JPH0621868B2 - ヘテロダイン検波結像系及び該結像系を用いた光断層像画像化装置 - Google Patents

ヘテロダイン検波結像系及び該結像系を用いた光断層像画像化装置

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JPH0621868B2
JPH0621868B2 JP1250036A JP25003689A JPH0621868B2 JP H0621868 B2 JPH0621868 B2 JP H0621868B2 JP 1250036 A JP1250036 A JP 1250036A JP 25003689 A JP25003689 A JP 25003689A JP H0621868 B2 JPH0621868 B2 JP H0621868B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は生体等の散乱光中に埋もれた試料により吸収さ
れた情報光を高解像度で検出することができるヘテロダ
イン検波結像系及び光断層像画像化装置に関する。
〔従来の技術〕
生体組織のような散乱体に光を照射した際、180゜向
かい合わせで受光すればある程度直進光を取り出すこと
ができるが、今のところ、その空間分解能はあまり良い
とはいえない。
X線と光とでの空間分離能の差は今のところ埋めること
はできない。しかしながら光、特に近赤外光を用いる
と、血液中のヘモグロビンから組織酸素濃度のイメージ
ングができるはずである。これらは他のNMR−CTや
X線CTと異なった情報を与えてくれるであろう。
例えば、第22図において物体Oが散乱体をあまり含ま
ない、比較的透明に近いものであった場合には、フィル
タ340を通して特定波長成分光を選択し、レンズL1
の焦点位置に置かれたリング状のスリット341から光
を被測定物体Oに照射し、対物レンズL2 で拡大像を面
Pに結像して観察することができる。レンズL1 の焦点
位置に置かれたリング状スリット341を使用すること
により、第23図に示すように物体Oに様々な方向から
光を照射したこととなり、一度に各方向から見た物体O
の像I1 、I2 …を観察することが可能である。
また、3〜5cmの厚さの組織ならばわれわれは透過して
きた光を検出することができる。このことは“光−レン
トゲン写真”を診断に使えることを意味する。女性の乳
房は組織が比較的均一であり光が透過しやすく、またそ
の形状から透過光の検出(厚さ:〜3cm程度)が容易で
あり、古くから乳ガンの診断に、Diaphanography(Light
scanning) という名で用いられてきた。このような従来
の診断装置について第24図により説明する。
第24図は従来の光吸収分布像を得る装置構成を示す図
である。図中、401はスキャンヘッド、403は人
体、405はビデオカメラ、407はA/Dコンバー
タ、409は近赤外光フレームメモリ、411は赤色光
フレームメモリ、413はプロセッサ、415はカラー
変換処理部、417はエンコーダキーボード、419は
D/Aコンバータ、421はプリンタ、423はテレビ
モニタ、425はビデオテープレコーダである。
赤色光(主に血液中のヘモグロビンが強く吸収する)と
近赤外光(血液、水分、脂肪、その他が吸収する)を交
互にライトガイドを介してスキャンヘッド401により
人体の被測定部位、例えば乳房に照射しつつ走査する。
図では下から上方へ光が照射されている。その結果乳房
全体が明るく光り、この透過像をビデオカメラ405で
捉え、A/Dコンバータ407でデジタル信号に変換
し、デジタルスイッチを介して近赤外光、赤色光をそれ
ぞれフレームメモリ409,411に取り込み、両フレ
ームメモリのデータから、プロセッサ413で近赤外光
および赤色光の強度比を演算し、さらにカラー変換処理
してアナログ信号に変換し、プリンタやテレビモニタ、
ビデオテープで光吸収分布像を観測する。
この装置においてはスキャンヘッド401からの光は平
行光ではなく、恰も懐中電灯で照らしたのと同じように
組織(乳房)で拡がっており、これをビデオカメラのよ
うな2次元検出器で受けるので分解能はあまり良くな
い。
この点を改良し、コリメートした照射−受光システムを
用いた例を第25図により説明する。
第25図はコリメートした照射−受光系を使用した従来
の光吸収分布像を得る装置構成を示す図である。
この例においては、光源にレーザ光を使用し、光ファイ
バ433でレーザ光を導いて測定対象435に照射し、
その透過光をファイバコリメータ437で捉えて検出器
443で電気信号に変換し、前処理回路445、A/D
コンバータ447、インターフェース449を介してコ
ンピュータ451で信号処理する。この場合に照射用光
ファイバ433と検出用のファイバコリメータ437を
モータ439で同期してスキャニングすることにより測
定対象各部位の光吸収分布像を得てモニタ453で観察
している。
なお、光源は赤色光として633nmのHe−Neレー
ザー、近赤外光として830nmの半導体レーザーを用
いる。この診断装置は1977年,Jobsisらがネ
コや人の頭部に近赤外光を照射して透過した光の検出に
成功し、その透過光量が動物の呼吸状態で変動すること
を報告した。700〜1500nmの波長の近赤外光は
ネコの頭程度の大きさの組織であれば5mW程度の照射
光量で十分に透過した光を検出でき、この光量は現在の
レーザーの安全基準の約1/50以下である。また、わ
れわれが海岸で浴びる近赤外光の約1/10程度でもあ
り非常に安全である。
〔発明が解決すべき課題〕
ところで、生体等に光を照射した場合、その透過光には
試料による吸収と散乱が生ずる。
第26図はTwersky の散乱理論曲線を示す図であり、赤
血球浮遊液の吸光度とヘマトクリプト濃度との関係を求
めたもので、波長940nmのレーザ光を照射したとき
得られる透過光強度及び透過光の散乱成分と吸光度成分
とを示したものである。
第26図から分かるように、透過光には吸光度成分に大
きな散乱成分が重畳されている。散乱成分は方向性がな
いため、いろいろな部位からの散乱光が含まれてしま
い、光断層像をぼけたものにしてしまう性質がある。そ
のため単に透過光を検出してもこの散乱成分のために必
要な情報の吸光度成分を精度よく検出することができな
い。
第27図は生体等の試料の光学的性質を説明するための
図である。
例えば、第22図の場合には物体Oが散乱成分を含ま
ず、言わば元々見えるものを観察しているにすぎない
が、実際には観察対象である試料460は、光の波長に
対して十分小さいレイリー散乱体460a、光の波長同
程度の大きさのミー散乱体460b、観察対象である目
的とする光吸収を生じる光透過情報体460c、光を拡
散させる拡散物体460d、ランダムな回折を生じさせ
る回折格子460e等からなっていると等価と考えるこ
とができる。こうした試料に対してレーザ光学系461
を通してコヒーレントな平面波を照射したときの出射光
中には透過光以外にレイリー散乱、ミー散乱、拡散光、
ランダムな回折光等が含まれ、これらの中から光透過情
報体460cからの透過光のみを検出することは従来不
可能であった。
第28図は有限開口の正弦波格子によって生じたフレネ
ル回折波を示す図である。
平面波を有限開口に照射すると、透過光470の外にサ
イドバンド471、472が生じる。したがって、ラン
ダムな回折格子では透過光を観察しようとしてもサイド
バンドの影響がでるため高感度の検出は困難である。
第29図はランダムな散乱物体にコヒーレント光を照射
したとき反対側の観測面における輝度分布を示す図であ
る。
生体のような散乱物体にレーザ光のようなコヒーレント
光を照射すると、第29図(a)に示すように観測面にお
いてはランダムな回折像が現れる。そして、散乱物体か
らの透過光をレンズLで結像させると、ランダムな回折
像がのるため、生体等の観測したい部分の像を高解像で
見ることはできない。
第30図は拡散反射面の状態に応じた反射光の輝度分布
を示す図であり、第30図(a)は極座標表示したもの、
第30図(b)は直角座標表示したものである。
図において、Jは完全拡散面からの反射光輝度分布、G
はつやのある面からの反射光輝度分布、Pはつやのない
面の反射光輝度分布を示しており、つやのある面では所
定方向において広がりのない鋭いピークが得られるが、
つやがない面では輝度分布が広がりを見せ、面の状態に
よって輝度分布が変化し、反射光を利用した観察の場合
には面の状態に大きく左右されることが分かる。
以上のように、コヒーレント光を使用して光吸収分布に
よる断層像を観察する場合には各種散乱体の影響で必要
な情報光が埋もれてしまうため高解像度の像観察ができ
なかった。
本発明は上記課題を解決するためのもので、光が吸収さ
れて透過情報光が多くの散乱成分に埋もれている場合に
も、比較的太く、且つ短い受光素子を使用して散乱成分
の中から必要な情報光を検出することができ、生体等の
光断層像を画像化することができるヘテロダイン検波結
像系及び光断層像画像化装置を提供することを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明のヘテロダイン検波結像系は、試料を透過したレ
ーザ光と、該レーザ光と周波数の異なるレーザ光とを合
成する合成手段と、入射開口径を少なくとも波長より大
きくした入射端及び出射端を有し、前記合成手段で合成
した光が入射され、散乱光を減衰させてフラウンフォー
ファ回折像を出射端より取り出すようにした光の伝播領
域の最小空間分解単位を形成する複数の高指向性受光素
子と、各高指向性受光素子からの出射光のうち合成した
ビート成分を検出する検出器とを備え、前記複数の高指
向性受光素子により、試料から伝播する光の伝播領域を
複数に分割するとともに、出射端間の干渉を生じさせ
ず、干渉が生ずる空間領域を各高指向性受光素子自身内
に限定して混合光のビート成分を検出することにより、
各高指向性受光素子のフラウンフォーファ回折像の0次
成分を観測して透過直線光を選択的に検出することを特
徴とする。
本発明の光断層像画像化装置は、試料を移動させるステ
ージと、所定の周波数差を有する2つのレーザ光の一方
を試料に照射し、その透過光と他方の光とを合成する手
段と、入射開口径を少なくとも波長より大きくした入射
端及び出射端を有し、前記合成手段で合成した光が入射
され、散乱光を減衰させてフラウンフォーファ回折像を
出射端より取り出すようにした光の伝播領域の最小空間
分解単位を形成する複数の高指向性受光素子と、高指向
性受光素子により散乱光を減衰させ、異なる高指向性受
光素子の出射端間の干渉が生ずる空間領域を最小空間分
解単位である高指向性受光素子自身に限定する手段と、
高指向性受光素子からの出射光のうちビート成分を検出
することにより、各高指向性受光素子のフラウンフォー
ファ回折像の0次成分を観測して透過直進光を選択的に
検出する検出器と、検出した信号を演算処理する手段
と、処理結果を表示する表示手段とを備えたことを特徴
とする。
〔作用〕
カメラのような結像法は、単眼のレンズに結像する光を
全て見込んで結像している。そのため、光の伝播する光
路中に拡散物体があると、物体試料に吸収された透過情
報光であれ、物体試料で反射された反射情報光であれ、
伝播する光は散乱のため混信をおこし、像は不明瞭とな
り観測できなくなってしまう。本発明は、試料を透過し
たレーザ光と該レーザ光と周波数の異なるレーザ光とを
合成し、合成した光が入射され、試料から伝播する光領
域を受光素子で複数に分割し、受光素子で散乱光を減衰
させ、異なる受光素子の出射端間の干渉が乗ずる空間領
域を受光素子自身に限定し、受光素子からの出射光のう
ちビート成分を検出することにより、各受光素子のフラ
ウンフォーファ回折像の0次成分を観測して透過直進光
を選択的に検出する。即ち、像として求めるべき光の伝
播領域を最小空間分解単位で複数に分割し、分割した最
小空間の分解単位の間は混信のないようにして、しかも
分割した各々の空間毎に、透過直進光の透過強度を求
め、求めた値より像を再生する。また、本発明は、試料
を透過したレーザ光と、これと周波数の異なるレーザ光
とを合成し、合成した光を、光の伝播する領域を複数に
分割し、各分割領域を異なる点間の干渉が生ずる最小空
間分解単位内に限定する受光素子で受光してフラウンホ
ーファ回折像を生じさせ、レンズを用いた受光素子の場
合はn次の回折像まで検出する。これは0次のフラウン
ホーファ回折像の大きさが1mm以下になると0次回折像
だけをとり出すのが困難になる。そこで回折像を取り出
すピンホールをmm単位の大きさにしn次光まで取り込
む。そして合成した光のピート成分を取り出すことによ
り、散乱成分から透過像を分離して検出することができ
るので、生体等の試料を透過した光のように散乱成分が
非常に大きい場合でも吸収体の情報を得ることができる
ので、光CT等に適用して多大の効果を得ることが可能
である。
〔実施例〕
まず、本発明の基本原理を説明する。
第4図に示すように、有限な大きさを持つ準単色1次光
源σによって照明された平面上に、固定点P2 と可動点
P1 における振動の相関を記述する干渉度(複素コヒー
レンスファクタ)は、P2 を中心とする回折像内の対応
する点P1 における正規化された複素振幅に等しく、こ
の回折像は、光源と同じ大きさで同じ形をした回折孔に
よって光源を置き換え、その開口をP2 に収束し、波面
上の振幅が光源の強度に比例する球面波によって満たさ
れた時できるもので、Van Cittert−Zer
nikeの定理と呼ばれるものである。この定理に基づ
き結像式が誘導される。
簡単のため2次元的扱いとし、第5図(a)に示すように
σ上、点Xにある微小光源dxを考え、dxからの光は
コヒーレントであり、レンズLc 、物体Oを通過後L
上、Xを中心(0周波数)とするスペクトルO(s)を
作る。σとLとは同じ座標Xで表され、O(s)の原点
はXにあるため、Lを通過しうる成分はその一部分であ
る。次に、第5図(b)に示すように瞳関数をfとし、レ
ンズ吸収、波面収差をそれぞれa(s)、W(s)とす
ると、 f(s )=a(s)e-i( 2 π/λ )w(s) (|s|≦1)……(1) で表される。ただし(1)式のf(s)の原点は瞳と光軸
との交点Oにしている。従って、f(s)を通過しうる
スペクトルはO(s−X)f(s)である。点Xの強度
が1であればこの瞳を通過したスペクトルはレンズLに
よってフーリエ逆変換され、すなわち像面の像の複素振
幅は o′(u′) =∫0(s-x )f(s)e2 π iu ′ s ds ……(2) したがってdxによって像面上に生じた強度は i(u′)dx =|∫0(s−X)f(s)e2 π iu ′ s ds|2 ……(3) (3)式はまた、次のごとく解釈できる。即ち、像面上の
像の複素振幅o′(u′)は ただし、(4)式では変数sをs′に変更してある。
また、瞳関数は有限であるが、そのほかでは0であるか
ら積分の上下限を±∞とした。(4)においてs′−X =f
′とすれば、ds′=df′であるので、 同様に変数をs″と書き直し、s″−X=f″とおき、
o′(u′)の複素共役をo′*(u′)とすれば、 i(u′)dX =o′(u′)o′*(u′)dX ……
(7) これを有効光源σ (X)全部で積分すれば、 ここで(7)式に(5)、(6)式を代入し、それを(8)式に代入
すれば、 I(u′)=∫σ(X)dX∬0(f′)0*(f″)×f(f′+X)f*(f″+X)e2 π
iu ′ (f ′ -f ″ ) df′df″ =∫∫∫σ(X)f (f′+X)f*(f″+X)×0(f′)0* (f″) e2 π iu ′ (f ′
-f ″ ) df′df″dX……(9) ここでXを含む積分を分離すれば、 ∫σ(X)f (f′+X)f *(f″+X)dX =T(f′,f″) ……(10) このTをクロスモデュレーション係数と称する。これを
(9)式に代入すれば次の結像式を得る。
(11)式は物体スペクトルをO(s)としたとき、スペク
トルO(f′)とO* (f″)とのビートによって生じる
干渉縞に重みT(f′,f″)を乗じたものを全体の周波数
で積分したものが像I(u′)となることを意味してい
る。T(f′,f″)は、f′−f ″のみの関数ではなく、
f′−f ″が同じであっても、f′、f ″が位置によって
異なり、そのため結像式はビート周波数f′−f ″=fが
同一であっても、T(f′,f ″)は、f ′,f ″によっ
て異なるため、同じT(f′,f″)を用いることができな
い非線形写像系であり、一般には結像解折は困難であ
る。
例えば、第6図に示すように、物体面Σ0 の微小な孔3
を通して光を透過させたとすると、レンズ系2を通して
結像面Σi ではある点を中心としてリング状に広がった
すそのを有する光強度分布を示すことになり、物体各点
からの光は結像面において互いに干渉してしまい、それ
らの影響をすべて積分しなければ像解折を行うことがで
きない。
この結像式が解けるのは次のような場合である。
(a)インコヒーレント系でσ(x)が無限大の場合 T(f′,f″)は、f=f ′− f″のみの関数で系は線形
となり、このときのT(f)をレスポンス関数と称す
る。インコヒーレント光による結像は、第7図に示すよ
うに物体面Σ0 の微小領域5がレンズ系2を通して結像
面Σi において点4に結像する。このとき結像面におけ
る光強度は広がりをもたずに点4に鋭いピークを生ず
る。したがって物体の各点が結像面において互いに干渉
することなく独立して結像する。
(b)コヒーレント系でσ(x)が点光源の場合 T(f′,f″)=constであり、結像式(11)は解け
る。このときのT(f)をレスポンス関数と称する。
(c)近似的線形系の場合 部分的コヒーレント系であり、かつ物体が大部分透明で
あり、淡い像または微小物点が散在する場合であり、大
部分の照明光はまっすぐ物体を透過する。したがって、
零次スペクトルのみ大きく、他の高次スペクトルは微小
で、ビートf=f ′− f″の成分は無視でき、主として
f ″=0のスペクトルとf ′のスペクトルのみのビート
成分によって像は生ずるのでf ′=fとなり、fのみに
よって系の写像特性を近似的に記述できる。この解折結
果より(a)の場合は光の伝播光路中に散乱物体もな
く、光源がインコヒーレントな場合に該当し、顕微鏡の
投影光学系の結像に相当する。(b)の場合は、光の伝
播光路中入射散乱物体もなく、光源がコヒーレントな場
合に相当する。(c)の場合、弱い散乱乱物体が途中に
あるが、ほとんど中の像が見える場合に相当する。即
ち、この解折結果は、光路途中に散乱物体がある本発明
で対象とするような試料の場合、単眼レンズでは観測不
可能であることを示している。
そこで、本発明は単眼レンズで透過情報光を一度にすべ
て取り込むことをやめ、一種の複眼レンズにも似た画像
情報を試料から伝える光の伝播する領域を複数の空間に
分割し、画像を両生するときに分割された空間の間の混
信をなくし、しかも散乱光を減衰させて除去し、直進光
を選択的に検出して散乱で生じた光の混信を実質的に解
除して画像を結像させるものである。
そのために、最小空間分解単位となる受光素子を用い、
該受光素子に入射される試料に透過したレーザ光と周波
数の異なるレーザ光との合成光から散乱光を減衰させ、
受光素子で複数に分割された空間を掃引して検出するこ
とにより、実質的に異なる最小空間分解単位間の混信を
なくして像を再生する。
また、光の伝播する領域を複数に分割して、分割した異
なる最小空間分解単位で混信がなく、散乱光を減衰させ
て除去し、しかも同時並列処理が行えるように、多数の
受光素子を束ねて、各受光素子それぞれのビート成分を
検出し、ビート成分の大きさの分布より像を両生する。
即ち、ヘテロダイン同時並列処理による像再生を行うも
のである。
これらは、いずれも単眼レンズの結像に比べ、空間分解
能を悪くした代償として散乱による混信を解除してい
る。従って、散乱が大きい程、開口の大きな受光素子が
必要で、逆に単眼レンズと同じ空間分解能に近づくと、
散乱による混信が入って来て像の再生が困難となる。
ところで、第8図(a)に示すように、開口10を通して
レーザ光を透過させた場合、散乱光は開口10に無数の
点光源11が存在していると考えることができ、レーザ
光は直進する平面波として考えられ、これらは入射光と
同じ方向に進行する平面波と球面波として広がってい
く。すなわち、第8図(b)に示すように、散乱光の放射
パターンは球面状であり、平面波として伝播する透過光
の放射パターンは鋭い指向性を有する。そして、充分距
離が離れた面P3 ではフラウンホーファ回折像が観測さ
れ、平面波は、透過光17として示すように0次スペク
トルが非常に大きく、高次スペクトルが小さい強度分布
を示す。一方、球面波による散乱光18は図示のように
フラットな強度分布を示すが、中間にレンズ13を配置
した場合には散乱光19も0次スペクトルが比較的大き
い回折像パターンとなるが、平面波はレンズの焦点面に
フラウンフォーファ回折像となる。このフラウンホーフ
ァ回折像が得られる位置においては、第8図(a)からも
分かるように散乱光は充分減衰し、平面波の0次スペク
トルは充分に大きい。従って、光の伝播する領域を複数
に分割し、分割した最小空間分解単位内で開口より充分
離れた距離でフラウンフォーファ回折像の0次スペクト
ルを検出するか、最小空間分解単位としてレンズを用
い、焦点面でフラウンフォーファ回折像の0次スペクト
ルを検出すると、散乱光は充分減衰し、直進する略平面
波が検出できる。最小空間分解単位の分割された全ての
空間に対し、フラウンフォーファ回折像の0次スペクト
ルの分布を求めて像を再生すると、散乱媒質中の吸収像
が得られる。
しかしながら、フラウンフォーファ回折像を観測できる
距離は、開口が10mmのとき600m、1mmのとき
6mと非常に大きな距離が必要となり、実現するのに実
用的でない。そこで、平面波のヘテロダイン検出が、ビ
ーム径の開口によるフラウンフォーファ回折像の0次ス
ペクトルの検出と等価である性質があることを利用し
て、ヘテロダイン検出と受光素子を併用する。このよう
にすることにより、受光素子を短くすることができると
共に、受光素子により散乱光を減衰させるため、ヘテロ
ダイン検出の際、雑音を小さくでき、感度を向上でき
る。しかも、複数の受光素子を束ねたものと、ヘテロダ
イン検出を併用すると、ヘテロダイン検出だけでは不可
能であった同時並列処理が可能となる。
一方、レンズを用いたフラウンホーファの0次の回折像
は、一般にmm以下となり0次だけを取り出すことが困難
である。そこでn次の回折像まで取り込んで散乱光と透
過光を受光素子である程度分離し、完全に直進光を選択
分離する手段としてヘテロダイン方式を採用することに
した。
これらは、フラウンホーファ回折像の0次スペクトルの
みをヘテロダインのビート成分として観測すれば、その
光強度は大きいので十分観測物体の情報を取得できると
ともに散乱成分を殆ど除くことができ、かつ平面波の高
次スペクトルが他の位置に影響を及ぼすこともなくなる
ので前述したレスポンス関数を線形化して結像解析を簡
単化することができる。すなわち、第9図に示すように
光源σからRだけ離れ、フラウンホーファ回折像が観測
可能な面Pにおいて、微小光源Sijによる面Pにおける
光強度は、微小光源Sijに対応する光軸方向のPijのみ
検出し、P1 、P2 等の他の位置では検出しないように
する。
例えば、円形開口の場合のフラウンホーファ回折像は、
第10図に示すようなものである。図中、実線波形は電
解強度、破線波形は光強度を示している。
円形開口のピンホールの場合、十分離れた位置において
は第10図(a)に示すようなフラウンホーファ回折像が
観測される。これは第10図(b)に示すようにAiry
のdiskと呼ばれる複数の暗輪と各暗輪間の明るい領
域からなり、第1暗輪内のA領域、すなわち0次スペク
トルの部分が最も明るい領域である。そこで、開口を基
本とする受光素子でヘテロダイン検出をすることによっ
て、0次元スペクトルのみがヘテロダインのビート成分
として検出され、レンズを用いた受光素子では、0次ス
ペクトルの幅のn倍に等しいピンホール孔径、すなわち
第1暗輪径のピンホールのn倍の大きさを有するスリッ
ト1を配置して像観測を行えば0次スペクトルのみがヘ
テロダインのビート成分として検出され、高次スペクト
ルを除くことができ、各点についてこのような検出を行
えば異なる位置における干渉が起こらない、すなわちV
an Cittert−Zernikeの定理が像形成
に及ばないようにすることができ、光CTのように散乱
光の中に微小な情報光が含まれている場合に、散乱光か
ら情報光のみを分離して検出することができる。勿論、
ピンホール内ではVan Cittert−Zerni
keの定理が成立するがこの定理が成立する領域を最小
空間分解単位内に限定するようにする。
平面波の場合、フラウンホーファ回折像ができる条件
は、光源の開口径をr、伝播処理をzとしたとき、 z≫r2 max /2λ (12) で表せる。したがって、(12)式を満足するような距離に
してフラウンホーファ回折像をつくり、ヘテロダイン光
検波するようにすればよい。
円形開口のピンホールの回折像は、 で表される。但しDrはピンホールの半径、J1はベッセル
関数、λは波長、zは光軸上の長さである。Airyの
diskの第1暗輪の半径Δρは、 Δρ=0.61×λz/Dr で表され、第暗輪までに全光量の84%が含まれ、ピン
ホールによる第1暗輪内を取り込むようにすれば平面波
の損失は16%で検出することができる。一方、球面波
は距離の2乗に反比例して減衰するのでフラウンホーフ
ァ回折像の0次スペクトルのみ取り込むことにより高解
像度の像観察を行うことができる。
ところで、このようにしてフラウンホーファ回折像の0
次スペクトルのみ取り込むことをピンホールと同じ径の
管で実現しようとすると、非常に細くて長い細管が必要
となる。
また、レンズを用いた場合レンズの径が大きくなる程Δ
ρは小さくなり、普通のレンズ系を用いた場合、mm以下
の非常に小さなものとなる。したがって、ピンホールで
0次だけを取り出すことは困難となる。そこでピンホー
ルの穴を0次回折光より大きくしてヘテロダインで0次
だけを取り出す。即ち、本発明では試料を透過したレー
ザ光と、局部発振光とを混合した光のフラウンホーファ
回折像をのビート成分を観測することにより、比較的短
く、かつピンホール径も比較的大きい受光系でフラウン
ホーファ回折像の0次スペクトルのみ検出するようにし
たものである。
第1図は本発明の構成を示す図である。図中、01はレ
ーザ光源、Sは試料、02は局部発振光源、03はハー
フミラー、04は高指向性光学系、05は光検波器、0
6はフィルタである。
図において、レーザ光源01と局部発振光源02とは波
長を異ならせてあり、試料Sを透過したレーザ光源01
からの光と、局部発振光源02からの光とをハーフミラ
ー03で合成し、合成光を後述する高指向性光学系04
で受光する。高指向性光学系04は、例えばピンホール
P1 、P2 を有し、検波器でフラウンホーファ回折像を
検出し、フィルタ6でレーザ光源01と局部発振光源0
2からの光のビート成分を検出する。
フラウンホーファ回折像の信号光の振幅は、例えば円形
開口、矩形開口、円環開口の場合それぞれ次のようにな
る。
円形開口…2J1 (X)/X 矩形開口…sinX/X 円環開口…J0 (X) ここにJ0 、J1 はベッセル関数、Xは光学系により決
まる値である。
受光面で試料透過光と局部発振光の光のフラウンホーフ
ァ回折像がそれぞれ第2図のA1 、A2 であるとする
と、フィルタ06を通して検出されるビート成分は図の
斜線部となる。ビート成分はフラウンホーファ回折像A
1 、A2 の積として検出されるので、0次スペクトルの
重なり部分の面積に対応し、A1 、A2 が一致した場合
に最大になり、位置がずれるとそれに応じて小さくな
る。したがって、レンズを用いない受光素子からなる高
指向性光学系の場合は勿論、レンズを用いた受光素子の
場合、回折像を取り込むピンホール径がn次スペクトル
まで取り込める程大きくても検出される信号はビート成
分であるので高次成分は検出されない。このビート成分
の信号強度は、受信光の開口形状と局部発振光の開口形
状の組合せによっても異なり、第3図に示すように両者
の振幅の積として求められ、受信光と局部発振光に対す
る開口形状が一致しているときが最大になる。したがっ
て、ヘテロダイン検波を行う場合には両者の形状を揃え
ることが好ましいが、これは測定目的に応じて適宜選択
すればよい。
第11図は回折像を検出する本発明の高指向性光学系の
一実施例を示す図である。
光源20からのレーザ光を試料21に照射し、その透過
光をスリットP1 を通し、(12)式を満足するような距離
lだけ離れた位置のスリットP2 を通して0次光を検出
器23で検出する。
いま、スリットP1 、P2 のピンホール径をそれぞれD
r、Dとし、レーザ光の波長をλ、第1暗輪の半径Δρ
とすると、 D=2Δρ=1.22×λl/Dr ……(13) の関係がある。λ=500nm、l=6m、Dr=1mm
としたときD=7.32mmとなるが、本発明のヘテロダ
イン検波受光系により、長さlをもっと短くしてもよい
ことになる。
第12図は本発明の高指向性光学系の他の実施例を示す
図である。図中、30は高指向性光学素子、33は光吸
収材、35はコア、37はクラッドである。
図において、高指向性光学素子30は例えば直線状の細
長い中空のガラス繊維からなっており、その内壁面には
光吸収材、例えばカーボン等が塗布されている。
入射面35から光が入射したとすると、光学素子30の
光軸に平行な光は直進して出射面37から出射するが、
光軸に対して傾きをもった光は壁面に当たって吸収材3
3により吸収されて出射面側には現れない。ここで、高
指向性光学素子33の開口径をD、長さをl、入射光の
波長をλとしたとき、光軸に平行でない成分が吸収さ
れ、出射面側で完全に平面波によるフランフォーファー
回折像として、検出される長さlは、 l∝Dr2 /λ の関係がある。即ち、フランフォーファ回折像が観測で
きる距離である。
例えばλ=6328Åの場合、Dr=10mmのとき、l
=600m、Dr=1mmのときl=6m、Dr=0.1
mmのときl=6cm、Dr=0.01mmのときl=0.
6mm、Dr=1μmのときl=6μm、Dr=0.5μ
mのときl=1.25μmである。
従って、適宜測定対象に応じて開口径と長さを設定し、
光学素子を入射開口径に比して充分長くすれば、高指向
性光学素子に入射した光のうち、光軸に平行な平面波の
みが出射面から取り出せることになる。但し、管径が入
射光の波長に比較して大きく略平面波伝播ができる必要
がある。もし入射光波長と同程度の径となる回折が大き
く出射面から取り出せる光量は極端に小さくなる。本実
施例の場合も、ヘテロダイン検波受光系を用いることに
より太い管径でも管長を短かくすることが可能である。
信号光としての平面波を0次のフラウンホーファ回折像
のみを検出する場合、インコヒーレントな散乱光と平面
波の分離度は次の式で与えられる。
即ち、高指向性光学素子の入口径Drが波長λに比較し
て大きい程、散乱光が減衰して平面波と分離できる。し
かも、高指向性光学素子の長さを短くして、ヘテロダイ
ン検出してもビート成分は上記と同じ0次のものだけで
あり、同じ分離能がある。
第12図の変形として、通常の光ファイバと逆に、コア
部分の屈折率を周辺部分のそれよりも小さくして光軸に
平行でない光はクラッドで全反射されずに散逸し、一部
反射されたとしても何回か反射を繰り返しているうちに
全て光学素子外に失われてしまい、結局散乱成分以外の
平面波のみを検出することができるようにしてもよい。
第13図は長焦点レンズ(望遠鏡)を用いた本発明の他
の実施例を示す図である。
第13図において、長焦点レンズ25を使用し、前側焦
点面の開口によるフラウンホーファ回折像を後側焦点面
につくることにより、受光系の長さを短くすることがで
きる。レンズを用いた場合も(13)式の場合と同様に開口
Dを求めることができ、λ=500nmとし、焦点距離
f=1m、Dr=1mmとしたときD=1.22mm、また
焦点距離f=5m、Dr=5mmとしたときD=1.22
mmである。これと本発明のヘテロダイン検波とを併用
し、フラウンフォーファ回折像のn次まで取り込んで
も、各受光素子に対応して独立した複数の検出器による
各々のヘテロダイン検出により、一層受光系の長さを短
くすることがてきる。
第14図は顕微鏡サイズ光CT用光学系の実施例を示す
図である。
第14図において、集光レンズL1 でレーザ光を絞って
試料Oに照射する。このとき試料は対物レンズL2 の前
側焦点近傍において拡大して観察できるようにする。対
物レンズL2 の後側焦点位置を前側焦点とする接眼レン
ズL3 により像拡大し、面Pのピンホールを通して検出
する。対物レンズと接眼レンズの焦点距離をそれぞれf
1 とf2 としたとき、f2 ≫f1 としてフラウンホーフ
ァ回折像が観察されるようにする。本実施例では試料の
全体像を観察するためにはレーザ光で試料面を走査する
ようにすればよい。なお、図の破線は散乱光の光路であ
り、散乱光は球面波として拡散し減衰する。
第15図は本発明の光学系を複数本束ねて一度に試料の
全体像を観察できるようにした高解像光学系の実施例を
示す図である。
光学装置60は、例えば第11図〜第14図で説明した
ような光学素子61からなる。このような光学素子を使
用して各受光素子に対応して独立した複数の検出器によ
るヘテロダイン検波と併用することにより光学素子の出
射端においては、各素子に対応する各位置間では互いに
干渉が起こらず独立であるので鮮明に物体像を観察する
ことが可能である。
第16図は長焦点レンズ(望遠鏡)を用いた本発明の一
実施例を示す図である。
第16図において、レーザ光源71からの光をハーフミ
ラーで二分し、一方を試料Sに照射し、他方をミラー7
3、位相シフタ74、ミラー75を通してハーフミラー
76で試料Sの透過光と合成する。位相シフタ74を通
った光は周波数がシフトし、周波数差を有する光を合成
して開口P1 より受光系に入射させる。長焦点レンズ7
8は前側焦点面が開口位置にあり、開口によるフラウン
ホーファ回折像を長焦点レンズの後側焦点面のピンホー
ルP2 より取り出して検出器79でビート成分を検出す
る。ビート成分の検出は、チョッパ77の開閉周期と同
期して行うことにより電源変動、温度変動等のゆるやか
な変化を除去することができる。そして長焦点レンズを
用いることにより受光系の長さを短くすることができ
る。
第17図は顕微鏡サイズ光CT用光学系の実施例を示す
図である。
第17図において、ハーフミラーで二分した一方のレー
ザ光を集光レンズL1 で絞り、対物レンズL2 の前側焦
点近傍においた試料Oを照射し、他方を位相シフタで周
波数偏移させて対物レンズからの光とハーフミラー76
で合成する。そして、対物レンズL2 の後側焦点位置を
前側焦点とする接眼レンズL3 により像拡大し、面Pの
ピンホールを通してビート成分を検出する。対物レンズ
と接眼レンズの焦点距離をそれぞれf1 とf2 としたと
き、f2 ≫f1 としてフラウンホーファ回折像が観察さ
れる。本実施例では試料の全体像を観察するためにはレ
ーザ光で試料面を走査するようにすればよい。
第18図は顕微鏡サイズ光CT用光学系の実施例を示す
図である。
本実施例は第17図と同様であり、チョッパ77で合成
光を断続させ、断続周期に同期してピート成分を検出す
るうようにした点が異なっているのみで他は同様であ
る。
第19図はレンズを使用して焦点面にフラウンホーファ
回折像を形成して光学系の長さを短くするようにしたも
のを複数束ねたもので、各光学素子に受信光と局部発振
光との合成光を入射させることにより、比較的短い光学
系を使用してビート成分を検出し、n次のフラウンフォ
ーファ回折像までピンホールで検出しても高解像度の光
断層像を得ることができる。
第20図は本発明のヘテロダイン検波により生体等の像
を観察する実施例を示す図である。
散乱体170b、170cに埋もれた吸収体170aに
対してレーザ光源181よりハーフミラーで二分した一
方のレーザ光を照射し、他方を位相シフタを通して周波
数偏移させて透過光と合成し、複数の受光素子を束ねた
本発明の高指向性光学系100を通してフラウンホーフ
ァ回折像のビート成分を独立した複数の検出器よりなる
検出器180で検出する。このような構成とすることに
より、人体等の光断層像を高解像度で観察することが可
能となる。
第21図は本発明の光学系を用いた光断層像画像化装置
の一実施例を示す図である。
He−Neレーサ200からのレーザ光をハーフミラー
201で二分し、それぞれの光を変調器205、206
で駆動されている音響光学変調器203、206で周波
数変調して両者間に周波数差Δfをもたせる。そして、
対物レンズ208を介して、パルスステージ212で駆
動されている試料212を照射する。この試料透過光と
対物レンズ207、ミラー209を通った光とをビーム
スプリッタ213で合成し、本発明の高指向性光学系2
14で受光し、検出器215で検出し、増幅器216で
増幅してスペクトルアナライザ217でスペクトル分析
するとともに、Δfの帯域を有するフィルタ218でビ
ート成分を検出する。ビート成分は散乱成分中に埋もれ
た透過像の情報を持っており、パルスステージ212で
試料を移動させながらビート成分を検出してコンピュー
タ200で画像処理してCRT219に画像表示するこ
とにより光断層像が得られ、必要に応じてプリンタ22
1でプリントアウトする。
〔発明の効果〕
以上、本発明は試料から伝播する画像領域を複数に分割
し、分割した空間領域の異なる間では干渉を生じさせ
ず、しかも各々の分割した空間毎に受光素子で散乱光を
除去した上に、フラウンフォーファ回折像の0次成分を
ヘテロダイン検出することにより、散乱光を減衰させ、
直進光を検出し、この直進光強度の複数に分割した空間
分布を求めて生体試料のような散乱媒体中内吸収像や断
層像を得る。
レンズを用いない受光素子、あるいはレンズを用いた受
光素子でもヘテロダイン検出と併用することにより、受
光系を短くすることが可能となる。しかも、多数の受光
素子からなる受光素子束とヘテロダイン検出を併用する
と、試料やレーザビームを掃引せず、同時並列処理が可
能となり、高速な画像検出が可能となる。
レーザを用いた受光素子の場合でも、信号光と局部発振
光とを合成し、合成光のビート成分を検出することによ
りフラウンホーファ回折像のうちn次スペクトルを取り
込んでも高次成分をカットすることができる。すなわ
ち、0次のフラウンホーファ回折像だけを取り出すに
は、像が小さ過ぎて困難であるためピンホールを大きく
してヘテロダインを使用することにより、受光径の口径
が実用的な値を使用できる。散乱成分の中から情報光の
みを検出することが可能であるので、光CT等に適用す
ることが可能である。そして、人体等に適用すれば、例
えばヘモグロビンの吸収域に対応する波長を用いること
により、人体の血管像のみを観測することか可能であ
り、あるいは神経系の吸収波長に対応する波長光を用い
れば、神経系の像を観測することができ、あるいは脳細
胞、骨、特定の細胞等、所定の吸収波長を有するものを
観測したい場合にその吸収波長の光を照射することによ
り、見たい部分のみを鮮明に画像化して観測することか
できるので、医療技術等の飛躍的な向上に役立てること
が可能となる。さらに付け加えるならば、像の拡大、縮
小を可能にしたレンズの結像方法を第1の結像方法と
し、立体像の記録、再生を可能としたホログラフィーの
結像方法を第2の結像方法とすると、本発明は全く新し
い第3の結像方法の一つを可能にした。光の伝播途中に
散乱媒体があっても、結像を可能にする方法で、この新
しい第3の結像方法が発明されて、従来不可能とされて
いた散乱媒体からできている生体の光断層像計測が可能
となった。この新しい第3の結像方法は、生体の光断層
像計測だけでなく、光の伝播途中に散乱媒体がある場合
の像観測に広く適用できることは明らかで、革新的結像
方法として広く社会に役立つことが期待される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のヘテロダイン検波結像系の構成を示す
図、第2図、第3図は本発明の検出原理を説明するため
の図、第4図、第5図は結像原理を説明するための図、
第6図はコヒーレント光による結像を説明するための
図、第7図はインコヒーレント光による結像を説明する
ための図、第8図は平面波と球面波のフラウンホーファ
回折像を説明するための図、第9図は本発明の結像方法
を説明するための図、第10図はフラウンホーファ回折
像から0次回折像を取り出す方法を説明するための図、
第11図は2ケのピンホールにより0次スペクトルを検
出するための光学系を示す図、第12図は内面に吸収体
を塗布した高指向性光学系を示す図、第13図は長焦点
レンズにより0次スペクトルを検出するようにした本発
明の一実施例を示す図、第14図は顕微鏡サイズ光CT
用光学系の実施例を示す図、第15図は本発明の光学系
を複数束ねた高指向性光学系の実施例を示す図、第16
図は長焦点を用いた本発明のヘテロダイン検出方式を示
す図、第17図、第18図は顕微鏡サイズ光CT用光学
径におけるヘテロダイン検波を説明するための図、第1
9図は長焦点レンズ受光系を複数本束ねてヘテロダイン
検波を行う実施例を説明するための図、第20図は本発
明のヘテロダイン検波による像観察の概念図、第21図
は本発明のヘテロダイン検波を用いた光断層像画像化装
置の実施例を示す図、第22図、第23図は従来の光C
T像観察方法を説明するための図、第24図は従来の光
吸収分布像を得る装置構成を示す図、第25図は従来の
光吸収分布像を得る他の装置構成を示す図、第26図は
Twersky の散乱理論曲線示す図、第27図は試料の光学
的性質を説明するための図、第28図は有限開口による
回折パターンを説明するための図、第29図は散乱物体
によるランダム回折パターンを説明するための図、第3
0図は拡散面における反射パターンを示す図である。 01……レーザ光源、02……局部発振光源、03……
ハーフミラー、04……高指向性受光素子、05……光
検出器、06……フィルタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲場 文男 宮城県仙台市太白区八木山南1―13―1 (72)発明者 戸井田 昌宏 宮城県仙台市太白区八木山南3―13―7 レジデンス南C (56)参考文献 特開 昭51−98072(JP,A) 特開 昭53−35568(JP,A) 特開 昭62−59841(JP,A)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料を透過したレーザ光と、該レーザ光と
    周波数の異なるレーザ光とを合成する合成手段と、入射
    開口径を少なくとも波長より大きくした入射端及び出射
    端を有し、前記合成手段で合成した光が入射され、散乱
    光を減衰させてフラウンフォーファ回折像を出射端より
    取り出すようにした光の伝播領域の最小空間分解単位を
    形成する複数の高指向性受光素子と、各高指向性受光素
    子からの出射光のうち合成したビート成分を検出する検
    出器とを備え、前記複数の高指向性受光素子により、試
    料から伝播する光の伝播領域を複数に分割するととも
    に、出射端間の干渉を生じさせず、干渉が生ずる空間領
    域を各高指向性受光素子自身内に限定して混合光のビー
    ト成分を検出することにより、各高指向性受光素子のフ
    ラウンフォーファ回折像の0次成分を観測して透過直線
    光を選択的に検出することを特徴とするヘテロダイン検
    波結像系。
  2. 【請求項2】異なる高指向性受光素子の出射端間の干渉
    を生じさせないため、前記高指向性受光素子単体及び検
    出器を複数に分割した光の伝播領域を時系列的に掃引す
    ることを特徴とする請求項1記載のヘテロダイン検波結
    像系。
  3. 【請求項3】異なる高指向性受光素子の出射端間の干渉
    を生じさせないため、複数に分割した光の伝播領域に対
    応して前記高指向性受光素子は複数の高指向性受光素子
    を束ねたもので構成され、ビート成分を検出する検出器
    は各高指向性受光素子に対応した独立した複数の検出器
    より構成されていることを特徴とする請求項1記載の結
    像系。
  4. 【請求項4】高指向性受光素子出射端におけるフラウン
    ホーファ回折像のn次迄の回折像を検出することにより
    最小空間分解単位を限定することを特徴とする請求項1
    記載の結像系。
  5. 【請求項5】高指向性受光素子は入射端と出射端にそれ
    ぞれピンホールを有する細管からなるこを特徴とする請
    求項1または4記載の結像系。
  6. 【請求項6】高指向性受光素子は壁面に光吸収材を塗布
    した中空細管からなることを特徴とする請求項1または
    4記載の結像系。
  7. 【請求項7】高指向性受光素子はコア部分の屈折率をク
    ラッド部分の屈折率より小さくした光ファイバからなる
    請求項1または4記載の結像系。
  8. 【請求項8】高指向性受光素子は入射端と出射端に前側
    及び後側焦点を有する長焦点レンズを有することを特徴
    とする請求項1または4記載の結像系。
  9. 【請求項9】高指向性受光素子は試料を前側焦点位置と
    する対物レンズと、対物レンズの後側焦点位置を前側焦
    点位置とする接眼レンズを有することを特徴とする請求
    項1または4記載の結像系。
  10. 【請求項10】試料を移動させるステージと、所定の周
    波数差を有する2つのレーザ光の一方を試料に照射し、
    その透過光と他方の光とを合成する手段と、入射開口径
    を少なくとも波長より大きくした入射端及び出射端を有
    し、前記合成手段で合成した光が入射され、散乱光を減
    衰させてフラウンフォーファ回折像を出射端より取り出
    すようにした光の伝播領域の最小空間分解単位を形成す
    る複数の高指向性受光素子と、高指向性受光素子により
    散乱光を減衰させ、異なる高指向性受光素子の出射端間
    の干渉が生ずる空間領域を最小空間分解単位である高指
    向性受光素子自身に限定する手段と、高指向性受光素子
    からの出射光のうちビート成分を検出することにより、
    各高指向性受光素子のフラウンフォーファ回折像の0次
    成分を観測して透過直進光を選択的に検出する検出器
    と、検出した信号を演算処理する手段と、処理結果を表
    示する表示手段とを備えた光断層像画像化装置。
JP1250036A 1989-09-26 1989-09-26 ヘテロダイン検波結像系及び該結像系を用いた光断層像画像化装置 Expired - Fee Related JPH0621868B2 (ja)

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