JPH06209761A - 細胞培養装置 - Google Patents

細胞培養装置

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JPH06209761A
JPH06209761A JP636993A JP636993A JPH06209761A JP H06209761 A JPH06209761 A JP H06209761A JP 636993 A JP636993 A JP 636993A JP 636993 A JP636993 A JP 636993A JP H06209761 A JPH06209761 A JP H06209761A
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microcarriers
separation tube
tank
culture solution
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Shoichi Kamimura
彰一 上村
Yasuo Kitani
康夫 気谷
Hiroshi Takasugi
浩 高杉
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パーフュージョン培養において、培養環境を
長期間、安定に維持して高密度培養を行なうことにより
生理活性物質をより安価に生産するための細胞培養装置
を提供する。 【構成】 培養槽1内に連続的に新鮮な培養液を供給し
ながら、細胞の代謝物の蓄積した培養液を培養槽1外に
排出して回収する培養装置において、マイクロキャリア
およびマイクロキャリアに付着した細胞と培養液上清を
連続的に分離する沈降分離管4を培養槽1内に設置し、
沈降分離管4において培養液を導入する開口部4aは、
培養液の撹拌による循環流の下流方向に向けられ、かつ
沈降分離管4は少なくとも1ヵ所以上の屈曲部4bを有
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パーフュージョン培養
を行なうための連続的細胞分離装置を有する細胞培養装
置に関し、詳細には、付着性動物細胞をマイクロキャリ
ア上に付着させて細胞培養槽内にて培養する系におい
て、パーフュージョン培養を行なう際のマイクロキャリ
アおよびマイクロキャリアに付着した細胞と培養液上清
とを連続的に分離するために培養槽内に設置された沈降
分離管型の細胞分離装置を備える細胞培養装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、バイオテクノロジー分野の技術的
発展の結果、従来入手することが非常に困難であった各
種の生理活性物質が、動物細胞の培養を介して生産さ
れ、利用されだしてきている。しかしながら、細胞培養
による生理活性物質の生産は、一般に生産性が低く、コ
ストが高くつくという欠点があった。
【0003】パーフュージョン培養は、細胞の培養環境
を安定した状態に保つことにより、高密度培養を実現
し、生産性を高めてコストの問題を解決しようとするも
のであり、この培養技術確立に向けて種々の取組みがな
されている。
【0004】パーフュージョン培養において連続的に細
胞と培養液とを分離する方法として、沈降分離のほか
に、連続遠心分離装置を用いる方法、スピンフィルタを
槽内に設置する方法、UF膜またはMF膜を用いる方法
等が提案されている。大別して、槽内で分離を行なって
清澄液を得る方法と、培養液を培養槽外の分離装置に導
いて分離し、細胞濃縮液を培養槽に戻す方法に分かれ
る。
【0005】培養槽外で分離を行なう分離方法の場合
(たとえば、遠心分離、膜またはフィルタによる分離
等)、送液時のせん断力の影響により、マイクロキャリ
ア上から細胞が剥離して細胞に致命的なダメージを与え
る危険がある。また、膜またはフィルタによる分離で
は、目詰りによるフィルタエレメントの定期的交換また
は逆洗による目詰りの解消操作等が必要であり、操作や
設備がより複雑となってしまう問題が存在する。
【0006】スピンフィルタを培養槽内に設置して分離
を行なう場合、設備が複雑化してしまうことに加えて、
フィルタの目詰りに対して逆洗操作でこれを解消するし
かなく、万一目詰りを取除けなくなった場合、パーフュ
ージョン培養を継続することが不可能となる。
【0007】これに対して、沈降分離は、マイクロキャ
リアおよびマイクロキャリアに付着した細胞と培養液と
をそれぞれの比重差で分離するために、細胞に対するダ
メージが少ない。また、沈降分離は、分離設備の構造が
簡単で目詰りの発生が起こりにくい利点を有している。
【0008】これまで付着性細胞のパーフュージョン培
養では、沈降分離管によりセトリングゾーンを設けて、
マイクロキャリアおよびマイクロキャリアに付着した細
胞と培養液との分離を促進する方法が行なわれてきた
(文献 M. Butler et.al. : High Yields from Microca
rrier Cultures by Medium Perfusion : J. Cell Sci.6
1, 351-363, 1983 参照)。
【0009】同文献に開示される沈降分離管は、培養液
上の気液界面に対して垂直に設置され、培養液を導通す
る部分は沈降分離管の最下部で開口している。この気液
界面に対して垂直に設けられた分離管内で、比重差によ
り細胞と培養液とが分離される。
【0010】しかしながら、この構造の分離管では、マ
イクロキャリアおよびマイクロキャリアに付着した細胞
と培養液とを分離するために沈降分離管の内部セトリン
グゾーンに培養液乱れのほとんどない状態を形成させる
べきところが、撹拌操作による培養液バルクの流動によ
る乱れの状態を一部もしくは大部分沈降分離管内部セト
リングゾーンに及ぼしてしまう。これが原因となってマ
イクロキャリアと培養液との比重差による分離の効率を
著しく損い、マイクロキャリアおよびマイクロキャリア
に付着した細胞を培養槽内に保持し、かつマイクロキャ
リアを含まない清澄な培養液を得ることが極めて困難な
状態となってしまう。
【0011】また、このような構造の分離管において、
沈降分離管内に培養液バルクの乱れが及ぶのを防ぐ目的
で、沈降分離管開口部の断面積を小さくすることも考え
られるが、沈降分離管内に一端入ってしまったマイクロ
キャリアが堆積して、培養液バルクに戻れなくなる可能
性が高く、その結果として沈降分離管内にマイクロキャ
リアが閉塞しさらには培養液採取ラインに流出してしま
う。また、マイクロキャリアが沈降分離管内に堆積した
場合、マイクロキャリアが培養液中に存在しているとき
と比較して、マイクロキャリアに付着した細胞の培養環
境は局所的な溶存酸素やその他の栄養源の枯渇および老
廃物の蓄積等が予想され、高密度培養を目指す上で障害
となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上述
の事情に鑑み、パーフュージョン培養において、培養環
境を長期間、安定に維持して高密度培養を行なうことに
より生理活性物質をより安価に生産するための培養細胞
装置を開発することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高密度培
養を実現するため、鋭意研究した結果、パーフュージョ
ン培養において、マイクロキャリアおよびマイクロキャ
リアに付着した細胞を培養液上清と連続的に沈降分離す
る際に、撹拌による培養液の乱れを沈降分離管内で急速
に減衰せしめて、清澄なセトリングゾーンを形成し得る
沈降分離管を有する細胞培養装置を発明するに至った。
【0014】すなわち、本発明は、細胞をマイクロキャ
リア上に付着させて細胞培養槽内にて撹拌培養する系に
おいて、該細胞培養槽内に連続的に新鮮な培養液を供給
しながら、該細胞の代謝物の蓄積した培養液を該細胞培
養槽外に排出して回収する細胞培養装置において、マイ
クロキャリアおよびマイクロキャリアに付着した細胞と
培養液上清を連続的に分離する沈降分離管を該細胞培養
槽内に設置し、該沈降分離管により、マイクロキャリア
およびマイクロキャリアに付着した細胞を該細胞培養槽
内に沈降させつつ培養液を通過させる流路が形成され、
該流路において培養液を導入する開口部は、該培養液の
撹拌による循環流の下流方向に向けられ、かつ該流路の
少なくとも1ヵ所が曲げられていることを特徴とする。
【0015】撹拌培養は、通常、培養槽内に設けられた
撹拌翼を回転させることでマイクロキャリアおよび細胞
を含む培養液を浮遊混合させることにより実施される。
【0016】培養液を構成する栄養源は、塩類、糖類、
ビタミン、アミノ酸および血清成分等が通常使用され
る。
【0017】本発明の細胞培養装置において、動物細
胞、植物細胞、微生物細胞、ハイブリドーマ等の人工的
操作によって生成された細胞等種々の細胞を培養するこ
とができるが、特に、本発明は付着性動物細胞の培養に
適している。
【0018】培養された細胞の代謝物中には、生理活性
物質等の有用物質が含まれており、これらを分離精製す
ることで、医薬品等に利用することができる。
【0019】沈降分離管は、マイクロキャリアおよびマ
イクロキャリアに付着した細胞と培養液とを沈降分離し
て、マイクロキャリアおよびマイクロキャリアに付着し
た細胞を培養槽内に留め、培養液上清すなわち上澄だけ
を回収するために培養槽内に設置される。
【0020】沈降分離管は培養槽内の培養液中に一方の
端を開口させ、他端を培養槽のノズルおよび送液ポンプ
等を経由して培養液上清回収用タンクまたはコンテナ等
に配管もしくはチューブ等で接続することができる。培
養液を送液ポンプにより所定の流量で抜取る際には、培
養液は沈降分離管内に静かに導入される。マイクロキャ
リアおよびマイクロキャリアに付着した細胞は、培養液
上清との比重差によって沈降分離され、培養液上清のみ
が沈降分離管から培養液上清回収用タンクもしくはコン
テナへと選択的に送られる。
【0021】本発明において、撹拌による循環流は、た
とえば撹拌翼を回転させることによって撹拌翼回転方向
に生じる培養液全体の流れのことで、循環流の下流と
は、培養液中で循環流の存在する点において、循環流が
流れていく方向を示す。本発明の装置において、沈降分
離管の培養液を導入する開口部は、この下流に向けて開
口させられている。
【0022】以下、本発明の装置についてさらに詳細に
説明する。図1は、本発明に従う細胞培養装置の一例に
ついて示す概略図である。図1(a)に示すように、本
発明に従う細胞培養装置は、パーフュージョン培養を行
なうための培養槽1を有し、培養槽1内に沈降分離管4
が設置される。
【0023】沈降分離管4の上部は、培養液上清を培養
槽1の外へ排出するため、排出口4cを介して回収配管
6に導通している。培養液上清は、回収配管6を介して
ポンプ7aにより容器8aに回収される。
【0024】一方、沈降分離管4の下部は、培養液5内
にある開口部4aで培養液5と導通している。
【0025】培養槽1内には、モータ12により駆動さ
れる撹拌翼2が設けられ、撹拌翼2を回転することで培
養液5中のマイクロキャリアおよびマイクロキャリアに
付着した細胞は均一に撹拌される。
【0026】また、この装置において容器8bに収容さ
れた新鮮培地は、ポンプ7bを介して配管9から培養槽
1内に供給される。さらに、培養槽1内には、酸素を主
成分とする混合ガスを供給するガス供給管13および培
養槽1内から混合ガスを系外に排出するための排気管1
0が設けられるとともに、培養槽1の外側には温度調節
用ジャケット11が設けられている。
【0027】さらに、沈降分離管4において、培養液5
中に存在させられる部分は、屈曲部4bを有している。
沈降分離管4において屈曲部4bから回収配管6に接続
される排出口4cに向かう部分は、培養液5の液面に対
してほぼ垂直か、または垂直に近い角度で設けられる一
方、屈曲部4bから開口部4aの部分は、培養液5の液
面に垂直な方向から液面の方に曲げられている。
【0028】このような屈曲部4bにより、図1(b)
に示すように沈降分離管4の開口部4aは、撹拌翼2の
回転方向(矢印Aで示す)に従う培養液の循環流(矢印
Bで示す)に対して下流方向に向けられる。
【0029】開口部4aは、撹拌による流動状態を持込
みにくい位置に取付けられることが望ましく、培養槽1
の半径方向では、撹拌回転軸3により近い位置に、特に
撹拌回転軸3を中心として培養槽1の半径の3/4以内
がより好ましい。また、培養槽1の高さ方向では、培養
液5の液面により近い位置、特に撹拌翼2上端部から培
養液5液面までの距離の1/2以上の位置に開口部4a
を設けることが好ましい。
【0030】また、開口部の下流方向に向けられる方向
は、たとえば図2に示すように、循環流による流線20
の接線方向(矢印Cで示す)にほぼ等しく設定すること
ができるが、分離管の開口が循環流に対向しなければ、
接線方向からずれた方向(たとえば矢印DおよびEで示
す)に開口部が向けられていてもよい。
【0031】開口部4aは、撹拌による流動状態を沈降
分離管4内に持込みにくい構造であることが望ましく、
また沈降分離管4内に流入したマイクロキャリアが内部
に堆積しにくい構造であることが望ましい。このような
構造として図3に示すように、開口部付近が培養液液面
に対して斜め方向に傾斜しているものが好ましい。
【0032】また、図3(a)のように、開口部の対向
する管壁をほぼ平行に形成するか、または、図3(b)
のように開口部近傍での乱れ、渦を発生させにくいラッ
パ状にすることで、培養液バルクの流動状態の持込みを
最小限にすることができる。
【0033】また、沈降分離管内にマイクロキャリアが
堆積することがなければ、図3(c)のように開口部の
内径に対して内部の管内径を徐々に拡大した形状も差支
えない。また、図3(d)に示すように開口部に分離板
31を設けたものや、図3(e)に示すように沈降分離
に必要な断面積を得るため、複数の開口部を有する形状
等を利用することもできる。
【0034】開口部付近の傾斜は、撹拌循環流の流線に
沿った角度が好ましいが、図4に示すような培養液液面
に対する開口部の仰角αが、5〜80°の範囲内である
ことがより好ましい。仰角が5°未満の場合、沈降分離
管に流入したマイクロキャリア等が堆積しやすくなり、
一方、80°を超えると撹拌による培養液の乱れを減衰
させる効果が低下してくる。
【0035】開口部の断面形状は、円形が一般的である
が、楕円、トラックフィールド形、矩形等でも差支えな
い。
【0036】また、図3に示す沈降分離管では、培養液
上清を沈降分離管の上端から排出する構造となっている
が、たとえば図5に示すように沈降分離管の側部から培
養液を排出する構造としてもよい。
【0037】以上により具体的に示された沈降分離管に
より、マイクロキャリアおよびマイクロキャリアに付着
した細胞を培養槽内に沈降させつつ培養液を通過させる
流路が形成される。この流路において培養液を導入する
開口部は培養液の撹拌による循環流の下流方向に向けら
れ、かつ流路の少なくとも1ヵ所が曲げられている。
【0038】
【作用】沈降分離管で形成される流路に1カ所以上の曲
げられた部分を形成することで、培養液バルクから持込
まれた乱流を急速に減衰せしめ、曲げられた部分から上
部に液乱れの全くないセトリングゾーンを形成すること
ができる。
【0039】また、沈降分離管の開口部は撹拌による循
環流の下流方向に向けられているので、循環流が直接沈
降分離管に入ってくることが防止され、培養液バルクの
流動状態の影響を沈降分離管内部に及ぼしにくくしてい
る。
【0040】曲げられた部分の数は、多いほど完全に液
乱れを減衰し得るが、培養槽内の内容積に制限があるた
め、3ヵ所以内がより現実的である。コンパクトに曲げ
られた沈降分離管の一例を図6に示す。図6に示すよう
に沈降分離管による流路を螺旋状に形成することも、曲
げられた部分を1ヵ所以上設けるという技術範囲の中に
含まれる。
【0041】セトリングゾーンの断面積は、培養液の液
抜き線速度が分離しようとするマイクロキャリアの粒子
終末速度を上回らないように設計される。
【0042】セトリングゾーンの長さは、撹拌による培
養液の乱れの強度や開口部の構造、屈曲部の数、形状等
により影響されるが、セトリングゾーンの相当径の0.
01〜100倍、特に0.1〜10倍の範囲が好まし
い。
【0043】
【実施例】次に実施例によって、さらに詳しく本発明を
説明する。
【0044】1.5L容量のスピナーフラスコに、PB
S1.5LおよびPBSに膨潤したマイクロキャリア9
g(CultiSpher - GL / Hyclone Lab.)を入れ、マイク
ロキャリア濃度6g/Lに調整した。穏やかに撹拌(5
0rpm)してマイクロキャリアがフラスコ内に均一に
分散した状態とした。 図3(a)、(b)および
(c)に形状をそれぞれ示す沈降分離管をガラスでそれ
ぞれ試作し、それぞれをスピナーフラスコ内のPBS液
内に沈降分離管開口部が導通するように設置した。沈降
分離管上部の液抜取り口にチューブを接続し抜取った液
がペリスタルティックポンプを介してスピナーフラスコ
に戻るよう、チューブの他端をスピナーフラスコの液入
口ノズルに接続した。
【0045】PBS供給速度および液抜き速度が3.6
ml/min(パーフュージョン速度:P.R.=3.
5相当)となるように、ペリスタルティックポンプの回
転速度を設定した。スピナーフラスコの温度を37℃に
調節しながらポンプを3時間ほど運転して、沈降分離管
内のマイクロキャリアを含むPBS溶液の流動状態を目
視で確認した。
【0046】沈降分離管の開口部を撹拌循環流の下流方
向に開口させ、開口部が培養液の液面に対して傾斜し、
かつ管に屈曲部を1ヵ所設けた図3(a)の分離管を用
いた場合、沈降分離管内の屈曲部より培養槽側でマイク
ロキャリアを含む比較的激しい流動状態を観測したが、
屈曲部より培養槽出口側ではマイクロキャリアの全く存
在しない清澄なセトリングゾーンが形成され、本発明に
よる沈降分離管が十分なマイクロキャリア分離性能を有
することを確認した。また、屈曲部の傾斜したところへ
のマイクロキャリアの堆積はほとんど発生しなかった。
さらに、図3(b)および(c)の形状の沈降分離管も
同様にテストした結果、図3(a)と全く同じ結果が得
られた。
【0047】次に、上記テストで良好な結果を得た沈降
分離管を用いて、実際のパーフュージョン培養実験を行
ない、実培養でのマイクロキャリアおよびマイクロキャ
リアに付着した細胞の分離性能や細胞の増殖性を検討し
た。
【0048】ヒトt−PA(組織性プラスミノーゲン活
性化因子)生産能を有する組み換えCHO細胞を、本発
明による連続的細胞分離装置を設置してパーフュージョ
ン培養が実施できる仕様とした1.5L容量培養槽を用
いて培養した。沈降分離管には、図3(a)に示した形
状のものを使用した。
【0049】新鮮な培地の連続的供給と、培養液上清の
連続的回収は、ペリスタルティックポンプにより所定の
培地供給速度および培養液回収速度(パーフュージョン
速度=P.R.)となるように、ポンプ回転数を設定し
て行なった。培地には、極東製薬製のITES添加e−
RDF培地を、マイクロキャリアにはHyclone社
製のCultiSpher−GLを6g/Lの濃度で使
用した。
【0050】培養温度は37℃とし、撹拌速度は35r
pmとした。培養液中、槽内に挿入したDOセンサによ
り、培養液の溶存酸素濃度を監視し、酸素不足とならな
いようにシリコンチューブを経由して間接的に酸素を供
給した。
【0051】播種時の細胞密度は、1.2×105 個/
mlであった。培養開始時(day0〜4)は培地交換
を行なわず、day4より徐々にパーフュージョン速度
を上げる手順を踏んで(day4〜6:P.R.=0.
5,day6〜8:P.R.=1.0,day8以降
P.R.=1.5)パーフュージョン培養を実施した。
【0052】表1に培養の成績を示すが、細胞の増殖に
関して極めて順調な成績が得られ、13日目には1×1
7 個/mlの細胞密度に到達した。その後も同レベル
の細胞密度を2週間以上にわたって維持できた。この
間、培養液上清回収コンテナにはマイクロキャリアの混
入は認められず、本発明による沈降分離管が目的の機能
を十分に発揮していたことが明らかになった。また、屈
曲部の傾斜したところでのマイクロキャリアの堆積は本
培養期間中発生しなかった。
【0053】なお、上記の沈降分離管は、実際に培養す
る細胞、使用するマイクロキャリア等、培養条件により
変更されるものであり、本発明の細胞培養装置は上記の
具体的な沈降分離管形状を用いた実施例に限定されるも
のではない。
【0054】
【表1】
【0055】
【比較例】実施例と同様に、1.5L容量のスピナーフ
ラスコに、PBS1.5LおよびPBSに膨潤したマイ
クロキャリア9g(CultiSpher - GL / Hyclone Lab.)
を入れ、マイクロキャリア濃度6g/Lに調整した。穏
やかに撹拌(50rpm)してマイクロキャリアがフラ
スコ内に均一に分散した状態とした。
【0056】図7に形状を示す沈降分離管をガラスでそ
れぞれ試作し、それぞれをスピナーフラスコ内のPBS
液内に沈降分離管開口部が導通するよう設置した。沈降
分離管上部の液抜取り口にチューブを接続し、抜取った
液がペリスタルティックポンプを介してスピナーフラス
コに戻るようにチューブの他端をスピナーフラスコの液
入口ノズルに接続した。
【0057】PBS供給速度および液抜き速度が3.6
ml/min(パーフュージョン速度:P.R.=3.
5相当)となるように、ペリスタルティックポンプの回
転速度を設定した。スピナーフラスコの温度を37℃に
調節しながらポンプを3時間程度運転して、沈降分離管
内のマイクロキャリアを含むPBS溶液の流動状態を目
視で確認した。
【0058】沈降分離管の開口部が撹拌循環流の下流方
向に開口せず、かつ管に屈曲部が存在しない図7(a)
では、沈降分離管内全域にマイクロキャリアを含む比較
的激しい流動状態を観測し、清澄なセトリングゾーンは
形成されなかった。沈降分離管の上部に行くに従い液の
乱れ速度は徐々に減少する傾向は見られるが、スピナー
フラスコの液抜取り口チューブ内にはマイクロキャリア
が多数存在し、マイクロキャリアの連続分離装置として
は機能することができなかった。
【0059】沈降分離管の開口部が撹拌循環流の下流方
向に開口しているが、管に屈曲部が存在しない図7
(b)では、沈降分離管内にわずかに清澄なセトリング
ゾーンを形成し得たが、液乱れを十分に減衰させること
ができず、不規則なマイクロキャリアの巻上がりが観測
された。スピナーフラスコの液抜取り口チューブ内のマ
イクロキャリアは、図7(a)を用いた場合に比べて減
少していたが、完全に分離することはできなかった。
【0060】
【発明の効果】本発明の細胞培養装置では、培養槽内部
に設置した沈降分離管の開口部が、撹拌循環流の下流方
向に向けて開口されていることにより、培養液バルクの
流動状態の影響を沈降分離管内部に及ぼしにくくしてい
る。また、沈降分離管により形成される流路に少なくと
も1ヵ所以上曲げられた部分を形成することにより、沈
降分離管内に進入したマイクロキャリアを含む培養液の
乱れを急速に減衰せしめることができる。
【0061】これらの2段階の作用によってマイクロキ
ャリアおよびマイクロキャリアに付着した細胞と培養液
上清とを分離することが可能になり、実質的にマイクロ
キャリアおよびマイクロキャリアに付着した細胞を含ま
ない培養液上清を得ることができる。
【0062】本発明の装置は、フィルタなどの必然的に
目詰りを起こす要因を持つ分離装置ではなく、単純な管
状構造のため、高い細胞密度と培養期間が長期に及ぶパ
ーフュージョン培養で特に有利であり、このため生理活
性物質等を効率よく生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う細胞培養装置の一例を示す概略図
である。
【図2】本発明において沈降分離管の開口部が設けられ
る方向を示す概略図である。
【図3】本発明の細胞培養装置に用いられる沈降分離管
の具体例を示す概略図である。
【図4】本発明において開口部が培養液液面に対して所
定の角度αで傾斜した沈降分離管を示す概略図である。
【図5】本発明において管の側部から培養液を排出する
沈降分離管の一例を示す概略図である。
【図6】本発明において培養液の流路が螺旋状となった
沈降分離管の一例を示す概略図である。
【図7】比較例として用いた沈降分離管の概略図であ
る。
【符号の説明】
1.培養槽 2.撹拌翼 3.撹拌回転軸 4.沈降分
離管 4a.開口部 4b.屈曲部 4c.排出口 5.培養液 6.回収配
管 7a.ポンプ 7b.ポンプ 8a.容器 8b.
容器 9.配管 10.排気管 11.温度調節用ジャ
ケット 12.モータ 13.ガス供給管 20.流線
31.分離板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細胞をマイクロキャリア上に付着させて
    細胞培養槽内にて撹拌培養する系において、該細胞培養
    槽内に連続的に新鮮な培養液を供給しながら、該細胞の
    代謝物の蓄積した培養液を該細胞培養槽外に排出して回
    収する細胞培養装置において、 マイクロキャリアおよびマイクロキャリアに付着した細
    胞と培養液上清を連続的に分離する沈降分離管を該細胞
    培養槽内に設置し、 該沈降分離管により、マイクロキャリアおよびマイクロ
    キャリアに付着した細胞を該細胞培養槽内に沈降させつ
    つ培養液を通過させる流路が形成され、 該流路において培養液を導入する開口部は、該培養液の
    撹拌による循環流の下流方向に向けられ、かつ該流路の
    少なくとも1ヵ所が曲げられていることを特徴とする、
    細胞培養装置。
JP00636993A 1993-01-19 1993-01-19 細胞培養装置 Expired - Fee Related JP3275411B2 (ja)

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