JPH0582125A - 水素吸蔵合金電極 - Google Patents
水素吸蔵合金電極Info
- Publication number
- JPH0582125A JPH0582125A JP4070704A JP7070492A JPH0582125A JP H0582125 A JPH0582125 A JP H0582125A JP 4070704 A JP4070704 A JP 4070704A JP 7070492 A JP7070492 A JP 7070492A JP H0582125 A JPH0582125 A JP H0582125A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hydrogen storage
- alloy
- storage alloy
- electrode
- hydrogen
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 電気化学的な水素の吸蔵・放出を可逆的に行
えるAB2タイプのLaves相水素吸蔵合金電極にお
いて、従来のZr−Mn−V−Cr−Ni系合金を電極
に用いた場合、充放電サイクルの初期での放電特性が非
常に悪いという課題を解決し、高容量を損なうことなく
初期放電特性を向上させることができる水素吸蔵合金電
極を提供する。 【構成】 一般式が、ZrMnwVxMyNiz(ただし、
MはFe,Coの中から選ばれた1種以上の元素であ
り、0.4≦w≦0.8,0.1≦x≦0.3,0<y
≦0.2,1.2≦z≦1.5、かつ2.0≦w+x+
y+z≦2.4)で示され、合金相の主成分がC15
(MgCu2)型Laves相であり、かつその結晶格
子定数aが7.03Å≦a≦7.10Åである水素吸蔵
合金またはその水素化物よりなる。
えるAB2タイプのLaves相水素吸蔵合金電極にお
いて、従来のZr−Mn−V−Cr−Ni系合金を電極
に用いた場合、充放電サイクルの初期での放電特性が非
常に悪いという課題を解決し、高容量を損なうことなく
初期放電特性を向上させることができる水素吸蔵合金電
極を提供する。 【構成】 一般式が、ZrMnwVxMyNiz(ただし、
MはFe,Coの中から選ばれた1種以上の元素であ
り、0.4≦w≦0.8,0.1≦x≦0.3,0<y
≦0.2,1.2≦z≦1.5、かつ2.0≦w+x+
y+z≦2.4)で示され、合金相の主成分がC15
(MgCu2)型Laves相であり、かつその結晶格
子定数aが7.03Å≦a≦7.10Åである水素吸蔵
合金またはその水素化物よりなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気化学的な水素の吸
蔵−放出を可逆的に行える水素吸蔵合金電極に関する。
蔵−放出を可逆的に行える水素吸蔵合金電極に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の電源として広く使われている蓄電
池として鉛電池とアルカリ電池がある。このうちアルカ
リ蓄電池は高信頼性が期待でき、小形軽量化も可能など
の理由で小型電池は各種ポ−タブル機器用に、大型は産
業用として使われてきた。
池として鉛電池とアルカリ電池がある。このうちアルカ
リ蓄電池は高信頼性が期待でき、小形軽量化も可能など
の理由で小型電池は各種ポ−タブル機器用に、大型は産
業用として使われてきた。
【0003】このアルカリ蓄電池において、正極として
は一部空気極や酸化銀極なども取り上げられているが、
ほとんどの場合ニッケル極である。ポケット式から焼結
式に代わって特性が向上し、さらに密閉化が可能になる
とともに用途も広がった。
は一部空気極や酸化銀極なども取り上げられているが、
ほとんどの場合ニッケル極である。ポケット式から焼結
式に代わって特性が向上し、さらに密閉化が可能になる
とともに用途も広がった。
【0004】一方、負極としてはカドミウムの他に亜
鉛、鉄、水素などが対象となっているが、現在のところ
カドミウム極が主体である。ところが、一層の高エネル
ギ−密度を達成するために金属水素化物つまり水素吸蔵
合金極を使ったニッケル−水素蓄電池が注目され、製法
などに多くの提案がされている。
鉛、鉄、水素などが対象となっているが、現在のところ
カドミウム極が主体である。ところが、一層の高エネル
ギ−密度を達成するために金属水素化物つまり水素吸蔵
合金極を使ったニッケル−水素蓄電池が注目され、製法
などに多くの提案がされている。
【0005】水素を可逆的に吸収・放出しうる水素吸蔵
合金を負極に使用するアルカリ蓄電池の水素吸蔵合金電
極は、理論容量密度がカドミウム極より大きく、亜鉛極
のような変形やデンドライトの形成などもないことか
ら、長寿命・無公害であり、しかも高エネルギー密度を
有するアルカリ蓄電池用負極として期待されている。
合金を負極に使用するアルカリ蓄電池の水素吸蔵合金電
極は、理論容量密度がカドミウム極より大きく、亜鉛極
のような変形やデンドライトの形成などもないことか
ら、長寿命・無公害であり、しかも高エネルギー密度を
有するアルカリ蓄電池用負極として期待されている。
【0006】このような水素吸蔵合金電極に用いられる
合金として、一般的にはTi−Ni系およびLa(また
はMm)−Ni系の多元系合金がよく知られている。T
i−Ni系の多元系合金は、ABタイプ(A:La,Z
r,Tiなどの水素との親和性の大きい元素、B:N
i,Mn,Crなどの遷移元素)として分類できるが、
この特徴として充放電サイクルの初期には比較的大きな
放電容量を示すが、充放電を繰り返すと、その容量を長
く維持することが困難であるという問題がある。また、
AB5タイプのLa(またはMm)−Ni系の多元系合
金は、近年電極材料として多くの開発が進められ、特に
Mm−Ni系の多元系合金はすでに実用化されている
が、この合金系も比較的放電容量が小さいこと、電池電
極としての寿命性能が不十分であること、材料コストが
高いなどの問題を有している。したがって、さらに放電
容量が大きく長寿命である新規水素吸蔵合金材料が望ま
れている。
合金として、一般的にはTi−Ni系およびLa(また
はMm)−Ni系の多元系合金がよく知られている。T
i−Ni系の多元系合金は、ABタイプ(A:La,Z
r,Tiなどの水素との親和性の大きい元素、B:N
i,Mn,Crなどの遷移元素)として分類できるが、
この特徴として充放電サイクルの初期には比較的大きな
放電容量を示すが、充放電を繰り返すと、その容量を長
く維持することが困難であるという問題がある。また、
AB5タイプのLa(またはMm)−Ni系の多元系合
金は、近年電極材料として多くの開発が進められ、特に
Mm−Ni系の多元系合金はすでに実用化されている
が、この合金系も比較的放電容量が小さいこと、電池電
極としての寿命性能が不十分であること、材料コストが
高いなどの問題を有している。したがって、さらに放電
容量が大きく長寿命である新規水素吸蔵合金材料が望ま
れている。
【0007】これに対して、AB2タイプのLaves
相合金は水素吸蔵能が比較的高く、高容量かつ長寿命の
電極として有望である。すでにこの合金系については、
例えばZrαVβNiγMδ系合金(特開昭64−60
961号公報)やAxByNiz系合金(特開平1−1
02855号公報)、ZrαMnβVγCrδNiε
(特開平3−289041号公報)などを提案してい
る。
相合金は水素吸蔵能が比較的高く、高容量かつ長寿命の
電極として有望である。すでにこの合金系については、
例えばZrαVβNiγMδ系合金(特開昭64−60
961号公報)やAxByNiz系合金(特開平1−1
02855号公報)、ZrαMnβVγCrδNiε
(特開平3−289041号公報)などを提案してい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、AB2
タイプのLaves相合金を電極に用いた場合、Ti−
Ni系やLa(またはMm)−Ni系の多元系合金に比
べて放電容量が高く、長寿命化が可能なものの、さらに
一層の性能の向上が望まれている。そして、合金系をZ
r−Mn−V−Cr−Ni系に限定し、組成を調整する
ことにより0.34Ah/g以上の放電容量を持つ水素
吸蔵合金電極が得られた(特開平3−289041号公
報など)。そのようなZr−Mn−V−Cr−Ni系水
素吸蔵合金電極は高容量であるが、充放電サイクルの初
期での放電特性が非常に悪いという問題があった。
タイプのLaves相合金を電極に用いた場合、Ti−
Ni系やLa(またはMm)−Ni系の多元系合金に比
べて放電容量が高く、長寿命化が可能なものの、さらに
一層の性能の向上が望まれている。そして、合金系をZ
r−Mn−V−Cr−Ni系に限定し、組成を調整する
ことにより0.34Ah/g以上の放電容量を持つ水素
吸蔵合金電極が得られた(特開平3−289041号公
報など)。そのようなZr−Mn−V−Cr−Ni系水
素吸蔵合金電極は高容量であるが、充放電サイクルの初
期での放電特性が非常に悪いという問題があった。
【0009】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、水素吸蔵合金を改善することにより、高容量を損
なうことなく初期放電特性を向上させることができる水
素吸蔵合金電極を提供することを目的とする。
あり、水素吸蔵合金を改善することにより、高容量を損
なうことなく初期放電特性を向上させることができる水
素吸蔵合金電極を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、一般式が、ZrMnwVxMyNiz(ただ
し、MはFe,Coの中から選ばれた1種以上の元素で
あり、0.4≦w≦0.8,0.1≦x≦0.3,0<
y≦0.2,1.2≦z≦1.5、かつ2.0≦w+x
+y+z≦2.4)で示され、合金相の主成分がC15
型Laves相であり、かつその結晶格子定数aが、
7.03Å≦a≦7.10Åである水素吸蔵合金または
その水素化物を用いるものである。
に本発明は、一般式が、ZrMnwVxMyNiz(ただ
し、MはFe,Coの中から選ばれた1種以上の元素で
あり、0.4≦w≦0.8,0.1≦x≦0.3,0<
y≦0.2,1.2≦z≦1.5、かつ2.0≦w+x
+y+z≦2.4)で示され、合金相の主成分がC15
型Laves相であり、かつその結晶格子定数aが、
7.03Å≦a≦7.10Åである水素吸蔵合金または
その水素化物を用いるものである。
【0011】
【作用】本発明の水素吸蔵合金電極は、従来のZr−M
n−V−Cr−Ni系Laves相合金を改善したもの
であり、本発明によれば従来合金の組成のCrをM(M
はFe,Coの中から選ばれた1種以上の元素)に置換
することにより、電気化学的な水素の吸蔵−放出に対す
る活性が大きくなるので、充放電特性において初期から
効率よく多量の水素を吸蔵−放出させることができる。
n−V−Cr−Ni系Laves相合金を改善したもの
であり、本発明によれば従来合金の組成のCrをM(M
はFe,Coの中から選ばれた1種以上の元素)に置換
することにより、電気化学的な水素の吸蔵−放出に対す
る活性が大きくなるので、充放電特性において初期から
効率よく多量の水素を吸蔵−放出させることができる。
【0012】したがって、本発明の電極を用いて構成し
たアルカリ蓄電池、例えばニッケル−水素蓄電池は、従
来のこの種の電池に比べて高容量を損なわずに優れた初
期放電特性を有することが可能になる。
たアルカリ蓄電池、例えばニッケル−水素蓄電池は、従
来のこの種の電池に比べて高容量を損なわずに優れた初
期放電特性を有することが可能になる。
【0013】
【実施例】以下に本発明の一実施例について図面ととも
に説明する。市販のZr,Mn,V,Fe,Co,Ni
金属を原料として、アルゴン雰囲気中、アーク溶解炉で
加熱溶解することにより、(表1)および(表2)に示
したような組成の合金を作製した。ただし、Mn量wが
0.8以上のものはアーク炉で作製すると多量のMnが
蒸発し、目的合金を得ることが困難であるため、誘導加
熱炉で作製した。次いで、真空中、1100℃で12時
間熱処理し、合金試料とした。なお、(表1)中の試料
No.1および2については上記金属のFeあるいはC
oに代えてCrを使用した。
に説明する。市販のZr,Mn,V,Fe,Co,Ni
金属を原料として、アルゴン雰囲気中、アーク溶解炉で
加熱溶解することにより、(表1)および(表2)に示
したような組成の合金を作製した。ただし、Mn量wが
0.8以上のものはアーク炉で作製すると多量のMnが
蒸発し、目的合金を得ることが困難であるため、誘導加
熱炉で作製した。次いで、真空中、1100℃で12時
間熱処理し、合金試料とした。なお、(表1)中の試料
No.1および2については上記金属のFeあるいはC
oに代えてCrを使用した。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】この合金試料の一部はX線回折などの合金
分析および水素ガス雰囲気における 水素吸収−放出量測定(通常のP(水素圧力)−C(組
成)−T(温度)測定) に使用し、残りは電極特性評価に用いた。
分析および水素ガス雰囲気における 水素吸収−放出量測定(通常のP(水素圧力)−C(組
成)−T(温度)測定) に使用し、残りは電極特性評価に用いた。
【0017】試料No.1〜6は本発明と構成元素また
は合金組成が異なる比較例であり、試料No.7〜31
は本発明の水素吸蔵合金のいくつかの実施例である。ま
ず、各合金試料についてX線回折測定を行った。その結
果、いずれの合金試料についても合金相の主成分はC1
5型Laves相(MgCu2型fcc構造)であるこ
とを確認した。また、熱処理前と比べるとfccのピー
クがより大きく鋭くなったので、熱処理することにより
C15型Laves相の割合が増大し、合金の均質性お
よび結晶性も向上したことがわかった。特にMn量wが
0.8以上のものについても均一組成の目的合金が得ら
れたことを確認した。結晶格子定数については、試料N
o.3は7.03Åより小さかったが、それ以外はいず
れも7.04〜7.08Åであった。
は合金組成が異なる比較例であり、試料No.7〜31
は本発明の水素吸蔵合金のいくつかの実施例である。ま
ず、各合金試料についてX線回折測定を行った。その結
果、いずれの合金試料についても合金相の主成分はC1
5型Laves相(MgCu2型fcc構造)であるこ
とを確認した。また、熱処理前と比べるとfccのピー
クがより大きく鋭くなったので、熱処理することにより
C15型Laves相の割合が増大し、合金の均質性お
よび結晶性も向上したことがわかった。特にMn量wが
0.8以上のものについても均一組成の目的合金が得ら
れたことを確認した。結晶格子定数については、試料N
o.3は7.03Åより小さかったが、それ以外はいず
れも7.04〜7.08Åであった。
【0018】以上のような試料No.1〜31の合金に
ついて、電気化学的な充放電反応によるアルカリ蓄電池
用負極としての電極特性、特に、初期放電特性を評価す
るために単電池試験を行った。
ついて、電気化学的な充放電反応によるアルカリ蓄電池
用負極としての電極特性、特に、初期放電特性を評価す
るために単電池試験を行った。
【0019】試料No.1〜31の合金を400メッシ
ュ以下の粒径になるように粉砕し、この合金粉末1gと
導電剤としてのカーボニルニッケル粉末3gおよび結着
剤としてのポリエチレン微粉末0.12gを十分混合撹
伴し、プレス加工により24.5Φ×2.5mmHの円
板状に成形した。これを真空中、130℃で1時間加熱
し、結着剤を溶融させて水素吸蔵合金電極とした。
ュ以下の粒径になるように粉砕し、この合金粉末1gと
導電剤としてのカーボニルニッケル粉末3gおよび結着
剤としてのポリエチレン微粉末0.12gを十分混合撹
伴し、プレス加工により24.5Φ×2.5mmHの円
板状に成形した。これを真空中、130℃で1時間加熱
し、結着剤を溶融させて水素吸蔵合金電極とした。
【0020】この水素吸蔵合金電極にニッケル線のリー
ドを取り付けて負極とし、正極として過剰の容量を有す
る焼結式ニッケル極を、セパレータとしてポリアミド不
織布を用い、比重1.30の水酸化カリウム水溶液を電
解液として、25℃において、一定電流で充電と放電を
繰り返し、各サイクルでの放電容量を測定した。なお、
充電電気量は水素吸蔵合金1gあたり100mA×5時
間であり、放電は同様に1gあたり50mAで行い、
0.8Vでカットした。その結果を図1および図2に示
す。図1および図2はいずれも横軸に充放電サイクル数
を、縦軸に合金1gあたりの放電容量を示したものであ
り、図中の番号は(表1)または(表2)の試料No.
と一致している。図1および図2から試料No.1およ
び2では1サイクル目の放電容量が0.01〜0.02
Ah/g、2サイクル目が0.01〜0.05Ah/g
であり、10サイクル以後ほぼ一定になったのに対し
て、本発明の水素吸蔵合金を用いると、いずれも1サイ
クル目が0.2〜0.25Ah/g、2サイクル目が
0.27〜0.3Ah/g、3サイクル以後ほぼ一定で
0.34〜0.37Ah/gであり、従来よりも初期放
電特性が大きく向上していることがわかった。
ドを取り付けて負極とし、正極として過剰の容量を有す
る焼結式ニッケル極を、セパレータとしてポリアミド不
織布を用い、比重1.30の水酸化カリウム水溶液を電
解液として、25℃において、一定電流で充電と放電を
繰り返し、各サイクルでの放電容量を測定した。なお、
充電電気量は水素吸蔵合金1gあたり100mA×5時
間であり、放電は同様に1gあたり50mAで行い、
0.8Vでカットした。その結果を図1および図2に示
す。図1および図2はいずれも横軸に充放電サイクル数
を、縦軸に合金1gあたりの放電容量を示したものであ
り、図中の番号は(表1)または(表2)の試料No.
と一致している。図1および図2から試料No.1およ
び2では1サイクル目の放電容量が0.01〜0.02
Ah/g、2サイクル目が0.01〜0.05Ah/g
であり、10サイクル以後ほぼ一定になったのに対し
て、本発明の水素吸蔵合金を用いると、いずれも1サイ
クル目が0.2〜0.25Ah/g、2サイクル目が
0.27〜0.3Ah/g、3サイクル以後ほぼ一定で
0.34〜0.37Ah/gであり、従来よりも初期放
電特性が大きく向上していることがわかった。
【0021】また、50サイクルまで続けて単電池試験
を行ったところ、試料No.3〜6は水素吸蔵量自体が
小さいため0.23〜0.28Ah/gと飽和容量が小
さく、試料No.1はMn量が多いためMnのアルカリ
電解液中への溶出が激しく、充放電サイクルを繰り返す
につれて放電容量が大きく低下した。これに対して本発
明の水素吸蔵合金電極では飽和容量が0.34〜0.3
6Ah/gと大きく、充放電サイクルに伴う放電容量の
低下が非常に小さいことがわかった。
を行ったところ、試料No.3〜6は水素吸蔵量自体が
小さいため0.23〜0.28Ah/gと飽和容量が小
さく、試料No.1はMn量が多いためMnのアルカリ
電解液中への溶出が激しく、充放電サイクルを繰り返す
につれて放電容量が大きく低下した。これに対して本発
明の水素吸蔵合金電極では飽和容量が0.34〜0.3
6Ah/gと大きく、充放電サイクルに伴う放電容量の
低下が非常に小さいことがわかった。
【0022】さらに、これらの水素吸蔵合金を用いて以
下に示したような方法で密閉型ニッケル−水素蓄電池を
作製した。
下に示したような方法で密閉型ニッケル−水素蓄電池を
作製した。
【0023】(表1)または(表2)に示した合金の中
から試料No.1,2,12,16,24,30および
31の7種類の合金を選び、400メッシュ以下の粉末
にした各水素吸蔵合金をそれぞれカルボキシメチルセル
ローズ(CMC)の希水溶液と混合撹拌してペースト状
にし、電極支持体として平均ポアサイズ150ミクロ
ン、多孔度95%、厚さ1.0mmの発泡状ニッケルシ
ートに充填した。これを120℃で乾燥してローラープ
レスで加圧し、さらにその表面にフッ素樹脂粉末をコー
ティングして水素吸蔵合金電極とした。
から試料No.1,2,12,16,24,30および
31の7種類の合金を選び、400メッシュ以下の粉末
にした各水素吸蔵合金をそれぞれカルボキシメチルセル
ローズ(CMC)の希水溶液と混合撹拌してペースト状
にし、電極支持体として平均ポアサイズ150ミクロ
ン、多孔度95%、厚さ1.0mmの発泡状ニッケルシ
ートに充填した。これを120℃で乾燥してローラープ
レスで加圧し、さらにその表面にフッ素樹脂粉末をコー
ティングして水素吸蔵合金電極とした。
【0024】この電極をそれぞれ幅3.3cm、長さ2
1cm、厚さ0.40mmに調整し、リード板を所定の
2カ所に取り付けた。そして、正極およびセパレータと
組み合わせて円筒状に3層を渦巻き状にしてSCサイズ
の電槽に収納した。このときの正極は公知の発泡式ニッ
ケル極を選び、幅3.3cm、長さ18cmとして用い
た。この場合もリード板を2カ所に取り付けた。また、
セパレータは親水性を付与したポリプロピレン不織布を
使用し、電解液としては、比重1.20の水酸化カリウ
ム水溶液に水酸化リチウムを30g/l溶解したものを
用いた。これを封口して密閉型電池とした。この電池は
正極容量規制であり理論容量は3.0Ahにした。
1cm、厚さ0.40mmに調整し、リード板を所定の
2カ所に取り付けた。そして、正極およびセパレータと
組み合わせて円筒状に3層を渦巻き状にしてSCサイズ
の電槽に収納した。このときの正極は公知の発泡式ニッ
ケル極を選び、幅3.3cm、長さ18cmとして用い
た。この場合もリード板を2カ所に取り付けた。また、
セパレータは親水性を付与したポリプロピレン不織布を
使用し、電解液としては、比重1.20の水酸化カリウ
ム水溶液に水酸化リチウムを30g/l溶解したものを
用いた。これを封口して密閉型電池とした。この電池は
正極容量規制であり理論容量は3.0Ahにした。
【0025】このようにして作製した電池を通常の充放
電サイクル試験によって評価した。すなわち、充電は
0.5C(2時間率)で150%まで、放電は0.2C
(5時間率)で終止電圧1.0Vとし、20℃において
充放電サイクルを繰り返した。その結果、試料No.1
および2では理論容量に達するのに10〜15サイクル
かかったが、それら以外ではいずれの電池も3〜5サイ
クルの充放電で理論容量の3.0Ahに到達し、その後
安定した電池性能を持続した。
電サイクル試験によって評価した。すなわち、充電は
0.5C(2時間率)で150%まで、放電は0.2C
(5時間率)で終止電圧1.0Vとし、20℃において
充放電サイクルを繰り返した。その結果、試料No.1
および2では理論容量に達するのに10〜15サイクル
かかったが、それら以外ではいずれの電池も3〜5サイ
クルの充放電で理論容量の3.0Ahに到達し、その後
安定した電池性能を持続した。
【0026】ここで、本発明の合金組成の作用について
説明する。従来のZr−Mn−V−Cr−Ni合金はア
ルカリ溶液中でCrの不働態被膜を形成するため、充放
電サイクル初期での電気化学的な水素の吸蔵−放出を困
難にしていた。したがって、従来合金の組成のCrをM
(MはFe,Coの中から選ばれた1種以上の元素)に
置換することにより電気化学的な水素の吸蔵−放出に対
する活性が向上し、充放電サイクルの初期から効率よく
多量の水素を吸蔵−放出させることができる。
説明する。従来のZr−Mn−V−Cr−Ni合金はア
ルカリ溶液中でCrの不働態被膜を形成するため、充放
電サイクル初期での電気化学的な水素の吸蔵−放出を困
難にしていた。したがって、従来合金の組成のCrをM
(MはFe,Coの中から選ばれた1種以上の元素)に
置換することにより電気化学的な水素の吸蔵−放出に対
する活性が向上し、充放電サイクルの初期から効率よく
多量の水素を吸蔵−放出させることができる。
【0027】次に、各組成の範囲は主に水素吸蔵−放出
量を確保するためのものである。Vは水素吸蔵−放出量
増加に寄与し、Niは吸蔵−放出量の低下を引き起こす
が電気化学的な水素の吸蔵−放出に対する活性の向上に
寄与する。しかし、V量xが0.1より小さいとVの効
果が小さく、V量xが0.3を越えると、合金の均質性
が悪くなり逆に水素吸蔵−放出量は減少する。また、N
i量zが1.5より大きいと水素平衡圧力が大きくなり
水素吸蔵−放出量が減少する。したがって、V量xおよ
びNi量zはそれぞれ0.1≦x≦0.3,1.2≦z
≦1.5が適当である。しかし、VとNiは相反する効
果を及ぼすのでV量xとNi量zのバランスが重要であ
り、たとえxおよびzが上記の範囲内であってもz−x
が1.2を越えると水素吸蔵−放出量が小さくなってし
まう。よって、xおよびzが上記の範囲内で、かつz−
x≦1.2であることが必要である。
量を確保するためのものである。Vは水素吸蔵−放出量
増加に寄与し、Niは吸蔵−放出量の低下を引き起こす
が電気化学的な水素の吸蔵−放出に対する活性の向上に
寄与する。しかし、V量xが0.1より小さいとVの効
果が小さく、V量xが0.3を越えると、合金の均質性
が悪くなり逆に水素吸蔵−放出量は減少する。また、N
i量zが1.5より大きいと水素平衡圧力が大きくなり
水素吸蔵−放出量が減少する。したがって、V量xおよ
びNi量zはそれぞれ0.1≦x≦0.3,1.2≦z
≦1.5が適当である。しかし、VとNiは相反する効
果を及ぼすのでV量xとNi量zのバランスが重要であ
り、たとえxおよびzが上記の範囲内であってもz−x
が1.2を越えると水素吸蔵−放出量が小さくなってし
まう。よって、xおよびzが上記の範囲内で、かつz−
x≦1.2であることが必要である。
【0028】M(MはFeまたはCoの中から選ばれた
1種以上の元素)も電気化学的な水素の吸蔵−放出に対
する活性のさらなる向上に寄与する。しかし、M量yが
0.2を越えると合金の水素吸蔵−放出能に影響を及ぼ
し水素吸蔵−放出量が小さくなる。したがって、M量y
は0<y≦0.2が適当であるが、V量xより多いと水
素平衡圧力が上昇し放電容量が小さくなってしまう。よ
ってM量に関しては0<y≦0.2、かつy≦xである
ことが必要である。
1種以上の元素)も電気化学的な水素の吸蔵−放出に対
する活性のさらなる向上に寄与する。しかし、M量yが
0.2を越えると合金の水素吸蔵−放出能に影響を及ぼ
し水素吸蔵−放出量が小さくなる。したがって、M量y
は0<y≦0.2が適当であるが、V量xより多いと水
素平衡圧力が上昇し放電容量が小さくなってしまう。よ
ってM量に関しては0<y≦0.2、かつy≦xである
ことが必要である。
【0029】MnはPCT曲線における水素平衡圧力の
平坦性に影響を及ぼし、Mn量が0.4以上でその平坦
性が非常に良くなり、放電容量が増加する。しかし、M
n量が0.8を越えると、Mnの電解液への溶出が激し
くなりサイクル寿命特性が悪くなる。したがって、Mn
量は0.4≦w≦0.8が適当である。
平坦性に影響を及ぼし、Mn量が0.4以上でその平坦
性が非常に良くなり、放電容量が増加する。しかし、M
n量が0.8を越えると、Mnの電解液への溶出が激し
くなりサイクル寿命特性が悪くなる。したがって、Mn
量は0.4≦w≦0.8が適当である。
【0030】以上のことから、高容量であり、かつ優れ
た初期放電特性を有する水素吸蔵合金電極を得るために
は、本発明の合金組成の条件を満たすことが重要である
ことがわかる。
た初期放電特性を有する水素吸蔵合金電極を得るために
は、本発明の合金組成の条件を満たすことが重要である
ことがわかる。
【0031】
【発明の効果】水素吸蔵合金電極は従来の水素吸蔵合金
電極の合金組成のCrをM(MはFe,Coの中から選
ばれた1種以上の元素)に置換することにより、電気化
学的な水素の吸蔵−放出に対する活性が大きくなるの
で、充放電サイクルの初期から効率よく多量の水素を吸
蔵−放出させることができる。したがって、これを負極
とするアルカリ蓄電池は従来のこの種の電池に比べて高
容量を損なわずに優れた初期放電特性を有する。
電極の合金組成のCrをM(MはFe,Coの中から選
ばれた1種以上の元素)に置換することにより、電気化
学的な水素の吸蔵−放出に対する活性が大きくなるの
で、充放電サイクルの初期から効率よく多量の水素を吸
蔵−放出させることができる。したがって、これを負極
とするアルカリ蓄電池は従来のこの種の電池に比べて高
容量を損なわずに優れた初期放電特性を有する。
【図1】本発明の実施例および従来の水素吸蔵合金電極
を用いた単電池試験結果を示す充放電サイクル特性図
を用いた単電池試験結果を示す充放電サイクル特性図
【図2】本発明の実施例の水素吸蔵合金電極を用いた単
電池試験結果を示す充放電サイクル特性図
電池試験結果を示す充放電サイクル特性図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森脇 良夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 岩城 勉 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】一般式が、ZrMnwVxMyNiz(ただ
し、MはFe,Coの中から選ばれた1種以上の元素で
あり、0.4≦w≦0.8,0.1≦x≦0.3,0<
y≦0.2,1.2≦z≦1.5、かつ2.0≦w+x
+y+z≦2.4)で示され、合金相の主成分がC15
(MgCu2)型Laves相であり、かつその結晶格
子定数(a)が、7.03Å≦a≦7.10Åである水
素吸蔵合金またはその水素化物を用いることを特徴とす
る水素吸蔵合金電極。 - 【請求項2】y≦xおよびz−x≦1.2であることを
特徴とする請求項1記載の水素吸蔵合金電極。 - 【請求項3】合金作製後、1000〜1300℃の真空
中もしくは不活性ガス雰囲気中で均質化熱処理を行った
合金を用いることを特徴とする請求項1または2記載の
水素吸蔵合金電極。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4070704A JPH0582125A (ja) | 1991-03-29 | 1992-03-27 | 水素吸蔵合金電極 |
Applications Claiming Priority (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6635591 | 1991-03-29 | ||
| JP3-66354 | 1991-03-29 | ||
| JP6635491 | 1991-03-29 | ||
| JP3-66355 | 1991-03-29 | ||
| JP4070704A JPH0582125A (ja) | 1991-03-29 | 1992-03-27 | 水素吸蔵合金電極 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0582125A true JPH0582125A (ja) | 1993-04-02 |
Family
ID=27299097
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4070704A Pending JPH0582125A (ja) | 1991-03-29 | 1992-03-27 | 水素吸蔵合金電極 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0582125A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5532076A (en) * | 1993-04-20 | 1996-07-02 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Hydrogen storage alloy and electrode therefrom |
| US5541018A (en) * | 1992-04-13 | 1996-07-30 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Hydrogen storing alloy electrode |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH02179836A (ja) * | 1988-12-29 | 1990-07-12 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 水素吸蔵合金の製造法および電極 |
-
1992
- 1992-03-27 JP JP4070704A patent/JPH0582125A/ja active Pending
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH02179836A (ja) * | 1988-12-29 | 1990-07-12 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 水素吸蔵合金の製造法および電極 |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5541018A (en) * | 1992-04-13 | 1996-07-30 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Hydrogen storing alloy electrode |
| US5532076A (en) * | 1993-04-20 | 1996-07-02 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Hydrogen storage alloy and electrode therefrom |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US5149383A (en) | Hydrogen storage alloy electrode | |
| EP0506084B1 (en) | A hydrogen storage alloy and an electrode using the same | |
| JP2579072B2 (ja) | 水素吸蔵合金電極 | |
| JPH05287422A (ja) | 水素吸蔵合金電極 | |
| JPH0953136A (ja) | 水素吸蔵合金および水素吸蔵合金電極 | |
| JP2563638B2 (ja) | 水素吸蔵合金電極 | |
| JPH0765833A (ja) | 水素吸蔵合金電極 | |
| JPH0582125A (ja) | 水素吸蔵合金電極 | |
| JPH073365A (ja) | 水素吸蔵合金および水素吸蔵合金電極 | |
| JP3248762B2 (ja) | 水素吸蔵合金電極及びその製造方法 | |
| JP3352479B2 (ja) | 水素吸蔵合金電極及びその製造方法 | |
| JPH05343056A (ja) | 水素吸蔵合金電極 | |
| JPH0675398B2 (ja) | 密閉型アルカリ蓄電池 | |
| US5541018A (en) | Hydrogen storing alloy electrode | |
| JPH05343055A (ja) | 水素吸蔵合金電極 | |
| JPH0696763A (ja) | 水素吸蔵合金電極及びその製造方法 | |
| JPH05343054A (ja) | 水素吸蔵合金電極 | |
| JPH05347156A (ja) | 水素吸蔵合金電極 | |
| JPH06251769A (ja) | 水素吸蔵合金電極およびその製造法 | |
| JPH05343057A (ja) | 水素吸蔵合金電極 | |
| JPH06150918A (ja) | 水素吸蔵合金電極及びその製造方法 | |
| JPH08319529A (ja) | 水素吸蔵合金および水素吸蔵合金電極 | |
| JPH06140038A (ja) | 水素吸蔵合金電極 | |
| JPH0463240A (ja) | 水素吸蔵合金電極およびこれを用いた電池 | |
| JPH06145849A (ja) | 水素吸蔵合金電極 |