JPH06251769A - 水素吸蔵合金電極およびその製造法 - Google Patents
水素吸蔵合金電極およびその製造法Info
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- JPH06251769A JPH06251769A JP5057872A JP5787293A JPH06251769A JP H06251769 A JPH06251769 A JP H06251769A JP 5057872 A JP5057872 A JP 5057872A JP 5787293 A JP5787293 A JP 5787293A JP H06251769 A JPH06251769 A JP H06251769A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 電気化学的な水素の吸蔵・放出を可逆的に行
える水素吸蔵合金電極において、従来のZr−Mn−M
o−Cr−Ni系合金を電極に用いた場合の充放電サイ
クル初期での放電容量が非常に小さいという課題を解決
し、高容量を損なうことなく初期放電特性を向上させ
る。 【構成】 一般式がZrMnwMoxMyNiz(但し、M
はFeおよびCoよりなる群から選ばれた少なくとも1
種の元素であり、0.4≦w≦0.8、 0.1≦x≦
0.35、0≦y≦0.2、1.0≦z≦1.5,かつ
2.0≦w+x+y+z≦2.4)で示され、合金相の
主成分がC15型ラ−バス相であり、かつその結晶格子
定数(a)が、7.04オングストローム≦a≦7.1
3オングストロームである水素吸蔵合金又はその水素化
物を用いる。
える水素吸蔵合金電極において、従来のZr−Mn−M
o−Cr−Ni系合金を電極に用いた場合の充放電サイ
クル初期での放電容量が非常に小さいという課題を解決
し、高容量を損なうことなく初期放電特性を向上させ
る。 【構成】 一般式がZrMnwMoxMyNiz(但し、M
はFeおよびCoよりなる群から選ばれた少なくとも1
種の元素であり、0.4≦w≦0.8、 0.1≦x≦
0.35、0≦y≦0.2、1.0≦z≦1.5,かつ
2.0≦w+x+y+z≦2.4)で示され、合金相の
主成分がC15型ラ−バス相であり、かつその結晶格子
定数(a)が、7.04オングストローム≦a≦7.1
3オングストロームである水素吸蔵合金又はその水素化
物を用いる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気化学的な水素の吸
蔵−放出を可逆的に行える水素吸蔵合金電極およびその
製造法に関する。
蔵−放出を可逆的に行える水素吸蔵合金電極およびその
製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の電源として広く使われている蓄電
池として鉛電池とアルカリ電池がある。このうちアルカ
リ電池は、高信頼性が期待でき、小形軽量化も可能であ
るなどの理由から、小型電池は各種ポ−タブル機器用
に、また大型電池は産業用にそれぞれ使われてきた。こ
のアルカリ蓄電池において、正極としては一部空気極や
酸化銀極なども取り上げられているが、ほとんどの場合
ニッケル極である。ニッケル極は、ポケット式から焼結
式に代わって特性が向上し、さらに密閉化が可能になる
とともに用途も広がった。一方、負極としてはカドミウ
ムの他に亜鉛、鉄、水素などが対象となっているが、現
在のところカドミウム極が主体である。ところが、一層
の高エネルギー密度を達成するために金属水素化物、つ
まり水素吸蔵合金を負極として使ったニッケル−水素蓄
電池が注目され、製法などに多くの提案がされている。
水素を可逆的に吸収・放出しうる水素吸蔵合金を負極に
使用するアルカリ蓄電池の水素吸蔵合金電極は、理論容
量密度がカドミウム極より大きく、亜鉛極のような変形
やデンドライトの形成などもないことから、長寿命・無
公害であり、しかも高エネルギー密度を有するアルカリ
蓄電池用負極として期待されている。
池として鉛電池とアルカリ電池がある。このうちアルカ
リ電池は、高信頼性が期待でき、小形軽量化も可能であ
るなどの理由から、小型電池は各種ポ−タブル機器用
に、また大型電池は産業用にそれぞれ使われてきた。こ
のアルカリ蓄電池において、正極としては一部空気極や
酸化銀極なども取り上げられているが、ほとんどの場合
ニッケル極である。ニッケル極は、ポケット式から焼結
式に代わって特性が向上し、さらに密閉化が可能になる
とともに用途も広がった。一方、負極としてはカドミウ
ムの他に亜鉛、鉄、水素などが対象となっているが、現
在のところカドミウム極が主体である。ところが、一層
の高エネルギー密度を達成するために金属水素化物、つ
まり水素吸蔵合金を負極として使ったニッケル−水素蓄
電池が注目され、製法などに多くの提案がされている。
水素を可逆的に吸収・放出しうる水素吸蔵合金を負極に
使用するアルカリ蓄電池の水素吸蔵合金電極は、理論容
量密度がカドミウム極より大きく、亜鉛極のような変形
やデンドライトの形成などもないことから、長寿命・無
公害であり、しかも高エネルギー密度を有するアルカリ
蓄電池用負極として期待されている。
【0003】このような水素吸蔵合金電極に用いられる
合金として、一般的にはTi−Ni系およびLa(又は
Mm)−Ni系の多元系合金がよく知られている。Ti
−Ni系の多元系合金は、ABタイプ(A:La,Z
r,Tiなどの水素との親和性の大きい元素、B:N
i,Mn,Crなどの遷移元素)として分類できるが、
このタイプのものは、特徴として充放電サイクルの初期
には比較的大きな放電容量を示す。しかし、充放電を繰
り返すと、その容量を長く維持することが困難であると
いう問題がある。また、AB5タイプのLa(またはM
m)−Ni系の多元系合金は、近年電極材料として多く
の開発が進められ、特にMm−Ni系の多元系合金はす
でに実用化されているが、この合金も比較的放電容量が
小さく、電池電極としての寿命性能が不十分であり、材
料コストが高いなどの問題を有している。したがって、
さらに放電容量が大きく長寿命である新規水素吸蔵合金
材料が望まれている。これに対して、AB2タイプのラ
ーバス(Laves)相合金は水素吸蔵能が比較的高
く、高容量かつ長寿命の電極として有望である。すでに
この合金系については、例えばZrMoαNiβ系合金
(特開昭64−48370号公報)やAxByNiz系
合金(特開平1−102855号公報)、ZrαMnβ
MoγCrδNiε(特開平4−63240号公報)な
どが提案されている。
合金として、一般的にはTi−Ni系およびLa(又は
Mm)−Ni系の多元系合金がよく知られている。Ti
−Ni系の多元系合金は、ABタイプ(A:La,Z
r,Tiなどの水素との親和性の大きい元素、B:N
i,Mn,Crなどの遷移元素)として分類できるが、
このタイプのものは、特徴として充放電サイクルの初期
には比較的大きな放電容量を示す。しかし、充放電を繰
り返すと、その容量を長く維持することが困難であると
いう問題がある。また、AB5タイプのLa(またはM
m)−Ni系の多元系合金は、近年電極材料として多く
の開発が進められ、特にMm−Ni系の多元系合金はす
でに実用化されているが、この合金も比較的放電容量が
小さく、電池電極としての寿命性能が不十分であり、材
料コストが高いなどの問題を有している。したがって、
さらに放電容量が大きく長寿命である新規水素吸蔵合金
材料が望まれている。これに対して、AB2タイプのラ
ーバス(Laves)相合金は水素吸蔵能が比較的高
く、高容量かつ長寿命の電極として有望である。すでに
この合金系については、例えばZrMoαNiβ系合金
(特開昭64−48370号公報)やAxByNiz系
合金(特開平1−102855号公報)、ZrαMnβ
MoγCrδNiε(特開平4−63240号公報)な
どが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、AB2
タイプのラーバス相合金を電極に用いた場合、Ti−N
i系やLa(またはMm)−Ni系の多元系合金に比べ
て放電容量が大きく、長寿命化が可能なものの、さらに
一層の性能の向上が望まれている。そして、合金系をZ
r−Mn−Mo−Cr−Ni系に限定し組成を調整する
ことにより、0.35Ah/g前後の放電容量をもつ水
素吸蔵合金電極が得られた(特開平4−63240号公
報)。さらに、もっとMn量を増やしCr量を制限する
ことにより、合金の均質性が向上し放電容量がさらに増
大する。
タイプのラーバス相合金を電極に用いた場合、Ti−N
i系やLa(またはMm)−Ni系の多元系合金に比べ
て放電容量が大きく、長寿命化が可能なものの、さらに
一層の性能の向上が望まれている。そして、合金系をZ
r−Mn−Mo−Cr−Ni系に限定し組成を調整する
ことにより、0.35Ah/g前後の放電容量をもつ水
素吸蔵合金電極が得られた(特開平4−63240号公
報)。さらに、もっとMn量を増やしCr量を制限する
ことにより、合金の均質性が向上し放電容量がさらに増
大する。
【0005】このようなZr−Mn−Mo−Cr−Ni
系水素吸蔵合金電極は、高容量であるが、充放電サイク
ルの初期での放電容量が非常に小さいという問題があっ
た。本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、
水素吸蔵合金を改善することにより、高容量を損なうこ
となく初期放電特性を向上させることができる水素吸蔵
合金電極を提供することを目的とする。
系水素吸蔵合金電極は、高容量であるが、充放電サイク
ルの初期での放電容量が非常に小さいという問題があっ
た。本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、
水素吸蔵合金を改善することにより、高容量を損なうこ
となく初期放電特性を向上させることができる水素吸蔵
合金電極を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、一般式がZrMnwMoxMyNiz(ただ
し、MはFeおよびCoよりなる群から選ばれた少なく
とも1種の元素であり、0.4≦w≦0.8、0.1≦
x≦0.35、0≦y≦0.2、1.0≦z≦1.5、
かつ2.0≦w+x+y+z≦2.4)で示され、合金
相の主成分がC15(MgCu2)型ラーバス(Lav
es)相であり、かつその結晶格子定数(a)が、7.
04オングストローム≦a≦7.13オングストローム
である水素吸蔵合金またはその水素化物を用いるもので
ある。
に本発明は、一般式がZrMnwMoxMyNiz(ただ
し、MはFeおよびCoよりなる群から選ばれた少なく
とも1種の元素であり、0.4≦w≦0.8、0.1≦
x≦0.35、0≦y≦0.2、1.0≦z≦1.5、
かつ2.0≦w+x+y+z≦2.4)で示され、合金
相の主成分がC15(MgCu2)型ラーバス(Lav
es)相であり、かつその結晶格子定数(a)が、7.
04オングストローム≦a≦7.13オングストローム
である水素吸蔵合金またはその水素化物を用いるもので
ある。
【0007】
【作用】本発明の水素吸蔵合金電極は、従来のZr−M
n−Mo−Cr−Ni系ラーバス相合金を改善したもの
である。すなわち、従来の合金は、アルカリ溶液中でC
rの不働態被膜を形成するため、充放電サイクル初期で
の電気化学的な水素の吸蔵−放出を困難にしていた。本
発明においては、従来合金の組成のCrをM(MはFe
およびCoよりなる群から選ばれた少なくとも1種の元
素)に置換したもので、これにより電気化学的な水素の
吸蔵−放出に対する活性が向上し、充放電サイクルの初
期から効率よく多量の水素を吸蔵−放出させることがで
きる。したがって、本発明の電極を用いて構成したアル
カリ蓄電池、例えばニッケル−水素蓄電池は、従来のこ
の種の蓄電池に比べて高容量を損なわずに優れた初期放
電特性を有することが可能になる。
n−Mo−Cr−Ni系ラーバス相合金を改善したもの
である。すなわち、従来の合金は、アルカリ溶液中でC
rの不働態被膜を形成するため、充放電サイクル初期で
の電気化学的な水素の吸蔵−放出を困難にしていた。本
発明においては、従来合金の組成のCrをM(MはFe
およびCoよりなる群から選ばれた少なくとも1種の元
素)に置換したもので、これにより電気化学的な水素の
吸蔵−放出に対する活性が向上し、充放電サイクルの初
期から効率よく多量の水素を吸蔵−放出させることがで
きる。したがって、本発明の電極を用いて構成したアル
カリ蓄電池、例えばニッケル−水素蓄電池は、従来のこ
の種の蓄電池に比べて高容量を損なわずに優れた初期放
電特性を有することが可能になる。
【0008】次に、各組成の範囲は、主に水素吸蔵−放
出量を確保する観点から定められる。Moは水素吸蔵−
放出量増加に寄与し、Niは吸蔵−放出量の低下を引き
起こすが電気化学的な水素の吸蔵−放出に対する活性の
向上に寄与する。しかし、Mo量xが0.1より小さい
とMoの効果が小さく、Mo量xが0.35を越える
と、合金の均質性が非常に悪くなり、逆に水素吸蔵−放
出量は減少する。また、Ni量zが1.5より大きいと
水素平衡圧力が大きくなるために水素吸蔵−放出量が減
少し、Ni量zが1.0より小さいと電気化学的な水素
の吸蔵−放出に対する活性が得られず放電容量は小さく
なる。したがって、Mo量xおよびNi量zはそれぞれ
0.1≦x≦0.35、1.0≦z≦1.5が適当であ
る。しかし、MoとNiは相反する効果を及ぼすので、
Mo量xとNi量zのバランスが重要であり、z−xが
1.2以下であれば水素吸蔵−放出量は特に大きくな
る。それ故に、xおよびzが上記の範囲内で、かつz−
x≦1.2であることが 望ましい。
出量を確保する観点から定められる。Moは水素吸蔵−
放出量増加に寄与し、Niは吸蔵−放出量の低下を引き
起こすが電気化学的な水素の吸蔵−放出に対する活性の
向上に寄与する。しかし、Mo量xが0.1より小さい
とMoの効果が小さく、Mo量xが0.35を越える
と、合金の均質性が非常に悪くなり、逆に水素吸蔵−放
出量は減少する。また、Ni量zが1.5より大きいと
水素平衡圧力が大きくなるために水素吸蔵−放出量が減
少し、Ni量zが1.0より小さいと電気化学的な水素
の吸蔵−放出に対する活性が得られず放電容量は小さく
なる。したがって、Mo量xおよびNi量zはそれぞれ
0.1≦x≦0.35、1.0≦z≦1.5が適当であ
る。しかし、MoとNiは相反する効果を及ぼすので、
Mo量xとNi量zのバランスが重要であり、z−xが
1.2以下であれば水素吸蔵−放出量は特に大きくな
る。それ故に、xおよびzが上記の範囲内で、かつz−
x≦1.2であることが 望ましい。
【0009】Mも電気化学的な水素の吸蔵−放出に対す
る活性のさらなる向上に寄与する。しかし、M量yが
0.2を越えると合金の水素吸蔵−放出能に影響を及ぼ
し水素吸蔵−放出量が小さくなる。また、y=0の時、
すなわち従来の合金組成からCrをなくした場合も電気
化学的な水素の吸蔵−放出に対する活性が向上する。し
たがって、M量yは0≦y≦0.2が適当である。なか
でも、M量yがMo量xより少ない場合は水素平衡圧力
が低くなり、放電容量が特に大きくなる。故に、M量に
関しては0≦y≦0.2、かつy≦xであることが望ま
しい。MnはP(水素圧力)C(組性)T(温度)曲線
における水素平衡圧力の平坦性に影響を及ぼし、Mn量
wが0.4以上でその平坦性が向上し、放電容量が増加
する。しかし、Mn量wが0.8を越えると、Mnの電
解液への溶出が激しくなりサイクル寿命特性が悪くな
る。したがって、Mn量wは0.4≦w≦0.8が適当
である。
る活性のさらなる向上に寄与する。しかし、M量yが
0.2を越えると合金の水素吸蔵−放出能に影響を及ぼ
し水素吸蔵−放出量が小さくなる。また、y=0の時、
すなわち従来の合金組成からCrをなくした場合も電気
化学的な水素の吸蔵−放出に対する活性が向上する。し
たがって、M量yは0≦y≦0.2が適当である。なか
でも、M量yがMo量xより少ない場合は水素平衡圧力
が低くなり、放電容量が特に大きくなる。故に、M量に
関しては0≦y≦0.2、かつy≦xであることが望ま
しい。MnはP(水素圧力)C(組性)T(温度)曲線
における水素平衡圧力の平坦性に影響を及ぼし、Mn量
wが0.4以上でその平坦性が向上し、放電容量が増加
する。しかし、Mn量wが0.8を越えると、Mnの電
解液への溶出が激しくなりサイクル寿命特性が悪くな
る。したがって、Mn量wは0.4≦w≦0.8が適当
である。
【0010】本発明の水素吸蔵合金は、合金作製後、均
質化熱処理を行うことにより合金の均質性および結晶性
が向上するので、放電容量が特に大きくなる。しかし、
熱処理温度が1000℃より低いと熱処理の効果がな
く、1300℃より高いと多量のMnが蒸発して合金組
成が大きくずれるため、逆に放電容量は小さくなる。熱
処理時間は1時間より短いと熱処理の効果が現れない。
また、合金の酸化を防ぐために、熱処理は真空中もしく
は不活性ガス雰囲気中で行う方がよい。したがって、合
金作製後、1000〜1300℃の真空中もしくは不活
性ガス雰囲気中で少なくとも1時間の均質化熱処理を行
うことが望ましい。
質化熱処理を行うことにより合金の均質性および結晶性
が向上するので、放電容量が特に大きくなる。しかし、
熱処理温度が1000℃より低いと熱処理の効果がな
く、1300℃より高いと多量のMnが蒸発して合金組
成が大きくずれるため、逆に放電容量は小さくなる。熱
処理時間は1時間より短いと熱処理の効果が現れない。
また、合金の酸化を防ぐために、熱処理は真空中もしく
は不活性ガス雰囲気中で行う方がよい。したがって、合
金作製後、1000〜1300℃の真空中もしくは不活
性ガス雰囲気中で少なくとも1時間の均質化熱処理を行
うことが望ましい。
【0011】
【実施例】以下に本発明の一実施例について図面ととも
に説明する。市販のZr,Mn,Mo,Fe,Co,N
i金属を原料として、アルゴン雰囲気中、アーク溶解炉
で加熱溶解することにより、表1および表2に示したよ
うな組成の合金を作製した。ただし、Mn量wが0.8
以上のものはアーク炉で作製すると多量のMnが蒸発
し、目的合金を得ることが困難であるため、誘導加熱炉
で作製した。次いで、真空中、1100℃で12時間均
質化熱処理をし、合金試料とした。なお、表1中の試料
No.1および2については上記金属のFeあるいはC
oに代えてCrを使用した。
に説明する。市販のZr,Mn,Mo,Fe,Co,N
i金属を原料として、アルゴン雰囲気中、アーク溶解炉
で加熱溶解することにより、表1および表2に示したよ
うな組成の合金を作製した。ただし、Mn量wが0.8
以上のものはアーク炉で作製すると多量のMnが蒸発
し、目的合金を得ることが困難であるため、誘導加熱炉
で作製した。次いで、真空中、1100℃で12時間均
質化熱処理をし、合金試料とした。なお、表1中の試料
No.1および2については上記金属のFeあるいはC
oに代えてCrを使用した。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】これらの合金試料の一部はX線回折などの
合金分析および水素ガス雰囲気における水素吸収−放出
量測定(通常のP−C−T測定)に使用し、残りは電極
特性評価に用いた。試料No.1〜7は本発明と構成元
素または合金組成が異なる比較例であり、試料No.8
〜33は本発明の水素吸蔵合金のいくつかの実施例であ
る。まず、各合金試料についてX線回折測定を行った。
その結果、いずれの合金試料についても合金相の主成分
はC15型ラーバス相(MgCu2型面心立方構造)で
あることを確認した。また、均質化熱処理をした合金
は、熱処理前のものと比べると面心立方構造のピークが
より大きく鋭くなったので、熱処理することによりC1
5型ラーバス相の割合が増大し、合金の均質性および結
晶性も向上したことがわかった。特にMn量wが0.8
以上のものについても均一組成の目的合金が得られたこ
とを確認した。結晶格子定数については、試料No.3
は7.04オングストロームより小さかったが、それ以
外はいずれも7.04〜7.13オングストロームであ
った。以上のような試料No.1〜33の合金につい
て、電気化学的な充放電反応によるアルカリ蓄電池用負
極としての電極特性、特に、初期放電特性を評価するた
めに単電池試験を行った。
合金分析および水素ガス雰囲気における水素吸収−放出
量測定(通常のP−C−T測定)に使用し、残りは電極
特性評価に用いた。試料No.1〜7は本発明と構成元
素または合金組成が異なる比較例であり、試料No.8
〜33は本発明の水素吸蔵合金のいくつかの実施例であ
る。まず、各合金試料についてX線回折測定を行った。
その結果、いずれの合金試料についても合金相の主成分
はC15型ラーバス相(MgCu2型面心立方構造)で
あることを確認した。また、均質化熱処理をした合金
は、熱処理前のものと比べると面心立方構造のピークが
より大きく鋭くなったので、熱処理することによりC1
5型ラーバス相の割合が増大し、合金の均質性および結
晶性も向上したことがわかった。特にMn量wが0.8
以上のものについても均一組成の目的合金が得られたこ
とを確認した。結晶格子定数については、試料No.3
は7.04オングストロームより小さかったが、それ以
外はいずれも7.04〜7.13オングストロームであ
った。以上のような試料No.1〜33の合金につい
て、電気化学的な充放電反応によるアルカリ蓄電池用負
極としての電極特性、特に、初期放電特性を評価するた
めに単電池試験を行った。
【0015】試料No.1〜33の合金を400メッシ
ュ以下の粒径になるように粉砕し、この合金粉末1gと
導電剤としてのカーボニルニッケル粉末3gおよび結着
剤としてのポリエチレン微粉末0.12gを十分混合攪
拌し、プレス加工により直径24.5mm、厚さ2.5
mmの円板状に成形した。これを真空中、130℃で1
時間加熱し、結着剤を溶融させて水素吸蔵合金電極とし
た。この水素吸蔵合金電極にニッケル線のリードを取り
付けて負極とし、正極として過剰の容量を有する焼結式
ニッケル極を、セパレータとしてポリアミド不織布を用
い、比重1.30の水酸化カリウム水溶液を電解液とし
て、25℃において、一定電流で充電と放電を繰り返
し、各サイクルにおいて負極の放電容量を測定した。な
お、充電電気量は水素吸蔵合金1gあたり100mA×
5時間であり、放電は同様に1gあたり50mAで行
い、0.8Vでカットした。その結果を図1および図2
に示す。図1および図2はいずれも横軸に充放電サイク
ル数を、縦軸に合金1gあたりの放電容量を示したもの
であり、図中の番号は表1または表2の試料No.と一
致している。
ュ以下の粒径になるように粉砕し、この合金粉末1gと
導電剤としてのカーボニルニッケル粉末3gおよび結着
剤としてのポリエチレン微粉末0.12gを十分混合攪
拌し、プレス加工により直径24.5mm、厚さ2.5
mmの円板状に成形した。これを真空中、130℃で1
時間加熱し、結着剤を溶融させて水素吸蔵合金電極とし
た。この水素吸蔵合金電極にニッケル線のリードを取り
付けて負極とし、正極として過剰の容量を有する焼結式
ニッケル極を、セパレータとしてポリアミド不織布を用
い、比重1.30の水酸化カリウム水溶液を電解液とし
て、25℃において、一定電流で充電と放電を繰り返
し、各サイクルにおいて負極の放電容量を測定した。な
お、充電電気量は水素吸蔵合金1gあたり100mA×
5時間であり、放電は同様に1gあたり50mAで行
い、0.8Vでカットした。その結果を図1および図2
に示す。図1および図2はいずれも横軸に充放電サイク
ル数を、縦軸に合金1gあたりの放電容量を示したもの
であり、図中の番号は表1または表2の試料No.と一
致している。
【0016】図1および図2から試料No.1および2
(比較例)では1サイクル目の放電容量が10〜20m
Ah/g、2サイクル目が10〜50mAh/gであ
り、10サイクル以後ほぼ一定になったのに対して、本
発明実施例の水素吸蔵合金を用いると、いずれも1サイ
クル目が200〜250mAh/g、2サイクル目が2
80〜320mAh/g、3サイクル以後はほぼ一定で
340〜380mAh/gであり、従来よりも初期放電
特性が大きく向上していることがわかった。また、50
サイクルまで続けて単電池試験を行ったところ、試料N
o.3〜6(比較例)は水素吸蔵量自体が小さいため、
また、試料No.7(比較例)は電気化学的な水素の吸
蔵−放出に対する活性に乏しいため、それぞれ200〜
280mAh/gと飽和容量が小さかった。また、試料
No.1(比較例)はMn量が多いためMnのアルカリ
電解液中への溶出が激しく、充放電サイクルを繰り返す
につれて放電容量が大きく低下した。これらに対して試
料No.8〜33の本発明実施例の水素吸蔵合金電極で
は、飽和容量が340〜380mAh/gと大きく、充
放電サイクルに伴う放電容量の低下が非常に小さいこと
がわかった。
(比較例)では1サイクル目の放電容量が10〜20m
Ah/g、2サイクル目が10〜50mAh/gであ
り、10サイクル以後ほぼ一定になったのに対して、本
発明実施例の水素吸蔵合金を用いると、いずれも1サイ
クル目が200〜250mAh/g、2サイクル目が2
80〜320mAh/g、3サイクル以後はほぼ一定で
340〜380mAh/gであり、従来よりも初期放電
特性が大きく向上していることがわかった。また、50
サイクルまで続けて単電池試験を行ったところ、試料N
o.3〜6(比較例)は水素吸蔵量自体が小さいため、
また、試料No.7(比較例)は電気化学的な水素の吸
蔵−放出に対する活性に乏しいため、それぞれ200〜
280mAh/gと飽和容量が小さかった。また、試料
No.1(比較例)はMn量が多いためMnのアルカリ
電解液中への溶出が激しく、充放電サイクルを繰り返す
につれて放電容量が大きく低下した。これらに対して試
料No.8〜33の本発明実施例の水素吸蔵合金電極で
は、飽和容量が340〜380mAh/gと大きく、充
放電サイクルに伴う放電容量の低下が非常に小さいこと
がわかった。
【0017】さらに、これらの水素吸蔵合金を用いて以
下に示したような方法で密閉型ニッケル−水素蓄電池を
作製した。表1または表2に示した合金の中から試料N
o.1,2,12,16,21,26,29および33
の8種類の合金を選び、400メッシュ以下の粉末にし
た各水素吸蔵合金をそれぞれカルボキシメチルセルロー
ズ(CMC)の希水溶液と混合攪拌してペースト状に
し、電極支持体として平均ポアサイズ150ミクロン、
多孔度95%、厚さ1.0mmの発泡状ニッケルシート
に充填した。これを120℃で乾燥してローラープレス
で加圧し、さらにその表面にフッ素樹脂粉末をコーティ
ングして水素吸蔵合金電極とした。この電極をそれぞれ
幅3.3cm、長さ21cm、厚さ0.40mmに調整
し、リード板を所定の2箇所に取り付けた。そして、正
極およびセパレータと組み合わせて3層を渦巻き状に捲
回してSCサイズの電槽に収納した。このときの正極は
公知の発泡式ニッケル極を選び、幅3.3cm、長さ1
8cmとして用いた。この場合もリード板を2箇所に取
り付けた。また、セパレータは親水性を付与したポリプ
ロピレン不織布を使用し、電解液としては、比重1.2
0の水酸化カリウム水溶液に水酸化リチウムを30g/
l溶解したものを用いた。これを封口して密閉型電池と
した。この電池は正極容量規制であり理論容量は3.0
Ahにした。
下に示したような方法で密閉型ニッケル−水素蓄電池を
作製した。表1または表2に示した合金の中から試料N
o.1,2,12,16,21,26,29および33
の8種類の合金を選び、400メッシュ以下の粉末にし
た各水素吸蔵合金をそれぞれカルボキシメチルセルロー
ズ(CMC)の希水溶液と混合攪拌してペースト状に
し、電極支持体として平均ポアサイズ150ミクロン、
多孔度95%、厚さ1.0mmの発泡状ニッケルシート
に充填した。これを120℃で乾燥してローラープレス
で加圧し、さらにその表面にフッ素樹脂粉末をコーティ
ングして水素吸蔵合金電極とした。この電極をそれぞれ
幅3.3cm、長さ21cm、厚さ0.40mmに調整
し、リード板を所定の2箇所に取り付けた。そして、正
極およびセパレータと組み合わせて3層を渦巻き状に捲
回してSCサイズの電槽に収納した。このときの正極は
公知の発泡式ニッケル極を選び、幅3.3cm、長さ1
8cmとして用いた。この場合もリード板を2箇所に取
り付けた。また、セパレータは親水性を付与したポリプ
ロピレン不織布を使用し、電解液としては、比重1.2
0の水酸化カリウム水溶液に水酸化リチウムを30g/
l溶解したものを用いた。これを封口して密閉型電池と
した。この電池は正極容量規制であり理論容量は3.0
Ahにした。
【0018】このようにして作製した電池を通常の充放
電サイクル試験によって評価した。すなわち、充電は
0.5C(2時間率)で150%まで、放電は0.2C
(5時間率)で終止電圧1.0Vとし、20℃において
充放電サイクルを繰り返した。その結果、試料No.1
および2では理論容量に達するのに10〜15サイクル
かかったが、それら以外ではいずれの電池も3〜5サイ
クルの充放電で理論容量の3.0Ahに到達し、その後
安定した電池性能を持続した。
電サイクル試験によって評価した。すなわち、充電は
0.5C(2時間率)で150%まで、放電は0.2C
(5時間率)で終止電圧1.0Vとし、20℃において
充放電サイクルを繰り返した。その結果、試料No.1
および2では理論容量に達するのに10〜15サイクル
かかったが、それら以外ではいずれの電池も3〜5サイ
クルの充放電で理論容量の3.0Ahに到達し、その後
安定した電池性能を持続した。
【0019】
【発明の効果】上記実施例から明らかなように、本発明
の水素吸蔵合金電極は、従来の水素吸蔵合金電極の合金
組成のCrをMに置換することにより、電気化学的な水
素の吸蔵−放出に対する活性が大きくなり、充放電サイ
クルの初期から効率よく多量の水素を吸蔵−放出させる
ことができる。したがって、これを負極とするアルカリ
蓄電池は、従来のこの種の蓄電池に比べて高容量を損な
わずに優れた初期放電特性を有することができる。
の水素吸蔵合金電極は、従来の水素吸蔵合金電極の合金
組成のCrをMに置換することにより、電気化学的な水
素の吸蔵−放出に対する活性が大きくなり、充放電サイ
クルの初期から効率よく多量の水素を吸蔵−放出させる
ことができる。したがって、これを負極とするアルカリ
蓄電池は、従来のこの種の蓄電池に比べて高容量を損な
わずに優れた初期放電特性を有することができる。
【図1】本発明の実施例および従来の水素吸蔵合金電極
を用いた単電池試験結果を示す充放電サイクル特性図。
を用いた単電池試験結果を示す充放電サイクル特性図。
【図2】本発明の実施例の水素吸蔵合金電極を用いた単
電池試験結果を示す充放電サイクル特性図。
電池試験結果を示す充放電サイクル特性図。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01M 4/26 J 8520−4K (72)発明者 前川 奈緒子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 岩城 勉 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 一般式が、ZrMnwMoxMyNiz(但
し、MはFeおよびCoよりなる群から選ばれた少なく
とも1種の元素であり、0.4≦w≦0.8、0.1≦
x≦0.35、0≦y≦0.2、1.0≦z≦1.5、
かつ2.0≦w+x+y+z≦2.4)で示され、合金
相の主成分がC15型ラ−バス相であり、かつ結晶格子
定数(a)が、7.04オングストローム≦a≦7.13オ
ングストロームである水素吸蔵合金またはその水素化物
を用いることを特徴とする水素吸蔵合金電極。 - 【請求項2】 y≦xであり、かつz−x≦1.2であ
る請求項1記載の水素吸蔵合金電極。 - 【請求項3】 一般式が、ZrMnwMoxMyNiz(但
し、MはFeおよびCoよりなる群から選ばれた少なく
とも1種の元素であり、0.4≦w≦0.8、0.1≦
x≦0.35、0≦y≦0.2、1.0≦z≦1.5、
かつ2.0≦w+x+y+z≦2.4)で示され、合金
相の主成分がC15型ラ−バス相であり、かつ結晶格子
定数(a)が、7.04オングストローム≦a≦7.13オ
ングストロームである水素吸蔵合金を作製後、1000
〜1300℃の真空中もしくは不活性ガス雰囲気中で少
なくとも1時間の均質化熱処理を行う工程を有すること
を特徴とする水素吸蔵合金電極の製造法。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5057872A JPH06251769A (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 水素吸蔵合金電極およびその製造法 |
| US08/197,432 US5480740A (en) | 1993-02-22 | 1994-02-16 | Hydrogen storage alloy and electrode therefrom |
| DE69412664T DE69412664T2 (de) | 1993-02-22 | 1994-02-17 | Wasserstoffspeichernde Legierung und Elektrode daraus |
| EP94102439A EP0612856B1 (en) | 1993-02-22 | 1994-02-17 | Hydrogen storage alloy and electrode therefrom |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5057872A JPH06251769A (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 水素吸蔵合金電極およびその製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06251769A true JPH06251769A (ja) | 1994-09-09 |
Family
ID=13068080
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5057872A Pending JPH06251769A (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 水素吸蔵合金電極およびその製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06251769A (ja) |
-
1993
- 1993-02-22 JP JP5057872A patent/JPH06251769A/ja active Pending
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