JPH06248228A - 塗料用樹脂組成物 - Google Patents

塗料用樹脂組成物

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JPH06248228A
JPH06248228A JP3653893A JP3653893A JPH06248228A JP H06248228 A JPH06248228 A JP H06248228A JP 3653893 A JP3653893 A JP 3653893A JP 3653893 A JP3653893 A JP 3653893A JP H06248228 A JPH06248228 A JP H06248228A
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JP
Japan
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silicon
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meth
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group
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JP3653893A
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Inventor
Naoki Fujiwara
直樹 藤原
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐水性,耐アルカリ性,耐候性などに優れ、
コンクリート,モルタル,スレートなどの無機質材料用
として、好適に用いられる塗料用樹脂組成物を提供する
こと。 【構成】 分子内にケイ素含有官能基0.01〜10モル
%を含有する変性ポリビニルアセタール樹脂を必須成分
として含有してなる塗料用樹脂組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塗料用樹脂組成物に関
し、さらに詳しくは、分子内に反応性のケイ素含有官能
基を有する変性ポリビニルアセタール樹脂を必須成分と
して含み、耐水性,耐アルカリ性,耐候性などに優れ、
例えばコンクリート,モルタル,スレートなどの無機質
材料として好適に用いられる溶剤型塗料用樹脂組成物に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、コンクリート,モルタル,ス
レートなどの無機質材料の防水,保護や美観の確保など
の点から、各種塗料を用いてこれらの材料に塗装を施す
ことが行われている。そして、塗料としては、例えば、
ウレタン樹脂系,エポキシ樹脂系,アクリル樹脂系など
の有機溶剤型塗料、又は水性エマルジョン型塗料が用い
られている。これらの塗料の中でも、ビニルエステル−
(メタ)アクリル酸エステル共重合体をビヒクルとして
含有する塗料は、安価であって、無機質材料に対する接
着性に優れる上、防水性も良好であることから、好んで
用いられている。
【0003】しかしながら、このような共重合体を用い
た塗料は、長期間の耐候性が不充分であり、また耐水
性,耐アルカリ性の点でも充分とはいえず、塗装後、長
期間にわたって、風雨や熱などにさらされた場合は、塗
膜の割れ,穴開き,溶出が生じたり、艶を失い、美観を
損ねる場合が多い。このため、例えばスレート瓦などの
外装部材に塗布された場合には、2〜3年で塗り直しを
行うことが通例であり、また、その他の部材の場合で
も、ビニルエステル−(メタ)アクリル酸エステル共重
合体塗料の上に、さらに他種塗料をコートして用いられ
ることが多かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、耐水性,耐アルカリ性,耐候性などに優
れ、例えばコンクリート,モルタル,スレートなどの無
機質材料用として好適に用いられる塗料用樹脂組成物を
提供することを目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記の好ま
しい性質を有する塗料用樹脂組成物を開発すべく、ポリ
ビニルアセタール樹脂の原料となるポリビニルアルコー
ルの化学変性に関して広範囲に検討を重ねた。その結
果、得られた変性ポリビニルアルコールを用いてポリビ
ニルアセタール樹脂を製造し、評価したところ、分子内
にケイ素含有官能基を有するポリビニルアルコールより
誘導したケイ素含有官能基を有する変性ポリビニルアセ
タール樹脂が、塗膜の耐候性,耐アルカリ性,耐水性な
どに優れるとともに、無機質材料との密着性にも優れて
いることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて
完成したものである。すなわち、本発明は、分子内に、
ケイ素含有官能基0.01〜10モル%を含有する変性ポ
リビニルアセタール樹脂を必須成分として含有すること
を特徴とする塗料用樹脂組成物を提供するものである。
【0006】本発明の組成物において、必須成分として
用いられる分子内にケイ素含有官能基を有する変性ポリ
ビニルアセタール樹脂は、原料として、分子内にケイ素
含有官能基を有する変性ポリビニルアルコールが用いら
れる。この分子内にケイ素含有官能基を有する変性ポリ
ビニルアルコールについては、分子内にケイ素含有官能
基を有するものであればいずれでもよく、特に制限はな
い。このような変性ビニルアルコールの製造方法として
は、様々な方法があるが、例えば(1)ポリビニルアル
コール又はカルボキシル基や水酸基を有する変性ポリ酢
酸ビニルに、適当な薬剤を用いて後変性によりケイ素含
有官能基を導入する方法、及び(2)ビニルエステルと
ケイ素含有官能基を有するオレフィン性不飽和単量体と
の共重合体をけん化する方法を好ましものとして挙げる
ことができる。
【0007】上記(1)のポリビニルアルコール又は変
性ポリ酢酸ビニルに適当な薬剤を用いて後変性する方法
においては、通常該薬剤に対して不活性な有機溶媒、例
えばベンゼン,トルエン,キシレン,ヘキサン,ヘプタ
ン,ジエチルエーテル,アセトンなどに該薬剤を溶解さ
せ、この溶液中に粉末状ポリビニルアルコール又は上記
変性ポリ酢酸ビニルを攪拌下に懸濁させ、常温ないし該
薬剤の沸点の範囲の温度において、該薬剤とポリビニル
アルコール又は上記変性ポリ酢酸ビニルとを反応させる
さことにより、あるいは、さらにアルカリ触媒などを用
いて酢酸ビニル単位をけん化することにより、ケイ素含
有官能基を有する変性ポリビニルアルコールを得ること
ができる。
【0008】後変性に用いられる該薬剤としては、例え
ばトリメチルクロロシラン;ジメチルジクロロシラン;
メチルトリクロロシラン;ビニルトリクロロシラン;ジ
フェニルジクロロシラン;トリエチルフルオロシランな
どのオルガノハロゲノシラン、トリメチルアセトキシシ
ラン;ジメチルジアセトキシシランなどのオルガノシリ
コーンエステル、トリメチルメトキシシラン;ジメチル
ジメトキシシランなどのオルガノアルコキシシラン、ト
リメチルシラノール;ジエチルシランジオールなどのオ
ルガノシラノール、N−アミノエチルアミノプロピルト
リメトキシシランなどのアミノアルキルシラン、トリメ
チルシリコーンイソシアネートなどのオルガノシリコー
ンイソシアネートなどが挙げられる。ケイ素含有官能基
の導入率、すなわち変性率は、用いられる該薬剤の量、
反応時間などによって任意に調節することができる。ま
た、得られるケイ素含有官能基を有する変性ポリビニル
アルコールの重合度,けん化度は用いられるポリビニル
アルコールの重合度やけん化度、あるいは上記変性ポリ
酢酸ビニルの重合度やけん化反応によって、任意に調節
することができる。
【0009】一方、上記(2)のビニルエステルとケイ
素含有官能基を有するオレフィン性不飽和単量体との共
重合体をけん化する方法では、例えばアルコールなどの
適当な溶媒中において、ビニルエステルとケイ素含有官
能基を有するオレフィン性不飽和単量体とを、ラジカル
開始剤を用いて共重合させたのち、この溶液にアルカリ
又は酸触媒を加えて、得られた共重合体をけん化させる
ことによって、ケイ素含有官能基を有する変性ポリビニ
ルアルコールを得ることができる。
【0010】上記方法において用いられるビニルエステ
ルとしては、例えば酢酸ビニル,プロピオン酸ビニル,
ギ酸ビニル,バーサチック酸ビニルなどの脂肪酸ビニル
や、安息香酸ビニルなどの芳香族系ビニルエステルなど
が挙げられる。これらは一種用いてもよく、また、二種
以上を組み合わせて用いてもよいが、これらの中で、経
済性の点から酢酸ビニルが最も好適である。また、上記
方法において用いられるケイ素含有官能基を有するオレ
フィン性不飽和単量体としては、一般式(I)で表され
るビニルシラン、一般式(II)又は(III)で表される
(メタ)アクリルアミド−アルキルシランなどを好まし
いものとして挙げることができる。
【0011】
【化1】
【0012】(式中、R1 は水素原子,ハロゲン原子,
低級アルキル基,アリール基又はアリール基を有する低
級アルキル基、R2 はハロゲン原子,アルコキシル基,
アシロキシル基(ここで、アルコキシル基又はアシロキ
シル基は酸素原子若しくは窒素原子を含有する置換基を
有していてもよい。)、水酸基又はアルキル基、R3
水素原子又はメチル基、R4 は低級アルキル基、R5
アルキレン基又は連鎖炭素原子が酸素原子若しくは窒素
原子によって相互に結合された二価の有機残基、nは0
〜10の整数、mは0,1又は2を示す。)
【0013】上記一般式(I),(II),(III)におい
て、R2 としてはハロゲン原子,アルコキシル基,アシ
ロキシル基,水酸基又はアルキル基であるが、ケイ素含
有官能基の反応性及び得られる共重合体溶液の粘度安定
性の点から、アルコキシル基及びアシロキシル基が好ま
しく、特にアルコキシル基が好適である。R2 がハロゲ
ン原子の場合、ケイ素含有官能基の反応性が強すぎるた
めに、塗料溶液が保存中に増粘やゲル化を起こしやすく
なるため、溶液中の水分について充分に注意を払う必要
がある。また、mは0,1又は2であるが、mが小さい
ほど、ケイ素含有官能基の反応性が大となり、共重合体
中に導入されたケイ素含有官能基の効果を効率よく引き
出すことが可能となる。逆にmが大きいほど、塗料溶液
の保存安定性が良くなる傾向がある。したがって、共重
合体中のケイ素含有官能基の導入量やR2 基の種類など
により、mの値を適宜選択するのがよい。
【0014】上記一般式(I)で表されるケイ素含有官
能基を有するオレフィン性不飽和単量体の具体例として
は、ビニルトリメトキシシラン,ビニルトリクロロシラ
ン,ビニルトリエトキシシラン,ビニルトリアセトキシ
シラン,ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラ
ン,ビニルトリイソプロポキシシラン,ビニルトリフェ
ノキシシラン,ビニルメチルジクロロシラン,ビニルメ
チルジメトキシシラン,ビニルジメチルエトキシシラ
ン,ビニルジメチルジクロロシランなどのビニル基含有
シラン化合物、3−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン,3−メタクリロキシプロピルメチルジクロロ
シラン,3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシ
シランなどのメタクリロキシ基含有シラン化合物、3−
アクリロキシプロピルトリメトキシシランなどのアクリ
ロキシ基含有シラン化合物、アリルトリエトキシシラ
ン,3−アリルチオプロピルトリメトキシシシラン,ア
リルメチルジクロロシランなどのアリル基含有シラン化
合物などが挙げられる。
【0015】また、上記一般式(II),(III)で表され
るケイ素含有官能基を有するオレフィン性不飽和単量体
の具体例としては、3−(メタ)アクリルアミド−プロ
ピルトリメトキシシラン,3−(メタ)アクリルアミド
−プロピルトリエトキシシラン,3−(メタ)アクリル
アミド−プロピルトリ(β−メトキシエトキシ)シラ
ン,3−(メタ)アクリルアミド−プロピルトリ(N−
メチルアミノエトキシ)シラン,2−(メタ)アクリル
アミド−エチルトリメトキシシラン,1−(メタ)アク
リルアミド−メチルトリメトキシシラン,2−(メタ)
アクリルアミド−2−メチルトリメトキシシラン,2−
(メタ)アクリルアミド−イソプロピルトリメトキシシ
ランなどの(メタ)アクリルアミド−直鎖又は分岐アル
キルトリアルコキシシラン、N−〔2−(メタ)アクリ
ルアミド−エチル〕−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン,〔3−(メタ)アクリルアミド−プロピル〕−オキ
シプロピルトリメトキシシランなどの(メタ)アクリル
アミド−含窒素又は含酸素アルキルトリアルコキシシラ
ン、3−(メタ)アクリルアミド−プロピルトリアセト
キシシラン,2−(メタ)アクリルアミド−エチルトリ
アセトキシシラン,4−(メタ)アクリルアミド−ブチ
ルトリアセトキシシラン,3−(メタ)アクリルアミド
−プロピルトリプロピオニロキシシラン,2−(メタ)
アクリルアミド−2−メチルプロピルトリアセトキシシ
ラン,N−〔2−(メタ)アクリルアミド−エチル〕−
2−アミノプロピルトリアセトキシシランなどのアクリ
ルアミド−アルキルトリアシロキシシラン、3−(メ
タ)アクリルアミド−プロピルイソブチルジメトキシシ
ラン,2−(メタ)アクリルアミド−エチルジメチルメ
トキシシラン,3−(メタ)アクリルアミド−プロピル
オクチルジアセトキシシラン,1−(メタ)アクリルア
ミド−メチルフェニルジアセトキシシラン,3−(メ
タ)アクリルアミド−プロピルベンジルジエトキシシラ
ン,2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロピル
モノクロロジメトキシシラン,2−(メタ)アクリルア
ミド−2−メチルプロピルハイドロジメトキシシランな
どの(メタ)アクリルアミド−アルキルジ又はモノアル
コキシあるいはジ又はモノアシロキシシラン、3−〔N
−メチル−(メタ)アクリルアミド〕−プロピルトリメ
トキシシラン,2−〔N−エチル−(メタ)アクリルア
ミド〕−エチルトリアセトキシシランなどの〔N−アル
キル−(メタ)アクリルアミド〕−アルキルトリアルコ
キシ又はトリアシロキシシラン、N,N−ジ−トリメチ
ルシリル(メタ)アクリルアミドなどのN,N−ジ−ト
リアルキルシリル(メタ)アクリルアミドなとが挙げら
れる。
【0016】また、該方法において、ビニルエステルと
ケイ素含有官能基を有するオレフィン性不飽和単量体と
の共重合を行うに当たって、上記2成分以外に、かかる
単量体と共重合可能な他の不飽和単量体、例えば、スチ
レン,アルキルビニルエーテル,バーサチック酸ビニ
ル,(メタ)アクリルアミド,エチレン,プロピレン,
α−ヘキセン,α−オクテンなどのオレフィン、(メ
タ)アクリル酸,クロトン酸,(無水)マレイン酸,フ
マル酸,イタコン酸などの不飽和酸及びそのアルキルエ
ステルやアルカリ塩、2−アクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸などのスルホン酸含有単量体及びそ
のアルカリ塩、トリメチル−3−(1−アクリルアミド
−1,1−ジメチルエチル)アンモニウムクロリド,ト
リメチル−3−(1−アクリルアミドプロピル)アンモ
ニウムクロリド,1−ビニル−2−メチルイミダゾール
及びその四級化物などのカチオン性単量体などを少割合
で存在させることも可能である。
【0017】本発明において、ケイ素含有官能基を有す
る変性ポリビニルアセタール樹脂の原料として用いられ
るケイ素含有官能基を有する変性ポリビニルアルコール
中のけん化度及び重合度については特に制限はなく、目
的に応じて適宜選択される。該ケイ素含有官能基は比較
的少量の含有量でも効果が発揮されるが、本発明におい
ては好ましくは0.01〜10モル%の範囲で選ばれる。
この含有量が0.01モル%未満では本発明の効果が充分
に発揮されないことがあり、10モル%を超えると塗料
溶液の粘度安定性が低下したり、塗膜が硬く、脆くなる
など、好ましくない事態を招来する場合がある。また、
けん化度は、通常70〜100モル%の範囲が好まし
い。
【0018】さらに、重合度は、通常100〜5000
の範囲で選ばれるが、好ましくは300〜4000、さ
らに好ましくは500〜3000の範囲である。この重
合度が100未満では塗膜の強度が不足し、割れ,ふく
れ,剥れなどが生じやすくなり、5000を超えるとケ
イ素含有官能基の導入量は比較的少なくてすむものの、
塗料溶液の粘度が増大するために、変性ポリビニルアセ
タール樹脂の塗料溶液中での濃度を上げることができな
いなど、好ましくない事態を招来する場合がある。この
ようにして得られたケイ素含有官能基を有する変性ポリ
ビニルアルコールは、次にアセタール化され、ポリビニ
ルアセタール樹脂とされる。このポリビニルアセタール
樹脂の中では、ポリビニルブチラール樹脂が、本発明の
目的に好適である。アセタール化は、従来のポリビニル
アセタール樹脂の製造方法と同様にして実施される。
【0019】以上は、ケイ素含有官能基を有する変性ポ
リビニルアルコールを製造したのち、これをアセタール
化する方法を中心に述べたが、ケイ素含有官能基を有す
る変性ポリビニルアルコールの製造途中のけん化工程に
おいて、けん化反応とアセタール化を同時に実施しても
本発明の変性ポリビニルアセタール樹脂を得ることがで
きる。このアセタール化は、通常50〜80モル%の範
囲で選ばれる。本発明において用いられる分子内にケイ
素含有官能基を有する変性ポリビニルアセタール樹脂と
しては、特に酢酸ビニルとビニルトリアシロキシシラン
やビニルトリアルコキシシランとの共重合体をけん化及
びアセタール化して得られたもの、及び酢酸ビニルと
(メタ)アクリルアミド−アルキルアルコキシシランと
の共重合体をけん化及びアセタール化して得られたもの
が好適である。
【0020】本発明のポリビニルアセタール樹脂を主剤
とする塗料は、塗布後、空気中や基材中の湿分によっ
て、常温で徐々にSi−R2 基が加水分解されてシラノ
ール基が生成し、このシラノール基同士が脱水縮合して
架橋,硬化し、あるいはシラノール基が無機質材料と反
応して、基材との密着性が増大するが、単に本発明のポ
リビニルアセタール樹脂を塗布したのみでは、硬化,基
材との反応に長時間を要するため、Si−R2 基の縮合
触媒を併用して反応時間を短縮させることが好ましい。
この際用いられる縮合触媒としては、公知のジブチル錫
ジアセテート,ジブチル錫ジラウレートなどの錫化合
物、アルキルチタン酸塩などのチタン化合物、p−トル
エンスルホン酸などの酸触媒、アルキルアミン類,水酸
化ナトリウムなどの塩基性触媒が好適に使用できる。こ
れらの縮合触媒は塗装時に塗料と混合して用いる二液型
でもよく、また微量を塗料にあらかじめ混合しておく、
一液型とすることも可能である。ただし、一液型とする
場合は、保存安定性の観点から触媒の種類や量に制限が
生じ、また塗料中の水分を最小限に管理することが必要
である。
【0021】本発明のポリビニルアセタール樹脂は単独
で塗布してもよく、クレー,カオリン,炭酸カルシウム
などの公知の充填剤を配合してもよい。また、カーボン
ブラック,アルミニウム粉,ベンガラ,クロムグリー
ン,チタン白,黄鉛などの各種顔料を添加することがで
きる。さらに、必要に応じて、可塑剤,顔料分散剤など
の公知の添加剤を配合してもさしつかえない。本発明の
ポリビニルアセタール樹脂を主剤とする塗料用樹脂組成
物を塗布する場合には、コテ塗り,スプレー,刷毛塗り
などの公知の塗布方法が使用できる。本発明のポリビニ
ルアセタール樹脂を主剤とする塗料用樹脂組成物は単独
でも充分な基材への密着性,耐水性,耐アルカリ性,耐
候性が得られるが、必要に応じて他の塗料を用いて下塗
りあるいは上塗りを施してもさしつかえない。
【0022】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。 実施例1 ビニルトリアセトキシシラン単位0.4モル%と酢酸ビニ
ル単位99.6モル%とからなる共重合体をけん化するこ
とにより、ケイ素含有官能基をビニルシラン単位として
0.4モル%含有し、酢酸ビニル単位のけん化度が99.4
モル%,重合度1700のケイ素含有官能基を有する変
性ポリビニルアルコールを得た。次に、この変性ポリビ
ニルアルコール10重量部を水90重量部に入れ、攪拌
下で加熱溶解したのち、40℃まで冷却した。40℃で
攪拌しながら35重量%の濃塩酸6.5重量部を添加し、
さらにブチルアルデヒド5.2重量部を加えると変性ポリ
ビニルブチラールの白色沈澱が生成した。40℃でさら
に4時間熟成を行ったのち、反応を終了し、樹脂を中
和,水洗して、ブチラール化度63モル%,ケイ素含有
官能基をビニルシラン単位として0.4モル%を含有する
変性ポリビニルブチラール樹脂を得た。この変性ポリビ
ニルブチラール樹脂を〔A〕と略記する。
【0023】この変性ポリビニルブチラール樹脂50重
量部をトルエン35重量部と酢酸エチル15重量部との
混合溶液に入れ、攪拌下で加熱溶解したのち、室温まで
冷却した。この際の粘度は20℃で15000cpsで
あった。この変性ポリビニルブチラール樹脂トルエン溶
液を用いて、第2表の配合例1に示す配合割合で塗料溶
液を調製した。このようにして得られた塗料溶液100
重量部を、酢酸エチルとトルエンとの重量比1:1の混
合溶剤でスプレー粘度にまで希釈し、ジブチル錫ジアセ
テート0.06重量部を加えて,乾燥後の塗膜の厚みが4
0μmとなるようにスレート板にスプレー塗装した。
【0024】実施例2〜6 実施例1のケイ素含有官能基を有する変性ポリビニルア
ルコールに代えて、第1表に示すケイ素含有官能基を有
する変性ポリビニルアルコールを使用した以外は、実施
例1と同様にして変性ポリビニルブチラール樹脂溶液を
得、第2表に示す配合割合で、塗料溶液を調製した。こ
れらの塗料溶液を用いて、実施例1と同様にスレート板
にスプレー塗装した。実施例1〜6の塗膜について試験
した結果を第3表に示す。
【0025】比較例1 実施例1のケイ素含有官能基を有する変性ポリビニルア
ルコールに代えて、けん化度99.1モル%,重合度17
00のポリビニルアルコールを使用した以外は、実施例
1と同様にしてポリビニルブチラール樹脂を得、第2表
に示す配合割合で塗料溶液を調製し、実施例1と同様に
してスレート板にスプレー塗装した。試験結果を第3表
に示す。
【0026】比較例2及び3 市販の酢酸ビニル−メタクリル酸メチル系銀黒系塗料二
種を用いたこと、およびジブチル錫ジアセテートを用い
なかったこと以外は、実施例1と同様にしてスレート板
にスプレー塗装した。塗膜の試験結果を第3表に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】注)耐水性:水中浸漬30日間後 耐アルカリ性:水酸化カルシウム飽和水溶液に10日間
浸漬 耐候性:24ケ月屋外暴露 評価記号:◎;全く異常なし ○;ほとんど異常なし △;一部異常あり ×;全面異常あり
【0031】実施例7〜10及び比較例4〜7 ポリビニルブチラール樹脂〔A〕及び〔G〕を用いて、
第4表に示す配合割合で塗料溶液を調製し、実施例1と
同様にしてスレート板に塗装した。塗膜の試験結果を第
5表に示す。
【0032】
【表4】
【0033】
【表5】
【0034】注)試験方法,評価方法は第3表と同じ。
第3表及び第5表から、本発明のケイ素含有官能基を有
する変性ポリビニルブチラール樹脂を用いた塗料用樹脂
組成物は耐水性,耐アルカリ性,耐候性に優れることが
明らかである。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の塗料用樹脂組成物を用いた塗料は、耐候性,耐水性,
耐アルカリ性に著しく優れ、従来2〜3年で塗り直しを
必要としたり、あるいは他種塗料の上塗りを必要として
いたビニルエステル(メタ)アクリル酸エステル共重合
体系塗料の性能を著しく向上せしめるものである。この
ような顕著な性能が得られる理由については、必ずしも
明確ではないが以下のように推定される。すなわち、本
発明において導入されたケイ素含有官能基は加水分解性
を有し、基材に塗布後、空気中や基材中の湿分、あるい
は縮合触媒などの働きによって、加水分解されてシラノ
ールを生成し、このシラノール基同士が脱水縮合して塗
膜が架橋硬化し、あるいはシラノール基が無機質材料と
反応して基材との発着性が増大することより、耐候性,
耐水性,耐アルカリ性が著しく改善されるものと推定さ
れる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内にケイ素含有官能基0.01〜10
    モル%を含有する変性ポリビニルアセタール樹脂を必須
    成分として含有することを特徴とする塗料用樹脂組成
    物。
JP3653893A 1993-02-25 1993-02-25 塗料用樹脂組成物 Pending JPH06248228A (ja)

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