JPH0620593B2 - 無方向性電磁鋼板用鋳片の製造方法 - Google Patents

無方向性電磁鋼板用鋳片の製造方法

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JPH0620593B2
JPH0620593B2 JP1289389A JP1289389A JPH0620593B2 JP H0620593 B2 JPH0620593 B2 JP H0620593B2 JP 1289389 A JP1289389 A JP 1289389A JP 1289389 A JP1289389 A JP 1289389A JP H0620593 B2 JPH0620593 B2 JP H0620593B2
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勉 寺田
宗弘 土田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、薄板に圧延したときにリジングの発生がない
圧延性に優れた無方向性電磁鋼板用の鋳片を高速で連続
鋳造する方法に関する。
〔従来の技術〕
多量のけい素を含有する溶鋼から連続鋳造法で電磁鋼板
溶鋳片を製造するとき、中心部に偏析や柱状晶のない組
織を製造するため、モールドから送り出された鋳片の内
部に残留している未凝固の溶融金属に対して電磁攪拌力
を作用させ、且つ低速で鋳造している。このようにして
得られた鋳片は、等軸晶を主体とする組織をもってお
り、リジング等を発生することなく薄板に圧延される。
従来の湾曲型連続鋳造法により多量のけい素を含有する
溶鋼から無方向性電磁鋼板用鋳片を製造する場合、第4
図に示すようにタンディッシュ等の中間容器からモール
ド51に注湯された溶鋼は、モールド51の器壁を介した抜
熱によって凝固シェルを形成し、モールド51から鋳片52
として引き抜かれる。引き抜かれた鋳片52の内部には、
溶鋼が未だ溶融状態にある未凝固部53が存在する。この
未凝固部53に一次電磁攪拌機54から攪拌力を加えると
き、一次柱状晶の生成が抑制され、溶融金属から等軸晶
が析出する割合が増加する。
鋳片52を鋳造している間に、未凝固部53にある溶融金属
の凝固が進行する。低速で鋳造した場合には、曲戻し点
57よりも上流の位置55で凝固が完了するため、第3図
(a)に示すように等軸晶62の比率が高くリジングの発生
しない鋳片が得られる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、低速で鋳造した場合、鋳造時間が長くなるた
め、溶鋼の温度降下が大きく、低温に起因してタンディ
シュノズルの絞り等のトラブルが発生し易くなる。ま
た、生産性低下等の問題もある。この問題を解決するた
め高速で鋳造すると、曲戻し点57よりも下流側の位置58
で凝固が完了することになる。この場合、第3図(b)に
示すように二次柱状晶64が大きく発達し、リジングが発
生する。
そこで、本発明は、多段階にわたって未凝固部に加えら
れる電磁攪拌力を調整して、分断された柱状晶が鋳片の
断面に占める割合を制御することにより、等軸晶率が低
い状態においても加工性に優れた鋳片を高速で連続鋳造
することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、その目的を達成するために、連続鋳造機のモ
ールドから引き抜かれた鋳片の内部に存在する未凝固部
の溶融金属を一次電磁攪拌機及び二次電磁攪拌機で攪拌
する際、前記鋳片の搬送方向に関して曲戻し点よりも下
流側で前記未凝固部の凝固を完了させ、前記曲戻し点よ
りも上流側の前記未凝固部に対して前記二次電磁攪拌機
による攪拌力を加え、且つ鋳片の表層部に形成される柱
状晶及び中心部に形成される二次柱状晶の層厚を次式
(1)及び(2)で特定される関係に維持することを特徴とす
る。
0/L≧60% ・・・・(1) (l1+l2)/L≧40% ・・・・(2) ここで、L:鋳片の肉厚 l0:鋳片厚さ方向の上側の等軸晶から下側の等軸晶ま
での距離 l1:上側の等軸晶の層厚 l2:下側の等軸晶の層厚 〔作用〕 以下、図面を参照しながら、本発明の特徴を、その作用
と共に具体的に説明する。
モールドに注湯された溶鋼を電磁攪拌することなく冷却
・凝固した場合、第5図(a)に示すように周辺部に一次
柱状晶61が大きく発達した組織をもつ鋳片となる。この
一次柱状晶61は、内部に生成した等軸晶62に比較して加
工性に劣る。そして、この鋳片を圧延するとき、圧延時
の剪断応力は、鋳片の厚み方向に関して、同図(b)の曲
線63で示すように、鋳片の表層部では剪断応力が大き
く、中心部に行くに従って剪断応力が小さくなる分布を
もつ。そのため、鋳片の表層部aにある一次柱状晶61
は、大きな剪断応力によって破壊される。また、中心部
bの等軸晶は、加工性に優れているため、小さな剪断応
力でも欠陥を発生することがない。しかし、表層部aと
中心部bの間の境界部cでは、加工性の低い一次柱状晶
61からなる組織であり、しかも加工時に加わる剪断応力
が小さい。そのため、境界部cの一次柱状晶61は、圧延
によって破壊されずに残留する。これが、圧延された板
材に、リジングを発生させる原因である。
そこで、本発明においては、多段階にわたって鋳片に加
える電磁攪拌を調整して、鋳片内部に形成される柱状晶
を制御することにより、リジング等の欠陥がない加工性
に優れた鋳片を製造する。
第3図は、この電磁攪拌の作用を模式的に説明するため
の図である。第4図のモールド51から引き抜かれた鋳片
52に対して一次電磁攪拌機54だけで電磁攪拌力を与えた
とき、第3図(b)に示すような二次柱状晶64が大きく形
成される。また、二次電磁攪拌機56だけで電磁攪拌力を
与えたとき、第3図(c)に示すような一次柱状晶61が大
きく形成される。すなわち、比較的厚い未凝固部53をも
つ鋳片52に電磁攪拌力を与えた場合、同図(b)に示すよ
うに鋳片52の周囲に形成される一次柱状晶61は、同図
(c)の場合に比較して薄肉になる。しかし、同図(b)に示
すように電磁攪拌力が与えられた未凝固部は、その後に
等軸晶62を析出した後、二次柱状晶64を鋳片52の中心部
に析出する。この二次柱状晶64の層厚tは、二次電磁攪
拌機56のみを作用させた同図(c)に比較して大きなもの
となっている。
これに対し、一次電磁攪拌機54及び二次電磁攪拌機56の
双方によって電磁攪拌力を鋳片52に与えた場合、同図
(d)に示すように一次柱状晶61及び二次柱状晶64が鋳片5
2の断面に占める割合が小さく、等軸晶62の割合が大き
な組織をもつ鋳片52が得られる。本発明は、この多段階
電磁攪拌を更に改良して、一次柱状晶61,等軸晶62及び
二次柱状晶64の関係を特定することにより、加工性の改
善を図ったものである。
第2図は、本発明に従って未凝固部を電磁攪拌すること
により得られた鋳片の組織を示す。この鋳片1は、表層
部にある薄い一次柱状晶2と、その内側の等軸晶3と、
中心部の二次柱状晶4からなる三重組織をもっている。
そして、鋳片1の肉厚をL,二次柱状晶4の層厚t,上
側の等軸晶3の層厚をl,下側の等軸晶3の層厚をl
,上側等軸晶3から下側等軸晶3までの距離をl
するとき、次式の関係を維持させる。
0/L≧60% ・・・・(1) (l1+l2)/L≧40% ・・・・(2) 式(1)は、鋳片の表層に形成される一次柱状晶61の厚み
が、鋳片の厚みに対して40%未満であることを示してい
る。たとえば二次電磁攪拌機のみで未凝固部を攪拌した
場合、第3図(c)に示すようにl0/Lが60%未満とな
り、リジングが発生する。
また、式(2)は、鋳片の中心部に形成される等軸晶3の
厚みの和が鋳片の厚みに対して40%以上であることを示
している。たとえば、l0/L≧60%を満足させても、
式(2)が満足されていない場合、第3図(b)に示すように
中心部にある二次柱状晶64の層厚が大きくなり、リジン
グが発生し易い。
第1図は、前述の式(1)及び(2)がリジング発生の有無に
与える影響を表したグラフである。図中、○印は、得ら
れた鋳片を圧延したとき、リジングのない板材が得られ
た条件を示す。他方、△印はリジングがみられるものの
合格品が得られた場合を示し、×は不合格品が得られた
場合を示す。すなわち、一次電磁攪拌機で鋳片内部の未
凝固部を攪拌した後、二次柱状晶が一旦発生しても、二
次電磁攪拌機の電磁攪拌によって分断され、微細な結晶
となっている。そのため、この二次柱状晶は、圧延時の
応力によって容易に加工され、リジング発生の原因とな
ることがない。
本発明の方法によって、従来0.6m/分以下であった
鋳造速度を、1.4m/分程度まで上昇させることがで
きる。その結果、タンディッシュ内にある溶鋼の温度降
下が小さくなり、転炉吹止め温度も下げることができる
ので、転炉やタンディッシュにライニングされる耐火物
として耐火度の低い安価な材料を使用することが可能と
なる。
〔実施例〕
けい素含有量1.8重量%で温度1550℃の溶鋼から鋳造
速度1.2m/分で、板厚250mmのスラブを鋳造した。
このとき、モールドから引き抜かれた鋳片に対して、モ
ールドから4.1mの位置に配置された一次電磁攪拌機
で中心推力129mmFeの電磁力を加え、モールドから10.3
mの位置に配置された二次電磁攪拌機で中心推力117mmF
eの電磁力を加えた。得られた鋳片の組織を観察したと
ころ、各層の厚みは次の通りであった。
L=250mm,t=15mm,l1=15mm, l2=125mm,l0=155mm したがって、l/L=62%,(l1+l2)=56%と、な
り式(1)及び式(2)共に満足される。
この鋳片を圧下率99%で板厚2.7mmの板材に圧延した
ところ、何らリジングの発生は見られなかった。
〔発明の効果〕
以上に説明したように、本発明においては、鋳片の表層
部及び内部に形成される一次柱状晶及び二次柱状晶の割
合を特定することにより、圧延時にリジングの発生がな
い加工性に優れた鋳片が得られる。また、高速鋳造が可
能となることによって、タンディッシュ内にある溶鋼の
温度降下が小さくなり、転炉吹止め温度も下げることが
できるので、転炉,鋳鍋,タンディッシュ等のライニン
グコストを下げることもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の効果を具体的に表したグラフであり、
第2図は本発明に従って得られた鋳片の組織を示し、第
3図は一次及び二次電磁攪拌機の有無が柱状晶の成長に
与える影響を表し、第4図は湾曲型連続鋳造機の概略を
示し、第5図は柱状晶が圧延時のリジング発生に与える
影響を説明するための図である。 1,52:鋳片、2,61:一次柱状晶 3,62:等軸晶、4,64:二次柱状晶 51:モールド、53:未凝固部 54:一次電磁攪拌機、55,58:凝固完了位置 56:二次電磁攪拌機、57:曲戻し点 L:鋳片1の肉厚 t:二次柱状晶4の層厚 l1:上側等軸晶3の層厚 l2:下側等軸晶3の層厚 l0:上側等軸晶3から下側等軸晶3までの距離
フロントページの続き (72)発明者 土田 宗弘 福岡県北九州市八幡東区枝光1丁目1番1 号 新日本製鐵株式會社八幡製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭54−99737(JP,A) 特公 昭52−38490(JP,B2) 特公 昭57−15969(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続鋳造機のモールドから引き抜かれた鋳
    片の内部に存在する未凝固部の溶融金属を一次電磁攪拌
    機及び二次電磁攪拌機で攪拌する際、前記鋳片の搬送方
    向に関して曲戻し点よりも下流側で前記未凝固部の凝固
    を完了させ、前記曲戻し点よりも上流側の前記未凝固部
    に対し前記一次及び二次電磁攪拌機による攪拌力を加
    え、且つ鋳片内の外層部に形成される一次柱状晶及び中
    心部に形成される二次柱状晶の層厚を次式(1)及び(2)で
    特定される関係に維持することを特徴とする無方向性電
    磁鋼板用鋳片の製造方法。 l0/L≧60% ・・・・(1) (l1+l2)/L≧40% ・・・・(2) ここで、L:鋳片の肉厚 l0:鋳片厚さ方向の上側の等軸晶から下側の等軸晶ま
    での距離 l1:上側の等軸晶の層厚 l2:下側の等軸晶の層厚
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