JPH06218227A - 排煙脱硫方法及び装置 - Google Patents

排煙脱硫方法及び装置

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JPH06218227A
JPH06218227A JP5031298A JP3129893A JPH06218227A JP H06218227 A JPH06218227 A JP H06218227A JP 5031298 A JP5031298 A JP 5031298A JP 3129893 A JP3129893 A JP 3129893A JP H06218227 A JPH06218227 A JP H06218227A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 湿式石灰法により排煙を脱硫処理する方法に
おいて、水蒸気使用量を低減するとともに、酸化用空気
を吹き込むノズル部のスケーリングを確実に防止する。 【構成】 カルシウム化合物含有スラリーを排煙脱硫用
吸収剤とし、石こう化反応を行なわせるために酸化用空
気をこのスラリーに吹き込む排煙脱硫方法において、吹
込空気に水蒸気を混合した後、さらに水を混合して吹込
空気を増湿冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、亜硫酸ガスを含有する
排煙を湿式石灰法により脱硫処理する方法及び装置の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、カルシウム化合物含有スラリ
ーを吸収剤とし、石こう化反応を行なわせるために酸化
用空気をこのスラリー中に吹き込む排煙脱硫方法が知ら
れている。ところで、従来法のように単に空気をスラリ
ー中に吹き込む場合、空気噴霧ノズルの先端から、同ノ
ズル内側に向けて同ノズル内壁に硬質のスケールが発生
する。このスケールの発生は吹き込まれる空気が水分未
飽和状態であるため、空気ノズル先端部分で同ノズル内
に付着するスラリー飛沫などの乾燥が原因と考えられ
る。空気ノズル先端でスケールによる閉塞やノズル断面
での通気断面の低下は、空気供給源に必要以上の圧力を
必要とするとともにスラリー滞留タンク断面方向の空気
吹き込み量の不均一を生じ、所期の酸化性能の確保がで
きなくなるなどの不都合が生じていた。
【0003】特開昭62−83024号公報には、酸化
空気の水蒸気分圧を、前記スラリー温度の露点における
水蒸気分圧以上にするために、酸化空気中に水蒸気を混
合する方法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の特開昭62−8
3024号公報記載の方法は、酸化空気を吹き込むノズ
ル部のスケーリングを防止することを目的とするもので
あるが、つぎのような問題点を有している。 (1) 高価な水蒸気を多量に使用する。 (2) 水蒸気混合後の空気は温度が高く、空気配管や
スラリー槽内の空気噴霧ノズル部での熱放散のみでは、
水蒸気飽和温度まで低下せず、スケールが生成する。 (3) スケール生成を無くすためには、空気を強制的
に冷やさなければならず、空気冷却器を新たに設置する
必要がある。
【0005】本発明は上記の諸点に鑑みなされたもの
で、水蒸気混合後の酸化用空気に、さらに水を混合する
ことにより、水蒸気使用量を低減か、水蒸気を使用しな
いことにより、ノズル部のスケーリングを確実に防止す
るようにした排煙脱硫方法及び装置を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の排煙脱硫方法は、カルシウム化合物含有
スラリーを排煙脱硫用吸収剤とし、石こう化反応を行な
わせるために酸化用空気を前記スラリーに吹き込むとと
もに、この吹込空気中の水蒸気分圧を前記スラリーの露
点における水蒸気分圧以上にするために水蒸気をこの吹
込空気に混合する排煙脱硫方法において、吹込空気に水
蒸気を混合した後、さらに、吹込空気に水を混合して吹
込空気を増湿冷却することを特徴としている。上記の方
法において、吹込空気に水を余剰に混合し、余剰水及び
水蒸気の凝縮水を、吹込空気とともに多孔ノズルからカ
ルシウム化合物含有スラリー中に均一に吹き込むことが
望ましい。また、本発明の排煙脱硫装置は、カルシウム
化合物含有スラリーを排煙脱硫用吸収剤とし、石こう化
反応を行なわせるために酸化用空気を前記スラリーに吹
き込む排煙脱硫装置において、酸化空気ブロワー9から
吸収塔1内下部の空気噴霧ノズル7間を空気母管14で
接続し、該空気噴霧ノズル7を空気母管14に突込み、
余剰水により空気母管14内に液面をつくり、空気とと
もに余剰水を吹き込むようにしたことを特徴としてい
る。
【0007】図3は、本発明の方法における酸化用空
気、すなわち、水蒸気混合後の酸化用空気にさらに水を
混合した酸化用空気の温度と湿度との関係を示し、図4
は、従来の方法における酸化用空気、すなわち、水蒸気
のみを混合した酸化用空気の温度と湿度との関係を示し
ている。
【0008】図3及び図4は、下記を基本条件としてい
る。 空気圧縮機入口空気 温度:35℃ 湿度:60% 空気圧縮機出口空気 圧力:6500mmH2 O スラリー中の噴出空気 温度:スラリー温度52℃ 空気露点温度55℃ 圧力:大気圧(実際は大気圧より若干高いが、便宜上大
気圧とした。) 供給水蒸気 温度:150℃ 圧力:4kg/cm G
【0009】図4に示すように、酸化用空気の圧縮機吹
込状態のA点(温度:35℃、湿度:60%)を圧縮機
により昇圧する。昇圧されることにより、断熱圧縮等に
より空気はB点まで昇温される(温度:94℃)。この
空気を、吹込部スラリー温度の露点における水蒸気分圧
以上の水蒸気分圧を有するようにするため、水蒸気を混
合し、C点の状態とする(温度:100℃、湿度:0.
115〔水蒸気kg/乾き空気kg〕)。C点の空気をD点
の水蒸気飽和温度まで温度を低下させ、スラリー中に噴
霧する。なお、B点の空気を予め冷却し、温度を低下さ
せた後、水蒸気を混合する方法もある。スラリー温度E
点より温度、湿度共高い空気の状態であるD点の空気
は、スラリー温度近くまで冷却される間に、水蒸気が凝
縮し、噴霧ノズル内面に水分が供給され、洗われること
により、スケール付着を防止する。
【0010】従来の水蒸気のみを酸化用空気に混合する
場合は以上のとおりである。しかし、B点(湿度:0.
022〔水蒸気kg/乾き空気kg〕)の空気を、C点(湿
度:0.115〔水蒸気kg/乾き空気kg〕)の状態にす
るのに、水蒸気混合量は0.093〔水蒸気kg/乾き空
気kg〕必要であり、また、C点(温度:100℃)の空
気をD点(温度:55℃)の状態にするには、冷却器が
必要である。
【0011】これに対して、図3に示す本発明の方法に
おいては、B点の空気は、C′点(温度:99℃、湿
度:0.091〔水蒸気kg/乾き空気kg〕)にするため
の水蒸気の混合でよく、従来技術(図4)で必要な水蒸
気量:0.093kg/乾き空気kgに対し、本発明の方法
では0.069kg/乾き空気kgでよく、25%の水蒸気
使用量の低減が図れる。また、図3のC′点の水蒸気混
合後の空気に水を混合するので、断熱冷却線に沿って空
気は増湿冷却され、D点の水蒸気飽和温度が容易に得ら
れ、空気冷却器等が不要である。
【0012】また、水の混合量は、増湿冷却を確実にす
るため、増湿水分量以上に供給することが望ましく、こ
の余剰水は多孔ノズルからスラリー中に均一に噴霧され
るため、水蒸気の凝縮による水分の洗浄効果と相俟っ
て、スケール付着の防止をより一層確実に行なえる。な
お、余剰水を多孔噴霧ノズルから均一に噴霧させる構成
としては、図2に示すように、空気噴霧ノズル7を空気
母管14内に突込み、余剰水15により母管14内に液
面をつくり、空気とともに余剰水15を吹き込む構成が
有効であることを確認している。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて
さらに詳細に説明するが、本発明は下記実施例に何ら限
定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲にお
いて適宜変更して実施することが可能なものである。
【0014】比較例1 図5に示す従来方法を実施する装置を用いて排煙脱硫処
理を行なった。亜硫酸ガス1000ppm を含む排ガス2
を、8000m N /H 吸収塔1に導入し、石灰石供給ラ
イン8から供給された石灰石によりpH5.2、カルシウ
ム化合物スラリー濃度15wt%(石こう:14.8wt
%、亜硫酸カルシウム0.05wt%、石灰石0.15wt
%)に調整された温度50℃の吸収塔スラリーを、下部
液溜槽4から吸収塔循環ポンプ5によりスプレーノズル
6から吸収塔スラリーを噴霧させ、排ガス中の亜硫酸ガ
スを除去し、清浄な排ガス3として吸収塔1から排出さ
せた。
【0015】また、吸収された亜硫酸ガスは、亜硫酸塩
として吸収塔スラリーに含まれているため、これを硫酸
塩(石こう)にするための酸化用空気は、酸化空気ブロ
ワー9で200m N /H を0.65atg まで加圧し、ア
フタークーラー11で50℃迄冷却した後、温度150
℃、圧力4kg/cm Gの水蒸気17kg/H を、水蒸気供給
ライン10から酸化用空気ラインに混合し、吸収塔下部
液溜槽4の空気噴霧ノズル7から吸収塔スラリー中に噴
出させた。この状態での運転を1週間実施したが、空気
噴霧ノズル内面にはスケール付着は認められなかった。
【0016】一方、酸化空気ブロワー7出口部のアフタ
ークーラー11に、冷却水を入れず、空気温度80℃の
状態で水蒸気17kg/H を混合し、1週間の運転を実施
したところ、図6に示すように、スケール13が噴霧ノ
ズル7内面に発生し、空気流路が狭められ、供給空気量
の低下原因になった。
【0017】実施例1 図1に示す装置を用い、比較例1に対し、酸化用空気の
吸収塔スラリーへの吹込方法を変えて実施した例を以下
に示す。酸化用空気200m N /H をブロワー9で0.
65atg 迄昇圧し、80℃まで昇温された部分に、水蒸
気14kg/H を混合した後、工業用水供給ライン12か
ら更に工業用水10kg/H を混合し、吸収塔1下部液溜
槽4の空気噴霧ノズル7から吸収塔スラリー中に噴出さ
せた。この状態での運転を1週間実施したが、空気噴霧
ノズル7内面には、スケール付着は認められなかった。
【0018】また、工業用水及び水蒸気共に酸化用空気
中に混合せず、1週間運転した結果、噴霧ノズル7内面
にスケールが生成されていたが、スケールを除去せず、
そのままの状態で、工業用水及び水蒸気を前記と同じ量
で1日運転した結果、スケールは完全に除去されてお
り、本発明の方法はスケール除去にも効果があることが
確認できた。
【0019】以上の実施例1での空気噴霧ノズル部での
圧力は1.45ata 、吸収塔スラリー温度は50℃であ
り、スラリー温度50℃での飽和水蒸気分圧は92.5
mmHgであることから、露点での水蒸気量は、
【0020】200〔m N /H 〕×92.5〔mmHg〕÷
(1.45×760−92.5〔mmHg〕)×18〔kg/
kg・mol 〕÷22.4〔m N /kg・mol 〕=15〔kg/
H 〕 であり、比較例1では露点以上の水蒸気混合量で、実施
例1では露点以下の水蒸気量で工業用水にて露点以上と
したものである。なお、実施例1では工業用水を酸化用
空気に混合する場合について説明したが、工業用水に限
ることなく、他の水を使用することも可能である。
【0021】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 水蒸気混合後の酸化用空気に、さらに水を混合
し、この空気を増湿冷却するので、混合水蒸気量の低減
を図ることができる。 (2) 水蒸気飽和温度の空気を容易に得ることがで
き、従来方式におけるような空気冷却器が不要である。 (3) 請求項2の場合は、混合した水の余剰分が多孔
ノズルから均一に噴出されるので、水蒸気の凝縮水によ
る洗浄効果と相俟って、スケール付着の防止をより一層
確実に行うことができる。 (4) 請求項3の場合は、混合した水の余剰分が多孔
ノズルから均一に噴出されるので、ノズルのスケール付
着の防止を確実に行うことができるとともに、水蒸気を
使用することもなく実施できるため、ランニングコスト
の大幅削減が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排煙脱硫方法を実施する装置の一例
(実施例1)を示す系統的説明図である。
【図2】本発明の排煙脱硫装置における空気噴霧ノズル
まわりの一例を示すもので、下部液溜槽に接続した空気
母管、空気噴霧ノズル及び余剰水の関係を示す断面説明
図である。
【図3】本発明の方法における酸化用空気、すなわち、
水蒸気混合後の空気に水を混合した空気の温度と湿度と
の関係を示すグラフである。
【図4】従来の方法における酸化用空気、すなわち、水
蒸気のみを混合した酸化用空気の温度と湿度との関係を
示すグラフである。
【図5】比較例1(従来方式)で用いた装置の系統的説
明図である。
【図6】比較例1における空気噴霧ノズル内の状態を示
す断面説明図である。
【符号の説明】
1 吸収塔 2 排ガス 3 排ガス 4 下部液溜槽 5 吸収塔循環ポンプ 6 スプレーノズル 7 空気噴霧ノズル 8 石灰石供給ライン 9 酸化空気ブロワー 10 水蒸気供給ライン 11 アフタークーラー 12 工業用水供給ライン 13 スケール 14 空気母管 15 余剰水

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルシウム化合物含有スラリーを排煙脱
    硫用吸収剤とし、石こう化反応を行なわせるために酸化
    用空気を前記スラリーに吹き込むとともに、この吹込空
    気中の水蒸気分圧を前記スラリーの露点における水蒸気
    分圧以上にするために水蒸気をこの吹込空気に混合する
    排煙脱硫方法において、 吹込空気に水蒸気を混合した後、さらに、吹込空気に水
    を混合して吹込空気を増湿冷却することを特徴とする排
    煙脱硫方法。
  2. 【請求項2】 吹込空気に水を余剰に混合し、余剰水及
    び水蒸気の凝縮水を、吹込空気とともに多孔ノズルから
    カルシウム化合物含有スラリー中に均一に吹き込むこと
    を特徴とする請求項1記載の排煙脱硫方法。
  3. 【請求項3】 カルシウム化合物含有スラリーを排煙脱
    硫用吸収剤とし、石こう化反応を行なわせるために酸化
    用空気を前記スラリーに吹き込む排煙脱硫装置におい
    て、 酸化空気ブロワー(9)から吸収塔(1)内下部の空気
    噴霧ノズル(7)間を空気母管(14)で接続し、該空
    気噴霧ノズル(7)を空気母管(14)に突込み、余剰
    水により空気母管(14)内に液面をつくり、空気とと
    もに余剰水を吹き込むようにしたことを特徴とする排煙
    脱硫装置。
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