JPH06208962A - シリコン積層体の製造方法 - Google Patents

シリコン積層体の製造方法

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JPH06208962A
JPH06208962A JP5265989A JP26598993A JPH06208962A JP H06208962 A JPH06208962 A JP H06208962A JP 5265989 A JP5265989 A JP 5265989A JP 26598993 A JP26598993 A JP 26598993A JP H06208962 A JPH06208962 A JP H06208962A
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JP
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silicon
film
temperature
polycrystalline silicon
plasma
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JP5265989A
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English (en)
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Fumitaka Tamura
文孝 田村
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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    • Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 基材からの剥離が起り難く薄膜でしかもその
結晶粒径が大きい多結晶シリコン膜を短時間で形成可能
なシリコン積層体の製造方法を提供する。 【構成】 高温プラズマ中にシリコン粒子を導入してこ
れを溶融させこの溶融物を1000℃に加熱されたカー
ボンファイバー織布21上に供給しこの表面部位で急冷
させてシリコンの低温製膜層22を形成した後、上記織
布の温度を1400℃に上げこの温度で低温製膜層上に
シリコン粒子の溶融物を製膜させて結晶粒径の大きい多
結晶シリコン膜23を形成しシリコン積層体20を製造
する。急冷条件下で形成された低温製膜層内には多数の
欠陥が存在するためこの低温製膜層が多結晶シリコンの
膜ストレスを吸収し、かつ、シリコンの融点より低い1
400℃の条件下で多結晶シリコン膜23を製膜させて
いるため製膜直後のシリコン膜温度と上記織布温度との
差も小さくなり膜ストレスの大幅な低減が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭素系基材等の耐熱性
基材とこの基材上に製膜された多結晶シリコン膜とでそ
の主要部が構成され、例えば、太陽電池等に適用可能な
シリコン積層体に係り、特に、適用できるシリコン原料
の選択範囲が広く、かつ、上記基材からの剥離が起り難
く薄膜でしかもその結晶粒径が大きい多結晶シリコン膜
を短時間で形成可能なシリコン積層体の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】この種のシリコン積層体の製造方法とし
ては、例えば、特開昭55−73450号公報に記載さ
れたものが知られている。
【0003】すなわち、この製造方法は、融解槽に収容
された融体シリコン内に一連の穴を備えた網状構造のカ
ーボンファイバー織布等を浸漬し、上記穴内並びに表面
に融体シリコンを充填並びに被覆すると共にこの融体を
結晶化させてシリコン積層体を求める方法である。
【0004】しかし、この方法によりシリコン積層体を
製造する場合、上記融体シリコンを保持しかつ結晶化さ
せる一連の穴を備えた網状構造のカーボンファイバー織
布等を適用することが前提となるため、この製造方法に
おいてはその表面並びに内部構造が密状態にあるシート
状基材を適用することが困難な欠点があった。
【0005】このため、従来においては、通常、熱CV
D法やプラズマCVD法等の製膜手段により基材面に多
結晶シリコン膜を直接製膜させてシリコン積層体を製造
し、このシリコン積層体を上記太陽電池等に組込む方法
が採られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記製膜手段
を適用して製造された後者のシリコン積層体においても
以下のような問題点があった。
【0007】すなわち、例えば炭素系基材面に対して熱
CVD法等の手段により多結晶シリコン膜を製膜した場
合、上記炭素系基材とシリコンの熱膨張係数の差異に起
因して製膜された多結晶シリコン膜にストレスが生じ易
い欠点があり、多結晶シリコン膜の膜厚をある程度の大
きさに設定しないと膜内に欠陥やクラックが生じ易くな
る問題点があり、かつ、上記膜ストレスが原因となって
炭素系基材から多結晶シリコン膜が剥がれ易いといった
問題点があった。
【0008】また、多結晶シリコン膜の製膜法自体につ
いても、熱CVD法においてはこの方法に適用できるシ
リコン原料が分解され易いSiH4、Si2H6 等のシラ
ン化合物やSiH2Cl2 、SiHCl3 等のハロゲン
化珪素に限られ、SiF4 、SiCl4 、Si2F6 、
及び、SiH2F2 等の分解され難いハロゲン化珪素や
精製処理が不十分な金属級シリコン粒子(MG・Si)
等の適用が困難なためその材料選択範囲が狭い欠点があ
り、かつ、上記SiH4 等のシラン化合物はその発火性
が極めて高いためその取扱いに細心の注意を払わねばな
らない問題点があった。更に、上記SiH4 等のシラン
化合物を適用するにしてもその分解率はあまり高くな
く、従って、その分、基材への材料供給速度が遅くなる
ため多結晶シリコンの製膜に時間を要する問題点があっ
た。
【0009】他方、プラズマCVD法においても適用で
きる材料の選択範囲が狭い欠点があり、かつシリコン原
料の分解率が低いため上記熱CVD法と同様に多結晶シ
リコンの製膜に時間を要する問題点があった。また、プ
ラズマCVD法は低温条件下においてなされるため基材
に耐熱性が要求されない利点を有しているが、その反
面、製膜処理が低温でなされることから結晶粒径の大き
い多結晶シリコン膜が求め難い問題点があった。
【0010】本発明はこのような問題点に着目してなさ
れたもので、その課題とするところは、適用できるシリ
コン原料の選択範囲が広く、かつ、基材からの剥離が起
り難く薄膜でしかもその結晶粒径が大きい多結晶シリコ
ン膜を短時間で形成可能なシリコン積層体の製造方法を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に係
る発明は、基材と、この基材上に製膜された多結晶シリ
コン膜とで構成されるシリコン積層体の製造方法を前提
とし、シリコン原子が含まれるシリコン原料を高温プラ
ズマ中に導入してこの原料を溶融又は分解し、かつ、こ
の溶融又は分解物の製膜が可能でかつ急冷される温度に
設定された基材上に上記溶融又は分解物を供給してシリ
コンの低温製膜層を形成した後、上記基材の温度をシリ
コンの融点直下まで上げると共にこの温度条件下におい
て低温製膜層上に上記シリコン原料の溶融又は分解物を
製膜させて多結晶シリコン膜を形成することを特徴とす
るものである。
【0012】そして、この請求項1に係る製造方法にお
いては上記シリコンの低温製膜層が急冷条件下において
形成されているため、低温製膜層内には結晶粒径が小さ
い部位、シリコン原子の結合が切れあるいは結合間距離
が不規則な部位やシリコン原子が存在しない部位等の欠
陥が多数存在している。従って、この低温製膜層上にシ
リコン原料の溶融又は分解物を製膜させて多結晶シリコ
ン膜を形成する際、基材とシリコンの熱膨張係数の差異
に起因して生じたストレスを上記低温製膜層が吸収して
これを緩和するため多結晶シリコン製膜後における膜ス
トレスの低減が図れる。
【0013】この場合、上記基材についてはシリコン原
料の溶融又は分解物の製膜が可能でかつ急冷される温度
に設定することを必要とする。そして、この温度として
は、900℃未満であると冷却され過ぎて上記溶融又は
分解物の製膜が困難となり、1100℃を越えると上記
欠陥が生じ難くなるため900〜1100℃の範囲に設
定することが望ましい。
【0014】次に、この製造方法においては、上記低温
製膜層を形成した後、基材の温度をシリコンの融点(1
430℃)直下まで上げると共にこの温度条件下におい
て低温製膜層上に上記シリコン原料の溶融又は分解物を
製膜しているため、製膜直後の多結晶シリコン膜温度と
基材温度との差が小さくなり、その分、上記多結晶シリ
コン膜の膜ストレスが低減すると共に上記低温製膜層が
作用して更に膜ストレスの低減が図れる。従って、その
膜厚を薄く設定しても製膜された多結晶シリコン膜に欠
陥やクラック等が発生し難くなると共に基材からの剥離
も起こり難くなる利点を有している。
【0015】以下、請求項1に係る発明について図面を
参照して詳細に説明する。
【0016】まず、この製造方法に適用される装置とし
ては、図2に示すように数千〜一万度程度の高温プラズ
マを発生させる高温プラズマ発生部1と、この高温プラ
ズマ発生部1に隣接して設けられ上記基材2が配置され
る反応室3とでその主要部が構成され、上記プラズマ発
生部1に導入されて溶融又は分解されたシリコン原料を
この溶融又は分解物の製膜が可能でかつ急冷される温度
に設定された基材2上へ供給してシリコンの低温製膜層
を形成した後、上記基材2の温度をシリコンの融点直下
まで上げると共にこの温度条件において低温製膜層上に
上記シリコン原料の溶融又は分解物を製膜させて多結晶
シリコン膜を形成するものである。
【0017】尚、上記反応室3の下流側には排気系4が
設けられており、シリコン原料に含まれていた揮発成分
や基材2に製膜されなかったシリコン等を排出するよう
に構成されている。また、図2中、5はシリコン原料で
あるシリコン粒子6を収容する容器、7は上記基材2を
保持する基材ホルダー、8はこの基材ホルダー7内に設
けられた加熱手段をそれぞれ示している。
【0018】ここで、上記高温プラズマを発生させる手
段としては、アークプラズマを用いる直流法、誘導プラ
ズマを用いる高周波法、並びに、アークプラズマと誘導
プラズマを併用する併用法があり本発明においてはいず
れの方法も適用できる。
【0019】すなわち、上記直流法においては図3に示
すようにDCプラズマトーチ16の電極部11と陰極部
12の間でアーク放電を発生させ、上記電極部11と陰
極部12のギャップ間を流れるアルゴンガス、水素ガス
等を分解させて高温プラズマを発生させる。そして、高
温プラズマが発生している部位へシリコン原料を導入
し、このシリコン原料を高温のアルゴンプラズマ、水素
プラズマ等により溶融、分解させると共にこの溶融又は
分解物を上記基材2側へ輸送させて多結晶シリコン膜を
形成するものである。
【0020】他方、上記高周波法においては図4に示す
ようにアルゴンガス、水素ガス等が供給される石英管等
管13の中央にRFプラズマコイル14を巻回し、か
つ、このRFプラズマコイル14により誘導プラズマを
発生させるもので上記直流法に較べ広がったプラズマフ
レーム15が形成される。また、上記併用法はこれ等直
流法と高周波法とを組合わせた方法である(図2参
照)。
【0021】そして、直流又は高周波の投入電力、アル
ゴンガス、水素ガス等の流量、以下に述べるシリコン原
料の投入量並びにその種類等を適宜調整することにより
上記プラズマフレーム15の形状、シリコン原料の溶融
又は分解状態、この溶融又は分解物中に含まれるシリコ
ン成分の濃度並びにその流速等を制御することが可能に
なるため、これ等の条件を適宜選定することによりシリ
コン膜の製膜条件を調整することができ、従って、基材
上にシリコンの低温製膜層と多結晶シリコン膜とを選択
的に形成することが可能となる。
【0022】尚、上記高温プラズマ発生部1内における
圧力条件は、この高温プラズマ発生部1内へのシリコン
原料の供給のし易さや製造装置の構成の簡略化等を考慮
して、通常、大気圧又は大気圧近傍(数百Torr)の
条件に設定されるが、これより低い条件、例えば数十T
orrに設定しても当然のことながらよい。そして、高
温プラズマ発生部1内の圧力条件をこのように低く設定
した場合、上記プラズマフレーム15(プラズマ空間)
が広がるためシリコン原料の溶融又は分解物を炭素系基
材2の広い領域へ供給することが可能となり、上記炭素
系基材2上に大面積でかつ膜質均一な多結晶シリコン膜
を形成できる利点を有している。但し、プラズマ空間が
広がることからその単位体積当りのエネルギー供給量が
低下するため、直流又は高周波の投入電力を増大させる
ことを要する。また、高温プラズマ発生部1内の圧力条
件を低く設定した場合、プラズマフレーム15が伸びて
炭素系基材2が過熱されることがある。このような場合
にはアルゴンガスや水素ガス等の流量を下げることによ
り上記過熱現象を簡単に回避することができる。
【0023】次に、この請求項1に係る発明において適
用できる基材としては、この基材が高温プラズマに晒さ
れる関係上耐熱性を具備していることを要し、例えば、
アルミナのようなセラミックス基材や耐熱ステンレス鋼
のような金属基材、及び、炭素系基材等が挙げられる。
尚、炭素系基材の具体例としては、表面並びに内部構造
が密状態にあるグラファイト板や炭素−炭素複合材料
(例えば、カーボンファイバーと炭化された樹脂成分と
でその主要部が構成されたもの等)、及び密に編まれて
表面並びに内部構造が密状態にあるカーボンファイバー
織布等が挙げられ、更に疎に編まれた網状構造のカーボ
ンファイバー織布の適用も可能である。
【0024】一方、上記高温プラズマ中に導入されて多
結晶シリコン膜を形成するシリコン原料としては、分解
され易いSiH4 、Si2H6 等のシラン化合物、Si
H2Cl2 、SiHCl3 等のハロゲン化珪素が適用で
きると共に、SiF4 、SiCl4 、Si2F6 、Si2
Cl6 、SiHxFy 、及び、SiHxCly 等分解され
難いガス状又は液状のハロゲン化珪素が適用でき、更
に、精製処理が不十分でかつその粒径が約200μm以
下の金属級シリコン粒子(MG・Si,例えばSi純度
が99%のもの)並びに精製処理された太陽電池級シリ
コン粒子(SOG,例えばSi純度が99.9999%
のもの)等シリコン原子を含有する粉状体についてもこ
れ等シリコン粒子中に含まれる不純物が高温加熱処理に
より揮発成分となって除去され易いためその適用が可能
となる。
【0025】尚、金属級シリコン粒子を適用した場合、
この粒子内に含まれるB(ボロン)やC(炭素)等の軽
元素を除去するため酸素(O2)ガスや水蒸気(H2O)
等を上記高温プラズマ中に供給してもよいし、上記粒子
内に含まれるTi(チタン)やFe(鉄)等の重金属を
除去するため弗化カルシウム(CaF2 )等の弗化物を
上記高温プラズマ中に供給してもよい。また、シリコン
原料投入時における反応室内の圧力変動を防止して反応
室内の圧力を略一定に保持する圧力制御弁を設けてもよ
い。
【0026】ここで、炭素系基材の設定温度を調整する
には上記高温プラズマの出力を調整してこれを行っても
よいし、あるいは、基材ホルダー内に設けられた加熱手
段を調整して行ってもよくその方法は任意である。ま
た、上記高温プラズマの出力調整と基材ホルダー内に設
けられた加熱手段の調整とを併用して上記炭素系基材の
設定温度を制御してもよい。
【0027】次に、上記反応室3内に基材2を配置する
場合、プラズマ発生部1と配置された基材2間距離が近
過ぎるとプラズマ発生部1からのプラズマフレーム15
により基材2が過熱されて破損することがあり、反対に
距離を開け過ぎるとシリコン膜の製膜が困難になること
がある。
【0028】従って、上記プラズマ発生部1内の圧力状
態、プラズマフレーム15の形状、シリコン原料の溶融
又は分解状態並びに溶融又は分解物の流速等の条件に対
応した適正距離を選定することが望ましい。
【0029】また、基材2を固定して配置した場合、上
記プラズマフレーム15により基材2が局所的に過熱さ
れて製膜されるシリコン膜の均一性が阻害されることが
あるため、基材2を保持する基材ホルダー7に移動機構
を設けこの移動機構により上記基材2を水平方向へ移動
させて局所的過熱を防止することが望ましい。
【0030】尚、請求項1に係る製造方法により求めら
れたシリコン積層体の適用対象としては上記太陽電池に
限らず、例えば光センサ等が挙げられる。
【0031】
【作用】請求項1に係る発明によれば、シリコン原子が
含まれるシリコン原料を高温プラズマ中に導入してこの
原料を溶融又は分解し、かつ、この溶融又は分解物の製
膜が可能でかつ急冷される温度に設定された基材上に上
記溶融又は分解物を供給してシリコンの低温製膜層を形
成した後、上記基材の温度をシリコンの融点直下まで上
げると共にこの温度条件下において低温製膜層上にシリ
コン原料の溶融又は分解物を製膜させて多結晶シリコン
膜を形成している。
【0032】そして、シリコン原子が含まれるシリコン
原料を高温プラズマ中に導入してこれを溶融又は分解し
ているため従来法では適用困難であった分解温度の高い
シリコン原料や不純物の含まれる金属級シリコン粒子の
適用が可能になると共に、シリコン原料の溶融又は分解
速度が速まって上記基材上への溶融又は分解物の供給速
度も速まるため多結晶シリコン膜の製膜速度の向上が図
れ、かつ、プロセス全体が従来より高温条件下で行われ
るため結晶粒径の大きい多結晶シリコン膜を求めること
が可能となる。
【0033】また、上記シリコンの低温製膜層が急冷条
件下において形成されているため低温製膜層内には欠陥
が多数存在している。
【0034】従って、この低温製膜層上にシリコン原料
の溶融又は分解物を製膜させて多結晶シリコン膜を形成
する際、基材とシリコンの熱膨張係数の差異に起因して
生じたストレスを上記低温製膜層が吸収してこれを緩和
するため多結晶シリコン製膜後における膜ストレスの低
減が図れる。
【0035】一方、上記低温製膜層上に多結晶シリコン
膜を形成するに際しては、基材の温度をシリコンの融点
直下に設定した状態で上記多結晶シリコン膜を製膜して
いるため、製膜直後の多結晶シリコン膜温度と基材温度
との差が小さくなり、その分、上記多結晶シリコン膜の
膜ストレスが低減すると共に上記低温製膜層も作用しこ
れ等相乗作用により上記膜ストレスを大幅に低減させる
ことが可能となる。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。
【0037】[実施例1]まず、この実施例に係るシリ
コン積層体20は、図1に示すようにその全域に亘り小
孔を有していないシート状のカーボンファイバー織布2
1と、このカーボンファイバー織布21表面の全域に亘
り形成されたシリコンの低温製膜層22と、この低温製
膜層22上に形成された多結晶シリコン膜23とでその
主要部が構成されている。
【0038】尚、上記カーボンファイバー織布21に
は、以下の表1にその特性が示されている株式会社有沢
製作所のカーボンファイバークロス(商品名 CFS
1140)が適用されている。
【0039】
【表1】 そして、このシリコン積層体20は以下に述べるような
方法にて製造されている。すなわち、図2に示すように
アークプラズマ並びに誘導プラズマを形成できる高温プ
ラズマ発生部1と、この高温プラズマ発生部1に隣接し
て設けられ内部に基材ホルダー7を備える反応室3とで
その主要部が構成される装置内に上記カーボンファイバ
ー織布21を配置し、かつ、反応室3内を〜10-3Torr
まで真空引きを行って反応室3内の空気等を排気した
後、プラズマ点火後の急加熱や局所的過熱を防ぐため点
火に先がけ上記基材ホルダー7に設けられカーボンファ
イバー織布21を水平方向へ移動操作する移動機構(図
示せず)を作動させた。
【0040】次に、プラズマ発生部1内へアルゴンガス
と水素ガスを導入すると共にプラズマ点火を行った。電
源は最初に直流を投入しその後に高周波を投入した。
尚、高温プラズマフレームの形状はアルゴンガス、水素
ガスの流量でかなり変化するが安定した状態を比較的容
易に得ることができた。また、この装置にはアルゴンガ
スと水素ガスの導入口並びにシリコン原料の導入口に圧
力制御弁が取付けられ、かつ、反応室3の下流側には排
気系4が設けられておりこれ等機構により反応室3内の
圧力は〜550Torrに保持されている。
【0041】そして、上記カーボンファイバー織布21
を高温プラズマと基材ホルダー7内に設けられた加熱手
段8により加熱してその表面温度が十分上昇しているこ
とを放射温度計を用いてモニターし、その表面温度が1
000℃になった時点でシリコン原料の導入口から定量
のシリコン粒子6を導入してこのシリコン粒子6を高温
プラズマ中にて溶融させかつこの溶融物をカーボンファ
イバー織布21上へ供給しその表面部位において急冷さ
せてシリコンの低温製膜層22を形成した。
【0042】次に、上記加熱手段8の出力を上げてカー
ボンファイバー織布21の温度をシリコンの融点直下の
温度(1400℃)まで上昇させると共に、この温度条
件下において上記低温製膜層22上にシリコン粒子6の
溶融物を製膜させた。
【0043】そして、この製膜処理を2〜3分間行い、
かつ、シリコン粒子6の供給停止後も高周波を投入して
アルゴンの高温プラズマを継続させ5〜10分程度の冷
却制御を行い膜厚1mm程度の多結晶シリコン膜23を形
成して上記シリコン積層体20を製造した。
【0044】尚、基材ホルダー7に設けられた移動機構
は上記低温製膜層22の形成前からシリコン膜の冷却制
御中も継続して作動させておりカーボンファイバー織布
21表面への入熱の均一化を図っている。
【0045】 (製 膜 条 件) 反応室内の圧力 〜550Torr DCプラズマ投入電力 5KW RFプラズマ投入電力 30KW アルゴンガス流量 60〜80リットル/min 水素ガス流量 2〜4リットル/min シリコン粒子の粒径 75〜150μm シリコン粒子の供給量 1g/min 高温プラズマ発生部と織布間距離 10〜20cm この様にして求められた多結晶シリコン膜23について
TEM観察を行ったところ、膜厚1mm程度でその結晶粒
径は100μm程度に達していることが確認でき、か
つ、その膜特性も均一になっていることが確認された。
【0046】[実施例2]反応室内の圧力を略60To
rrに設定し、かつ、DCプラズマ投入電力を10K
W、RFプラズマ投入電力を50KWに設定した点を除
き実施例1と略同一の条件でシリコン積層体を製造し
た。
【0047】そして、このシリコン積層体の多結晶シリ
コン膜についてTEM観察を行ったところ、実施例1に
係る多結晶シリコン膜と略同一の特性を有していること
が確認された。
【0048】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、シリコン
の低温製膜層上にその結晶粒径が大きくかつ膜ストレス
が小さい多結晶シリコン膜を形成することが可能とな
り、かつ、従来法では適用困難であった分解温度が高い
シリコン原料や不純物の含まれる金属級シリコン粒子の
適用も可能となり、更に、上記多結晶シリコン膜の製膜
速度の向上も図れる。
【0049】従って、多結晶シリコン膜が剥離し難いシ
リコン積層体を簡便にかつ経済的に大量生産できる効果
を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るシリコン積層体の概略断面図。
【図2】実施例の製法に適用された装置の構成概念図。
【図3】直流法による高温プラズマ発生部の模式図。
【図4】高周波法による高温プラズマ発生部の模式図。
【符号の説明】
1 高温プラズマ発生部 2 基材 3 反応室 7 基材ホルダー 8 加熱手段 20 シリコン積層体 21 カーボンファイバー織布 22 低温製膜層 23 多結晶シリコン膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材と、この基材上に製膜された多結晶シ
    リコン膜とで構成されるシリコン積層体の製造方法にお
    いて、 シリコン原子が含まれるシリコン原料を高温プラズマ中
    に導入してこの原料を溶融又は分解し、かつ、この溶融
    又は分解物の製膜が可能でかつ急冷される温度に設定さ
    れた基材上に上記溶融又は分解物を供給してシリコンの
    低温製膜層を形成した後、上記基材の温度をシリコンの
    融点直下まで上げると共にこの温度条件下において低温
    製膜層上に上記シリコン原料の溶融又は分解物を製膜さ
    せて多結晶シリコン膜を形成することを特徴とするシリ
    コン積層体の製造方法。
JP5265989A 1992-10-27 1993-10-25 シリコン積層体の製造方法 Pending JPH06208962A (ja)

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