JPH06234509A - 酸化物超電導体の製造方法と酸化物超電導体の製造装置 - Google Patents
酸化物超電導体の製造方法と酸化物超電導体の製造装置Info
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- JPH06234509A JPH06234509A JP5020074A JP2007493A JPH06234509A JP H06234509 A JPH06234509 A JP H06234509A JP 5020074 A JP5020074 A JP 5020074A JP 2007493 A JP2007493 A JP 2007493A JP H06234509 A JPH06234509 A JP H06234509A
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
- Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
- Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 煩雑な操作を要しない浮遊帯溶融手段で、容
易に高い臨界電流密度Jcで電流を流し得る結晶体から成
る酸化物超電導体を製造し得る製造方法および製造装置
の提供を目的とする。 【構成】 製造方法は、酸化物超電導性成分を浮遊帯溶
融用加熱源で浮遊帯溶融させ、酸化物超電導性成分を順
次単結晶成長させる酸化物超電導線材の製造方法におい
て、前記浮遊帯溶融用加熱源としてライン状に集光され
たレーザー光を用いて浮遊帯溶融を行うことを特徴と
し、また製造装置は、棒状酸化物超電導性成型体(被処
理体)12の両端部を対向して把持する一対の装着部13,
13′と、前記装着部13,13′に把持された棒状酸化物超
電導性成型体12にライン状に集光したレーザー光15,1
5′を照射して浮遊帯溶融するレーザー光照射手段と、
前記レーザー光および前記装着部13,13′に把持される
棒状酸化物超電導性成型体12を、その棒状酸化物超電導
性成型体12の軸方向に相対的に移動させる駆動手段とを
具備して成ることを特徴とする。
易に高い臨界電流密度Jcで電流を流し得る結晶体から成
る酸化物超電導体を製造し得る製造方法および製造装置
の提供を目的とする。 【構成】 製造方法は、酸化物超電導性成分を浮遊帯溶
融用加熱源で浮遊帯溶融させ、酸化物超電導性成分を順
次単結晶成長させる酸化物超電導線材の製造方法におい
て、前記浮遊帯溶融用加熱源としてライン状に集光され
たレーザー光を用いて浮遊帯溶融を行うことを特徴と
し、また製造装置は、棒状酸化物超電導性成型体(被処
理体)12の両端部を対向して把持する一対の装着部13,
13′と、前記装着部13,13′に把持された棒状酸化物超
電導性成型体12にライン状に集光したレーザー光15,1
5′を照射して浮遊帯溶融するレーザー光照射手段と、
前記レーザー光および前記装着部13,13′に把持される
棒状酸化物超電導性成型体12を、その棒状酸化物超電導
性成型体12の軸方向に相対的に移動させる駆動手段とを
具備して成ることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化物超電導体の製造
方法および製造装置に係り、さらに詳しくは、臨界電流
密度の高い酸化物超電導体を容易に得ることが可能な酸
化物超電導体の製造方法、およびその製造方法の実施に
適する酸化物超電導体の製造装置に関する。
方法および製造装置に係り、さらに詳しくは、臨界電流
密度の高い酸化物超電導体を容易に得ることが可能な酸
化物超電導体の製造方法、およびその製造方法の実施に
適する酸化物超電導体の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、 Y1 Ba2 Cu3 O 7-x ,Bi2 Sr
2 Ca1 Cu2 O 8+x 、または(Bi,Pb)2 Sr2 Ca2 Cu3 O
10+Xで示される酸化物超電導体は、いわゆる極低温領域
よりも比較的高い低温領域で、高い臨界電流密度Jcの電
流を流し得ることから、各種の電気(電機)装置や電子
機器類の構成部材として注目されている。特に、前記酸
化物超電導性成分を溶融・凝固させることによって製造
されるこの種の酸化物超電導体は、焼結法によるものよ
りもすぐれている。たとえば、 Y1 Ba2 Cu3 O 7- x 系の
場合は、ペレット状に加工した酸化物超電導性成分試料
を耐熱性容器内に収容し、1050℃程度に加熱・溶融した
後、 1℃/hr程度の速度で徐冷・凝固させることによっ
て、酸化物超電導体を成す酸化物結晶粒界の界面接合の
良好化や良好な配向化によって、高い臨界電流密度Jcを
呈する酸化物超電導体を得ている。また、Bi2 Sr2 Ca1
Cu2 O 8+x の場合も、たとえばAg板やセラミック板面
に、前記酸化物超電導性成分を塗布した後、 890℃程度
に加熱・溶融し、その後10℃/hr程度の速度で 870℃ま
で徐冷することによって、前記基板面上に厚さ20μm 程
度のa−b面が配向した組織を成し、高い臨界電流密度
Jcを呈する酸化物超電導体を得ている。
2 Ca1 Cu2 O 8+x 、または(Bi,Pb)2 Sr2 Ca2 Cu3 O
10+Xで示される酸化物超電導体は、いわゆる極低温領域
よりも比較的高い低温領域で、高い臨界電流密度Jcの電
流を流し得ることから、各種の電気(電機)装置や電子
機器類の構成部材として注目されている。特に、前記酸
化物超電導性成分を溶融・凝固させることによって製造
されるこの種の酸化物超電導体は、焼結法によるものよ
りもすぐれている。たとえば、 Y1 Ba2 Cu3 O 7- x 系の
場合は、ペレット状に加工した酸化物超電導性成分試料
を耐熱性容器内に収容し、1050℃程度に加熱・溶融した
後、 1℃/hr程度の速度で徐冷・凝固させることによっ
て、酸化物超電導体を成す酸化物結晶粒界の界面接合の
良好化や良好な配向化によって、高い臨界電流密度Jcを
呈する酸化物超電導体を得ている。また、Bi2 Sr2 Ca1
Cu2 O 8+x の場合も、たとえばAg板やセラミック板面
に、前記酸化物超電導性成分を塗布した後、 890℃程度
に加熱・溶融し、その後10℃/hr程度の速度で 870℃ま
で徐冷することによって、前記基板面上に厚さ20μm 程
度のa−b面が配向した組織を成し、高い臨界電流密度
Jcを呈する酸化物超電導体を得ている。
【0003】一方、この種の酸化物超電導体は、高い臨
界電流密度Jcの通電性を利用し、たとえば棒状もしくは
ブロック状など、いわゆるバルク材として応用されるケ
ースも多く、具体的にはパワーリード材などが例示され
る。ところで、パワーリードは、室温中の電源から低温
領域に設置された超電導機器に、所要の電流を供給する
回路であって、銅製のパワーリードを用いたとき、この
銅製のパワーリードを介して電源側から低温領域側に熱
が侵入し、低温領域の冷却媒体を蒸発させて、冷却機能
の低下を招来する。これに対して、酸化物超電導体をパ
ワーリードとして使用すると、その超電導状態において
は、ジュール発熱なしに大電流を流し得るとともに、熱
伝導率も小さいので、低温領域側への熱侵入を低減させ
つつ、所要の機能を保持・発揮させることが可能とな
る。
界電流密度Jcの通電性を利用し、たとえば棒状もしくは
ブロック状など、いわゆるバルク材として応用されるケ
ースも多く、具体的にはパワーリード材などが例示され
る。ところで、パワーリードは、室温中の電源から低温
領域に設置された超電導機器に、所要の電流を供給する
回路であって、銅製のパワーリードを用いたとき、この
銅製のパワーリードを介して電源側から低温領域側に熱
が侵入し、低温領域の冷却媒体を蒸発させて、冷却機能
の低下を招来する。これに対して、酸化物超電導体をパ
ワーリードとして使用すると、その超電導状態において
は、ジュール発熱なしに大電流を流し得るとともに、熱
伝導率も小さいので、低温領域側への熱侵入を低減させ
つつ、所要の機能を保持・発揮させることが可能とな
る。
【0004】ところで、酸化物超電導体系のパワーリー
ドでは、低温領域側へ侵入する熱はバルク材の断面積に
ほぼ比例するため、同じ電流容量で比較した場合、臨界
電流密度(酸化物超電導体の単位断面積当たりに流れる
電流=Jc)が、できるだけ高いことが望まれる。そし
て、この臨界電流密度の高さは、パワーリードへの用途
ばかりでなく、バルク材でのいずれの使用態様において
も重要視され、そのためには、バルク材を構成する酸化
物超電導体の結晶粒の方位が、電流の流れる方向に揃っ
ている(配向)必要がある。
ドでは、低温領域側へ侵入する熱はバルク材の断面積に
ほぼ比例するため、同じ電流容量で比較した場合、臨界
電流密度(酸化物超電導体の単位断面積当たりに流れる
電流=Jc)が、できるだけ高いことが望まれる。そし
て、この臨界電流密度の高さは、パワーリードへの用途
ばかりでなく、バルク材でのいずれの使用態様において
も重要視され、そのためには、バルク材を構成する酸化
物超電導体の結晶粒の方位が、電流の流れる方向に揃っ
ている(配向)必要がある。
【0005】このような点に着目して、単結晶育成(成
長)の一般的な手段である浮遊帯溶融法で、結晶粒の配
向した酸化物超電導体を製造することも試みられてい
る。すなわち、図4にその実施態様を模式的に示すごと
く、たとえばBi系酸化物超電導性成分から成る棒状試料
(棒状成型体)1の両端部を一対の装着手段2で把持し
回転させながら、図示されていないハロゲンランプ(加
熱源)からの可視光および赤外光を、楕円型凹面反射鏡
で集光して照射する浮遊帯溶融装置を用い、一端側から
一部を溶融して浮遊帯(溶融帯)3を作る。一方、この
浮遊帯(溶融帯)3の端部に種結晶4を接触させ、育成
速度 2mm/ hで、径 5mm程度の単結晶1′を成長させな
がら溶融帯3を順次移動させることにより、ルツボでの
溶融に起因する不純物の混入なども回避され、77.3K,OT
で、1490 A/cm2 以上の臨界電流密度Jcが得られる高純
度の結晶体から成る酸化物超電導体の製造も報告されて
いる(Japanese Journal of Applied Physics, 28,(198
9)L606)。
長)の一般的な手段である浮遊帯溶融法で、結晶粒の配
向した酸化物超電導体を製造することも試みられてい
る。すなわち、図4にその実施態様を模式的に示すごと
く、たとえばBi系酸化物超電導性成分から成る棒状試料
(棒状成型体)1の両端部を一対の装着手段2で把持し
回転させながら、図示されていないハロゲンランプ(加
熱源)からの可視光および赤外光を、楕円型凹面反射鏡
で集光して照射する浮遊帯溶融装置を用い、一端側から
一部を溶融して浮遊帯(溶融帯)3を作る。一方、この
浮遊帯(溶融帯)3の端部に種結晶4を接触させ、育成
速度 2mm/ hで、径 5mm程度の単結晶1′を成長させな
がら溶融帯3を順次移動させることにより、ルツボでの
溶融に起因する不純物の混入なども回避され、77.3K,OT
で、1490 A/cm2 以上の臨界電流密度Jcが得られる高純
度の結晶体から成る酸化物超電導体の製造も報告されて
いる(Japanese Journal of Applied Physics, 28,(198
9)L606)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ハ
ロゲン光の集光を溶融熱源とする浮遊帯溶融での酸化物
超電導体バルクの製造方法には、次のような不都合な問
題がある。第1には、溶融加熱源となるハロゲンランプ
の容量が高々100W程度に過ぎず、レンズや凹面鏡によっ
て集光しても、融点が高くかつ熱容量の大きい酸化物超
電導体を安定に結晶育成することが至難である。第2に
は、棒状試料(被処理体)1に光を集光して照射した場
合、その照射領域は円形ないし楕円形のため、棒状試料
1が回転しているとはいえ、棒状試料1の部分的な被溶
融領域(溶融帯)3を一様に加熱し得ないことである。
ここで、溶融帯3を全体的に一様に加熱し得ないと、溶
融帯3と固相との界面に乱れを生じて、理想的な結晶成
長をなし得ない。逆に、溶融帯3を全体的に一様に加熱
しようとすると、溶融帯3中心部分の熱入力が大きくな
り過ぎ(照射領域は円形ないし楕円形ため)、溶融帯3
を安定に保つことが困難となって、結晶成長のコントロ
ールができなくなる。特に、棒状試料(被処理体)1か
ら、直径が比較的大きいバルク材(酸化物超電導体)
1′を育成する場合、この傾向は顕著である。
ロゲン光の集光を溶融熱源とする浮遊帯溶融での酸化物
超電導体バルクの製造方法には、次のような不都合な問
題がある。第1には、溶融加熱源となるハロゲンランプ
の容量が高々100W程度に過ぎず、レンズや凹面鏡によっ
て集光しても、融点が高くかつ熱容量の大きい酸化物超
電導体を安定に結晶育成することが至難である。第2に
は、棒状試料(被処理体)1に光を集光して照射した場
合、その照射領域は円形ないし楕円形のため、棒状試料
1が回転しているとはいえ、棒状試料1の部分的な被溶
融領域(溶融帯)3を一様に加熱し得ないことである。
ここで、溶融帯3を全体的に一様に加熱し得ないと、溶
融帯3と固相との界面に乱れを生じて、理想的な結晶成
長をなし得ない。逆に、溶融帯3を全体的に一様に加熱
しようとすると、溶融帯3中心部分の熱入力が大きくな
り過ぎ(照射領域は円形ないし楕円形ため)、溶融帯3
を安定に保つことが困難となって、結晶成長のコントロ
ールができなくなる。特に、棒状試料(被処理体)1か
ら、直径が比較的大きいバルク材(酸化物超電導体)
1′を育成する場合、この傾向は顕著である。
【0007】前記ハロゲン光を浮遊帯3形成の溶融熱源
とした場合の問題点に対して、大容量化が容易なレーザ
ー光を浮遊帯形成の溶融熱源とすることも考えられる
が、一般的にレーザー光は中心部分で最も強度が高いガ
ウス型の強度分布を採っており、そのままレンズで絞り
ビーム化した場合、スポット中心部分のエネルギー密度
が大きくなり過ぎるため、集光したレーザービームで所
要の溶融帯3を形成すると、棒状試料(被処理体)1中
の蒸発し易い成分(元素)の揮散が起こり、所望組成の
酸化物超電導体1′を結晶成長させることができない。
とした場合の問題点に対して、大容量化が容易なレーザ
ー光を浮遊帯形成の溶融熱源とすることも考えられる
が、一般的にレーザー光は中心部分で最も強度が高いガ
ウス型の強度分布を採っており、そのままレンズで絞り
ビーム化した場合、スポット中心部分のエネルギー密度
が大きくなり過ぎるため、集光したレーザービームで所
要の溶融帯3を形成すると、棒状試料(被処理体)1中
の蒸発し易い成分(元素)の揮散が起こり、所望組成の
酸化物超電導体1′を結晶成長させることができない。
【0008】本発明は上記事情に対処してなされたもの
で、煩雑な操作を要しない浮遊帯溶融手段で、容易に高
い臨界電流密度Jcで電流を流し得る結晶体から成る酸化
物超電導体を製造し得る製造方法およびその実施に適す
る製造装置の提供を目的とする。
で、煩雑な操作を要しない浮遊帯溶融手段で、容易に高
い臨界電流密度Jcで電流を流し得る結晶体から成る酸化
物超電導体を製造し得る製造方法およびその実施に適す
る製造装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る酸化物超電
導体の製造方法は、酸化物超電導性成分(棒状成型体)
を浮遊帯溶融用加熱源で浮遊帯溶融させ、酸化物超電導
性成分を順次結晶成長させる酸化物超電導体の製造方法
において、前記浮遊帯溶融用加熱源としてライン状に集
光されたレーザー光を用いて浮遊帯溶融を行うことを特
徴とし、また本発明に係る酸化物超電導体の製造装置
は、棒状酸化物超電導性成型体(棒状成型体)の両端部
を対向して把持する一対の装着部(手段)と、前記装着
部(手段)に把持された棒状酸化物超電導性成型体にラ
イン状に集光したレーザー光を照射して浮遊帯溶融させ
るレーザー光照射手段と、前記レーザー光および装着部
(手段)に把持される棒状酸化物超電導性成型体を、そ
の軸方向に相対的に移動させる駆動手段とを具備して成
ることを特徴とする。
導体の製造方法は、酸化物超電導性成分(棒状成型体)
を浮遊帯溶融用加熱源で浮遊帯溶融させ、酸化物超電導
性成分を順次結晶成長させる酸化物超電導体の製造方法
において、前記浮遊帯溶融用加熱源としてライン状に集
光されたレーザー光を用いて浮遊帯溶融を行うことを特
徴とし、また本発明に係る酸化物超電導体の製造装置
は、棒状酸化物超電導性成型体(棒状成型体)の両端部
を対向して把持する一対の装着部(手段)と、前記装着
部(手段)に把持された棒状酸化物超電導性成型体にラ
イン状に集光したレーザー光を照射して浮遊帯溶融させ
るレーザー光照射手段と、前記レーザー光および装着部
(手段)に把持される棒状酸化物超電導性成型体を、そ
の軸方向に相対的に移動させる駆動手段とを具備して成
ることを特徴とする。
【0010】本発明において、浮遊帯溶融させる酸化物
超電導性成分としては、たとえば Y系に代表される希土
類元素含有酸化物超電導体、La-Sr-Cu-O系,Bi-Sr-Ca-C
u-O系,TL-Ba-Ca-Cu-O 系,あるいはNd-Ce-Cu-O系の酸
化物超電導体など各種の酸化物超電導体が挙げられる。
特に、 Y系に代表される希土類元素含有の酸化物超電導
体、La-Sr-Cu-O系,Nd-Ce-Cu-O系の酸化物超電導体は、
融点がそれぞれ1000℃,1350℃,1240℃と高いので、レ
ーザー光を加熱源とすることによって浮遊帯溶融が可能
となる。
超電導性成分としては、たとえば Y系に代表される希土
類元素含有酸化物超電導体、La-Sr-Cu-O系,Bi-Sr-Ca-C
u-O系,TL-Ba-Ca-Cu-O 系,あるいはNd-Ce-Cu-O系の酸
化物超電導体など各種の酸化物超電導体が挙げられる。
特に、 Y系に代表される希土類元素含有の酸化物超電導
体、La-Sr-Cu-O系,Nd-Ce-Cu-O系の酸化物超電導体は、
融点がそれぞれ1000℃,1350℃,1240℃と高いので、レ
ーザー光を加熱源とすることによって浮遊帯溶融が可能
となる。
【0011】また、前記希土類元素含有酸化物超電導体
は、超電導状態を実現できるものであればよく、たとえ
ば化学式、 Re M2 Cu3 O 7-δ (ただしReはY,La,Sc,Nd,Sm,Eu,Gd,Dy, Ho,Er,Tm,Lu な
どの希土類元素の群れから選ばれた少なくとも1種の元
素、 MはBi,Sr,Caの群れから選ばれた少なくとも1種の
元素、δは酸素欠陥を表し通常 1以下の数、Cuの一部は
Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Znなどで置換可能)で示される酸化
物が挙げられる。さらに、Bi系の酸化物超電導体として
は、化学式 Bi2 Sr2 Ca2 Cu3 O x ,Bi2 (Sr,Ca) 3 Cu2 O x などで示されるものが挙げられ、さらにまた、Tl系の酸
化物超電導体としては、化学式 Tl2 Ba2 Ca2 Cu3 O y ,Tl2 (Ba,Ca) 3 Cu2 O y などで実質的に示されるものが挙げられ、これらの各酸
化物超電導体にAgを添加したものも用いることができ
る。
は、超電導状態を実現できるものであればよく、たとえ
ば化学式、 Re M2 Cu3 O 7-δ (ただしReはY,La,Sc,Nd,Sm,Eu,Gd,Dy, Ho,Er,Tm,Lu な
どの希土類元素の群れから選ばれた少なくとも1種の元
素、 MはBi,Sr,Caの群れから選ばれた少なくとも1種の
元素、δは酸素欠陥を表し通常 1以下の数、Cuの一部は
Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Znなどで置換可能)で示される酸化
物が挙げられる。さらに、Bi系の酸化物超電導体として
は、化学式 Bi2 Sr2 Ca2 Cu3 O x ,Bi2 (Sr,Ca) 3 Cu2 O x などで示されるものが挙げられ、さらにまた、Tl系の酸
化物超電導体としては、化学式 Tl2 Ba2 Ca2 Cu3 O y ,Tl2 (Ba,Ca) 3 Cu2 O y などで実質的に示されるものが挙げられ、これらの各酸
化物超電導体にAgを添加したものも用いることができ
る。
【0012】本発明において、浮遊帯溶融加熱源として
用いるレーザー光は、酸化物超電導体に吸収され得る 1
93nm〜 10060nmの波長を有するものであればよく、たと
えば安価に大容量のものを得易いCO2 レーザー、フレキ
シブルな光ファイバーで導光できる YAGレーザーなどが
挙げられる。ここで、レーザー光を浮遊帯溶融加熱源と
して用いるに当たり、特に、レーザー光をライン状に集
光し、容易に一様な溶融状態を呈する浮遊帯を形成する
ため、前記ライン上における強度分布を一様化する必要
がある。そして、このようなライン上における強度分布
の一様化は、たとえばレーザー発振源と棒状試料(被処
理体)との間に焦点距離50mm〜1000mm程度のシリンドリ
カルレンズを設置することにより達成し得る。また、前
記ライン上における強度分布の一様化は、効率の点で劣
るがレーザー発振源の出力を大きくし、ほぼ一様な強度
のレーザー光を、所要のライン状スリットを介して照射
することも可能である。
用いるレーザー光は、酸化物超電導体に吸収され得る 1
93nm〜 10060nmの波長を有するものであればよく、たと
えば安価に大容量のものを得易いCO2 レーザー、フレキ
シブルな光ファイバーで導光できる YAGレーザーなどが
挙げられる。ここで、レーザー光を浮遊帯溶融加熱源と
して用いるに当たり、特に、レーザー光をライン状に集
光し、容易に一様な溶融状態を呈する浮遊帯を形成する
ため、前記ライン上における強度分布を一様化する必要
がある。そして、このようなライン上における強度分布
の一様化は、たとえばレーザー発振源と棒状試料(被処
理体)との間に焦点距離50mm〜1000mm程度のシリンドリ
カルレンズを設置することにより達成し得る。また、前
記ライン上における強度分布の一様化は、効率の点で劣
るがレーザー発振源の出力を大きくし、ほぼ一様な強度
のレーザー光を、所要のライン状スリットを介して照射
することも可能である。
【0013】さらに、浮遊帯溶融加熱源として用いるレ
ーザー光は、レーザー発振源から発振されたレーザー光
を2つ以上の光路に、たとえばハーフミラーによって分
岐させて、互いに異なる方向から照射し、回転している
棒状試料(被処理体)の浮遊帯領域を加熱することが好
ましい。つまり、ライン状に集光したレーザー光を一方
向からの照射でもよいが(この場合は間欠的な加熱とな
る)、たとえば 180°もしくは 120°の間隔をおいて複
数箇所で照射(加熱・溶融)した場合は、比較的低エネ
ルギーのレーザー光で所要の浮遊帯を形成し得るばかり
でなく、浮遊帯領域の一部凝固・再加熱を解消し易くな
るため、凝固・再加熱の繰り返しに伴って発生し易い育
成される結晶組織の乱れなど回避し得るので望ましい。
ーザー光は、レーザー発振源から発振されたレーザー光
を2つ以上の光路に、たとえばハーフミラーによって分
岐させて、互いに異なる方向から照射し、回転している
棒状試料(被処理体)の浮遊帯領域を加熱することが好
ましい。つまり、ライン状に集光したレーザー光を一方
向からの照射でもよいが(この場合は間欠的な加熱とな
る)、たとえば 180°もしくは 120°の間隔をおいて複
数箇所で照射(加熱・溶融)した場合は、比較的低エネ
ルギーのレーザー光で所要の浮遊帯を形成し得るばかり
でなく、浮遊帯領域の一部凝固・再加熱を解消し易くな
るため、凝固・再加熱の繰り返しに伴って発生し易い育
成される結晶組織の乱れなど回避し得るので望ましい。
【0014】
【作用】上記のごとく本発明においては、浮遊帯溶融加
熱源としてレーザー光を用いており、その熱量をハロゲ
ン光集光加熱方式の場合に比較して 100倍以上に設定し
得るので、浮遊帯溶融法による融点の高い酸化物超電導
体化も可能となる。つまり、浮遊帯溶融加熱源を成すレ
ーザー光は、ライン状に集光され、かつそのライン上で
はほぼ一様な強度分布を採っているため、溶融帯は中央
部および周辺部とも(全体的に)ほぼ一様なエネルギー
で照射され、この一様な加熱によって均質で安定的な溶
融帯の形成が可能となる。そして、この均質で安定的な
溶融帯の形成は、溶融帯と固相との界面を平坦化、もし
くは平坦性の保持に寄与するので理想的な結晶成長が達
成されることになる。
熱源としてレーザー光を用いており、その熱量をハロゲ
ン光集光加熱方式の場合に比較して 100倍以上に設定し
得るので、浮遊帯溶融法による融点の高い酸化物超電導
体化も可能となる。つまり、浮遊帯溶融加熱源を成すレ
ーザー光は、ライン状に集光され、かつそのライン上で
はほぼ一様な強度分布を採っているため、溶融帯は中央
部および周辺部とも(全体的に)ほぼ一様なエネルギー
で照射され、この一様な加熱によって均質で安定的な溶
融帯の形成が可能となる。そして、この均質で安定的な
溶融帯の形成は、溶融帯と固相との界面を平坦化、もし
くは平坦性の保持に寄与するので理想的な結晶成長が達
成されることになる。
【0015】
【実施例】以下、図1〜図3を参照して本発明の実施例
を説明する。
を説明する。
【0016】実施例1 Bi2 O 3 ,SrCO3 ,CaCO3 ,CuO の各粉末を、陽イオン
比 2: 2: 1: 2の割合で計量混合し、この混合粉末を
800℃で24hr仮焼してBi2 Sr2 CaCu2 O x を生成させた
後、粒径10μm まで粉砕し、さらに10wt%相当量の酸化
銀を添加配合した。次に、前記調製した原料混合粉末25
gを、図1に斜視的に示すごとく、アルミナ製の長細ボ
ート5に収容し、前記収容された原料混合粉末6に上方
からレーザー光を照射して、原料混合粉末6を溶融・凝
固して平均直径 7mm,長さ 100mm程度の棒状試料を製造
した。
比 2: 2: 1: 2の割合で計量混合し、この混合粉末を
800℃で24hr仮焼してBi2 Sr2 CaCu2 O x を生成させた
後、粒径10μm まで粉砕し、さらに10wt%相当量の酸化
銀を添加配合した。次に、前記調製した原料混合粉末25
gを、図1に斜視的に示すごとく、アルミナ製の長細ボ
ート5に収容し、前記収容された原料混合粉末6に上方
からレーザー光を照射して、原料混合粉末6を溶融・凝
固して平均直径 7mm,長さ 100mm程度の棒状試料を製造
した。
【0017】一方、図2に概略構造を斜視的に示す浮遊
帯溶融用の装置を用意した。図2において、7は X-Yテ
ーブル、8は前記 X-Yテーブル7に配設された基台、9
は前記基台8にほぼ垂直に植設された支持体、10は前記
支持体9に配設された第1の支持板であり、この支持板
10はステップモーター 10aおよびガイド部 10bに案内さ
れて上下方向に進退する第1の駆動部 10cを備えてい
る。また、11は前記支持板10の駆動部 10cに装着された
第2の支持板であり、この支持板11はステップモーター
11aおよびガイド部 11bに案内されて上下方向に進退す
る第2の駆動部11cを備えている。さらに、この第2の
支持板11の第2の駆動部 11cには被処理体(浮遊帯溶融
する棒状試料…棒状成型)12の一端側に配置される種結
晶部を把持する一方の試料装着部13が、また第2の支持
板11自体に、前記一方の試料装着部13に対向して、被処
理体(浮遊帯溶融する棒状試料…棒状成型)12の他端部
を把持する他方の試料装着部13′がそれぞれ一体的に配
設されている。そして、前記試料装着部13は、把持部 1
3a,シャフト冷却部 13b,マグネットクラッチ 13cなど
で形成され、また他方の試料装着部13′は把持部 13
a′,シャフト冷却部 13b′などで形成されており、こ
れらの試料装着部13,13′はそれぞれモーター14,14′
によって一定の方向に回転する構成を成している。また
さらに、15, 15′は、前記試料装着部13′にて把持され
た被処理体12を周面側から、所定領域を選択的に照射・
加熱して、浮遊帯溶融領域を形成するたとえばCO2 レー
ザー光であり、このレーザー光15, 15′は、レーザー発
振源(図示せず)と、被処理体12の浮遊帯溶融形成領域
との間に介装させたシリンドリカルレンズを通し、レー
ザー光をライン状に集光させたものである。なお、図中
10dは第1の支持板10における駆動部 10cの上下方向へ
の進退を制御するためのマイクロスイッチである。
帯溶融用の装置を用意した。図2において、7は X-Yテ
ーブル、8は前記 X-Yテーブル7に配設された基台、9
は前記基台8にほぼ垂直に植設された支持体、10は前記
支持体9に配設された第1の支持板であり、この支持板
10はステップモーター 10aおよびガイド部 10bに案内さ
れて上下方向に進退する第1の駆動部 10cを備えてい
る。また、11は前記支持板10の駆動部 10cに装着された
第2の支持板であり、この支持板11はステップモーター
11aおよびガイド部 11bに案内されて上下方向に進退す
る第2の駆動部11cを備えている。さらに、この第2の
支持板11の第2の駆動部 11cには被処理体(浮遊帯溶融
する棒状試料…棒状成型)12の一端側に配置される種結
晶部を把持する一方の試料装着部13が、また第2の支持
板11自体に、前記一方の試料装着部13に対向して、被処
理体(浮遊帯溶融する棒状試料…棒状成型)12の他端部
を把持する他方の試料装着部13′がそれぞれ一体的に配
設されている。そして、前記試料装着部13は、把持部 1
3a,シャフト冷却部 13b,マグネットクラッチ 13cなど
で形成され、また他方の試料装着部13′は把持部 13
a′,シャフト冷却部 13b′などで形成されており、こ
れらの試料装着部13,13′はそれぞれモーター14,14′
によって一定の方向に回転する構成を成している。また
さらに、15, 15′は、前記試料装着部13′にて把持され
た被処理体12を周面側から、所定領域を選択的に照射・
加熱して、浮遊帯溶融領域を形成するたとえばCO2 レー
ザー光であり、このレーザー光15, 15′は、レーザー発
振源(図示せず)と、被処理体12の浮遊帯溶融形成領域
との間に介装させたシリンドリカルレンズを通し、レー
ザー光をライン状に集光させたものである。なお、図中
10dは第1の支持板10における駆動部 10cの上下方向へ
の進退を制御するためのマイクロスイッチである。
【0018】このように構成された浮遊帯溶融装置は、
前記 X-Yテーブル7の駆動によって被処理体12を照射・
加熱するレーザー光15, 15′に位置合わせする一方、前
記第1の支持板10の駆動部 10cの動作、この動作に連動
する第2の支持板11の第2の駆動部 11cによる被処理体
12の上下方向への進退(浮遊帯溶融領域の移動)、およ
モーター14,14′による被処理体12と種結晶側の回転と
いう概略動作で、所要の浮遊帯溶融が進められ、所望の
結晶が育成・成長させられる。
前記 X-Yテーブル7の駆動によって被処理体12を照射・
加熱するレーザー光15, 15′に位置合わせする一方、前
記第1の支持板10の駆動部 10cの動作、この動作に連動
する第2の支持板11の第2の駆動部 11cによる被処理体
12の上下方向への進退(浮遊帯溶融領域の移動)、およ
モーター14,14′による被処理体12と種結晶側の回転と
いう概略動作で、所要の浮遊帯溶融が進められ、所望の
結晶が育成・成長させられる。
【0019】前記のごとく構成され、また動作する浮遊
帯溶融装置の試料装着部13′に、前記形成した棒状試料
12の一端側を把持・装着する一方、試料装着部13に予め
用意しておいたBi2 Sr2 CaCu2 O x の配向結晶を種結晶
として把持・装着した。次いで、モーター14,14′を駆
動し、前記把持・装着した棒状試料12および種結晶を32
rpm程度の周速度で回転させ、かつ 2mm/h の速度で溶
融帯を移動させて、配向結晶したBi2 Sr2 CaCu2 O x 系
の酸化物超電導体を製造した。なお、前記溶融帯の移動
速度に対して、棒状試料12の上下方向への移動速度を速
くしたり、遅くすることにより育成されるBi2 Sr2 CaCu
2 O x の配向結晶の直径を適宜制御することもでき、こ
の実施例では平均直径 7mmの棒状試料12から直径 5mmと
10mmで、長さ50mmの配向結晶した酸化物超電導体を得
た。
帯溶融装置の試料装着部13′に、前記形成した棒状試料
12の一端側を把持・装着する一方、試料装着部13に予め
用意しておいたBi2 Sr2 CaCu2 O x の配向結晶を種結晶
として把持・装着した。次いで、モーター14,14′を駆
動し、前記把持・装着した棒状試料12および種結晶を32
rpm程度の周速度で回転させ、かつ 2mm/h の速度で溶
融帯を移動させて、配向結晶したBi2 Sr2 CaCu2 O x 系
の酸化物超電導体を製造した。なお、前記溶融帯の移動
速度に対して、棒状試料12の上下方向への移動速度を速
くしたり、遅くすることにより育成されるBi2 Sr2 CaCu
2 O x の配向結晶の直径を適宜制御することもでき、こ
の実施例では平均直径 7mmの棒状試料12から直径 5mmと
10mmで、長さ50mmの配向結晶した酸化物超電導体を得
た。
【0020】上記製造した2種類の酸化物超電導体上
に、超音波半田で4端子を付け、液体窒素中(77 K,O
T)で臨界電流密度Jcを測定した結果を表−1に示す。
表−1には比較(比較例1)のため、浮遊帯溶融熱源と
して従来の赤外線集光方式を用いた外は、同一の条件で
育成した酸化物超電導体(同一の原料組成)についての
測定結果を併せて示した。
に、超音波半田で4端子を付け、液体窒素中(77 K,O
T)で臨界電流密度Jcを測定した結果を表−1に示す。
表−1には比較(比較例1)のため、浮遊帯溶融熱源と
して従来の赤外線集光方式を用いた外は、同一の条件で
育成した酸化物超電導体(同一の原料組成)についての
測定結果を併せて示した。
【0021】 表−1から分かるように、径が小さい場合、両者の臨界
電流密度Jcにはそれほどの差異が認められないのに対し
て、径が大きくなると、両者の臨界電流密度Jcは大きく
相違している。
電流密度Jcにはそれほどの差異が認められないのに対し
て、径が大きくなると、両者の臨界電流密度Jcは大きく
相違している。
【0022】この実施例において、原料粉末として蓚酸
共沈法で得た粉末を用いても同様の結果が得られた。
共沈法で得た粉末を用いても同様の結果が得られた。
【0023】実施例2 前記実施例1の場合において、結晶育成に当たっての溶
融帯の移動速度を36mm/h とし、生産性を高めた外は、
同一条件で配向結晶した酸化物超電導体を製造した。こ
の配向結晶した酸化物超電導体について、X線回折した
ところ図3 (a)に示すごとく、この段階ではBi2 Sr2 Ca
Cu2 O x の生成が認められず、Bi2 Sr2CuO x のみが生
成していた。つまり、溶融帯の移動速度が速いため、Bi
2 Sr2 CaCu2 O x の前駆体であるBi2 Sr2 CuO x が生成
した段階と考えられ、その後加熱処理によって、前記Bi
2 Sr2 CuO x はマトリックス反応して、Bi2 Sr2 CaCu2
Ox に変化する。このことは、前記加熱処理後の酸化物
超電導体について、X線回折したところ図3 (b)に示す
ごとく、Bi2 Sr2 CaCu2 O x の生成が認められることか
らも容易に了解し得る。
融帯の移動速度を36mm/h とし、生産性を高めた外は、
同一条件で配向結晶した酸化物超電導体を製造した。こ
の配向結晶した酸化物超電導体について、X線回折した
ところ図3 (a)に示すごとく、この段階ではBi2 Sr2 Ca
Cu2 O x の生成が認められず、Bi2 Sr2CuO x のみが生
成していた。つまり、溶融帯の移動速度が速いため、Bi
2 Sr2 CaCu2 O x の前駆体であるBi2 Sr2 CuO x が生成
した段階と考えられ、その後加熱処理によって、前記Bi
2 Sr2 CuO x はマトリックス反応して、Bi2 Sr2 CaCu2
Ox に変化する。このことは、前記加熱処理後の酸化物
超電導体について、X線回折したところ図3 (b)に示す
ごとく、Bi2 Sr2 CaCu2 O x の生成が認められることか
らも容易に了解し得る。
【0024】比較のため(比較例2)、浮遊帯溶融熱源
として従来の赤外線集光方式を用いた外は、同一の条件
で酸化物超電導体(同一の原料組成)を育成した。そし
て、これら直径 5mmの酸化物超電導体上に、超音波半田
で4端子を付け、液体窒素中(77 K,OT)で臨界電流密
度Jcをそれぞれ測定した結果を表−2に示す。
として従来の赤外線集光方式を用いた外は、同一の条件
で酸化物超電導体(同一の原料組成)を育成した。そし
て、これら直径 5mmの酸化物超電導体上に、超音波半田
で4端子を付け、液体窒素中(77 K,OT)で臨界電流密
度Jcをそれぞれ測定した結果を表−2に示す。
【0025】表−2 試料 臨界電流密度Jc(77 K,OT) 実施例2 1200 A/cm2 比較例2 460 A/cm2 表−2から分かるように、本発明に係る製造方法で製造
した場合、酸化物超電導体の結晶粒が育成方向に、より
良好に配向しているため、高い臨界電流密度Jcを呈して
いるといえる。なお、前記両試料の結晶粒配向は、両試
料について断面観察により確認することができた。
した場合、酸化物超電導体の結晶粒が育成方向に、より
良好に配向しているため、高い臨界電流密度Jcを呈して
いるといえる。なお、前記両試料の結晶粒配向は、両試
料について断面観察により確認することができた。
【0026】実施例3 Y2 O 3 ,BaCO3 ,CuO の各粉末を、陽イオン比 1:
2: 3の割合で混合し、この混合粉末を 940℃で20hr仮
焼した後、粒径10μm 程度まで粉砕してから、CIP (静
水圧プレス)によって、直径10mm,長さ 100mmの棒状試
料を製造した。前記の棒状試料を被処理体とし、一方で
は実施例1の場合と同じ条件(実施例3a)、他方では溶
融帯形成用のライン状に集光したレーザー光を3方向か
ら照射した外は同一条件で(実施例3b)、それぞれ浮遊
帯溶融により YBa2 Cu3 O 7-δ酸化物超電導体を製造し
た。 945℃で50hr加熱処理してから、再度酸素フロー
中, 500℃で加熱して酸素富化処理し、 Y系の酸化物超
電導体を得た。
2: 3の割合で混合し、この混合粉末を 940℃で20hr仮
焼した後、粒径10μm 程度まで粉砕してから、CIP (静
水圧プレス)によって、直径10mm,長さ 100mmの棒状試
料を製造した。前記の棒状試料を被処理体とし、一方で
は実施例1の場合と同じ条件(実施例3a)、他方では溶
融帯形成用のライン状に集光したレーザー光を3方向か
ら照射した外は同一条件で(実施例3b)、それぞれ浮遊
帯溶融により YBa2 Cu3 O 7-δ酸化物超電導体を製造し
た。 945℃で50hr加熱処理してから、再度酸素フロー
中, 500℃で加熱して酸素富化処理し、 Y系の酸化物超
電導体を得た。
【0027】比較のため(比較例3)、浮遊帯溶融熱源
としてライン状に集光してないレーザー光を用いた外
は、同一の条件で酸化物超電導体(同一の原料組成)を
育成した。そして、これらの酸化物超電導体上に、超音
波半田で4端子を付け、液体窒素中(77 K,OT)で臨界
電流密度Jcをそれぞれ測定した結果を表−3に示す。
としてライン状に集光してないレーザー光を用いた外
は、同一の条件で酸化物超電導体(同一の原料組成)を
育成した。そして、これらの酸化物超電導体上に、超音
波半田で4端子を付け、液体窒素中(77 K,OT)で臨界
電流密度Jcをそれぞれ測定した結果を表−3に示す。
【0028】表−3 試料 臨界電流密度Jc(77 K,OT) 実施例3a 480 A/cm2 実施例3b 860 A/cm2 比較例3 超電導にならず 前記 YBa2 Cu3 O 7-δ酸化物超電導体は、融点が高く、
通常のレーザー光を浮遊帯溶融加熱源としては、結晶配
向など行うことが困難であるが、ライン状に集光したレ
ーザー光を2方向,3方向から照射することにより、容
易に所要の結晶配向が達成され、純度の高い酸化物超電
導体が得られる。
通常のレーザー光を浮遊帯溶融加熱源としては、結晶配
向など行うことが困難であるが、ライン状に集光したレ
ーザー光を2方向,3方向から照射することにより、容
易に所要の結晶配向が達成され、純度の高い酸化物超電
導体が得られる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る酸化物
超電導体の製造方法、およびバルク製造方法の実施に適
する製造装置によれば、臨界電流密度Jcの高い酸化物超
電導体を、歩留まりよく、あるいは良好な生産性で製造
することが可能となる。特に、良好に結晶配向され、高
い臨界電流密度Jcを有し、かつ大電流容量を流し得る直
径 5mm程度以上の酸化物超電導体バルク材を容易に製造
し得ることは、たとえば高性能の酸化物超電導パワーリ
ード材の実現・実用化の途を開くもので意義深いものと
いえる。
超電導体の製造方法、およびバルク製造方法の実施に適
する製造装置によれば、臨界電流密度Jcの高い酸化物超
電導体を、歩留まりよく、あるいは良好な生産性で製造
することが可能となる。特に、良好に結晶配向され、高
い臨界電流密度Jcを有し、かつ大電流容量を流し得る直
径 5mm程度以上の酸化物超電導体バルク材を容易に製造
し得ることは、たとえば高性能の酸化物超電導パワーリ
ード材の実現・実用化の途を開くもので意義深いものと
いえる。
【図1】本発明に係る酸化物超電導体の製造に用いる被
処理体の調製状態を模式的に示す斜視図。
処理体の調製状態を模式的に示す斜視図。
【図2】本発明に係る酸化物超電導体の製造に適する浮
遊帯溶融装置の構造例を示す斜視図。
遊帯溶融装置の構造例を示す斜視図。
【図3】本発明に係る酸化物超電導線材の製造例におけ
る結晶配向の例を示すもので (a)は結晶配向前の前駆体
状態でのX線回折図、 (b)は結晶配向後のX線回折図。
る結晶配向の例を示すもので (a)は結晶配向前の前駆体
状態でのX線回折図、 (b)は結晶配向後のX線回折図。
【図4】浮遊帯溶融法の実施態様の概略を示す説明図。
1,12…棒状成型体(被処理体) 2…棒状成型体の
装着手段 3…溶融帯 4…結晶種 5…長細ボ
ート 6…酸化物超電導体用原料粉末 7… X-Yテ
ーブル 8…基台 9…支持体 10…第1の支持
板 10a, 11a…ステップモーター 10b, 11b…
ガイド部 10c, 11c…駆動部 10d…マイクロス
イッチ 11…第2の支持板 13,13′…棒状成型体
の装着部13a, 13a′…把持部 13a, 13a′…シャ
フト冷却部 13c…マグネチィッククラッチ 14,
14′…モーター 15,15′…ライン状に集光したレー
ザー光
装着手段 3…溶融帯 4…結晶種 5…長細ボ
ート 6…酸化物超電導体用原料粉末 7… X-Yテ
ーブル 8…基台 9…支持体 10…第1の支持
板 10a, 11a…ステップモーター 10b, 11b…
ガイド部 10c, 11c…駆動部 10d…マイクロス
イッチ 11…第2の支持板 13,13′…棒状成型体
の装着部13a, 13a′…把持部 13a, 13a′…シャ
フト冷却部 13c…マグネチィッククラッチ 14,
14′…モーター 15,15′…ライン状に集光したレー
ザー光
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 39/24 ZAA Z 9276−4M
Claims (2)
- 【請求項1】 酸化物超電導性成分を浮遊帯溶融用加熱
源で浮遊帯溶融させ、酸化物超電導性成分を順次結晶成
長させて酸化物超電導体を製造する酸化物超電導体の製
造方法において、 前記浮遊帯溶融用加熱源としてライン状に集光されたレ
ーザー光を用いて浮遊帯溶融を行うことを特徴とする酸
化物超電導体の製造方法。 - 【請求項2】 棒状酸化物超電導性成型体の両端部を対
向して把持する一対の装着部と、前記装着部に把持され
た棒状酸化物超電導性成型体にライン状に集光したレー
ザー光を照射して浮遊帯溶融させるレーザー光照射手段
と、前記レーザー光および装着部に把持される棒状酸化
物超電導性成型体を、前記棒状酸化物超電導性成型体の
軸方向に相対的に移動させる駆動手段とを具備して成る
ことを特徴とする酸化物超電導体の製造装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5020074A JPH06234509A (ja) | 1993-02-08 | 1993-02-08 | 酸化物超電導体の製造方法と酸化物超電導体の製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5020074A JPH06234509A (ja) | 1993-02-08 | 1993-02-08 | 酸化物超電導体の製造方法と酸化物超電導体の製造装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06234509A true JPH06234509A (ja) | 1994-08-23 |
Family
ID=12016956
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5020074A Withdrawn JPH06234509A (ja) | 1993-02-08 | 1993-02-08 | 酸化物超電導体の製造方法と酸化物超電導体の製造装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06234509A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009081811A1 (ja) * | 2007-12-25 | 2009-07-02 | Crystal Systems Corporation | 浮遊帯域溶融装置 |
| JP2009173485A (ja) * | 2008-01-24 | 2009-08-06 | Crystal System:Kk | 浮遊帯域溶融装置 |
| WO2011086851A1 (ja) * | 2010-01-15 | 2011-07-21 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 単結晶育成装置および単結晶育成方法 |
| JP2016175813A (ja) * | 2015-03-20 | 2016-10-06 | アウレアワークス株式会社 | レーザ光分割装置を有する単結晶育成装置 |
-
1993
- 1993-02-08 JP JP5020074A patent/JPH06234509A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009081811A1 (ja) * | 2007-12-25 | 2009-07-02 | Crystal Systems Corporation | 浮遊帯域溶融装置 |
| JP5279727B2 (ja) * | 2007-12-25 | 2013-09-04 | 株式会社クリスタルシステム | 浮遊帯域溶融装置 |
| JP2009173485A (ja) * | 2008-01-24 | 2009-08-06 | Crystal System:Kk | 浮遊帯域溶融装置 |
| WO2011086851A1 (ja) * | 2010-01-15 | 2011-07-21 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 単結晶育成装置および単結晶育成方法 |
| JP2011144081A (ja) * | 2010-01-15 | 2011-07-28 | National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology | 単結晶育成装置および単結晶育成方法 |
| JP2016175813A (ja) * | 2015-03-20 | 2016-10-06 | アウレアワークス株式会社 | レーザ光分割装置を有する単結晶育成装置 |
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