JPH06203631A - 誘電体磁器組成物 - Google Patents
誘電体磁器組成物Info
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- JPH06203631A JPH06203631A JP4361286A JP36128692A JPH06203631A JP H06203631 A JPH06203631 A JP H06203631A JP 4361286 A JP4361286 A JP 4361286A JP 36128692 A JP36128692 A JP 36128692A JP H06203631 A JPH06203631 A JP H06203631A
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- dielectric
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- oxide
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 誘電率が高く、かつ共振周波数の温度係数τ
f が0ppm /℃近傍に調整可能な誘電体材料であり、さ
らにマイクロ波領域において実用可能な無負荷Q値を有
する高誘電率のマイクロ波誘電体材料を提供する。 【構成】 酸化鉛、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム
及び酸化スズからなる誘電体磁器組成物であって、各成
分の組成比が、一般式(Pbm Ca1-m )(Sn1-o Z
ro )O3 で表したとき、m及びoがm−o平面におい
て下記のa,b,c,dを頂点とする領域内にある(た
だし、o=1.0の線上を除く)。 a; m=0.7 o=1.0 b; m=0.78 o=1.0 c; m=0.94 o=0.25 d; m=0.9 o=0.25
f が0ppm /℃近傍に調整可能な誘電体材料であり、さ
らにマイクロ波領域において実用可能な無負荷Q値を有
する高誘電率のマイクロ波誘電体材料を提供する。 【構成】 酸化鉛、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム
及び酸化スズからなる誘電体磁器組成物であって、各成
分の組成比が、一般式(Pbm Ca1-m )(Sn1-o Z
ro )O3 で表したとき、m及びoがm−o平面におい
て下記のa,b,c,dを頂点とする領域内にある(た
だし、o=1.0の線上を除く)。 a; m=0.7 o=1.0 b; m=0.78 o=1.0 c; m=0.94 o=0.25 d; m=0.9 o=0.25
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主にマイクロ波領域に
おいて用いる、酸化鉛、酸化カルシウム、酸化ジルコニ
ウム及び酸化スズからなる誘電体磁器組成物に関する。
おいて用いる、酸化鉛、酸化カルシウム、酸化ジルコニ
ウム及び酸化スズからなる誘電体磁器組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車電話や携帯電話など、マイクロ波
を利用した移動体通信装置などに用いられるマイクロ波
誘電体には、高い誘電率を有し機器の小型化に役立つ
こと、 高い周波数帯域においても使用できるよう、大きな無
負荷Q値を有すること、 使用環境(特に温度)において誘電特性が変化しない
ことが要求され、これら3つの要件が同時に達成されて
いなければならない。
を利用した移動体通信装置などに用いられるマイクロ波
誘電体には、高い誘電率を有し機器の小型化に役立つ
こと、 高い周波数帯域においても使用できるよう、大きな無
負荷Q値を有すること、 使用環境(特に温度)において誘電特性が変化しない
ことが要求され、これら3つの要件が同時に達成されて
いなければならない。
【0003】誘電体内で電磁波の波長は1/√εr に短
くなるため、誘電率の増加は通信装置の小型化に役立
つ。通信量の増大は使用周波数帯を次第に押し上げ、回
線当たりの周波数領域を狭くし、小型化による重量の制
約は通信時間の確保を困難にする。従って、共振周波数
の安定性と、大きな無負荷Q値が必要となる。
くなるため、誘電率の増加は通信装置の小型化に役立
つ。通信量の増大は使用周波数帯を次第に押し上げ、回
線当たりの周波数領域を狭くし、小型化による重量の制
約は通信時間の確保を困難にする。従って、共振周波数
の安定性と、大きな無負荷Q値が必要となる。
【0004】このような特性を有する高誘電率マイクロ
波誘電体として、BaO−TiO2−La系(ここで、
LaはNd、Smなどのランタノイド系酸化物)からな
り、比誘電率が90前後でその温度係数の小さなものが
得られている。
波誘電体として、BaO−TiO2−La系(ここで、
LaはNd、Smなどのランタノイド系酸化物)からな
り、比誘電率が90前後でその温度係数の小さなものが
得られている。
【0005】しかしながら、近年のマイクロ波を利用し
た通信機器の小型化への動きは、比誘電率が90前後の
BaO−TiO2 −La系の従来材を越える特性を必要
としている。同時に大きな無負荷Q値を有し、かつ小さ
な温度係数を有する材料が必要とされている。このよう
な特性を有する組成物として、特開平4−192209
号公報に記載された磁器組成物がある。この磁器組成物
は、組成式 (Pb1-x Cax )Zr1-y Sny O3 で表したとき、x及びyが、x−y平面で下記の点A,
B,C,Dを頂点とする四角形の領域内にあるものであ
る。 A;x=0.3 y=0.0 B;x=0.5 y=0.0 C;x=0.4 y=0.6 D;x=0.25 y=0.6 しかし、この領域内の磁器組成物は、比誘電率が110
前後にすぎず、従来材の特性をはるかに上回るものとは
言いがたい。
た通信機器の小型化への動きは、比誘電率が90前後の
BaO−TiO2 −La系の従来材を越える特性を必要
としている。同時に大きな無負荷Q値を有し、かつ小さ
な温度係数を有する材料が必要とされている。このよう
な特性を有する組成物として、特開平4−192209
号公報に記載された磁器組成物がある。この磁器組成物
は、組成式 (Pb1-x Cax )Zr1-y Sny O3 で表したとき、x及びyが、x−y平面で下記の点A,
B,C,Dを頂点とする四角形の領域内にあるものであ
る。 A;x=0.3 y=0.0 B;x=0.5 y=0.0 C;x=0.4 y=0.6 D;x=0.25 y=0.6 しかし、この領域内の磁器組成物は、比誘電率が110
前後にすぎず、従来材の特性をはるかに上回るものとは
言いがたい。
【0006】一方、上記3つの特性を同時に満足させる
ため、多種組成物の一体焼結や張り合わせも試みられて
いるが、こうして得られる組成物は均一性等に問題があ
り未だ実用化されていない。
ため、多種組成物の一体焼結や張り合わせも試みられて
いるが、こうして得られる組成物は均一性等に問題があ
り未だ実用化されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る従来材に比べてさらに誘電率が高く、かつ共振周波数
の温度係数τf が0ppm /℃近傍に調整可能な誘電体材
料であり、さらにマイクロ波領域において実用可能な無
負荷Q値を有する高誘電率のマイクロ波誘電体材料を提
供することにある。
る従来材に比べてさらに誘電率が高く、かつ共振周波数
の温度係数τf が0ppm /℃近傍に調整可能な誘電体材
料であり、さらにマイクロ波領域において実用可能な無
負荷Q値を有する高誘電率のマイクロ波誘電体材料を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記特開
平4−192209号公報において、「マイクロ波誘電
体として望ましい特性が得られない」とされた領域にお
いて、さらに検討を進めた。具体的には、一般式 (Pbm Ca1-m )(Sn1-o Zro )O3 で表される組成物について、SnとZrの組成比を所定
の値としてPbとCaの比を変化させていった場合、共
振周波数の温度係数τf は、Pbの比率が高くなるに従
い負の値から±0をとおり正の値となり再び±0を横切
り負の値になる傾向がある、ことを発見した(図2参
照)。このτf が正の値から再び±0を横切り負の値に
至る付近のPbとCaの比率における比誘電率は、Pb
の比率が高くなるに従いさらに増加する傾向にある、こ
とを発見した(図3参照)。この場合、Pbの比率が高
くなるに従い無負荷Q値は減少傾向にあるが(図4参
照)、比較的低周波領域に用いるマイクロ波誘電体フィ
ルター等にあっては、十分に許容できる範囲にある、こ
とが分かった。本発明は、かかる事実の発見に基づいて
完成されたものである。
平4−192209号公報において、「マイクロ波誘電
体として望ましい特性が得られない」とされた領域にお
いて、さらに検討を進めた。具体的には、一般式 (Pbm Ca1-m )(Sn1-o Zro )O3 で表される組成物について、SnとZrの組成比を所定
の値としてPbとCaの比を変化させていった場合、共
振周波数の温度係数τf は、Pbの比率が高くなるに従
い負の値から±0をとおり正の値となり再び±0を横切
り負の値になる傾向がある、ことを発見した(図2参
照)。このτf が正の値から再び±0を横切り負の値に
至る付近のPbとCaの比率における比誘電率は、Pb
の比率が高くなるに従いさらに増加する傾向にある、こ
とを発見した(図3参照)。この場合、Pbの比率が高
くなるに従い無負荷Q値は減少傾向にあるが(図4参
照)、比較的低周波領域に用いるマイクロ波誘電体フィ
ルター等にあっては、十分に許容できる範囲にある、こ
とが分かった。本発明は、かかる事実の発見に基づいて
完成されたものである。
【0009】したがって、本発明の誘電体磁器組成物
は、酸化鉛、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム及び酸
化スズからなる誘電体磁器組成物であって、各成分の組
成比が、一般式 (Pbm Ca1-m )(Sn1-o Zro )O3 で表したとき、m及びoがm−o平面において下記の
a,b,c,dを頂点とする領域内にある(ただし、o
=1.0の線上を除く)ことを特徴としている。 a; m=0.7 o=1.0 b; m=0.78 o=1.0 c; m=0.94 o=0.25 d; m=0.9 o=0.25
は、酸化鉛、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム及び酸
化スズからなる誘電体磁器組成物であって、各成分の組
成比が、一般式 (Pbm Ca1-m )(Sn1-o Zro )O3 で表したとき、m及びoがm−o平面において下記の
a,b,c,dを頂点とする領域内にある(ただし、o
=1.0の線上を除く)ことを特徴としている。 a; m=0.7 o=1.0 b; m=0.78 o=1.0 c; m=0.94 o=0.25 d; m=0.9 o=0.25
【0010】上記のa,b,c,dを頂点とする領域内
(ただし、o=1.0の線上を除く)においてさらに好
ましい領域は、下記のa’,b’,c’,d’を頂点と
する領域又は/及びe,f,g,hを頂点とする領域
(ただし、o=1.0の線上を除く)である。 a’; m=0.745 o=1.0 b’; m=0.76 o=1.0 c’; m=0.875 o=0.5 d’; m=0.865 o=0.5 e; m=0.905 o=0.325 f; m=0.92 o=0.325 g; m=0.925 o=0.275 h; m=0.91 o=0.275
(ただし、o=1.0の線上を除く)においてさらに好
ましい領域は、下記のa’,b’,c’,d’を頂点と
する領域又は/及びe,f,g,hを頂点とする領域
(ただし、o=1.0の線上を除く)である。 a’; m=0.745 o=1.0 b’; m=0.76 o=1.0 c’; m=0.875 o=0.5 d’; m=0.865 o=0.5 e; m=0.905 o=0.325 f; m=0.92 o=0.325 g; m=0.925 o=0.275 h; m=0.91 o=0.275
【0011】
【作用】一般式PbZrO3 で表されるジルコン酸鉛の
ペブスカイト構造を基本として、Pbの一部のサイトを
Caで置換し、Zrの一部のサイトをSnで置換した磁
器組成物であって、上記組成範囲からなる本発明の誘電
体磁器組成物は、マイクロ波領域において従来材をはる
かに上回る特性を現出する。すなわち、上記組成範囲か
らなる誘電体磁器組成物は、比誘電率が100以上で、
かつ共振周波数の温度係数τf が100ppm /℃より小
さく、さらに無負荷Q値がマイクロ波領域で大きい、と
いう特徴を併せ持っている。
ペブスカイト構造を基本として、Pbの一部のサイトを
Caで置換し、Zrの一部のサイトをSnで置換した磁
器組成物であって、上記組成範囲からなる本発明の誘電
体磁器組成物は、マイクロ波領域において従来材をはる
かに上回る特性を現出する。すなわち、上記組成範囲か
らなる誘電体磁器組成物は、比誘電率が100以上で、
かつ共振周波数の温度係数τf が100ppm /℃より小
さく、さらに無負荷Q値がマイクロ波領域で大きい、と
いう特徴を併せ持っている。
【0012】 なお、(Pbm Ca1-m )(Sn1-o Zro )O3 で表される本発明の一部イオンを、Pb,Caサイトイ
オンのCaの一部若しくは全部をSr,Ba又はMgの
一種以上で、及び/又はSn,ZrサイトイオンのZr
の一部若しくは全部をTi又はHfの一種以上で置換し
ても、本発明の磁器組成物の特性と類似の傾向が期待で
き、高誘電率領域において比誘電率の温度係数τf が0
ppm /℃近傍に調整可能である。
オンのCaの一部若しくは全部をSr,Ba又はMgの
一種以上で、及び/又はSn,ZrサイトイオンのZr
の一部若しくは全部をTi又はHfの一種以上で置換し
ても、本発明の磁器組成物の特性と類似の傾向が期待で
き、高誘電率領域において比誘電率の温度係数τf が0
ppm /℃近傍に調整可能である。
【0013】本発明において、組成物の一般式 (Pbm Ca1-m )(Sn1-o Zro )O3 を一般式 (Pbm Ca1-m )X (Sn1-o Zro )O3 で表したとき、xが0.94≦x≦1.06の範囲にあ
れば、磁器組成物のペロブスカイト構造の骨格を阻害し
ないため、実用可能な誘電特性が保持され、かかる範囲
の組成物も本発明の組成物の範囲に含まれる。
れば、磁器組成物のペロブスカイト構造の骨格を阻害し
ないため、実用可能な誘電特性が保持され、かかる範囲
の組成物も本発明の組成物の範囲に含まれる。
【0014】
【実施例】出発原料として純度99.8%以上の、酸化
鉛(PbO)、炭酸カルシウム(CaCO3 )、酸化ス
ズ(SnO2 )及び酸化ジルコニウム(ZnO2 )を用
い、表1に示す組成比となるように秤量する。秤量した
これらの粉体をボールミルで20時間湿式混合(媒体は
純水を使用)する。これを乾燥後、ふた付きマグネシア
匣鉢に詰め、大気雰囲気中700℃〜1,000℃の温
度で3時間程度仮焼する。仮焼粉を再びボールミルで2
0時間湿式粉砕する。粉砕粉を乾燥後、バインダー(ポ
リビニルアルコール)を適量添加して練合し、35メッ
シュのふるいを通して整粒する。次に、3ton/cm2 の成
形圧で円板状(14φ、厚さ7mm)に成形する。この成
形体を600℃で1時間熱処理して脱脂後、ふた付きマ
グネシア匣鉢中で共粉に埋め込み、大気雰囲気中組成に
応じて850℃〜1,550℃の温度で3時間焼成す
る。焼成物の表面に鉛蒸散がある場合には、表面を研削
して取り除く。
鉛(PbO)、炭酸カルシウム(CaCO3 )、酸化ス
ズ(SnO2 )及び酸化ジルコニウム(ZnO2 )を用
い、表1に示す組成比となるように秤量する。秤量した
これらの粉体をボールミルで20時間湿式混合(媒体は
純水を使用)する。これを乾燥後、ふた付きマグネシア
匣鉢に詰め、大気雰囲気中700℃〜1,000℃の温
度で3時間程度仮焼する。仮焼粉を再びボールミルで2
0時間湿式粉砕する。粉砕粉を乾燥後、バインダー(ポ
リビニルアルコール)を適量添加して練合し、35メッ
シュのふるいを通して整粒する。次に、3ton/cm2 の成
形圧で円板状(14φ、厚さ7mm)に成形する。この成
形体を600℃で1時間熱処理して脱脂後、ふた付きマ
グネシア匣鉢中で共粉に埋め込み、大気雰囲気中組成に
応じて850℃〜1,550℃の温度で3時間焼成す
る。焼成物の表面に鉛蒸散がある場合には、表面を研削
して取り除く。
【0015】得られた焼結体の誘電特性をHakki-Colema
らの方法により測定し、比誘電率εr 、無負荷Q値を求
めた(ここで、無負荷Q値は共振周波数(f)とおよそ
反比例の関係にあるため、以下明細書中では、これをか
けあわせQf値で示す)。共振周波数は2〜7GHzで
あった。共振周波数温度係数τf は、25℃の共振周波
数を基準にして、−30℃と80℃のときの共振周波数
温度係数を平均して求めた。これらの結果を表1に示
す。
らの方法により測定し、比誘電率εr 、無負荷Q値を求
めた(ここで、無負荷Q値は共振周波数(f)とおよそ
反比例の関係にあるため、以下明細書中では、これをか
けあわせQf値で示す)。共振周波数は2〜7GHzで
あった。共振周波数温度係数τf は、25℃の共振周波
数を基準にして、−30℃と80℃のときの共振周波数
温度係数を平均して求めた。これらの結果を表1に示
す。
【0016】
【表1】
【0017】なお、酸化スズ(SnO2 )は組成物の焼
成を阻害する場合もあり、このような場合には、CaS
nO3 の形で添加しても、酸化物を出発原料とした場合
と同様の特性を期待できる。
成を阻害する場合もあり、このような場合には、CaS
nO3 の形で添加しても、酸化物を出発原料とした場合
と同様の特性を期待できる。
【0018】表1から明らかなように、本発明の組成範
囲にある組成物(実施例1〜10)では、比誘電率が1
00以上と高く、Qf値が800以上の値を示し、かつ
共振周波数温度係数の絶対値が100ppm /℃以下であ
り、マイクロ波用誘電体組成物として優れた特性を有す
ることが分かる。これに対し、本発明の組成範囲外にあ
る組成物(比較例11〜21)では、比誘電率が100
以下であるか、Qf値が700以下であるか、共振周波
数温度係数の絶対値が100ppm /℃を越えるかのいず
れかであり、マイクロ波用誘電体組成物として望ましい
ものとは言えない。
囲にある組成物(実施例1〜10)では、比誘電率が1
00以上と高く、Qf値が800以上の値を示し、かつ
共振周波数温度係数の絶対値が100ppm /℃以下であ
り、マイクロ波用誘電体組成物として優れた特性を有す
ることが分かる。これに対し、本発明の組成範囲外にあ
る組成物(比較例11〜21)では、比誘電率が100
以下であるか、Qf値が700以下であるか、共振周波
数温度係数の絶対値が100ppm /℃を越えるかのいず
れかであり、マイクロ波用誘電体組成物として望ましい
ものとは言えない。
【0019】図1は本発明の誘電体磁器組成物の組成範
囲を示すグラフであり、斜線で示した領域が本発明の組
成範囲である。なお、図に示した番号は表1の番号と対
応する。
囲を示すグラフであり、斜線で示した領域が本発明の組
成範囲である。なお、図に示した番号は表1の番号と対
応する。
【0020】図2は組成と共振周波数温度係数τf との
関係を示すグラフであり、組成式 (Pbm Ca1-m )(Sn1-o Zro )O3 において、oを所定の値としmを種々変化させた組成物
における共振周波数温度係数τf の変化の様子を示す。
図2から分かるように、共振周波数温度係数τfは、m
が0.6〜0.7付近より小さいときは負の値を示し、
mが0.6〜0.7近傍で±0を横切り、さらにmが増
すと正の値となってmの増加とともに次第にその値を増
してピークに達したのち、再び±0を横切って負の値と
なる傾向を示すことが分かる。
関係を示すグラフであり、組成式 (Pbm Ca1-m )(Sn1-o Zro )O3 において、oを所定の値としmを種々変化させた組成物
における共振周波数温度係数τf の変化の様子を示す。
図2から分かるように、共振周波数温度係数τfは、m
が0.6〜0.7付近より小さいときは負の値を示し、
mが0.6〜0.7近傍で±0を横切り、さらにmが増
すと正の値となってmの増加とともに次第にその値を増
してピークに達したのち、再び±0を横切って負の値と
なる傾向を示すことが分かる。
【0021】図3は組成と比誘電率εr との関係を示す
グラフであり、図2において説明したと同様に、oを所
定の値としmを種々変化させた組成物における比誘電率
εrの変化の様子を示す。図2の共振周波数温度係数τ
f が±0から正の値を示しピークに達し再び±0を横切
る辺りに対応する領域では、比誘電率εr はmの増加と
ともにさらに増加を続けピークに達したのち漸次減少し
ていく傾向がある。かかる領域で、εr は概ね100以
上の高い値を示していることが分かる。
グラフであり、図2において説明したと同様に、oを所
定の値としmを種々変化させた組成物における比誘電率
εrの変化の様子を示す。図2の共振周波数温度係数τ
f が±0から正の値を示しピークに達し再び±0を横切
る辺りに対応する領域では、比誘電率εr はmの増加と
ともにさらに増加を続けピークに達したのち漸次減少し
ていく傾向がある。かかる領域で、εr は概ね100以
上の高い値を示していることが分かる。
【0022】図4は組成とQf値との関係を示すグラフ
であり、oを所定の値としmを種々変化させた組成物に
おけるQf値の変化の様子を示す。図4から分かるよう
に、mが0.7 以上の領域で、Qf値は減少傾向にある
が、なおQf値は高い値を示し、マイクロ波領域に用い
る誘電体として許容できる値を示す範囲のあることが分
かる。
であり、oを所定の値としmを種々変化させた組成物に
おけるQf値の変化の様子を示す。図4から分かるよう
に、mが0.7 以上の領域で、Qf値は減少傾向にある
が、なおQf値は高い値を示し、マイクロ波領域に用い
る誘電体として許容できる値を示す範囲のあることが分
かる。
【0023】このような事実から、τf の絶対値が10
0ppm /℃以下、εr が100以上及びQf値が800
以上の値を同時に示す組成領域を選定することにより、
優れたマイクロ波誘電体組成物を得ることができること
が分かる。
0ppm /℃以下、εr が100以上及びQf値が800
以上の値を同時に示す組成領域を選定することにより、
優れたマイクロ波誘電体組成物を得ることができること
が分かる。
【0024】
【発明の効果】本発明にかかる誘電体磁器組成物は、酸
化鉛、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム及び酸化スズ
からなり、その組成比を所定範囲に限定してなるので、
比誘電率が高く、かつ共振周波数温度係数τf の小さな
高誘電率材であり、高周波帯域にも用いることができ
る。本発明の誘電体磁器組成物を誘電体共振器や基板な
どに用いることにより、マイクロ波用通信機のさらなる
小型化を実現することができる等その工業的価値は大き
いものである。
化鉛、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム及び酸化スズ
からなり、その組成比を所定範囲に限定してなるので、
比誘電率が高く、かつ共振周波数温度係数τf の小さな
高誘電率材であり、高周波帯域にも用いることができ
る。本発明の誘電体磁器組成物を誘電体共振器や基板な
どに用いることにより、マイクロ波用通信機のさらなる
小型化を実現することができる等その工業的価値は大き
いものである。
【図1】本発明の誘電体磁器組成物の組成範囲を示すグ
ラフ。
ラフ。
【図2】組成と共振周波数温度係数τf との関係を示す
グラフ。
グラフ。
【図3】組成と比誘電率εr との関係を示すグラフ。
【図4】組成とQf値との関係を示すグラフ。
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】 上記のa,b,c,dを頂点とする領域
内(ただし、o=1.0の線上を除く)においてさらに
好ましい領域は、下記のa’,b’,c’,d’を頂点
とする領域又は/及びe,f,g,hを頂点とする領域
(ただし、o=1.0の線上を除く)である。 a’; m=0.745 o=1.0 b’; m=0.76 o=1.0 c’; m=0.875 o=0.5 d’; m=0.865 o=0.5 e; m=0.905 o=0.325 f; m=0.92 o=0.325 g; m=0.925 o=0.275 h; m=0.91 o=0.275これらa’,b’,c’,d’を頂点とする領域内と
e,f,g,hを頂点とする領域内では、特に共振周波
数の温度係数τfが0近辺にあり、共振周波数の温度変
化を小さくおさえることができ好ましい。
内(ただし、o=1.0の線上を除く)においてさらに
好ましい領域は、下記のa’,b’,c’,d’を頂点
とする領域又は/及びe,f,g,hを頂点とする領域
(ただし、o=1.0の線上を除く)である。 a’; m=0.745 o=1.0 b’; m=0.76 o=1.0 c’; m=0.875 o=0.5 d’; m=0.865 o=0.5 e; m=0.905 o=0.325 f; m=0.92 o=0.325 g; m=0.925 o=0.275 h; m=0.91 o=0.275これらa’,b’,c’,d’を頂点とする領域内と
e,f,g,hを頂点とする領域内では、特に共振周波
数の温度係数τfが0近辺にあり、共振周波数の温度変
化を小さくおさえることができ好ましい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】
【作用】 一般式PbZrO3で表されるジルコン酸鉛
のペブスカイト構造を基本として、Pbの一部のサイト
をCaで置換し、Zrの一部のサイトをSnで置換した
磁器組成物であって、上記組成範囲からなる本発明の誘
電体磁器組成物は、マイクロ波領域において従来材をは
るかに上回る特性を現出する。すなわち、上記組成範囲
からなる誘電体磁器組成物は、比誘電率が100以上
で、かつ共振周波数の温度係数τ fの絶対値が100p
pm/℃以下、さらに無負荷Q値がマイクロ波領域で大
きい(具体的にはQf値が800以上)、という特徴を
併せ持っている。
のペブスカイト構造を基本として、Pbの一部のサイト
をCaで置換し、Zrの一部のサイトをSnで置換した
磁器組成物であって、上記組成範囲からなる本発明の誘
電体磁器組成物は、マイクロ波領域において従来材をは
るかに上回る特性を現出する。すなわち、上記組成範囲
からなる誘電体磁器組成物は、比誘電率が100以上
で、かつ共振周波数の温度係数τ fの絶対値が100p
pm/℃以下、さらに無負荷Q値がマイクロ波領域で大
きい(具体的にはQf値が800以上)、という特徴を
併せ持っている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】 上記表1に示した実施例1〜10及び比
較例11〜21の組成物の組成をグラフ上にプロットす
ると図1に示したようになる。ここで、図に示した番号
が表1に示した番号に対応している。そして、表1に示
した誘電特性値から分かるように、実施例1〜10の組
成物では、共振周波数の温度係数τfの絶対値が100
ppm/℃以下、比誘電率εrが100以上、無負荷Q
値(Qf値)が800以上の特性値を同時に満たし、ま
たこれらの誘電特性の限界値に対しτf,εr,Qf値
は余裕がある。そこで、これら実施例1〜10の組成を
含み、実施例1〜10の組成に近い範囲、即ち、図1の
a,b,c,dを結ぶ線で囲んだ領域を定め(a,b,
c,dにおけるm及びoの値は上述した値と同じ。)、
本発明の組成物の組成領域とした。
較例11〜21の組成物の組成をグラフ上にプロットす
ると図1に示したようになる。ここで、図に示した番号
が表1に示した番号に対応している。そして、表1に示
した誘電特性値から分かるように、実施例1〜10の組
成物では、共振周波数の温度係数τfの絶対値が100
ppm/℃以下、比誘電率εrが100以上、無負荷Q
値(Qf値)が800以上の特性値を同時に満たし、ま
たこれらの誘電特性の限界値に対しτf,εr,Qf値
は余裕がある。そこで、これら実施例1〜10の組成を
含み、実施例1〜10の組成に近い範囲、即ち、図1の
a,b,c,dを結ぶ線で囲んだ領域を定め(a,b,
c,dにおけるm及びoの値は上述した値と同じ。)、
本発明の組成物の組成領域とした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石黒 靖江 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電気 化学株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】酸化鉛、酸化カルシウム、酸化ジルコニウ
ム及び酸化スズからなる誘電体磁器組成物であって、各
成分の組成比が、一般式 (Pbm Ca1-m )(Sn1-o Zro )O3 で表したとき、m及びoがm−o平面において下記の
a,b,c,dを頂点とする領域内にある(ただし、o
=1.0の線上を除く)ことを特徴とする誘電体磁器組
成物。 a; m=0.7 o=1.0 b; m=0.78 o=1.0 c; m=0.94 o=0.25 d; m=0.9 o=0.25
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4361286A JPH06203631A (ja) | 1992-12-30 | 1992-12-30 | 誘電体磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4361286A JPH06203631A (ja) | 1992-12-30 | 1992-12-30 | 誘電体磁器組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06203631A true JPH06203631A (ja) | 1994-07-22 |
Family
ID=18472954
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4361286A Pending JPH06203631A (ja) | 1992-12-30 | 1992-12-30 | 誘電体磁器組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06203631A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US10861516B2 (en) | 2018-07-17 | 2020-12-08 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Semiconductor memory device and operating method of semiconductor memory device |
| CN115417670A (zh) * | 2022-09-28 | 2022-12-02 | 昆明理工大学 | 一种在b位进行高熵化设计的高介电常数陶瓷及其制备方法 |
| CN115872735A (zh) * | 2022-11-18 | 2023-03-31 | 广东工业大学 | 一种锆锡铪酸镧铅陶瓷及其制备方法和储能应用 |
-
1992
- 1992-12-30 JP JP4361286A patent/JPH06203631A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US10861516B2 (en) | 2018-07-17 | 2020-12-08 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Semiconductor memory device and operating method of semiconductor memory device |
| US11342011B2 (en) | 2018-07-17 | 2022-05-24 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Semiconductor memory device and operating method of semiconductor memory device to reduce duty errors |
| CN115417670A (zh) * | 2022-09-28 | 2022-12-02 | 昆明理工大学 | 一种在b位进行高熵化设计的高介电常数陶瓷及其制备方法 |
| CN115417670B (zh) * | 2022-09-28 | 2023-03-10 | 昆明理工大学 | 一种在b位进行高熵化设计的高介电常数陶瓷及其制备方法 |
| CN115872735A (zh) * | 2022-11-18 | 2023-03-31 | 广东工业大学 | 一种锆锡铪酸镧铅陶瓷及其制备方法和储能应用 |
| CN115872735B (zh) * | 2022-11-18 | 2024-01-16 | 广东工业大学 | 一种锆锡铪酸镧铅陶瓷及其制备方法和储能应用 |
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