JPH06211897A - 免疫グロブリンの精製方法 - Google Patents

免疫グロブリンの精製方法

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JPH06211897A
JPH06211897A JP5006962A JP696293A JPH06211897A JP H06211897 A JPH06211897 A JP H06211897A JP 5006962 A JP5006962 A JP 5006962A JP 696293 A JP696293 A JP 696293A JP H06211897 A JPH06211897 A JP H06211897A
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Koichi Morimoto
康一 森本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】二価反応性を有する免疫グロブリンを、前処理
せずに簡便な操作で短時間に効率よく高純度に一度に大
量に精製する方法を提供する。 【構成】二価反応性を有する免疫グロブリンを、TSK
gel Ether−5PW(東ソー株式会社製)を用
いたHPLC(東ソー株式会社製)にかけ、硫酸アンモ
ニウム含む溶液を用いて、分離溶出させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2種類の異なる抗原特
異性を有する免疫グロブリン(以下、二価反応性を有す
る免疫グロブリンとする)の精製法に関する。さらに詳
しくは、二価反応性を有する免疫グロブリンを含む試料
を、疎水作用を利用したクロマトグラフィにかけること
により、効率よく短時間に簡便にしかも純度良く該物質
を精製する方法に関するものである。
【0002】二価反応性を有する免疫グロブリンは、現
在臨床検査試薬あるいは治療薬として研究されており、
将来非常に期待されているタンパク質である。このよう
に臨床的に多くの分野で応用されうる二価反応性を有す
る免疫グロブリンの高度な精製方法は、特に切望される
ものである。
【0003】
【従来の技術】二価反応性を有する免疫グロブリンの精
製方法はいくつか知られている。なかでも代表的な例
は、試料溶液中のタンパク質の分子量の大小の違いを利
用して分離するゲル濾過法である。この方法はその原理
から分子量が大きく違うタンパク質では非常に簡便に分
離できるが、同等の分子量を有するタンパク質ではそれ
らを分離することは不可能である。F(ab´)2型の
二価反応性を有する免疫グロブリンの分子量は約110
万であり、当然一価反応性を有するF(ab´)2型と
の分離はゲル濾過法では可能である。
【0004】またハイブリド−マ2種類をさらに融合さ
せて得られるハイブリッドハイブリド−マ(クアドロ−
マ)から分泌されるIgG型の二価反応性を有する免疫
グロブリンはH鎖、L鎖の組み合わせから10種類にの
ぼり、その中から目的とする二価反応性を有する免疫グ
ロブリンを選択的に精製分離することは非常に困難であ
る。
【0005】その他にイオン交換クロマトグラフィを利
用する精製法が知られている。詳しくは、二価反応性を
有する免疫グロブリンを含む試料溶液を塩濃度の低い緩
衝液に透析し、カチオン交換樹脂(スルホプロピル(S
P),カルボキシメチル(CM)基を有する樹脂)、ま
たはアニオン交換樹脂(ジエチルアミノエチル(DEA
E),クオ−タナリィアミノエチル(QAE)基を有す
る樹脂)のカラムに吸着させ、塩濃度を徐々に上げた
り、一度に上げたりすることにより、吸着した二価反応
性を有する免疫グロブリンを選択的に溶出させ分離精製
する方法である。
【0006】この方法では多くのF(ab´)2型の免
疫グロブリンは、開始緩衝液で溶出してしまい、選択的
にF(ab´)2型の二価反応性を有する免疫グロブリ
ンを得ることは困難であり、収量の低下は免れない。ま
たカラムにかける前処理として開始緩衝液に透析する操
作は煩雑であり、長時間おこなわなければならないなど
の不都合が生じる。
【0007】最近ヒドロキシアパタイトゲルを用いて、
ハイブリッドハイブリド−マから分泌される二価反応性
を有する免疫グロブリンを選択的に精製する方法が報告
されている(Tada,H. et al.,Hybr
idoma,8,73−83,1989)。しかしヒド
ロキシアパタイトカラムは、高価であり、また耐圧や容
易に劣化する問題などからスケ−ルアップには不向きで
ある。
【0008】一方、二価反応性を有する免疫グロブリン
に対する親和性をもつタンパク質や二価反応性を有する
免疫グロブリンの抗原特異性をうまく利用した精製方法
(アフィニティークロマトグラフィー)も考えられる。
二価反応性を有する免疫グロブリンの定常領域に特異性
を持つ抗体(ポリクロ−ナル抗体、モノクロ−ナル抗
体)や抗原自体を不溶性の支持体に固定化し二価反応性
を有する免疫グロブリンを特異的にかつ可逆的に吸着さ
せた後、ジオキサン(10%)などの有機溶媒、プロピ
オン酸(pH=2.5,1M)、塩酸(pH=2.5 )な
どの酸性の容液、エチレングリコ−ル(50%)、カオ
トロピックイオン(I-,CF3COO-,SCN-,CC
3COO-、pH=7.0〜8.0,3M)等で二価反
応性を有する免疫グロブリンとそれに対する抗体あるい
は抗原との相互作用を減少させることにより、または尿
素(pH=7.0,8M)、塩酸グアニジン(pH=
3.1,6M)等のタンパク変性剤により二価反応性を
有する免疫グロブリンを遊離させ溶出させる。これを2
種類のそれぞれの抗原を固定化したカラムを使うことで
目的とする二価反応性を有する免疫グロブリンを得るこ
とが可能であろう。
【0009】しかしながら、一般的に抗体の活性や収率
の低下は免れ得ないものである。また担体の劣化も早
く、再現性やコストの面でも不利である。当然、大量精
製へのステップアップでも不利である。更に現在、抗体
(免疫グロブリンGクラス)の精製に多用されている比
較的安価なリコンビナントのプロテインAやプロテイン
GにはF(ab´)2型の二価反応性を有する免疫グロ
ブリンはほとんど吸着しないので利用することができな
い。
【0010】大量に高純度な二価反応性を有する免疫グ
ロブリンを得ようとする際に後者の精製方法を使用する
には上述したようにコスト的な問題が大きいので、通
常、大量分取するには前者のイオン交換クロマトグラフ
ィを用いた非特異的な精製方法が用いられる。
【0011】しかしながら前者のイオン交換クロマトグ
ラフィを用いた精製方法で行う場合、前処理として塩濃
度の低い開始緩衝液に透析し、脱塩する操作を必ず行わ
なければならない。よって、タンパク質試料を稀薄溶液
というタンパク質にとっては非常に不安定な条件にさら
すことになる。試料によっては非可逆的に沈殿してしま
うため、クロマトグラフィーの開始緩衝液を高い塩濃度
で始めなければならないという、不都合を生じる場合も
ある。
【0012】また二価反応性を有する免疫グロブリンを
選択的に分離精製することも難しく、1ステップで有効
に精製するには不向きである。つまり、イオン交換クロ
マトグラフィーとアフィニティークロマトグラフィー、
ハイドロキシアパタイトクロマトグラフィーの組み合わ
せによる精製方法となる。
【0013】二価反応性を有する免疫グロブリン産生株
のハイブリッドハイブリド−マを培養したカルチャ−メ
デウムでは濃縮操作が困難である。特に添加されている
フェノ−ルレッド等のpH指示薬の除去は難しく、簡便
で有効な硫酸アンモニウムによる塩析法や限外瀘過膜法
でも十分に除くことができない。これは二価反応性を有
する免疫グロブリンの分離精製に最後まで大きく影響し
ている。またpH指示薬は充填剤に一度吸着するとなか
なか溶離できず、しばしば充填剤の劣化を早めることも
認められている。
【0014】近い将来ヒト型二価反応性を有する免疫グ
ロブリンの大量培養法が確立し、二価反応性を有する免
疫グロブリンを特に癌などの新生生物やウイルス感染細
胞に対する薬剤あるいは薬剤のキャリア−として、治療
面で応用されることが期待されるが、その時は精製法も
製造工程の中で非常に重要なウェイトを占めることは明
らかであり、その方法の開発は欠くことはできない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
精製方法より大幅に利用価値のある二価反応性を有する
免疫グロブリンを精製する方法を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に
関し鋭意検討した結果本発明に到達した。すなわち本発
明は、二価反応性を有する免疫グロブリンを含有する試
料を、疎水性相互作用クロマトグラフィ−にかけて、目
的とする免疫グロブリンを選択的に分離溶出させること
を特徴とする、免疫グロブリンの精製方法である。以
下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0017】本発明では、精製される二価反応性を有す
る免疫グロブリンを製造する方法には特に限定はなく、
例えば化学的に合成して得られたもの、2種類以上のハ
イブリド−マを融合して得られたもの、遺伝子工学的に
調製されて得られたものなどがあげられる。このような
二価反応性を有する免疫グロブリンには、種々の不純
物、例えば通常の一価の反応性を有する免疫グロブリン
などが含まれているが、本発明では、その様な不純物を
疎水相互作用を利用したクロマトグラフィを用いて除去
するものである。
【0018】ここで使用される疎水相互作用を利用した
クロマトグラフィとしては、とくに限定はないが、好ま
しくは、担体としては非多孔性樹脂、セファロース、親
水性ポリマー系樹脂からなるものであり、官能基として
はオリゴエチレングリコール基、ブチル基、フェニル
基、オクチル基、ネオベンジル基などをもつものが好ま
しい。具体的には、TSKgel Ether−5P
W、Phenyl−5PW、Butyl−NPRなどが
上げられる。
【0019】二価反応性を有する免疫グロブリンを含む
試料に、塩を含む緩衝液あるいは塩をそのまま添加し、
塩溶液中でカラムに吸着させ、徐々にあるいは一度に塩
濃度を下げて、二価反応性を有する免疫グロブリンを選
択的に充填剤より分離溶出させることにより精製が行わ
れる。ここで使用される塩は一般に用いられるものでよ
いが、好ましくは硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、
リン酸カリウム、またはリン酸ナトリウムなどがあげら
れる。
【0020】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、従来法に比べてより簡便な操作で短時間に、前
処理せずかつ効率よく高純度にしかも一度に大量に二価
反応性を有する免疫グロブリンを精製することが可能で
ある。
【0021】
【実施例】以下、その条件等、実施例を挙げて詳細に説
明する。しかし、これら実施例のみに本発明は限定され
るものではない。
【0022】実施例1 (1)2種類のマウスモノクロ−ナル抗体から二価反応
性を有する免疫グロブリンの化学的合成 ヒト甲状腺刺激ホルモン(TSH)に対するモノクロー
ナル抗体(以下TS07と省略する,IgG1)を0.
1Mクエン酸緩衝液(pH3.7)に充分透析し、0.
1Mクエン酸緩衝液(pH3.7)にて調製したブタ・
ペプシンをTS07に対して1%(w/w)となるよう
添加した。37℃、2時間限定加水分解し、TS07の
F(ab´)2成分を得た。同様にアルカリフォスファ
タ−ゼに対するモノクロ−ナル抗体(以下AP05と省
略、IgG1)をブタ・ペプシンにて限定加水分解し、
AP05のF(ab´)2を得た。
【0023】AP05のF(ab´)2を100mM塩
化ナトリウムを含む10mM酢酸緩衝液(pH5.5)
にて1mg/mlに調製した。その溶液に10mM β
−メルカプトエタノ−ルを添加してF(ab´)2のH
鎖間のジスルフィド結合を還元した。目的とするAP0
5のFab´をゲル濾過クロマトグラフィ−にて還元
剤、未還元F(ab´)2と分離して得た。Fab´
は、抗原結合部位が1か所であり、一価の抗体である。
すぐさまその溶液に50mMになるように5、5´−ジ
チオビス(2−ニトロベンゼン酸)(以下DTNBと省
略)を添加し、Fab´のスルフィド基にTNBを化学
結合させた。余分なDTNBはゲル濾過クロマトグラフ
ィ−にて除き、Fab´−TNBを調製した。
【0024】一方、TS07のF(ab´)2も同様に
β−メルカプトエタノ−ルにてH鎖間のジスルフィド結
合を還元した。過剰のβ−メルカプトエタノ−ルをゲル
濾過クロマトグラフィ−にて分離し、余分な還元剤を除
去後、ただちに等モルのAP05のFab´−TNBを
加えた。1Mに調製したトリス(ヒドロキシメチル)ア
ミノメタン(pH8.0)(以下Trisと省略)を1
/20容量加え、4℃にて一昼夜反応させた。
【0025】(2)二価反応性を有する免疫グロブリン
の精製 (1)にて反応させた溶液に粉末硫酸アンモニウムを
1.5Mになるように加え、良く撹拌し溶解させた。反
応液は、1.5M硫酸アンモニウムを含むPBSで平衡
化しておいたTSKgel Ether−5PW(7.
5mmI.D.×75mm,東ソー株式会社製)を用い
たHPLC(東ソー株式会社製)にアプライした。50
mlの1.5M硫酸アンモニウムを含むPBSでカラム
を洗浄し、吸着しない成分を溶出させた。
【0026】洗浄後ただちに硫酸アンモニウム濃度を
1.5Mから0MのPBSへの直線勾配で硫酸アンモニ
ウム濃度を30分間かけて下げた。結果を図1に示す。
図中、横軸は溶出時間で、縦軸が280nmの吸光度を
示す。図1のクロマトグラフから主なピ−クは3つ観測
された。溶出時間の早いピ−クから、ピ−ク1、2、3
とした。この時の流速は1.0ml/minで、検出波
長は280nmであった。溶出液は、0.5ml/tu
beでフラクションコレクターにより分画した。
【0027】(3)アルカリフォスファタ−ゼに対する
抗原特異性の有無の検査 未処理マイクロタイタ−プレ−ト(96ウエル・ヌンク
プレ−ト、インタ−メッド社製)の各ウエルに、(2)
で分画した試料をそれぞれPBSで10倍してそれぞれ
50μl加えて、4℃一夜インキュベ−トした。各ウエ
ルの溶液を除去し、PBSに0.4%ツイ−ン(twe
en)−20を含んだ溶液(以下PBS−T)で3回洗
浄した後、0.1%ウシ血清アルブミン(以下BSA)
を溶解したPBS溶液300μlを各ウエルに加えて、
4℃でブロッキング処理しそのまま保存した。
【0028】マイクロタイタ−プレ−トを室温にもど
し、PBS−T溶液で洗浄した後、PBSで5μg/m
lとしたアルカリフォスファタ−ゼ(以下ALPと省略
する)の溶液50μl加えた。この状態で37℃で90
分間放置した。50mM炭酸緩衝液(pH9.8)−1
0mM塩化マグネシウムにて3mg/mlに調製したパ
ラニトロフェニルフォスフェ−ト(PNPP)を、各ウ
エルにそれぞれ100μlずつ添加した。室温で30分
間呈色反応させた後、1Nの水酸化ナトリウム溶液を1
00μl加えて酵素反応を停止させた。
【0029】上記マイクロタイタ−プレ−トを各ウエル
について、波長405nm、対照波長492nmの吸光
強度を自動マイクロタイタ−プレ−トリ−ダ−(東ソ−
株式会社製、MPR−A4、商品名)で測定した結果を
図2の黒丸に示す。図中、左軸に呈色反応の405nm
での吸光度を、フラクションナンバ−を横軸にとり、そ
れぞれの分画の抗体力価を示した。アルカリフォスファ
タ−ゼ活性を有する画分は、ピ−ク1とピ−ク2に認め
られた。
【0030】(4)甲状腺刺激ホルモン(TSH)に対
する抗原特異性の有無の検査 未処理マイクロタイタ−プレ−ト(96ウエル・ヌンク
プレ−ト、インタ−メッド社製)の各ウエルに0.1M
炭酸ナトリウム緩衝液(pH9.6)に溶解した100
μIU/mlのTSHの溶液50μlを加えて、4℃一
夜インキュベ−トした。各ウエルの溶液を除去し、PB
Sに0.4%ツイ−ン(tween)−20を含んだ溶
液(以下PBS−T)で3回洗浄した後、0.1%ウシ
血清アルブミン(以下BSA)を溶解したPBS溶液3
00μlを各ウエルに加えて、4℃でブロッキング処理
しそのまま保存した。
【0031】マイクロタイタ−プレ−トを室温にもど
し、PBS−T溶液で洗浄した後、(2)で分画したそ
れぞれの試料をPBSで10倍して各ウエルにそれぞれ
50μl加えた。この状態で37℃で90分間放置し
た。つぎにペルオキシダ−ゼ標識ヤギ抗マウスIgG
(F(ab´)2特異的;タゴ社製)抗体をPBS−T
溶液で5000倍に希釈し、各ウエルにそれぞれ50μ
lずつ添加した。そのまま室温で90分間インキュベ−
トした後、溶液を除去しPBS−T溶液で3回洗浄し
た。それに、0.3mg/mlの2,2−アジノジ−
(3−エチルベンズチアゾリン硫酸)−ジアンモニウム
塩(ABTS)及び0.01%過酸化水素(H22)を
含有する0.1Mクエン酸緩衝液(pH4.1)から成
る基質溶液を各ウエルに100μl添加し、室温で30
分間呈色反応させた後、200mMシュウ酸溶液を10
0μl加えて酵素反応を停止させた。
【0032】上記マイクロタイタ−プレ−トを各ウエル
について、波長415nm、対照波長492nmの吸光
強度を自動マイクロタイタ−プレ−トリ−ダ−(東ソ−
株式会社製、MPR−A4、商品名)で測定した結果を
図2の白丸に示す。図中、右軸に呈色反応の415nm
での吸光度を、フラクションナンバ−を横軸にとり、そ
れぞれの分画の抗体力価を示した。甲状腺刺激ホルモン
に対する抗体価が認められる画分は、ピ−ク2とピ−ク
3であった。
【0033】(5)TSHとALPの両方に対する抗原
特異性(二価反応性)の有無の検査未処理マイクロタイ
タ−プレ−ト(96ウエル・ヌンクプレ−ト、インタ−
メッド社製)の各ウエルに0.1M炭酸ナトリウム緩衝
液(pH9.6)に溶解した100μIU/mlのTS
Hの溶液50μlを加えて、4℃一夜インキュベ−トし
た。各ウエルの溶液を除去し、PBSに0.4%ツイ−
ン(tween)−20を含んだ溶液(以下PBS−
T)で3回洗浄した後、0.1%ウシ血清アルブミン
(以下BSA)を溶解したPBS溶液300μlを各ウ
エルに加えて、4℃でブロッキング処理しそのまま保存
した。
【0034】マイクロタイタ−プレ−トを室温にもど
し、PBS−T溶液で洗浄した後、(2)で分画したそ
れぞれのピ−クの試料をPBSで10倍して各ウエルに
それぞれ50μl加えた。この状態で37℃で90分間
放置した。つぎにPBSに溶解した50μg/mlのA
LPの溶液100μlを加えて、37℃で90分間イン
キュベ−トした。PBSにて洗浄後、50mM炭酸緩衝
液(pH9.8)−10mM塩化マグネシウムにて3m
g/mlに調製したパラニトロフェニルフォスフェ−ト
(PNPP)を、各ウエルにそれぞれ100μlずつ添
加した。室温で30分間呈色反応させた後、1Nの水酸
化ナトリウム溶液を100μl加えて酵素反応を停止さ
せた。
【0035】上記マイクロタイタ−プレ−トを各ウエル
について、波長405nm、対照波長492nmの吸光
強度を自動マイクロタイタ−プレ−トリ−ダ−(東ソ−
株式会社製、MPR−A4、商品名)で測定した結果を
図3に示す。図中、呈色反応の405nmでの吸光度を
縦軸に、フラクションナンバ−を横軸にとり、それぞれ
の分画の抗体力価を示した。アルカリフォスファタ−ゼ
活性を示す画分は、ピ−ク2のみであり、つまりTSH
とALPの両方に抗原特異性を有することから、このピ
−クが二価反応性を有する免疫グロブリンであることが
示された。以上のことから、疎水性相互作用HPLCを
用いることにより、1ステップで有効に二価反応性を有
する免疫グロブリンを精製することができることが示さ
れた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の(2)における疎水相互作用クロマ
トグラフィのエリ−ションパタ−ンを示す図である。
【図2】実施例1の(3),(4)におけるアルカリフ
ォスファタ−ゼと甲状腺刺激ホルモンに対する抗体価を
示す図である。
【図3】実施例1の(5)におけるアルカリフォスファ
タ−ゼと甲状腺刺激ホルモンに対する二価抗原特異性を
示す図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2種類の異なる抗原特異性を有する免疫グ
    ロブリンを含有する試料を、疎水性相互作用クロマトグ
    ラフィ−にかけて、目的とする免疫グロブリンを選択的
    に分離溶出させることを特徴とする、免疫グロブリンの
    精製方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の方法において、クロマト
    グラフィ−用充填剤が、非多孔性樹脂、セファロースま
    たは親水性ポリマ−系樹脂を担体とするものである方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の方法において、
    2種類の異なる抗原特異性を有する免疫グロブリンが、
    化学的に合成して得られたもの、2種類以上のハイブリ
    ド−マを融合して得られたもの、遺伝子工学的に調製さ
    れて得られたもののいずれかである方法。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれかの項に記載の方
    法において、使用する塩が硫酸アンモニウム、硫酸ナト
    リウム、リン酸カリウム、またはリン酸ナトリウムのい
    ずれかである方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018510868A (ja) * 2015-03-13 2018-04-19 ノビミューン エスアー 二重特異性抗体を精製する方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018510868A (ja) * 2015-03-13 2018-04-19 ノビミューン エスアー 二重特異性抗体を精製する方法

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