JPH0623782Y2 - 回転差感応型継手 - Google Patents

回転差感応型継手

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JPH0623782Y2
JPH0623782Y2 JP1986157056U JP15705686U JPH0623782Y2 JP H0623782 Y2 JPH0623782 Y2 JP H0623782Y2 JP 1986157056 U JP1986157056 U JP 1986157056U JP 15705686 U JP15705686 U JP 15705686U JP H0623782 Y2 JPH0623782 Y2 JP H0623782Y2
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chamber
accumulator
piston
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、四輪駆動車等の駆動力配分装置として用いら
れる回転差感応型継手に関する。
(従来の技術) 従来、特開昭60−227022号公報に記載のベーン
ポンプタイプの継手(従来例1)、特許第87203号
明細書及び図面に記載の内接プランジャポンプタイプの
継手(従来例2)、特公昭54−4134号公報に記載
の外接プランジャポンプタイプの継手(従来例3)が知
られている。
(考案が解決しようとする問題点) しかしながら、上記従来例はそれぞれ下記に述べる問題
点を有する。
従来例1は、いわゆるベーンポンプタイプの継手であ
り、ハウジングに相当する装置本体13の外部にオイル
溜30を設けると共に全ての油路を本体13及びその外
部に配置した構成であるため、コンパクトで遠心油圧の
影響を抑えた安定した性能による高トルク伝達機能を達
成することができない。
つまり、油路を流通する油は遠心油圧の影響を受ける
し、アキュムレータ室に相当するオイル溜30が装置本
体13の外部に設けられていることで構造的に大型化し
複雑なものとなる。
従来例2は、いわゆる内接プランジャポンプタイプの
継手であり、ローターの軸心位置に軸を設け、その外周
位置に油室を設けているが、駆動系の破壊強度より小さ
な圧力でシリンダー室の吐出油をリリーフするリリーフ
手段を設けていないため、安定したトルク伝達性能を発
揮できないと共に、駆動系の設計強度を低下させるトル
クリミッター機能を達成することができない。
つまり、従来例2は内接プランジャポンプタイプの継手
で高トルク伝達可能であるが、アキュムレータ室を設け
ていないため、安定したトルク伝達を行なえず、さら
に、リリーフ手段を設けていないことから高相対回転時
には高伝達トルクに耐え得る破壊強度の駆動系に設計す
る必要がある。
従来例3は、ローターの外周にカム面を設け、ハウジ
ングにピストンを設けた、いわゆる外接プランジャポン
プタイプの継手であり、シリンダー室,オリフィス,ア
キュムレータ室及びこれらの連通油路をハウジング側に
設けた構成としているため、コンパクトで安定した性能
による高トルク伝達機能を達成できない。
つまり、従来例3では軸心からピストン圧接位置までの
距離を十分に確保できず、伝達トルクを大きくできな
い。高速走行時にはカム体が遠心力でカム面から離れ伝
達トルクが低下する。また、シリンダー室や油路がハウ
ジング側に設けられていることで遠心油圧の影響が大で
ある。さらに、アキュムレータ室を別に設けているた
め、装置が大型化していた。
(問題点を解決するための手段) 本考案は、上述のような問題点を解決することを目的と
し、この目的達成のために本考案では、第1の回転軸
と、第1の回転軸と同軸上に配置された第2の回転軸
と、前記第1の回転軸と第2の回転軸のそれぞれに連結
されたハウジング及びローターと、前記ハウジングの内
面に形成されたカム面と、前記ローターに放射状に形成
されるシリンダー穴に設けられ、その頭部が前記カム面
に接触するドライビングピストンと、前記ドライビング
ピストンとシリンダー穴との間に形成されたシリンダー
室と、前記ローターの端面と、前記ローターの回転軸方
向に移動自在なアキュムレータピストンとで形成したア
キュムレータ室と、該アキュムレータピストンを前記ロ
ーター側に付勢する付勢手段と、前記シリンダー室から
前記アキュムレータ室への吐出口に連通する油路に設け
られたオリフィスと、前記シリンダー室と前記アキュム
レータ室とを連通する油路に設けられ、前記シリンダー
室内の圧力が所定圧以上になるとシリンダー室からアキ
ュムレータ室へ吐出油をリリーフするリリーフ手段とを
備えている。
(作用) 従って、本考案の回転差感応型継手では、上述のような
手段としたため、第1の回転軸と第2の回転軸との間に
相対回転が生じると、この相対回転によりローターに設
けられたドライビングピストンがハウジングの内面に形
成されたカム面に摺接しながら径方向に往復動し、シリ
ンダー穴及びピストン底面にて形成されシリンダー室の
体積がピストンの往復動に伴い変化する。
この体積変化のうちシリンダー室の体積が縮小するシリ
ンダー室では、排出される室内の油がオリフィスにより
流動抵抗を受けて油圧が上昇し、この油圧とピストン受
圧面積とを掛け合わせた押し付け力がピストンとカム面
との摺接部に作用し、両回転軸の一方の軸から他方の軸
へとトルクが伝達される。
このトルク伝達において、ハウジングの内面にカム面を
設け、ローターにピストンを設けた、いわゆる内接プラ
ンジャポンプタイプの継手構成としていることで、外接
プランジャポンプタイプの継手と比べた場合、装置を大
型化することなく、軸心からピストン圧接位置までの距
離を十分確保でき、伝達トルクを大きくすることができ
るし、高速走行時などではピストンに作用する遠心力が
ピストンをカム面に圧接する力として加わることで、高
回転時にこの遠心力作用分だけ伝達トルクを高めること
ができる。
さらに、ローターの端面と、ローターの回転軸方向に移
動自在なアキュムレータピストンとでアキュムレータ室
を形成し、該アキュムレータピストンをローター側に付
勢する付勢手段を設けた構成となっているので、アキュ
ムレータ室の一部がローター端面で形成され、装置の大
型化を防止することができる。また、ローターの回転に
よりアキュムレータピストンに対し遠心力が作用しても
この力がアキュムレータピストンを軸方向にストローク
させる力とはならないため、アキュムレータ圧の変動が
防止される。また、シリンダー室からアキュムレータ室
に至る油路がローター内の軸心近傍に形成され、遠心油
圧の影響を低減できる。このアキュムレータ圧の変動防
止と遠心油圧の影響低減により、回転変動にかかわらず
安定した伝達トルク性能を得ることができる。
また、上記のように高トルクが伝達可能であるがゆえ
に、伝達トルクの上限を規制しない場合には、駆動系の
破壊強度を高くしておく必要があるが、シリンダー室内
の圧力が所定圧以上になるとシリンダー室からアキュム
レータ室へ吐出油をリリーフするリリーフ手段を設けて
いることで、駆動系の設計強度を低下させつつも、その
駆動系に大トルクが入力することを防止するトルクリミ
ッター機能が発揮される。
さらに、アキュムレータ圧は、上述したごとく、ロータ
ーの回転変動の影響を受けないので、リリーフ圧もロー
ターの回転変動の影響を受けず安定したトルクリミッタ
ー機能が発揮される。
ここで、エンジン駆動系にトルクリミッターが必要な理
由を述べると、乗用車4WD(オンロード4WD)では
オフロード4WD並のスタック脱出性(前輪又は後輪が
低μ路等で空転状態となった時に障害物をクリアする機
能)は要求されない。つまり、その種の障害物は地上高
の低い乗用車では底突きするからである。
従って、乗用4WDでは前輪及び後輪側の駆動系部品の
強度は2WDで走った時でもエンジントルクの100%
をクリアする強度は不要であり、且つステア特性等の操
安性向上が期待される乗用4WD(後輪駆動ベースの場
合)では駆動力配分がRR>FRの関係で、前輪側は若
干の駆動力を与えるだけでよい。
すなわち、前輪側はトルク容量の小さい(コスト,重
量,スペースの点で有利)駆動系部品で済ませる事がで
きる。
この様に、サブ的に駆動力を伝達する駆動系の部品強度
を下げた場合には、トルク伝達系の途中にトルクリミッ
ターが必要になる。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面により詳述する。尚、この
実施例を述べるにあたって、四輪駆動車のエンジン駆動
力伝達系に設けられる回転差感応型継手を例にとる。
まず、第1実施例の構成を第1図〜第3図に示す図面に
基づいて説明する。
第1実施例の回転差感応型継手A1は、第3図に示すよ
うに、後輪駆動をベースにした四輪駆動車の前輪駆動系
の途中に、センターディファレンシャルと、前輪への駆
動力配分制御装置を兼用する継手として設けられてい
る。
第1実施例継手A1が適用される四輪駆動車の駆動系
は、後輪駆動系として、車両後部に積載されたエンジン
1、トランスミッション(クラッチを含む)2、リヤデ
ィファレンシャル3、リヤドライブシャフト4,5、リ
ヤドライブシャフトジョイント6…、後輪7,8を備え
ていて、前輪駆動系として、トランスファギヤトレーン
9、リヤプロペラシャフト10、センタプロペラシャフ
ト(第1の回転軸)11、回転差感応型継手(油吐出手
段)A1、フロントプロペラシャフト(第2の回転軸)
12、プロペラシャフトジョイント13…、センターベ
アリング14、フロントディファレンシャル15、フロ
ントドライブシャフト16,17、フロントドライブシ
ャフトジョイント18…、前輪19,20を備えてい
る。
前記リヤディファレンシャル3は、トランスミッション
2の最終段ギヤ21と、前記リヤドライブシャフト4,
5との間に介装された後輪7,8の差動装置である。
前記トランスファギヤトレーン9は、前記リヤディファ
レンシャル3のデフケース22からエンジン駆動力を前
輪19,20側へ取り出す駆動力分割装置で、このトラ
ンスファギヤトレーン9と前記リヤディファレンシャル
3と共にトランスアクスルケース23に納められてい
る。
前記フロントディファレンシャル15は、前記フロント
プロペラシャフト12と、フロントドライブシャフト1
6,17との間に介装された前輪19,20の差動装置
である。
第1実施例の回転差感応型継手A1の構成を説明する。
第1実施例継手A1は、第1図及び第2図に示すよう
に、ピストン式の油吐出手段によるもので、ドライブハ
ウジング30、ローター40、ドライビングピストン5
0、シリンダー室60、バランス油路70、レギュレー
ター油路80、リリーフ油路90、アキュムレータ室1
00を主要な構成としている。
前記ドライブハウジング30は、第1の回転軸であるセ
ンタプロペラシャフト11に対し、ボルト止め等により
一体に設けられる部材で、その内周部には略正方形によ
るカム面31が形成されている。
前記ローター40は、前記ドライブハウジング30のカ
ム面31内に挿入状態で配置され、第2の回転軸である
リヤプロペラシャフト12がボルト止め等によって一体
に設けられると共に、前記ドライブハウジング30に対
しビス止めされたストッパプレート41によって相対回
転を許容しながら軸方向に固定状態で設けられている。
尚、このローター40には、前記カム面31に対向する
位置で放射半径方向に等間隔で6個所にシリンダー穴4
2…が形成されている。
前記ドライビングピストン50は、前記シリンダー穴4
2に対しシールリング51により油密状態で設けられた
カム部材で、周方向に60度ズレた位置でカム面31に
周接し、カム面31との周接面は滑らかな接触移動を確
保する為に球面50aに形成され、前記ドライブハウジ
ング30とローター40との相対回転時に往復動する。
尚、前記球面50aの曲率半径は、カム面31より小さ
いが、シリンダー穴42の径に合うドライビングボール
よりも大きく設定されていて、ヘルツの接触応力が高
く、高容量(高トルク)に耐えられるようにしている。
前記シリンダー室60は、前記シリンダー穴42と前記
ドライビングピストン50との間に形成された室で、ド
ライビングピストン50の往復動に伴なって体積変化す
る。
前記バランス油路70は、前記ローター40に形成さ
れ、前記ドライビングピストン50の往復動行程で同位
相の対向するシリンダー室60,60を連結する油路
で、各バランス油路70,70,70からローター軸方
向(アキシャル方向)に分岐し、且つ前記アキュムレー
タ室100に導かれる軸方向油路71には、オリフィス
72が設けられている。
前記レギュレータ油路80は、一つ置きに配置されるシ
リンダー室60,60,60と前記アキュムレーター室
100とを連通する油路で、ローター径方向(ラジアル
方向)の放射油路81と、ローター軸方向の軸心油路8
2とによって構成され、前記放射油路81には、アキュ
ムレーター室100からシリンダー室60への作動油流
通のみを許すボール弁構造のワンウエイバルブ83が設
けられている。
尚、前記ワンウェイバルブ83は、バルブボール83a
と、バルブスプイリング83bと、バルブリテーナ83
cとによって構成されている。
前記リリーフ油路90は、一つ置きに配置されるシリン
ダー室60,60,60(レギュレータ油路80が設け
られていない側)と前記アキュムレーター室100とを
連通する油路で、ローター径方向(ラジアル方向)の径
方向油路91と、ローター軸方向の軸方向油路92とに
よって構成され、前記軸方向油路92には、ボール弁構
造のリリーフバルブ(リリーフ手段)93が設けられて
いる。
尚、前記リリーフバルブ93は、バルブボール93a
と、バルブスプリング93bと、バルブリテーナ93c
とによって構成されている。
前記アキュムレータ室100は、作動油の一時的貯留及
び放出により油量の増減吸収を行なう室で、ローター4
0に往復動可能に油密状態で設けられたアキュムレータ
ピストン101と、該ピストン101とスプリングリテ
ーナ102との間に介装されたコイルスプリング(付勢
手段103と、によって構成されている。
尚、前記アキュムレータピストン101には、その中央
部(中心軸上)にエアー及び油抜き用のシールプラグ1
04が設けられていて、このシールプラグ104によっ
て回転アンバランスを防止しながらエアーや油抜き作業
を短時間で効果的に出来るようにしている。
次に、第1実施例の作用を説明する。
(イ)回転速度差ΔNの発生がない時 乾燥アスファルト路等を低・中速で直線走行する場合等
であって、前後輪に回転速度差ΔNが発生しない時は、
ドライブハウジング30とローター40とに相対回転が
なく、ドライビングピストン50が径方向に往復動しな
い為、回転差感応型継手A1による前輪19,20側へ
の伝達トルクΔTの発生がなく、エンジン駆動力は後輪
7,8のみに伝達される後輪駆動状態となる。
しかしながら、前後輪に回転速度差ΔNが発生しない時
であっても、高速道路を高速直進走行する場合には、前
輪19,20の回転に伴なって高速回転するローター4
0に設けられているドライビングピストン50には遠心
力Fcが作用し、この遠心力Fcによってドライビング
ピストン50がカム面31に押し付けられることにな
り、この遠心力Fcにより、第4図に示すように、伝達
トルクΔTcoが発生することになる。尚、遠心力Fc
は、 であり、回転速度v、すなわち車速Vの2乗に比例して
発生する。
従って、高速道路等での高速直進走行時には、前輪1
9,20側への伝達トルクΔTcoが発生して4輪駆動
状態となり、高速直進安定性を高めることができる。
(ロ)回転速度差ΔNの発生時 アクセルペダルを急踏みしての発進時や加速時、あるい
は雨路や雪路や泥ねい地等での走行時であって、駆動輪
である後輪7,8がスリップし、前後輪に回転速度差Δ
Nを生じた場合には、ドライブハウジング30とロータ
ー40とに相対回転が発生し、この相対回転によりカム
面31に周接するドライビングピストン50は径方向に
往復動し、この往復動のうち回転軸中心に向かうことで
シリンダー室60の容積を縮小させようとする時には、
オリフィス72による流動抵抗でシリンダー室60内の
圧力が高まり、この発生油圧とピストン50の受圧面積
とを掛け合せた油圧力がドライビングピストン50をカ
ム面31に押し付ける力となり、この押し付け力によっ
て前輪19,20側への伝達トルクΔTが発生する。
尚、前輪19,20側への伝達トルクΔTは、回転速度
差ΔNが大きければ大きい程、オリフィス62の前後圧
力差も大きくなることから、第4図の実線に示すよう
に、2次関数曲線であらわされる伝達トルク特性を示
し、車速Vが高い程、遠心力による伝達トルクΔTcが
付加された特性を示す。
尚、前記リリーフ油路90には、回転差感応型継手A1
及び該継手A1を介して前輪19,20に駆動力を伝え
る駆動伝達系の破壊強度より小さな圧力で吐出油をリリ
ーフするリリーフバルブ93を設けた為、最大駆動トル
クΔTcmaxまでのトルクが前輪19,20へ入力さ
れる。
従って、後輪7,8がスリップした場合には、後輪7,
8のスリップ度合に応じて、自動的に後輪駆動状態から
4輪駆動状態へと駆動力配分が制御されることになり、
発進性や加速性の向上、雨路や雪路での走破性向上、及
び泥ねい地での脱出性向上を図ることができる。
また、低速での小旋回時にも前後輪の旋回走行軌跡の差
で、前後輪にわずかの回転速度差ΔNが生じるが、この
時には前輪19,20側への伝達トルクΔTが小さな状
態である為、前後輪の回転速度差ΔNは回転差感応型継
手A1で吸収され(センタディファレンシャル機能)、
タイトコーナブレーキ現象の発生が防止される。
また、高速旋回時においては、前後輪に大きな回転速度
差ΔNが生じ、前輪19,20側への伝達トルクΔTが
高い4輪駆動状態となる為、駆動力とコーナリングフォ
ースとの関係から限界旋回性能(コーナリング時の限界
速度)が高まる。
以上説明してきたように、第1実施例の回転差感応型継
手A1にあっては、以下に述べるような効果が得られ
る。
カム面31に対し径方向内側からドライビングピスト
ン50が接触するように配置されている為、ローター4
0が高回転する時に前記ドライビングピストン50に作
用する遠心力Fcで、前後輪に回転速度差ΔNの発生が
ない時でも高車速時には所定の伝達トルクΔTcoが発
生して高速走行安定性が高まるし、回転速度差ΔNの発
生時には伝達トルクΔTcが付加されたトルク伝達特
性、すなわち回転速度差ΔNと車速Vとに対応したトル
ク伝達特性(第4図)を得ることができる。
相対回転する回転部材のうち、内側に配置されるロー
ター40に油室60及び油路61が形成されている為、
ローター40が高回転する時に各油路70,80,90
及びアキュムレータ室100を流通する作動油に対する
遠心力影響がほとんど発生せず、安定したトルク伝達特
性が得られると共に、振れ回りの原因となることもな
く、各油路70,80,90がコンパクトにローター4
0の回転軸部に形成される。
構造的にショックアブソーバタイプでありシリンダー
室60のシール性は、シールリング51だけで油のリー
クを防止する高いシール性が確保される為、低い回転速
度差ΔNの領域でもトルク伝達特性に従って伝達トルク
ΔTを発生させることができる。
カム面31をドライブハウジング30の内周部に形成
させている為、カム面31の全体の径を大きくとること
ができ、これによってカム面31を精度良く加工できる
と共に、カム面31の凹凸がなめらかになるので、回転
速度差ΔNが大であってもカム面31とドライビングピ
ストン50の衝突音発生を防止できる。
各油路70,80,90の端部は、アキュムレータ室
100に導かれている為、油量変動吸収と共に、トルク
伝達系に生じる衝撃的なトルクのダンパーとなるし、ド
ライビングピストン50その他各部の摺動部分の耐久に
よる摩耗等の補正手段としても作用する。
対向する同位相同士のシリンダー室60,60は、バ
ランス油路70で連通されている為、相互の圧力バラン
ス、すなわち、トルク反力バランスが保たれ、耐久性が
向上する。
バランス油路70による連通に伴なって、2個分のシ
リンダ容積(油量)を1個のオリフィス72で絞る為、
オリフィス面積は2倍に設定できる。換言すれば、オリ
フィス径は1シリンダ1個のオリフィスに比べ の大きさとなり、コンタミネーション(内部のゴミのこ
と)の影響は激減する。
リリーフ油路90には、回転差感応型継手A1及び該
継手A1を介して後輪19,20に駆動力を伝える駆動
伝達系の破壊強度より小さな圧力で吐出油をリリーフす
るリリーフバルブ93を設けた為、従来と同様に、油圧
系の破損を防止するリリーフ弁機能と共に、継手A1を
介してエンジントルクを前輪に伝達する前輪駆動系の設
計強度を低下させつつも、その駆動系に大トルクが入力
する事を防止するトルクリミッター機能が発揮される。
オリフィス72を軸方向油路71に配設した為、ドリ
ルでオリフィス用の取り付け穴を加工する場合、ロータ
ー40を固定したまま一方向から容易に加工できると共
に、オリフィス72をローター40に組み付ける場合も
一方向から容易に組み付けることができる。
ワンウエイバルブ83を径方向(ラジアル方向)に配
設した為、アキシャル方向に配設した場合のように、バ
ルブボール83aに対する遠心力影響でバルブボール8
3aがバルブシートの斜面上を転動し、該バルブシート
から外れっぱなしとなり(バルブスプリング83bは比
較的にバネ力が弱い)、アキュムレーター室100の内
圧が高い時に回転差に起因しない伝達トルクの発生が防
止される。
次に、第5図に示す第2実施例の回転差感応型継手A2
について説明する。
第1実施例では、オリフィス72及びリリーフバルブ9
3のリテーナーは個々のネジ固定式であったが、1枚の
リテーナープレート110と皿ビス111により一括固
定にした例である。
尚、オリフィス72のシールは、O−リング112によ
り行なわれている。
以上、本考案の実施例を図面により詳述してきたが、具
体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本考
案の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があって
も本考案に含まれる。
例えば、本考案の回転差感応型継手は、実施例で示した
適用例に限られるものではなく、前輪駆動ベースの四輪
駆動車の後輪側プロペラシャフトの途中に設けることも
できる。
(考案の効果) 以上説明してきたように、本考案にあっては、コンパク
トでローター回転変動の影響を抑えた安定した性能によ
る高トルク伝達機能と、駆動系の設計強度を低下させる
ローター回転変動によらない安定したトルクリミッター
機能との両立を図った継手を提供することができるとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案第1実施例の回転差感応型継手を示す縦
断正面図、第2図は第1図I−I線による断面図、第3
図は第1実施例継手を適用したエンジン駆動系を示す概
略図、第4図は第1実施例継手でのトルク伝達特性図、
第5図は第2実施例の回転差感応型継手を示す要部断面
図である。 A1,A2……回転差感応型継手 (油吐出手段) 11……センタプロペラシャフト (第1の回転軸) 12……フロントプロペラシャフト (第2の回転軸) 30……ドライブハウジング 40……ローター 50……ドライビングピストン 60……シリンダー室 70……バランス油路 72……オリフィス 80……レギュレーター油路 83……ワンウェイバルブ 90……リリーフ油路 93……リリーフバルブ(リリーフ手段) 100……アキュムレーター室

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の回転軸と、第1の回転軸と同軸上に
    配置された第2の回転軸と、 前記第1の回転軸と第2の回転軸のそれぞれに連結され
    たハウジング及びローターと、 前記ハウジングの内面に形成されたカム面と、 前記ローターに放射状に形成されるシリンダー穴に設け
    られ、その頭部が前記カム面に接触するドライビングピ
    ストンと、 前記ドライビングピストンとシリンダー穴との間に形成
    されたシリンダー室と、 前記ローターの端面と、前記ローターの回転軸方向に移
    動自在なアキュムレータピストンとで形成したアキュム
    レータ室と、 該アキュムレータピストンを前記ローター側に付勢する
    付勢手段と、 前記シリンダー室から前記アキュムレータ室への吐出口
    に連通する油路に設けられたオリフィスと、 前記シリンダー室と前記アキュムレータ室とを連通する
    油路に設けられ、前記シリンダー室内の圧力が所定圧以
    上になるとシリンダー室からアキュムレータ室へ吐出油
    をリリーフするリリーフ手段と、 を備えていることを特徴とする回転差感応型継手。
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