JPH0624699B2 - 合成樹脂製研磨材 - Google Patents

合成樹脂製研磨材

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JPH0624699B2
JPH0624699B2 JP14142686A JP14142686A JPH0624699B2 JP H0624699 B2 JPH0624699 B2 JP H0624699B2 JP 14142686 A JP14142686 A JP 14142686A JP 14142686 A JP14142686 A JP 14142686A JP H0624699 B2 JPH0624699 B2 JP H0624699B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は合成樹脂研磨材に関する。更に詳しくは、水性
媒体中で懸濁重合させて得た不飽和ポリエステル樹脂か
らなる研磨材に関する。
〔従来技術及びその問題点〕
ICやLSI等の半導体モールド成形品(以下単にモー
ルド成型品と云う)等は成形時にバリが発生するが、こ
の樹脂バリは通常、乾式法または湿式法によるブラスト
加工研磨によつて除去されている。
ブラスト加工研磨材にはアルミナ、炭化珪素、ガラスビ
ーズ等の主として無機質の素材からなる硬質研磨材、ク
ルミ殻粉、木粉等の天然有機質素材からなる軟質研磨
材、各種の合成樹脂を粗粉砕して得られる多角形状粉末
の合成樹脂製研磨材等がある。
而して上記各種研磨材のうち、合成樹脂製研磨材は適当
な硬度のものが得られるので、モールド成形品のブラス
ト加工研磨材にはこの合成樹脂製研磨材が多用されてい
る。
しかし、モールド成形品の研磨材にこの合成樹脂製研磨
材を用いる場合、次のような問題が尚残されている。
即ち、合成樹脂製研磨材は前記の通り、硬化させた合成
樹脂を粗粉砕させて得たものであるので形状が多角形
で、しかも多数の鋭角の突起を有する。
従つて、この様な形状の研磨材を使用してブラスト加工
研磨を行なうと、半導体モールド成形品に高速噴射され
た際、その衝撃力によつて多数の鋭角の突起がモールド
成形品に付着して、製品の美観を損ねると云う問題があ
る。また、研磨材の上記鋭角の突起は、モールド成形品
に噴射されるとその形状から理解される様に壊れやすい
ので、従つて研磨材が早期に小粒化し、当初の研磨能力
を持続できなくなり、短期間のうちに新しい研磨材を補
充する必要があり、甚だしきに至つては研磨材を全量更
新せざるを得ないと云う事態も招く。
また、研磨材が上記の様に多数の鋭角の突起を持つ形状
であるので、研磨材の粒子間の摩擦による抵抗が大き
く、従つて湿式研磨の際、研磨材を水でスラリー化して
このスラリーをモールド成形品に高速噴射する際に、配
管内或いは水スラリー槽底部においてパッキングと呼ば
れる研磨材の詰り現象が発生し易くなり、研磨作業の能
率を著しく阻害するという問題もある。
〔問題解決のための手段〕
本発明者らは上記の問題を解決するため鋭意検討を重ね
た結果、モールド成形品のブラスト加工研磨材、特には
湿式ブラスト加工研磨材として、特定の方法で製造して
得た特定の合成樹脂を使用すれば、モールド成形品の美
観を損ねることなく、しかも従来の合成樹脂製研磨材に
比べて勝れた研磨力を長期間にわたつて維持できること
を見い出し、本発明を完成するに至つた。
即ち、本発明は水性媒体中で懸濁重合させて得た不飽和
ポリエステル樹脂からなることを特徴とする、新規な合
成樹脂製研磨材を提供するものである。
〔発明を実施するための具体的条件〕
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の研磨材が対象とする被研磨物は、上記説明の通
り、主として半導体モールド成形品である。しかしてこ
の成形に使用される合成樹脂はその殆んどがエポキシ系
樹脂である。従つてエポキシ系樹脂系であるモールド成
形品のバリをブラスト加工研磨、特には湿式のそれによ
つて取除くには、研磨材の硬度はエポキシ樹脂の硬度に
対応したものでなければならず、また研磨性能も勝れた
ものでなければならない。更に、研磨材が粉化しにくい
ものが好ましい。
この様な研磨材は本発明者等の研究によれば、水媒体中
で、懸濁重合させて得た不飽和ポリエステル樹脂が最も
好ましい。
本発明の研磨材は通常次の方法によつて得ることができ
る。即ち、まず不飽和二塩基酸とグリコール化合物とを
エステル化反応させて不飽和ポリエステルとし、これと
重合性ビニルモノマーを重合開始剤の存在下に、水性媒
体中で懸濁重合させれば球状の不飽和ポリエステル樹脂
を含んだスラリーが得られるので、このスラリーを遠心
分離機などにより過すれば本発明の研磨材を得ること
ができる。尚、この研磨材は過されたまゝでは水分が
付着しているので、乾式研磨材として使用する場合には
当然乾燥する必要がある。また、この研磨材は篩分など
の方法により粒径を調整して使用する場合もある。
本発明においては前述の通り、まず不飽和二塩基酸とグ
リコール化合物とから不飽和ポリエステルを生成する必
要がある。不飽和二塩基酸としては例えば無水マレイン
酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、塩素化マ
レイン酸の如きα,β−不飽和二塩基酸等が好適であ
り、これらの一種以上が使用される。
更に、上記不飽和二塩基酸に無水フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、モノクロルフタル酸、ジクロルフタ
ル酸、トリクロルフタル酸、ヘツト酸、テトラクロル無
水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸、エンドメチレ
ンテトラヒドロ無水フタル酸、アジピン酸、コハク酸、
セバチン酸、グルタル酸、ピメリン酸等の如き飽和二塩
基酸を適量加えることも何等差支えない。
他方、グリコール化合物としては、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジ
プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3
ブチレングリコール、2,3ブチレングリコール、1,4ブチ
レングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキシレン
グリコール、オクチレングリコール、ビスフェノールA
ジオキシエチルエーテル付加物、ビスフェノールAジオ
キシプロピルエーテル付加物、水添ビスフェノールA、
あるいはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチ
レンオキシドなどのアルキレンオキシド等が好適であ
り、必要に応じてトリメチロールプロパン、グリセリン
等の多価アルコールを併用しても差支えない。
不飽和二塩基酸とグリコール化合物のエステル化反応は
通常公知の方法で行なわれる。
次に、この不飽和ポリエステルに重合性ビニルモノマー
及び適量の重合開始剤を加え十分混合した後、これを十
分攪拌されている水性媒体中に滴下させ懸濁重合させ
る。
本発明で使用可能な重合性ビニルモノマーとしては、例
えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
ジアリルフタレート、酢酸ビニル、メチルメタアクリレ
ート、グリシジルメタアクリレート等が挙げられる。
本発明においては不飽和ポリエステルと重合性ビニルモ
ノマーを懸濁重合させる際の両者の割合は、不飽和ポリ
エステル及び重合性ビニルモノマーのそれぞれの種類ま
たは要求する研磨材の性能により大きく異なるため特に
限定はできないが、通常は不飽和ポリエステル100重
量部に対して重合性ビニルモノマー10〜150重量部、
好ましくは20〜100重量部である。
本発明では、重合開始剤はメチルエチルケトンパーオキ
サイド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキ
サイド、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオ
キサイド等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリ
ル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のア
ゾ化合物、過酸化水素、過硫酸カリウムなどの水溶性過
酸化物等、通常公知のものが使用される。尚、この添加
量は原料である不飽和二塩基酸、グリコール化合物及び
重合性ビニルモノマーの種類、重合の条件等によつて若
干異なるが、上記各原料の合計量100重量部に対して0.1
〜10重量部が好適である。
また、必要に応じてナフテン酸コバルト、N,N′−ジ
メチルアニリン、オクテン酸コバルト等の硬化促進剤を
上記各原料の合計量100重量部に対して、0.1〜2.0重量
部加えることは差支えない。
本発明では水系媒体は水そのものでも差支えないが、懸
濁重合物の重合中における粒子の変形、過度の成長、或
いは粒子の二次凝集の防止等のため懸濁安定剤を適量添
加したものが好ましい。
懸濁安定剤は特に限定されるものではなく、公知のもの
が使用できる。即ち、例えばポリビニルアルコール、メ
チルセルロース、ヒドロキシセルロース、ポリアクリル
酸のような水溶性高分子物質、酸化マグネシウム、リン
酸カルシウム等の水不溶性の無機塩、アルキルベンゼン
スルホン酸ソーダ、ポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル等の界面活性剤等が単独又は併用の形で用いら
れる。そしてその添加量は上記原料の種類、重合の条件
等によつて異なるが、上記原料の合計量100重量部に対
して1.0〜30重量部の範囲が好ましい。
本発明における懸濁重合時の反応温度、反応時間、水性
媒体の攪拌条件等は原料の種類や量、希望する重合物の
粒子径等によつて適宜選択されるが、通常公知の方法に
よつて実施される。例えば重合温度は重合開始剤の種類
や添加量等によつて変るが通常約20〜100℃、好まし
くは60〜90℃の範囲であり、重合時間は通常約2〜2
0時間、好ましくは4〜15時間の範囲において採用さ
れる。
更に、重合は一般の懸濁重合と同様に窒素、二酸化炭素
等の不活性ガス雰囲気にシールされた状態で、水性媒体
を攪拌しながら実施するのが好ましい。
懸濁重合によつて得られる本発明の不飽和ポリエステル
樹脂の形状は、微小な球状であるがその粒子径や粒径分
布は添加する懸濁安定剤の種類や量、攪拌速度、不飽和
ポリエステルと重合性ビニルモノマーの混合液の添加方
法などによつて、ある程度調整することができる。
更に、本発明では研磨材の研磨力を強化させる目的で、
不飽和ポリエステルと重合性ビニルモノマーを重合させ
る際、これに適量の無機充填材を加えることもできる。
無機充填材は研磨材の研磨力を強化させることのできる
ものであれば何れのものでも使用可能ではあるが、通
常、無水珪酸、酸化チタン、酸化ジルコニウム、炭酸カ
ルシウム、クレー、アスベスト、タルク、ガラスビーズ
等が好適に使用される。
無機充填材の添加量は、不飽和ポリエステルと重合性ビ
ニルモノマーの合計量100重量部に対し、5〜100重量部
が適当である。添加量が5重量部未満では研磨力強化の
効果が薄く、逆に100重量部を越えると研磨材が研磨時
に破壊され易くなつて、研磨材の微粉化傾向が大きくな
るのみならず、研磨時に被研磨物を損傷させる場合もあ
るため好ましくない。
また、無機充填材を添加する際、必要に応じて分散剤、
沈降防止剤、各種カップリング剤等を添加したり、或い
は無機充填材の添加の何如にかかわらず、帯電防止剤、
界面活性剤等を不飽和ポリエステルと重合性ビニルモノ
マーの混合物に添加することも可能である。
本発明では、懸濁重合によつて製造された不飽和ポリエ
ステル樹脂研磨材の粒子径は、モールド成形品の樹脂バ
リ除去に用いる場合には、研磨材の研磨力とモールド成
形品のリードフレームのピン間距離との関係から0.05〜
1.0mmの範囲が適当である。
〔発明の効果〕
本発明は以上詳細に説明の通り、不飽和ポリエステルと
重合性ビニルモノマーとを水性媒体中で懸濁重合させる
ことによつて製造されたものであるので、粒子が球状を
なしているため、初期研磨力も不飽和ポリエステル樹脂
を粗粉砕して得られた従来の研磨材と比べて数段勝れて
いる。
更に、粒子が球形をなしていること、及び不飽和ポリエ
ステル樹脂の硬度が半導体を封止しているエポキシ樹脂
をブラスト加工研磨するに適した硬度であることから、
本研磨材がモールド成形品に高速噴射されても、衝撃力
によつて従来の粉砕品からなる研磨材のように、粒子の
鋭角な突起部分が脱落してモールド成形樹脂に付着して
美観を損ねたり、モールド材表面等を傷つけて半導体素
子の信頼性に悪影響を及ぼすといつた問題は皆無であ
る。
又、本発明の研磨材は球状であるので、上記鋭角の突起
部分の脱落がないため、連続的にモールド成形品に高速
噴射されても早期に小粒化することはない。このこと
は、従来品に比べると数段勝れている初期研磨力を長期
間にわたつて持続することができるため、従来のように
短期間のうちに新しい研磨材を補充したり、全量を更新
するという不都合な事態を回避することができる。
更に、本発明の研磨材を使用すれば、その形状が球形で
あること及び従来の研磨材に比べて研磨力が数等勝れて
いることから、従来の研磨材で問題があつた配管等の詰
りや水スラリー槽におけるパッキング現象を大巾に減少
することができるので、ブラスト加工研磨の生産性を大
きく向上することができる、と共にブラスト加工時の噴
射圧力を極めて低くすることができる。
また更に、従来の例えば不飽和ポリエステル樹脂製研磨
材が、不飽和ポリエステルと重合性ビニルモノマーを重
合固化させて得た塊状物を粗粉砕して得る方法に対し、
本発明の研磨材は既述の通り不飽和ポリエステルと重合
性ビニルモノマーを懸濁重合させる方法であるので、従
つて回分式でなく連続式で製造することも可能であつて
生産性を極めて向上させることができる。また当然、粉
砕も必要としない。
本発明は、以上述べた如く研磨材製造時及び研磨時の両
面において数多くの利点を持つており、その経済的効果
は極めて大なるものがある。
更に付言するならば、本発明の研磨材は湿式ブラスト加
工によるモールド成形品の研磨用のみに限定されるもの
ではなく、金属の表面研磨等に使用しても勝れた研磨能
力を発揮する。また更に、本発明の研磨材は湿式ブラス
ト法に限らず、乾式ブラスト法、バレル法等の研磨材と
しても勝れている。
〔実施例及び比較例〕
以下、実施例及び比較例によつて本発明を具体的に説明
する。尚、以下において部は全て重量部を示す。
実施例1. 二塩基酸としてイソフタル酸、無水マレイン酸を夫々1.
5モル、3.0モル、グリコール化合物としてプロピレング
リコール、エチレングリコールを夫々3.5モル、1.45モ
ルの割合で混合し、これを窒素雰囲気下、180〜210℃の
温度でエステル化反応を行い、不飽和ポリエステルIを
得た。次いで、この不飽和ポリエステルI100部をスチ
レンモノマー50部に溶解させ、粘稠な混合液とし、更
にこの混合液に重合開始剤としてアゾビスイソブチロニ
トリル1.5部を加え再び混合し、均一な混合液を得た。
イオン交換水450部に懸濁安定剤としてポリビニルアル
コール((株)クラレ製PVA−217s)を1.5部溶解させた
水溶液を水系媒体とし、この攪拌された水系媒体中に、
上記重合開始剤を添加された均一な混合液を滴下し、液
滴として分散させ、70℃で3時間次いで85℃で2時
間懸濁重合を行なつた。重合完了後、生成した不飽和ポ
リエステル樹脂粒子を含むスラリーを小型遠心分離器に
て分離し、水洗したのち、80℃で5時間乾燥して平均
粒子径210μの透明なパール状粒子からなる研磨材Iを
得た。
実施例2. 二塩基酸としてイソフタル酸、無水マレイン酸を夫々3.
0モル、1.5モル、グリコール化合物としてプロピレング
リコール、エチレングリコールを夫々3.5モル、1.45モ
ルの割合で混合し、実施例1と同じようにエステル化反
応を行い、不飽和ポリエステルIIを得た。この不飽和ポ
リエステルIIを等重量のスチレンモノマーに溶解させ、
粘稠な混合液を得た。この混合液150部に重合開始剤と
してラウロイルパーオキサイド1.5部を加え、再び混合
し、均一な混合液を得た。以下実施例1.と同様の方法
で懸濁重合を行い、平均粒子径190μの透明なパール状
粒子からなる研磨材IIを得た。
実施例3. 実施例1.と同様の方法で得た不飽和ポリエステルIと
スチレンモノマーの粘稠な混合液(不飽和ポリエステル
とスチレンモノマーの混合割合は実施例1と同じ)80
部に、予め、外径0.5〜20μの中空セラミックビーズ
(丸和バイオケミカル(株)製、ジオスフィアズ:Zeeo
spheres)をシランカップリング剤(日本ユニカー
(株)製A−174)とチタンカップリング剤(味の素
(株)製 KR−46B)の混合物の水溶液で加水分解
処理後、乾燥してなる無機充填材20部を加え、均一に
混合分散させた。次に、この無機充填材入りの粘稠な混
合液に重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.
8部を加え、再度、均一に混合した。この混合液を圧力
20Torrの真空下で10分間脱気したのち、実施例1と
同様のポリビニルアルコールを少量添加された水溶液か
らなる水系媒体中に滴下し、実施例1と同じ条件下で懸
濁重合させた後過、水洗、乾燥し平均粒子径220μの
黒灰色のパール状粒子からなる研磨材IIIを得た。
実施例4 実施例1と同様な方法で得た不飽和ポリエステルIとス
チレンモノマーの粘稠な混合液(不飽和ポリエステルI
とスチレンモノマーの混合割合は実施例1と同じ)50部
に、予め粒子径5〜50μmの粗仕上げ用の溶融アルミナ
粒子をチタンカップリング剤(味の素(株)製KB-46B)
で加水分解処理後、乾燥してなる無機充填材50部を加
え、均一に分散させた。次にこの無機充填材入りの粘稠
な混合液に重合開始剤として過酸化ラウロイル0.5部を
加え、再度均一に混合した。イオン交換水200部に懸濁
安定剤としてカルボキシメチルセルロース(第一工業製
薬(株)製PL-15)を2.0部溶解させた水溶液を水系媒体
とし、この攪拌された水系媒体中に、上記重合開始剤が
添加された均一な混合液を滴下し、液滴として分散さ
せ、80℃で5時間懸濁重合を行った。重合完了後、実施
例1と同様の後処理を行い、平均粒子径550μの黒灰色
のパール状粒子からなる研磨材VIIを得た。
実施例5 実施例4で使用した粗仕上げ用の溶融アルミナ粒子を粒
子径1〜5μの光沢仕上げ用の溶融アルミナ粒子に変え
た他は、全て実施例4と同様の方法で研磨材VIIIを得
た。この研磨材VIIIは平均粒子径500μの白色のパール
状粒子であった。
比較例1. 実施例1で得られたものと同一の不飽和ポリエステルI
とスチレンモノマーの粘稠な混合液(不飽和ポリエステ
ルIとスチレンモノマーの混合比率も実施例1に同じ)
100部に、硬化促進剤として濃度6重量%ナフテン酸コ
バルト水溶液0.3部重合開始剤としてメチルエチルケト
ンパーオキサイド1.0部を加えた後、均一に混合した。
しかる後、この均一な混合液をステンレス製トレー上に
20時間放置して硬化させた後、80℃で3時間加熱す
ることにより再硬化させた。しかる後、得られた不飽和
ポリエステル樹脂硬化物をロールクラッシャー及びアト
マイザーで粉砕して研磨材IVを得た。
比較例2. 実施例2で得られたと同一の不飽和ポリエステルIIとス
チレンモノマーとの粘稠な混合液(不飽和ポリエステル
IIとスチレンモノマーの混合比率も実施例2に同じ)を
用いて、比較例1と全く同様の方法でこの混合液を硬化
し、粉砕を行い、研磨材Vを得た。
比較例3. 実施例3で得られたと同一の不飽和ポリエステルIとス
チレンモノマーとの粘稠な混合液(不飽和ポリエステル
Iとスチレンモノマーの混合比率も実施例3に同じ)80
部に、実施例3と同様にカップリング剤で処理した中空
セラミックスビーズからなる無機充填材20部を加え、均
一に混合、分散させた。次に、実施例3と同様、この無
機充填材入りの粘稠な混合液に重合開始剤を加えてよく
混合したのち、真空脱気した。次いで、この真空脱気し
た混合液を比較例1と全く同様な方法で硬化粉砕を行
い、研磨材VIを得た。
比較例4 実施例4と全く同様の方法で得られた、無機充填材と重
合開始剤を添加した粘稠な混合液(使用銘柄、添加量全
て実施例4と同じ)を、予め離型剤を塗布したシリコー
ンゴム性の鋳型に流し込んだ後、この鋳型を85℃の乾燥
機に入れ、5時間重合を行った。その後、この鋳型を乾
燥機より取り出し、冷却した後、鋳型から重合成形品を
脱型し、底部直径10mm、高さ10mmの円錐形の研磨材IXを
得た。
比較例5 比較例4で使用した粗仕上げ用の溶融アルミナ粒子を粒
子径1〜5μmの光沢仕上げ用の溶融アルミナ粒子に変
えた他は全て比較例4と同様の方法で研磨材Xを得た。
試験例1〜6. 実施例1〜3、及び比較例1〜3で得られた各研磨材を
用いて湿式法ブラスト研磨試験を行い、各研磨材の性能
評価を行つた。各研磨材は評価の比較を容易ならしめる
ため篩分により整粒し、150〜250μの粒径に揃えたもの
を試験に供した。湿式ブラスト試験は(株)不二精機製
作所製の液体ホーニング機(LH-5型)を用いて行つた。
試験方法は次の通りである。即ち、各研磨材は水でスラ
リー化し、スラリー濃度は夫々30重量%に調整した。
このスラリーを投射圧力4kg/cm2G、投射距離5cmに
て、まず最初にアクリル樹脂板を1分間ブラストし、ア
クリル樹脂板の重量減少量を初期研磨量とした。次いで
ブリキ板を用い、上記と同様の圧力、距離にて1時間ブ
ラストしたのち、再度アクリル樹脂板を1分間ブラスト
した。アクリル樹脂板とブリキ板のブラストを交互に繰
返し行い、アクリル樹脂板の研磨量の経時変化を測定し
た。次に、アクリル樹脂板の研磨量が初期研磨量の1/
2になるまでの時間を測定し、この時間をその研磨材の
使用可能時間とした。
その結果を表−1に示す。
更に、上記ブラスト研磨において5〜10時間おきに研
磨材スラリーを一部採取し、目開き149μのJIS篩を
用いて湿式分級し、篩下の微粒子の割合を測定してこれ
を微粉発生率とした。
その結果を表−2に示す。
また、発生した微粉の破壊状況を顕微鏡で観察した。
その概要を表−3に示す。
別に、新しい研磨材I〜VIを使用して未研磨のIC封止
モールド成形品の湿式ブラスト研磨を行い、樹脂バリ除
去性能及びモールド材表面の汚れ荒れについて観察し
た。研磨方法は次の方法によつた。即ち、各研磨材のス
ラリー濃度は30重量%とし、投射圧力4kg/cm2G、投
射距離5cmで、研磨時間はIC封止モールド成形品の1
チップ当り2秒間であつた。研磨結果は10段階で評価
し、最も良いものを10、実用上許容できる程度のもの
を5、最も悪いものを1とした。その結果を表−4に示
す。
試験例7、8 実施例4及び比較例4で得られた研磨材VII、IXを用い
てバレル研磨試験を行い、各研磨材の粗仕上げ性能評価
を行った。
バレル研磨試験は小型遠心バレル研磨機(デンコーオー
トピッカー)を用いて行った。試験方法は次のとおりで
ある。即ち、容積1の遠心バレル容器2ケのうちの1
ケに研磨材VIIを篩分により整粒して250〜1000μの粒径
に揃えたものを700g計量して仕込み、残りの容器1ケ
に研磨材IXを100gと水693g及びコンパウンド(建光産
業(株)製KC)を7g仕込んだ。
次に予め重量を測定しておいた幅20mm、長さ50mm、幅2
mmのSUS304平板(日本テストパネル工業(株)製JIS G4
305)のテストピースと、これと同サイズ、同形状のア
ルミニウム平板(日本テストパネル工業(株)製JIS H4
000)のテストピースを各1枚ずつ、2ケの容器にそれ
ぞれ仕込んで、1分間に280回転の速度で60分間回転さ
せた。次に、容器からSUS304及びアルミニウムのテスト
ピースを取り出した後、それぞれのテストピースを水洗
し、乾燥した後、各テストピースの重量を測定した。研
磨試験に供する前のテストピース重量と60分間研磨後の
テストピース重量との差を初期研削量とした。
次に、この重量を測定した各テストピースを再度遠心バ
レル研磨機の当初の容器にそれぞれ仕込み、上記と同様
の条件、操作にて研磨を行い、2度目の研磨試験を行っ
た。2度目の研磨試験終了後、同様に水洗、乾燥して各
テストピースの重量を測定した。2度目の研磨試験に供
する前のテストピース重量と2度目の研磨試験後のテス
トピース重量差を2次研削量とした。
同様に3度目の研磨試験を行い3次研削量を測定した。
このようにして単位時間毎の研削量を測定した。この結
果を表−5に示す。
また、3度目の研磨試験終了後の各テストピースの表面
の傷や光沢の程度を観察した。
更に、3度目の研磨試験終了後の各研磨材を目開き250
μのJIS篩を用いて湿式で水洗した。水洗後、篩上の
研磨材を全量採取し、乾燥して、乾燥後の研磨材の重量
を測定した。この時の研磨材の重量を最終重量とする。
1度目の研磨試験に供した研磨材の重量と上記最終重量
との差を1度目の研磨試験に供した研磨材の重量で除し
たものをそれぞれの研磨材の微粉化率とした。この結果
を表−6に示す。
試験例9、10 実施例5及び比較例5で得られた研磨材VIII及びXをも
ちいてバレル研磨試験を行い、各研磨材の表面光沢仕上
げ性能評価を行った。バレル研磨試験は試験例7、8と
同じ小型遠心バレル研磨機を用いて行った。試験方法は
次のとおりである。即ち、容積1の遠心バレル容器の
一方に篩分により整粒した250〜1000μの研磨材VIIIを7
00g仕込み、残りの片方の容器に研磨材Xを同じく700
g仕込んだ。以降は試験例7、8と同様にSUS304、アル
ミニウムのテストピースを仕込み、同様の手順で、同様
の試験を行った。単位時間毎の研削量を表−7に、研磨
試験終了あとのテストピースの表面状態と微粉化率を表
−8に示す。
以上、試験例が示す如く、本発明の研磨材は従来の研磨
材に比べ、研磨能力や、表面光沢仕上げ性能が著しく勝
れており、且つ、この能力や性能を長期間にわたって維
持することが可能である。特に湿式ブラスト加工研磨材
として使用した場合には、微粉の発生が極めて少ないこ
とも本研磨材の勝れた点であり、このことは研磨力を長
時間維持し得ると共にブラスト加工研磨時のモールド成
形品の汚れ防止にも効果がある。更に、本研磨材を使用
してモールド成形品を研磨すればモールド材表面の荒れ
も皆無に近いものが得られる。
又、乾式バレル研磨材として用いた場合には、粗研磨を
乾式で行えることにより、表面光沢仕上げに移る際の乾
燥や排水処理が不要となるばかりでなく、一貫して乾式
法を採用することにより、研磨工程の全自動化が可能と
なる。
本研磨材の上記の如き多くの利点は、既に詳細に説明し
たとおり、本発明の研磨材が懸濁重合によって製造され
たものであって、従来の研磨材のような鋭角の突起部を
有しない形状であることに基づくものと推考されるが、
何れにしても本研磨材は上記説明のとおり、モールド成
形品のブラスト加工研磨材や金属、合成樹脂等の成形
品、機械加工品の乾式バレル研磨材として勝れたもので
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水性媒体中で懸濁重合させて得た不飽和ポ
    リエステル樹脂からなることを特徴とする合成樹脂製研
    磨材。
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