JPH06210426A - 鋳物の製造方法及び製造装置 - Google Patents

鋳物の製造方法及び製造装置

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JPH06210426A
JPH06210426A JP5025387A JP2538793A JPH06210426A JP H06210426 A JPH06210426 A JP H06210426A JP 5025387 A JP5025387 A JP 5025387A JP 2538793 A JP2538793 A JP 2538793A JP H06210426 A JPH06210426 A JP H06210426A
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JP
Japan
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cavity
insert
casting
molten metal
mold
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JP5025387A
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Mikio Yamashita
幹生 山下
Shigeki Maekawa
滋樹 前川
Kenji Kawaguchi
憲治 川口
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22—CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22D—CASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D17/00—Pressure die casting or injection die casting, i.e. casting in which the metal is forced into a mould under high pressure
    • F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/02—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
    • F04C18/0207—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form
    • F04C18/0246—Details concerning the involute wraps or their base, e.g. geometry

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スクロール圧縮機用渦巻体やVTRドラムな
ど高強度が必要な機構部品を、小寸法のゲートを用いて
も引け巣などの欠陥なく鋳造でき、後加工でのゲート切
断が容易にできる鋳物の製造方法及び装置を得る。 【構成】 キャビティ2cを上型1と摺動可能な入子1
1、上型1下型2で構成し、成形前に油圧シリンダー1
3により予め入子11を加圧しておき、これより大きい
圧力で溶湯6を射出し入子11を後退させ溶湯6を加圧
による収縮分余分にキャビティ2cに充填し、ゲート2
bの溶湯6が凝固した射出圧力遮断後も、入子11を介
してキャビティ2c内の溶湯6に加圧力が作用するよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋳物の製造方法及び製
造装置に関し、特にスクロール圧縮機用渦巻体やVTR
ドラムなど高強度が必要な機構部品を、引け巣などの欠
陥無く鋳造できる溶湯鍛造方法及び装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】図7(a)(b)は例えば日本鋳物協会編
「図解鋳物用語辞典 第2版」121頁に示された従来
の間接押し込み溶湯鍛造装置を示す断面構成図であり、
(a)は成形前の状態、(b)は成形直後の状態を示す。図
において1は上型、2は下型、2aは下型2に設けた湯
溜り、2b、2cはそれぞれ上型1と下型2の間に一般
には複数個(一個の場合もある)形成されるゲート及び
キャビティ、3は射出プランジャー、4は上型1に固定
された型締め用ラム、5はノックアウトパンチ、6は金
属の溶湯、7は凝固した鋳物である。
【0003】次に動作について説明する。上型1は予め
型締め用ラム4で下型2に強く押し付けられ、型締めさ
れている。溶湯6は下型2に設けた湯溜り2aに成形直
前に給湯される。この状態で射出プランジャー3を降下
させて溶湯6を加圧する。溶湯6は射出プランジャー3
により排除されて、ゲート2bを経てキャビティ2cに
導入される。溶湯6が凝固するまで射出プランジャー3
で大略500気圧以上の高圧を加え続け、成形が完了す
る。次いで、射出プランジャー3を後退(上昇)させる
とともに、型締め用ラム4で上型1を上昇させて型開き
し、この後ノックアウトパンチ5を上昇させて鋳物7を
型から取り出す。別工程でプレス加工などによりゲート
2b部を切断すればキャビティ2c部分が製品となる。
【0004】また、図8(a)(b)はそれぞれボス部が中
空のスクロール圧縮機用渦巻体を示すもので、(a)は正
面図、(b)は図(a)におけるBーB線断面図である。図
中、40はスクロール圧縮機用渦巻体で、台板部40b
の片面にスクロール形状に形成された渦巻状歯部40a
を有し、他面に軸対称に形成されたボス部40cを有す
るもので、μmオーダの高精度が要求される部品であ
る。
【0005】さらに、図9は例えば日本鋳物協会編「図
解鋳物用語辞典 第2版」121頁を基に、図8に示す
スクロール圧縮機用渦巻体を鋳造するための従来の間接
押し込み溶湯鍛造装置を示す断面構成図で、左半分が鋳
込み前の状態、右半分が鋳込み後の状態を表している。
図において、1cは上型1に設けたゲート、1dはキャ
ビティである。
【0006】次に動作について説明する。上型1は予め
型締め用ラム4で下型2に強く押し付けられ、型締めさ
れている。溶湯6は下型2に設けた湯溜り2aに成形直
前に給湯される。この状態で射出プランジャー3を上昇
させて溶湯6を加圧する。溶湯6は射出プランジャー3
により、ゲート1cを経てキャビティ1dに導入され
る。溶湯6が凝固するまで射出プランジャー3で大略5
00気圧以上の高圧を加え続け、成形が完了する。次い
で、型締め用ラム4で上型1を上昇させて型開きし、こ
の後射出プランジャー3を上昇させてキャビティ1dの
鋳物と湯溜り2aがつながったものを型から取り出す。
別工程で鋸などによりゲート1c部を切断すればキャビ
ティ1d部分が製品40となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】周知のように溶湯鍛造
法は金属の溶湯を層流に近い低速でキャビティ内に注入
することにより、ガスの巻き込みによる鋳物の巣を避け
るとともに、溶湯が凝固完了するまで大略500気圧以
上の高圧を加え続けることにより、溶湯の凝固時の体積
収縮に基づく引け巣を防止するもので、欠陥のない優れ
た品質の鋳物を得る方法として知られる。しかし、後者
の引け巣を防止するには溶湯の隅々が凝固するまで高圧
を加え続けることが前提となる。しかしながら、図7に
示す間接押し込み溶湯鍛造法の場合、溶湯6はゲート2
bを経てキャビティ2cに到達し、凝固する。従って、
射出プランジャー3により湯溜り2a内の溶湯6に加え
られる高圧がキャビティ2cに導入された溶湯6が凝固
完了するまで伝わり続けるには、キャビティ2c内の溶
湯6が凝固するまでゲート2bの溶湯6が凝固せず、溶
融状態を保つ必要がある。また、図の場合キャビティ2
cの中央にあるくぼみ部分の溶湯がそれより外側部分の
溶湯より遅れて凝固する必要がある。即ち、引け巣を防
止するには、キャビティ2cの外側部分から湯溜り2a
に向かって順に凝固が進行する指向性凝固が達成できる
ことが前提となる。これを達成するためには、第一には
ゲート2bの寸法を大きくすることが必要で、鋳物7を
取り出してからゲート2bを切断してキャビティ2c部
分を製品として得る際に、プレス切断では切断面の寸法
精度と表面粗さともに極めて悪い状態となるため、面倒
な機械加工で切断せねばならないなどの問題が生ずる。
また、第二の問題は製品形状が制約されることであり、
図7の例でいうと製品となるキャビティ2cには外側か
ら内側へ向けて凝固させるため、中途における薄肉部の
寸法が制約されるなどの問題があった。
【0008】さらに、図8に示すスクロール圧縮機用渦
巻体の引け巣を防止するには、図9の装置のように、キ
ャビティ1dの外側部分から湯溜り2aに向かって順に
凝固が進行する指向性凝固が達成できることが前提とな
る。これを達成するためには、第一にはゲート1cの寸
法を大きくすることが必要で、鋳物を取り出してからゲ
ート1cを切断してキャビティ1d部分を製品として得
る際に、プレス切断では切断面の寸法精度と表面粗さが
ともに極めて悪い状態となるため、面倒な機械加工で切
断せねばならないなどの問題が生ずる。また、第二には
この製品形状ではゲート厚さを台板部厚さと同程度にし
てもゲート近傍の台板部の引け巣を完全にはなくせない
などの問題があった。
【0009】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、小さな寸法のゲートを用いても製
品に引け巣を生ずることなく成形できるようにしてゲー
トの切断を極めて容易にするとともに、製品形状の制限
を大幅に緩和できる鋳物の製造方法を提供することを目
的としており、さらにこの方法に適した製造装置を提供
することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の鋳物製造方法
は、金属の溶湯を金型のキャビティ内に射出して凝固さ
せ鋳物を製造するもので、上記金型を構成する上型及び
下型とこれらの少なくとも一方と摺動可能な入子とで上
記キャビティを形成し、上記入子を射出前に後退させて
上記キャビティを広げておき、上記キャビティへ溶湯を
導入するゲート部の溶湯凝固前より、上記入子を射出圧
力以下の圧力で前進させるようにしたものである。
【0011】また、本発明の別の発明の鋳物製造方法
は、金属の溶湯を金型のキャビティ内に射出して凝固さ
せ鋳物を製造するもので、上記金型を構成する上型及び
下型とこれらの少なくとも一方と摺動可能な入子とで上
記キャビティを形成し、上記入子を射出中に後退させて
上記キャビティを広げ、上記キャビティへ溶湯を導入す
るゲート部の溶湯凝固前より、上記入子を射出圧力以下
の圧力で前進させるようにしたものである。
【0012】また、本発明のさらに別の発明の鋳物製造
方法は、金属の溶湯を金型のキャビティ内に射出して凝
固させ鋳物を製造するもので、上記金型を構成する上型
及び下型とこれらの少なくとも一方と摺動可能な入子と
で上記キャビティを形成し、上記入子を射出前より、射
出圧力以下の圧力でキャビティ方向へ加圧しておくよう
にしたものである。
【0013】さらに、上記方法で鋳物を製造するに際
し、入子の圧力をゲート凝固後は射出圧力より上げるよ
うにした。
【0014】また、溶湯の収縮分余分に上記キャビティ
を広げるようにした。
【0015】また、キャビティは厚肉部と薄肉部を有し
ており、厚肉部が入子で形成されている。
【0016】また、さらに別の発明の鋳物製造方法にお
いては、入子を所定の位置で停止させておくようにし
た。
【0017】そして、本発明の鋳物の製造装置は、金属
の溶湯を金型のキャビティ内に射出して凝固させ鋳物を
製造するもので、上型及び下型、これらの少なくとも一
方に摺動可能に設けられ、上記両型とでキャビティを形
成する入子、この入子の前進を所定の位置に停止させる
手段及び上記入子を加圧する加圧手段を備えたものであ
る。
【0018】また、本発明の別の鋳物の製造装置は、上
型及び下型、これらの少なくとも一方に摺動可能に設け
られた第一の入子と、この第一の入子に摺動可能に設け
られ、上記両型と第一の入子とでキャビティを形成する
第二の入子、上記両入子を同時に加圧する加圧手段と、
第二の入子を駆動する駆動手段を備えたものである。
【0019】
【作用】本発明の鋳物の製造方法においては、上型また
は下型の少なくとも一方と摺動可能なキャビティ部分の
入子を射出前に後退させてキャビティを広げておき、射
出後キャビティへ溶湯を導入するゲート部の溶湯が凝固
する前より、射出圧力以下の圧力で前進させる。而し
て、溶湯がゲートから逆流することなく、キャビティ部
の凝固が進行し収縮し始める際、入子に負荷した圧力に
より入子が前進し始め、キャビティ部の溶湯を強圧しな
がら入子の前進運動を妨げることなくキャビティの体積
を減らし、引け巣を防げる。従って小寸法ゲートでも欠
陥の無い良好な鋳物が製造できる。
【0020】また、本発明の別の鋳物の製造方法におい
ては、上型または下型の少なくとも一方と摺動可能なキ
ャビティ部分の入子を射出中に後退させてキャビティを
広げ、射出後キャビティへ溶湯を導入するゲート部の溶
湯が凝固する前より、射出圧力以下の圧力で前進させ
る。而して、溶湯がゲートから逆流することなく、キャ
ビティ部の凝固が進行し収縮し始める際、入子に負荷し
た圧力により入子が前進し始め、キャビティ部の溶湯を
強圧しながら入子の前進運動を妨げることなくキャビテ
ィの体積を減らし、引け巣を防げる。従って小寸法ゲー
トでも欠陥の無い良好な鋳物が製造できる。
【0021】また、本発明のさらに別の鋳物の製造方法
においては、上型または下型の少なくとも一方と摺動可
能なキャビティ部分の入子を、射出前より、射出圧力以
下の圧力でキャビティ方向へ加圧して前進させておく。
射出すると、射出圧力の方が入子に負荷した圧力より高
いため、キャビティ部分の入子が、キャビティ内に射出
される溶湯の圧力により打負かされて後退し、キャビテ
ィの体積を増加させる。而して寸法の小さいゲート部の
溶湯が凝固すると、射出プランジャーからの圧力はゲー
ト部で閉ざされて、キャビティ内の溶湯に伝わらなくな
る。ところが入子に予め負荷した圧力がキャビティ内の
溶湯に加わり、次いでキャビティ部の凝固が進行し収縮
し始めようとする瞬間、入子に負荷した予圧力により入
子が前進し始め、キャビティ部の溶湯を強圧して凝固収
縮分だけキャビティの体積を減らし、引け巣を防げる。
従って小寸法ゲートでも欠陥の無い良好な鋳物が製造で
きる。
【0022】さらに、タイミングをみはからって、入子
に負荷した圧力をゲート凝固後に射出圧力より上げるこ
とにより、溶湯がゲートから逆流することなく、より欠
陥の少ない高密度な鋳物が製造できる。さらに、装置
上、射出圧力を高くできない場合でもキャビティ部に高
い圧力をかけることができるため、装置本体の射出能力
に規制されずに鋳物が製造できる。
【0023】また、溶湯が凝固する際の体積収縮に見合
って設定した量だけ、入子を射出前に後退させてキャビ
ティを広げておくことにより、溶湯が凝固により体積収
縮して製造された鋳物の寸法を所定の寸法に仕上げるこ
とができる。
【0024】また、厚肉部と薄肉部を有するキャビティ
の場合に、厚肉部を入子とすることにより、凝固の早い
薄肉部による入子の前進運動の妨げを避けて入子をスム
ーズに加圧前進させることができるため、小寸法ゲート
でも欠陥の無い良好な鋳物が製造できる。
【0025】さらにまた、溶湯が凝固する際の体積収縮
に見合って設定した量だけ、入子を前進可能とし、さら
に、所定の位置で停止させておくようにしたため、溶湯
が凝固により体積収縮して製造された鋳物の寸法を所定
の寸法に対して、より高精度に仕上げることができる。
【0026】そして、本発明の鋳物の製造装置において
は、、上型または下型の少なくとも一方と摺動可能なキ
ャビティ部分の入子の前進を、所定の位置に停止させる
手段及び上記入子を加圧する加圧手段を設けているの
で、上記製造方法を簡便に生産性良く実施できる。
【0027】また、本発明の鋳物の製造装置において
は、入子側金型に付着した鋳込み後の鋳物を上記第二の
入子により突き出し離型する駆動手段を設けているの
で、鋳物が入子側金型に残った場合にも金型から容易に
取り出せ、離型時の塑性変形を無くし、外見上も良好な
製品が得られる。
【0028】
【実施例】
実施例1.以下、本発明の一実施例を図について説明す
る。図1は本発明の実施例1の鋳物の製造装置を示す断
面構成図である。図において、11は上型1に摺動可能
に埋設された入子で、上型1、下型2とともにキャビテ
ィ2cを構成しており、上端に前進係止手段を構成する
フランジ11aが形成されている。ここで、前進係止手
段とは、入子の前進を所定の位置に停止させる手段の一
例である。13は入子11を加圧するための加圧手段
で、この場合は油圧シリンダーである。また、1aは上
型1に設けられた前進係止手段の前進係止部で、入子1
1のフランジ11aと当接して入子11に負荷が無いと
きに入子11の自重を支えるとともに、油圧シリンダー
13の負荷により入子11が前進して、ゲート2bを塞
ぎ溶湯6の充填を妨げないように、またキャビティ2c
容積が製品(成形品)より狭くならないよう維持する。
1bは上型1に形成された後退係止手段の後退係止部
で、入子11の背面(キャビティ対向面と反対面)と当
接して溶湯6の加圧による収縮分以上後退させないよう
入子11の後退を防止する。ここで、後退係止手段と
は、射出のタイミングに合わせて入子を溶湯の収縮分余
分にキャビティを広げた位置で停止させる手段の一例で
ある。Lは上型1と入子11の間に設けた加圧代でキャ
ビティ2c部分の溶湯の体積収縮に見合った寸法に設定
される。そして、この実施例の場合、入子11の摺動移
動距離は前進係止部1a、後退係止部1bにより加圧代
Lに規定されている。なお、ゲート2bの寸法は切断を
容易にするため、従来の溶湯鍛造法に比べ小さく設定し
てある。
【0029】次に動作について説明する。入子11を予
め射出前に油圧シリンダー13により射出圧力以下の圧
力でキャビティ方向へ加圧しておく。入子11は加圧さ
れてフランジ11aが前進係止部1aと当接するまで下
降し、図1で加圧代Lが0の状態、即ち製品の仕上がり
寸法の所定位置におかれている。次いで溶湯6を下型2
内の湯溜り2aに注ぎ、射出プランジャー3を下降さ
せ、溶湯6をゲート2bを経てキャビティ2cに注入、
加圧する。このとき、射出プランジャー3で溶湯6に与
える圧力は油圧シリンダー13で入子11に与えられた
圧力以上にしておく。そうして、溶湯6がキャビティ2
cに充満すると油圧シリンダー13で予圧された入子1
1は溶湯6の圧力に負けて後退し、加圧代がLに戻った
時点で入子11が上型1の後退係止部1bに当って止ま
る。即ち、キャビティ2cの体積が溶湯6の加圧による
収縮分余分に増えた状態となる。寸法の小さいゲート2
bが真っ先に凝固し、この時点で射出プランジャー3か
ら溶湯6に与えられる高圧力はゲート2bで遮断され、
キャビティ2cに伝わらなくなる。従って、キャビティ
2c内の溶湯6は圧力を遮断され、湯溜り2aからの溶
湯6の補給も無いまま凝固して収縮しようとする。とこ
ろが入子11は油圧シリンダー13により負荷されたま
まなので、その瞬間下降し、キャビティ2c内に発生し
ようとする引け巣を押し潰す。キャビティ2cの凝固が
全て完了するまで連続的にこの作用が起こり、自動的に
引け巣の発生無く凝固が完了する。加圧代Lは溶湯6の
金属または合金の材質によって決まる凝固収縮に見合っ
て設定されているため、凝固完了時点では入子11は成
形前の状態、即ち、入子11と上型1の加圧代が0の状
態になっている。溶湯6が全て凝固完了すれば、成形は
終り、射出プランジャー3と型締め用ラム4を上昇させ
て型開きし、次いでノックアウトパンチ5を上昇させて
鋳物を取り出す。
【0030】以上により、ゲート部の寸法を小さくして
も全く引け巣が発生せず欠陥のない製品が得られた。ま
た、ゲート部の寸法を小さくしたので後工程でのゲート
の切断も極めて容易で、仕上げのための削り代も小さく
できた。さらに、ゲート2bの溶湯凝固後も入子11を
介して油圧シリンダー13による加圧力がキャビティ2
cの溶湯の凝固が完了するまで連続的に作用し、発生し
ようとする引け巣を押し潰すので、指向性凝固が達成で
きるような形状でなくとも引け巣ができず、製品の薄肉
部の形状制約が大幅に緩和され自由度が増す効果があ
る。さらに、予め入子11を予圧しておくので、ゲート
2bの溶湯凝固後瞬時に入子11を介してキャビティ2
cの溶湯に加圧力が作用し、加圧タイミングを測る必要
がなく、加圧の時間的遅れがなくなる。
【0031】なお、入子11を含む機構を上型1内に設
けるか、下型2内に設けるか、もしくは両者に設けるか
は、引け巣がキャビティ内の凝固の遅い部分に生ずるの
で、キャビティの形状により引け巣が発生する部分を加
圧可能かどうかによって決める。
【0032】また、入子11に負荷しておく予圧は一般
的に溶湯鍛造法で引け巣を防止するには大略500気圧
程度の圧力が必要とされており、その程度かそれ以上に
設定しておくのが望ましい。この実施例の場合は、油圧
シリンダー13により500気圧程度の予圧をかけ、射
出プランジャー3による加圧力は800気圧程度とし
た。
【0033】また、上記実施例において、ゲート凝固後
に入子の圧力を射出圧力より上げても良い。例えば、5
00気圧から1000気圧に上げても良い。
【0034】また、上記実施例において、溶湯の収縮分
余分にキャビティ2cを広げる場合について示したが、
仕上がり寸法の精度がさほど必要無いものであれば、単
に加圧代以上充分後退するようにしてもよい。
【0035】また、上記実施例において、仕上がり寸法
の精度がさほど必要無いものであるとか、入子11がゲ
ート2b部を塞ぎキャビティ2cへの溶湯6の充填に支
障をきたさなければ、前進係止部1aの位置をもっと下
方、下型2よりに設け、加圧代以上移動するようにして
もよい。
【0036】また、上記実施例では入子11を油圧シリ
ンダー13で溶湯6射出前に加圧しておく場合を示した
が、逆に入子11を射出前に後退させてキャビティ2c
を広げておき、例えば射出プランジャー3の圧力を検出
することなどにより、溶湯6のキャビティ2cへの充填
を確認してから油圧シリンダー13を作動させても同様
の効果があるのは言うまでもない。さらに、ゲート凝固
後に入子の圧力を射出圧力より上げても良い。そして、
仕上がり寸法の精度がさほど必要無いものであれば、単
に加圧代以上充分後退させておいてもよい。
【0037】また、上記実施例では入子11を油圧シリ
ンダー13で溶湯6射出前に加圧しておく場合を示した
が、逆に入子11を射出中に後退させてキャビティ2c
を広げ、例えば射出プランジャー3の圧力を射出中に検
出することなどにより、溶湯6のキャビティ2cへの充
填を確認してから油圧シリンダー13を作動させても同
様の効果があるのは言うまでもない。さらに、ゲート凝
固後に入子の圧力を射出圧力より上げても良い。そし
て、仕上がり寸法の精度がさほど必要無いものであれ
ば、単に加圧代以上充分後退するようにしてもよい。
【0038】実施例2.図2は本発明の実施例2の鋳物
の製造装置を示す断面構成図である。この実施例におい
ては加圧手段を射出プランジャー3とこれに固定された
加圧板21で構成しており、入子11は加圧板21を介
して射出プランジャー3で予圧されている。而して、ノ
ックアウトパンチ5はこの実施例では上記実施例1の射
出プランジャー3の役割も兼ねており、湯溜り2a内に
注入した溶湯6を加圧する役割も果たす。射出プランジ
ャー3が役割を変え、ノックアウトパンチ5が二つの役
割を果たすが、動作は上記実施例1と全く同様であり、
同様の効果を奏する。なお、加圧代Lは上型1と入子1
1の間に設定した場合を示したが、加圧板21と図示し
ない鋳造装置本体との間に設けてもよい。
【0039】実施例3.図3は本発明の実施例3の鋳物
の製造装置を示す断面構成図である。図において、13
は加圧手段のリング状の油圧シリンダーで、30は油圧
シリンダーの内側に配設された離型用のストロークの長
いエジェクト用油圧シリンダー、31は入子11内部に
設けられたエジェクト用油圧シリンダー30の力を鋳物
に伝えるためのエジェクト治具の突出しピン。ここで用
いたエジェクト治具の突出しピンとは、第二の入子の一
例である。32は突出しピン31を所定の位置(キャビ
ティ構成面と面一になるよう)に保持する、この場合は
上方の係止部へ押圧するためのエジェクト治具用バネ
で、予圧をかけてある。この実施例ではエジェクト用油
圧シリンダー30、突出しピン31、エジェクト治具用
バネ32でエジェクト手段を構成している。なお、加圧
手段のリング状の油圧シリンダー13は、第一の入子の
一例である入子11と第二の入子の一例であるエジェク
ト治具の突出しピン31を同時に加圧する手段であり、
エジェクト用油圧シリンダー30は、第二の入子の一例
であるエジェクト治具の突出しピン31を駆動する手段
である。
【0040】次に動作について説明する。鋳込み工程に
関しては上記実施例1と全く同様である。異なるのは鋳
込み後の鋳物の離型方法である。実施例1では鋳物が下
型に残ることを前提としたノックアウトパンチ5による
離型方法について説明したが、鋳物が上型1(入子側金
型)に残る場合も多い。そこで、この実施例ではリング
状の油圧シリンダー13の内側に離型用のストロークの
長いエジェクト用油圧シリンダー30を設けておいて、
型開き後入子11を含む上型1についた鋳物を突出しピ
ン31を介して鋳物を突き出し、金型から取り出すよう
にしている。なお、エジェクト治具用バネ32は鋳込み
時に突出しピン31が所定の位置、入子11のキャビテ
ィ構成面から下がらないようにするためのもので、鋳込
み前に予圧しておく。
【0041】この実施例の鋳物製造装置では、加圧とエ
ジェクトの両機能を有する2重シリンダー機構を設けて
いるので、鋳物が入子側金型に残った場合にも、金型か
らの離型が容易になり、離型時の塑性変形を無くせ、鋳
物内部も外表面も良好な鋳物が生産性良く製造できる。
【0042】実施例4.図4は本発明の実施例4の鋳物
の製造装置を示す断面構成図である。図において、1c
はゲート、1dはキャビティ、2dは下型2に設けられ
た前進係止手段の前進係止部で、入子11のフランジ1
1aと当接して油圧シリンダー13の負荷により入子1
1が前進して、ゲート1cを塞ぎ溶湯6の充填を妨げな
いようにするとともに、キャビティ1dの容積が製品
(成形品)より狭くならないよう維持する。ここで用い
たエジェクト治具の突出しリング33とは、第二の入子
の一例である。2eは下型2に設けられた後退係止手段
の後退係止部で、入子11の背面(キャビティ対向面と
反対面)と当接して溶湯6の加圧による収縮分以上後退
させないよう入子11の後退を防止する。8は製品の一
部を構成するボス内径用入子、33はキャビティの一部
(ボス部下面全面)を構成し、突出しピン31を介して
エジェクトするための突出しリング、32は突出しリン
グ33を所定の位置まで下げるためのエジェクト治具用
バネである。なお、突出しリング33は換言すると入子
の一部を構成し、鋳込み時には入子11と同期して動作
し同様の作用をなすが、離型時には、入子11とは独立
して鋳物を突き出せる構造をなしている。この実施例で
はエジェクト用油圧シリンダー30、突出しピン31、
エジェクト治具用バネ32、及び突出しリング33でエ
ジェクト手段を構成している。なお、加圧手段のリング
状の油圧シリンダー13は、第一の入子の一例である入
子11と第二の入子の一例であるエジェクト治具の突出
しリング33を同時に加圧する手段であり、エジェクト
用油圧シリンダー30は第二の入子の一例であるエジェ
クト治具の突出しリング33を駆動する手段である。
【0043】動作について説明する。鋳込み工程に関し
ては上記実施例3と同様である。異なるのは、鋳込み後
の鋳物の離型方法である。実施例3では、鋳物が単純形
状で突き出し面が広いため、突出しピン31そのもので
鋳物を突き出し、離型することができた。しかし、この
実施例のような複雑形状鋳物の場合は、面積の広い台板
部を突き出すと離型時にボス付け根部に亀裂などの欠陥
が発生する危険性があるため、エジェクト部が規定され
る。即ち突き出し面が狭いボス部を突き出すしかない。
ところが、通常のピンでは突き出しが強度的に難しい。
そこで、図4のように、リング状の油圧シリンダー13
の内側に離型用のストロークの長いエジェクト用油圧シ
リンダー30をセットしておき、型開き後下型についた
鋳物を突出しピン31を介してボス部下面全面に当設す
る突出しリング33で鋳物を突き出し、金型から取り出
す。このようにボス部下面全面を突き出すことにより、
引け巣がなく内部的に良好に製造された鋳物を外部的に
も良好に得られる。なお、エジェクト治具用バネ32は
鋳込み時に突出しリング33が所定の下部位置から上が
らないようにするためのもので、鋳込み前に予圧してお
く。
【0044】実施例5.図5は本発明の実施例5のスク
ロール圧縮機用渦巻体の鋳造装置を示す断面構成図であ
り、左半分が鋳込み前の状態、右半分が鋳込み後の状態
を表している。図において、1cはゲート、1dはキャ
ビティ、2dは下型2に設けられた前進係止手段の前進
係止部で、ボス部40c側のキャビティを構成する入子
11のフランジ11aと当接して入子11が前進して、
ゲート1cを塞ぎ溶湯6の充填を妨げないようにすると
ともに、キャビティ1dの容積が製品(成形品)より狭
くならないよう維持する。2eは下型2に設けられた後
退係止手段の後退係止部で、入子11の背面(キャビテ
ィ対向面と反対面)と当接して溶湯6の加圧による収縮
分以上後退させないよう入子11の後退を防止する。8
はボス内径用入子(固定)で、Lは下型2と入子11の
間に設けた加圧代でキャビティ1d部分の溶湯の体積収
縮に見合った寸法に設定される。そして、この実施例の
場合も上記実施例と同様、入子11の摺動移動距離は前
進係止部2d、後退係止部2eにより加圧代Lに規定さ
れている。なお、ゲート1cの寸法は切断を容易にする
ため、従来の溶湯鍛造法に比べ小さく設定してある。
【0045】次に動作について説明する。入子11を予
め成形前に油圧シリンダー13により射出圧力以下の圧
力でキャビティ方向へ加圧しておく。即ち、入子11
は、ボス内径用入子8(固定)の上端で形成される台板
部40bの中央薄肉部を避けて、台板部40bの外周厚
肉部を構成し、フランジ11aが前進係止部2dと当接
するまで上昇させ、図5で加圧代Lが0の状態におく。
次いで溶湯6を下型2内の湯溜り2aに注ぎ、射出プラ
ンジャー3を上昇させ、溶湯6をゲート1cを経てキャ
ビティ1dに注入、加圧する。このとき、射出プランジ
ャー3で溶湯6に与える圧力は油圧シリンダー13で入
子11に与えられた圧力以上にしておく。そうして、溶
湯6がキャビティ1dに充満すると油圧シリンダー13
で予圧された入子11は溶湯6の圧力に負けて後退し、
加圧代がLに戻った時点で入子11が下型2の後退係止
部2eに当って止まる。即ち、キャビティ1dの体積が
溶湯6の加圧による収縮分余分に増えた状態となる。寸
法の小さいゲート1cが真っ先に凝固し、この時点で射
出プランジャー3から溶湯6に与えられる高圧力はゲー
ト1cで遮断され、キャビティ1dに伝わらなくなる。
従って、キャビティ1d内の溶湯6は圧力を遮断され、
湯溜り2aからの溶湯6の補給も無いまま凝固して収縮
しようとする。ところが入子11は油圧シリンダー13
により負荷されたままなので、その瞬間上昇し、キャビ
ティ1d内に発生しようとする引け巣を押し潰す。キャ
ビティ1dの凝固が全て完了するまで連続的にこの作用
が起こり、自動的に引け巣の発生無く凝固が完了する。
加圧代Lは溶湯6の金属または合金の材質によって決ま
る凝固収縮に見合って設定されているため、凝固完了時
点では入子11は成形前の状態、即ち、入子11と下型
2の加圧代が0の状態になっている。溶湯6が全て凝固
完了すれば、成形は終り、射出プランジャー3と型締め
用ラム4を上昇させて型開きし、次いでノックアウトパ
ンチを兼ねた射出プランジャー3を上昇させて鋳物を取
り出す。
【0046】以上により、ゲート部の寸法を小さくして
も全く引け巣が発生せず欠陥のない製品が得られた。ま
た、ゲート部の寸法を小さくしたので後工程でのゲート
の切断も極めて容易で、仕上げのための削り代も小さく
できた。さらに、ゲート1cの溶湯凝固後は入子11を
介して油圧シリンダー13による加圧力がキャビティ1
dの凝固が完了するまで連続的に作用するので、発生し
ようとする引け巣を押し潰し、この実施例のスクロール
圧縮機用渦巻体のような指向性凝固が達成することが不
可能な形状であっても引け巣が発生しない。さらに、予
め入子11を予圧しておくので、ゲート1cの溶湯凝固
後瞬時に入子11を介してキャビティ1dの溶湯に加圧
力が作用し、加圧タイミングを測る必要がなく、加圧の
時間的遅れがなくなる。
【0047】また、離型に際しては、図4に示す実施例
4のようなエジェクト手段を設け、ボス部上面を突き出
すようにすることにより、離型時にボス付け根部に亀裂
などの欠陥を発生させることなく外部的にも良好なスク
ロール圧縮機用渦巻体が得られる。
【0048】また、入子11に負荷しておく予圧は一般
的に溶湯鍛造法で引け巣を防止するには大略500気圧
程度の圧力が必要とされており、その程度かそれ以上に
設定しておくのが望ましい。この実施例の場合は、油圧
シリンダー13により700気圧程度の予圧をかけ、射
出プランジャー3による加圧力は1000気圧程度とし
た。
【0049】また、上記実施例において、ゲート凝固後
に入子の圧力を射出圧力より上げても良い。例えば、7
00気圧から1500気圧に上げても良い。
【0050】また、上記実施例において、溶湯の収縮分
余分にキャビティ1dを広げる場合について示したが、
仕上がり寸法の精度がさほど必要無いものであれば、単
に加圧代以上充分後退するようにしてもよい。
【0051】また、上記実施例において、仕上がり寸法
の精度がさほど必要無いものであるとか、入子11がゲ
ート1c部を塞ぎキャビティ1dへの溶湯6の充填に支
障をきたさなければ、前進係止部1aの位置をもっと上
方、上型1よりに設け、加圧代以上移動するようにして
もよい。
【0052】また、上記実施例では入子11を油圧シリ
ンダー13で溶湯6射出前に加圧しておく場合を示した
が、逆に入子11を射出前に後退させてキャビティ1d
を広げておき、例えば射出プランジャー3の圧力を検出
することなどにより、溶湯6のキャビティ1dへの充填
を確認してから油圧シリンダー13を作動させても同様
の効果があるのは言うまでもない。さらに、ゲート凝固
後に入子の圧力を射出圧力より上げても良い。そして、
仕上がり寸法の精度がさほど必要無いものであれば、単
に加圧代以上充分後退させておいてもよい。
【0053】また、上記実施例では入子11を油圧シリ
ンダー13で溶湯6射出前に加圧しておく場合を示した
が、逆に入子11を射出中に後退させてキャビティ1d
を広げ、例えば射出プランジャー3の圧力を射出中に検
出することなどにより、溶湯6のキャビティ1dへの充
填を確認してから油圧シリンダー13を作動させても同
様の効果があるのは言うまでもない。さらに、ゲート凝
固後に入子の圧力を射出圧力より上げても良い。そし
て、仕上がり寸法の精度がさほど必要無いものであれ
ば、単に加圧代以上充分後退するようにしてもよい。
【0054】実施例6.図6は本発明の実施例6のスク
ロール圧縮機用渦巻体の鋳造装置を示す断面構成図であ
る。動作の内、鋳込み工程に関しては上記実施例5と全
く同様である。異なるのは、ボス上部台板部が回りと同
程度の肉厚であるため、キャビティ1dのボス部側全面
を入子11で構成し、下面全面(即ちキャビティ1dの
ボス部側全面)を入子11で加圧する構造にしている点
である。上記実施例と同様の効果を奏する。
【0055】なお、上記実施例においては、一つのキャ
ビティに摺動可能な入子が一つの場合を示したが複数で
あってもよく、上述のようにキャビティの形状により引
け巣が発生する部分を加圧可能なように適宜入子とその
加圧手段を複数設けることにより、より効果的に引け巣
の発生を防止できる。
【0056】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0057】金属の溶湯を金型のキャビティ内に射出し
て凝固させ鋳物を製造するに際し、上記金型を構成する
上型及び下型とこれらの少なくとも一方と摺動可能な入
子とで上記キャビティを形成し、上記入子を射出前に後
退させて上記キャビティを広げておき、上記キャビティ
へ溶湯を導入するゲート部の溶湯凝固前より、上記入子
を射出圧力以下の圧力で前進させるようにしたため、溶
湯がゲートから逆流することなく、キャビティ部の凝固
が進行し収縮し始める際、入子に負荷した圧力により入
子が前進し始め、キャビティ部の溶湯を強圧しながら入
子の前進運動を妨げることなくキャビティの体積を減ら
し、引け巣を防げる。従って、ゲート部の寸法を小さく
しても引け巣のない無欠陥の製品が得られ、後工程での
ゲートの切断が極めて容易になり、仕上げのための削り
代を小さくできる効果がある。また、製品の薄肉部の形
状制約が大幅に緩和され自由度が増す効果がある。
【0058】また、金属の溶湯を金型のキャビティ内に
射出して凝固させ鋳物を製造するに際し、上記金型を構
成する上型及び下型とこれらの少なくとも一方と摺動可
能な入子とで上記キャビティを形成し、上記入子を射出
中に後退させて上記キャビティを広げ、上記キャビティ
へ溶湯を導入するゲート部の溶湯凝固前より、上記入子
を射出圧力以下の圧力で前進させるようにしたため、溶
湯がゲートから逆流することなく、キャビティ部の凝固
が進行し収縮し始める際、入子に負荷した圧力により入
子が前進し始め、キャビティ部の溶湯を強圧しながら入
子の前進運動を妨げることなくキャビティの体積を減ら
し、引け巣を防げる。従って小寸法ゲートでも欠陥の無
い良好な鋳物が製造できる。
【0059】また、金属の溶湯を金型のキャビティ内に
射出して凝固させ鋳物を製造するに際し、上記金型を構
成する上型及び下型とこれらの少なくとも一方と摺動可
能な入子とで上記キャビティを形成し、上記入子を射出
前より、射出圧力以下の圧力でキャビティ方向へ加圧し
ておくようにしたため、上記入子を加圧するタイミング
を測る必要がなく、加圧の時間的遅れがなくなり、キャ
ビティ部の溶湯に圧力が負荷されない時がなく、凝固完
了まで常に連続して加圧できる。従って小寸法ゲートで
も欠陥の無い良好な鋳物が製造できる。
【0060】さらに、タイミングをみはからって、入子
に負荷した圧力をゲート凝固後に射出圧力より上げるよ
うにしたため、溶湯がゲートから逆流することなく、よ
り欠陥の少ない高密度な鋳物が製造できる。さらに、装
置上、射出圧力を高くできない場合でもキャビティ部に
高い圧力をかけることができるため、装置本体の射出能
力に規制されずに鋳物が製造できる。
【0061】また、溶湯が凝固する際の体積収縮に見合
って設定した量だけ、入子を射出前に後退させてキャビ
ティを広げておくようにしたため、溶湯が凝固により体
積収縮して製造された鋳物の寸法を所定の寸法に仕上げ
ることができる。
【0062】また、厚肉部と薄肉部を有するキャビティ
の場合に、厚肉部を入子としたため、凝固の早い薄肉部
による入子の前進運動の妨げを避けて入子をスムーズに
加圧前進させることができるようになり、小寸法ゲート
でも欠陥の無い良好な鋳物が製造できる。
【0063】さらにまた、溶湯が凝固する際の体積収縮
に見合って設定した量だけ、入子を前進可能とし、さら
に、所定の位置で停止させておくようにしたため、溶湯
が凝固により体積収縮して製造された鋳物の寸法を所定
の寸法に対して、より高精度に仕上げることができる。
【0064】そして、金属の溶湯を金型のキャビティ内
に射出して凝固させ鋳物を製造する装置において、上型
または下型の少なくとも一方と摺動可能なキャビティ部
分の入子の前進を、所定の位置に停止させる手段及び上
記入子を加圧する加圧手段を設けているので、溶湯の充
填が容易かつ潤滑に行え、キャビティ容積が製品(成形
品)より狭くならないよう維持できる。
【0065】そしてまた、入子側金型に付着した鋳込み
後の鋳物を上記第二の入子により突き出し離型する駆動
手段を備えたため、鋳物が入子側金型に残った場合にも
金型から容易に取り出せ、離型時の塑性変形を無くし、
外見上も良好な製品が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の鋳物の製造装置を示す断面
構成図である。
【図2】本発明の実施例2の鋳物の製造装置を示す断面
構成図である。
【図3】本発明の実施例3の鋳物の製造装置を示す断面
構成図である。
【図4】本発明の実施例4の鋳物の製造装置を示す断面
構成図である。
【図5】本発明の実施例5のスクロール圧縮機用渦巻体
の鋳造装置を示す断面構成図である。
【図6】本発明の実施例6のスクロール圧縮機用渦巻体
の鋳造装置を示す断面構成図である。
【図7】従来の鋳物の製造装置を示す断面構成図であ
る。
【図8】一般的なスクロール圧縮機用渦巻体を示す正面
図である。
【図9】従来のスクロール圧縮機用渦巻体の鋳造装置を
示す断面構成図である。
【符号の説明】
1 上型 1a,2d 前進係止手段の前進係止部 1b,2e 後退係止手段の後退係止部 1c,2b ゲート 1d,2c キャビティ 2 下型 3 加圧手段を構成する射出プランジャー 6 溶湯 11 入子 11a 前進係止手段を構成するフランジ 13 加圧手段の油圧シリンダー 21 加圧手段を構成する加圧板 30 エジェクト手段を構成するエジェクト用油圧シリ
ンダー 31 エジェクト手段を構成するエジェクト治具の突出
しピン 32 エジェクト手段を構成するエジェクト治具用バネ 33 エジェクト手段を構成するエジェクト治具の突出
しリング 40 スクロール圧縮機用渦巻体 40c ボス部 L 加圧代
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】また、溶湯が凝固する際の体積収縮に見合
って設定した量だけ、入子を後退させてキャビティを広
げておくことにより、溶湯が凝固により体積収縮して製
造された鋳物の寸法を所定の寸法に仕上げることができ
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正内容】
【0061】また、溶湯が凝固する際の体積収縮に見合
って設定した量だけ、入子を後退させてキャビティを広
げておくようにしたため、溶湯が凝固により体積収縮し
て製造された鋳物の寸法を所定の寸法に仕上げることが
できる。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属の溶湯を金型のキャビティ内に射出
    して凝固させ鋳物を製造する方法において、上記金型を
    構成する上型及び下型とこれらの少なくとも一方と摺動
    可能な入子とで上記キャビティを形成し、上記入子を射
    出前に後退させて上記キャビティを広げておき、上記キ
    ャビティへ溶湯を導入するゲート部の溶湯凝固前より、
    上記入子を射出圧力以下の圧力で前進させることを特徴
    とする鋳物の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項第1項において、入子の圧力をゲ
    ート凝固後は射出圧力より上げることを特徴とする鋳物
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項第1項において、溶湯の収縮分余
    分に上記キャビティを広げておくことを特徴とする鋳物
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 金属の溶湯を金型のキャビティ内に射出
    して凝固させ鋳物を製造する方法において、上記金型を
    構成する上型及び下型とこれらの少なくとも一方と摺動
    可能な入子とで上記キャビティを形成し、上記入子を射
    出中に後退させて上記キャビティを広げ、上記キャビテ
    ィへ溶湯を導入するゲート部の溶湯凝固前より、上記入
    子を射出圧力以下の圧力で前進させることを特徴とする
    鋳物の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項第4項において、入子の圧力をゲ
    ート凝固後は射出圧力より上げることを特徴とする鋳物
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項第4項において、溶湯の収縮分余
    分に上記キャビティを広げることを特徴とする鋳物の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 金属の溶湯を金型のキャビティ内に射出
    して凝固させ鋳物を製造する方法において、上記金型を
    構成する上型及び下型とこれらの少なくとも一方と摺動
    可能な入子とで上記キャビティを形成し、上記入子を射
    出前より、射出圧力以下の圧力でキャビティ方向へ加圧
    しておくことを特徴とする鋳物の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項第7項において、入子の圧力をゲ
    ート凝固後は射出圧力より上げることを特徴とする鋳物
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項第7項において、溶湯の収縮分余
    分に上記キャビティを広げることを特徴とする鋳物の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 請求項第7項において、入子を所定の
    位置で停止させておくことを特徴とする鋳物の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 請求項第1項、第4項、第7項におい
    て、キャビティは厚肉部と薄肉部を有しており、厚肉部
    が入子で形成されていることを特徴とする鋳物の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 金属の溶湯を金型のキャビティ内に射
    出して凝固させ鋳物を製造する装置において、上型及び
    下型、これらの少なくとも一方に摺動可能に設けられ、
    上記両型とでキャビティを形成する入子、この入子の前
    進を所定の位置に停止させる手段及び上記入子を加圧す
    る加圧手段を設けたことを特徴とする鋳物の製造装置。
  13. 【請求項13】 金属の溶湯を金型のキャビティ内に射
    出して凝固させ鋳物を製造する装置において、上型及び
    下型、これらの少なくとも一方に摺動可能に設けられた
    第一の入子と、この第一の入子に摺動可能に設けられ、
    上記両型と第一の入子とでキャビティを形成する第二の
    入子、上記両入子を同時に加圧する加圧手段と、第二の
    入子を駆動する駆動手段を設けたことを特徴とする鋳物
    の製造装置。
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