JPH061859Y2 - クラツチ用倍力装置 - Google Patents

クラツチ用倍力装置

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JPH061859Y2
JPH061859Y2 JP13734786U JP13734786U JPH061859Y2 JP H061859 Y2 JPH061859 Y2 JP H061859Y2 JP 13734786 U JP13734786 U JP 13734786U JP 13734786 U JP13734786 U JP 13734786U JP H061859 Y2 JPH061859 Y2 JP H061859Y2
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春生 伊藤
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埼玉機器株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 a.考案の目的 (産業上の利用分野) この考案に係るクラッチ用倍力装置は、自動車のクラッ
チペダルの踏み込みに要する踏力の軽減を目的として、
トラックやバス等の大型自動車を中心として使用され
る。
(従来の技術) エンジンの出力が大きい大型自動車の場合、動力伝達時
に於けるクラッチ板とフライホイールとの摺りをなくす
為、このクラッチ板をフライホイールに弾接させる為の
ばねの弾力を強くしなければならない。この様にばねの
弾力を強くすると、クラッチを切る場合にこのばねの弾
力に抗してクラッチ板をフライホイールから離す為、レ
リーズフォークを押すのに要する力が大きくなり、クラ
ッチペダルを踏み込むのに要する踏力が増大してしま
う。
この様な大型自動車のクラッチペダルを踏み込む際に要
する踏力の軽減を図る為、空気の圧力を利用してクラッ
チペダルに加えられた踏力以上の力でレリーズフォーク
を押圧する様にしたクラッチ用倍力装置が種々提供され
ている。
第2図はこの様な従来からのクラッチ用倍力装置の1例
を示しており、この様な倍力装置は例えば実開昭56−
48923号公報に開示されている。本考案を説明する
のに先立ち、まずこの従来からのクラッチ用倍力装置の
構成と作用とに就いて説明する。
第2図に於いて、1はクラッチペダルで、このクラッチ
ペダル1を踏み込む事によりマスタシリンダ2から管3
を通じてケーシング4内の通油路5に圧油が送り込まれ
る。ケーシング4には、それぞれ一端が通油路5に通じ
るレリーズシリンダ6と補助シリンダ7とが設けられて
いる。両シリンダ6,7の内、図面下側のレリーズシリ
ンダ6に内嵌したレリーズピストン8の左端面には、ケ
ーシング4の左壁4a(左右は図面による。)を油密に
貫通したロッド9が当接している。このロッド9は、上
記左壁4aの外面に固定したアクチュエータ10のピス
トン(ダイヤフラムの場合もある。)11に結合されて
いる。ピストン11と左壁4aとの間には圧縮ばね12
を設けて、このピストン11に左方に向く弾力を付与し
ている。アクチュエータ10を構成する有底円筒状のケ
ーシング13の左端部には管14の一端が開口してい
る。
一方ケーシング4の補助シリンダ7内には、左端部を小
径部15aとした補助ピストン15が嵌合しており、こ
の補助ピストン15の右端面に形成した凹部15bに通
気部材16の左端部を内嵌している。この通気部材16
は、上記の様に左端部を補助ピストン15の凹部15b
に内嵌して支持するとともに、中間部をケーシング4の
右側面と弁筺17との間に挾持したダイヤフラム18の
中心部に支持している。通気部材16には、一端をこの
部材16の右端面に開口し、他端をダイヤフラム18の
左側の室19に開口した通気路20が設けられている。
一端に外向きフランジを設けてケーシングの右壁に固定
した管状の弁筺17の内周面に形成した内向きフランジ
状の弁座21の左側面と通気部材16との間には圧縮ば
ね22が設けられ、この通気部材16と上記補助ピスト
ン15とに左方に向く弾力を付与している。上記弁座2
1の右側には弁片23が設けられている。この弁片23
と弁筺17の右端開口に螺着したコネクタ24との間に
は圧縮ばね25を設けて、弁片23を上記弁座21の右
側面に弾接させている。コネクタ24は管26を通じて
圧縮空気源27に通じている。
尚、ダイヤフラム18の右側の室28に開口したポート
29は、管14を介してアクチュエータ10の左室32
に通じており、通気路31を介して大気に連通したダイ
ヤフラム左側の室19に開口したポート30は、ケーシ
ング4に設けた通気路(図示せず)を通じてアクチュエ
ータ10の右室33に通じている。34は通油路5の上
端部に螺着した空気抜き用のブリーダスクリュー、35
はレリーズピストン8の動きをクラッチのレリーズフォ
ークに伝える為のロッドである。
次に、この様なクラッチ用倍力装置の作用に就いて説明
する。
ギヤチェンジを行なう為にクラッチを切る場合、クラッ
チペダル1を踏み込み、マスタシリンダ2から管3を通
じてケーシング4の通油路5内に圧油を送り込むと、こ
の圧油はレリーズシリンダ6内のレリーズピストン8を
右方に向けて押すと同時に補助シリンダ7内の補助ピス
トン15も右方に押す。補助ピストン15の右方への移
動により通気部材16がダイヤフラム18を揺動させつ
つ圧縮ばね22の弾力に抗して右行し、まずこの通気部
材16の右端面が弁片23に当接し、通油路20の右端
開口が閉じられる。
通油路5内の油圧を更に上昇させ、上記弁片23を圧縮
ばね25の弾力と弁片23の右側面に加わる圧縮空気の
圧力とに抗して右行させると、圧縮空気が圧縮空気源2
7から管26、コネクタ24、室28、ポート29、管
14を通じてアクチュエータ10の左室32に送り込ま
れてピストン11を圧縮ばね12の弾力に抗して右行さ
せ、ロッド9を介してレリーズピストン8を右方に押圧
する。
この為、レリーズピストン8は通油路5から送り込まれ
る圧油の圧力と、アクチュエータ10内に送り込まれる
圧縮空気の圧力とを合計した力で右方に押される様にな
り、クラッチを軽い力で切る事が出来る様になる。尚、
ダイヤフラム18の右側の室28に送り込まれた圧縮空
気は、このダイヤフラム18、通気部材16を介して補
助ピストン15を左方に押圧する為、アクチュエータ1
0に送り込まれる圧縮空気の圧力が上昇する程補助ピス
トン15を右行させておく為通油路5に送り込む圧油の
圧力を高くしなければならなくなる。この為、ロッド3
5を右行させる力をクラッチペダル1に加えられる踏力
に比例させる事ができる。
クラッチを継ぐ為にクラッチペダル1を緩徐に元に戻
し、通油路5内に送り込む圧油の圧力を徐々に低くする
と、補助ピストン15と通気部材16とがダイヤフラム
18の右側面に加わる圧縮空気の圧力によって左方に押
され、弁片23が弁座21に当接して室28内への圧縮
空気の流入を止める。室28に残留した圧縮空気は通気
部材16の通気路20、ダイヤフラム左側の室19、通
気路31を介して大気に放散されるが、室28内の気圧
が或る程度まで下がると、通油路5に残留している油圧
力が補助ピストン15を右方に押す力が勝る様になり、
通気部材16の右端を弁片23に当接させて通気路20
の右端開口を塞ぎ、室28からそれ以上圧縮空気が流出
するのを防止する。この様にして、室28内の気圧は通
油路5内の油圧力が低下するにつれて徐々に低下する
為、アクチュエータ10の左室32内の気圧も少しずつ
低下して、ロッド9がレリーズピストン8を押す力も少
しずつ低下する。この為、通油路5内の油圧力とロッド
9とによって右方に押されていたレリーズピストン8
は、レリーズフォークに動くばね力によって少しずつ左
方に押し戻され、クラッチ板とフライホイールとが接触
させられる。
(考案が解決しようとする問題点) ところが、以上に述べた様に構成され作用する従来のク
ラッチ用倍力装置に於いては次に述べる様な不都合があ
った。
即ち、クラッチ用倍力装置は、自動車の床下の様に狭い
場所に装着されるが、前述した従来の倍力装置の場合、
ケーシング4の側方に弁筺17が突出している為、取付
スペースが嵩み、装着作業が困難になる場合が多い。
又、全体の構造としても複雑である為、製作費が高くな
るだけでなく、重量も重くなってしまう。
本考案のクラッチ用倍力装置は、上述の様な下都合を何
れも解消するものである。
b.考案の構成 (問題を解決する為の手段) 本考案のクラッチ用倍力装置は、油圧により駆動される
レリーズピストンと、圧縮空気により駆動されるエアピ
ストンと、圧縮空気の流通を制御する弁体と、この弁体
を弾圧する第一のばねと、エアピストンを弾圧する第二
のばねと、圧縮空気を送る為の給気路と、圧縮空気を大
気中に逃がす為の排気路とから構成されている。
この内のレリーズピストンは、大径部とこの大径部の一
端から連続する小径部とから成る主シリンダ室を内側に
有するケーシングの主シリンダ室の小径部内に、この小
径部の軸方向に亘る摺動自在に嵌装されており、クラッ
チペダルの踏み込みに伴ない、この小径部内に大径部と
反対側端部から送り込まれる圧油により上記大径部に向
けて押される。
次にエアピストンは、上記大径部に、この大径部の軸方
向に亘る摺動自在に嵌装されており、小径部と反対側端
面中心部にクラッチ装置のレリーズフォークを押す為の
ロッドの一端を接続している。
又、弁体は、前記レリーズピストンの中心部に設けら
れ、上記エアピストン側端面に開口した副シリンダ室内
に嵌装され、エアピストン側端部に設けた弁板部を副シ
リンダ室の開口部に設けた内向フランジ状で環状の弁座
部に対向させている。
又、第一のばねは、この弁体の弁板部を弁座部に向けて
弾圧し、この第一のばねよりも強い弾力を有する第二の
ばねは、エアピストンを上記小径部に向けて弾圧する。
給気路は、上記ケーシングの側面に設けた給気口から上
記副シリンダ室の内側に圧縮空気を供給自在としてい
る。
排気路は、エアピストン中心部の上記弁体の弁板部に対
向する部分に形成された突出部の中心部で、上記弁板部
がこの突出部に当接した際にこの弁板部で塞がれる部分
に一端を開口し、他端を大気に連通させている。
更に、本考案のクラッチ用倍力装置に於いては、ケーシ
ングの小径部内への圧油非供給時に副シリンダ室の奥面
と弁体の端面との間に形成される第一の隙間の幅と、こ
の弁体の弁板部とエアピストンの突出部との間に形成さ
れる第二の隙間の幅との和を、レリーズピストンの端面
とエアピストンとの間の第三の隙間の幅よりも小さくし
ている。
(作用) 上述の様に構成される本考案のクラッチ用倍力装置の作
用は次に述べる通りである。
クラッチを切る為にクラッチペダルを踏み込み、圧油を
マスタシリンダから主シリンダ室の小径部に送り込んだ
場合、この小径部に嵌装されたレリーズピストンが大径
部に向けて移動する。
この移動の初期、即ちレリーズピストンの移動量が第二
の隙間の幅よりも少ない場合は、単にレリーズピストン
及びこのレリーズピストンの副シリンダ室内に嵌装され
た弁体が移動するのみであるが、上記移動量が第二の隙
間の幅に一致する様になった場合、弁体端部の弁板部が
エアピストン中心部の突出部に当接し、それまで開いて
いた排気路を塞ぐ。
この状態から更にレリーズピストンがエアピストンに向
けて移動した場合、弁体が移動せずにレリーズピストン
のみが移動する様になり、この弁体の弁板部が副シリン
ダ室開口部の弁座部から離れる。
この為、圧縮空気源から給気口、給気路を通じて副シリ
ンダ室内に送り込まれていた圧縮空気が、エアピストン
を嵌装した主シリンダ室の大径部内に進入し、上記エア
ピストンを第二の圧縮ばねに抗し大径部内を移動させ
て、このエアピストンに一端を連結したロッドを、クラ
ッチを切る方向に押す。
レリーズピストンの移動量が、第一、第二の両隙間の幅
の和に一致する様になった場合、弁体の端面と副シリン
ダ室の奥面とが当接し、レリーズピストンに加わる油圧
力が弁体を介してエアピストンに加えられる様になり、
このエアピストンは圧縮空気の力と圧油の力とで押圧さ
れる様になり、クラッチが切られる。
クラッチを接続する為にクラッチペダルから足を離し、
それ迄主シリンダ室の小径部内に供給していた作動用の
油をマスタシリンダに戻した場合、上記小径部内のレリ
ーズピストンが大径部から離れる方向に移動し、それに
伴なって副シリンダ室内の弁体の弁板部が副シリンダ室
開口部の弁座部に当接し、圧縮空気源とエアピストンが
嵌装された大径部との連通を断つ。これとほぼ同時に、
上記弁板部がエアピストン中心部の突出部から離れ、こ
の突出部に開口した排気路の端部開口を開く。この為、
大径部内に残留していた圧縮空気が大気中に排出され、
ロッドがクラッチを切る方向にエアピストンを押圧して
いた力が総て失われて、クラッチが接続される。
(実施例) 次に図示の実施例を説明しつつ、本考案を更に詳しく説
明する。
第1図は本考案の実施例を示す断面図である。同図に示
す様に本考案のクラッチ用倍力装置は、クラッチペダル
1の踏み込みに伴なってマスタシリンダ2から送り出さ
れ、管3を通じて給油口36に送り込まれる圧油により
駆動されるレリーズピストン37と、コンプレッサ等の
圧縮空気源38から管39を通じて送り込まれる圧縮空
気により駆動されるエアピストン40と、上記圧縮空気
の流通を制御する弁体41と、この弁体41を弾圧する
第一の圧縮ばね42と、上記エアピストン40を弾圧す
る第二の圧縮ばね43と、圧縮空気を送る為の給気路4
4と、圧縮空気を大気中に逃がす為の排気路45とから
構成されている。
この内のレリーズピストン37は、大径部46aと、こ
の大径部46aと同心で大径部46aの一端から連続す
る小径部46bとから成る主シリンダ室46を内側に有
するケーシング47の、主シリンダ室46の小径部46
b内に、この小径部46bの軸方向に亘る摺動自在に、
且つ油密に嵌装している。前記給油口36は、上記レリ
ーズピストン37の端面が対向するケーシング47の端
壁に設けており、クラッチペダル1の踏み込みに伴な
い、この給油口36を通じて小径部46b内に圧油を送
り込む事により、レリーズピストン37をエアピストン
40を嵌装した大径部46aに向けて押す様に構成して
いる。
小径部46bの内周面とレリーズピストン37の外周面
との間には、レリーズピストン37の両端部を除き円筒
状の隙間48を形成して、圧縮空気供給用の給気路44
の一部としている。
次にエアピストン40は、上記主シリンダ室46の大径
部46a内に、この大径部46aの軸方向(第1図の左
右方向)に亘る摺動自在に、且つ気密に嵌装されてお
り、前記レリーズピストン37を嵌装した小径部46b
と反対側端面(第1図の右端面)中心部に、クラッチ装
置のレリーズフォークを押す為のロッド49の一端を接
合している。このロッド49は、ケーシング47の端壁
中心部に形成した通孔50よりこのケーシング47外に
導出されている。
又、弁体41は、前記レリーズピストン37の中心部に
設けられ、上記エアピストン40側の端面(第1図右端
面)に開口した副シリンダ室51内に嵌装されている。
この副シリンダ室51は、エアピストン40寄りの大径
部51aと給油口36寄りの小径部51bとを段部51
cで連続させたものである。上記弁体41はこの様な副
シリンダ室51内に、上記小径部51b内に軸方向に亘
る摺動を自在に、且つ油密に嵌装しており、この小径部
51bから突出したエアピストン側端部に、外向フラン
ジ状の弁板部52を形成している。この弁板部52は、
副シリンダ室51の開口部内周縁に設けた内向フランジ
状の弁座部53に対向させている。
弁体41を弾圧する第一の圧縮ばね42は、上記弁板部
52と副シリンダ室51の段部51cとの間に設けて、
この弁体41の弁板部52を弁座部53に向けて弾圧し
ている。
一方、この第一の圧縮ばね42よりも強い弾力を有する
第二の圧縮ばね43は、エアピストン40とケーシング
47の端壁との間に設けて、このエアピストン40を主
シリンダ室46の小径部46bに向けて弾圧している。
エアピストン40を駆動する為の圧縮空気を、主シリン
ダ室46の大径部46aに供給する為の給気路44は、
上記ケーシング47の側面に設けた給気口54から上記
副シリンダ室51の大径部51aの内側に圧縮空気を供
給自在としたもので、前記円筒状の隙間48と、一端を
大径部51aに通じさせ、他端をこの隙間48に通じさ
せた通孔55とから構成されている。
クラッチ接続時に大径部46a内に残留する圧縮空気を
大気中に排出する為の排気路45の一端は、エアピスト
ン40の中心部の前記弁体41の弁板部52に対向する
部分に形成された突出部56の中心部に開口している。
この排気路45の弁板部側開口は、弁板部52が上記突
出部56に当接した際にこの弁板部52で塞がれる。
又、排気路45の他端はエアピストン40の反対側に開
口しており、主シリンダ室46の大径部46aを大気に
連通自在としている。
更に、本考案のクラッチ用倍力装置に於いては、ケーシ
ング47内の主シリンダ室46の小径部46b内への圧
油非供給時(第1図に示した状態)に副シリンダ室51
の奥面と弁体41の端面との間に形成される第一の隙間
57の幅xと、この弁体の弁板部52とエアピストン4
0の突出部56との間に形成される第二の隙間58の幅
yとの和(x+y)を、レリーズピストン37の端面と
エアピストン40との間の第三の隙間59の幅zよりも
小さく(x+y<z)している。
尚、第1図に於いて60は、主シリンダ室46の小径部
46bの内周面とシールリング61との間から漏出した
作動油が、圧縮空気の給気路44に進入しない様に、弁
体41の中心孔62、排気路45を通じて大気中に排出
する為の排油路である。
上述の様に構成される本考案のクラッチ用倍力装置の作
用は次に述べる通りである。
ギヤチェンジを行なうに際し、クラッチを切る為にクラ
ッチペダル1を踏み込み、圧油をマスタシリンダ2から
管3を介して主シリンダ室46の小径部46bに送り込
むと、この小径部46bに嵌装されたレリーズピストン
37が大径部46aに向け、第1図の右方に移動する。
この移動の初期、即ちレリーズピストン37の移動量
が、弁体41の弁板部52とエアピストン40の突出部
56との間の第二の隙間58の幅yよりも少ない場合
は、単にレリーズピストン37とこのレリーズピストン
37の副シリンダ室51内に嵌装された弁体41とが移
動するのみである。この為、上記両部材37,41が相
対的に移動する事はなく、上記弁体41の弁板部52に
添着されたパッキング63は、第一の圧縮ばね42の弾
力によって副シリンダ室51開口部の弁座部53に弾圧
され、圧縮空気源38に通じる給気路44と主シリンダ
室46の大径部46aに存在する第三の隙間59との連
通を断ち、この第三の隙間59に圧縮空気が導入される
事を阻止したままとなる。又、この状態で上記第三の隙
間59は、排気路45を介して大気に開放された状態と
なる為、エアピストン40は第二の圧縮ばね43の弾力
によって大径部46aに引込まれたままの状態(第1図
の状態)となり、クラッチが切られる事はない。
クラッチペダル1の踏み込み量を増し、マスタシリンダ
2から小径部46b内に送り込む圧油の量を増す事で、
上記レリーズピストン37の移動量が第二の隙間58の
幅yに一致する様になると、弁体41の端部に形成した
弁板部52に添着したパッキング63の中央部分がエア
ピストン中心部の突出部56に当接し、それまで開いて
いた排気路45を塞ぎ、上記第三の隙間59と大気との
連通を断つ。
この状態から更にクラッチペダル1を踏み込み、レリー
ズピストン37をエアピストン40に向けて第1図の右
方向に移動させた場合、弁体41を右方に押す第一の圧
縮ばね42よりも強い弾力を有する第二の圧縮ばね43
によって左方に押されているエアピストン40に固定の
突出部56に弁板部52を当接させた弁体41は移動せ
ず、レリーズピストン37のみが右方に移動する様にな
る。この様にレリーズピストン37が右方に移動するの
に伴なって第一の圧縮ばね42は弾性的に圧縮され、弁
体41の弁板部52に添着されたパッキング63が副シ
リンダ室51の開口部内周縁に設けた弁座部53から離
れる。
この様に弁板部52に添着されたパッキング63が副シ
リンダ室51の開口部内周縁に設けた弁座部53から離
れると、圧縮空気源38からケーシング47側面の給気
口54、隙間48と通孔55とから成る給気路44を通
じて副シリンダ室51の大径部51a内に送り込まれて
いた圧縮空気が、上記パッキング63と弁座部53との
間の隙間からエアピストン40を嵌装した主シリンダ室
46の大径部46a内に進入し、上記エアピストン40
を第二の圧縮ばね43に抗して大径部46a内を右方に
押す。エアピストン40の径、及び圧縮空気の圧力は、
エアピストン40に加わる圧縮空気の力のみではクラッ
チが切られない程度に定められている為、この状態では
ロッド49に右方に向う押圧力が加わるのみで、未だク
ラッチは切られない。
クラッチペダル1の踏み込み量を更に増して主シリンダ
室46の小径部46b内に送り込む圧油の量を増す事に
より、レリーズピストン37の移動量が、第一、第二の
両隙間57,58の幅の和(x+y)を越えた場合、弁
体41の後端面(第1図の左端面)と副シリンダ室51
の奥面とが当接する。この様に両面が当接した後、更に
クラッチペダル1を踏み込むと、レリーズピストン37
に加わる油圧力が弁体41を介してエアピストン40に
加えられる様になる。この為、エアピストン40は大径
部46a内に導入された圧縮空気の力と小径部46b内
に導入された圧油の力との合計の力で押圧される様にな
り、クラッチが切られる。クラッチを切る為にロッド4
9を押すエアピストン40には、圧縮空気により右方に
向う一定の力が加えられている為、クラッチを切る際に
レリーズピストン37を右行させるのに要する油圧力は
比較的小さくて済み、従ってクラッチペダル1を踏む力
も軽くて済む。又、この際ロッド49の移動量とクラッ
チペダル1の踏み込みに要する力とはほぼ比例する為、
半クラッチ等の状態を容易に実現出来る。
クラッチを接続する為にクラッチペダル1から足を離
し、それ迄主シリンダ室46の小径部46b内に供給し
ていた作動用の油をマスタシリンダ2に戻すと、上記小
径部46b内にレリーズピストン37が左方に移動す
る。この様なレリーズピストン37の左方への移動に伴
なって、このレリーズピストン37内の副シリンダ室5
1に嵌装した弁体41が第一の圧縮ばね42に押され、
レリーズピストン37に対して右方に移動し、この弁体
41の弁板部52に添着したパッキング63が、副シリ
ンダ室51の開口部内周縁に形成した弁座部53に当接
する。この為、圧縮空気源38に通じる副シリンダ室5
1の大径部51aと、エアピストン40が嵌装された主
シリンダ室46の大径部46aとの連通が断たれる。
これとほぼ同時に、上記弁座部52に添着したパッキン
グ63が、エアピストン40の中心部に形成した突出部
56から離れ、この突出部56の中心部に開口した排気
路45の端部開口を開き、主シリンダ室46の大径部4
6aのエアピストン40よりも左側部分を大気に連通さ
せる。この為、上記大径部46a内に残留していた圧縮
空気が大気中に排出され、エアピストン40に一端を接
続されたロッド49に加えられていたクラッチを切る方
向の力が総て失われて、クラッチが接続される。
c.考案の効果 本考案のクラッチ用倍力装置は、以上に述べた通り構成
され作用するが、従来の倍力装置に比べて構造が簡単で
ある為、安価且つ軽量に製作出来るだけでなく、側方に
突出する部分がない為、狭い自動車の床下に装着する事
も容易に行なえる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の、第2図は従来の、それぞれクラッチ
用倍力装置を示す断面図である。 1:クラッチペダル、2:マスタシリンダ、3:管、
4:ケーシング、4a:左壁、5:通油路、6:レリー
ズシリンダ、7:補助シリンダ、8:レリーズピスト
ン、9:ロッド、10:アクチュエータ、11:ピスト
ン、12:圧縮ばね、13:ケーシング、14:管、1
5:補助ピストン、15a:小径部、15b:凹部、1
6:通気部材、17:弁筺、18:ダイヤフラム、1
9:室、20:通気路、21:弁座、22:圧縮ばね、
23:弁片、24:コネクタ、25:圧縮ばね、26:
管、27:圧縮空気源、28:室、29,30:ポー
ト、31:通気路、32:左室、33:右室、34:ブ
リーダスクリュー、35:ロッド、36:給油口、3
7:レリーズピストン、38:圧縮空気源、39:管、
40:エアピストン、41:弁体、42:第一の圧縮ば
ね、43:第二の圧縮ばね、44:給気路、45:排気
路、46:主シリンダ室、46a:大径部、46b:小
径部、47:ケーシング、48:隙間、49:ロッド、
50:通孔、51:副シリンダ室、51a:大径部、5
1b:小径部、51c:段部、52:弁板部、53:弁
座部、54:給気口、55:通孔、56:突出部、5
7:第一の隙間、58:第二の隙間、59:第三の隙
間、60:排油路、61:シールリング、62:中心
孔、63:パッキング。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】大径部とこの大径部の一端から連続する小
    径部とから成る主シリンダ室を内側に有するケーシング
    の主シリンダ室の小径部内に、この小径部の軸方向に亘
    る摺動自在に嵌装され、クラッチペダルの踏み込みに伴
    ないこの小径部内に大径部と反対側端部から送り込まれ
    る圧油により押されるレリーズピストンと、上記大径部
    に、この大径部の軸方向に亘る摺動自在に嵌装され、小
    径部と反対側端面中心部にクラッチ装置のレリーズフォ
    ークを押す為のロッドの一端を接続したエアピストン
    と、前記レリーズピストンの中心部に設けられ上記エア
    ピストン側端面に開口した副シリンダ室内に嵌装され、
    エアピストン側端部に設けた弁板部を副シリンダ室の開
    口部に設けた内向フランジ状で環状の弁座部に対向させ
    た弁体と、この弁体の弁板部を弁座部に向けて弾圧する
    第一のばねと、この第一のばねよりも強い弾力によって
    上記エアピストンを小径部に向けて弾圧する第二のばね
    と、上記ケーシングの側面に設けた給気口から上記副シ
    リンダ室の内側に圧縮空気を供給する給気路と、エアピ
    ストン中心部の上記弁体の弁板部に対向する部分に形成
    された突出部の中心部で、上記弁板部がこの突出部に当
    接した際にこの弁板部で塞がれる部分に一端を開口し、
    他端を大気に連通させた排気路とから成り、ケーシング
    内の主シリンダ室の小径部内への圧油非供給時に副シリ
    ンダ室の奥面と弁体の端面との間に形成される第一の隙
    間の幅と、この弁体の弁板部とエアピストンの突出部と
    の間に形成される第二の隙間の幅との和を、レリーズピ
    ストンの端面とエアピストンとの間の第三の隙間の幅よ
    りも小さくしたクラッチ用倍力装置。
JP13734786U 1986-09-09 1986-09-09 クラツチ用倍力装置 Expired - Lifetime JPH061859Y2 (ja)

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