JPH06232101A - 電子ビーム励起ドライエッチングにおける選択エッチング方法 - Google Patents

電子ビーム励起ドライエッチングにおける選択エッチング方法

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JPH06232101A
JPH06232101A JP1338093A JP1338093A JPH06232101A JP H06232101 A JPH06232101 A JP H06232101A JP 1338093 A JP1338093 A JP 1338093A JP 1338093 A JP1338093 A JP 1338093A JP H06232101 A JPH06232101 A JP H06232101A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子ビーム励起ドライエッチングにおいて、
低損傷の選択エッチングを実現する。 【構成】 被加工物A106と反応して揮発性の反応生
成物102を形成するような反応ガスa103に、スト
ッピング用のガスとして反応ガスb104を混合してエ
ッチング室に導入する。この反応ガスbは、被加工物A
106についてはガスaとの反応を妨げないものである
が、被加工物B107を構成する原子と強く結びついて
安定な化合物層109を形成してエッチング表面を覆
い、以後のエッチングを停止させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子・光デバイスの作
製において、微細構造の形成のためのエッチングを低損
傷かつ選択的に行うことで、より高性能のデバイス特性
を引き出す加工技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】微細パターンの形成方法は、LSIの高
集積化や新機能デバイスの実現に重要な技術であり、よ
り低損傷の極微細構造形成技術の実現が望まれている。
現在のLSI製造工程においては、各種リソグラフィー
方法により作製したレジストパターンをマスクとして、
イオンによるアシスト効果を利用したエッチング方法
(イオンビームエッチング,反応性イオンエッチング,
反応性イオンビームエッチングなどのドライプロセス)
により転写している。しかし、これらのイオンビームを
用いた加工方法は、イオン衝撃により被加工物中に欠陥
が導入されるため、素子の微細化に伴い深刻な問題とな
っている。
【0003】一方、低損傷の加工を実現するために電子
ビーム照射による表面励起反応を用いたエッチング(電
子ビーム励起ドライエッチング)が提案されている。電
子ビーム励起ドライエッチングは被加工物表面に形成し
た反応ガス吸着層に電子ビームを照射して化学反応を促
進し、加工物の原子を反応ガスとの揮発性反応生成物と
して取り除く加工法である。この加工法においては、従
来のイオンを用いた加工法に比べて質量が軽い電子線に
よる試料表面の化学反応を利用しているため、低損傷の
加工が実現できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】また近年注目されてい
る化合物半導体積層構造からなるデバイス(例えば高電
子移動度トランジスター:HEMT,量子井戸レーザな
どの量子効果を利用したデバイス)は、加工時に導入さ
れる損傷に非常に敏感であり、現在でも一部のプロセス
については、加工時に導入されるダメージの問題から、
ウエットエッチングを採用せざるを得ない状態であり、
低損傷エッチングによるドライ化が望まれている。
【0005】一方、以上述べたようなイオンまたは電子
ビームを用いたエッチング法を実際のデバイス作製工程
に応用するに際して、特定層のみをエッチングして取り
除く必要性が生じる。例えば図3に示した典型的なHE
MT構造の作製に際して、ゲート電極302形成のため
の加工は、電子供給層であるAlGaAs層306上に
設けられたソース電極301およびドレイン電極303
形成のためのGaAs層305のみ除去して、AlGa
As層306に達したときに加工を停止させる必要があ
る。従って実際には、GaAsに対してAlGaAsの
エッチング速度が十分に遅いエッチング条件で加工を行
うことが要求される(選択エッチング)。さらにこの工
程ではエッチング底面が電子供給層であるAlGaAs
層のため、加工時の損傷309によりデバイス特性の劣
化が起こる。
【0006】本発明の目的は、上述のような問題を解決
するために、低損傷の選択エッチングを実現しようとす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の選択エッチング
方法は、被加工物表面に反応ガスを供給すると共に、電
子線を照射することで低損傷エッチングを実現する電子
ビーム励起ドライエッチングにおいて、少なくとも2つ
以上の異種材料の選択エッチングを行うために、前記反
応ガスに加えてエッチングを停止させたい部分を構成す
る材料表面で不揮発性の化合物層を形成してエッチング
の進行を妨げるガスを混合することを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明の概念を図1に示した。被加工物である
材料B107の上に被加工物である材料A106が存在
する積層構造について、マスク材料105に覆われてい
ない領域の材料Aのみをエッチングする場合を説明す
る。図1(a)に示すように、まず、少なくとも材料A
の構成原子108と反応して揮発性の反応生成物102
を形成するような反応ガスa103に、ストッピング用
のガスとして反応ガスb104を混合してエッチング室
に導入する。この反応ガスbは、材料Aについてはガス
aとの反応を妨げないものであるが、図1(b)に示す
ように、材料Bを構成する原子と強く結びついて安定な
化合物層109を形成してエッチング表面を覆い、以後
のエッチングを停止させるものである。
【0009】これらの混合ガスを被加工物表面に供給し
ながら、電子線101を照射することにより電子ビーム
励起ドライエッチングにおける選択エッチングが可能と
なる。最初のA層106では電子線の照射により反応ガ
スaとの表面反応が励起され、電子線の照射に曝されて
いる領域、つまりエッチング底面のみの加工が促進され
て異方性を有した低損傷エッチングが進行する。しか
し、A層106が全て除去されてB層107に達すると
同時に、ガスbが材料Bと反応して化合物層が材料Bを
覆いエッチングが停止する。
【0010】同様の選択エッチング法は、従来のイオン
ビームを用いたエッチングにおいても報告されている
が、電子ビーム励起ドライエッチングにおいては、イオ
ンビームプロセスのように、荷電粒子との衝突によるス
パッタリング効果を利用するのではなく、電子線励起に
よる表面反応のみを用いているため、従来技術に比べて
優れた高選択比を実現できる。
【0011】これまで、電子ビーム励起を応用したエッ
チング方法において、上記のような異種材料間でのエッ
チング速度の違いが報告されており、これを利用した選
択エッチングを提案した例(特開平2−177431号
公報)もある。これは、前述したように電子ビーム励起
に基づくエッチングは物理的なスパッタリング効果が無
視できるため、エッチングの進行の有無は被加工物の表
面状態に非常に敏感であるため、エッチング装置内に存
在する酸素やカーボン系のコンタミネーションにより特
定材料のエッチング速度が低下することによる。しか
し、このような手法では、選択性の再現性ならびに安定
性に乏しく、到達真空度などの装置上の特性や基板の洗
浄方法やプロセスの違いに伴い、エッチング条件が変化
してしまう。本発明は、選択エッチングのための反応ガ
スを積極的に導入することによって、表面での被加工物
とエッチングガスとの反応を制御することで、選択エッ
チングを実現するものである。
【0012】
【実施例】以下に、AlGaAs層上のGaAs層の選
択エッチング例について述べる。図2に、用いた実験装
置の構成を示す。この装置は、マグネットコイル204
を有するプラズマ生成室203と、ガスノズル212を
有する加工室211とにより構成され、アルゴンの電子
サイクロトロン共鳴(ECR)プラズマから高密度かつ
低加速の電子線シャワーを照射すると共に、ガスリング
を通じて被加工物の表面に反応ガスである塩素を照射す
るものである。
【0013】選択エッチングに際しては、このエッチン
グ装置にフッ素を含む六フッ化硫黄ガス(SF6 )を用
いた。フッ素原子はアルミニウムと化合して、不揮発性
のフッ化物を形成してAlGaAs層のエッチングを停
止させる役目を持つ。今回の実験に際してはSF6 を混
合したアルゴンガスをエッチング室に導入した。
【0014】試料は、図3に示した高電子移動度トラン
ジスタ(HEMT)を製造する場合の基板であり、これ
は半絶縁性GaAs基板308上に、アンドープGaA
s層307,2次元電子ガス層310,n−AlGaA
s層306,n−GaAs層305が積層されている。
なお、AlGaAs層306上に積層されているGaA
s層305の厚さは50nmであるとする。
【0015】この試料に通常の、光または電子ビーム露
光技術により微細パターンマスクを形成した。試料をエ
ッチング装置にセットして排気し、エッチング室211
の真空度を10-9Torrオーダーの超高真空とした
後、プラズマ室203にアルゴンガス201を2×10
-4Torr導入した。さらに、選択エッチング用のガス
としてアルゴンガスに対して数パーセント程度の六フッ
化硫黄ガス202を混合した。その後、マグネットコイ
ル204を作動させると共に、マイクロ波をプラズマ室
に導入してECRプラズマを形成した。なお図中、20
5は中性ラジカル、206は電子、207はイオンを示
している。
【0016】プラズマの形成と同時に、エッチング室2
11に設けたガスノズル212より被加工物210の表
面に塩素ガス213を供給した(1×10-4Tor
r)。電子ビーム励起ドライエッチングは、引き出し電
圧60V、基板バイアス+60Vとして、塩素ガスが吸
着した被加工物表面にプラズマ室から高密度の電子線シ
ャワー208を基板に照射して行った。基板温度は25
℃である。この時のGaAsのエッチング速度は約30
nm/minであったが、GaAs層をエッチングした
後AlGaAsでエッチングが停止し、選択エッチング
が可能であることが示された。
【0017】
【発明の効果】本発明はエッチング時に反応ガスに加え
てストッピング用のガスを混合して、電子ビーム励起ド
ライエッチングでの選択エッチングを実現するものであ
る。このような手法は、従来の反応性イオンエッチング
などについて既に広く用いられているが、電子ビーム励
起ドライエッチングにおいては、エッチング過程が純粋
な表面化学反応に基づくため選択性がさらに顕著にな
り、低損傷性が要求されるプロセスに有効である。
【0018】このように本発明によると、電子ビーム励
起ドライエッチングをデバイス作製プロセス応用する際
に重要となる選択エッチングが可能となり、これまで加
工時に導入されるダメージに伴う特性劣化の問題が解決
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子ビーム励起ドライエッチングにおける選択
エッチングの概念を示す図である。
【図2】実験装置の概略図である。
【図3】典型的な高電子移動度トランジスタの構造を示
す図である。
【符号の説明】
101 電子ビーム 102 反応生成物 103 反応ガスa 104 反応ガスb 105 マスク材料 106 被加工物A 107 被加工物B 108 基板構成原子 109 安定な化合物層 201 アルゴンガス 202 六フッ化硫黄ガス 203 プラズマ生成室 204 マグネットコイル 205 中性ラジカル 206 電子 207 イオン 208 電子線シャワー 209 塩素 210 被加工物 211 加工室 212 ガスノズル 213 塩素ガス 301 ソース電極 302 ゲート電極 303 ドレイン電極 305 n−GaAs 306 n−AlGaAs 307 アンドープGaAs 308 半絶縁性GaAs基板 309 加工損傷 310 2次元電子ガス層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加工物表面に反応ガスを供給すると共
    に、電子線を照射することで低損傷エッチングを実現す
    る電子ビーム励起ドライエッチングにおいて、少なくと
    も2つ以上の異種材料の選択エッチングを行うために、
    前記反応ガスに加えてエッチングを停止させたい部分を
    構成する材料表面で不揮発性の化合物層を形成してエッ
    チングの進行を妨げるガスを混合することを特徴とす
    る、電子ビーム励起ドライエッチングにおける選択エッ
    チング方法。
  2. 【請求項2】被加工物表面に反応ガスを供給すると共
    に、電子線を照射することで低損傷エッチングを実現す
    る電子ビーム励起ドライエッチングにおいて、第1の被
    加工物と、この第1の被加工物上に積層され、第1の被
    加工物とは異なる材料の第2の被加工物とに対し選択エ
    ッチングを行うにあたり、前記第1の被加工物の表面で
    不揮発性の化合物層を形成してエッチングの進行を妨げ
    るガスを前記反応ガスに混合することを特徴とする、電
    子ビーム励起ドライエッチングにおける選択エッチング
    方法。
  3. 【請求項3】前記第1の被加工物がAlGaAs層であ
    り、前記第2の被加工物がGaAs層である場合に、前
    記反応ガスを塩素ガスとし、前記エッチングの進行を妨
    げるガスを六フッ化硫黄ガスとすることを特徴とする請
    求項2記載の、電子ビーム励起ドライエッチングにおけ
    る選択エッチング方法。
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