JPH06207221A - 表面性状の優れた方向性けい素鋼板の製造方法 - Google Patents
表面性状の優れた方向性けい素鋼板の製造方法Info
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- JPH06207221A JPH06207221A JP1707293A JP1707293A JPH06207221A JP H06207221 A JPH06207221 A JP H06207221A JP 1707293 A JP1707293 A JP 1707293A JP 1707293 A JP1707293 A JP 1707293A JP H06207221 A JPH06207221 A JP H06207221A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 方向性けい素鋼板の製造に際して、熱間仕上
圧延後に熱延板表面に発生する1mm程度の疵を防止す
る。 【構成】 熱間圧延に先立つスラブ加熱に際し、あらか
じめスラブの表面にカーボンを含有する物質を塗布し、
しかる後に加熱する。
圧延後に熱延板表面に発生する1mm程度の疵を防止す
る。 【構成】 熱間圧延に先立つスラブ加熱に際し、あらか
じめスラブの表面にカーボンを含有する物質を塗布し、
しかる後に加熱する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、方向性けい素鋼板の
製造方法に関し、特に含けい素鋼スラブの加熱方法に工
夫を加えることにより、表面性状に優れかつ優れた磁気
特性を有する方向性けい素鋼板を得ようとするものであ
る。
製造方法に関し、特に含けい素鋼スラブの加熱方法に工
夫を加えることにより、表面性状に優れかつ優れた磁気
特性を有する方向性けい素鋼板を得ようとするものであ
る。
【0002】
【従来の技術】方向性けい素鋼板は、主に変圧器や発電
機の鉄心材料として使用される。近年、省エネルギーに
対する強い要請を反映して、磁気特性の優れた方向性け
い素鋼板の安価な供給が望まれている。特に磁束密度が
高く鉄損が低い鋼板を安定して得ることが望まれ、さら
に最近では、長時間の使用に耐え得る信頼性の確保が重
要な問題となってきた。
機の鉄心材料として使用される。近年、省エネルギーに
対する強い要請を反映して、磁気特性の優れた方向性け
い素鋼板の安価な供給が望まれている。特に磁束密度が
高く鉄損が低い鋼板を安定して得ることが望まれ、さら
に最近では、長時間の使用に耐え得る信頼性の確保が重
要な問題となってきた。
【0003】磁気特性の優れた方向性電磁鋼板を得るに
は、基本的に{110}〈001〉方位、いわゆるゴス
方位に高度に集積した二次再結晶組織を得ることが必要
である。上述のゴス方位二次再結晶組織を発達させるた
めには、粒界移動を適度に抑制する分散析出相、いわゆ
るインヒビターの存在が必要であり、かようなインヒビ
ターとしてMnSe, MnS, AlNなどが一般的に利用されてい
る。インヒビターの作用を十分に発揮させるためには、
熱延に先立つスラブ加熱時にMnSe, MnS, AlNなどを十分
に解離固溶させた後、適切な条件で熱間圧延を施し、冷
却を行なって、インヒビターを微細かつ均一に分散析出
させることが非常に重要であり、かかるMnSe, MnS, AlN
等の固溶解離のためには高いスラブ加熱温度が必要であ
るとされている。
は、基本的に{110}〈001〉方位、いわゆるゴス
方位に高度に集積した二次再結晶組織を得ることが必要
である。上述のゴス方位二次再結晶組織を発達させるた
めには、粒界移動を適度に抑制する分散析出相、いわゆ
るインヒビターの存在が必要であり、かようなインヒビ
ターとしてMnSe, MnS, AlNなどが一般的に利用されてい
る。インヒビターの作用を十分に発揮させるためには、
熱延に先立つスラブ加熱時にMnSe, MnS, AlNなどを十分
に解離固溶させた後、適切な条件で熱間圧延を施し、冷
却を行なって、インヒビターを微細かつ均一に分散析出
させることが非常に重要であり、かかるMnSe, MnS, AlN
等の固溶解離のためには高いスラブ加熱温度が必要であ
るとされている。
【0004】そのため従来から、スラブ加熱温度を高く
確保するために、数多くの改善努力が払われている。最
近、上記の高温スラブ加熱が可能な方法として、誘導加
熱方式による加熱方法が開発された。かかる誘導加熱方
式を利用した加熱炉は、十分に高い温度まで高精度で加
熱できるため、磁気特性の改善にとって極めて有効であ
ることが確認されている。
確保するために、数多くの改善努力が払われている。最
近、上記の高温スラブ加熱が可能な方法として、誘導加
熱方式による加熱方法が開発された。かかる誘導加熱方
式を利用した加熱炉は、十分に高い温度まで高精度で加
熱できるため、磁気特性の改善にとって極めて有効であ
ることが確認されている。
【0005】その一方でスラブの高温加熱に伴い、いく
つかの不都合が生じてきた。特に高温加熱による表面性
状の悪化は問題であり、かかる表面欠陥を防止する目的
でいくつかの技術が提案されている。例えば特開昭60−
145318号公報には、高温加熱時にはスラブ表面に大量の
ノロが生成し、加熱炉の操業性を損なうばかりではなく
表面疵発生をもたらすことから、それを防止する方法と
して、スラブ表面温度が1250℃以上において、加熱雰囲
気中のO2濃度を1%以下にすること、またガス燃焼型炉
での加熱温度の上限を1230℃にすべきことが提案されて
いる。
つかの不都合が生じてきた。特に高温加熱による表面性
状の悪化は問題であり、かかる表面欠陥を防止する目的
でいくつかの技術が提案されている。例えば特開昭60−
145318号公報には、高温加熱時にはスラブ表面に大量の
ノロが生成し、加熱炉の操業性を損なうばかりではなく
表面疵発生をもたらすことから、それを防止する方法と
して、スラブ表面温度が1250℃以上において、加熱雰囲
気中のO2濃度を1%以下にすること、またガス燃焼型炉
での加熱温度の上限を1230℃にすべきことが提案されて
いる。
【0006】また特開昭61−69927 号公報では、ノロの
大量発生による炉壁溶損や歩留り低下、高温加熱中のス
ラブ表面の粒界酸化によるホットコイルの耳荒れ、スラ
ブ表面の脱炭に起因する最終製品の磁気特性劣化、さら
にはスラブ柱状晶の粗大化などの防止を目的として、電
気的加熱炉での加熱は、温度を1310〜1350℃、雰囲気は
非酸化性に限定すること、そして、燃料燃焼炉での均熱
温度の上限は1250℃にすべきことが提案されている。
大量発生による炉壁溶損や歩留り低下、高温加熱中のス
ラブ表面の粒界酸化によるホットコイルの耳荒れ、スラ
ブ表面の脱炭に起因する最終製品の磁気特性劣化、さら
にはスラブ柱状晶の粗大化などの防止を目的として、電
気的加熱炉での加熱は、温度を1310〜1350℃、雰囲気は
非酸化性に限定すること、そして、燃料燃焼炉での均熱
温度の上限は1250℃にすべきことが提案されている。
【0007】さらに特開昭61−69924 号公報では、誘導
加熱方式でスラブを高温加熱した場合、スラブ表面温度
が1235℃を超えると溶損が始まるので、1235℃以上では
O2濃度を10%以下に制御すべきであることを提案してい
る。そしてその実施例には、加熱温度:1350℃でO2濃
度:10%以下および加熱温度:1370℃でO2濃度:1%以
下の例が示されている。
加熱方式でスラブを高温加熱した場合、スラブ表面温度
が1235℃を超えると溶損が始まるので、1235℃以上では
O2濃度を10%以下に制御すべきであることを提案してい
る。そしてその実施例には、加熱温度:1350℃でO2濃
度:10%以下および加熱温度:1370℃でO2濃度:1%以
下の例が示されている。
【0008】また、さらに特開昭62−130219号では、歩
留まり低下や加熱炉操業に重大な支障を来す溶融状態の
スラグの発生を防止するために、雰囲気中のO2濃度を次
式 O2 (%) =36.4−5.0 lnT (℃) 以下にすることを提案している。そしてその具体的な値
としては1300℃で0.36%以下、1400℃で0.18%以下の範
囲が示されている。しかし、この明細書の技術はO2濃度
を温度に応じて下げれば溶融スラグが発生しにくくなる
という熱力学的常識を単純に数式化したもので、それ以
上の知見をなんら与えるものではない。
留まり低下や加熱炉操業に重大な支障を来す溶融状態の
スラグの発生を防止するために、雰囲気中のO2濃度を次
式 O2 (%) =36.4−5.0 lnT (℃) 以下にすることを提案している。そしてその具体的な値
としては1300℃で0.36%以下、1400℃で0.18%以下の範
囲が示されている。しかし、この明細書の技術はO2濃度
を温度に応じて下げれば溶融スラグが発生しにくくなる
という熱力学的常識を単純に数式化したもので、それ以
上の知見をなんら与えるものではない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
から誘導加熱炉等を利用した高温加熱技術の改良につい
て種々の検討が続けられているが、従来提案されている
方法に共通する点は、高温加熱に伴う大量のノロ発生を
いかに防止するかを眼目とするところにある。確かに高
温加熱に伴う大量のノロ発生は、歩留まりや操業能率の
低下を来すので好ましくないことではあるが、加熱方式
を誘導加熱に変更させることによって新たに生じた問題
ではない。単に高温にすることにより酸化の反応速度が
速くなったため、ノロの発生量が増加したに過ぎない。
したがってノロを防止するためには、O2濃度を下げた
り、加熱温度の上限を下げたりすることが有効であるこ
とは容易に推定できる。
から誘導加熱炉等を利用した高温加熱技術の改良につい
て種々の検討が続けられているが、従来提案されている
方法に共通する点は、高温加熱に伴う大量のノロ発生を
いかに防止するかを眼目とするところにある。確かに高
温加熱に伴う大量のノロ発生は、歩留まりや操業能率の
低下を来すので好ましくないことではあるが、加熱方式
を誘導加熱に変更させることによって新たに生じた問題
ではない。単に高温にすることにより酸化の反応速度が
速くなったため、ノロの発生量が増加したに過ぎない。
したがってノロを防止するためには、O2濃度を下げた
り、加熱温度の上限を下げたりすることが有効であるこ
とは容易に推定できる。
【0010】ところで最近になって、熱延板表面に発生
する1mm程度の疵が問題になってきている。この問題に
対して、上述したいずれの技術を適用しても、疵の抑制
にはほとんど寄与しなかった。これらの疵は、スラブ加
熱の高温化に伴い顕在化したものであるが、冷間圧延に
よって伸び、製品板表面では20mm程度になる。ここに近
年、表面外観に対する要求がより厳格になっていて、こ
の程度の疵でも製品不良とされ、出荷が困難となってい
る。
する1mm程度の疵が問題になってきている。この問題に
対して、上述したいずれの技術を適用しても、疵の抑制
にはほとんど寄与しなかった。これらの疵は、スラブ加
熱の高温化に伴い顕在化したものであるが、冷間圧延に
よって伸び、製品板表面では20mm程度になる。ここに近
年、表面外観に対する要求がより厳格になっていて、こ
の程度の疵でも製品不良とされ、出荷が困難となってい
る。
【0011】この発明は、かかるスラブの高温加熱に伴
う表面欠陥の発生を効果的に防止でき、しかも安定して
良好な磁気特性が得られる、表面性状の優れた方向性け
い素鋼板の製造方法を提案することを目的とする。
う表面欠陥の発生を効果的に防止でき、しかも安定して
良好な磁気特性が得られる、表面性状の優れた方向性け
い素鋼板の製造方法を提案することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわちこの発明は、含
けい素鋼スラブを加熱した後、熱間圧延を施し、次いで
1回又は中間焼鈍をはさむ2回の冷間圧延を施して最終
板厚とした後、脱炭・一次再結晶焼鈍を施し、次いで鋼
板表面に焼鈍分離剤を塗布してから仕上焼鈍を施す一連
の工程による方向性けい素鋼板の製造方法において、上
記熱間圧延に先立つスラブ加熱に際し、あらかじめスラ
ブの表面にカーボンを含有する物質を塗布し、しかる後
に加熱することを特徴とする表面性状の優れた方向性け
い素鋼板の製造方法(第一発明)である。
けい素鋼スラブを加熱した後、熱間圧延を施し、次いで
1回又は中間焼鈍をはさむ2回の冷間圧延を施して最終
板厚とした後、脱炭・一次再結晶焼鈍を施し、次いで鋼
板表面に焼鈍分離剤を塗布してから仕上焼鈍を施す一連
の工程による方向性けい素鋼板の製造方法において、上
記熱間圧延に先立つスラブ加熱に際し、あらかじめスラ
ブの表面にカーボンを含有する物質を塗布し、しかる後
に加熱することを特徴とする表面性状の優れた方向性け
い素鋼板の製造方法(第一発明)である。
【0013】また、この発明は、含けい素鋼スラブを加
熱した後、熱間圧延を施し、次いで1回又は中間焼鈍を
はさむ2回の冷間圧延を施して最終板厚とした後、脱炭
・一次再結晶焼鈍を施し、次いで鋼板表面に焼鈍分離剤
を塗布してから仕上焼鈍を施す一連の工程による方向性
けい素鋼板の製造方法において、上記熱間圧延に先立つ
スラブ加熱に際し、あらかじめスラブの表面にカーボン
を含有する物質並びにアルカリ金属又はアルカリ土類金
属の炭酸塩を塗布し、しかる後に加熱することを特徴と
する表面性状の優れた方向性けい素鋼板の製造方法(第
二発明)である。
熱した後、熱間圧延を施し、次いで1回又は中間焼鈍を
はさむ2回の冷間圧延を施して最終板厚とした後、脱炭
・一次再結晶焼鈍を施し、次いで鋼板表面に焼鈍分離剤
を塗布してから仕上焼鈍を施す一連の工程による方向性
けい素鋼板の製造方法において、上記熱間圧延に先立つ
スラブ加熱に際し、あらかじめスラブの表面にカーボン
を含有する物質並びにアルカリ金属又はアルカリ土類金
属の炭酸塩を塗布し、しかる後に加熱することを特徴と
する表面性状の優れた方向性けい素鋼板の製造方法(第
二発明)である。
【0014】以下この発明を得るに至った発明者らの詳
細な調査及び実験結果について説明する。C:0.07wt
%、Si:3.3 wt%、Mn:0.07wt%、Se:0.02wt%を含有
し、残部実質的にFeの組成になる鋼スラブを、酸素濃度
1%の雰囲気中で1400℃以上の超高温に加熱した後、熱
間粗圧延、次いで仕上圧延を施して板厚2.0mm の熱延板
とした。ここにおいて、加熱後のスラブ表面、粗圧延シ
ートバーの表面及び熱延板の表面を詳細に観察した。そ
の結果、熱延板における表面割れ発生部位と表相組織と
には密接な関係があるたことがわかった。すなわち、熱
間圧延に先だって行われるスラブ加熱において、表面に
生じた脱炭層部分で結晶粒が粗大化し、仕上圧延での割
れの起点となっていることが判明したのである。
細な調査及び実験結果について説明する。C:0.07wt
%、Si:3.3 wt%、Mn:0.07wt%、Se:0.02wt%を含有
し、残部実質的にFeの組成になる鋼スラブを、酸素濃度
1%の雰囲気中で1400℃以上の超高温に加熱した後、熱
間粗圧延、次いで仕上圧延を施して板厚2.0mm の熱延板
とした。ここにおいて、加熱後のスラブ表面、粗圧延シ
ートバーの表面及び熱延板の表面を詳細に観察した。そ
の結果、熱延板における表面割れ発生部位と表相組織と
には密接な関係があるたことがわかった。すなわち、熱
間圧延に先だって行われるスラブ加熱において、表面に
生じた脱炭層部分で結晶粒が粗大化し、仕上圧延での割
れの起点となっていることが判明したのである。
【0015】そこでスラブ加熱における表面脱炭を防止
すべく、スラブ表面にあらかじめカーボン(平均粒径5
mmの粉末)及びCaCO3 をそれぞれ90wt%、10wt%の割合
で混合したのち、この混合粉を水に分散させてスプレー
で塗布量30g/m2で塗布した後、1440℃で30分間のスラブ
加熱を行ってみた。加熱後のスラブ組織を観察すると脱
炭は抑制され、さらにはより浸炭していることがわかっ
た。それに伴い、表層の組織の微細化も確保できた。図
1にかかるスラブ断面を金属組織写真で示す。
すべく、スラブ表面にあらかじめカーボン(平均粒径5
mmの粉末)及びCaCO3 をそれぞれ90wt%、10wt%の割合
で混合したのち、この混合粉を水に分散させてスプレー
で塗布量30g/m2で塗布した後、1440℃で30分間のスラブ
加熱を行ってみた。加熱後のスラブ組織を観察すると脱
炭は抑制され、さらにはより浸炭していることがわかっ
た。それに伴い、表層の組織の微細化も確保できた。図
1にかかるスラブ断面を金属組織写真で示す。
【0016】次に、上述したようにスラブ表面にあらか
じめカーボン及びカーボンとCaCO3を塗布した後、スラ
ブ加熱し、その後は通常の手法に従い、熱間圧延を施し
て板厚2.0mm とし、次いで 950℃、1分間の熱延板焼鈍
を施したのち一次冷間圧延により板厚1.5mm とし、次い
で1050℃、1分間の中間焼鈍を挟んで二次冷間圧延によ
り最終板厚0.2mm とした。その後 840℃、2分の一次再
結晶焼鈍を施してから焼鈍分離剤を塗布して1200℃、4
時間の二次再結晶焼鈍を行なって得た最終製品板を得
た。この最終製品板の表面外観、磁気特性を調査した。
また比較のためにスラブ表面にカーボン及びCaCO3 を塗
布しない例についても調べてみた。これらの結果を表1
に示す。
じめカーボン及びカーボンとCaCO3を塗布した後、スラ
ブ加熱し、その後は通常の手法に従い、熱間圧延を施し
て板厚2.0mm とし、次いで 950℃、1分間の熱延板焼鈍
を施したのち一次冷間圧延により板厚1.5mm とし、次い
で1050℃、1分間の中間焼鈍を挟んで二次冷間圧延によ
り最終板厚0.2mm とした。その後 840℃、2分の一次再
結晶焼鈍を施してから焼鈍分離剤を塗布して1200℃、4
時間の二次再結晶焼鈍を行なって得た最終製品板を得
た。この最終製品板の表面外観、磁気特性を調査した。
また比較のためにスラブ表面にカーボン及びCaCO3 を塗
布しない例についても調べてみた。これらの結果を表1
に示す。
【0017】
【表1】
【0018】図1から、カーボン及びCaCO3 を塗布する
ことにより、塗布しない比較材に比し、表面疵が減少し
かつ磁気特性は同等以上のものが得られることがわかっ
た。また、浸炭促進剤は必ずしも必要ではないが、促進
剤を塗布すると必要なカーボンが少なくてすむことから
わかった。また、浸炭促進剤をCaCO3 からNa2CO3やK2CO
3 やBaCO3 やSrCO3 やLi2CO3に変えて同様の実験を行な
ったところ、これらのいずれを用いてもスラブ表面は浸
炭し、スラブ加熱時の粒成長を抑制することができた。
ことにより、塗布しない比較材に比し、表面疵が減少し
かつ磁気特性は同等以上のものが得られることがわかっ
た。また、浸炭促進剤は必ずしも必要ではないが、促進
剤を塗布すると必要なカーボンが少なくてすむことから
わかった。また、浸炭促進剤をCaCO3 からNa2CO3やK2CO
3 やBaCO3 やSrCO3 やLi2CO3に変えて同様の実験を行な
ったところ、これらのいずれを用いてもスラブ表面は浸
炭し、スラブ加熱時の粒成長を抑制することができた。
【0019】
【作用】この発明の出発材である含けい素鋼としては、
従来公知の成分組成のもののいずれもが適合するが、代
表組成を掲げると次のとおりである。 C:0.01〜0.10wt% Cは、熱間圧延、冷間圧延中の組織の均一微細化のみな
らず、ゴス方位結晶粒の発達に有用な成分であり、少な
くとも0.01wt%の添加が好ましい。しかしながら0.10wt
%を超えて含有させるとかえってゴス方位に乱れが生じ
るので上限は0.10wt%程度が望ましい。 Si:2.0 〜4.5 wt% Siは、鋼板の比抵抗を高め鉄損の低減に有効に寄与する
が、4.5 wt%を上回ると冷延性が損なわれ、一方2.0 wt
%に満たないと比抵抗が低下するだけでなく、二次再結
晶・純化のために行われる、最終高温焼鈍中にα−γ変
態によって結晶方位のランダム化を生じ、十分な鉄損改
善効果が得られないので、Si量は2.0 〜4.5 wt%とする
のが好ましい。 Mn:0.02〜0.12wt% Mnは、熱間ぜい化を防止するため少なくとも0.02wt%程
度を必要とするが、あまりに多過ぎると磁気特性を劣化
させるので上限は0.12wt%程度に定めるのが好ましい。
従来公知の成分組成のもののいずれもが適合するが、代
表組成を掲げると次のとおりである。 C:0.01〜0.10wt% Cは、熱間圧延、冷間圧延中の組織の均一微細化のみな
らず、ゴス方位結晶粒の発達に有用な成分であり、少な
くとも0.01wt%の添加が好ましい。しかしながら0.10wt
%を超えて含有させるとかえってゴス方位に乱れが生じ
るので上限は0.10wt%程度が望ましい。 Si:2.0 〜4.5 wt% Siは、鋼板の比抵抗を高め鉄損の低減に有効に寄与する
が、4.5 wt%を上回ると冷延性が損なわれ、一方2.0 wt
%に満たないと比抵抗が低下するだけでなく、二次再結
晶・純化のために行われる、最終高温焼鈍中にα−γ変
態によって結晶方位のランダム化を生じ、十分な鉄損改
善効果が得られないので、Si量は2.0 〜4.5 wt%とする
のが好ましい。 Mn:0.02〜0.12wt% Mnは、熱間ぜい化を防止するため少なくとも0.02wt%程
度を必要とするが、あまりに多過ぎると磁気特性を劣化
させるので上限は0.12wt%程度に定めるのが好ましい。
【0020】インヒビターとしては、いわゆるMnS, MnS
e 系とAlN 系とがある。MnS, MnSe系の場合は、S、Se
の1種又は2種:0.005 〜0.06wt% S、Seはいずれも、方向性けい素鋼板の二次再結晶を制
御するインヒビターとして有用な成分である。かかる抑
制力確保の観点からは、少なくとも0.005 wt%程度を必
要とするが、0.06wt%を超えるとその効果が損なわれる
ので、その下限、上限はそれぞれ0.005 wt%、0.06wt%
程度とするのが好ましい。
e 系とAlN 系とがある。MnS, MnSe系の場合は、S、Se
の1種又は2種:0.005 〜0.06wt% S、Seはいずれも、方向性けい素鋼板の二次再結晶を制
御するインヒビターとして有用な成分である。かかる抑
制力確保の観点からは、少なくとも0.005 wt%程度を必
要とするが、0.06wt%を超えるとその効果が損なわれる
ので、その下限、上限はそれぞれ0.005 wt%、0.06wt%
程度とするのが好ましい。
【0021】AlN 系の場合は、 Al:0.005 〜0.10wt%、N:0.004 〜0.015 wt% Al及びNは、上記したMnS, MnSe 系の場合と同様に方向
性けい素鋼板の二次再結晶を制御するインヒビターとし
て有用な成分である。かかる抑制力確保の観点からは、
少なくともAl:0.005wt %、N:0.004 wt%程度を必要
とするが、Al:0.10wt%、N:0.015 wt%を超えるとそ
の効果が損なわれるので、その下限、上限はAl:0.005
〜0.10wt%、N:0.004 〜0.015 wt%程度とするのが好
ましい。ここに上記したMnS, MnSe 系およびAlN 系はそ
れぞれ併用が可能である。
性けい素鋼板の二次再結晶を制御するインヒビターとし
て有用な成分である。かかる抑制力確保の観点からは、
少なくともAl:0.005wt %、N:0.004 wt%程度を必要
とするが、Al:0.10wt%、N:0.015 wt%を超えるとそ
の効果が損なわれるので、その下限、上限はAl:0.005
〜0.10wt%、N:0.004 〜0.015 wt%程度とするのが好
ましい。ここに上記したMnS, MnSe 系およびAlN 系はそ
れぞれ併用が可能である。
【0022】インヒビター成分としては上記したS,S
e, Alの他、Cu, Sn, Cr, Ge, Sb, Mo, Te, BiおよびP
なども有利に適合するので、それぞれ少量を併せて含有
することもできる。ここに上記成分の好適添加範囲はそ
れぞれ、Cu, Sn, Cr:0.01〜0.15wt%、Ge, Sb, Mo, T
e, Bi:0.005 〜0.1 wt%、P:0.01〜0.2 wt%であ
り、これらの各インヒビター成分についても、単独使用
および複合使用のいずれもが可能である。
e, Alの他、Cu, Sn, Cr, Ge, Sb, Mo, Te, BiおよびP
なども有利に適合するので、それぞれ少量を併せて含有
することもできる。ここに上記成分の好適添加範囲はそ
れぞれ、Cu, Sn, Cr:0.01〜0.15wt%、Ge, Sb, Mo, T
e, Bi:0.005 〜0.1 wt%、P:0.01〜0.2 wt%であ
り、これらの各インヒビター成分についても、単独使用
および複合使用のいずれもが可能である。
【0023】なおスラブは、連続鋳造されたもの、もし
くはインゴットより分塊されたものを対象とするが、連
続鋳造されたのちに、分塊再圧されたスラブも対象に含
まれることはいうまでもない。
くはインゴットより分塊されたものを対象とするが、連
続鋳造されたのちに、分塊再圧されたスラブも対象に含
まれることはいうまでもない。
【0024】この発明では、スラブ加熱に先立って、ス
ラブ表面にカーボンもしくは、カーボン並びにSrCO3, L
i2CO3, K2CO3, CaCO3 ,Na2CO3及びBaCO3 のうちから選
ばれた1種又は2種以上を塗布することが肝要である。
これらの塗布により、スラブ表面が加熱中に脱炭するこ
とが抑制され、さらには積極的に表面から浸炭する。こ
れらにより表面割れの発生が防止でき、ひいては表面疵
の発生が防止できる。
ラブ表面にカーボンもしくは、カーボン並びにSrCO3, L
i2CO3, K2CO3, CaCO3 ,Na2CO3及びBaCO3 のうちから選
ばれた1種又は2種以上を塗布することが肝要である。
これらの塗布により、スラブ表面が加熱中に脱炭するこ
とが抑制され、さらには積極的に表面から浸炭する。こ
れらにより表面割れの発生が防止でき、ひいては表面疵
の発生が防止できる。
【0025】カーボン含有物質としては、黒鉛、カーボ
ンブラック、グラファイト、コークス、有機樹脂、石油
コークス、有機樹脂、木炭などが挙げられ、液状あるい
は粒径1μm 〜0.5mm 程度の粉末状のものが好適である
が、塊状のものであってもよい。
ンブラック、グラファイト、コークス、有機樹脂、石油
コークス、有機樹脂、木炭などが挙げられ、液状あるい
は粒径1μm 〜0.5mm 程度の粉末状のものが好適である
が、塊状のものであってもよい。
【0026】また、カーボン含有物質のみを塗布する第
一発明では、カーボンと鋼の反応速度が遅く、系外にカ
ーボンが失われる量がや多くなる。したがって第2発明
では、カーボンに加え、浸炭促進剤としてアルカリ金属
又はアルカリ土類金属の炭酸塩を塗布する。炭酸塩、な
かでもCaCO3 ,K2CO3, Li2CO3, SrCO3, Na2CO3及びBaCO
3 のうちから選ばれた1種又は2種以上が好適である。
CaCO3 ,K2CO3, Li2CO 3, SrCO3, Na2CO3及びBaCO3 は、
いずれもカーボンが鋼と反応するとき触媒作用があり、
これらを塗布することにより、浸炭が促進される。なお
これら以外の炭酸塩は、あまり反応を促進させないもし
くは高価という不都合がある。
一発明では、カーボンと鋼の反応速度が遅く、系外にカ
ーボンが失われる量がや多くなる。したがって第2発明
では、カーボンに加え、浸炭促進剤としてアルカリ金属
又はアルカリ土類金属の炭酸塩を塗布する。炭酸塩、な
かでもCaCO3 ,K2CO3, Li2CO3, SrCO3, Na2CO3及びBaCO
3 のうちから選ばれた1種又は2種以上が好適である。
CaCO3 ,K2CO3, Li2CO 3, SrCO3, Na2CO3及びBaCO3 は、
いずれもカーボンが鋼と反応するとき触媒作用があり、
これらを塗布することにより、浸炭が促進される。なお
これら以外の炭酸塩は、あまり反応を促進させないもし
くは高価という不都合がある。
【0027】カーボンの塗布量は、鋼板表面あたり10〜
1000g/m2程度とするのが好ましく、また炭酸塩の塗布量
は、鋼板表面あたり1〜100g/m2 程度とするのが望まし
い。上記したカーボン並びにアルカリ金属又はアルカリ
土類金属の炭酸塩のうちから選ばれた1種又は2種以上
の塗布を混合して行う場合に、その混合割合は、上述し
た塗布量を満足するような割合にすればよく、具体的に
は、1 〜20wt%程度とするのが好ましい。
1000g/m2程度とするのが好ましく、また炭酸塩の塗布量
は、鋼板表面あたり1〜100g/m2 程度とするのが望まし
い。上記したカーボン並びにアルカリ金属又はアルカリ
土類金属の炭酸塩のうちから選ばれた1種又は2種以上
の塗布を混合して行う場合に、その混合割合は、上述し
た塗布量を満足するような割合にすればよく、具体的に
は、1 〜20wt%程度とするのが好ましい。
【0028】また具体的な塗布方法としては、スプレー
による塗布、ロールによる塗布法などがあり、カーボン
並びにCaCO3 ,NaCO3 及びBaCO3 が粉末状である場合
に、分散媒としては水、アルコール等がある。
による塗布、ロールによる塗布法などがあり、カーボン
並びにCaCO3 ,NaCO3 及びBaCO3 が粉末状である場合
に、分散媒としては水、アルコール等がある。
【0029】カーボンと浸炭促進剤との塗布時期は、加
熱のために誘導加熱炉へスラブを装入する前である。ま
た、ガス炉を経てから、誘導加熱炉にて加熱する場合に
は、ガス炉への装入前にカーボンと浸炭促進剤とを塗布
することが望ましいが、誘導加熱炉装入前でも構わな
い。また、ガス炉装入前に塗布した場合に、ガス炉内で
十分浸炭が行われれば、不要となった残余のカーボンと
浸炭促進剤とを、誘導加熱炉装入前に高圧水等を用いて
除去することもできる。
熱のために誘導加熱炉へスラブを装入する前である。ま
た、ガス炉を経てから、誘導加熱炉にて加熱する場合に
は、ガス炉への装入前にカーボンと浸炭促進剤とを塗布
することが望ましいが、誘導加熱炉装入前でも構わな
い。また、ガス炉装入前に塗布した場合に、ガス炉内で
十分浸炭が行われれば、不要となった残余のカーボンと
浸炭促進剤とを、誘導加熱炉装入前に高圧水等を用いて
除去することもできる。
【0030】塗布後のスラブを加熱した後は、熱間圧延
をし、必要に応じて熱延板焼鈍を行った後、1回ないし
は中間焼鈍を挟む2回の冷間圧延により最終板厚の冷延
板を得る。この最終冷延後に脱炭焼鈍を行った後、鋼板
表面に焼鈍分離剤を塗布してから、仕上焼鈍を行う。そ
の後絶縁コーティング好ましくは張力をも付与する絶縁
コーティングを施して製品とする。
をし、必要に応じて熱延板焼鈍を行った後、1回ないし
は中間焼鈍を挟む2回の冷間圧延により最終板厚の冷延
板を得る。この最終冷延後に脱炭焼鈍を行った後、鋼板
表面に焼鈍分離剤を塗布してから、仕上焼鈍を行う。そ
の後絶縁コーティング好ましくは張力をも付与する絶縁
コーティングを施して製品とする。
【0031】
実施例1 表2に示した成分の溶鋼から連続鋳造法によって幅1000
mm、厚み230mm のサイズのスラブを作製した。
mm、厚み230mm のサイズのスラブを作製した。
【0032】
【表2】
【0033】このスラブの表面にカーボン(木炭粒)と
Na2CO3との混合物(混合比1:9)をロールによる塗布
法により50g/m2で塗布した後、通常のガス加熱炉で1200
℃まで加熱し、30分保定した後、ただちに電磁誘導加熱
炉に装入して1420℃までを50分間で昇温し、1420℃で15
分間均熱した。次いで該スラブを誘導加熱炉から抽出し
て粗圧延に供し、厚み40mmのシートバーとした後、仕上
げタンデムミルで厚み3.0 mmの熱延鋼板とした。その後
この熱延鋼板を酸洗し、一次冷延により厚み1.8mm とし
てから1150℃、2分の中間焼鈍を施し、さらに二次冷延
により厚み0.30mmの製品板厚に仕上げた。その後 830
℃、3分の脱炭焼鈍を施したのち、MgO を主成分とする
焼鈍分離剤を塗布してから、二次再結晶および純化を目
的とする1200℃、3.5 時間の仕上焼鈍工程を経て最終製
品とした。かくして得られた製品の表面欠陥と磁気特性
とについて調べた結果を、表3に示す。なお比較のため
に、スラブ表面にカーボンとNa2CO3との混合物を塗布し
なかった例についても表3に示す。
Na2CO3との混合物(混合比1:9)をロールによる塗布
法により50g/m2で塗布した後、通常のガス加熱炉で1200
℃まで加熱し、30分保定した後、ただちに電磁誘導加熱
炉に装入して1420℃までを50分間で昇温し、1420℃で15
分間均熱した。次いで該スラブを誘導加熱炉から抽出し
て粗圧延に供し、厚み40mmのシートバーとした後、仕上
げタンデムミルで厚み3.0 mmの熱延鋼板とした。その後
この熱延鋼板を酸洗し、一次冷延により厚み1.8mm とし
てから1150℃、2分の中間焼鈍を施し、さらに二次冷延
により厚み0.30mmの製品板厚に仕上げた。その後 830
℃、3分の脱炭焼鈍を施したのち、MgO を主成分とする
焼鈍分離剤を塗布してから、二次再結晶および純化を目
的とする1200℃、3.5 時間の仕上焼鈍工程を経て最終製
品とした。かくして得られた製品の表面欠陥と磁気特性
とについて調べた結果を、表3に示す。なお比較のため
に、スラブ表面にカーボンとNa2CO3との混合物を塗布し
なかった例についても表3に示す。
【0034】
【表3】
【0035】同表から明らかなように、カーボンと浸炭
促進剤とを塗布した適合例は表面外観が向上している。
促進剤とを塗布した適合例は表面外観が向上している。
【0036】実施例2 表4に示した成分の溶鋼から連続鋳造法より、幅1200m
m、厚み200mm のサイズのスラブを作製した。
m、厚み200mm のサイズのスラブを作製した。
【0037】
【表4】
【0038】このスラブの表面にカーボン(石油コーク
ス)とBaCO3 との混合物(混合比2:8)をスプレによ
る塗布法により300g/m2 で塗布した後、通常のガス加熱
炉で1200℃まで加熱し、30分保定した後、ただちに電磁
誘導加熱炉に装入して1380℃までを30分間で昇温し、13
80℃で15分間均熱した。次いで該スラブを誘導加熱炉か
ら抽出して粗圧延に供し、厚み30mmのシートバーとした
後、仕上げタンデムミルで厚み2.6 mmの熱延鋼板とし
た。その後この熱延鋼板を酸洗し、一次冷延により厚み
1.6mm としてから 950℃、3分の中間焼鈍を施し、さら
に二次冷延により厚み0.27mmの製品板厚に仕上げた。そ
の後 840℃、3分の脱炭焼鈍を施したのち、MgO を主成
分とする焼鈍分離剤を塗布してから、二次再結晶および
純化を目的とする1180℃、5時間の仕上焼鈍工程を経て
最終製品とした。かくして得られた製品の表面欠陥と磁
気特性とについて調べた結果を、表5に示す。なお比較
のために、スラブ表面にカーボンとBaCO3 との混合物を
塗布しなかった例についても表5に示す。
ス)とBaCO3 との混合物(混合比2:8)をスプレによ
る塗布法により300g/m2 で塗布した後、通常のガス加熱
炉で1200℃まで加熱し、30分保定した後、ただちに電磁
誘導加熱炉に装入して1380℃までを30分間で昇温し、13
80℃で15分間均熱した。次いで該スラブを誘導加熱炉か
ら抽出して粗圧延に供し、厚み30mmのシートバーとした
後、仕上げタンデムミルで厚み2.6 mmの熱延鋼板とし
た。その後この熱延鋼板を酸洗し、一次冷延により厚み
1.6mm としてから 950℃、3分の中間焼鈍を施し、さら
に二次冷延により厚み0.27mmの製品板厚に仕上げた。そ
の後 840℃、3分の脱炭焼鈍を施したのち、MgO を主成
分とする焼鈍分離剤を塗布してから、二次再結晶および
純化を目的とする1180℃、5時間の仕上焼鈍工程を経て
最終製品とした。かくして得られた製品の表面欠陥と磁
気特性とについて調べた結果を、表5に示す。なお比較
のために、スラブ表面にカーボンとBaCO3 との混合物を
塗布しなかった例についても表5に示す。
【0039】
【表5】
【0040】同表から明らかなように、カーボンと浸炭
促進剤を塗布した実施例は、表面外観が向上している。
促進剤を塗布した実施例は、表面外観が向上している。
【0041】実施例3 表6に示した成分の溶鋼から連続鋳造法によって幅1000
mm、厚み230mm のサイズのスラブを作製した。
mm、厚み230mm のサイズのスラブを作製した。
【0042】
【表6】
【0043】このスラブの表面にカーボン(コークス)
とCaCO3 との混合物(混合比1:9)をロールによる塗
布法により500g/m2 で塗布した後、通常のガス加熱炉で
1200℃まで加熱し、30分保定した後、ただちに電磁誘導
加熱炉に装入して1440℃までを50分間で昇温し、1440℃
で15分間均熱した。次いで該スラブを誘導加熱炉から抽
出して粗圧延に供し、厚み40mmのシートバーとした後、
仕上げタンデムミルで厚み2.0 mmの熱延鋼板とした。そ
の後この熱延鋼板を酸洗し、一次冷延により厚み0.9mm
としてから1070℃、1分の中間焼鈍を施し、さらに二次
冷延により厚み0.20mmの製品板厚に仕上げた。その後 8
20℃、3分の脱炭焼鈍を施したのち、MgO を主成分とす
る焼鈍分離剤を塗布してから、二次再結晶および純化を
目的とする1210℃、3時間仕上げ焼鈍工程を経て最終製
品とした。かくして得られた製品の表面欠陥と磁気特性
とについて調べた結果を、表7に示す。なお比較のため
に、スラブ表面にカーボンとCaCO3 との混合物を塗布し
なかった例についても表7に示す。
とCaCO3 との混合物(混合比1:9)をロールによる塗
布法により500g/m2 で塗布した後、通常のガス加熱炉で
1200℃まで加熱し、30分保定した後、ただちに電磁誘導
加熱炉に装入して1440℃までを50分間で昇温し、1440℃
で15分間均熱した。次いで該スラブを誘導加熱炉から抽
出して粗圧延に供し、厚み40mmのシートバーとした後、
仕上げタンデムミルで厚み2.0 mmの熱延鋼板とした。そ
の後この熱延鋼板を酸洗し、一次冷延により厚み0.9mm
としてから1070℃、1分の中間焼鈍を施し、さらに二次
冷延により厚み0.20mmの製品板厚に仕上げた。その後 8
20℃、3分の脱炭焼鈍を施したのち、MgO を主成分とす
る焼鈍分離剤を塗布してから、二次再結晶および純化を
目的とする1210℃、3時間仕上げ焼鈍工程を経て最終製
品とした。かくして得られた製品の表面欠陥と磁気特性
とについて調べた結果を、表7に示す。なお比較のため
に、スラブ表面にカーボンとCaCO3 との混合物を塗布し
なかった例についても表7に示す。
【0044】
【表7】
【0045】同表から明らかなように、カーボンと浸炭
促進材とを塗布して実施例は表面外観が向上している。
促進材とを塗布して実施例は表面外観が向上している。
【0046】実施例4 表8に示した成分の溶鋼から連続鋳造法によって幅1200
mm、厚み230mm のサイズのスラブを作製した。
mm、厚み230mm のサイズのスラブを作製した。
【0047】
【表8】
【0048】このスラブの表面にカーボン(グラファイ
ト)とアルカリ金属の炭酸塩との混合物(混合比1:
9)をスプレー法により300g/m2 で塗布した後、通常の
ガス加熱炉で1200℃まで加熱し、30分保定した後、ただ
ちに電磁誘導加熱炉に装入して1440℃までを50分間で昇
温し、1440℃で15分間均熱した。次いで該スラブを誘導
加熱炉から抽出して粗圧延に供し、厚み40mmのシートバ
ーとした後、仕上げタンデムミルで厚み2.0 mmの熱延鋼
板とした。その後この熱延鋼板を酸洗し、一次冷延によ
り厚み1.0mm としてから1000℃、1分の中間焼鈍を施
し、さらに二次冷延により厚み0.20mmの製品板厚に仕上
げた。その後 820℃、2分の脱炭焼鈍を施したのち、Mg
O を主成分とする焼鈍分離剤を塗布してから、二次再結
晶および純化を目的とする1180℃、4時間仕上げ焼鈍工
程を経て最終製品とした。かくして得られた製品の表面
欠陥と磁気特性とについて調べた結果を、表9に示す。
なお比較のために、スラブ表面にカーボンを塗布しなか
った例についても表9に示す。
ト)とアルカリ金属の炭酸塩との混合物(混合比1:
9)をスプレー法により300g/m2 で塗布した後、通常の
ガス加熱炉で1200℃まで加熱し、30分保定した後、ただ
ちに電磁誘導加熱炉に装入して1440℃までを50分間で昇
温し、1440℃で15分間均熱した。次いで該スラブを誘導
加熱炉から抽出して粗圧延に供し、厚み40mmのシートバ
ーとした後、仕上げタンデムミルで厚み2.0 mmの熱延鋼
板とした。その後この熱延鋼板を酸洗し、一次冷延によ
り厚み1.0mm としてから1000℃、1分の中間焼鈍を施
し、さらに二次冷延により厚み0.20mmの製品板厚に仕上
げた。その後 820℃、2分の脱炭焼鈍を施したのち、Mg
O を主成分とする焼鈍分離剤を塗布してから、二次再結
晶および純化を目的とする1180℃、4時間仕上げ焼鈍工
程を経て最終製品とした。かくして得られた製品の表面
欠陥と磁気特性とについて調べた結果を、表9に示す。
なお比較のために、スラブ表面にカーボンを塗布しなか
った例についても表9に示す。
【0049】
【表9】
【0050】同表から明らかなように、カーボンもしく
は、カーボンと浸炭促進材とを塗布して実施例は表面外
観が向上している。
は、カーボンと浸炭促進材とを塗布して実施例は表面外
観が向上している。
【0051】
【発明の効果】かくしてこの発明によれば、方向性けい
素鋼板の表面外観を向上させたうえで磁気特性も従来材
と同等以上の製品を製造することができる。
素鋼板の表面外観を向上させたうえで磁気特性も従来材
と同等以上の製品を製造することができる。
【図1】けい素鋼板断面の金属組織を示す顕微鏡写真で
ある。
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】 含けい素鋼スラブを加熱した後、熱間圧
延を施し、次いで1回又は中間焼鈍をはさむ2回の冷間
圧延を施して最終板厚とした後、脱炭・一次再結晶焼鈍
を施し、次いで鋼板表面に焼鈍分離剤を塗布してから仕
上焼鈍を施す一連の工程による方向性けい素鋼板の製造
方法において、 上記熱間圧延に先立つスラブ加熱に際し、あらかじめス
ラブの表面にカーボンを含有する物質を塗布し、しかる
後に加熱することを特徴とする表面性状の優れた方向性
けい素鋼板の製造方法。 - 【請求項2】 含けい素鋼スラブを加熱した後、熱間圧
延を施し、次いで1回又は中間焼鈍をはさむ2回の冷間
圧延を施して最終板厚とした後、脱炭・一次再結晶焼鈍
を施し、次いで鋼板表面に焼鈍分離剤を塗布してから仕
上焼鈍を施す一連の工程による方向性けい素鋼板の製造
方法において、 上記熱間圧延に先立つスラブ加熱に際し、あらかじめス
ラブの表面にカーボンを含有する物質並びにアルカリ金
属又はアルカリ土類金属の炭酸塩を塗布し、しかる後に
加熱することを特徴とする表面性状の優れた方向性けい
素鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1707293A JPH06207221A (ja) | 1993-01-07 | 1993-01-07 | 表面性状の優れた方向性けい素鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1707293A JPH06207221A (ja) | 1993-01-07 | 1993-01-07 | 表面性状の優れた方向性けい素鋼板の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06207221A true JPH06207221A (ja) | 1994-07-26 |
Family
ID=11933788
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1707293A Pending JPH06207221A (ja) | 1993-01-07 | 1993-01-07 | 表面性状の優れた方向性けい素鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06207221A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2022250158A1 (ja) * | 2021-05-28 | 2022-12-01 | Jfeスチール株式会社 | 方向性電磁鋼板の製造方法 |
-
1993
- 1993-01-07 JP JP1707293A patent/JPH06207221A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2022250158A1 (ja) * | 2021-05-28 | 2022-12-01 | Jfeスチール株式会社 | 方向性電磁鋼板の製造方法 |
| JP7264322B1 (ja) * | 2021-05-28 | 2023-04-25 | Jfeスチール株式会社 | 方向性電磁鋼板の製造方法 |
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