JPH0619942B2 - 含浸型陰極の製造方法 - Google Patents

含浸型陰極の製造方法

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JPH0619942B2
JPH0619942B2 JP61176803A JP17680386A JPH0619942B2 JP H0619942 B2 JPH0619942 B2 JP H0619942B2 JP 61176803 A JP61176803 A JP 61176803A JP 17680386 A JP17680386 A JP 17680386A JP H0619942 B2 JPH0619942 B2 JP H0619942B2
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徹 矢壁
大輔 宮崎
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Toshiba Corp
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Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、含浸型陰極の製造方法に係わり、とくに量
産性にすぐれた製造方法に関する。
(従来の技術) 含浸型陰極の構造およびその製造方法として、本発明者
の一人は既に特開昭56-86436号公報に開示されるものを
提案している。それは、多孔質陰極基板と支持用カップ
との間に、半焼結した薄いシート状のルテニウム・モリ
ブデンろう材を介在し、抵抗溶接により陰極基板と支持
用カップとを接合するものである。
これは信頼性にすぐれたものであるが、しかし所定形
状、寸法に加工した薄いシート状ろう材を陰極基板と支
持用カップとの間に挿入して挟む必要があるため、自動
化に難点があり、大量生産には必ずしも適しない。
一方、量産性にすぐれた製造として、特開昭58-44643号
公報に開示されている方法も提案されている。それはま
ず、タングステン粉末を圧縮成形した後還元性雰囲気中
で焼結して得られる大口径で長大な多孔質タングステン
ロッドを製作する。次にその空孔部に銅を含浸する。こ
れを施盤加工あるいはワイヤー放電加工等によりスライ
シングして例えば厚さが 0.5mm、直径が30mm程度の大口
径銅含浸多孔質タングステン薄板を得る。次に硝酸によ
る銅の溶解および還元性雰囲気中による加熱により銅を
除去する。そしてこの大口径多孔質タングステン薄板の
裏面に、電子放射物質が裏面側から蒸発するのを防止す
るため、この多孔質基板の裏面側空孔部を埋めるように
ルテニウム・モリブデンろう材を溶融含浸させる。その
ため、ルテニウムおよびモリブデンの混合粉末に有機性
バインダを加えた懸濁液を滴下し乾燥させた後、還元性
雰囲気中で例えば2000℃で加熱しルテニウム・モリブデ
ンろうを多孔質基体中に溶融含浸させる。その後、円板
状多孔質タングステンに還元性雰囲気中で、BaO、C
aO、Alからなる電子放射物質を含浸させる。
さらにこの大口径多孔質タングステン薄板を放電加工あ
るいはレーザ加工により所定形状、寸法の多数の円板状
陰極単体基板に切抜く。そしてこのような陰極単体基板
を支持用カップに溶接により接合する。
このような製造方法によると、とくに多孔質基板の裏面
側からのろう材浸透深さの管理が困難で、あまり深く浸
透させてしまうと陰極自体の電子放射寿命を短縮させる
おそれがある。また浸透深さのばらつきが大きくなりや
すい。
(発明が解決しようとする問題点) このように従来の製造方法によると、大量生産において
安定的な品質の含浸型陰極構体を得ることが容易でな
い。
この発明は、以上のような不都合を解消し多孔質陰極基
板の裏面側からの電子放射物質の蒸発を確実に防止する
とともに大量生産で安定な、量産性にすぐれた含浸型陰
極の製造方法を提供することを目的とするものである。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) この発明は、多孔質タングステンの大口径薄板の一主面
に、ルテニウム・モリブデン混合粉末を溶媒に混合した
ものを塗布した後、このルテニウム・モリブデン混合塗
布層の融点よりも低い温度で焼結してルテニウム・モリ
ブデンの混合焼結層を一体的に付着させ、その後、多孔
質タングステンの大口径薄板の空孔部に電子放射物質を
含浸させ、その後、ルテニウム・モリブデン混合焼結層
が一体的に付着されている多孔質タングステンの大口径
薄板を所定形状および寸法の単体基板に切抜きし、その
後、この単体基板をカップ状陰極支持体の底壁に焼結層
を接触させて配置し且つこの焼結層の少なくとも一部を
溶接により溶融させて単体基板と陰極支持体とを接合す
る含浸型陰極の製造方法である。
(作用) この発明によれば、ルテニウム・モリブデン混合焼結層
は、多孔質タングステン薄板の空孔部の薄板裏面に開口
する窪みに入り込んで付着されるので、十分な付着強度
が得られて焼結層の剥がれが防止されるとともに、多孔
質タングステン薄板の空孔部への電子放射物質の含浸量
の低減が防止される。そして、切抜き加工で得られる単
体基板をカップ状陰極支持体に固定する際に、ルテニウ
ム・モリブデン混合焼結層が少なくとも一部溶融されて
ろう材の役割をし、強固な接合状態が得られる。したが
って、十分な量の電子放射物質が含浸された陰極が得ら
れ、且つ組み立て性に優れている。
(実施例) 以下図面を参照してその実施例を説明する。なお同一部
分は同一符号であらわす。
まず第1図(a) 乃至(h) により含浸型陰極単体基板を製
造する工程を説明する。
すなわちまず、同図(a) に示すように、粒径が2〜10μ
mのタングステン粉末を圧縮成形した後、還元性雰囲気
で焼結して、例えば直径役50mmの大口径で長大な多孔質
タングステンロッド11を得る。そして加工性をよくする
ためにこれに銅を溶浸させる。
次に同図(b) に示すように、この銅含浸多孔質タングス
テンロッド11を、ワイヤ放電加工、あるいはダイヤモン
ドワイヤソー等により、厚さ 0.5mmの薄板状にスライシ
ング加工する。こうして多孔質タングステンの大口径薄
板12を得る。
次に、同図(c) に示すように、各大口径薄板12を保持台
13上に並べて、酸による溶融あるいは還元性雰囲気中で
加熱し銅を蒸発、除去する。
その後、多孔質タングステン大口径薄板12の裏面側に、
40.9%ルテニウム、57.1%モリブデンからなる混合粉末
に有機性バインダーを加えた懸濁液を印刷法あるいは筆
塗り等により塗布し、乾燥して塗布層14a を形成する。
次にこれを、還元性雰囲気中で、ルテニウム・モリブデ
ン混合塗布層の融点(前記の混合粉末の場合は約194
5℃)よりも低い温度、例えば、1900℃で10秒間
加熱することにより同図(e)に示すように多孔質タン
グステ大口径薄板の裏面側に、ルテニウム・モリブデン
の焼結層14を、10〜50μmの範囲の厚さに形成す
る。この場合、懸濁液を塗布してから焼結するため、多
孔質タングステン大口径薄板の裏面に開口する空孔の窪
みにはルテニウム・モリブデンが入り込むが、その量は
薄板の空孔の全容積に比べれば無視できる程少ない。こ
のように、ルテニウム・モリブデン焼結層は、空孔部に
はほとんど含浸しないで薄板の裏面に付着している。
その後、同図(f) に示すように、多孔質タングステン大
口径薄板12の表面側にBaO、CaO、Alから
なる電子放射物質15を、還元性雰囲気中で含浸させる。
この大口径基板に表面処理を施こし余剰の電子放射物質
を除去する。
その後、同図(g) および(h) に示すように、放電加工あ
るいはレーザ加工により、例えば直径1.45mmの多数個の
含浸型陰極単体基板16を得る。各単体基板16は、裏面側
にルテニウム・モリブデン焼結層14が一体的に付着され
た状態で得られる。
この発明の実施例による含浸型陰極の製造工程によれ
ば、多孔質タングステンの大口径薄板にルテニウム・モ
リブデン懸濁液を塗布するので、作業性、均一性が向上
する。そして、ルテニウム・モリブデン混合焼結層は、
多孔質タングステン薄板の裏面に開口する空孔の窪みに
入り込んで付着されるので、十分な付着強度が得られて
焼結層の剥がれが防止されるとともに、多孔質タングス
テン薄板の空孔部への電子放射物質の含浸量の低減が防
止される。つまり、ルテニウム・モリブデンの混合塗布
層をその融点よりも低い温度で焼結するので、ルテニウ
ム・モリブデンは溶融せず、したがってこの焼結工程で
多孔質タングステン薄板の空孔部にはルテニウム・モリ
ブデンが含浸することはない、そのため、次工程の多孔
質タングステン大口径薄板の空孔部への電子放射物質の
含浸量を、前述のルテニウム・モリブデンろうを溶融し
て空孔部に含浸させる従来方法に比べて、十分増加させ
ることができる。しかもルテニウム・モリブテン焼結層
面にレーザを照射すれば、含浸型陰極単体基板の直径よ
りもルテニウム・モリブデン焼結層が径大となることが
なく、むしろ放電加工あるいはレーザ加工時の熱の影響
で焼結層の周縁部が一部飛散したり、溶融するので焼結
層は必ず径小となる。したがって、単体基板の周縁部が
テーパ状又は円弧状になるので、以降の組立て工程にお
いて支持用カップ内への挿入をスムーズに行なえる。
なお、ルテニウム・モリブデン焼結層は、ルテニウム、
モリブデンを主成分とするもので、これにわずか他の金
属が混合されてもよい。
このように製作した各単体基板16を、第2図に示すよう
に例えば陰極線管用の電子銃陰極構体として組み立て
る。すなわり裏面側にルテニウム・モリブデン焼結層14
が一体的に付着された状態の含浸型陰極単体基板16を、
タンタルあるいはニオブからなる支持用カップ17の底部
に配置する。そして抵抗溶接機(図示せず)の電極を、
支持用カップ17の裏面および陰極単体基板16の上面に当
接して抵抗溶接し、両者を接合する。ルテニウム・モリ
ブデン焼結層の一部はこの溶接で溶融合金化し、ろう材
の役割をして単体基板と支持用カップとを接合する。こ
のようにして含浸型陰極単体基板16を支持用カップ17の
底部に固定する。
次にこの単体基板16と溶接されたカップ17は、タンタル
あるいはニオブからなる陰極スリーブ18の頂部に嵌入固
着され、溶融点19で側面が溶接される。さらに陰極スリ
ーブ18の底部外周には3本のタンタルあるいはニオブ製
リボンから成る陰極支持子20が溶接点21で固定される。
またこの陰極支持子20の他端部はFe-Ni-Co合金板
からなる陰極支持筒22の肩部22a に溶接点23で固着さ
れ、陰極構体が構成されている。
[発明の効果] 以上述べたように、この発明によれば、ルテニウム・モ
リブデン混合焼結層の多孔質タングステン大口径薄板へ
の機械的付着強度が十分得られるとともに、この多孔質
タングステン薄板の空孔部へのルテニウム・モリブデン
の含浸がなく、それだけ電子放射物質の十分な含浸量が
得られる。そして、単体基板をカップ状陰極支持体に固
定する際に、ルテニウム・モリブデン混合焼結層が少な
くとも一部溶融されてろう材の役割をし、強固な接合状
態が得られる。
したがって、十分な量の電子放射物質が含浸された陰極
が得られるとともに単体基板の裏面側からの電子放射物
質の蒸発が防止され且つ組み立て性に優れている。
【図面の簡単な説明】
第1図(a) 乃至(h) はこの発明の実施例を示す各工程
図、第2図はそれを使用した陰極構体を示す一部切欠斜
視図である。 11……柱状多孔質タングステン焼結体、 12……多孔質タングステン大口径薄板、 14……ルテニウム・モリブデン焼結層、 15……電子放射物質、 16……陰極単体基板、 17……陰極支持用カップ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔質タングステンの大口径薄板に電子放
    射物質を含浸させ、それを切抜きにより小径の単体基板
    に加工したうえカップ状陰極支持体に接合する含浸型陰
    極の製造方法において、 上記多孔質タングステンの大口径薄板の一主面に、ルテ
    ニウム・モリブデン混合粉末を溶媒に混合したものを塗
    布した後、このルテニウム・モリブデン混合塗布層の融
    点よりも低い温度で焼結してルテニウム・モリブデンの
    混合焼結層を一体的に付着させる工程と、 その後、前記多孔質タングステンの大口径薄板の空孔部
    に電子放射物質を含浸させる工程と、 その後、上記ルテニウム・モリブデン混合焼結層が一体
    的に付着されている多孔質タングステンの大口径薄板を
    所定形状および寸法の単体基板に切抜きする工程と、 その後、この単体基板を上記カップ状陰極支持体の底壁
    に上記焼結層を接触させて配置し且つ前記焼結層の少な
    くとも一部を溶接により溶融させて前記単体基板と陰極
    支持体とを結合する工程とを備えることを特徴とする含
    浸型陰極の製造方法。
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