JPH0618981B2 - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性樹脂組成物

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JPH0618981B2
JPH0618981B2 JP18098285A JP18098285A JPH0618981B2 JP H0618981 B2 JPH0618981 B2 JP H0618981B2 JP 18098285 A JP18098285 A JP 18098285A JP 18098285 A JP18098285 A JP 18098285A JP H0618981 B2 JPH0618981 B2 JP H0618981B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ABS系樹脂と塩化ビニル系樹脂からなり、
加工性、耐衝撃性、熱安定性に優れた難燃性樹脂組成物
に関する。
〔従来の技術〕
従来、電気機器部品、自動車部品、建材等の分野に利用
される熱可塑性樹脂には、耐衝撃性及び剛性に優れ、成
形加工性が極めて良好であるという特性を有するハイイ
ンパクトポリスチレン樹脂やアクリロニトリル−ブタジ
エン−スチレン共重合体(以下ABS樹脂という)等の
ゴム含有耐衝撃性ポリスチレン系樹脂が多く用いられて
きた。
しかし乍ら、近年この分野で使用される樹脂に対して、
ますます高度な難燃性が要求され、ある程度、可燃性で
ある前記ポリスチレン系樹脂に替わり更に高度な難燃性
樹脂の開発が望まれるようになり、今までにも種々の難
燃性樹脂組成物が提案されてきている。
例えば、ハロゲン化エステル、芳香族ハロゲン含有化合
物や燐酸エステル、ハロゲン化燐酸エステル等のリン含
有化合物で代表される低分子量の難燃化剤を配合した難
燃性樹脂組成物がある。
しかしながら、これらの難燃化剤は化学的に不安定な低
分子化合物である上に樹脂に高度の難燃性を付与するに
は相当量添加しなければならない為に、樹脂の機械的強
度、なんかずく、衝撃強度の著しい低下を来たしたり、
成形加工時に熱分解による着色を起こさせるなど成形加
工性を阻害したり、又、耐候性を著しく悪化させる等、
製品の商品価値を害う場合が多く、さらには、難燃化剤
は概して高価な為に製品のコストが大幅に高くなる等の
欠点を有しており高度な難燃性を有し且つ実用に供し得
る樹脂は得られにくい。
一方、難燃性と衝撃強度との高度なバランスが得られや
すいのに着目して最近、ポリ塩化ビニル系樹脂や塩素化
ポリエチレン等のハロゲン含有化合物を他の樹脂に混合
して得られる難燃性樹脂組成物が数多く提案されてい
る。
例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂とABS樹脂とからなる
難燃性樹脂組成物が公知である(特公昭48-528)。
該樹脂組成物はポリ塩化ビニル系樹脂の性質に由来し
て、確かに衝撃強度や剛性の機械的強度が優れ、高度な
難燃性を有する樹脂は得られるが、ポリ塩化ビニル系樹
脂は化学的に不安定で熱分解を起こしやすい為に該樹脂
組成物は熱安定性が悪く、さらにはポリ塩化ビニル系樹
脂の流動性の悪さとも相俟って成形加工性は著しく低下
するという欠点を有している。
一方、ポリ塩化ビニルの熱安定性を高めることにより成
形加工性を改善する為に、鉛系化合物、錫系化合物等の
熱安定剤を添加することは自明のことではあるが、成形
加工性として重要な流動性や物性への影響及びコストの
面からその使用量には自ずと制限がある。
又、イオン重合等によりポリマー中の不斉構造(枝分
れ、二重結合等)を有する分子の含有率を低減すること
によりポリ塩化ビニルの成形加工性を改善する方法も知
られているが、重合速度、収量の面から工業上問題があ
る。さらにまた、樹脂の成形加工性を改善する方法とし
て樹脂の流動性を高め、成形加工温度を低く押さえるこ
とにより、樹脂の熱安定性を高める方法があるが、流動
性の向上に伴って衝撃強度が低下しやすく、充分な効果
は得られない。
一方、塩素化ポリエチレンとABS樹脂とからなる難燃
性樹脂組成物(米国特許3494982 号)も公知である。こ
の組成物はポリ塩化ビニル系樹脂組成物に比し熱安定性
はやゝ良好であるが、流動性が悪くなる為に成形加工性
が劣る欠点を有している。
上述の如く、従来の難燃性樹脂組成物には商品価値とし
て重要な成形加工性、耐衝撃性、耐候性を同時に満足
し、成形材料として実用に耐え得るものは見い出されて
いない。
〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明の目的は、従来の組成物では困難とされていた成
形材料として実用に供し得る成形加工性を有し、さらに
は耐衝撃性をあわせもつ難燃性樹脂組成物を提供するこ
とにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者は上記目的を達成するため鋭意研究した結果、
ABS樹脂と特定の塩化ビニル樹脂を組合せることによ
り、加工性、耐衝撃性、熱安定性に優れた難燃性樹脂組
成物が得られることを見出し本発明に到達した。
即ち、本発明の樹脂組成物は、 A) ABS樹脂20〜70重量%と B) ホモポリマーとした時に、その二次転位点が−10℃
以下であるアルキルアクリレートおよび/又はアルキル
メタクリレート60〜90重量部とホモポリマーとした時
に、その二次転位点が0℃以上のモノマー類5〜39重量
部と多官能性モノマー1〜30重量部との共重合体1〜30
重量部に塩化ビニル70〜99重量部をグラフト共重合させ
て得られた塩化ビニル系樹脂30〜80重量%とからなるこ
とを特徴とする。
以下に詳細に説明する。
本発明の難燃性樹脂組成物のABS樹脂の含量は、20〜
70重量%であるが、殊に30〜65重量%が好ましい。20重
量%未満では加工性が劣り、70重量%をこえると難燃性
の保持が困難である。
ABS樹脂の重合原料であるポリブタジエン系ゴムは、
ポリブタジエン又は50重量%以上のブタジエン及びこれ
と共重合し得る50重量%以下のモノオレフィン単量体例
えばスチレン等の芳香族ビニル化合物、メチルアクリレ
ート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート等のア
ルキルアクリレート;メチルメタアクリレート、エチル
メタアクリレート、ブチルメタアクリレート等のアルキ
ルメタアクリレート;アクリロニトリル等のシアン化ビ
ニル化合物等との共重合体である。
ABS樹脂グラフト重合において用いるシアン化ビニル
化合物としてはアクリロニトリル、メタクリロニトリル
など、又、芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α
−メチル・スチレン、クロロスチレンなどが代表的であ
り、使用割合は上記ブタジエン系ゴム10〜50重量部に対
し、シアン化ビニル化合物10〜50重量部、芳香族ビニル
化合物20〜80重量部が好ましい。
又、グラフト重合においてシアン化ビニル化合物、芳香
族ビニル化合物の他にこれらと共重合可能なビニル単量
体を少量用いることができる。
上記重合は、いずれも、従来より公知の方法、例えば懸
濁重合及び乳化重合等により容易に行い得るが、特に乳
化重合が好ましい。
本発明の難燃性樹脂組成物の塩化ビニル系樹脂の含量
は、30〜80重量%であるが、殊に40〜70重量%が望まし
い。
塩化ビニル系樹脂の割合が80重量%をこえると樹脂組成
物の衝撃強さ及び成形加工性が低下するので望ましくな
い。一方、その割合が30重量%未満では本発明の目的と
する高度な難燃性は得られない。
本発明において塩化ビニル系樹脂に用いられるグラフト
重合原料はアルキルアクリレートおよび/又はアルキル
メタクリレートとモノマー類及び多官能性モノマーとの
共重合体(以下アクリル系共重合体と称する)および塩
化ビニルである。
アルキルアクリレートおよびアルキルメタクリレートと
してはホモポリマーとしたときに、その二次転移点が−
10℃以下のもので、例えば、エチルアクリレート、n−
プロピルアクリレート、イソ−ブチルアクリレート、n
−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2
−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレ
ート、n−デシルアクリレート、およびn−オクチルメ
タクリレート、n−デシルメタクリレート、n−ドデシ
ルメタクリレート、ラウリルメタクリレート等があげら
れ耐衝撃性に寄与する。
アルキルアクリレートおよび/又はアルキルメタクリレ
ートはソフトセグメントとして働きその使用量は他の共
重合原料合計 100重量部当り60〜90重量部が好適であ
り、90重量をこえると強度の向上が望めず、60重量部未
満では、耐衝撃性が低下するので好ましくない。
本発明のモノマー類はホモポリマーにした時のその二次
転位点が0℃以上のものであり、共重合することにより
ハードセグメントとして働き、例えば、スチレン、α−
メチルスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル
類、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどの不飽
和ニトリル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどの
ビニルエステル類、ブチルビニルエーテル、オクチルビ
ニルエーテル、ラウリルビニルエーテルなどのビニルエ
ーテル類、メチルアクリレートのアルキルアクリレー
ト、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プ
ロピルメタクリレートなどのアルキルメタクリレート類
をあげることができ、単独、又は二種以上の混合で使用
される。
モノマー類の使用量は、5〜39重量部が好適であり、5
重量部未満では強度の向上が望めず、又、39重量部をこ
えると耐衝撃性が低下するので好ましくない。特に強度
の向上を期待する場合は、メチルメタクリレート、メチ
ルアクリレート、アクリロニトリル、スチレンが好適で
ある。
多官能性モノマーとは、アルキルアクリレートおよび/
又はアルキルメタクリレートに架橋等を生じせしめるモ
ノマー類であって、例えばエチレングリコールジアクリ
レート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエ
チレングリコールジアクリレート、エチレングリコール
ジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレ
ート、トリエチレングリコールジメタクリレート、1,3-
プロピレングリコールジメタクリレート、1,3-ブチレン
グリコールジメタクリレート、1,4-ブチレングリコール
ジメタクリレート等モノもしくはポリアルキレングリコ
ールのアクリレートもしくはメタクリレート類、ジアリ
ルフタレート、ジアリルマレート、ジアリルフルマレー
ト、ジアリルサクシネート等のジもしくはトリアリル化
合物およびジビニルベンゼン等があげられる。
多官能性モノマーの使用量は1〜30重量部が好適であ
り、1重量部未満では強度の向上が望めず、30重量部を
こえると耐衝撃性が向上しない。
本発明に使用するアルキルアクリレートおよび/又はア
ルキルメタクリレートと、モノマー類、多官能性モノマ
ー類との共重合体は乳化重合、懸濁重合、溶液重合又は
塊状重合等の重合方法により一般公知の乳化剤、分散
剤、触媒剤を使用して得られるが乳化重合を採用するこ
とが好ましい。
本発明の塩化ビニル系樹脂成分を得るためのグラフト共
重合の幹ポリマーとして使用するアクリル系共重合体の
使用量はグラフト共重合の他の原料である塩化ビニルの
使用量との合計 100重量部当り1〜30重量部が適当であ
る。アクリル系共重合体の使用量が1重量部未満では耐
衝撃性が充分でなく、又30重量部をこえると耐衝撃性は
向上するが強度が低下するので好ましくない。
本発明のグラフト共重合方法としては水性懸濁重合法、
水性乳化重合法、溶液重合法、無溶液重合法等、があげ
られるが水性懸濁重合法が好ましい。水性懸濁重合法を
行う場合、幹ポリマーのアクリル系共重合体と塩化ビニ
ルモノマーの合計と水との重量割合は1:1〜1:5好
ましくは1:1〜1:3である。一般的な懸濁重合法に
よってグラフト共重合塩化ビニル樹脂を得る方法は、例
えばジャケット付重合反応機内に、純水、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルローズのような懸濁安定剤、ラジカル
重合開始剤、必要に応じて重合度低下剤を入れ、これに
アクリル系共重合体を入れて懸濁し、次いで缶内の空気
を排除し、次いで塩化ビニルを必要に応じその他のビニ
ル化合物と共に装入する。その後缶内ジャケットにより
加熱し、アクリル系共重合体を塩化ビニル類に溶解し、
グラフト共重合を開始させる。グラフト共重合は発熱反
応であり、必要に応じてジャケットより内部温度の制御
を行う。反応終了後、未反応の塩化ビニル類を缶外に除
去し、スラリー状のグラフト共重合樹脂を得る。スラリ
ーは常法にしたがい脱水乾燥されたグラフト共重合塩化
ビニル系樹脂が得られる。又重合反応機への装入方法は
限定されるものではなく、純水、懸濁安定剤、アクリル
系共重合体そして塩化ビニル等の装入原料のうちアクリ
ル系共重合体を塩化ビニルに溶解して装入するという方
法も採用される。
グラフト共重合にあたっては、耐衝撃性耐候性曲げ弾性
率を低下させない範囲で、他の単量体を共存させてもよ
い。
本発明の樹脂組成物には場合により他の難燃化剤、紫外
線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、滑剤及び熱安定剤の各
種添加剤を配合することができる。
本発明の樹脂組成物はミキシングロール、コニーダー、
バンバリーミキサー、押出機等の混練機により容易に溶
解混合される。
かくして得られた本発明の樹脂組成物は高度の難燃性が
要求される電気部品、自動車部品、建材、事務機部品等
の分野に広く、利用することができる。
以下に実施例及び参考例によって本発明を詳細に説明す
る。
尚、本発明における各物性値は次の方法により測定し
た。
(1) 成形加工性(流動性)の測定 押出ペレット1gをとり内径1mm、長さ10mmのダイスを
使用し、圧力 150kg/cm2、温度 200℃の条件で、高化式
フローテスターを用いて流量速度を測定した。
(2) 成形加工性(熱安定性)の測定 (2)-1 CR熱安定性試験(静的熱安定性) JIS K-6723法に準じ、分解を開始するまでの時間(分)
を測定した。但し、温度は 200℃とした。
(2)-2 動的熱安定性 押出ペレット32gを内容積30ccのローターミキサー、温
度 190℃のバッチ式ブラストグラフに仕込み、回転数50
r.p.m、荷重10.0kgの条件で混練し、トクルが下降して
定常状態に入った後、再び上昇し始めるまでの時間
(分)を測定した。
(3) 衝撃強さの測定 ASTM-256法に準じ、4OZ射出成形機にて射出成形温度 1
80゜, 200゜, 200℃、成形サイクル1分の条件にて成
形して得られたアイゾット衝撃試験片を用いてアイゾッ
ト衝撃強さを測定した。但し、ノッチはノッチ入り金型
を用いた。
(4) 難燃性 UL-94 法 サンプル厚 1/8インチ試験片使用。
〔実施例〕
実施例1〜6,参照例1〜11 (1) ABS樹脂の製造 第1表に示した原料使用量にもとづき60℃で乳化重合を
行って重合体 (A)-1〜10を得た。使用したポリブタジエ
ンラテックス固型分の組成は以下の通り。
PB-1……ブタジエン分 100%(重量%3以下同じ) PB-2……ブタジエン分60%、スチレン分40% PB-3……ブタジエン分60%、アクリロニトリル分40% PB-4……ブタジエン分40%、スチレン分40%、アクリロ
ニトリル分20% 第1表中の各原料使用量は重量部である(第2表以下も
同じ) (2) 塩化ビニル系樹脂の製造 第2表に示した原料使用量にもとづき63℃で水性懸濁重
合を行い、重合体 (B)-1〜10を得た。
アクリル系樹脂ホモポリマーの二次転移点の温度は以下
の通り。
ポリ-n−ブチルアクリレート ……−56℃ ポリ-2−エチルヘキシルアクリレート ……−20℃ メチルアクリレート …… 0℃ メチルメタクリレート …… 45℃ (3) 本発明の樹脂組成物の製造 上記(1) で得られたABS樹脂と、上記(2) で得られた
塩化ビニル系樹脂とを第3表および第4表に示した割合
で、さらに安定剤としてジブチル錫メルカプタイド2.
5重量部を5のスーパーミキサー(川田製作所製)で
90℃、10分間の条件で混合した後に40mmφの押出機にて
200℃で溶融混練してペレット化した。
次に4オンスの射出成形機をいて物性測定用の試験片を
作製した。この場合、成形温度はシリンダー温度で18
0,200,200 ℃とした。かくして得たペレット及び試験
片を用いて、前記した各種物性試験を行った。
その評価結果を参考例と共に第3,4表に示した。
第3,4表から明らかなように、本発明の組成物は加工
性、物性強度、難燃性のいずれの点でも優れている。
〔発明の効果〕 以上詳細に述べたように本発明は加工性、耐衝撃性、熱
安定性に優れた難燃性樹脂組成物を提供し、難燃性樹脂
の品質向上、利用の拡大に資するところはきわめて大き
い。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A) ABS樹脂20〜70重量%と B) ホモポリマーとした時に、その二次転位点が−10℃
    以下であるアルキルアクリレートおよび/又はアルキル
    メタクリレート60〜90重量部とホモポリマーとした時
    に、その二次転位点が0℃以上のモノマー類5〜39重量
    部と多官能性モノマー1〜30重量部との共重合体1〜30
    重量部に塩化ビニル70〜99重量部をグラフト共重合させ
    て得られた塩化ビニル系樹脂30〜80重量%とからなる難
    燃性樹脂組成物。
JP18098285A 1985-08-20 1985-08-20 難燃性樹脂組成物 Expired - Lifetime JPH0618981B2 (ja)

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