JPH06232933A - クロック再生回路 - Google Patents

クロック再生回路

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JPH06232933A
JPH06232933A JP5168832A JP16883293A JPH06232933A JP H06232933 A JPH06232933 A JP H06232933A JP 5168832 A JP5168832 A JP 5168832A JP 16883293 A JP16883293 A JP 16883293A JP H06232933 A JPH06232933 A JP H06232933A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 受信信号を固定クロックでサンプリングし
て、再生クロックを得、シンボルデータを復調する復調
器において連続モードで動作させた場合にも再生クロッ
クのスリップを生じることなく、判定点データを出力す
ることが可能なクロック再生回路を得る。 【構成】 準同期検波した受信信号のA/D変換値を蓄
えるシフトレジスタ52と、固定クロックで動作する位
相発生器の出力値と、受信信号のシンボルクロックとの
推定位相差を求め、受信信号のデータを判定する判定点
のタイミング情報と位相情報とを出力するクロック位相
推定回路102と、クロック位相推定回路の出力信号を
入力し、シフトレジスタ52からA/D変換値を取り込
み、補間によって判定点データを算出し、出力する内挿
補間回路53とを備え、この内挿補間回路が平均的に、
シンボルクロックの周期と同一の周期で動作する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、復調機のクロック再
生回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図24は、“全ディジタル化高速クロッ
ク再生回路の一検討−蓄積型クロック再生法−”,電子
情報通信学会技術研究報告,SAT90−31(199
0−11)に示されている従来のクロック再生回路を示
す構成ブロック図である。
【0003】図24において、準同期検波されたIch、
Qch信号は、入力端子1、2から入力される。固定発振
器3は、この受信機の固定クロックを発生し、A/D変
換器4、5はこの固定クロックで動作することによって
Ich、Qch信号をA/D変換する。6、7はA/D変換
されたディジタル信号を1スロット長蓄えるランダムア
クセスメモリ(以下、RAMと言う)である。そして、
RAM1とRAM2とから、2ポートRAM100が構
成されている。この2ポートRAM100は、その中に
含まれている一方のRAMに信号を蓄えている間は、他
方のRAMに蓄えられている信号が処理される。
【0004】8は、A/D変換されたIch、Qch信号を
入力し、受信信号からクロック成分を生成する非線形処
理回路である。9は、非線形処理回路8の出力信号を入
力し、受信信号のシンボルクロックの位相を検出するク
ロック位相検出器であり、101は、非線形処理回路8
とクロック位相検出器9とから構成されるクロック位相
推定回路である。また、10はクロック位相推定回路1
01の出力信号と、2ポートRAM100の出力信号と
から補間計算して判定点データを出力する内挿補間回路
であり、11、12は内挿補間されたIch、Qchデータ
を出力する出力端子である。
【0005】図25は、図24の非線形処理回路8の詳
細な構成例を示す構成ブロック図である。
【0006】図25において、A/D変換されたIch、
Qch信号は、入力端子20、21を介して入力される。
入力されたそれぞれの信号は、第一2乗回路22及び第
二2乗回路23によってそれぞれ2乗される。これらの
2乗回路22及び23の出力信号は、加算器24によっ
て加算される。この加算結果は出力端子25を介して出
力される。
【0007】図26は、図24のクロック位相検出器9
の詳細な構成を示す構成ブロック図である。
【0008】図26において、30は、非線形処理回路
8の出力信号が入力される入力端子であり、31は固定
発振器3の出力クロック信号を入力するクロック入力端
子である。位相発生器32は、固定発振器3のクロック
信号で動作し、シンボルクロック周期の位相情報(0〜
2πまたは−π〜+π)を出力する。COS/SIN波
形発生器33は、位相発生器32の出力値に相当するC
OS、SINの値をそれぞれ出力する。入力端子30か
ら入力された信号と、COS/SIN波形発生器の出力
信号であるCOS値、SIN値とは、第一乗算器34、
第二乗算器35においてそれぞれ乗算される。そして、
第一積分器36、第二積分器37は、上記の各乗算器の
出力する値を1スロット長積分する。
【0009】位相計算器38は、上記第一及び第二の積
分器36、37の出力信号から、受信信号に含まれるシ
ンボルクロックと、位相発生器32の出力値との推定位
相差を算出する。さらに、この推定位相差は、出力端子
39を通じて出力される。
【0010】この従来のクロック再生回路の動作につい
て次に説明する。
【0011】入力端子1、2に入力される準同期検波さ
れたIch、Qch信号は、受信機の固定発振器3のクロッ
ク信号でA/D変換される。この際、固定発振器3の発
振周波数はシンボルレートのほぼN倍に設定されてい
る。つまり、N倍のオーバーサンプリングでA/D変換
されているのである。
【0012】A/D変換されたIch、Qch信号は、それ
ぞれ2分岐され、一方は2ポートRAM100に、他方
は非線形処理回路8に入力される。非線形処理回路8に
おいては、Ich、Qch信号はそれぞれ第一及び第二の2
乗回路22、23で2乗されてから、加算器24で加算
され、加算結果P(n)が出力される。これを表したも
のが式(1)である。
【0013】 P(n)=(I(n))2 +(Q(n))2 (1) (n=0、1、2、…)ここで、I(n)、Q(n)
は、それぞれサンプリング時刻nにおけるA/D変換さ
れたIch、Qch信号を示す。
【0014】次に、非線形処理回路8の出力信号P
(n)は、クロック位相検出器9の入力端子30から入
力され、2分岐されて、COS/SIN波形発生器の出
力信号であるCOS値、SIN値と、第一及び第二の乗
算器34、35で乗算され以下のDc (n)、D
s (n)を出力する。
【0015】 Dc (n)=P(n)×COS(θclk (n)) (2) Ds (n)=P(n)×SIN(θclk (n)) (3) (n=0、1、2、…)上式において、 θclk (n)=2π/N×n (4) (N:オーバーサンプル数)(n=0、1、2、…)こ
こで、θclk (n)は、2πの剰余であり、その取り得
る値は0≦θclk (n)<2πとなる。
【0016】第一及び第二の積分器36、37はそれぞ
れ第一及び第二の乗算器34、35の出力を1スロット
長積分し、以下の積分値Sc 、Ss を出力する。
【0017】 L:1スロット中のサンプル数 位相計算器38は、上記Sc 、Ss を入力とし、受信信
号のシンボルクロックと、位相発生器32の出力値との
推定位相差θ0 (rad)を計算し、出力端子39にこ
の計算結果を出力する。
【0018】以下、θ0 の計算方法を示す。
【0019】まず、Scompを、次式で表される複素数と
する。
【0020】 Scomp=Sc +jSs (7) この時、θ0 は次式で表される。
【0021】 θ0 =arg(Scomp) (8) (0≦θ0 <2π)つまり、この位相計算器38では、
受信信号を2乗した後、受信信号のシンボルクロックの
周波数で、離散フーリエ変換(以下、DFTと言う)を
行い、受信信号のクロック成分の位相情報を得ている。
【0022】内挿補間回路10は、クロック位相推定回
路101の出力信号である推定位相差θ0 を用いて、2
ポートRAM100に蓄えられた信号を補間し、判定点
(ナイキスト波形の場合はナイキスト点)における値を
計算して出力する。以下、補間計算の一例として、ラグ
ランジェの一次補間を用いた方法について示す。
【0023】まず、内挿補間回路10は、推定位相差θ
0 より2ポートRAM100に蓄えられている信号の判
定点の位置を求める。今、θ0 が次式に示す範囲内にあ
るものとする。
【0024】 2π/N・i≦θ0 <2π/N・(i+1) (9) ただし、i:0≦i≦(N−1)の範囲の整数 この時、2ポートRAM100に蓄えられたデータのm
シンボル目の判定点の位相θD (n)は次式に示す範囲
内に存在する。ここにおいて、Lは1スロット中のサン
プル数である。
【0025】 N・m+i≦θD (n)≦N・m+(i+1) (10) (m=0、1、2、…)ただし、N・m+(i+1)≦
L−1 次に、内挿補間回路10は、mシンボル目のIch、Qch
それぞれの判定点データI(m)、Q(m)を補間で求
めるため、2ポートRAM100から以下の添字のIc
h、Qchデータを取り出す。
【0026】 I- (m)=I(N・m+i) I+ (m)=I(N・m+i+1) Q- (m)=Q(N・m+i) Q+ (m)=Q(N・m+i+1) (11) そして、次の式を用いて、判定点データI(m)、Q
(m)を計算して出力する。
【0027】図27は、Ichについて補間処理の原理を
説明する図である。図27から明らかなように、以下の
式が導き出される。
【0028】 I(m) ={a・I- (m)+b・I+ (m)}/(a+b) Q(m) ={a・Q- (m)+b・Q+ (m)}/(a+b) (12) ここで、 a=2π/N・(i+1)−θ0 b=θ0 −2π/N・i 内挿補間回路10は、以上のようにして1スロット分の
データを計算し、出力端子11、12からそれぞれ判定
点データI(m)、Q(m)を出力する。
【0029】この際、内挿補間回路10が補間のために
2ポートRAM100から取り出すデータの個数は適用
する補間方式によって異なり、例えばラグランジェの2
次補間の場合は判定点の近傍の3点が用いられる。
【0030】以上、ラグランジェの1次補間について説
明したが、ラグランジェの2次補間についても上述した
文献に同様に示されている。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】上記図24、25、2
6、27に示されている第1の従来のクロック再生回路
は上述したように構成されているので、再生クロック
は、位相発生器の出力値と受信信号のシンボルクロック
との推定位相差を基にして生成される。従って、再生ク
ロックの周期は固定クロックで動作する位相発生器の出
力信号の周期となってしまう。
【0032】つまり、従来のクロック再生回路における
再生クロックは位相発生器の出力値との位相差のみ校正
され、周波数差は制御されていない。
【0033】従って、受信信号のシンボルクロックと位
相発生器の出力値との推定位相差がいわゆるバースト中
においてほとんど変化しないようなバーストモードを利
用した通信の場合は問題は生じないが、連続モードの場
合は上記の推定位相差の変化が無視できなくなり、再生
クロックのスリップが発生するという問題があった。
【0034】本願発明は、上記課題を解消するためにな
されたもので、その目的は、受信信号を固定クロックで
サンプリングする復調器において、連続モードの場合も
再生クロックのスリップを生ずることなく、判定点デー
タを出力することが可能なクロック再生回路を得ること
である。
【0035】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の本発明は、復調器に用いられるクロ
ック再生回路において、準同期検波した受信信号を固定
クロックでサンプリングするサンプリング手段と、上記
受信信号のサンプル値を蓄積する蓄積手段と、上記受信
信号からクロック成分を生成する非線形処理手段と、上
記非線形処理手段で非線形処理された信号に基づき、上
記受信信号のシンボルクロックと、上記固定クロックで
動作する位相発生器の出力値との推定位相差を求めるク
ロック位相検出手段と、上記推定位相差に基づき、判定
点のタイミング情報と、判定点の位相情報とを生成する
判定点検出手段と、上記判定点のタイミング情報及び判
定点の位相情報とに基づき、上記受信信号のサンプル値
蓄積手段に蓄積されているサンプル値を入力し、各シン
ボルの判定点のデータを補間操作により求める内挿補間
手段とを備え、上記内挿補間手段は、平均的には、上記
受信信号のシンボルクロックと同一の周期で動作するこ
とを特徴とするクロック再生回路である。
【0036】上記課題を解決するために、請求項2記載
の本発明は、請求項1記載のクロック再生回路におい
て、前記クロック位相検出手段の出力信号に基づき、判
定点に最も近いサンプリング時刻を抽出し、このサンプ
リング時刻におけるラッチパルスを生成する判定点検出
手段と、上記ラッチパルスを用いて、前記受信信号のサ
ンプル値蓄積手段に蓄積されているサンプル値を入力
し、各シンボルの判定点におけるデータを求めるラッチ
回路と、を備え、上記ラッチ回路は、平均的に前記受信
信号のシンボルクロックの周期と同一の周期で動作する
ことを特徴とするクロック再生回路である。
【0037】上記課題を解決するために、請求項3記載
の本発明は、請求項1記載のクロック再生回路におい
て、前記非線形処理手段の出力信号を入力し、前記受信
信号のシンボルクロック成分を抽出する帯域通過フィル
タと、上記帯域通過フィルタの抽出するシンボルクロッ
ク成分に基づき、判定点のタイミング情報と、判定点の
位相情報とを生成する判定点検出手段と、を備えたこと
を特徴とするクロック再生回路である。
【0038】上記課題を解決するために、請求項4記載
の本発明は、復調器のクロック再生回路において、A/
D変換した準同期検波受信信号を非線形処理する非線形
処理手段と、上記非線形処理された信号と、4倍の周波
数でオーバーサンプルされたCOS/SIN値(±1,
0)とをそれぞれ乗算する乗算手段と、上記乗算手段に
よる各乗算結果を平均化する平均化手段と、上記各平均
結果と、4倍オーバーサンプルされたCOS/−SIN
値(±1,0)とをそれぞれ乗算する第2の乗算手段
と、上記第2の乗算手段による乗算結果を加算する加算
手段と、を含むことを特徴とするクロック再生回路であ
る。
【0039】上記課題を解決するために、請求項5記載
の本発明は、復調器のクロック再生回路において、A/
D変換した準同期検波受信信号を非線形処理する非線形
処理手段と、上記非線形処理された信号を、受信信号の
シンボルレートの4倍の周波数で交互に選択する選択手
段と、上記選択された信号を、受信信号のシンボルレー
トの2倍の周波数で交互に反転/非反転し、その結果を
平均化した後さらに受信信号のシンボルレートの2倍の
周波数で反転/非反転する2つの符号反転/平均化手段
と、上記出力値を受信信号のシンボルレートの4倍の周
波数で交互に選択する第2の選択手段と、を含むことを
特徴とするクロック再生回路である。
【0040】上記課題を解決するために、請求項6記載
の本発明は、復調器のクロック再生回路において、A/
D変換した準同期検波受信信号を非線形処理する非線形
処理手段と、上記非線形処理された信号を受信信号のシ
ンボルレートの2倍の周波数で反転/非反転する第1の
反転/非反転手段と、上記第1の反転/非反転手段の出
力信号の平均値を求める平均化手段と、上記平均化手段
の出力信号を受信信号のシンボルレートの2倍の周波数
で反転/非反転する第2の反転/非反転手段と、を含む
ことを特徴とするクロック再生回路である。
【0041】上記課題を解決するために、請求項7記載
の本発明は、請求項4から請求項6までに記載されてい
るクロック再生回路において、受信信号のシンボルレー
トの4倍の周波数でオーバーサンプルされた再生クロッ
ク信号を、補間する補間手段と、を含むことを特徴とす
るクロック再生回路である。
【0042】上記課題を解決するために、請求項8記載
の本発明は、請求項4から請求項7に記載されているク
ロック再生回路において、前記平均化手段のレベルを検
出するレベル検出手段と、上記レベル検出手段の出力信
号を用いて、平均化手段が出力する信号のレベルを制御
する出力レベル設定手段と、を含むことを特徴とするク
ロック再生回路である。
【0043】上記課題を解決するために、請求項9記載
の本発明は、請求項4から請求項8に記載されているク
ロック再生回路において、前記平均化手段は、出力する
信号のレベルを検出するレベル検出手段と、上記レベル
検出手段の出力信号を用いて平均化手段の出力値をホー
ルドするホールド手段と、を含むことを特徴とするクロ
ック再生回路である。
【0044】
【作用】請求項1記載のクロック再生回路では、固定ク
ロックで動作する位相発生器の出力値から受信信号のシ
ンボルクロックの推定位相差を減算した値を基に生成し
た判定点のタイミング情報と判定点の位相情報とを用
い、受信信号のサンプル値蓄積手段からサンプル値を取
り込んで、各シンボルの判定点のデータを補間計算によ
り求める内挿補間手段を備えて、平均的に受信信号のシ
ンボルクロック周期で動作させることにより、再生クロ
ックのスリップを生ずることなく、判定点データを出力
することができる。
【0045】請求項2記載のクロック再生回路では、固
定クロックで動作する位相発生器出力値から受信信号の
シンボルクロックの推定位相差を減算した値を基に判定
点に最も近いサンプリング時刻を抽出して生成したラッ
チパルスを用い、受信信号のサンプル値蓄積手段からサ
ンプル値を取り込み、各シンボルの判定点データを求め
るラッチ回路を備えて、平均的に受信信号のシンボルク
ロック周期で動作させることにより、再生クロックのス
リップを生じることなく判定点データを出力することが
できる。
【0046】請求項3記載のクロック再生回路では、受
信信号のシンボルクロック成分を抽出する帯域通過フィ
ルタ出力値を基に生成した判定点のタイミング情報と判
定点の位相情報とを用い、受信信号のサンプル値蓄積手
段からサンプル値を取り込み、各シンボルの判定点のデ
ータを補間計算により求める内挿補間手段を備えて、平
均的に受信信号のシンボルクロック周期で動作させるこ
とにより、再生クロックのスリップを生ずることなく判
定点データを出力することができる。
【0047】請求項4記載のクロック再生回路によれ
ば、非線形処理回路出力にシンボルレート周期のCO
S,−SIN値をそれぞれ乗算し、平均化の後、各平均
結果に先と同じCOS,−SIN値を乗算し、加算する
ことによって、平均的に受信信号のシンボルクロック周
期で動作させることにより、再生クロックのスリップを
生ずることなく判定点データを出力することができる。
さらに、4倍の周波数でオーバーサンプリングしたCO
S、−SINの値、すなわち±1、0を用いることによ
り、COS、−SINの値を乗算する乗算部において、
通常の乗算器を用いる必要がなく、反転/非反転/0選
択を行うのみで演算が行える。従って、小規模なハード
ウェアで、クロック再生回路が構成可能である。
【0048】請求項5記載のクロック再生回路によれ
ば、非線形処理された信号を、受信信号のシンボルレー
トの4倍の周波数で交互に選択し、2個の反転/非反転
+平均化+反転/非反転部分をシンボルレートの4倍の
周波数で交互に動作を行わせ、この動作の結果である出
力値をシンボルレートの4倍の周波数で交互に選択して
出力した。従って、低消費電力でハードウェア規模の小
さいクロック再生回路が得られる。
【0049】請求項6記載のクロック再生回路によれ
ば、非線形処理された信号を、受信信号のシンボルレー
トの2倍の周波数で反転/非反転し、2種類の記憶機能
を有する1つの平均化回路で交互に平均化し、その出力
値をシンボルレートの2倍の周波数で反転/非反転する
ことで、低消費電力でハードウェア規模の小さいクロッ
ク再生回路を得る。
【0050】請求項7記載のクロック再生回路によれ
ば、請求項4〜6に記載されているクロック再生回路に
おいて、4倍のオーバーサンプリングされた出力再生ク
ロックを補間する手段を備えているので、より精度の良
い再生クロックが得られる。請求項8記載のクロック再
生回路によれば、請求項4〜7に記載されているクロッ
ク再生回路において、平均化部の出力信号のレベルを検
出し、平均化部の出力レベルを制御することで、その出
力信号の振幅を一定の値に抑える。従って、ハードウェ
ア規模の小さいクロック再生回路が得られる。
【0051】請求項9記載のクロック再生回路によれ
ば、平均化部の出力信号のレベルを検出し、その検出値
に応じて平均化部の出力値をホールドすることによっ
て、フェージングなどにより信号が消失してしまった場
合でも、再生クロック位相が発散してしまうことを防止
することができる。
【0052】
【実施例】以下、この発明の好適な実施例を図面に基づ
いて説明する。
【0053】実施例1 図1には、本発明のクロック再生回路の好適な実施例1
の構成ブロック図が示されている。図1において、上記
従来例と同一の部分には同一符号が示されている。図1
において、クロック位相検出器50は、非線形処理回路
8の出力信号と、固定クロックとを入力し、受信信号の
シンボルクロックと上記位相発生器32の出力値との推
定位相差を算出するとともに、上記位相発生器32の出
力値を外部に送出する。
【0054】判定点検出器51は、クロック位相検出器
50の出力信号から、補間スタートパルス(判定点のタ
イミング情報)と、判定点の位相情報とを生成する。ク
ロック位相推定回路102は、従来と同様の非線形処理
回路8と上記のクロック位相検出器50と判定点検出器
51とを有している。
【0055】シフトレジスタ52は、固定発振器3の出
力するクロック信号で動作し、準同期検波されたIch、
Qch信号のA/D変換値を蓄える。また、内挿補間回路
53は、クロック位相推定回路102が出力する判定点
のタイミング情報と、判定点の位相情報とを入力し、上
記シフトレジスタ52内部のA/D変換値を取り込み、
各シンボルの判定点データを補間計算により求める。
【0056】図2は、図1のクロック位相検出器50の
具体的な構成例を示す構成図である。図2において、第
1及び第2の積分器60、61は、クロック再生回路の
時定数に相当する時間長における積分を行い、位相発生
器32の出力値は、外部出力端子62を介して外部に出
力される。
【0057】図3は図1の判定点検出器51の具体的な
構成例を示す構成図である。図3において、上記クロッ
ク位相検出器50の出力信号である推定位相差(以下、
受信信号のシンボルクロックの推定位相差と言う)は、
入力端子63から入力される。この推定位相差は受信信
号のシンボルクロックと固定発振器3のクロックで動作
する位相発生器32との出力値との位相差である。ま
た、位相発生器32の出力値は入力端子64を介して入
力される。
【0058】減算器65は、入力端子64から入力され
る位相は発生器32の出力値から、入力端子63から入
力された受信信号のシンボルクロックの推定位相差を減
算する。剰余回路66は、減算器65の出力値の2πの
剰余(−π〜+π)を算出する。そして、立上り検出器
67は、この剰余回路66の出力値が負から正に遷移し
たことを検知して補間スタートパルスを出力し、このス
タートパルスは出力端子68を介して出力される。ま
た、上記剰余回路66の出力信号は出力端子69を介し
て出力される。
【0059】次に、図1、2、3を参照して、実施例1
の動作について説明する。
【0060】準同期検波されたIch、Qch信号はA/D
変換器4、5でA/D変換された後、2分岐され、一方
はクロック位相推定回路102へ入力し、他方は固定発
振器3のクロック信号で動作するシフトレジスタ52に
入力される。そして、受信信号のシンボルクロックと固
定クロックで動作する位相発生器32の出力値との推定
位相差は、クロック位相推定回路102において従来と
同様の方法により算出される。
【0061】本実施例においては、上記推定位相差の値
の時間的な変化が無視できない連続モードの場合にも適
用することを目的としているので、この推定位相差を時
変変数θ0 (n)で表現する。
【0062】位相発生器32の出力値θclk (n)から
減算器65において上記推定位相差θ0 (n)を減算
し、この減算結果は2πの剰余回路66により−π〜+
πの範囲に抑えられる。次式(21)に2πの剰余回路
66の出力信号θR (n)を示す。
【0063】 θR (n)=MOD{θclk (n)−θ0 (n),2π} (21) ここで、θR (n)は固定発振器3のクロックで動作し
ているが、出力値は受信信号に含まれるシンボルクロッ
ク成分の位相になる。よって、θR (n)は周波数及び
位相ともに受信信号に含まれるシンボルクロック成分を
表現している。
【0064】次に、立上り検出器は内部で次式に示すよ
うに、θR (n)の符号を判定する。
【0065】 θSIGN(n)=+1, θR (n)≧0の場合 =−1, θR (n)<0の場合 (22) そして、θSIGN(n)が−1から+1に遷移した場合
に、そのサンプル点間に判定点が存在すると判断して補
間スタートパルスが出力される。
【0066】図4には、補間スタートパルス生成の一例
を示すタイミングチャートが示されている。この場合、
4倍のオーバーサンプリングで推定位相差θ0 (n)が
179度から181度に変化した場合が示されている。
【0067】内挿補間回路53は補間スタートパルスを
入力し、シフトレジスタ52に蓄えられているA/D変
換値を取り込む。ここで、補間スタートパルスの出力タ
イミングの位相発生器32の出力値をθp とすると、シ
フトレジスタ52の中心部には、2乗して加算した後に
第一及び第二の乗算器34、35でθp を乗算したA/
D変換値が位置するように、シフトレジスタ52の段数
が設定されている。
【0068】なお、位相発生器32の出力信号は2πの
周期性を有しているのでn周期(n=0、1、2、…)
前のA/D変換値でも同様の作用・効果が得られる。
【0069】内挿補間回路53は、取り込んだA/D変
換値と、判定点の位相情報である2πの剰余回路66の
出力信号を用いて、各シンボルの判定点データを補間計
算により求め、この判定点データはIch及びQchの出力
端子11及び12から出力される。
【0070】以上のように、本実施例1においては、図
1の判定点検出器51の一例として図3を参照して説明
したが、他の例を図5を参照することにより説明する。
図5において、図3と同一部分には同一符号が示されて
いる。図5において、剰余回路70は、減算器65の出
力値について2πの剰余(0〜2π)を通る。遅延回路
71は、2πの剰余回路70の出力信号を固定発振器3
の1クロック時間だけ遅延させる。そして、減算器72
は、遅延回路71の出力値から、2πの剰余回路70の
出力値を減算し、コンパレータ73は、この減算器72
の出力値が所定のしきい値を越えた場合に補間スタート
パルスを出力する。
【0071】図5に示されている判定点検出器51の動
作について説明する。減算器65の出力信号は2πの剰
余回路70によってその出力値が0〜2πの範囲に制限
されている。2πの剰余回路70の出力信号は3分岐さ
れ、それぞれ遅延回路71と、減算器72と、内挿補間
回路53に入力される。2πの剰余回路70の出力値を
R(n)とすると、減算器72の出力W(n)は次式で
示される。
【0072】 W(n)=R(n−1)−R(n) (23) 2πの剰余回路70の出力値R(n−1)とR(n)と
の間で再生クロックの立上りが存在する場合、位相は2
πから0に変化するため、2つのサンプリングの間での
位相変化量W(n)は大きくなる。
【0073】従って、上記W(n)をコンパレータ73
に供給し、このコンパレータ73において上記W(n)
が所定のしきい値を越えた場合には再生クロックの立上
りが存在したと判断されるため、補間スタートパルスが
出力される。
【0074】実施例2 図6は、本発明のクロック再生回路の好適な実施例2を
示す構成ブロック図である。図6において、シフトレジ
スタ80は、固定クロックで動作し、準同期検波された
Ich、Qch信号のA/D変換値を蓄える。また、判定点
検出器81は、クロック位相検出器50の出力信号(位
相発生器32の出力信号と、受信信号のシンボルクロッ
クの推定位相差)に基づき、判定点に最も近いサンプリ
ング時刻を抽出し、ラッチパルスを生成する。
【0075】クロック位相推定回路103は、非線形処
理回路8と、クロック位相検出器50と、判定点検出器
81とを含み、ラッチ回路82は、クロック位相推定回
路103の出力信号であるラッチパルスを用いて、上記
シフトレジスタ80内のA/D変換値を取り込み各シン
ボルの判定点データを求める。
【0076】図7には、図6に示されている判定点検出
器81の一構成例を示す構成ブロック図が示されてい
る。図7において絶対値回路90は、2πの剰余回路6
6の出力信号の絶対値を算出する。遅延回路91は、絶
対値回路90の出力信号を固定発振器3が出力するクロ
ック信号の1クロック分遅延させる。また、コンパレー
タ92は、絶対値回路90の出力信号と、遅延回路91
の出力信号とを比較し、第2の遅延回路93は、立上り
検出器67の出力パルスを、固定発振器3が出力するク
ロック信号の1クロック分遅延させる。また、セレクタ
94は、立上り検出器67の出力信号と、上記第2の遅
延回路93の出力信号とを入力し、上記コンパレータ9
2の出力信号に基づきいずれか一方の信号を出力する。
また、このセレクタ94によって選択された一方の信号
は外部出力端子95を介して外部に出力される。
【0077】次に実施例2の動作について説明する。
【0078】図7に示されている判定点検出器81の立
上り検出器67は、上記実施例1と同様の方法によって
2つのサンプリング点間に判定点があることを検出する
ことによって、ラッチパルスを出力する。2πの剰余回
路66の出力信号は、絶対値回路90に入力され、この
絶対値回路90の出力値と、この出力値を遅延回路91
で1クロック遅延させた値とがコンパレータ92で比較
される。この比較の結果によって、上記ラッチパルスの
前と後のサンプリング点のどちらの点が判定点に近いか
が検出される。そして、上記セレクタ94は、コンパレ
ータ92の出力信号を受信し、以前のサンプリングが判
定点に近い場合には立上り検出器67の出力信号を選択
し、後のサンプリング点が判定点に近い場合には遅延回
路93の出力信号を選択する。
【0079】そして、選択された出力信号のラッチパル
スは出力端子95を介して外部に出力され、ラッチ回路
82に入力される。
【0080】このようにして、ラッチ回路82は、ラッ
チパルスを入力し、シフトレジスタ80内において判定
点に最も近いIch、Qch信号のサンプル値をラッチし、
各シンボルの判定点データとして出力端子11、12を
介してこの値を出力する。
【0081】本実施例には上記実施例1と比べて補間回
路による補間計算を行わず、ラッチ回路を用いたので、
クロック再生回路の構成が簡単となる利点を有する。
【0082】実施例3 図8には、本発明のクロック再生回路の好適な実施例3
を示す構成ブロック図が示されている。図8において、
中心周波数が受信信号のシンボルクロック周波数と同一
である帯域通過フィルタ200(BPFと言う)が備え
られており、判定点検出器201は前記BPF200の
出力信号に基づき補間スタートパルスと、判定点位相情
報とを生成する。また、位相推定回路104は、非線形
処理回路8と、BPF200と、判定点検出器201と
を有する構成である。
【0083】図9には、図8に記載されている判定点検
出器201の構成例を示す構成ブロック図が示されてい
る。図9において、BPF200の出力信号は入力端子
210を介して取り込まれる。立上り検出器211は、
入力端子210から入力される入力信号の立上りを検出
することによって補間スタートパルスを出力する。そし
て、位相差検出器212は、入力信号の位相情報を検出
し、補間スタートパルスは出力端子213を介して出力
され、位相情報は出力端子214を介して出力される。
【0084】次に、本実施例3の動作について説明す
る。
【0085】非線形処理回路8の出力信号は、その中心
周波数が受信信号のシンボルクロック周波数と等しいB
PFに入力され、BPFにおいて受信信号のシンボルク
ロック成分が抽出される。ここで、BPFの中心周波数
は、上述したようにシンボルクロック周波数であり、そ
の帯域はクロック再生回路の動作する時定数に設定され
ている。
【0086】図10は、帯域制限フィルタの出力信号の
一例を示す図である。図10においては、4倍のオーバ
ーサンプリングによってA/D変換された場合が示され
ている。図10において、点線で示されている正弦波は
抽出されたシンボルクロック成分を表し、実線は実際の
サンプル値であってBPF200の出力信号を表す。
【0087】判定点検出器201は、入力端子210を
介して上述したBPF200の出力値を取り込み、立上
り検出器211によって各サンプリング点間において前
述した式22に示されているθR (n)の符号が負から
正に変化するタイミングが検出され、補間スタートパル
スが出力端子213を介して出力される。また、位相差
検出器212は、補間スタートパルスが出力される前及
び後におけるBPF200の出力信号の値に基づき、サ
ンプリング点と0クロス点との位相差を検出し、これを
出力端子214から出力する。なお、ここに述べた位相
差検出方法は、例えば予め補間スタートパルスが出力さ
れる前及び後におけるBPF200の出力値と位相差と
の関係をROMに格納しておき、上述した前と後におけ
るBPF200の出力値をアドレスとして上記ROMに
供給し、そのデータ出力を位相差として利用することも
好適である。
【0088】そして、内挿補間回路53は、クロック位
相推定回路104から出力される補間スタートパルス及
び位相情報とに基づき、シフトレジスタ52からA/D
変換値を入力し、補間計算を行う。このようにして求め
られた判定点データは、Ich及びQchの出力端子11及
び12から出力される。
【0089】本実施例は上記実施例1と比べて、クロッ
ク位相検出器による離散フーリエ変換を行わず、帯域通
過フィルタ(BPF200)を用いたので、その構成が
より簡便なものとなる。
【0090】実施例4 以下、請求項4によるクロック再生回路の好適な実施例
4について説明する。図11は、本実施例4のクロック
再生回路の構成を示すブロック構成図であり、機能とし
ては実施例3[図8]のクロック位相推定回路104部
分に相当する。(但し、出力端子は1つになってい
る。)図11において、固定発振器420は受信信号の
シンボルクロック周波数のほぼ4倍の周波数で発振す
る。カウンタ421は、固定発振器420が出力するク
ロック信号により動作するModulo4のカウンタで
あり、COS/−SIN出力回路422は、カウンタ4
21の出力信号を入力し、COS及び−SIN値を出力
する。また、第1の乗算器423は、非線形処理回路4
02の出力値とCOS/−SIN出力回路422のCO
S出力値を乗算し、第2の乗算器424は、非線形処理
回路402の出力値とCOS/−SIN出力回路422
の−SIN出力値とを乗算し、低域通過フィルタ425
及び426はそれぞれ第1及び第2の乗算器423、4
24の出力値を平均する。第3の乗算器427は、第1
の低域通過フィルタ425の出力信号とCOS/−SI
N出力回路422のCOS出力値とを乗算し、第4の乗
算器428は、第2の低域通過フィルタ426の出力信
号とCOS/−SIN出力回路422の−SIN出力値
とを乗算する。そして、加算器429は、第3及び第4
の乗算器427、428の出力信号を加算する。
【0091】非線形処理回路402の出力信号に含まれ
るクロック成分の周波数をfclk とすると、低域通過フ
ィルタ425、426の出力信号からは、受信機の固定
発振器の周波数fl との周波数偏差Δfが出力される。
本実施例においては、この周波数偏差Δfに再び受信器
の固定発振周波数fl を乗算しているので、出力される
クロックの周波数はΔf+fl となる。
【0092】図12には、図11に示されている乗算器
の構成の一例が記載されている。図12に記載されてい
るように、入力端子430を介して入力された入力信号
は、反転回路431によりその符号が反転されている。
一方、入力端子432を介して入力されたCOS/−S
IN出力回路422の出力信号に基づき、セレクタ43
3は、入力端子430から入力された入力信号、もしく
はその符号を反転した信号、もしくは“0”の信号のう
ちいずれか1個の信号を選択して出力する。そしてこの
セレクタ433の出力信号は出力端子434を介して出
力される。
【0093】非線形処理回路402は受信信号からシン
ボルクロック成分を生成し、第1及び第2の乗算器42
3、424はこのシンボルクロック成分を入力する。こ
こでは、非線形処理回路402の出力値をX(n)で表
す。このnはサンプルタイミングを示す整数である。一
方、固定発振器420は、上述したシンボルクロック周
波数のほぼ4倍の周波数で動作しており、この4倍の周
波数のクロックで動作するModulo4カウンタ42
1は受信信号のシンボルクロックの1周期中にほぼ
(0、1、2、3)のように1周する。ここで、COS
/−SIN出力回路422は、カウンタ421の出力値
を入力し、COS、−SINの値をそれぞれ出力する
が、カウンタ421の出力信号(0、1、2、3)を
(0、π/2、π、3π/2)とみなして、COS側か
らは(1、0、−1、0)を、−SIN側からは(0、
−1、0、1)がそれぞれ出力される。
【0094】第1及び第2の乗算器423、424はそ
れぞれ非線形処理回路402の出力信号とCOS値、及
び−SIN値を乗算するが、上述したようにCOS/−
SIN出力回路422の出力信号は(±1、0)の値し
かとらないため、第1及び第2の乗算器423、424
の出力信号は符号反転/非反転/0の3通りのいずれか
に限られる。従って、第1及び第2の乗算器423、4
24の構成は図12のように簡略化される。非線形回路
402の出力信号は、入力端子430から入力され、C
OS/−SIN出力回路422の出力値が“1”の場合
にはそのまま出力端子434から出力され、一方この出
力値が“−1”の場合には符号反転回路431の出力信
号が選択され、“0”の場合には0が出力される。よっ
て、第1及び第2の乗算器423、424はいわゆる通
常の乗算器である必要はなく、簡単な構成で実現可能で
ある。
【0095】第1及び第2の乗算器423、424の出
力値をそれぞれXm1(n)、Xm2(n)とするとそ
れぞれ次式で表される。
【0096】 Xm1(n)=X(n)・COS(n・π/2) =(−1)n/2 ・X(n) :nは偶数 =0 :nは奇数 Xm2(n)=X(n)・−SIN(n・π/2) =0 :nは偶数 =(−1)(n-1)/2+1 ・X(n):nは奇数 …(24) 次に、低域通過フィルタ425、426はそれぞれ第1
及び第2の乗算器423、424の出力信号Xm1
(n)、Xm2(n)を平均し、雑音成分を除去する。
時刻nにおける低域通過フィルタ425、426の出力
値をそれぞれXave1(n)、Xave2(n)とす
ると、それらは例えば次式で表される。 Xave1(n)=E[Xm1] =(1/2)En:even[Xm1(n)] Xave2(n)=E[Xm2] =(1/2)En:odd[Xm2(n)] …(25) ここにおいて、E[・]は平均化を表し、En:eve
n[・]はnが偶数番目の信号のみの平均化を表し、一
方En:odd[・]はnが奇数番目の平均化をそれぞ
れ表す。そして、低域通過フィルタ425、426の出
力信号はそれぞれCOS/−SIN出力回路422の出
力信号のCOS値、−SIN値と、第1及び第2の乗算
器427、428において乗算されるが、上述したよう
にCOS/−SIN出力回路422の出力値は(±1、
0)しかとらないので、第3及び第4の乗算器427、
428も図12に示されているような簡単な構成で実現
可能である。第3及び第4の乗算器427、428の出
力値Xm3(n)、Xm4(n)はそれぞれ次式で表さ
れる。
【0097】 Xm3(n)=Xave1(n)・COS(n・π/2) =(−1)n/2 ・Xave1(n) =(−1)n/2 (1/2)En:even[X(n)] :nは偶数 =0 :nは奇数 Xm4(n)=Xave2(n)・−SIN(n・π/2) =0 :nは偶数 =(−1)(n-1)/2+1 ・Xave2(n) =(−1)(n-1)/2+1 (1/2)En:odd[X(n)] :nは奇数 …(26) そして、第3及び第4の乗算器427、428の出力信
号は、加算器429において加算され、その加算された
信号が出力端子412を通じて外部に出力される。加算
器429の出力値Xadd(n)は次式で表される。
【0098】 Xadd(n)=Xm3(n)+Xm4(n) =(−1)n/2 ・Xave1(n) =(−1)n/2 (1/2)En:even[Xm1(n)] :nは偶数 =(−1)(n-1)/2+1 ・Xave2(n) =(−1)(n-1)/2+1 (1/2)En:odd[Xm2(n)] :nは奇数 …(27) 従って、本実施例4によるクロック再生回路は、加算器
429から出力されるクロック成分は受信信号に含まれ
るシンボルクロックのため、再生クロックのスリップが
生じることはない。また、非線形処理回路、反転回路、
低域通過フィルタ、加算器、Modulo4カウンタの
みの構成で、シンボルクロック成分の抽出が可能であ
る。なお、COS/−SIN出力回路422は、COS
/SIN出力回路を用いても同様の効果が得られる。
【0099】実施例5 図13は、実施例5によるクロック再生回路の構成を示
すブロック構成図である。図13において、セレクタ4
40は、受信信号のシンボルクロック周波数のほぼ4倍
の周波数で交互に出力部を切り替える。
【0100】また、符号判定回路441は、シンボルク
ロック周波数のほぼ2倍の周波数で符号反転/非反転を
切り替える。第2の符号反転回路443は、低域通過フ
ィルタ442の出力信号を入力し、上述した第1の符号
反転回路441と同期して動作を行う。そして、第1の
符号反転/平均化部450は、第1の符号反転回路44
1と、低域通過フィルタ442と、第2の符号反転回路
443とを含み、シンボルクロック周波数のほぼ2倍の
周波数で動作を行う。第3の符号反転回路444は、上
述した第1の符号反転回路441と同一の周期で符号反
転/非反転を切り替え、第4の符号反転回路446は、
低域通過フィルタ445の出力信号を入力し、第3の符
号反転回路444と同期して動作を行う。第2の符号反
転/平均化部451は、第3の符号反転回路444と、
低域通過フィルタ445と、第4の符号反転回路446
とを含む。また、第2のセレクタ447は、第1のセレ
クタ440と同期して同一の符号反転/平均化部を選択
する。なお、図14には、第1及び第2のセレクタ44
0、447の制御信号、第1〜第4の符号反転回路44
1、443、444、446の制御信号をそれぞれ表す
波形の例が示されている。
【0101】図11に示されている実施例4において
は、COSと−SINとの直交性よりCOS/−SIN
出力回路422のCOS値が±1の場合には−SIN値
は必ず0であり、また−SIN値が±1の場合にはCO
S値は必ず0になっている。従って、式(24)、(2
5)、(26)、(27)において、時刻nが偶数の場
合すなわちCOS値が±1の時は、第2及び第4の乗算
器424、428の出力値は“0”になっており、時刻
nが奇数の場合には、すなわち−SIN値が±1の時に
は第1及び第3の乗算器423、427の出力値は
“0”になっているため、各ブロックは交互に動作して
も、加算器429の出力信号は同一である。
【0102】よって、図13において入力端子401か
ら入力された受信信号は非線形処理回路402でクロッ
ク成分を作成された後、クロック周波数のほぼ4倍で動
作する第1のセレクタ440によって出力先を第1の符
号反転/平均化部450と第2の符号反転/平均化部4
51とに交互に送出される。例えば、図14において第
1及び第2の端440、447の制御信号が“H”の場
合には、第1の符号反転/平均化部が選択され、“L”
の場合には第2の符号反転/平均化部が選択される。
【0103】第1の符号反転/平均化部450の符号反
転回路441において、入力信号はシンボルクロック周
波数のほぼ2倍で交互に反転/非反転される。これは、
COS(π)値とCOS(0)値とを乗算することに相
当する。図14(b)には、第1の符号反転回路41の
動作の一連が示されている。例えば、制御信号が“H”
である場合には、入力信号がそのまま出力信号となり、
制御信号が“L”である場合には入力信号の符号が反転
されて出力される。従って、第1の符号反転回路441
の出力信号をXR1(n)とするとそれは次の式で表さ
れる。
【0104】 XR1(n)=(−1)n/2 ・X(n) :nは偶数 (28) 低域通過フィルタ442は、反転/非反転された信号を
平均化し、シンボルクロック成分以外の雑音成分を除去
し、平均化出力XLPF1(n)を出力する。
【0105】 XLPF1(n)=En:even[XR1(n)] (29) 第2の符号反転回路443は、低域通過フィルタ442
の出力信号を、第1の符号反転回路441と同期して反
転/非反転し、XR2(n)を出力する。
【0106】 XR2(n)=(−1)n/2 ・XLPF1(n) =(−1)n/2 ・En:even[XR1(n)](30) XR2(n)は、第2のセレクタ447を介して、出力
端子412から外部に出力される。
【0107】同様に、第2の符号反転/平均化回路45
1の出力値、すなわち第4の符号反転回路446の出力
値XR4(n)は次式で示される。
【0108】 XR4(n) =(−1)(n-1) /2+1(1/2)En:odd[XR3(n)] (31) 上式において、XR3(n)は、第3の符号反転回路4
44の出力信号を表しており、また図14(c)には第
3及び第4の符号反転回路444、446の動作の一例
が示されている。
【0109】従って、第2のセレクタ447の出力信号
XSEL(n)は、次式で示される。
【0110】 XSEL(n) =XR2(n)=(−1)n/2 ・En:even[XR1(n)] :nは偶数 =XR4(n)=(−1)(n-1)/2+1 En:odd[XR3(n)] :nは奇数 …(32) XR1(n)とXR3(n)とはそれぞれ式(27)に
おけるXm1(n)とXm3(n)と等価であるため、
XSEL(n)はXadd(n)の振幅が2倍で、同じ
位相関係を有する正弦波となり、上記実施例4と同様の
効果が得られる。よって、本実施例2のクロック再生回
路は、加算器の代りにセレクタを用い、2系統の符号反
転/平均化回路を交互にシンボルレートの2倍の周波数
で動作してもクロック成分が抽出可能である。
【0111】なお、第1〜第4の符号反転回路441、
443、444、446は、第1及び第2のセレクタ4
40、447と同期しており、動作周期がシンボルレー
トの2倍の周波数であれば良く、必ずしも図4(b)、
(c)に示されている関係でなくとも良い。すなわち、
第1及び第2の符号反転回路441、443が反転の関
係にあっても良く、また第1及び第3の符号反転回路4
41と444とが同じ値を出力しても良い。ただしこの
場合には第2のセレクタ447から出力される再生クロ
ックの位相は変化する。
【0112】実施例6 以下、請求項6による発明の好適な実施例6について図
面に基づいて説明する。図15は、本実施例6によるク
ロック再生回路の構成を示すブロック構成図であり、一
次のIIR(Infinite Impulse Response )フィルタで
構成した例が示されている。
【0113】図15において、第1の符号反転回路46
0は、受信信号のシンボルクロック周波数のほぼ2倍の
周波数で入力信号を反転/非反転する。そして、加算器
461は、第1の符号反転回路460の出力信号とII
Rフィルタ内の値を加算する。第1のシフトレジスタ4
62は、上記加算器461の出力値をラッチし、第2の
シフトレジスタ463は、第1のシフトレジスタ462
の出力値をラッチする。乗算器464は、第2のシフト
レジスタ463の出力信号に係数αを乗算する。パラレ
ルIIRフィルタ470は、上記加算器461、第1及
び第2のシフトレジスタ462、463、乗算器464
とから構成される。そして、第2の符号反転回路465
は、このパラレルIIRフィルタ470の出力値を第1
の符号反転回路460と同じ周期で反転/非反転する。
また、図16には、非線形処理回路402の出力信号
と、第1及び第2の符号反転回路460、465の動作
タイミングの一例が示されている。
【0114】非線形処理回路402の出力信号は、第1
の符号反転回路460において、クロック周波数のほぼ
2倍の周波数で入力信号を反転/非反転する。図16
(a)には、非線形処理回路402の出力タイミングが
示されており、図6(b)には、第1の符号反転回路4
60の動作タイミングが示されている。第1の符号反転
回路460の出力信号をXS(n)とすると、このXS
(n)は次式で表される。
【0115】 XS(n)=(−1)n/2 ・X(n) n:偶数 =(−1)(n-1)/2+1 ・X(n) n:奇数 (33) これは、以下の処理と等価である。
【0116】 XS(n) =X(n)・{COS(0)−SIN(0)} :MOD(n,4)=0 =X(n)・{COS(π/2)−SIN(π/2)} :MOD(n,4)=1 =X(n)・{COS(π)−SIN(π)} :MOD(n,4)=2 =X(n)・{COS(3π/2)−SIN(3π/2)} :MDO(n,4)=3 …(34) ここで、任意の時刻nにおいて、第2のシフトレジスタ
463に記憶されている値をYCOS(n)、第1のシ
フトレジスタ462に記憶されている値をYSIN
(n)とすると、その時刻nにおける加算器461の出
力Xa(n)は、次式で表される。
【0117】 Xa(n)=XS(n)+αYCOS(n) (35) この値は、時刻n+1において第1のシフトレジスタ4
62に記憶される。同時に、第1のシフトレジスタ46
2に記憶されていた値YSIN(n)は、第2のシフト
レジスタ463に記憶される。また時刻n+1、n+
2、n+3、n+4のそれぞれにおける加算器461の
出力は次式で表される。
【0118】 Xa(n+1)=XS(n+1)+αYSIN(n+1) Xa(n+2)=XS(n+2)+αYCOS(n+2) =XS(n+2)+αXa(n) Xa(n+3)=XS(n+3)+αYSIN(n+3) =XS(n+3)+αXa(n+1) Xa(n+4)=XS(n+4)+αYCOS(n+4) =XS(n+4)+αXa(n+2) …(36) 上式より、加算器461の出力信号は、H(Z)=Xa
(Z)/XS(Z)=1/(1+αZ-2)のIIRフィ
ルタ出力となっており(Z=ej ωT/4 :Tはシンボル
周期)、nの偶数番目と奇数番目の値がそれぞれ平均化
されて交互に出力されているのが理解されよう。
【0119】よって、nが偶数の場合のIIRフィルタ
470の出力信号をRn:even(n)、nが奇数の
場合のIIRフィルタ470の出力信号をRn:odd
(n)とすると、第2の符号判定回路465の出力信号
Xo(n)は次式で表される。
【0120】 Xo(n)=(−1)n/2 ・Rn:even(n) :nは偶数 =(−1)(n-1)/2+1 ・Rn:odd(n) :nは奇数 …(37) 従って、上述した式(32)と等しい形になる。
【0121】従って、本実施例6のクロック再生回路に
おいては、平均化部に偶数時刻用と奇数時刻用の記憶部
分を設けることにより、平均化部以外の部分は、偶数時
刻用と奇数時刻用とで共有することが可能である。ま
た、第1及び第2の符号反転回路460、465は同じ
動作をする必要はない。すなわち、例えば反転の動作の
場合においても、再生クロックの位相が変るだけでクロ
ック成分は同様に抽出できる。さらに平均化部は、一次
のIIRである必要はなく、高次のFIR(Finite Imp
ulse Response )及びIIRでも同様である。
【0122】実施例7 以下、請求項7による発明の好適な実施例7について説
明する。図17は、本実施例7によるクロック再生回路
の構成を示すブロック構成図である。図17において、
補間回路480は、セレクタ447から出力される4倍
のオーバーサンプリングの再生クロックを補間操作によ
り細かいサンプルにし、高精度に再生クロック位相を検
知し、この補間回路480の出力信号は、出力端子48
1を介して外部に出力される。
【0123】図18には、この補間回路480の構成の
一例が示されている。図18に示されている補間回路4
80によれば、4倍オーバーサンプリングの再生クロッ
クから16倍オーバーサンプリングの再生クロックの位
相を一次補間で得ることができる。図18において、入
力端子490から入力された入力信号は、0挿入回路4
91において0が挿入される。この0挿入回路491
は、シンボルクロックの16倍のクロックで動作し、4
クロックに1回サンプルデータを挿入し、残りの3回は
“0”を挿入する。シフトレジスタ492は0挿入され
たデータを記憶する。そして、第1の加算器493はシ
フトレジスタ492の1段目と7段目とに保持されてい
る値を加算し、第2の加算器94はシフトレジスタ49
2の2段目と6段目とに保持されている値を加算し、第
3の加算器495はシフトレジスタ492の3段目と5
段目とに保持されている値を加算する。また、第1の乗
算器496は第1の加算器493の出力信号に係数C0
を乗算し、第2の乗算器497は第2の加算器494の
出力信号に係数C1 を乗算し、第3の乗算器498は第
3の加算器495の出力信号に係数C2 を乗算する。そ
して、第4の加算器499は第1〜第3の乗算器49
6、497、498とシフトレジスタ492の4段目に
保持されている値とを加算する。また、一次補間フィル
タ回路500は、0挿入回路491と、シフトレジスタ
492と、第1〜第3の加算器493、494、495
と、第1〜第3の乗算器496、497、498と、第
4の加算器499とから構成されている。遅延回路50
1は、一次補間フィルタ回路500の出力信号を16倍
のクロックで1クロック分遅延する。符号反転回路50
2は、遅延回路501の出力信号を反転する。AND回
路503は一次補間フィルタ回路500の出力信号のM
SBと符号反転回路502の出力信号のMSBとのAN
Dをとる。第2の遅延回路504はAND回路503の
出力信号を16倍クロックで1クロック分遅延させる。
比較器505は、一次補間フィルタ回路500の出力値
と符号反転回路502の出力値とを比較する。そして、
セレクタ506は、比較器505の出力信号を入力し、
AND回路503の出力信号と遅延回路504の出力信
号とのいずれか一方を出力する。このセレクタ506に
より選択された信号は出力端子507を介して出力され
る。立上り検出器508は、遅延回路501と、符号反
転回路502と、AND回路503と、第2の遅延回路
504と、比較器505、セレクタ506とから構成さ
れている。また、図19は、補間回路480の内部の動
作を示す各部の波形の例が示されている。
【0124】本実施例7の動作を図17、図18、図1
9を用いて説明する。図19(a)は4倍のクロックで
サンプリングされた再生クロックの波形であり、図18
に記載されている入力端子490から入力される。入力
された再生クロックは0挿入回路491において0挿入
され、16倍クロックのデータに変換される。例えば、
0挿入回路491にXSEL(n)、XSEL(n+
1)、XSEL(n+2)が入力された場合には、0挿
入回路491の出力信号は…XSEL(n)、0、0、
0、XSEL(n+1)、0、0、0、XSEL(n+
2)、0、…のようになる。0挿入された信号は一次補
間されて加算器499から16倍のオーバーサンプリン
グの補間再生クロックが出力される。図19(b)に
は、加算器99の出力信号、つまり一次補間回路500
の出力例が示されている。
【0125】AND回路503は、一次補間回路500
の出力信号のMSBと、16倍のクロックで1クロック
分遅延し、符号反転した信号のMSBとのANDをと
り、再生クロックの立上り(すなわち、負から正への遷
移)が生じたことが検出される。図19(c)に図19
(b)に示されている波形に対応した符号反転回路50
2の出力信号のMSBの波形が示されており、図19
(d)には一次補間フィルタ500の出力信号のMSB
の波形が示され、図19(e)には、AND回路503
の出力波形が示されている。このようにAND回路50
3は再生クロックに立上りが生じる度にパルスを発生
し、図19(b)の波形の図中の、間で立上りが生
じたことが認識され得る。
【0126】次に図19(b)の波形のサンプル点、
で、より本来の0クロス点に近い方を検出する。比較
器505は、符号反転回路502の出力信号と一次補間
フィルタ500の出力信号とを比較する。AND回路5
03が立上りを検出する時点においては、両方の出力信
号共に正の値になり、上記0クロス点に近い方を判断す
ることは、サンプル点、の絶対値を比較することに
相当する。そして絶対値の小さい方のサンプル点が0ク
ロス点であるとみなされ、例えばが0クロス点である
とみなされた場合には、AND回路503の出力信号
が、が0クロス点であると判断された場合には遅延回
路504の出力信号がそれぞれセレクタ506によって
選択されるように選択信号がセレクタ506に供給され
る。このようにして、16倍クロック精度の立上り検出
パルスは、出力端子107を介して外部に出力される。
こうして出力された0クロス検出パルスは、後続する回
路でナイキスト点情報に変換される。
【0127】よって、請求項4、5、6に記載されてい
る発明に補間回路を付加することでより高精度にナイキ
スト点情報を得ることが可能となる。なお、本実施例に
おいては16倍クロック精度の一次補間を適用したが、
この補間はより高次でも高精度でも同様の効果が得られ
る。このように補間が変った場合には、0クロス点情報
精度に変更が生じるだけである。また、ナイキスト情報
検出は0クロス点以外の情報、例えば振幅が最大になる
点の検出を用いても同様の効果が得られることは言うま
でもない。
【0128】実施例8 以下、請求項8による発明の実施例について説明する。
図20には、本実施例8によるクロック再生回路の構成
を示すブロック構成図が示されている。図20におい
て、レベル検出器510は、第1及び第2の低域通過フ
ィルタ442、445の出力信号を入力し、第1及び第
2の低域通過フィルタ442、445の中に蓄えられて
いる信号のレベルを検出する。そして、出力レベル設定
回路511は、レベル検出器510の出力信号に従っ
て、出力レベルを制御する。また、図21には、第1及
び第2の低域通過フィルタ442、445に蓄えられて
いる信号のクロック成分をベクトル表示したものが示さ
れている。
【0129】本実施例8の動作を図20、図21を用い
て説明する。第1及び第2の低域通過フィルタ442、
445の出力信号と、再生クロックつまりセレクタ44
7の出力信号との関係の一例が図21で表されている。
第1及び第2の低域通過フィルタ442、445の出力
値をそれぞれVx、Vyとすると、再生クロックは図2
1(b)に示されているようにして作成される。また、
位相面では再生クロックベクトルVclk は、図21
(a)に示されているような関係で表されてその振幅値
Aは図21(a)に基づき次式で示される。
【0130】 A=(Vx2 +Vy2 1/2 (38) 従って、レベル検出器510は、第1及び第2の低域通
過フィルタ442、445のそれぞれの出力値Vx、V
yに基づき、再生クロックの振幅値Aを上式(38)を
用いて求め、その求められた値を出力レベル設定回路5
11に供給する。
【0131】出力レベル設定回路511は、振幅値Aを
入力し、第1及び第2の低域通過フィルタ442、44
5のそれぞれの出力値Vx、Vyに対しそれぞれ以下の
演算を行い、それぞれVnx、Vnyを出力する。
【0132】 Vnx=Vx/A Vny=Vy/A (39) 従って、出力レベル設定回路511の出力値Vnx、V
nyを用いた再生クロックの振幅は“1”となり、常に
振幅を“1”とした再生クロックを得ることができる。
従って、本実施例によれば一種のリミッタ効果が得ら
れ、出力レベル設定回路511から後の回路のビット数
を削減することが可能である。
【0133】なお、レベル検出器512は、必ずしも上
式(39)のような演算を行わせる必要はなく、例えば
VxとVyとの内絶対値の大きな方の値|Vmax|を
用いても好適である。この場合には、AとVmaxとで
は最大で21/2 倍の差が生じるが、その差は出力レベル
設定回路511で調整すれば問題はない。また、出力レ
ベル設定回路511も簡便な構成としては出力ビットの
選択によっても実現可能である。
【0134】実施例9 以下、請求項9による発明の実施例について説明する。
図22は、本発明の好適な実施例9のクロック再生回路
の構成を示すブロック構成図である。図22において、
比較器520は、レベル検出器510の出力値を、予め
設定したしきい値と比較する。その結果、レベル検出器
510の出力値が前記しきい値より小さい場合には、ホ
ールド信号がこの比較器520から出力される。ホール
ド回路521は、前記比較器520の出力信号であるホ
ールド信号を入力し、第1及び第2の低域通過フィルタ
442、445の出力値をホールドする。また、図23
は、第1及び第2の低域通過フィルタ442、445に
蓄えられているシンボルクロック成分をベクトル表示し
た図であり、特にしきい値との関係が示されている。
【0135】本実施例9の動作を図22、図23とを用
いて説明する。図23において、再生クロックベクトル
clk の振幅Aは、シンボルクロック成分が抽出されて
いる場合には、大きな値となっており、ディープフェー
ドやブロッケージなどにより受信信号が雑音のみになっ
てしまった場合には振幅はAN のように小さな値とな
る。従って、レベル検出器510が、検出した再生クロ
ックのベクトルVclk の振幅値が所定のしきい値より小
さくなった場合には、比較器520がホールド信号を出
力し、その時点の第1及び第2の低域通過フィルタ44
2、445の値をホールドする。そして、再び信号が受
信されるようになってから、再生クロックのベクトルV
clk の振幅が所定のしきい値を越えたならば比較器52
0は、通過信号を出力する。そして、ホールド回路52
1は、第1及び第2の低域通過フィルタ442、445
の出力値を出力する。
【0136】このように、本実施例9によれば、ディー
プフェードやブロッケージングなどによって信号が受信
できなくなってしまった場合においても、クロック再生
回路は同期状態を保つことが可能となる。
【0137】以上述べたように、に請求項4〜請求項9
に記載の本発明によれば、2つの低域通過フィルタ出力
に再びCOS,−SIN値を乗算し、加算することによ
り、受信信号に含まれるシンボルクロック成分を出力で
き、再生クロックのスリップを防ぐことができる。また
4倍のオーバーサンプリングしたCOS、−SINの
値、すなわち±1、0を用いることで、COS、−SI
Nの値との乗算部において、いわゆる通常の乗算器を用
いる必要がなく、単に反転/非反転/0選択のみで同様
の効果が得られるため、ハードウェア規模の小さなクロ
ック再生回路が実現可能である。
【0138】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、内
挿補間回路もしくはラッチ回路を受信信号に含まれるシ
ンボルクロックの周期と同一の周期で動作させたことに
より、受信信号を固定クロックを用いてサンプリングす
る復調器を、連続モードで動作させた場合においても、
再生クロックのスリップを生じることなく判定点データ
を出力することが可能なクロック再生回路を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のクロック再生回路を示す構成ブロッ
ク図である。
【図2】図1に記載されているクロック位相検出器の構
成ブロック図である。
【図3】図1に記載されている判定点検出器の構成例を
示す構成ブロック図である。
【図4】補間スタートパルス生成の一例を示すタイミン
グチャートである。
【図5】図1に記載されている判定点検出器の他の構成
例を示す構成ブロック図である。
【図6】実施例2に係るクロック再生回路の構成ブロッ
ク図である。
【図7】図6に記載されている判定点検出器の構成を表
す構成ブロック図である。
【図8】実施例3に係るクロック再生回路の構成ブロッ
ク図である。
【図9】図8に記載されている判定点検出器の構成を表
す構成ブロック図である。
【図10】帯域制限フィルタ出力の一例を示すタイムチ
ャートである。
【図11】実施例4に係るクロック再生回路の構成ブロ
ック図である。
【図12】実施例4における乗算器の構成を示す構成ブ
ロック図である。
【図13】実施例5に係るクロック再生回路の構成ブロ
ック図である。
【図14】実施例5におけるセレクタ、符号反転回路の
制御信号例の説明図である。
【図15】実施例6に係るクロック再生回路の構成ブロ
ック図である。
【図16】実施例6における非線形処理回路、符号反転
回路の動作を表すタイムチャートである。
【図17】実施例7に係るクロック再生回路の構成ブロ
ック図である。
【図18】実施例7における補間回路の構成例を示す構
成ブロック図である。
【図19】実施例7における各部の出力波形を示すタイ
ムチャートである。
【図20】実施例8に係るクロック再生回路の構成ブロ
ック図である。
【図21】実施例8における位相面上における低域通過
フィルタ出力信号と、再生クロックの波形との関係を示
す説明図である。
【図22】実施例9に係るクロック再生回路の構成ブロ
ック図である。
【図23】実施例9における位相面上におけるしきい値
の関係を説明する説明図である。
【図24】第1の従来例であるクロック再生回路を示す
構成ブロック図である。
【図25】図24に記載されている信号レベル検出器の
構成ブロック図である。
【図26】図24に記載されているクロック位相検出器
の構成ブロック図である。
【図27】ラグランジェの一次補間を説明する説明図で
ある。
【符号の説明】
1 Ich入力端子 2 Qch入力端子 3 固定発振器 4 IchA/D変換器 5 QchA/D変換器 6 第一のRAM 7 第二のRAM 8 非線形処理 9 クロック位相検出器 10 内挿補間回路 11 Ich出力端子 12 Qch出力端子 20 Ich入力端子 21 Qch入力端子 22 第一の2乗回路 23 第二の2乗回路 24 加算器 25 信号レベル情報出力端子 30 信号レベル情報入力端子 31 固定クロック入力端子 32 位相発生器 33 COS/SIN波形発生器 34 第一の乗算器 35 第二の乗算器 36 第一の積分器 37 第二の積分器 38 位相計算器 39 推定位相差出力端子 50 クロック位相検出器 51 判定点検出器 52 シフトレジスタ 53 内挿補間回路 60 第三の積分器 61 第三の積分器 62 位相発生器出力外部出力端子 63 推定位相差入力端子 64 位相発生器出力外部入力端子 65 減算器 66 2πの剰余回路 67 立上り検出器 68 補間スタートパルス出力端子 69 2πの剰余回路出力端子 70 2πの剰余回路 71 遅延回路 72 減算器 73 コンパレータ 80 シフトレジスタ 81 判定点検出器 82 ラッチ回路 90 絶対値回路 91 遅延回路 92 コンパレータ 93 遅延回路 94 セレクタ 95 ラッチパルス出力端子 100 2ポートRAM 101〜104 クロック位相推定回路 200 帯域通過フィルタ 201 判定点検出器 210 帯域通過フィルタ出力値入力端子 211 立上り検出器 212 位相差検出器 213 補間スタートパルス出力端子 214 位相情報出力端子 420 固定発振器 421 Modulo4カウンタ 422 COS/−SIN出力回路 423 乗算器 424 乗算器 425 低域通過フィルタ 426 低域通過フィルタ 427 乗算器 428 乗算器 429 加算器 430 入力端子 431 符号反転回路 432 入力端子 433 セレクタ 434 出力端子 440 セレクタ 441 符号反転回路 442 低域通過フィルタ 443 符号反転回路 444 符号反転回路 445 低域通過フィルタ 446 符号反転回路 447 セレクタ 450 第1の符号反転/平均化部 451 第2の符号反転/平均化部 460 符号反転回路 461 加算器 462 第1のシフトレジスタ 463 第2のシフトレジスタ 464 係数乗算器 465 符号反転回路 470 IIRフィルタ 480 補間回路 481 出力端子 490 入力端子 491 0挿入回路 492 シフトレジスタ 493、494、495 加算器 496、497、498 係数乗算器 499 加算器 500 一次補間フィルタ 501 遅延回路 502 符号反転回路 503 AND回路 504 遅延回路 505 比較器 506 セレクタ 507 出力端子 508 立上り検出器 510 レベル検出器 511 出力レベル設定回路 520 比較器 521 ホールド回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、復調のクロック再
生回路に関するものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0091
【補正方法】変更
【補正内容】
【0091】非線形処理回路402の出力信号に含まれ
るクロック成分の周波数をfclk とすると、低域通過フ
ィルター425、426の出力信号からは、受信機の固
定発振器の周波数fl との周波数偏差Δfが出力され
る。本実施例においては、この周波数偏差Δfに再び受
信器の固定発振周波数fl を乗算しているので、出力さ
れるクロックの周波数はΔf+fl =fclk となる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 復調器に用いられるクロック再生回路に
    おいて、 準同期検波受信信号を固定クロックでサンプリングする
    サンプリング手段と、 上記受信信号のサンプル値を蓄積する蓄積手段と、 上記受信信号のサンプル値からクロック成分を生成する
    非線形処理手段と、 上記非線形処理手段で非線形処理された信号に基づき、
    上記受信信号のシンボルクロックと、上記固定クロック
    で動作する位相発生器の出力値との推定位相差を求める
    クロック位相検出手段と、 上記推定位相差に基づき、判定点のタイミング情報と、
    判定点の位相情報とを生成する判定点検出手段と、 上記判定点のタイミング情報及び判定点の位相情報とに
    基づき、上記受信信号のサンプル値蓄積手段に蓄積され
    ているサンプル値を入力し、各シンボルの判定点のデー
    タを補間操作により求める内挿補間手段とを備え、 上記内挿補間手段は、平均的には、上記受信信号のシン
    ボルクロックと同一の周期で動作することを特徴とする
    クロック再生回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のクロック再生回路におい
    て、 前記クロック位相検出手段の出力信号に基づき、判定点
    に最も近いサンプリング時刻を抽出し、このサンプリン
    グ時刻におけるラッチパルスを生成する判定点検出手段
    と、 上記ラッチパルスを用いて、前記受信信号のサンプル値
    蓄積手段に蓄積されているサンプル値を入力し、各シン
    ボルの判定点におけるデータを求めるラッチ回路と、 を備え、上記ラッチ回路は、平均的に前記受信信号のシ
    ンボルクロックの周期と同一の周期で動作することを特
    徴とするクロック再生回路。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のクロック再生回路におい
    て、 前記非線形処理手段の出力信号を入力し、前記受信信号
    のシンボルクロック成分を抽出する帯域通過フィルタ
    と、 上記帯域通過フィルタの抽出するシンボルクロック成分
    に基づき、判定点のタイミング情報と、判定点の位相情
    報とを生成する判定点検出手段と、 を備えたことを特徴とするクロック再生回路。
  4. 【請求項4】 復調器のクロック再生回路において、 A/D変換した準同期検波受信信号を非線形処理する非
    線形処理手段と、 上記非線形処理された信号と、4倍の周波数でオーバー
    サンプルされたCOS/SIN値(±1,0)とをそれ
    ぞれ乗算する乗算手段と、 上記乗算手段による各乗算結果を平均化する平均化手段
    と、 上記各平均結果と、4倍オーバーサンプルされたCOS
    /−SIN値(±1,0)とをそれぞれ乗算する第2の
    乗算手段と、 上記第2の乗算手段による乗算結果を加算する加算手段
    と、 を含むことを特徴とするクロック再生回路。
  5. 【請求項5】 復調器のクロック再生回路において、 A/D変換した準同期検波受信信号を非線形処理する非
    線形処理手段と、 上記非線形処理された信号を、受信信号のシンボルレー
    トの4倍の周波数で交互に選択する選択手段と、 上記選択された信号を、受信信号のシンボルレートの2
    倍の周波数で交互に反転/非反転し、その結果を平均化
    した後さらに受信信号のシンボルレートの2倍の周波数
    で反転/非反転する2つの符号反転/平均化手段と、 上記出力値を受信信号のシンボルレートの4倍の周波数
    で交互に選択する第2の選択手段と、 を含むことを特徴とするクロック再生回路。
  6. 【請求項6】 復調器のクロック再生回路において、 A/D変換した準同期検波受信信号を非線形処理する非
    線形処理手段と、 上記非線形処理された信号を受信信号のシンボルレート
    の2倍の周波数で反転/非反転する第1の反転/非反転
    手段と、 上記第1の反転/非反転手段の出力信号の平均値を求め
    る平均化手段と、 上記平均化手段の出力信号を受信信号のシンボルレート
    の2倍の周波数で反転/非反転する第2の反転/非反転
    手段と、 を含むことを特徴とするクロック再生回路。
  7. 【請求項7】 請求項4または請求項5または請求項6
    に記載されているクロック再生回路において、 受信信号のシンボルレートの4倍の周波数でオーバーサ
    ンプルされた再生クロック信号を、補間する補間手段
    と、 を含むことを特徴とするクロック再生回路。
  8. 【請求項8】 請求項4または請求項5または請求項6
    または請求項7に記載されているクロック再生回路にお
    いて、 前記平均化手段のレベルを検出するレベル検出手段と、 上記レベル検出手段の出力信号を用いて、平均化手段が
    出力する信号のレベルを制御する出力レベル設定手段
    と、 を含むことを特徴とするクロック再生回路。
  9. 【請求項9】 請求項4または請求項5または請求項6
    または請求項7または請求項8に記載されているクロッ
    ク再生回路において、 前記平均化手段は、 出力する信号のレベルを検出するレベル検出手段と、 上記レベル検出手段の出力信号を用いて平均化手段の出
    力値をホールドするホールド手段と、 を含むことを特徴とするクロック再生回路。
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