JPH062216A - 極細アラミド繊維およびその製造方法 - Google Patents
極細アラミド繊維およびその製造方法Info
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- JPH062216A JPH062216A JP4153539A JP15353992A JPH062216A JP H062216 A JPH062216 A JP H062216A JP 4153539 A JP4153539 A JP 4153539A JP 15353992 A JP15353992 A JP 15353992A JP H062216 A JPH062216 A JP H062216A
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Abstract
度を保持しつつ柔軟性および耐摩耗性の改善された極細
アラミド繊維とその効率的な製造方法を提供することに
ある。 【構成】 単糸繊度が0.1デニール以上、1デニール
未満であって力学特性が下記の範囲内にあることを特徴
とする極細アラミド繊維。 強度:18g/de以上 伸度:3.5%以上 初期モジュラス:450g/de以上 本文内で定義する吸湿糸線膨張曲線のピーク温度A値が
60℃以下
Description
柔軟な極細アラミド繊維およびその製造方法に関する。
ュラス並びに高耐熱などの優れた性質を有する。これら
の繊維は、産業用途や一般衣料用途に応用され、軽量補
強材、ロープや漁網あるいは防護衣料などに高性能材料
として使用されている。
度やモジュラスだけでなく種々の用途特性があげられ
る。特に、高強度繊維は、硬くて扱い難かったり、磨耗
するとフィブリル化して損傷したりすることが多い。特
にロープ、組紐、衣料分野に関しては柔軟性がありかつ
耐摩耗性の良好な極細高強力アラミド繊維が要求されて
いた。
系アラミド繊維の本来の特長である高強度を保持しつ
つ、柔軟性および耐摩耗性の改善された極細アラミド繊
維とその効率的な製造方法を提供することにある。
の微細構造を調べると、ミクロフィブリルと呼ばれる高
度に配向した高分子鎖の集合体が数多く存在する。勿
論、すべてがミクロフィブリルではなくて、高分子鎖が
折り畳まれたり配列が不完全なところもある。繊維の強
度を高くするためには、高分子鎖を直線的に配列しなけ
ればならないので、当然ミクロフィブリルの量が増加す
る。ミクロフィブリルはその形態から分るように繊維軸
方向には強いが繊維軸と直角な方向には弱くバラバラに
なり易い。特に、ミクロフィブリル間に空隙があった
り、ミクロフィブリル間の分子間力が弱い場合は、ます
ますミクロフィブリルが分離し易くなる。実際、繊維同
士を摩擦したり繊維を金属と摩擦すると、一本のフィラ
メントが更に細いフィブリルに分割する現象が見られ
る。この傾向が強い場合、「束状ミクロフィブリル構造
になっている」とか「フィブリル構造が強い」などと表
現される。一般に、液晶性アラミド繊維は繊維断面内の
構造が不均一で、外層と内層は微細構造が異なり、束状
ミクロフィブリル構造になり易い。
リマーから製糸する際、束状ミクロフィブリル構造をと
り難い微細構造均斉化の技術について鋭意検討した結
果、特定の製糸条件を採用することによって、凝固状態
が均斉で、束状ミクロフィブリルの独立性を少なくし、
柔軟にしてかつ耐摩耗性に優れた極細アラミド繊維が得
られるという本発明に到達した。
あって力学的性質が下記の範囲内にあることを特徴とす
る極細アラミド繊維 強度:18g/de以上 伸度:2.5%以上 初期モジュラス:450g/de以上 本文内で定義する吸湿糸線膨張曲線のピーク温度A値が
60℃以下 2 芳香族ポリアミド繊維が、ポリマーの繰返し単位の
90モル%以上が以下の繰返し単位(1)よりなること
を特徴とする請求項1に記載のアラミド繊維。
液を不活性気体中に一旦吐出させ、凝固液と接触させ、
次いで水洗、乾燥を施して所定のアラミド繊維を製造す
るに際して、下記(1)および(2)の関係を同時に満
たすことを特徴とする極細アラミド繊維の製造方法。 (1)口金面〜凝固液面間距離が口金ノズル間隔の6倍
以下 (2)紡糸された糸状が接触する凝固液中の溶媒濃度が
32〜45重量%、である。
明が対象とするアラミド繊維は、好ましくは下記繰返し
単位(1)よりなるパラ配向アラミド繊維であって物性
は以下の通りである。
ル未満である。0.1デニール未満の紡糸は口金での吐
出量が少く、曳糸性が不安定で長さ方向の均斉制が良好
な繊維を得るのは極めて困難である。1デニール以上の
場合は繊維断面の微細構造の差が大きくなる。即ち表層
は極めて配向度の高いミクロフィブリルからなり内層は
ミクロフィブリル間に多くの空隙のある束状ミクロフィ
ブリルの集まりからなっている。このような2層構造が
発現すると摩擦に対してフィブリル化し易く、耐摩耗性
が低下する。
ある。18g/de未満の場合は、高強度繊維としての
価値が著しく低下し、たとえ柔軟性や耐摩耗性が改善さ
れたとしても広い用途が開けない。
向アラミド繊維の伸度は一般に低いが、少なくとも2.
5%以上ないと撚糸時の強力が低下したり、繰返し使用
時の耐久性が劣化する。
る。この値が450g/de未満では、高モジュラス繊
維としての特長がなくなる。
温度A値は60℃以下である。吸湿糸線膨張曲線を求め
るための、繊維の試料長は2cmで、測定は0.003g
/deの荷重下で行う。準備として、水に5時間以上浸
漬して完全に吸水した試料と5酸化リンで絶乾した2種
の繊維を用意する。 吸湿糸線膨張曲線のピーク温度A値の定義;水に浸漬し
た繊維試料の0―300℃TMA曲線と5酸化リンで絶
乾した繊維試料の0―300℃TMA曲線との差を、温
度に対してプロットした曲線を吸湿糸線膨張曲線と定義
する。該吸湿糸線膨張曲線は温度が室温(20℃)から
上昇すると一旦増加しピーク値に達し、更に昇温すると
減少する。あるいはピーク値に達した後横ばいの状態に
止まることもある。このピーク値をとる温度をピーク温
度A値と定義する。
したもので、使用したサンプルは、後述する実施例1の
実験NO1にて得られたものである。図1には水に浸漬
し完全に吸水した繊維と絶乾糸のTMA曲線を示す。こ
の2本の曲線の差を求めたのが図2の吸湿糸線膨張曲線
で温度58℃にピークを有する。従ってA値は58℃で
ある。
満の液晶性パラ配向アラミド繊維であれば、断面方向の
微細構造差が少く耐摩耗性が良好であるということは分
ったが、製糸技術上極細デニールは吐出量が著しく少く
なるため、曳糸性の低下、単糸切れあるいは単糸同士の
密着などが起り、安定した連続製糸が困難である。さら
に、凝固浴途中では激しい物質移動が生じるので、特に
単糸が細い場合は断糸し易い。これらの困難を克服する
ためには以下の諸条件が必要である。
口金のノズル間隔の6倍以下とすべきである。凝固浴を
濡れ壁のように流れのある状態にした場合は、口金から
糸条が出糸した点と糸条が始めて凝固液と接触する点と
の距離が口金のノズル間隔の6倍以下とすべきである。
極細繊維を紡糸する場合口金のノズル間隔はできるだけ
小さく糸条群を密集させる必要がある。これは、出糸し
た糸条が凝固浴と接触するときの流体抵抗を少くするた
めである。特に極細繊維は単糸が弱いだけにこのことが
重要である。しかしながら、口金のノズル間隔を小さく
すると、今度は逆に出糸した糸条が凝固液と接触する前
に糸条同士密着して断糸の原因となる。従って、口金間
隔に応じて口金〜凝固液面間距離を適正化しなければな
らない。口金〜凝固液面間間隔は口金ノズル間隔の6倍
以下とすべきである。また、本発明の極細繊維を紡糸す
るための口金ノズル間隔は3mm以下が好ましい。
濃度は32〜45重量%にしなければならない。溶媒は
硫酸、クロル硫酸、フルオロ硫酸等があるが硫酸が最も
一般的である。通常、凝固浴の溶媒濃度は低いほど強力
発現に有利とされているが、本発明の極細繊維において
は、32重量%未満ではスキンコア構造が大きくなるた
めか耐摩耗性が低下する。また溶媒濃度が45%を越え
ると凝固が不十分となり紡糸調子が著しく悪化する。
均質で単糸繊度の小さいパラ配向芳香族ポリアミド繊維
が安定的に生産可能となる。該繊維は空気中でも海水中
でも耐摩耗性が向上し、ロープ、網および一般衣料用布
帛の分野で用途が大幅に拡大する。
なお、製糸テストに使用した紡糸ドープは次のような重
合方法で調整した。
溶媒中でパラフェニレンジアミンを溶解し、次いでこれ
と等モルのテレフタル酸ジクロリドを添加し重合反応さ
せポリパラフェニレンテレフタルアミド(以下PPTA
と呼ぶ)を得た。PPTAの重合体は上記重合溶媒に溶
解するが、これに水を添加してスラリー化し、副生した
塩酸は水酸化ナトリウムで中和した。該PPTAを完全
に水洗乾燥した後99.6%の硫酸に再溶解しポリマー
濃度が15重量%の紡糸ドープを作成した。なお、該P
PTAの相対粘度は、98%硫酸中に溶解して濃度0.
5g/100ml、温度30℃の状態で測定したところ
5.3であった。紡糸ドープは目開き20ミクロンの金
属細線フィルターで濾過しギヤーポンプにて紡糸ヘッド
へ送液した。
を使用して単糸繊度の異るヤーンを製糸した。紡糸口金
のノズル口径は0.04mm、ノズル間隔は1.5mm、紡
糸速度は100m/分であった。凝固液は35重量%の
硫酸水溶液を使用した。紡糸口金と凝固浴面の間隔は4
mmであった。従って、口金面〜凝固浴面間距離の口金ノ
ズル間隔に対する倍率(以下エアギャップ比と呼ぶ)は
2.7であった。
発明の例であり、実験NO2およびNO3は単糸繊度が
夫々1.5deおよび2.5deでの比較例である。こ
れらの繊維の諸性能を表1に示す。耐摩耗の評価は以下
の方法で行った。
て磨耗破断までの回数を測定するもので、各実験で得ら
れた繊維を30本合糸して3000deにした後、50
回/mの撚掛を行い0.6g/deの張力下で実施した
ものである。3000deのヤーンは一回捻った形で交
叉点が繰返しヤーン同士摩擦される。エッジ摩耗はタン
ガロイ金属のエッジで往復擦過を繰返し、切断するまで
の擦過回数を測定した。
えると耐摩耗性がかなり低下する。今までの常識では単
糸繊度が大きい方が耐摩耗性が良好とされていたが、驚
くべきことに、単糸繊度が小さい方がかえって優れた耐
摩耗性を示す。これは、繊維を成形する際に生じた微細
構造の差の効果と推定され、事実吸湿糸線膨張曲線のピ
ーク温度A値などの構造パラメーターも異なった値をと
っている。本発明の例実験NO1の繊維は柔軟で優れた
風合を有しており、耐摩耗性にも優れるので繊細なロー
プや衣料などにも使い易い。
糸性と繊維物性の検討を行った。紡糸口金のノズル口径
は0.04mm、ノズル間隔は1.5mm、紡糸速度は10
0m/分であった。用いた凝固浴は35重量%の硫酸水
溶液であった。実験結果を表2に示す。
は繊維の力学的性質、耐摩耗性共に良好で紡糸調子も良
好であった。エアギャップ比が6を越えた比較例実験N
O7では単糸同士の密着が多く紡糸不調であった。また
本発明の例実験NO4では、エアギャップが2mmと狭い
ため凝固液の制御がやや不安定であった。好ましくは3
mm以上とする方が装置設計は容易になる。
て繊維物性および紡糸調子を検討した。紡糸口金のノズ
ル口径は0.05mm、ノズル間隔は2mm、エアギャップ
は5mmで紡速は100m/分で単糸繊度は0.75de
とした。凝固浴は硫酸水浴液で濃度は0から50重量%
まで変化させた。実験結果を表3に示す。
ない水であるが、凝固が急激すぎるためか、A値が大き
すぎて耐摩耗性が悪く紡糸断糸もかなり多い。実験NO
9は凝固浴濃度が30%の場合で糸物性や耐摩耗性はか
なり改善されるものの紡糸断糸はまた満足する域に達し
ていない。実験NO10およびNO11は本発明の例で
凝固浴の濃度が夫々35および40重量%であるが、い
ずれも得られた繊維の力学的性質、耐摩耗性共に良好で
紡糸断糸率も極めて低い。凝固浴の濃度が更に高くなっ
て50重量%になると凝固不十分で断糸が著しく増加す
る。
りも少くする検討を行った。ノズル口径は単糸繊度と共
に減少させるのが好ましいが、0.02mmφよりも小さ
くするのは事実上困難であった。その他の製糸条件は実
施例1と同じとした。
表から分るように、本発明の例実験NO13およびNO
14は単糸繊度が夫々0.5deおよび0.33deで
あるが、ヤーンの性能は力学的物性、耐摩耗性共に良好
で紡糸調子も問題なかった。本発明の例実験NO15は
単糸繊度が0.17deで紡糸断糸が増える傾向にある
が製糸可能であり、ヤーンの性能も良好である。しか
し、単糸繊度を0.08deまで下げるのは、実験NO
16の欄に示すように紡糸が著しく困難で評価に堪える
ヤーンが製糸できなかった。なお、実験NO15のヤー
ンは50deであるので、耐摩耗試験の場合は60本合
糸して3000deのヤーンを作成した後測定を行っ
た。
Claims (3)
- 【請求項1】 単糸繊度が0.1デニール以上、1デニ
ール未満であって力学的性質が下記の範囲内にあること
を特徴とする極細アラミド繊維。 強度:18g/de以上 伸度:2.5%以上 初期モジュラス:450g/d以上 本文内で定義する吸湿糸線膨張曲線のピーク温度A値が
60℃以下 - 【請求項2】 アラミドの繰返し単位の90モル%以上
が下記の繰返し単位(1)からなる請求項1に記載の極
細アラミド繊維。 【化1】 - 【請求項3】 液晶性パラ配向アラミドポリマーの溶液
を不活性気体中に一旦吐出させ、凝固液と接触させ、次
いで水洗、乾燥を施して所定のアラミド繊維を製造する
に際して、下記(1)および(2)の関係を同時に満た
すことを特徴とする極細アラミド繊維の製造方法。 (1)口金面〜凝固液面間距離が口金ノズル間隔の6倍
以下 (2)紡糸された糸状が接触する凝固液中の溶媒濃度が
32〜45重量%
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4153539A JP3071562B2 (ja) | 1992-06-12 | 1992-06-12 | 極細アラミド繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4153539A JP3071562B2 (ja) | 1992-06-12 | 1992-06-12 | 極細アラミド繊維 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH062216A true JPH062216A (ja) | 1994-01-11 |
| JP3071562B2 JP3071562B2 (ja) | 2000-07-31 |
Family
ID=15564732
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4153539A Expired - Fee Related JP3071562B2 (ja) | 1992-06-12 | 1992-06-12 | 極細アラミド繊維 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3071562B2 (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0985865A (ja) * | 1995-09-27 | 1997-03-31 | Teijin Ltd | 耐衝撃性能に優れた硬質複合製品 |
| EP0823499A1 (en) * | 1996-08-09 | 1998-02-11 | Akzo Nobel N.V. | Para-aromatic polyamide yarn having low filament linear density and a process for manufacturing same |
| US6336661B1 (en) * | 1999-08-27 | 2002-01-08 | Takata Corporation | Airbag apparatus and casing thereof |
| US6829881B1 (en) | 1998-08-07 | 2004-12-14 | Teijin Twaron Gmbh | Cut-resistant articles of aramid microfilaments |
| KR101386429B1 (ko) * | 2012-12-28 | 2014-04-29 | 코오롱인더스트리 주식회사 | 파라-아라미드 섬유의 제조방법 |
| CN117552117A (zh) * | 2023-10-27 | 2024-02-13 | 清华大学 | 一种高伸长易染色的对位芳纶单丝及其制备方法和制品 |
-
1992
- 1992-06-12 JP JP4153539A patent/JP3071562B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| KR101386429B1 (ko) * | 2012-12-28 | 2014-04-29 | 코오롱인더스트리 주식회사 | 파라-아라미드 섬유의 제조방법 |
| JP2016505728A (ja) * | 2012-12-28 | 2016-02-25 | コーロン インダストリーズ インク | パラ系アラミド繊維の乾式紡糸方法 |
| CN117552117A (zh) * | 2023-10-27 | 2024-02-13 | 清华大学 | 一种高伸长易染色的对位芳纶单丝及其制备方法和制品 |
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|---|---|
| JP3071562B2 (ja) | 2000-07-31 |
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