塞された状態にあるので、環状溝内へ粉塵の
如き異物が侵入することが効果的に防止される。
【0057】また図示の各実施例によれば、心出しディ
スク54の外周縁部は押圧手段としてのばね106及び
108等により心出しディスクの両側面を横切る方向に
環状溝92の側壁面に対し押圧されている。従って外周
縁部や側壁面等が摩耗しても外周縁部は側壁面に対し押
圧された状態に維持され、これらの間に作用する摩擦力
が摩耗量の増大につれて大幅に減小することがないの
で、図18に示されている如き操舵トルク−操舵角特性
のリサージュ波形のヒステリシス幅Wh が大幅に減小す
ることが回避され、経時的な操舵フィーリングの悪化が
低減される。
【0058】また図示の各実施例によれば、押圧手段と
してのばね106及び108等を調整したり交換したり
することにより心出しディスクの外周縁部を環状溝の側
壁面に対し押圧する押圧力を調整し、これによりリサー
ジュ波形のヒステリシス幅を調整することができるの
で、ステアリングギヤボックスに於けるラックバーに対
するプレロードを測定器具を用いて調整したりサスペン
ションの多数のボールジョイントを交換する場合に比し
て、操舵フィーリングの調整を容易に且能率よく行うこ
とができる。
【0059】特に図1に示されている如く、弾性ジョイ
ント32がステアリングギヤボックス26及びピニオン
ギヤシャフト30とロアシャフト34、等速ジョイント
40、アッパシャフト10との間に設けられたステアリ
ング装置に於ては、ステアリング系の捩り剛性を大きく
設定することができず、ステアリングギヤボックスに於
けるラックバーに対するプレロードを高く設定すると下
記の理由からリサージュ波形のヒステリシス幅が却って
減小してしまう。
【0060】図19はステアリング装置の模式図であ
り、200は上述の各実施例に於けるアッパシャフト1
0、等速ジョイント40、ロアシャフト34よりなるス
テアリング系を示し、210は主として弾性ジョイント
32により与えられるステアリング系の弾性領域を示
し、Fs はステアリング系の摩擦力を示し、Fg はステ
アリングギヤボックス26の摩擦力を示している。また
図20はステアリングホイール12の操舵角φとステア
リングギヤボックス(ピニオンギヤシャフト)の回転角
ω及びステアリング装置のヒステリシス幅Wh との間の
関係を示す解図的グラフである。尚図20に於て、Whs
はステアリング系のみのヒステリシス幅を示している。
【0061】図19より解る如く、ステアリングホイー
ル12が操作されてもステアリング系の弾性領域210
により伝達される力がステアリングギヤボックス26の
摩擦力Fg 以上になるまでステアリングギヤボックスの
ピニオンギヤシャフトは回転しないので、ステアリング
ギヤボックスの回転角ωには不変領域Nが存在する。こ
の不変領域Nの最大操舵角φmax はステアリング系の捩
り剛性をEとすると φmax =Fg /E の関係を有しており、ステアリングギヤボックスの摩擦
力Fg 及びステアリング系の捩り剛性Eにより決定され
る。従って図20に於て仮想線にて示されている如くラ
ックバーに対するプレロードが高く設定されることによ
りステアリングギヤボックスの摩擦力Fg が高く設定さ
れると摩擦力Fg が低い場合(実線にて示されている)
に比してφmax が増大することによりステアリングギヤ
ボックスの不変領域Nが増大し、これに対応してヒステ
リシス幅の不変領域Mも増大し、結果的にφmax 以上の
ある操舵角φについて見ると図20に於てハッチングが
施された部分に相当する量だけヒステリシス幅が減小す
る。
【0062】従って弾性ジョイント32が設けられてい
ることによりステアリング系の捩り剛性Eを高くするこ
とができないステアリング装置に於てヒステリシス幅を
増大するためには、ステアリングギヤボックスの摩擦力
Fg を高く設定するのではなくステアリング系の摩擦力
Fs を高く設定することが好ましい。本発明のステアリ
ング装置に於ては、等速ジョイント40がステアリング
系に組込まれており、等速ジョイントに於ける摩擦力を
高くしてステアリング系の摩擦力Fs を高く設定するこ
とができるので、操舵トルク−操舵角特性のリサージュ
波形のヒステリシス幅を適正に設定して良好な操舵フィ
ーリングを確保することができる。
【0063】また実験結果によれば、ラックバーに対す
るプレロードの増大及びサスペンションのボールジョイ
ントの摩擦力の増大によるヒステリシス幅の増大効果は
車速が高くなるほど減小するのに対し、等速ジョイント
40に於ける摩擦力の増大、即ちステアリング系の摩擦
力Fs の増大は車速に拘らずヒステリシス幅を所定量増
大させることができる。従って図示の各実施例によれ
ば、ラックバーに対するプレロードやサスペンションの
ボールジョイントの摩擦力が増大される場合に比して高
速走行時に於ける操舵フィーリングを向上させることが
できる。
【0064】更に前述の特願平4−90251号明細書
及び図面に記載された先の提案にかかる等速ジョイント
に於ては、心出しディスク54のソケット94は本発明
の場合と同様ディスクの軸線に対し偏心した位置に設け
られており、心出しディスクはそのソケットの軸線の周
りにフランジヨークに対し相対的に振子運動の如く回転
し得るので、等速ジョイントの回転トルクの伝達に伴い
心出しディスクが回転すると、図21に示されている如
くそのソケットの軸線96は軸線56及び58の周りの
円弧軌跡180を描き、心出しディスクの外周縁部は接
点Xに於て環状溝92の底壁と接触しその状態にて回転
する。従って心出しディスクの外周縁部は等速ジョイン
トの回転方向の逆転によって環状溝の底壁に接触したり
これより離脱したりするので、等速ジョイントへ逆入力
が伝達されたり急操舵が行われた場合に心出しディスク
の外周縁部が環状溝の底壁に対し打付けられることに起
因する打音が発生することがある。
【0065】これに対し図1乃至図6及び図8乃至図1
1に示された実施例に於ては環状溝92の底壁に当接し
て樹脂製のリング118が設けられており、図7に示さ
れた実施例に於ては環状溝に粘性流体が充填されてお
り、また図12及び図13に示された実施例に於ては心
出しディスク54はブッシュ170及び172又は楔形
部材176を介して圧縮コイルばね174により径方向
内方へ付勢されているので、心出しディスクが回転して
もその外周縁部が環状溝の底壁に対し直接強く打付けら
れることがなく、従ってかかる原因による打音も発生し
ない。
【0066】以上に於ては本発明を特定の実施例につい
て詳細に説明したが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施
例が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【0067】例えば図1乃至図6及び図8乃至図11に
示された実施例に於けるリング118は樹脂にて形成さ
れているが、環状溝の底壁に当接して配置されるリング
は心出しディスクの外周縁部の外縁が環状溝の底壁に打
付けられることに起因する打音の発生を防止し得る限り
任意の構造のものであってよく、例えばゴム製のリング
やゴム製のリングの径方向内側に金属リングが固定され
たリング等であってもよい。
【0068】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発
明によれば、心出しディスクの外周縁部は押圧手段によ
り心出しディスクの両側面を横切る方向に環状溝の側壁
面に対し押圧されており、これにより心出しディスクの
外周縁部と環状溝の側壁面との間のクリアランスが吸収
されるので、等速ジョイントにより連結されるシャフト
に回転方向及び軸方向の入力が与えられ、これにより一
対の球状突起により心出しディスクのソケット部に遇力
が与えられても心出しディスクの外周縁部が環状溝の側
壁面に強く打付けられることがなく、従って車輌の乗員
が不快感や不安感を覚える打音の発生を確実に防止する
ことができる。
【0069】また本発明によれば、心出しディスクの外
周縁部は上述の如く押圧手段により心出しディスクの両
側面を横切る方向に環状溝の側壁面に対し押圧されてい
るので、外周縁部や側壁面等が摩耗しても外周縁部は側
壁面に対し押圧された状態に維持され、従ってこれらの
間に作用する摩擦力が摩耗量の増大につれて大幅に減小
することがなく、これにより操舵トルク−操舵角特性の
リサージュ波形のヒステリシス幅が大幅に減小すること
に起因する経時的な操舵フィーリングの悪化を低減する
ことができる。
【0070】また本発明によれば、心出しディスクの外
周縁部を環状溝の側壁面に対し押圧する押圧手段を調整
したり交換したりするだけで操舵トルク−操舵角特性の
リサージュ波形のヒステリシス幅を調整することができ
るので、ステアリングギヤボックスに於けるラックバー
に対するプレロードを測定器具を用いて調整したりサス
ペンションの多数のボールジョイントを交換する場合に
比して、操舵フィーリングの調整を容易に且能率よく行
うことができる。
【0071】更に本発明によれば、前述の特公昭50−
21610号公報に記載された等速ジョイントに組込ま
れている薄い円環板状のリングディスクは不要であり、
またピンヨークの球状突起を受けるソケット部は心出し
ディスクの中心より偏心した位置に設けられているの
で、ソケット部が心出しディスクの中央部に設けられて
いる前述の特公昭50−21610号公報に記載された
等速ジョイントの場合に比してフランジ部に対する心出
しディスクの偏心量を大きくすることが可能であり、ま
た心出しディスクはその外周縁部にて押圧手段によって
心出しディスクの両側面を横切る方向に環状溝の側壁面
に対し押圧されることにより環状溝の側壁面により支持
された状態にあるので、シャフトのがたつきや回転トル
クの変動を生ずることなく従来に比して屈曲角を大きく
することができ、これによりステアリングホイールを担
持するアッパシャフトの軸線とステアリングギヤボック
スのピニオンギヤシャフトの軸線とのなす角度を大きく
して車室内空間を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による等速ジョイントの一つの実施例が
組込まれたステアリング装置を示す概略構成図である。
【図2】図1に示された等速ジョイントを示す拡大断面
図である。
【図3】図2の線 III−III に沿う断面図である。
【図4】図1乃至図3に示された実施例の要部を示す拡
大部分断面図である。
【図5】本発明による等速ジョイントの他の一つの実施
例の要部を示す拡大部分断面図である。
【図6】本発明による等速ジョイントの他の一つの実施
例の要部を示す拡大部分断面図である。
【図7】本発明による等速ジョイントの他の一つの実施
例の要部を示す拡大部分断面図である。
【図8】本発明による等速ジョイントの他の一つの実施
例の要部を示す拡大部分断面図である。
【図9】本発明による等速ジョイントの他の一つの実施
例の要部を示す拡大部分断面図である。
【図10】本発明による等速ジョイントの他の一つの実
施例の要部を示す拡大部分断面図である。
【図11】本発明による等速ジョイントの他の一つの実
施例の要部を示す拡大部分断面図である。
【図12】本発明による等速ジョイントの他の一つの実
施例の要部を示す拡大部分断面図である。
【図13】本発明による等速ジョイントの他の一つの実
施例の要部を示す拡大部分断面図である。
【図14】図12に示された実施例に於ける一対のブッ
シュを示す斜視図である。
【図15】図13に示された実施例に於ける楔形部材を
示す斜視図である。
【図16】等速ジョイントに回転方向の入力が与えられ
る場合に心出しディスクのソケット部に及ぼされる遇力
を示す説明図である。
【図17】等速ジョイントにそれに連結されたシャフト
よりその軸方向の入力が与えられる場合に心出しディス
クのソケット部に及ぼされる遇力を示す説明図である。
【図18】操舵トルク−操舵角特性のリサージュ波形を
示すグラフである。
【図19】ステアリング装置の模式図である。
【図20】ステアリングホイールの操舵角φとステアリ
ングギヤボックスの回転角ω及びステアリング装置のヒ
ステリシス幅Wh との間の関係を示す解図的グラフであ
る。
【図21】心出しディスクの回転に伴うフランジヨーク
に対する心出しディスクの相対変位を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
10…アッパシャフト 12…ステアリングホイール 14…ステアリングポスト 20…ボデー部材 26…ステアリングギヤボックス 28…ボデー部材 30…ピニオンギヤシャフト 32…弾性ジョイント 34…ロアシャフト 40…等速ジョイント 42、44…フランジヨーク 42A、44A…フランジ部 42B、44B…アーム部 46、48…ピンヨーク 46A、48A…連結部 46B、48B…球状突起 46C、48C…アーム部 50、52…クロスピース 54…心出しディスク 92…環状溝 94…ソケット 106、108…ばね 124、126…Oリング 134、136…圧縮コイルばね 150…ばね 152、154…スラストベアリング 156…圧縮コイルばね 158、160…環状凸部 170、172…ブッシュ 174…圧縮コイルばね 176…楔形部材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端にてステアリングホイールを担持する
    アッパシャフトの他端と一端にてステアリングギヤボッ
    クスのピニオンギヤシャフトに接続されるロアシャフト
    の他端とを所定範囲内の屈曲角にて連結する等速ジョイ
    ントにして、環状のフランジ部と互いに隔置された二つ
    のアーム部とを有しフランジ部にて互いに締結固定され
    た一対のフランジヨークと、連結部と球状突起と互いに
    隔置され前記連結部と前記球状突起とを一体に接続する
    二つのアーム部とを有する一対のピンヨークと、前記フ
    ランジヨークの二つのアーム部と前記ピンヨークの二つ
    のアーム部とを枢動連結する一対のクロスピースと、前
    記一対のピンヨークの前記球状突起を受けるソケット部
    を偏心した位置に有し外周縁部にて前記一対のフランジ
    ヨークの前記フランジ部により郭定された環状溝内に配
    置された心出しディスクと、前記心出しディスクの両側
    面を横切る方向に前記外周縁部を前記環状溝の側壁面に
    対し押圧する押圧手段とを有することを特徴とする等速
    ジョイント。
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