JPH06199882A - 新規抗真菌性抗生物質w7176bおよびw7176c並びにそれらの製造方法 - Google Patents

新規抗真菌性抗生物質w7176bおよびw7176c並びにそれらの製造方法

Info

Publication number
JPH06199882A
JPH06199882A JP5017092A JP1709293A JPH06199882A JP H06199882 A JPH06199882 A JP H06199882A JP 5017092 A JP5017092 A JP 5017092A JP 1709293 A JP1709293 A JP 1709293A JP H06199882 A JPH06199882 A JP H06199882A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antibiotic
spectrum
reaction
acetone
methanol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5017092A
Other languages
English (en)
Inventor
Norio Shibamoto
憲夫 柴本
Kunio Isshiki
邦夫 一色
Michiko Sakamoto
道子 坂本
Hiroshi Tanaka
博 田中
Tadashi Terasawa
正 寺沢
Rokuro Okamoto
六郎 岡本
Satoshi Mizuno
左敏 水野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mercian Corp
Original Assignee
Mercian Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mercian Corp filed Critical Mercian Corp
Priority to JP5017092A priority Critical patent/JPH06199882A/ja
Publication of JPH06199882A publication Critical patent/JPH06199882A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Compounds Of Unknown Constitution (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 抗真菌薬として使用されることが期待される
抗生物質W7176BおよびW7176C並びにそれらを製造する方
法を提供する。 【構成】 これらの抗生物質は、ストレプトミセス属に
属する微生物、例えば、ストレプトミセス・ヴェルシペ
リス(Streptomyces versipellis) Mer-W7176株(FERM P-
13273)を栄養培地で培養し、得られた培養液から分離し
た菌体を溶媒により抽出し、さらに吸着樹脂、遠心分配
クロマトグラフィー、ゲルろ過剤等を用いて単離精製す
ることにより製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な抗真菌性抗生物
質およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より抗真菌性物質として、アンフォ
テリシンB、ナイスタチン、トリコマイシン等のポリエ
ン系物質、ミコナゾール、ケトコナゾール等のイミダゾ
ール系物質、フルコナゾール等のトリアゾール系物質が
知られていたが、これらの抗真菌性物質は、選択毒性、
薬効等において問題があり真菌感染症の治療剤として未
だ十分であるとは言えない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、病原性を有
する真菌に対して強い抗菌力を有する新規な抗真菌性抗
生物質を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、新規な抗
真菌性物質の探索を目的として種々の土壌から菌株を分
離し、その生産する代謝産物について研究を重ねた結
果、新たに分離したストレプトミセス(Streptomyces)属
に属する菌株が、培養液中に真菌感染症の原因菌である
キャンディダ・アルビカンス(Candida albicans)、アス
ペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus) 等に
対して抗菌活性を示す物質を生産していることを見出し
た。該培養液から有効物質を分離精製し、その理化学的
性質を調べたところ、該有効物質は、デュナイマイシン
類(The Journal of Antibiotics 44,1318-1330(1991))
と類似の構造を有すると推定される従来の文献に未載の
新規物質であり、かつ優れた抗真菌活性を有することを
見出し、本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、下記の理化学的性質
を有する抗真菌物質W7176Bを提供するものである。 (1)外観:白色粉末 (2)高分解能FABマススペクトル m/z;912.6055(M+H)+ (3)FABマススペクトル(マトリックス;m-ニトロベンジル
アルコール) m/z;912(M+H)+ (4)分子式:C49H85O14N
【0006】 (5)旋光度 [α]27 D -15°(C=0.5,メタノール溶液) (6)UV吸収スペクトル メタノール溶液で測定した結果は、図1に示す通りであ
る。 (7)IR吸収スペクトル KBr錠剤中で測定した結果は、図2に示す通りである。 (8)1H-NMRスペクトル 重クロロホルム、400MHzで測定したスペクトルは、図3
に示す通りである。 (9)13C-NMRスペクトル 重クロロホルム、100MHzで測定したスペクトルは、図4
に示す通りである。
【0007】(10)溶解性 メタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホルムに可
溶。n-ヘキサンに不溶。 (11)呈色反応 陽性:アニスアルデヒド硫酸反応、リンモリブデン酸反
応、ヨード反応 陰性:ニンヒドリン反応 (12)薄層クロマトグラフィーのRf値 シリカゲルプレートF-254(メルク社製)にて 0.28(展開
溶媒 トルエン:アセトン:アンモニア=2:1:0.001) (13)塩基性、中性、酸性の区別 塩基性
【0008】さらに本発明は、下記の理化学的性質を有
する抗真菌物質W7176Cを提供するものである。 (1)外観:白色粉末 (2)FABマススペクトル(マトリックス;m-ニトロベンジル
アルコール) m/z;894(M+H)+ (3)分子式:C49H83O13N (4)UV吸収スペクトル メタノール溶液で測定した結果は、図5に示す通りであ
る。
【0009】(5)IR吸収スペクトル KBr錠剤中で測定した結果は、図6に示す通りである。 (6)1H-NMRスペクトル 重クロロホルム、400MHzで測定したスペクトルは、図7
に示す通りである。 (7)溶解性 メタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホルムに可
溶。n-ヘキサンに不溶。 (8)呈色反応 陽性:アニスアルデヒド硫酸反応、リンモリブデン酸反
応、ヨード反応 陰性:ニンヒドリン反応 (9)薄層クロマトグラフィーのRf値 シリカゲルプレートF-254(メルク社製)にて 0.12(展開
溶媒 トルエン:アセトン:アンモニア=2:1:0.001) (10)塩基性、中性、酸性の区別 塩基性
【0010】さらに本発明は、ストレプトミセス(Strep
tomyces)属に属し、抗生物質W7176BおよびW7176Cを生産
する能力を有する微生物を培養し、培養物から該抗生物
質を採取する該抗生物質の製造方法を提供するものであ
る。
【0011】本発明に使用される微生物は、ストレプト
ミセス(Streptomyces)属に属し、抗生物質W7176Bおよび
W7176Cを生産する能力を有する菌株であればよい。例え
ば、神奈川県藤沢市引地川河畔の土壌より分離されたMe
r-W7176菌株を挙げることができるが、この菌株に限ら
ず、ストレプトミセス(Streptomyces)属に属し、抗生物
質W7176BおよびW7176Cを生産する能力を有する菌株であ
れば、それらの変異株も含めてすべて本発明に使用する
ことができる。
【0012】以下にMer-W7176菌株の菌学的性状を説明
する。 (1)形態的性質 良く分枝した基生菌糸よりラセン状(spiral)の気中菌糸
を伸長する。成熟した気中菌糸の先に10〜50個の楕円〜
円筒形の胞子からなる胞子鎖を形成する。胞子のうは認
められない。胞子の大きさは、0.7〜1.0×1.0〜1.5μm
で、胞子の表面は平滑状(smooth)を示し、鞭毛は認めら
れない。
【0013】(2)各種培地における生育状態 培養は全て28℃で行った。色調の記載は、コンティナー
・コーポレーション・オブ・アメリカ(Container Corpo
ration of America)のカラー・ハーモニー・マニュアル
(Color Harmony Manual)に定める符号により()内に表示
した。 (2-1)イースト・麦芽寒天培地 生育は基生菌糸が中程度であるが、その表面は湿潤状態
となり気中菌糸の発育は不明瞭である。基生菌糸の色は
ほとんど無色に近いクリーム色である。培養裏面は無色
である。溶解性色素は産生しない。
【0014】(2-2)スターチ・無機塩寒天培地 基生菌糸の生育は良好で、その表面に薄く白色の気中菌
糸を着生し、部分的に黒灰色(4li)の胞子が見られる。
裏面は局部的に黒灰色の見られる所もあるが、概ね無色
である。溶解性色素は産生しない。 (2-3)チロシン寒天培地 基生菌糸の生育は中程度である。薄く白い気中菌糸を着
生する。培地中にメラニン様色素を生成する。
【0015】(3)各種炭素源の同化性 プリードハム・ゴトリーブ寒天培地に各種の炭素源を加
え生育を見た。 (3-1) L-アラビノース + (3-2) D-キシロース + (3-3) D-グルコース + (3-4) D-フルクトース + (3-5) シュークロース + (3-6) イノシトール + (3-7) L-ラムノース + (3-8) ラフィノース + (3-9) D-マンニトール + +は同化する、−は同化しない
【0016】(4)細胞壁成分の性状 細胞を加水分解したものをセルロースの薄層クロマトグ
ラフィーによって分析したところ、本菌の細胞壁成分の
ジアミノピメリン酸(diamino pimelic acid)の異性体型
はLL-型であり、糖成分には特徴が無かった。
【0017】以上の菌学的性質から本菌はストレプトミ
セス(Streptomyces)属の菌であることは明確であり、イ
ンターナショナル・ジャーナル・オブ・システマティク
・バクテリオロジー,18巻,2号,1968(International Jou
rnal of Systematic Bacteriology,vol.18,No.2,1968)
において、インターナショナル・ストレプトミセス・プ
ロジェクト(International Streptomyces Project)が承
認したストレプトミセス(Streptomyces)属株の記載性状
と比較したところ、ストレプトミセス・ヴェルシペリス
(Streptomyces versipellis) の記載とほぼ一致した。
【0018】そこで本発明者らは、本菌株をストレプト
ミセス・ヴェルシペリス(Streptomyces versipellis) M
er-W7176と命名し、平成4年11月11日付けで工業技術院
微生物工業技術研究所に微工研菌寄第13273号(FERM P-1
3273)の番号で寄託した。
【0019】本発明の抗生物質W7176BおよびW7176Cは上
記菌株を栄養培地に接種し、好気的に培養することによ
り製造される。上記菌株の培養方法は、原則的には一般
微生物の培養方法に準ずるが、通常は液体培養による振
とう培養、通気攪拌培養などの好気的条件下で行うのが
好適である。
【0020】培養に用いられる培地としては、ストレプ
トミセス(Streptomyces)属に属する微生物が利用できる
栄養源を含有する培地であればよく、各種の合成培地、
半合成培地、天然培地などいずれも用いることができ
る。培地組成としては炭素源としてのグルコース、シュ
ークロース、フルクトース、グリセリン、デキストリ
ン、澱粉、糖蜜などを単独または組合わせて用いること
ができる。
【0021】窒素源としてはファーマメディア、ペプト
ン、肉エキス、大豆粉、カゼイン、アミノ酸、酵母エキ
ス、尿素などの有機窒素源、硝酸ナトリウム、硫酸アン
モニウムなどの無機窒素源を単独又は組合わせて用いる
ことができる。その他、塩化ナトリウム、塩化カリウ
ム、炭酸カルシウム、硫酸マグネシウム、リン酸ナトリ
ウム、リン酸カリウム、塩化コバルトなどの塩類、重金
属類塩、ビタミンB、ビオチンなどのビタミン類も必要
に応じて添加することができる。なお、培養中発泡が著
しいときは公知の各種消泡剤を適宜培地中に添加するこ
ともできる。
【0022】培養条件は、上記菌株が良好に生育して抗
生物質W7176BおよびW7176Cを生産し得る範囲内で適宜選
択すればよい。例えば、培地のpHは、5〜9程度、通常中
性付近とすることが好ましい。培養温度は、微生物が良
好に生育する温度、通常20〜40℃、好ましくは28〜35℃
に保つのがよい。培養時間は、2〜8日間程度でよく、好
ましくは3〜5日間である。もちろん上述した各種の培養
条件は、使用微生物の種類や特性、外部条件などに応じ
て適宜変更でき、またそれに応じて上記範囲から最適条
件を選択、調整できる。
【0023】培養中の抗生物質W7176BおよびW7176Cの蓄
積量は、検定菌として、例えばキャンディダ・アルビカ
ンス(Candida albicans)を用いたディスク(Disc)拡散法
による抗菌力アッセイにより定量できる。上記培養に蓄
積された抗生物質W7176BおよびW7176Cは、濾過、遠心分
離等の一般的固液分離手段によって菌体を分離し、分離
した菌体からの抽出により、回収可能である。
【0024】抗生物質W7176BおよびW7176Cの分離、精製
は、公知の種々の方法を選択、組み合わせて行うことが
できる。例えば、酢酸エチル、n-ブタノール等を用いた
溶媒抽出や、アンバーライトXAD(ローム・アンド・ハー
ス社製)、ダイヤイオンHP-20(三菱化成工業社製)等のポ
リスチレン系吸着樹脂、シリカゲル、アルミナ、活性炭
などの担体を用いるカラムクロマトグラフィーによる方
法を用いることができる。
【0025】これらの担体から目的物質を溶出させる方
法は、担体の種類、性質によって異なるが、一例とし
て、ポリスチレン系吸着樹脂の場合には、溶出溶媒とし
て、含水アルコール、含水アセトン等を用いることがで
きる。さらにセファデックスLH-20(ファルマシア社
製)、バイオ・ゲルP-2(バイオ・ラッド社製)等によるゲ
ル濾過、シリカゲル、アルミナ等による薄層クロマトグ
ラフィー、順相あるいは逆相カラムを用いた分取用高速
液体クロマトグラフィー(分取HPLC)等を用いることがで
き、これらの方法を単独または適宜組合せて、場合によ
っては反復使用することにより、分離、精製することが
できる。
【0026】以上のようにして得られる抗生物質W7176B
およびW7176Cは以下に示す物理化学的性質を有する。本
発明の抗生物質W7176Bの理化学的性状は、次の通りであ
る。 (1)外観:白色粉末 (2)高分解能FABマススペクトル 実測値:912.6055 計算値:912.6048(C49H86O14Nとして) (3)FABマススペクトル(マトリックス;m-ニトロベンジル
アルコール) m/z;912(M+H)+ (4)分子式:C49H85O14N
【0027】 (5)旋光度 [α]27 D -15°(C=0.5,メタノール溶液) (6)UV吸収スペクトル メタノール溶液で測定した結果は、図1に示す通りであ
り、極大吸収は下記に示す通りである。 λmax:212nm(ε 11700) (8)IR吸収スペクトル KBr錠剤中で測定した結果は、図2に示す通りであり、
特徴的な吸収は、下記に示す通りである。 νmax:3476,2940,1717,1647cm-1
【0028】(9)1H-NMRスペクトル 重クロロホルム溶液中、400MHzで測定した結果は、図3
に示す通りであり、明確な吸収は、下記に示す通りであ
る。 (CDCl3,δ) 6.84(1H,dd,J=1Hz,15.5Hz),6.17(1H,d,J=15.5Hz),5.22
(1H,s),4.84(1H,dd,J=3Hz,8Hz), 4.36(1H,d,J=12Hz),4.
14(1H,t,J=11Hz),4.03(1H,d,J=8Hz),3.82(1H,s),3.76(1
H,d,J=8Hz),3.39(1H,s),3.15(1H,s),2.99(1H,d,J=10H
z),2.69(1H,s),2.25(6H,s),1.42(3H,s),1.35(3H,s),1.2
9(3H,d,J=6.5Hz),1.25(3H,s),1.14(3H,s),0.98(3H,t,J=
7.5Hz),0.89(3H,d,J=7Hz),0.77(3H,d,J=7Hz)
【0029】(10)13C-NMRスペクトル 重クロロホルム溶液中、100MHzで測定した結果は、図4
に示す通りであり、明確な吸収は、下記に示す通りであ
る。 (CDCl3,δ) 164.7s,148.7d,133.7d,129.1d,119.3d,106.1s,98.4d,9
8.2s,86.1d,81.6s,79.4d,77.3d,74.7s,74.7s,74.4d,72.
3d,69.6d,68.0d,67.8d,65.6d,61.9d,54.2d,44.0t,43.3
q,43.3q,43.1t,40.0t,38.3t,35.6d,35.4t,34.4d,34.1t,
32.5t,30.8t,30.3q,30.3t,30.0t,29.7t,29.1t,28.9q,2
8.6q,23.5t,22.2q,20.0t,19.3t,13.4q,10.0q,6.0q,5.6q
【0030】(11)溶解性 メタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホルムに可
溶。n-ヘキサンに不溶。 (12)呈色反応 陽性:アニスアルデヒド硫酸反応、リンモリブデン酸反
応、ヨード反応 陰性:ニンヒドリン反応 (13)薄層クロマトグラフィーのRf値 シリカゲルプレートF-254(メルク社製)にて 0.28
(展開溶媒 トルエン:アセトン:アンモニア=2:1:0.00
1) (14)塩基性、中性、酸性の区別 塩基性
【0031】本発明の抗生物質W7176Cの理化学的性状
は、次の通りである。 (1)外観:白色粉末 (2)FABマススペクトル(マトリックス;m-ニトロベンジル
アルコール) m/z;894(M+H)+ (3)分子式:C49H83O13N (4)UV吸収スペクトル メタノール溶液で測定した結果は、図5に示す通りであ
り、極大吸収は下記に示す通りである。 λmax:214nm、257nm
【0032】(5)IR吸収スペクトル:KBr錠剤中で測定し
た結果は、図6に示す通りであり、特徴的な吸収を以下
に示す。 νmax:3437,2934,1718,1460,1383,1269cm-1 (6)1H-NMRスペクトル 重クロロホルム溶液中、400MHzで測定した結果は、図7
に示す通りであり、明確な吸収は、以下の通りである。 (CDCl3,δ) 6.79(1H,d,J=1Hz,16Hz),6.11(1H,d,J=16Hz),2.24(6H,
s),1.00(3H,t,J=7.5Hz),0.88(3H,d,J=7Hz),0.81(3H,d,J
=7Hz)
【0033】(7)溶解性 メタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホルムに可
溶。n-ヘキサンに不溶。 (8)呈色反応: 陽性:アニスアルデヒド硫酸反応、リンモリブデン酸反
応、ヨード反応 陰性:ニンヒドリン反応 (9)薄層クロマトグラフィーのRf値: シリカゲルプレートF-254(メルク社製)にて 0.12(展
開溶媒 トルエン:アセトン:アンモニア=2:1:0.001) (10)塩基性、中性、酸性の区別 塩基性
【0034】本発明の抗生物質W7176BおよびW7176Cは、
真菌症の原因菌であるキャンディダ・アルビカンス(Can
dida albicans)、アスペルギルス・フミガタス(Aspergi
llusfumigatus)等の生育を低濃度で抑制する。次に本発
明の抗生物質W7176BおよびW7176Cの病原性真菌に対する
最小発育阻止濃度(MIC、μg/ml)を微量液体希釈法で測
定した結果を表1に示す。測定培地は、細菌について
は、ミューラーヒントン培地、真菌については、サブロ
ーデキストロース培地を用い、30℃、48時間後にMIC(最
小発育阻止濃度)を判定した。
【0035】
【表1】
【0036】表1から明らかなように、抗生物質W7176B
およびW7176Cは、真菌症の原因菌であるキャンディダ・
アルビカンス(Candida albicans)、アスペルギルス・フ
ミガタス(Aspergillus fumigatus)等の生育を低濃度で
抑制した。抗生物質W7176BおよびW7176C物質は、常法に
より錠剤、散剤、カプセル剤、注射剤、吸入剤、外用剤
などの製剤とすることができ、経口または非経口投与に
より抗真菌剤として臨床に供することができる。投与量
は治療すべき症状及び投与方法により適宜選択すればよ
いが、例えば、成人1日当たり100〜1000mg、好ましくは
200〜600mg投与すればよい。
【0037】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するが、これによって本発明が限定されるものでは
ない。なお、培地におけるパーセント(%)は、特に断り
のない限り、重量/容量パーセントを示す。
【0038】実施例1 抗生物質W7176Bの製造 Mer-W7176株の斜面培地(ISP-2寒天培地)から種母培地
(馬鈴薯デンプン 2%、グルコース 2%、大豆粉 2%、
酵母エキス 0.5%、塩化ナトリウム 0.25%、炭酸カル
シウム 0.32%、加熱滅菌前にpH7.4に調整)50mlを含む5
00ml容のエルレンマイヤーフラスコ9本に1白金耳ずつ接
種し、28℃で3日間回転攪拌機上で培養して種培養液を
得た。
【0039】この種培養液300mlずつを生産培地(ガラク
トース 2%、デキストリン 2%、バクトソイトン 1%、
コーンスティープ・リカー 0.5%、硫酸アンモニウム
0.2%、炭酸カルシウム 0.2%、pH7.4)に消泡剤アデカ
ノール(商品名:旭電化工業社製)を0.05%添加した培地
5リットルを含む10リットル容ジャーファーメンター3基
にそれぞれ接種して、28℃で88時間通気攪拌培養(通気
量5リットル/分、攪拌300rpm)を行った。
【0040】培養終了後、約15リットルの培養液から濾
過により菌体を回収した。このようにして得た菌体にメ
タノールを7リットル加え、攪拌機で1時間攪拌しながら
目的物の抽出を行った。菌体を濾過で除いた後、このメ
タノール抽出液を減圧下に濃縮してメタノールを留去し
た。得られた残渣に水1リットルを加え、酢酸エチル500
mlで3回抽出操作を行った。この酢酸エチル抽出液を合
わせ、濃縮乾固し、2.5gのタール状物質を得た。
【0041】この全量を13mlのメタノールに溶解し、あ
らかじめメタノールで充填したセファデックスLH-20カ
ラム(ファルマシア社製、4.5φx45cm)に付し、メタノー
ルで展開し12gずつ分取した。下記に示す抗菌アッセイ
により検出し、活性フラクション12〜20を集め濃縮乾固
し、濃縮物798mgを得た。
【0042】この濃縮物をトルエン:アセトン=1:1の混
液に溶かし、あらかじめこの溶解液と同じ組成の溶媒で
充填したシリカゲルカラム(シリカゲル60 Art.7734(メ
ルク社製)、2.2φx45cm)に付し、同一溶媒で溶出し、6g
ずつ分取した。抗菌活性及びシリカゲル薄層クロマトグ
ラフィー(Art.5715(メルク社製)、展開溶媒:トルエン:
アセトン:アンモニア=2:1:0.001、検出:ヨード発色)で
活性フラクションを検出し、フラクション39〜100を集
め、濃縮乾固し、濃縮物150mgを得た。なお、抗菌アッ
セイはキャンディダ・アルビカンス検定平板法で行っ
た。
【0043】これを温度25℃、回転数500rpm、溶媒(ヘ
キサン:酢酸エチル:メタノール:水=8:2:5:5)、流速 4m
l/minの条件で遠心分配クロマトグラフィーを行った。6
mlずつ分取し、先のシリカゲル薄層クロマトグラフィー
と同一条件で検出し、溶媒の上層を移動層として展開
し、フラクション14〜30を集め、濃縮し、白色の抗生物
質W7176Bを45mg得た。
【0044】実施例2 抗生物質W7176Cの製造 実施例1におけるシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル60 Art.7734(メルク社製)、2.2φx45cm)の
フラクション101〜180を集め、濃縮乾固し、濃縮物50mg
を得た。
【0045】これを実施例1と同様の条件で遠心分配ク
ロマトグラフィーを行った。展開後、固定層溶媒で再溶
出し、6mlずつ分取した。得られたフラクション9〜14を
集め濃縮し、白色の抗生物質W7176Cを4mgを得た。
【0046】
【発明の効果】本発明の抗生物質W7176BおよびW7176C
は、表1に示した通り、真菌症の原因菌であるキャンデ
ィダ・アルビカンス(Candida albicans)、アスペルギル
ス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)に対して抗真
菌活性を有する。これらの性質に基づき本発明の抗生物
質W7176BおよびW7176Cは、医薬、農薬あるいはそれらへ
の変換素材として利用されることがが期待される。
【0047】
【図面の簡単な説明】
【図1】抗生物質W7176Bのメタノール中での紫外線吸収
スペクトルを示す。
【図2】抗生物質W7176Bの KBr法での赤外線吸収スペク
トルを示す。
【図3】抗生物質W7176Bの重クロロホルム溶液中での40
0MHz1H-NMRスペクトルを示す。
【図4】抗生物質W7176Bの重クロロホルム溶液中での10
0MHz13C-NMRスペクトルを示す。
【図5】抗生物質W7176Cのメタノール中での紫外線吸収
スペクトルを示す。
【図6】抗生物質W7176CのKBr法での赤外線吸収スペク
トルを示す。
【図7】抗生物質W7176Cの重クロロホルム溶液中での40
0MHz1H-NMRスペクトルを示す。
フロントページの続き (72)発明者 岡本 六郎 神奈川県藤沢市花の木2−18 (72)発明者 水野 左敏 東京都新宿区戸山1−23−1 国立予防衛 生研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の理化学的性質を有する抗生物質W7
    176B。 (1)外観:白色粉末 (2)高分解能FABマススペクトル m/z:912.6055(M+H)+ (3)FABマススペクトル(マトリックス;m-ニトロベンジル
    アルコール) m/z;912 (M+H)+ (4)分子式:C49H85O14N (5)旋光度 [α]27 D -15°(C=0.5,メタノール溶液) (6)UV吸収スペクトル メタノール溶液で測定した結果は、図1に示す通りであ
    る。 (7)IR吸収スペクトル KBr錠剤中で測定した結果は、図2に示す通りである。 (8)1H-NMRスペクトル 重クロロホルム、400MHzで測定したスペクトルは、図3
    に示す通りである。 (9)13C-NMRスペクトル 重クロロホルム、100MHzで測定したスペクトルは、図4
    に示す通りである。 (10)溶解性 メタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホルムに可
    溶。n-ヘキサンに不溶。 (11)呈色反応 陽性:アニスアルデヒド硫酸反応、リンモリブデン酸反
    応、ヨード反応 陰性:ニンヒドリン反応 (12)薄層クロマトグラフィーのRf値 シリカゲルプレートF-254(メルク社製) にて 0.28(展
    開溶媒 トルエン:アセトン:アンモニア=2:1:0.001) (13)塩基性、中性、酸性の区別 塩基性
  2. 【請求項2】 下記の理化学的性質を有する抗生物質W7
    176C。 (1)外観:白色粉末 (2)FABマススペクトル(マトリックス;m-ニトロベンジル
    アルコール) m/z;894(M+H)+ (3)分子式:C49H83O13N (4)UV吸収スペクトル メタノール溶液で測定した結果は、図5に示す通りであ
    る。 (5)IR吸収スペクトル KBr錠剤中で測定した結果は、図6に示す通りである。 (6)1H-NMRスペクトル 重クロロホルム、400MHzで測定したスペクトルは、図7
    に示す通りである。 (7)溶解性 メタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホルムに可
    溶。n-ヘキサンに不溶。 (8)呈色反応 陽性:アニスアルデヒド硫酸反応、リンモリブデン酸反
    応、ヨード反応 陰性:ニンヒドリン反応 (9)薄層クロマトグラフィーのRf値 シリカゲルプレートF-254(メルク社製)にて 0.12(展開
    溶媒 トルエン:アセトン:アンモニア=2:1:0.001) (10)塩基性、中性、酸性の区別 塩基性
  3. 【請求項3】 ストレプトミセス(Streptomyces)属に属
    する抗生物質W7176B生産菌を培養し、培養物から抗生物
    質W7176Bを採取することを特徴とする抗生物質W7176Bの
    製造法。
  4. 【請求項4】 ストレプトミセス(Streptomyces)属に属
    する抗生物質W7176C生産菌を培養し、培養物から抗生物
    質W7176Cを採取することを特徴とする抗生物質W7176Cの
    製造法。
JP5017092A 1993-01-07 1993-01-07 新規抗真菌性抗生物質w7176bおよびw7176c並びにそれらの製造方法 Pending JPH06199882A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5017092A JPH06199882A (ja) 1993-01-07 1993-01-07 新規抗真菌性抗生物質w7176bおよびw7176c並びにそれらの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5017092A JPH06199882A (ja) 1993-01-07 1993-01-07 新規抗真菌性抗生物質w7176bおよびw7176c並びにそれらの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06199882A true JPH06199882A (ja) 1994-07-19

Family

ID=11934353

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5017092A Pending JPH06199882A (ja) 1993-01-07 1993-01-07 新規抗真菌性抗生物質w7176bおよびw7176c並びにそれらの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06199882A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003044208A1 (en) * 2001-11-22 2003-05-30 Kazuo Shinya Novel tetronic acid dervative

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003044208A1 (en) * 2001-11-22 2003-05-30 Kazuo Shinya Novel tetronic acid dervative
EP1462526A4 (en) * 2001-11-22 2007-01-10 Toudai Tlo Ltd NEW TETRONIC ACID DERIVATIVE
US7358233B2 (en) 2001-11-22 2008-04-15 Toudai Tlo, Ltd Tetronic acid derivative

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0815434B2 (ja) 新規抗生物質バ−ミスポリンおよびその製造法
JPH06157582A (ja) 抗真菌性物質be−31405
AU721483B2 (en) Novel polyene antibiotics, 3874 H1 to H6, processes for their preparation and use
JPH06199882A (ja) 新規抗真菌性抗生物質w7176bおよびw7176c並びにそれらの製造方法
JPH06234784A (ja) 新規抗生物質sf2768物質及びその製造法
US5232943A (en) Antibiotics mer-af1032a and mer-af1032b
JP2707267B2 (ja) 新規なアゾキシ化合物、その製法及び生産菌
JP3257605B2 (ja) 新規生理活性物質Mer−W8020AおよびMer−W8020Bならびにそれらの製造方法
JPH05294952A (ja) 抗生物質wap−4068および誘導体ならびにそれらの製造法
JP3237722B2 (ja) 新規抗生物質Mer−NF8054AおよびMer−NF8054X並びにそれらの製造方法
JPS6361952B2 (ja)
JPH03188098A (ja) 抗生物質プラスバシン
JP3703677B2 (ja) 新規マクロライド系化合物jk
JP3148331B2 (ja) 抗生物質レスピノマイシン、その製造法並びに抗腫瘍剤及び抗ウイルス剤
JPH10310584A (ja) 抗真菌化合物
JP4005325B2 (ja) 抗がん剤及び新規物質jj13
JP2576883B2 (ja) S−632−b▲下1▼およびs−632−b▲下2▼物質
JPH0429995A (ja) 新規抗生物質wf3010およびその製造法
JPH0445792A (ja) 新規抗性物質r1930及びその製造方法
JPH0764851B2 (ja) リベロマイシンb、c、及びd、その製造法並びに抗腫瘍剤及び抗真菌剤
JPH0822858B2 (ja) 新規抗生物質h9およびその製造法
JP2001055386A (ja) 抗生物質ツベラクトマイシンb、dおよびeとその製造法
JPH06306091A (ja) 新規抗生物質Mer−NF8054Bおよびその製造方法
JP2001002613A (ja) 新規モノテルペン系化合物bmt
JPH06166684A (ja) S−632−c物質