JPH06211133A - 車両用の緩衝装置 - Google Patents

車両用の緩衝装置

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JPH06211133A
JPH06211133A JP5004493A JP449393A JPH06211133A JP H06211133 A JPH06211133 A JP H06211133A JP 5004493 A JP5004493 A JP 5004493A JP 449393 A JP449393 A JP 449393A JP H06211133 A JPH06211133 A JP H06211133A
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JP
Japan
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vehicle
pipe member
shock absorber
obstacle
buckling
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JP5004493A
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English (en)
Inventor
Tatsuji Nakamura
達二 仲村
Katsushi Hashimoto
克史 橋本
Muneaki Yoshihara
宗明 吉原
Masanori Shintani
雅典 新谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kinki Sharyo Co Ltd
East Japan Railway Co
Original Assignee
Kinki Sharyo Co Ltd
East Japan Railway Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 衝突エネルギーの吸収と緩衝を、構造簡単、
小型、軽量で低コストな装置によって充分に達成される
ようにする。 【構成】 車両1の受衝側に向く固定面9に、この固定
面9から受衝側に突出する管部材7を隣接して配列し保
持したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用の緩衝装置に関
し、詳しくは鉄道車両等の主として高速車両の前頭部に
設けられて、障害物と衝突したときの緩衝を行い、乗客
の安全を図るとともに、車両を保護する緩衝装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】鉄道車両は、0系、100系あるいは2
00系の新幹線を上回る高速車両が実現し、またさらな
る高速化を図った次世代の高速車両の研究や実験もなさ
れている。
【0003】高速車両の前頭は、空力カバーが必要であ
るうえ、鳥や石の小塊と言った小障害物程度のものはは
ね飛ばして排障するのと同時に、落下した岩石や自動車
等の大きな障害物と衝突した場合でも緩衝と排障を行
い、乗客の安全を図るとともに車体への損傷を軽微に抑
えることが望まれる。
【0004】またはね飛ばした障害物は従来の0系や1
00系、あるいは200系の新幹線並の飛散範囲に抑え
る必要がある。これは他の車両等に影響がないようにす
るためである。
【0005】この場合、緩衝範囲、つまり緩衝のための
損傷範囲を極力小さな範囲に集中させることにより、補
修の範囲が少なくて済み、補修の時間やコストを低減で
きるようにすることも必要である。
【0006】従来これを行うのに、前記前頭部の受衝部
に鋼あるいはアルミニウム等よりなる厚板の板ばねを設
けている。
【0007】一方、低速車両、すなわち踏切を伴う鉄道
では、道路走行車両、例えばダンプカーとの衝突の危険
がある。しかし車体下部にスカートを設けたり、外板を
厚板とする程度の防護策しか採られていないのが一般的
であり、極く一部の中速車で油圧ダンパーによる緩衝装
置を備えているだけである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし在来線鉄道車両
の場合の衝突エネルギーは、衝突物が大きいので100
m−tonを越える場合がある。
【0009】一方、0系、200系新幹線を越えるさら
なる高速車両の次世代系の場合の衝突エネルギーは対象
障害物が小さいにも係わらず従来新幹線の十数m−to
nよりもずっと増大するので、前記従来方式のものの重
量やかさが、さらに比例的に増大する。
【0010】したがって車両の高速化のための軽量化、
小型化を損なうし、コストの面でも問題となる。
【0011】一方実公平3−39632号公報は、前記
従来例のほか、アルミニウム製のハニカムブロックの座
屈抗力を利用した緩衝器を提案している。
【0012】このものは、ハニカムブロックをこれの軸
線が受衝方向に所定の角度で向くようにして、取付け板
と受衝板との間に設けている。
【0013】これによると重量化せずに必要な緩衝性能
を発揮することができるので、車両の軽量化および高速
化を図るのに有利である。
【0014】しかし、アルミニウム製ハニカムブロック
は高価であるので、これを用いるとコスト高になる。
【0015】またハニカムブロックを形成するアルミニ
ウム板材の板厚は、普通0.03〜0.1mm程度であ
る。0.1mmを越えると製造が困難になる。また軸線
方向の寸法も製造上制限がある。
【0016】このため1つのブロックでの緩衝能力に大
きな制限があり、これを数段重ねて用いる必要がある。
【0017】したがってこれを高速車両の緩衝に適用す
ると、大きくかさ張って車両の大型化を招くし、さらに
コスト高になる。そしてこれは補修の都度影響する。
【0018】このような理由でハニカムブロックを採用
する緩衝装置は実用には向かず、実際に使用されていな
い。
【0019】本発明は、これらの問題をも解消すること
ができる車両用の緩衝装置を提供することを課題とする
ものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような課
題を達成するために、車両の受衝側に向く固定面に、こ
の固定面から受衝側に突出する管部材を隣接して配列し
保持したことを第1の特徴とするものである。
【0021】本発明はまた、上記のような課題を達成す
るために、 車両の前頭壁面のほぼ全面に、この前頭壁
面から受衝側に突出する管部材を隣接して配列し保持し
たことを第2の特徴とするものである。
【0022】これらの場合、管部材は円筒体であり、ま
た樹脂製であるのが好適であるし、管部材の端部に面取
りを施し、あるいは斜め切断したものとすることができ
る。
【0023】さらに、管部材は内外2重ないし多重に組
み合わせて設けることもできる。
【0024】
【作用】本発明の第1の特徴の上記構成では、車両の前
頭部が障害物に衝突するとき、この障害物は、車両の前
頭部の受衝側に向く固定面に配列保持された各管部材の
先端部に、各管部材のほぼ軸線方向から衝突し、このと
きの衝突エネルギーによって各管部材を座屈変形させる
ので、各管部材は座屈発生条件範囲で設定された肉厚や
太さ、長さに応じた所定の座屈抗力と緩衝ストロークと
によって、前記衝突エネルギーを充分に吸収するととも
に緩衝し、車両に損傷が及ぶのを防止することができる
し、前記衝突に際して障害物に車両側の運動エネルギー
を与えるので、障害物を前記緩衝のもとに所定距離範囲
内にはじき飛ばして排障することもできる。
【0025】本発明の第2の特徴の上記構成では、第1
の特徴の場合と同様な緩衝作用を、車両の前頭部のほぼ
全面にて発揮することができる。
【0026】管部材は薄肉の円筒体であると、全緩衝ス
トロークに亘って、所定の単位長さ寸法づつ規則的に確
実に座屈変形するので、前記衝突エネルギーの吸収およ
び緩衝を、急激な変化なく円滑に達成することができ
る。
【0027】管部材が樹脂製であっても、充分な座屈抗
力を発揮して前記衝突エネルギーの吸収および緩衝を行
うことができ、金属材料に比し比重が大幅に小さく全体
の軽量化を図ることができる。
【0028】管部材の端部に面取りを施し、あるいは斜
め切断すると、初期座屈を起こす端部範囲での座屈抗力
が小さくなり、衝突初期の緩衝性能を高めることができ
る。
【0029】管部材が内外二重ないし多重に組み合わさ
れていると、管部材の組み合わせ数によって、所定の座
屈抗力を限られたスペース内で得ることができる。
【0030】
【実施例】以下、図1〜図5に示す本発明の第1の実施
例について説明する。
【0031】本実施例は200系新幹線を上回る高速車
両に適用される緩衝装置の場合を示している。
【0032】図1に示すように、車両1の前頭部2の最
前部下面10に排障板3がブラケット4を介して取付け
られ、小さな障害物をこの排障板3によって単にはじき
飛ばして排障し、車両が安全走行できるようにしてい
る。
【0033】排障板3の背部には緩衝装置Aが設けられ
ている。緩衝装置Aは図1、図2に示すように前頭部2
の下面10とこの下面10の奥側から下方に延びて受衝
側に向くように形成された固定面9とにブラケット4、
5によって取付けられた保持ケース6を有している。
【0034】保持ケース6は受衝側に開口しており、受
衝側に先端が向く管部材7を前頭部2の外形に沿う排障
板3の形状に合わせ多数隣接して配列し保持ケース6に
収容し、保持している。
【0035】管部材7は本実施例の場合、図3、図4に
示すような樹脂製の薄肉円筒体で、図3に示すように相
互が接するように配列され、ほぼ全長が保持ケース6に
収容されて保持されるようにしている。管部材7の樹脂
材料としては硬質の塩化ビニルを用いるのが適当であ
る。
【0036】管部材7は、排障板3によっては充分に排
障されない障害物との衝突の際に、この衝突方向bに対
し軸線がほぼ向いていることによって座屈変形し、この
ときの座屈抗力によって衝突エネルギーの吸収と緩衝を
行う。したがって管部材7の前記座屈変形を阻害しない
ようにすることが必要である。
【0037】この座屈変形を阻害しないことを条件に、
前記管部材7の保持ケース6を利用した保持構造は自由
であるし、場合によっては保持ケース6を用いないでも
よい。管部材7が本実施例のように一重に、しかも隣接
して配列する場合、保持ケース6の周壁および受衝面を
薄板で構成するだけで、両端を固定する必要はない。
【0038】管部材7の前記障害物との衝突による座屈
変形は、管部材7が薄肉範囲、つまり管の外半径をR、
肉厚をtとした場合に、R/t=10〜100程度の範
囲、特に100付近に設定すると、図5に示すように所
定の単位寸法Sづつ、いずれかの先端側から順次に正確
に生じる。
【0039】各単位寸法Sづつの座屈変形は、円筒形状
がこれの直径方向の一軸が対角線となる四角形な偏平形
状をなすように前記一軸の両側に拡がって生じる。そし
て順次に起きる各単位寸法Sづつの座屈変形は、前記一
軸が90度づつ回転した向きに生じる。
【0040】図6はJIS規格の呼び径が70mm、長
さ430mmのVE管の座屈試験結果を示し、図7は呼
び径が54mm、長さ250mmのVE管の座屈試験結
果を示している。
【0041】図6、図7からも前記座屈が単位寸法づつ
定期的に規則正しく生じていることが分かる。
【0042】要するに各管部材7は長柱座屈限界内で、
かつ所定の薄肉円管であれば自身に何らの制限なく設定
された肉厚や太さ、長さに応じた所定の座屈抗力と緩衝
ストロークとによって、前記衝突エネルギーを充分に、
かつ端部の面取りや斜め切断と言った工夫により急激な
変化なく円滑に吸収するとともに緩衝して、乗客の安全
を図るとともに車両に損傷が及ぶのを防止することがで
きるし、前記衝突に際して障害物に車両側の運動エネル
ギーを与えるので、障害物を前記緩衝のもとに所定距離
範囲内にはじき飛ばして排障することもできる。また管
部材7が樹脂製であるので、緩衝装置A全体の軽量化を
図ることができ、車両の高速化に有利である。さらに構
造が簡単になり、軽量化とともにコストが低減する。
【0043】特に所定の衝突エネルギーを吸収し緩衝す
るのに、管部材の管径や肉厚を自由に選択して緩衝スト
ロークを所望範囲に抑え、緩衝装置A全体のかさ張りを
も必要な程度に小さくすることができる。これもコスト
低減につながる。
【0044】本実施例ではまた、前記排障板3および緩
衝装置Aを、前頭部2の下面への取付けを、ブラケット
4の長孔4aを利用してボルト22にてボルト止めする
ことにより、排障板3や緩衝装置Aが障害物と衝突した
とき、後退して緩衝ストロークを生じさせながら脱落す
ることにより、車両が脱線するような危険を防止するよ
うにしてある。したがって車両のさらなる高速化によっ
ても障害物の排障範囲を従来程度とし、他への安全を確
保できる。
【0045】なお前記管部材7の四角形な座屈変形の大
きさは、管部材7に外接する程度の大きさであり、管部
材7を隣どうしで接触し合うように配列しても、管部材
7は座屈変形部で干渉し合うことなく、隣どうしの辺が
接するように四角形が生じ、受衝範囲周辺の管部材7が
横方向に変形することにより受衝範囲内にある管部材7
の座屈が阻害されることはない。
【0046】本実施例の場合配列した管部材7は保持ケ
ース6によって回りから弾性的に囲われ、相互に接し合
っているので、衝突時の負荷によって屈曲するような自
由はなく、屈曲によって緩衝のための座屈が妨げられる
のを防止することができる。
【0047】万一屈曲による弊害が生じるような場合、
管部材7を前記座屈変形によっても干渉し合わない間隔
で配列すればよい。ただし受衝面を管部材7の軸線と直
角に保つ工夫が必要となる。このようにすると各管部材
7の座屈変形は互いの邪魔なく発生でき、設定通りの衝
撃エネルギーの吸収と緩衝とを安定して保証することが
できる。もしこの場合、長柱座屈限界を越えるような1
本当たりの緩衝容量が必要であると、単位長さの管部材
7の配列を前後に複数段設けて所定の緩衝ストロークを
満足するようにすることができる。
【0048】また前記管部材7を多重に配列する場合
は、同心とする必要があり、管部材7の両端部をスペー
サを介し保持し位置決めするのが好適である。
【0049】以下具体的な設計例について説明する。図
8は本発明の基本構成を概略的に示している。
【0050】図8に示すように、車両1の質量をm0
速度をU0 、また緩衝装置Aの質量をm1 、排障板3と
衝突する前の速度をU1 、さらに排障板3の質量を
2 、障害物Bと衝突したときの速度をU2 、最後に障
害物Bの質量をm3 、車両と衝突したときの速度をU3
とする。次に、運動量保存の法則および反発係数eを用
いた衝突の式から、各条件下での必要諸元をを求める。
但し、U1 =U2 =U0 、U3 =0である。
【0051】1.一次衝突 まず障害物Bと排障板3が衝突する。
【0052】2.障害物Bの衝突後の速度は、e=1の
場合、
【0053】
【数1】
【0054】3.e=0の場合消失運動エネルギーは、
【0055】
【数2】
【0056】4.二次衝突 激しい一次衝突(m3 が大である場合)の後、排障板3
は緩衝器Aとともに車両側の固定面9に衝突する。この
際、一次衝突でe=0の場合は障害物Bの質量m3 も加
わっての衝突となる。
【0057】5.e=1の後の消失運動エネルギーは、
【0058】
【数3】
【0059】6.e=0の後の消失運動エネルギーは、
【0060】
【数4】
【0061】7.想定車両の諸元は、 営業速度 U0 =350km/h=97.2m/s 車両質量 m0 =30000kg (軸重8トンから前頭部2の緩衝器A、排障板3の相当
分を除く) 緩衝器質量 m1 =100kg 排障板質量 m2 =100kg 障害物質量 m3 =100kg (0系、200系新幹線に準ずる。) これら数値を前記各式に代入して次の結果を得る。
【0062】V3 =97.2m/s E2P3 =2.36×105 J E012e =2.35×105 J E0123 =1.56×105 J この内V3 は車両と同じ速度、つまり走行する車両に衝
突した障害物が、車両の排障板や緩衝器に衝突して車両
の走行方向にはじき飛ばされ、走行を続ける車から離れ
る速さが零である。
【0063】このように設定すると、障害物Bを車両の
走行の邪魔をしない程度にはじき飛ばして排障するが、
車両から大きく離れては排障しないので、従来の0系で
3=113m/sであったのに比し、さらに安全側に
なっている。
【0064】またE2P3 は反発係数0、つまり完全塑性
体の障害物Bが崩壊し、排障板3が損傷することによ
り、熱エネルギーに変ずるものであり、車体損傷には及
ばない。
【0065】そこで緩衝器Aに求められる容量は、残る
012eとE0123との大きい方の値であり、2.35×1
5 J=24.0m−tonを備える必要があることに
なる。
【0066】8.緩衝器Aの設計 m3 =100kgの障害物Bの外形は岩石を想定し、直
径420mmの球体とする。また緩衝器Aは前記実施例
に示した硬質塩化ビニル製円筒の管部材を密に配列した
ものとし、前記障害物Bの受圧面にある管部材によって
衝突エネルギーを吸収し緩衝するようにして計算を行
う。
【0067】9.障害物Bの半球部分が受圧面に貫入す
るまでの初期変形 この初期変形段階での管部材7の座屈変形による吸収エ
ネルギーは図9を参照して次式により表される。
【0068】
【数5】
【0069】10.障害物Bの半球部の貫入後の定常変
形 図10を参照して、半球部の貫入後は貫入寸法のみに比
例して吸収エネルギーが増加し、このときの吸収エネル
ギーE2 は、次のようになる。
【0070】
【数6】
【0071】11.座屈応力 上記の場合の平均座屈応力は、図11を参照して障害物
Bの半球部断面内にある管部材7の個々の座屈応力を均
すことによって得られる。
【0072】管部材7は軽量かつ入手の容易な前記実施
例通りのJIS規格品である硬質塩化ビニル製のVE管
を用い、これの諸元を次のように定める。
【0073】長さ l=400mm 外半径 r=38mm(呼び径70mm) 肉厚 t=4.5mm これによりl2 /rt=936>100となる一方、オ
イラー座屈に対しl/k≒16<90となるため、管部
材7の長さが適度に長い場合の設計公式 σc,cr=0.2Et/r を適用できる。
【0074】硬質塩化ビニルの縦弾性係数としてE=3
00kgf/mm2 を用いれば、 σc,cr=0.2×300×4.5/38=7.11kg
f/mm2 を得る。この値は硬質塩化ビニルの圧縮強さ範囲内にあ
り、充分達成することができるものである。
【0075】今、上記VE70を障害物Bの断面積内に
密に配列すれば、図11に示すようになる。
【0076】したがって上項に必要な座屈応力はVE管
24.4本分を均して、
【0077】
【数7】
【0078】となる。
【0079】12.管部材の必要長さ 必要吸収エネルギーは、前述の初期変形および定常変形
を合わせてエネルギーの吸収を達成されるべきであるか
ら、
【0080】
【数8】
【0081】である。
【0082】ここで、単管圧縮テストの結果、有効圧縮
比70%を適用して必要な管部材7の長さとすれば、2
06÷0.7=294、すなわち300mmが実際的な
必要長さになる。
【0083】なお硬質塩化ビニルの前記機械的特性は、
−10℃程度まではあまり変わらない。−20℃を下回
ると脆性が増す。−20℃以上であれば前記設計通りの
特性を発揮することができる。
【0084】しかし低温下での機械的特性が下回って
も、図1に仮想線で示すようにテープヒータ21等を適
宜採用して温度補償を行えば、どのような低温環境にて
も本発明の緩衝装置は有効に働く。
【0085】図12、図13は本発明の第2の実施例を
示している。本実施例は在来線での低速、中速の車両3
1が、踏切でのダンプカー等の大きく重量のある障害物
との衝突を考慮した緩衝装置を示している。
【0086】図に示すように、車両31の前頭部のうち
の正面窓32の下側部分に第1の実施例と同様な管部材
7による緩衝構造を設けている。具体的には管部材7
は、車両31の前頭部を二重壁構造としている前板33
と内板34との間の、腰帯び35、台枠36、側構体3
7、およびドア付き貫通路38の両側にある妻柱39に
よって囲われる範囲31a内に挟み込んで配列してい
る。
【0087】これによって、車両31が大きなダンプカ
ー等と広い範囲で衝突するような場合にも管部材7によ
る第1の実施例と同様な緩衝作用が得られるので、踏切
のある在来線の低、中速車両での衝突時の安全を図るこ
とができる。
【0088】もっとも前照灯35が設けられている部分
への管部材7の配列は省略しているが、前記安全を損な
うことはない。
【0089】また図14は管部材の端部に工夫を施した
第3の実施例を示し、管部材7の初期座屈が起こる端部
に、面取り41を施してある。これにより、この面取り
41を施した範囲での座屈抗力が小さくなるので、管部
材7の座屈による初期の緩衝性を高めることができる。
【0090】同様な目的で図15に示す実施例は、管部
材7の端部を斜めに切断した場合を示している。42は
斜め切断面である。
【0091】さらに管部材7は、図16に示すように二
重に組み合わせ、あるいはそれ以上の多重に組み合わせ
て配列することもでき、この管部材7の組み合わせ数に
よって管部材7の1本分の配列にてどのような座屈抗力
をも、限られたスペース内で得られるようにすることが
できる。
【0092】この場合も、二重ないし多重に組み合わさ
れる管部材7は、同心を保つことにより同時に四角形の
座屈を生じさせることができる。この同心配置を確保す
るために、管部材7の両端部間をスペーサを介して保持
し、位置決めするのが好適である。
【0093】
【発明の効果】本発明によれば、車両の前頭部が障害物
に衝突するときの衝突エネルギーを、この衝突方向に軸
線を向け設けられた各管部材が座屈発生条件範囲内で設
定された肉厚や太さ、長さに応じた所定の座屈抗力と緩
衝ストロークとによって、初期反力少なく前記衝突エネ
ルギーを充分に吸収するとともに緩衝し、乗客や車両の
安全を図ることができ、特に管部材の肉厚や太さを自由
に設定して必要な緩衝スロークを小さく抑え、全体にか
さ張らないものとすることができるので、実用しやす
く、車両のさらなる高速化に対応でき、構造も簡単にな
り小型化と相まってコストが低減する。
【0094】本発明の第2の特徴によれば、第1の特徴
の場合と同様な緩衝作用を、車両の前頭部のほぼ全面に
て発揮し、踏切のある在来線での低、中速車両がダンプ
カー等の大きく重量のあるものと広い範囲で衝突するよ
うな場合の安全を図るのに有効である。
【0095】管部材は薄肉円筒体であると、全緩衝スト
ロークに亘って、所定の単位長さ寸法づつ規則的に確実
に座屈変形するので、前記衝突エネルギーの吸収および
緩衝を、急激な変化なく円滑に達成することができ、乗
客の安全、保護にさらに有効となる。
【0096】管部材が樹脂製であっても、充分な座屈抗
力を発揮して前記衝突エネルギーの吸収および緩衝を行
うことができ、金属材料に比し比重が大幅に小さくなっ
て全体の軽量化を図れるので、前記小型化と相まって、
車両の高速化にさらに適したものとし、さらに低コスト
のものとすることができる。
【0097】管部材の端部に面取りや斜め切断を施した
ものとすると、初期座屈を起こす端部範囲での座屈抗力
が小さくなり、衝撃反力受け部材の強度を高めずに済
み、車両の軽量化および低コスト化を達成することがで
きる。
【0098】管部材が内外二重ないし多重に組み合わさ
れていると、管部材の組み合わせ数によって、所定の座
屈抗力が限られたスペース内で得られ、十分な緩衝性能
を得るために必要スペースが徒に増大するのを防止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された緩衝装置を装備した一実施
例としての新幹線車両の前頭部を示す側面図である。
【図2】図1の前頭部の緩衝器部分を横断して見た断面
図である。
【図3】緩衝器の管部材の配列状態を示す一部の正面図
である。
【図4】管部材の斜視図である。
【図5】管部材の座屈変形の状態を示す図である。
【図6】管部材の座屈試験結果を示すグラフである。
【図7】管部材の別の座屈試験結果を示すグラフであ
る。
【図8】図1の実施例の具体的設計の説明のための概略
構成図である。
【図9】緩衝器の障害物による初期変形段階の説明図で
ある。
【図10】緩衝器の障害物の半球部貫入以降の変形状態
の説明図である。
【図11】障害物に対する受圧面を形成する管部材の本
数を説明する図である。
【図12】本発明の第2の実施例を示す車両の前頭部の
正面図、側面図および平面図である。
【図13】図12に示す車両前頭部の横断面図である。
【図14】本発明の第3の実施例を示す管部材の端部の
断面図である。
【図15】本発明の第4の実施例を示す管部材の横断面
図である。
【図16】本発明の第5の実施例を示す管部材の縦断面
図である。
【符号の説明】
1、31 車両 2 前頭部 3 排障板 4、5 ブラケット 6 保持ケース 7 管部材 41 面取り
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉原 宗明 大阪府東大阪市稲田新町3丁目9番60号 近畿車輛株式会社内 (72)発明者 新谷 雅典 大阪府東大阪市稲田新町3丁目9番60号 近畿車輛株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の受衝側に向く固定面に、この固定
    面から受衝側に突出する管部材を隣接して配列し保持し
    たことを特徴とする車両の緩衝装置。
  2. 【請求項2】 車両の前頭壁面ほぼ全面に、この前頭壁
    面から受衝側に突出する管部材を隣接して配列し保持し
    たことを特徴とする車両用の緩衝装置。
  3. 【請求項3】 管部材は薄肉の円筒体である請求項1、
    2のいずれかに記載の車両用の緩衝装置。
  4. 【請求項4】 管部材は樹脂製である請求項1〜3のい
    ずれかに記載の車両用の緩衝装置。
  5. 【請求項5】 管部材の端部に面取りを施してある請求
    項1〜4のいずれかに記載の車両用の緩衝装置。
  6. 【請求項6】 管部材の端部を斜め切断してある請求項
    1〜4に記載の車両用の緩衝装置。
  7. 【請求項7】 管部材は内外二重ないし多重に組み合わ
    せてある請求項1〜6のいずれかに記載の車両用の緩衝
    装置。
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