JPH06256093A - ニオブ酸リチウム単結晶薄膜 - Google Patents
ニオブ酸リチウム単結晶薄膜Info
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- JPH06256093A JPH06256093A JP6620293A JP6620293A JPH06256093A JP H06256093 A JPH06256093 A JP H06256093A JP 6620293 A JP6620293 A JP 6620293A JP 6620293 A JP6620293 A JP 6620293A JP H06256093 A JPH06256093 A JP H06256093A
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- lithium niobate
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 可視光領域での光損失が少なく、特にTMモ
ードの光伝搬特性に優れたニオブ酸リチウム単結晶薄膜
を提供すること。 【構成】 Li2O−B2O3−Nb2O5 系溶融体フラッ
クスを用い液相エピタキシャル法によりタンタル酸リチ
ウム単結晶基板の表面に格子整合されたニオブ酸リチウ
ム単結晶薄膜を形成し、この単結晶薄膜中にはホウ素が
含有されてなる。
ードの光伝搬特性に優れたニオブ酸リチウム単結晶薄膜
を提供すること。 【構成】 Li2O−B2O3−Nb2O5 系溶融体フラッ
クスを用い液相エピタキシャル法によりタンタル酸リチ
ウム単結晶基板の表面に格子整合されたニオブ酸リチウ
ム単結晶薄膜を形成し、この単結晶薄膜中にはホウ素が
含有されてなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光応用システムを構築
するために必要な電気光学効果、音響光学効果、非線形
光学効果等を用いた導波路型光デバイスを始めとする各
種光学用途に好適なニオブ酸リチウム(LiNbO3 )
単結晶薄膜に関し、特にタンタル酸リチウムなどのニオ
ブ酸リチウム単結晶とは基本組成を異にするヘテロ材料
からなるヘテロ基板上に格子整合された状態で形成され
るニオブ酸リチウム単結晶薄膜に関する。
するために必要な電気光学効果、音響光学効果、非線形
光学効果等を用いた導波路型光デバイスを始めとする各
種光学用途に好適なニオブ酸リチウム(LiNbO3 )
単結晶薄膜に関し、特にタンタル酸リチウムなどのニオ
ブ酸リチウム単結晶とは基本組成を異にするヘテロ材料
からなるヘテロ基板上に格子整合された状態で形成され
るニオブ酸リチウム単結晶薄膜に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、情報の多様化に伴い、大量の情報
を高速に様々な様式で交換可能な光通信システムや、こ
れらを記録再生する情報処理システムが必要とされ、こ
れに光技術を応用する試みが検討されている。また、光
計測分野においても、分解能の向上、電磁ノイズに対す
る安定性等から、光を用いた計測システムが検討されて
いる。このような光応用システムを構築してゆく為に
は、光源としての半導体レーザや、光路となる光ファイ
バーの他に、光マトリックススイッチ、光変調器、光フ
ィルター、光増幅器、第二高調波発生素子等の光デバイ
スが必要であり、更にこれらを集積化するには、導波路
型の光デバイスが必要となる。
を高速に様々な様式で交換可能な光通信システムや、こ
れらを記録再生する情報処理システムが必要とされ、こ
れに光技術を応用する試みが検討されている。また、光
計測分野においても、分解能の向上、電磁ノイズに対す
る安定性等から、光を用いた計測システムが検討されて
いる。このような光応用システムを構築してゆく為に
は、光源としての半導体レーザや、光路となる光ファイ
バーの他に、光マトリックススイッチ、光変調器、光フ
ィルター、光増幅器、第二高調波発生素子等の光デバイ
スが必要であり、更にこれらを集積化するには、導波路
型の光デバイスが必要となる。
【0003】そしてこのような導波路型光デバイス用の
材料として、ニオブ酸リチウム単結晶が電気光学効果、
音響光学効果、非線形光学効果等の各種の光学特性を備
えたものとして、特に注目を浴びている。このニオブ酸
リチウム単結晶の薄膜光導波路はTi拡散法やプロトン
交換法等によるものよりも結晶性に優れ、光損失も低い
という特性を備える。ところでこのニオブ酸リチウム単
結晶薄膜は、“オプトエレクトロニクス材料”電子通信
学会編 P.171〜(コロナ社 1983年 )に詳細に論じられ
ているように、液相エピタキシャル法(LPE法)によ
って製造するのが最も結晶性に優れ、好適であると言わ
れている。
材料として、ニオブ酸リチウム単結晶が電気光学効果、
音響光学効果、非線形光学効果等の各種の光学特性を備
えたものとして、特に注目を浴びている。このニオブ酸
リチウム単結晶の薄膜光導波路はTi拡散法やプロトン
交換法等によるものよりも結晶性に優れ、光損失も低い
という特性を備える。ところでこのニオブ酸リチウム単
結晶薄膜は、“オプトエレクトロニクス材料”電子通信
学会編 P.171〜(コロナ社 1983年 )に詳細に論じられ
ているように、液相エピタキシャル法(LPE法)によ
って製造するのが最も結晶性に優れ、好適であると言わ
れている。
【0004】そしてこのLPE法によりニオブ酸リチウ
ム単結晶薄膜を得るための一例として、例えば、本出願
人による特開平4−12095号公報に示されるよう
に、液相エピタキシャル成長用としてLi2O−V2O5
−Nb2O5 系溶融体フラックスを用い、これにタンタ
ル酸リチウム(LiTaO3) 単結晶基板を接触させ、
このタンタル酸リチウム単結晶基板上に液相エピタキシ
ャル成長により光導波路用のニオブ酸リチウム単結晶薄
膜を形成するものが知られている。
ム単結晶薄膜を得るための一例として、例えば、本出願
人による特開平4−12095号公報に示されるよう
に、液相エピタキシャル成長用としてLi2O−V2O5
−Nb2O5 系溶融体フラックスを用い、これにタンタ
ル酸リチウム(LiTaO3) 単結晶基板を接触させ、
このタンタル酸リチウム単結晶基板上に液相エピタキシ
ャル成長により光導波路用のニオブ酸リチウム単結晶薄
膜を形成するものが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このL
i2O−V2O5−Nb2O5 系溶融体フラックスを用いた
ものでは、溶融体フラックスからニオブ酸リチウム薄膜
中にV2O5(V3+イオン)が混入し、このV3+イオンに
よって光吸収、特に可視光領域での光吸収による伝搬損
失が増加し、このために光学特性としては未だ十分では
なかった。
i2O−V2O5−Nb2O5 系溶融体フラックスを用いた
ものでは、溶融体フラックスからニオブ酸リチウム薄膜
中にV2O5(V3+イオン)が混入し、このV3+イオンに
よって光吸収、特に可視光領域での光吸収による伝搬損
失が増加し、このために光学特性としては未だ十分では
なかった。
【0006】一方、可視光領域での光吸収を抑制する手
段として、日立金属(株)が1992年(平成4年)秋季第
53回応用物理学会学術講演会においてニオブ酸リチウ
ム基板(LiNbO3基板)上にLi2O−B2O3−Nb
2O5系溶融体フラックスによるLPE法によりニオブ酸
リチウム薄膜を形成したものを発表した。またソニー
(株)の山田氏等による Appl. Phys. Lett., Vol.61,
No.24, pp.2848(1992)には、MgO拡散ニオブ酸リチウ
ム基板をLi2O3−B2O3−Nb2O5系溶融体フラック
スに接触させ、LPE法によりニオブ酸リチウム単結晶
薄膜を形成した例が記載されている。これらの例はいず
れもニオブ酸リチウム単結晶薄膜中にVイオンが含まれ
ないようにし(代わりにBイオンを含有させる)、これ
により光吸収を抑え、光導波損失の低減を図ったもので
ある。
段として、日立金属(株)が1992年(平成4年)秋季第
53回応用物理学会学術講演会においてニオブ酸リチウ
ム基板(LiNbO3基板)上にLi2O−B2O3−Nb
2O5系溶融体フラックスによるLPE法によりニオブ酸
リチウム薄膜を形成したものを発表した。またソニー
(株)の山田氏等による Appl. Phys. Lett., Vol.61,
No.24, pp.2848(1992)には、MgO拡散ニオブ酸リチウ
ム基板をLi2O3−B2O3−Nb2O5系溶融体フラック
スに接触させ、LPE法によりニオブ酸リチウム単結晶
薄膜を形成した例が記載されている。これらの例はいず
れもニオブ酸リチウム単結晶薄膜中にVイオンが含まれ
ないようにし(代わりにBイオンを含有させる)、これ
により光吸収を抑え、光導波損失の低減を図ったもので
ある。
【0007】しかしながら、これらはいずれもニオブ酸
リチウム単結晶基板上にニオブ酸リチウム単結晶薄膜を
形成するもので、ここに用いられる基板は、ニオブ酸リ
チウム単結晶薄膜の結晶成長面がこのニオブ酸リチウム
単結晶と同材質の、いわゆるホモ基板(ニオブ酸リチウ
ム単結晶に異種元素を添加したものも含む)であって、
このホモ基板上にニオブ酸リチウム薄膜を形成するもの
である。したがって、ニオブ酸リチウム単結晶基板中に
MgOを含有させて屈折率を下げることにより薄膜の屈
折率(n1)>基板の屈折率(n2)を保つようにしてお
り、そのために基板にドープしたMgOは、基板の常
光屈折率を下げるのでTEモードは伝搬するものの、異
常光屈折率を変化させないのでTMモードは伝搬しな
い、薄膜中にMgOをドープできない為耐光損傷性の
向上が図れない等の問題があった。
リチウム単結晶基板上にニオブ酸リチウム単結晶薄膜を
形成するもので、ここに用いられる基板は、ニオブ酸リ
チウム単結晶薄膜の結晶成長面がこのニオブ酸リチウム
単結晶と同材質の、いわゆるホモ基板(ニオブ酸リチウ
ム単結晶に異種元素を添加したものも含む)であって、
このホモ基板上にニオブ酸リチウム薄膜を形成するもの
である。したがって、ニオブ酸リチウム単結晶基板中に
MgOを含有させて屈折率を下げることにより薄膜の屈
折率(n1)>基板の屈折率(n2)を保つようにしてお
り、そのために基板にドープしたMgOは、基板の常
光屈折率を下げるのでTEモードは伝搬するものの、異
常光屈折率を変化させないのでTMモードは伝搬しな
い、薄膜中にMgOをドープできない為耐光損傷性の
向上が図れない等の問題があった。
【0008】したがって、これまで導波路型デバイスと
して可視光領域での伝搬損失が低く、耐光損傷性にも優
れ、かつTE及びTMモードのいずれの導波光も損失無
く伝搬させることの出来るニオブ酸リチウム薄膜は得ら
れていなかった。そこで本発明者等はこのような問題点
を解決するために種々研究した結果、Li2O3−B2O3
−Nb2O5系溶融体フラックスを用いて、タンタル酸リ
チウム等のニオブ酸リチウム単結晶とは基本的材質を異
にする六方晶構造のヘテロ単結晶基板上に格子整合させ
た状態で形成したニオブ酸リチウム薄膜中に適当量のホ
ウ素を含有させることにより、主に可視光領域での光学
特性に極めて優れたニオブ酸リチウム単結晶薄膜が得ら
れることを新規に知見し、本発明を完成するに至ったも
のである。
して可視光領域での伝搬損失が低く、耐光損傷性にも優
れ、かつTE及びTMモードのいずれの導波光も損失無
く伝搬させることの出来るニオブ酸リチウム薄膜は得ら
れていなかった。そこで本発明者等はこのような問題点
を解決するために種々研究した結果、Li2O3−B2O3
−Nb2O5系溶融体フラックスを用いて、タンタル酸リ
チウム等のニオブ酸リチウム単結晶とは基本的材質を異
にする六方晶構造のヘテロ単結晶基板上に格子整合させ
た状態で形成したニオブ酸リチウム薄膜中に適当量のホ
ウ素を含有させることにより、主に可視光領域での光学
特性に極めて優れたニオブ酸リチウム単結晶薄膜が得ら
れることを新規に知見し、本発明を完成するに至ったも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係るニオブ酸リ
チウム単結晶薄膜は、ニオブ酸リチウム単結晶とは基本
組成を異にするヘテロ材料からなるヘテロ基板上に格子
整合された状態で形成されたニオブ酸リチウム単結晶薄
膜であって、該ニオブ酸リチウム単結晶薄膜中にはホウ
素が含有されてなることを要旨とするものである。
チウム単結晶薄膜は、ニオブ酸リチウム単結晶とは基本
組成を異にするヘテロ材料からなるヘテロ基板上に格子
整合された状態で形成されたニオブ酸リチウム単結晶薄
膜であって、該ニオブ酸リチウム単結晶薄膜中にはホウ
素が含有されてなることを要旨とするものである。
【0010】ここにヘテロ基板は、六方晶構造を有する
単結晶基板であることが望ましい。例えば、サファイア
(Al2O3),石英(SiO2),ZnO,MgO,G
d3Ga5O12 なども酸素原子の位置によって六方晶と
同構造を採る方位があるため使用できるが、特にタンタ
ル酸リチウム基板の結晶系が、ニオブ酸リチウム単結晶
に類似しており、エピタキシャル成長させやすく、さら
に品質のよいものが市販されていて安定して入手できる
等の点で有利である。図1にはその1例としてタンタル
酸リチウム単結晶基板上にニオブ酸リチウム単結晶薄膜
をLPE法により形成したものの電子顕微鏡写真を示し
ている。
単結晶基板であることが望ましい。例えば、サファイア
(Al2O3),石英(SiO2),ZnO,MgO,G
d3Ga5O12 なども酸素原子の位置によって六方晶と
同構造を採る方位があるため使用できるが、特にタンタ
ル酸リチウム基板の結晶系が、ニオブ酸リチウム単結晶
に類似しており、エピタキシャル成長させやすく、さら
に品質のよいものが市販されていて安定して入手できる
等の点で有利である。図1にはその1例としてタンタル
酸リチウム単結晶基板上にニオブ酸リチウム単結晶薄膜
をLPE法により形成したものの電子顕微鏡写真を示し
ている。
【0011】また、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜は、前
記ヘテロ基板の(0001)結晶面に形成されることが望まし
い。図2に示すようにこの基板の(0001)面は、六方晶構
造のc軸に垂直な面を指すが、ニオブ酸リチウム単結晶
薄膜の結晶成長面として、六方晶基板の(0001)面はa軸
のみで構成されるため、a軸の格子定数を変えるだけで
ニオブ酸リチウム単結晶薄膜と格子整合させることが容
易にできる。本発明に係るニオブ酸リチウム単結晶薄膜
はニオブ酸リチウム単結晶薄膜とニオブ酸リチウムに対
してヘテロな六方晶構造を有するヘテロ基板とが格子整
合されることによりそのヘテロ基板と単結晶薄膜とが一
体化し、微小クラックや結晶格子の歪や欠陥などが極め
て少ない、結晶性に優れた高品質の膜が得られる。
記ヘテロ基板の(0001)結晶面に形成されることが望まし
い。図2に示すようにこの基板の(0001)面は、六方晶構
造のc軸に垂直な面を指すが、ニオブ酸リチウム単結晶
薄膜の結晶成長面として、六方晶基板の(0001)面はa軸
のみで構成されるため、a軸の格子定数を変えるだけで
ニオブ酸リチウム単結晶薄膜と格子整合させることが容
易にできる。本発明に係るニオブ酸リチウム単結晶薄膜
はニオブ酸リチウム単結晶薄膜とニオブ酸リチウムに対
してヘテロな六方晶構造を有するヘテロ基板とが格子整
合されることによりそのヘテロ基板と単結晶薄膜とが一
体化し、微小クラックや結晶格子の歪や欠陥などが極め
て少ない、結晶性に優れた高品質の膜が得られる。
【0012】さらにニオブ酸リチウム単結晶薄膜中に
は、ホウ素が5〜1000ppm含有されているのが望ましい。
このホウ素の含有量が 1000ppmを越える場合は、ニオブ
酸リチウム単結晶薄膜の光学的特性が低下し、また5ppm
より低い場合には、可視光域において光損傷が発生す
る。そしてホウ素は、三価の陽イオン(B3+)の状態で
薄膜中に含有されていることがその後の結合状態が最も
安定していて好ましい。ニオブ酸リチウム薄膜中にバナ
ジウムに代えてホウ素が含有されることにより、このホ
ウ素自身が耐光損傷性を増す働きを有するばかりでな
く、ホウ素が結晶格子中に固溶されるため光損傷や可視
光吸収の原因となる不純物元素のニオブ酸リチウム薄膜
中への混入を回避でき、したがって光損傷や可視光吸収
等が生じないものと思われる。
は、ホウ素が5〜1000ppm含有されているのが望ましい。
このホウ素の含有量が 1000ppmを越える場合は、ニオブ
酸リチウム単結晶薄膜の光学的特性が低下し、また5ppm
より低い場合には、可視光域において光損傷が発生す
る。そしてホウ素は、三価の陽イオン(B3+)の状態で
薄膜中に含有されていることがその後の結合状態が最も
安定していて好ましい。ニオブ酸リチウム薄膜中にバナ
ジウムに代えてホウ素が含有されることにより、このホ
ウ素自身が耐光損傷性を増す働きを有するばかりでな
く、ホウ素が結晶格子中に固溶されるため光損傷や可視
光吸収の原因となる不純物元素のニオブ酸リチウム薄膜
中への混入を回避でき、したがって光損傷や可視光吸収
等が生じないものと思われる。
【0013】さらにまたニオブ酸リチウム単結晶薄膜の
a軸の格子定数は、ヘテロ基板のa軸の格子定数の99.8
1〜100.07%の範囲内であるのがよく、特に99.92〜100.
03%の範囲が好適である。例えば、ヘテロ基板の格子定
数が、5.153A である場合、ニオブ酸リチウム単結晶薄
膜の格子定数は、5.150〜5.155Aの範囲内ということに
なる。尚、ここで格子定数の単位「A」は「オングスト
ローム」を意味し、以下単に「A」と表記する。かくし
てこの格子定数の範囲を外れた場合、基板とニオブ酸リ
チウム単結晶薄膜の格子定数を一致させ難く、光学材料
として使用可能な光学特性の優れたニオブ酸リチウム単
結晶薄膜を充分に厚く形成することができないことにな
る。
a軸の格子定数は、ヘテロ基板のa軸の格子定数の99.8
1〜100.07%の範囲内であるのがよく、特に99.92〜100.
03%の範囲が好適である。例えば、ヘテロ基板の格子定
数が、5.153A である場合、ニオブ酸リチウム単結晶薄
膜の格子定数は、5.150〜5.155Aの範囲内ということに
なる。尚、ここで格子定数の単位「A」は「オングスト
ローム」を意味し、以下単に「A」と表記する。かくし
てこの格子定数の範囲を外れた場合、基板とニオブ酸リ
チウム単結晶薄膜の格子定数を一致させ難く、光学材料
として使用可能な光学特性の優れたニオブ酸リチウム単
結晶薄膜を充分に厚く形成することができないことにな
る。
【0014】尚、ヘテロ基板のa軸の格子定数が、5.12
8〜5.173Aの範囲で適用できることが各種実験でわかっ
ている。上記範囲は基板上に形成されるニオブ酸リチウ
ムのa軸の格子定数の最大可変範囲であり、上記範囲を
外れた場合ニオブ酸リチウム以外の結晶が析出してしま
う。このため、基板のa軸の格子定数は上記範囲内であ
ることが望ましい。また、その形状も平板状に限らず、
棒状・繊維状・バルク状などの基体であっても構わな
い。基板のニオブ酸リチウム単結晶薄膜形成面の面粗度
は、JIS B0601、RMAX=10〜1000Aであることが望まし
い。 RMAXの値を10Aより小さくすることは極めて困難
であり、またRMAX の値が1000Aより大きくなると、ニ
オブ酸リチウム単結晶薄膜の結晶性が低下する。
8〜5.173Aの範囲で適用できることが各種実験でわかっ
ている。上記範囲は基板上に形成されるニオブ酸リチウ
ムのa軸の格子定数の最大可変範囲であり、上記範囲を
外れた場合ニオブ酸リチウム以外の結晶が析出してしま
う。このため、基板のa軸の格子定数は上記範囲内であ
ることが望ましい。また、その形状も平板状に限らず、
棒状・繊維状・バルク状などの基体であっても構わな
い。基板のニオブ酸リチウム単結晶薄膜形成面の面粗度
は、JIS B0601、RMAX=10〜1000Aであることが望まし
い。 RMAXの値を10Aより小さくすることは極めて困難
であり、またRMAX の値が1000Aより大きくなると、ニ
オブ酸リチウム単結晶薄膜の結晶性が低下する。
【0015】また、前記基板の薄膜結晶成長面は、光学
研磨あるいは化学エッチングし、さらにエッジを面取り
しておくとよい。エッジが面取りされていない場合、エ
ッジ部分に微細なきずができ、熱衝撃でクラックが発生
することがある。面取りは、R面、C面いずれでもよ
い。前記基板は、厚さ 0.5〜2.0mmのものを用いる。0.5
mmより薄いとクラックが発生しやすく、 2.0mmより厚い
基板は、焦電効果(加熱による放電効果)が問題とな
り、加熱や研磨により帯電するため、研磨屑などが付着
してスクラッチが発生し易い。
研磨あるいは化学エッチングし、さらにエッジを面取り
しておくとよい。エッジが面取りされていない場合、エ
ッジ部分に微細なきずができ、熱衝撃でクラックが発生
することがある。面取りは、R面、C面いずれでもよ
い。前記基板は、厚さ 0.5〜2.0mmのものを用いる。0.5
mmより薄いとクラックが発生しやすく、 2.0mmより厚い
基板は、焦電効果(加熱による放電効果)が問題とな
り、加熱や研磨により帯電するため、研磨屑などが付着
してスクラッチが発生し易い。
【0016】またニオブ酸リチウム単結晶薄膜中には0.
02〜10.0モル%の範囲のナトリウム及び/又は 0.8〜1
0.8モル%の範囲のマグネシウムを含有しているのが望
ましい。ナトリウムをニオブ酸リチウム単結晶薄膜に含
有させる場合その含有量は、ニオブ酸リチウム単結晶に
対して0.02〜10.0モル%、好ましくは 0.05〜5.0モル%
の範囲が望ましい。ナトリウムの含有量が0.02モル%よ
り少ない場合は、タンタル酸リチウム基板と格子整合で
きるほど格子定数が大きくならず、また10.0モル%を越
える場合は、逆に格子定数が大きくなりすぎ、いずれの
場合もタンタル酸リチウム基板とニオブ酸リチウム単結
晶との格子整合が得られない。
02〜10.0モル%の範囲のナトリウム及び/又は 0.8〜1
0.8モル%の範囲のマグネシウムを含有しているのが望
ましい。ナトリウムをニオブ酸リチウム単結晶薄膜に含
有させる場合その含有量は、ニオブ酸リチウム単結晶に
対して0.02〜10.0モル%、好ましくは 0.05〜5.0モル%
の範囲が望ましい。ナトリウムの含有量が0.02モル%よ
り少ない場合は、タンタル酸リチウム基板と格子整合で
きるほど格子定数が大きくならず、また10.0モル%を越
える場合は、逆に格子定数が大きくなりすぎ、いずれの
場合もタンタル酸リチウム基板とニオブ酸リチウム単結
晶との格子整合が得られない。
【0017】また、マグネシウムを含有させる場合その
含有量はニオブ酸リチウム単結晶に対して0.8 〜10.8モ
ル%、好ましくは0.5〜9.0モル%の範囲であることが望
ましい。マグネシウムの含有量が 0.8モル%より少ない
場合は、光損傷を防止する効果が不充分であり、10.8モ
ル%を越える場合は、ニオブ酸マグネシウム系の結晶が
析出してしまう。本発明において、ニオブ酸リチウム単
結晶薄膜とタンタル酸リチウム基板を格子整合させる手
段は特に限定されるものではないが、一般にニオブ酸リ
チウムの結晶構造のa軸方向の格子定数は、5.148A で
あるのに対し、タンタル酸リチウムのa軸方向の格子定
数は、5.154A 程度であってニオブ酸リチウム単結晶薄
膜の方がやや小さい値であるため、ニオブ酸リチウム単
結晶薄膜に異種元素を含有させて格子定数を大きくする
ことにより有利に格子整合させることができる。
含有量はニオブ酸リチウム単結晶に対して0.8 〜10.8モ
ル%、好ましくは0.5〜9.0モル%の範囲であることが望
ましい。マグネシウムの含有量が 0.8モル%より少ない
場合は、光損傷を防止する効果が不充分であり、10.8モ
ル%を越える場合は、ニオブ酸マグネシウム系の結晶が
析出してしまう。本発明において、ニオブ酸リチウム単
結晶薄膜とタンタル酸リチウム基板を格子整合させる手
段は特に限定されるものではないが、一般にニオブ酸リ
チウムの結晶構造のa軸方向の格子定数は、5.148A で
あるのに対し、タンタル酸リチウムのa軸方向の格子定
数は、5.154A 程度であってニオブ酸リチウム単結晶薄
膜の方がやや小さい値であるため、ニオブ酸リチウム単
結晶薄膜に異種元素を含有させて格子定数を大きくする
ことにより有利に格子整合させることができる。
【0018】ニオブ酸リチウム単結晶薄膜とタンタル酸
リチウム基板を格子整合させるための異種元素として
は、ナトリウム、マグネシウムのほかに、銀、カルシウ
ム、コバルト、ジルコン、カドミウム、タンタル、スカ
ンジウム、錫等が挙げられる。その中で特に、ナトリウ
ムとマグネシウムのイオン又は原子は、ニオブ酸リチウ
ムの結晶格子に対する置換あるいはドープにより、ニオ
ブ酸リチウムの格子定数(a軸)を大きくする効果を有
するため、ナトリウムとマグネシウムの組成を調整する
ことにより、容易に前記タンタル酸リチウム単結晶等の
a軸の格子定数がニオブ酸リチウム単結晶より大きな基
板とニオブ酸リチウム単結晶との格子整合を得ることが
できる。さらにナトリウムやマグネシウムは光学特性を
何らそこなうことがないだけでなく、マグネシウムにつ
いては光学損傷を防止するという重要な効果も有する。
リチウム基板を格子整合させるための異種元素として
は、ナトリウム、マグネシウムのほかに、銀、カルシウ
ム、コバルト、ジルコン、カドミウム、タンタル、スカ
ンジウム、錫等が挙げられる。その中で特に、ナトリウ
ムとマグネシウムのイオン又は原子は、ニオブ酸リチウ
ムの結晶格子に対する置換あるいはドープにより、ニオ
ブ酸リチウムの格子定数(a軸)を大きくする効果を有
するため、ナトリウムとマグネシウムの組成を調整する
ことにより、容易に前記タンタル酸リチウム単結晶等の
a軸の格子定数がニオブ酸リチウム単結晶より大きな基
板とニオブ酸リチウム単結晶との格子整合を得ることが
できる。さらにナトリウムやマグネシウムは光学特性を
何らそこなうことがないだけでなく、マグネシウムにつ
いては光学損傷を防止するという重要な効果も有する。
【0019】本発明のニオブ酸リチウム単結晶薄膜の製
造方法としては、液相エピタキシャル成長法、スパッタ
法、蒸着法、ゾルゲル法などがあるが、特に液相エピタ
キシャル成長法が好適である。これにより結晶性に優れ
た均質な膜が得やすく、光伝搬損失が少なく光導波路と
して好適な、しかもニオブ酸リチウム単結晶の非線形光
学効果、電気光学効果、音響光学効果などを充分生かせ
る優れた特性を持ったニオブ酸リチウム単結晶薄膜が得
られる。前記液相エピタキシャル成長法としては、基板
としてタンタル酸リチウム単結晶を使用した場合、Na
2O,Li2O,B2O3,Nb2O5,MgOなどからなる
溶融体フラックスを用いて、ニオブ酸リチウム単結晶薄
膜のa軸の格子定数をタンタル酸リチウム単結晶基板の
a軸の格子定数に整合させながらそのタンタル酸リチウ
ム単結晶基板上にニオブ酸リチウム単結晶薄膜を結晶成
長させる方法が採られる。
造方法としては、液相エピタキシャル成長法、スパッタ
法、蒸着法、ゾルゲル法などがあるが、特に液相エピタ
キシャル成長法が好適である。これにより結晶性に優れ
た均質な膜が得やすく、光伝搬損失が少なく光導波路と
して好適な、しかもニオブ酸リチウム単結晶の非線形光
学効果、電気光学効果、音響光学効果などを充分生かせ
る優れた特性を持ったニオブ酸リチウム単結晶薄膜が得
られる。前記液相エピタキシャル成長法としては、基板
としてタンタル酸リチウム単結晶を使用した場合、Na
2O,Li2O,B2O3,Nb2O5,MgOなどからなる
溶融体フラックスを用いて、ニオブ酸リチウム単結晶薄
膜のa軸の格子定数をタンタル酸リチウム単結晶基板の
a軸の格子定数に整合させながらそのタンタル酸リチウ
ム単結晶基板上にニオブ酸リチウム単結晶薄膜を結晶成
長させる方法が採られる。
【0020】前記Li2O、B2O3、Nb2O5の組成範
囲は、図3に示したLi2O−B2O3−Nb2O5の3成
分系の三角図において、A(88.90,2.22,8.88)、B
(55.00,43.00,2.00)、C(46.50,51.50,2.00)、
D(11.11,80.00,8.89)、E(37.50,5.00,57.50)
の5組成点で囲まれる組成領域内にあり、なおかつ前記
Na2Oの組成範囲はモル比でNa2O/Li2Oが0.1/
99.9〜50.0/50.0、あるいはMgOの組成範囲は、それ
ぞれモル比でMgO/ニオブ酸リチウムが、0.1/99.9
〜25.0/75.0を満たす組成範囲内にあることが望まし
い。溶融体中のLi2O、B2O3及びNb2O5は、フラ
ックスとして作用してニオブ酸リチウム単結晶の液相エ
ピタキシャル成長を実現できる。
囲は、図3に示したLi2O−B2O3−Nb2O5の3成
分系の三角図において、A(88.90,2.22,8.88)、B
(55.00,43.00,2.00)、C(46.50,51.50,2.00)、
D(11.11,80.00,8.89)、E(37.50,5.00,57.50)
の5組成点で囲まれる組成領域内にあり、なおかつ前記
Na2Oの組成範囲はモル比でNa2O/Li2Oが0.1/
99.9〜50.0/50.0、あるいはMgOの組成範囲は、それ
ぞれモル比でMgO/ニオブ酸リチウムが、0.1/99.9
〜25.0/75.0を満たす組成範囲内にあることが望まし
い。溶融体中のLi2O、B2O3及びNb2O5は、フラ
ックスとして作用してニオブ酸リチウム単結晶の液相エ
ピタキシャル成長を実現できる。
【0021】Li2O、B2O3、Nb2O5 の組成範囲と
しては、上記A〜Eの5組成点で囲まれる組成領域内に
することにより、ナトリウムとマグネシウムによるニオ
ブ酸リチウム単結晶薄膜とタンタル酸リチウム基板との
格子整合が容易になり、光学的特性が優れた、特に光伝
搬損失が低く、良質なニオブ酸リチウム単結晶薄膜が得
られる。そして特に上記組成範囲の中でも、F(47.6
4,46.12,6.24),G(27.01,64.69,8.30),H(3
6.71,37.97,25.32),I(44.05,32.97,22.98)の
4組成点で囲まれる範囲が好適である。
しては、上記A〜Eの5組成点で囲まれる組成領域内に
することにより、ナトリウムとマグネシウムによるニオ
ブ酸リチウム単結晶薄膜とタンタル酸リチウム基板との
格子整合が容易になり、光学的特性が優れた、特に光伝
搬損失が低く、良質なニオブ酸リチウム単結晶薄膜が得
られる。そして特に上記組成範囲の中でも、F(47.6
4,46.12,6.24),G(27.01,64.69,8.30),H(3
6.71,37.97,25.32),I(44.05,32.97,22.98)の
4組成点で囲まれる範囲が好適である。
【0022】また、ナトリウムとマグネシウムは、ニオ
ブ酸リチウム単結晶薄膜に含有させることによりニオブ
酸リチウム単結晶薄膜のa軸の格子定数が大きくなり、
ニオブ酸リチウム単結晶薄膜のa軸の格子定数をタンタ
ル酸リチウム基板のa軸の格子定数に合わせることがで
き、厚い膜厚を有するニオブ酸リチウム単結晶薄膜を得
ることができる。ナトリウム、マグネシウムの含有によ
りニオブ酸リチウム単結晶薄膜のa軸の格子定数が大き
くなるのは、ナトリウム、マグネシウムのイオンあるい
は原子がニオブ酸リチウム結晶格子に拡散(ドープ)さ
れるか、あるいはニオブ酸リチウム結晶格子の構成イオ
ンあるいは原子と置換されるためであると思われる。
ブ酸リチウム単結晶薄膜に含有させることによりニオブ
酸リチウム単結晶薄膜のa軸の格子定数が大きくなり、
ニオブ酸リチウム単結晶薄膜のa軸の格子定数をタンタ
ル酸リチウム基板のa軸の格子定数に合わせることがで
き、厚い膜厚を有するニオブ酸リチウム単結晶薄膜を得
ることができる。ナトリウム、マグネシウムの含有によ
りニオブ酸リチウム単結晶薄膜のa軸の格子定数が大き
くなるのは、ナトリウム、マグネシウムのイオンあるい
は原子がニオブ酸リチウム結晶格子に拡散(ドープ)さ
れるか、あるいはニオブ酸リチウム結晶格子の構成イオ
ンあるいは原子と置換されるためであると思われる。
【0023】また、Na2O の組成割合が、上記モル比
の範囲から外れた場合、タンタル酸リチウム基板とニオ
ブ酸リチウム単結晶薄膜を格子整合させることが困難で
ある。Na2Oの組成割合は、モル比でNa2O/Li2
Oが、1.0/99.0〜10.0/90.0を満たす範囲であると更
に良い。また、MgOの組成割合が上記モル比の範囲よ
り低い場合は、Mgの光損傷防止効果が不充分で、上記
範囲よりMgOの割合が高い場合は、ニオブ酸マグネシ
ウムの結晶が析出して、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜が
得られないこととなる。MgOの組成割合は、モル比で
MgO/ニオブ酸リチウム が、5.0/95.0〜 9.0/91.0
を満たす範囲であると更に良い。
の範囲から外れた場合、タンタル酸リチウム基板とニオ
ブ酸リチウム単結晶薄膜を格子整合させることが困難で
ある。Na2Oの組成割合は、モル比でNa2O/Li2
Oが、1.0/99.0〜10.0/90.0を満たす範囲であると更
に良い。また、MgOの組成割合が上記モル比の範囲よ
り低い場合は、Mgの光損傷防止効果が不充分で、上記
範囲よりMgOの割合が高い場合は、ニオブ酸マグネシ
ウムの結晶が析出して、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜が
得られないこととなる。MgOの組成割合は、モル比で
MgO/ニオブ酸リチウム が、5.0/95.0〜 9.0/91.0
を満たす範囲であると更に良い。
【0024】本発明における原料組成物は、その酸化物
としての組成割合が、前記組成範囲内になるように選択
されるが、原料成分としては酸化物、もしくは加熱によ
り酸化物に変化する化合物が望ましく、例えばNa2C
O3、Nb2O5、Li2CO3、B2O3、MgOの組成物
などの他に、NaNbO3、NaBO2、 LiNbO3、
LiBO2なども使用できる。前記原料成分は800〜 130
0℃で加熱溶融され、また、前記加熱溶融は空気雰囲気
下あるいは酸化雰囲気下で行うことが望ましい。LPE
法による単結晶薄膜育成のための温度は、800〜 1250℃
であることが望ましい。ニオブ酸リチウムの融点はおよ
そ1250℃であり、これ以上の温度では、結晶が析出せ
ず、また、溶融剤(Li2O−B2O3-Nb2O5)の融点
である 800℃より低い温度では、原料を溶融液とするこ
とができない。
としての組成割合が、前記組成範囲内になるように選択
されるが、原料成分としては酸化物、もしくは加熱によ
り酸化物に変化する化合物が望ましく、例えばNa2C
O3、Nb2O5、Li2CO3、B2O3、MgOの組成物
などの他に、NaNbO3、NaBO2、 LiNbO3、
LiBO2なども使用できる。前記原料成分は800〜 130
0℃で加熱溶融され、また、前記加熱溶融は空気雰囲気
下あるいは酸化雰囲気下で行うことが望ましい。LPE
法による単結晶薄膜育成のための温度は、800〜 1250℃
であることが望ましい。ニオブ酸リチウムの融点はおよ
そ1250℃であり、これ以上の温度では、結晶が析出せ
ず、また、溶融剤(Li2O−B2O3-Nb2O5)の融点
である 800℃より低い温度では、原料を溶融液とするこ
とができない。
【0025】また、前記溶融体は、液相エピタキシャル
成長させる前に6〜96時間攪拌しておくことが望まし
い。攪拌時間が短い場合、溶融体中に結晶核が残存し、
この結晶核を中心に結晶成長するため、ニオブ酸リチウ
ム単結晶薄膜の表面に凹凸が発生し結晶性が低下するこ
とがある。
成長させる前に6〜96時間攪拌しておくことが望まし
い。攪拌時間が短い場合、溶融体中に結晶核が残存し、
この結晶核を中心に結晶成長するため、ニオブ酸リチウ
ム単結晶薄膜の表面に凹凸が発生し結晶性が低下するこ
とがある。
【0026】次にこの加熱溶融体を0.5〜300℃/時の速
度で冷却して過冷却状態とし(通常は1100℃位の温度で
加熱溶融し、60℃/時位の冷却速度で930〜950℃まで過
冷却している。)、しかる後この溶融体中に基板を回転
させながら浸漬し、この回転状態で基板上にニオブ酸リ
チウムの単結晶薄膜を結晶成長により育成させるもので
ある。育成の際には、タンタル酸リチウム基板を回転さ
せることにより均一な膜厚の結晶ができ、また安定した
光学特性のものが得られることとなる。回転は水平状態
にて行われ、その回転速度は、 5〜150rpmが一般に選択
される。そして所定時間経過後、溶融体中よりその基板
を取り出し、余分のフラックスを取り除いてから冷却す
る。0.5〜300℃/時の速度で冷却し、 400℃からは指数
関数的に冷却させるのがよい。
度で冷却して過冷却状態とし(通常は1100℃位の温度で
加熱溶融し、60℃/時位の冷却速度で930〜950℃まで過
冷却している。)、しかる後この溶融体中に基板を回転
させながら浸漬し、この回転状態で基板上にニオブ酸リ
チウムの単結晶薄膜を結晶成長により育成させるもので
ある。育成の際には、タンタル酸リチウム基板を回転さ
せることにより均一な膜厚の結晶ができ、また安定した
光学特性のものが得られることとなる。回転は水平状態
にて行われ、その回転速度は、 5〜150rpmが一般に選択
される。そして所定時間経過後、溶融体中よりその基板
を取り出し、余分のフラックスを取り除いてから冷却す
る。0.5〜300℃/時の速度で冷却し、 400℃からは指数
関数的に冷却させるのがよい。
【0027】また、タンタル酸リチウム基板のキュリー
点の温度では、一定時間温度を保つか、0.1〜5℃/分の
速度で冷却させることが望ましい。これよりキュリー点
における結晶の相転移に伴うクラックの発生を防止でき
る。タンタル酸リチウム基板のキューリー点は、一般に
は650℃である。本発明においては基板と溶融体との接
触時間及び溶融体の温度を適当に選択することにより、
基板上に析出するニオブ酸リチウム単結晶薄膜の厚みを
制御することができる。通常ニオブ酸リチウム単結晶薄
膜の成長速度は、0.01〜1.0μm/分が望ましい。これ以
上成長速度が速い場合、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜に
うねりが発生することがあり、また、これより成長速度
が遅い場合、薄膜の育成に時間がかかる。
点の温度では、一定時間温度を保つか、0.1〜5℃/分の
速度で冷却させることが望ましい。これよりキュリー点
における結晶の相転移に伴うクラックの発生を防止でき
る。タンタル酸リチウム基板のキューリー点は、一般に
は650℃である。本発明においては基板と溶融体との接
触時間及び溶融体の温度を適当に選択することにより、
基板上に析出するニオブ酸リチウム単結晶薄膜の厚みを
制御することができる。通常ニオブ酸リチウム単結晶薄
膜の成長速度は、0.01〜1.0μm/分が望ましい。これ以
上成長速度が速い場合、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜に
うねりが発生することがあり、また、これより成長速度
が遅い場合、薄膜の育成に時間がかかる。
【0028】液相エピタキシャル成長によりヘテロ基板
状にニオブ酸リチウム単結晶薄膜を形成した後、ニオブ
酸リチウム単結晶薄膜の表面からフラックスを除去して
膜厚が不均一になることを避けるようにする。基板に形
成されたニオブ酸リチウム単結晶薄膜を 100〜10000rpm
で回転させることによりフラックスを飛散させて除去す
るとよい。さらに、本発明によるニオブ酸リチウム単結
晶薄膜にナトリウム、マグネシウム、銀、カルシウム、
コバルト、ジルコン、カドミウム、タンタル、スカンジ
ウム、ストロンチウム、錫、水素、ランタン、ネオジ
ム、ホルミウム、エルビウムの中から選ばれる、少なく
とも1つの元素を含有させることで、薄膜の屈折率、耐
光損傷性、電気光学効果、音響光学効果、非線形光学効
果、蛍光発光等の光学特性を自由に調整できる。これら
の元素は、光損傷や光吸収を起こしにくいので本発明に
適用できる。
状にニオブ酸リチウム単結晶薄膜を形成した後、ニオブ
酸リチウム単結晶薄膜の表面からフラックスを除去して
膜厚が不均一になることを避けるようにする。基板に形
成されたニオブ酸リチウム単結晶薄膜を 100〜10000rpm
で回転させることによりフラックスを飛散させて除去す
るとよい。さらに、本発明によるニオブ酸リチウム単結
晶薄膜にナトリウム、マグネシウム、銀、カルシウム、
コバルト、ジルコン、カドミウム、タンタル、スカンジ
ウム、ストロンチウム、錫、水素、ランタン、ネオジ
ム、ホルミウム、エルビウムの中から選ばれる、少なく
とも1つの元素を含有させることで、薄膜の屈折率、耐
光損傷性、電気光学効果、音響光学効果、非線形光学効
果、蛍光発光等の光学特性を自由に調整できる。これら
の元素は、光損傷や光吸収を起こしにくいので本発明に
適用できる。
【0029】ところで、光学デバイスの構成材料にニオ
ブ酸リチウムやタンタル酸リチウム単結晶を使用するた
めには、前記ニオブ酸リチウムやタンタル酸リチウム単
結晶が、電気光学効果、非線形光学効果など光学的に有
用な諸特性を有することが必要であり、そのためその製
造工程にて、結晶をキュリー点以上の温度に加熱して電
界をかけ、結晶をポーリング(分極)させなければなら
ない。そして、異種元素を含有させたニオブ酸リチウム
やタンタル酸リチウムなどの単結晶は容易にポーリング
できないことが知られている。しかしながら、本発明の
ニオブ酸リチウム単結晶薄膜は、基板であるタンタル酸
リチウムが分極反転により電気的に中和されていても常
に分極された状態にあり、極めて優れた電気光学効果、
非線形光学効果などの諸特性を示すため、ポーリング工
程を必要とせず、製造工程が簡単で、また従来困難とさ
れていた異種元素を含有させることが可能となったもの
である。
ブ酸リチウムやタンタル酸リチウム単結晶を使用するた
めには、前記ニオブ酸リチウムやタンタル酸リチウム単
結晶が、電気光学効果、非線形光学効果など光学的に有
用な諸特性を有することが必要であり、そのためその製
造工程にて、結晶をキュリー点以上の温度に加熱して電
界をかけ、結晶をポーリング(分極)させなければなら
ない。そして、異種元素を含有させたニオブ酸リチウム
やタンタル酸リチウムなどの単結晶は容易にポーリング
できないことが知られている。しかしながら、本発明の
ニオブ酸リチウム単結晶薄膜は、基板であるタンタル酸
リチウムが分極反転により電気的に中和されていても常
に分極された状態にあり、極めて優れた電気光学効果、
非線形光学効果などの諸特性を示すため、ポーリング工
程を必要とせず、製造工程が簡単で、また従来困難とさ
れていた異種元素を含有させることが可能となったもの
である。
【0030】
【発明の効果】かくして、本発明のニオブ酸リチウム単
結晶薄膜は、バナジウムに代えてホウ素が含有されるも
のであるから、可視光域において耐光損傷性に優れ、
光伝搬損失が低く、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜と
ヘテロ基板との常光屈折率及び異常光屈折率の差が大き
いためTE及びTMモードの導波光のいずれをも伝搬す
ることができ、更に、マグネシア等の不純物のドーピ
ングも容易なため、電気光学効果、音響光学効果、非線
形光学効果等の優れた光学特性を備える。そのため導波
路型光デバイスをはじめ、各種光学用途に好適であり、
産業上寄与する効果は極めて大きい。
結晶薄膜は、バナジウムに代えてホウ素が含有されるも
のであるから、可視光域において耐光損傷性に優れ、
光伝搬損失が低く、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜と
ヘテロ基板との常光屈折率及び異常光屈折率の差が大き
いためTE及びTMモードの導波光のいずれをも伝搬す
ることができ、更に、マグネシア等の不純物のドーピ
ングも容易なため、電気光学効果、音響光学効果、非線
形光学効果等の優れた光学特性を備える。そのため導波
路型光デバイスをはじめ、各種光学用途に好適であり、
産業上寄与する効果は極めて大きい。
【0031】
【実施例】以下に本発明の実施例について説明する。供
試試料としては、本発明品の場合本試料1〜6までを用
意し、比較品(従来品)にあっては比較試料1〜6を用
意した。これらの溶融体組成、薄膜形成用に供試される
基板の種類、この基板上に形成される薄膜の厚さ、並び
にこれらの供試試料の各種分析結果と各種実験データ等
は表1にまとめて示した。本発明品(本試料1〜6)
は、いずれも溶融体組成として Na2CO3,Li2CO
3,B2O3,Nb2O5 及びMgOからなるものを用い
た。それぞれの組成物の配合量は表1に示す通りであ
る。MgOはその溶融物組成から析出可能なLiNbO
3 の理論量に対する添加量として示している。この溶融
体組成物としてV2O5が含まれていないことは勿論であ
る。
試試料としては、本発明品の場合本試料1〜6までを用
意し、比較品(従来品)にあっては比較試料1〜6を用
意した。これらの溶融体組成、薄膜形成用に供試される
基板の種類、この基板上に形成される薄膜の厚さ、並び
にこれらの供試試料の各種分析結果と各種実験データ等
は表1にまとめて示した。本発明品(本試料1〜6)
は、いずれも溶融体組成として Na2CO3,Li2CO
3,B2O3,Nb2O5 及びMgOからなるものを用い
た。それぞれの組成物の配合量は表1に示す通りであ
る。MgOはその溶融物組成から析出可能なLiNbO
3 の理論量に対する添加量として示している。この溶融
体組成物としてV2O5が含まれていないことは勿論であ
る。
【0032】基板は、本試料1〜6のいずれの場合もタ
ンタル酸リチウムの六方晶型単結晶のものを用いてい
る。そしてこのタンタル酸リチウムの単結晶基板の(000
1)面を光学研磨したものを供試する。このタンタル酸リ
チウム単結晶基板を上述の溶融体組成物からなる溶融体
中に接触させ、LPE法によりこの基板の(0001)面上に
ニオブ酸リチウムの単結晶薄膜を結晶成長により形成す
るものであるが、前記溶融体組成物は予め白金ルツボに
入れ、エピキシャル成長育成装置中で空気雰囲気下ある
いは酸化雰囲気下で800〜1300℃で加熱溶融される。本
試料1〜6の場合はいずれも空気雰囲気下で1100℃に加
熱溶融されている。
ンタル酸リチウムの六方晶型単結晶のものを用いてい
る。そしてこのタンタル酸リチウムの単結晶基板の(000
1)面を光学研磨したものを供試する。このタンタル酸リ
チウム単結晶基板を上述の溶融体組成物からなる溶融体
中に接触させ、LPE法によりこの基板の(0001)面上に
ニオブ酸リチウムの単結晶薄膜を結晶成長により形成す
るものであるが、前記溶融体組成物は予め白金ルツボに
入れ、エピキシャル成長育成装置中で空気雰囲気下ある
いは酸化雰囲気下で800〜1300℃で加熱溶融される。本
試料1〜6の場合はいずれも空気雰囲気下で1100℃に加
熱溶融されている。
【0033】次にこの溶融体を0.5〜300℃/時の冷却速
度で冷やして過冷却状態とした後、この溶融体に上述の
タンタル酸リチウム単結晶基板を回転させながら所定時
間浸漬し、タンタル酸リチウム単結晶基板の(0001)面に
ニオブ酸リチウム単結晶薄膜を結晶成長させるものであ
る。本試料1〜6の場合は、溶融体の過冷却条件として
60℃/時の冷却速度で930〜950℃まで徐冷している。ま
たLPE法結晶成長時のタンタル酸リチウム単結晶基板
の回転速度はいずれも 20rpmとし、さらにその浸漬時間
も5分間とした。
度で冷やして過冷却状態とした後、この溶融体に上述の
タンタル酸リチウム単結晶基板を回転させながら所定時
間浸漬し、タンタル酸リチウム単結晶基板の(0001)面に
ニオブ酸リチウム単結晶薄膜を結晶成長させるものであ
る。本試料1〜6の場合は、溶融体の過冷却条件として
60℃/時の冷却速度で930〜950℃まで徐冷している。ま
たLPE法結晶成長時のタンタル酸リチウム単結晶基板
の回転速度はいずれも 20rpmとし、さらにその浸漬時間
も5分間とした。
【0034】LPE法によりタンタル酸リチウム単結晶
基板上にニオブ酸リチウム単結晶薄膜を形成した後、こ
れを溶融体から引き上げ、回転数 100〜10000rpmで回転
させてニオブ酸リチウム単結晶薄膜の表面から溶融体フ
ラックスを振り切って取り除き、しかる後低温まで徐冷
する。過剰の溶融体を除去するときの回転数は、本試料
1〜6のいずれも1000rpmとし、その回転時間は10分
間とした。 かくして本試料1〜6のいずれの場合も5
μmの厚さのニオブ酸リチウム単結晶薄膜が得られた。
そのニオブ酸リチウム単結晶薄膜中のNa,Mg,及び
Bの成分分析をICP発光分析によりおこなったのでそ
の結果を表1に合わせて示してある。本試料1〜6はい
ずれもNa,Mg,及びBがそれぞれ適量づつ含有され
ていることがわかる。
基板上にニオブ酸リチウム単結晶薄膜を形成した後、こ
れを溶融体から引き上げ、回転数 100〜10000rpmで回転
させてニオブ酸リチウム単結晶薄膜の表面から溶融体フ
ラックスを振り切って取り除き、しかる後低温まで徐冷
する。過剰の溶融体を除去するときの回転数は、本試料
1〜6のいずれも1000rpmとし、その回転時間は10分
間とした。 かくして本試料1〜6のいずれの場合も5
μmの厚さのニオブ酸リチウム単結晶薄膜が得られた。
そのニオブ酸リチウム単結晶薄膜中のNa,Mg,及び
Bの成分分析をICP発光分析によりおこなったのでそ
の結果を表1に合わせて示してある。本試料1〜6はい
ずれもNa,Mg,及びBがそれぞれ適量づつ含有され
ていることがわかる。
【0035】またニオブ酸リチウム単結晶薄膜の結晶構
造のa軸方向の格子定数を通常の粉末X線解析により行
ったのでその結果も表1に示してある。格子定数は、C
u−2θ=45〜90゜ に検出されるニオブ酸リチウム
の15本のピークの2θの値とその面指数を用いて最小
二乗法により算出している。尚、測定においてはSiを
内部標準として使用している。
造のa軸方向の格子定数を通常の粉末X線解析により行
ったのでその結果も表1に示してある。格子定数は、C
u−2θ=45〜90゜ に検出されるニオブ酸リチウム
の15本のピークの2θの値とその面指数を用いて最小
二乗法により算出している。尚、測定においてはSiを
内部標準として使用している。
【0036】なお、測定には白金ルツボ内に堆積したニ
オブ酸リチウム単結晶粒いわゆるrestmeltを粉砕して試
料として用いた。実際の薄膜の格子定数を測定しようと
するとc軸方向にエピタキシャル成長しているため、X
線解析を行ってもc軸方向の格子定数cHしか求められ
ない。そこで、簡便に格子定数aHが求められるrestmel
tによる粉末X線解析法により、格子定数の算出を行っ
た。しかしながら実際の薄膜の格子定数はrestmeltによ
りaHの値よりも 0.002〜0.003Aだけ大きいため補正が
必要である。薄膜の正確な格子定数は、実際の育成温度
で白金線等に結晶を析出させて試料に供すればよい。こ
の測定結果によれば、本試料1〜6は5.151A〜5.156A
の間の値を示している。これはタンタル酸リチウム単結
晶基板結晶構造のa軸方向の格子定数 5.154Aに略近似
した値であることがわかる。
オブ酸リチウム単結晶粒いわゆるrestmeltを粉砕して試
料として用いた。実際の薄膜の格子定数を測定しようと
するとc軸方向にエピタキシャル成長しているため、X
線解析を行ってもc軸方向の格子定数cHしか求められ
ない。そこで、簡便に格子定数aHが求められるrestmel
tによる粉末X線解析法により、格子定数の算出を行っ
た。しかしながら実際の薄膜の格子定数はrestmeltによ
りaHの値よりも 0.002〜0.003Aだけ大きいため補正が
必要である。薄膜の正確な格子定数は、実際の育成温度
で白金線等に結晶を析出させて試料に供すればよい。こ
の測定結果によれば、本試料1〜6は5.151A〜5.156A
の間の値を示している。これはタンタル酸リチウム単結
晶基板結晶構造のa軸方向の格子定数 5.154Aに略近似
した値であることがわかる。
【0037】一方従来品(比較品)として示した比較試
料のうち、比較試料1及び2は、ニオブ酸リチウム単結
晶基板、すなわちその上に形成されるニオブ酸リチウム
単結晶薄膜と基本的組成を同じくするホモ基板を用いて
いる。そしてこの基板を浸漬させる溶融体として、比較
試料1はLi2CO3−B2O3−Nb2O5系を用い、一方
比較試料2はLi2CO3−V2O5−Nb2O5系を用いて
いる。いずれの試料もニオブ酸リチウム単結晶基板にM
gOがドープされている関係上、薄膜中にNaやMgが
混在しないように配慮している。したがって溶融体には
Na2CO3及びMgOは配合されない。
料のうち、比較試料1及び2は、ニオブ酸リチウム単結
晶基板、すなわちその上に形成されるニオブ酸リチウム
単結晶薄膜と基本的組成を同じくするホモ基板を用いて
いる。そしてこの基板を浸漬させる溶融体として、比較
試料1はLi2CO3−B2O3−Nb2O5系を用い、一方
比較試料2はLi2CO3−V2O5−Nb2O5系を用いて
いる。いずれの試料もニオブ酸リチウム単結晶基板にM
gOがドープされている関係上、薄膜中にNaやMgが
混在しないように配慮している。したがって溶融体には
Na2CO3及びMgOは配合されない。
【0038】ニオブ酸リチウム単結晶基板上にニオブ酸
リチウム単結晶薄膜をLPE法により結晶成長させて形
成する方法は、前述の本発明品(本試料1〜6)と略同
じであるのでここでは詳細な説明を割愛する。ただ最終
的にニオブ酸リチウム単結晶薄膜の厚さは、5μmとし
ている。また成分分析結果(表1)からわかるように薄
膜中にはNa及びMgが混在されない。さらにX線解析
による単結晶薄膜のa軸方向の格子定数も、5.150A 程
度であった。比較試料3は、本発明品(本試料1〜6)
と同じくタンタル酸リチウム基板(ヘテロ基板)の上に
ニオブ酸リチウム単結晶薄膜を形成したものであるが、
その溶融体組成を異にするLi2CO3−V2O5−Nb2
O5系のものを用いている。そしてこれに格子整合用と
してNa2CO3を配合してなるものである。
リチウム単結晶薄膜をLPE法により結晶成長させて形
成する方法は、前述の本発明品(本試料1〜6)と略同
じであるのでここでは詳細な説明を割愛する。ただ最終
的にニオブ酸リチウム単結晶薄膜の厚さは、5μmとし
ている。また成分分析結果(表1)からわかるように薄
膜中にはNa及びMgが混在されない。さらにX線解析
による単結晶薄膜のa軸方向の格子定数も、5.150A 程
度であった。比較試料3は、本発明品(本試料1〜6)
と同じくタンタル酸リチウム基板(ヘテロ基板)の上に
ニオブ酸リチウム単結晶薄膜を形成したものであるが、
その溶融体組成を異にするLi2CO3−V2O5−Nb2
O5系のものを用いている。そしてこれに格子整合用と
してNa2CO3を配合してなるものである。
【0039】LPE法による単結晶薄膜の形成方法は本
発明品の場合とほとんど同じであり、その薄膜の厚さも
同じく5μmとした。ICP発光分析の結果では、Na
とVが混在し、Naが混在していることによりX線解析
結果でも判るように薄膜のa軸方向の格子定数が 5.154
Aと単結晶基板の格子定数に近い値を示した。これは格
子整合がよくなされていることを意味する。比較試料4
〜6はいずれもニオブ酸リチウムの単結晶薄膜が形成さ
れなかった例を示している。基板はいずれも本発明品と
同じくタンタル酸リチウム単結晶基板を用いている。ま
たLPE法による単結晶薄膜の形成方法もほとんで同じ
である。
発明品の場合とほとんど同じであり、その薄膜の厚さも
同じく5μmとした。ICP発光分析の結果では、Na
とVが混在し、Naが混在していることによりX線解析
結果でも判るように薄膜のa軸方向の格子定数が 5.154
Aと単結晶基板の格子定数に近い値を示した。これは格
子整合がよくなされていることを意味する。比較試料4
〜6はいずれもニオブ酸リチウムの単結晶薄膜が形成さ
れなかった例を示している。基板はいずれも本発明品と
同じくタンタル酸リチウム単結晶基板を用いている。ま
たLPE法による単結晶薄膜の形成方法もほとんで同じ
である。
【0040】比較試料4の場合に単結晶薄膜が形成され
なかったのは、溶融体組成中の B2O3 の配合量が多過
ぎるために、四ホウ酸リチウム(Li2B4O7 )のよう
なニオブ酸リチウム以外の結晶が析出したためである。
また比較試料5の場合は、溶融体組成中のNb2O5の配
合量が多すぎるために、LiNb3O8のようなニオブ酸
リチウム以外の結晶が析出したためである。これらの比
較試料4及び5は、溶融体組成として前述の図3に示し
たLi2CO3−B2O3−Nb2O5の3成分系の三角図に
おける点A、B、C、D及びEの5組成点で囲まれる組
成領域より外れているために単結晶薄膜が形成されなか
ったものと思われる。比較試料6は、溶融体組成中のN
aCO3 の配合量が多過ぎる。そのためにタンタル酸リ
チウム単結晶基板上に形成されたのはニオブ酸リチウム
単相ではなく、第2相としてのニオブ酸ナトリウム(N
aNbO3 )が析出した。
なかったのは、溶融体組成中の B2O3 の配合量が多過
ぎるために、四ホウ酸リチウム(Li2B4O7 )のよう
なニオブ酸リチウム以外の結晶が析出したためである。
また比較試料5の場合は、溶融体組成中のNb2O5の配
合量が多すぎるために、LiNb3O8のようなニオブ酸
リチウム以外の結晶が析出したためである。これらの比
較試料4及び5は、溶融体組成として前述の図3に示し
たLi2CO3−B2O3−Nb2O5の3成分系の三角図に
おける点A、B、C、D及びEの5組成点で囲まれる組
成領域より外れているために単結晶薄膜が形成されなか
ったものと思われる。比較試料6は、溶融体組成中のN
aCO3 の配合量が多過ぎる。そのためにタンタル酸リ
チウム単結晶基板上に形成されたのはニオブ酸リチウム
単相ではなく、第2相としてのニオブ酸ナトリウム(N
aNbO3 )が析出した。
【0041】次にニオブ酸リチウム単結晶薄膜のTEモ
ード及びTMモードの光導波特性について測定した。そ
の結果は表1に示した通りである。すなわち本発明品
(本試料1〜6)は、TEモード及びTMモードととも
にその光導波特性は良好な結果が得られたのに対し、従
来品(比較品)である比較試料1及び2はいずれもTE
モードは導波するがTMモードは導波不能ということ
で、TMモードにおける光導波特性が劣る結果となっ
た。これは本発明品の場合ニオブ酸リチウム単結晶薄膜
がこの薄膜材料と異なるヘテロ基板上に形成されたもの
であり、一方比較試料1及び2の場合ニオブ酸リチウム
単結晶薄膜がこの薄膜材料と同じくするホモ基板上に形
成されたものであることに起因すると思われる。このこ
とは、比較試料3がヘテロ基板上にニオブ酸リチウム単
結晶薄膜を形成したものであってこの試料のものがTM
モードの光導波が可能であったことからも首肯できる。
ード及びTMモードの光導波特性について測定した。そ
の結果は表1に示した通りである。すなわち本発明品
(本試料1〜6)は、TEモード及びTMモードととも
にその光導波特性は良好な結果が得られたのに対し、従
来品(比較品)である比較試料1及び2はいずれもTE
モードは導波するがTMモードは導波不能ということ
で、TMモードにおける光導波特性が劣る結果となっ
た。これは本発明品の場合ニオブ酸リチウム単結晶薄膜
がこの薄膜材料と異なるヘテロ基板上に形成されたもの
であり、一方比較試料1及び2の場合ニオブ酸リチウム
単結晶薄膜がこの薄膜材料と同じくするホモ基板上に形
成されたものであることに起因すると思われる。このこ
とは、比較試料3がヘテロ基板上にニオブ酸リチウム単
結晶薄膜を形成したものであってこの試料のものがTM
モードの光導波が可能であったことからも首肯できる。
【0042】図4は溶融体フラックス中のNa置換量と
ニオブ酸リチウム単結晶薄膜のa軸方向の格子定数との
関係を示している。横軸に溶融体フラックス中のNa置
換量を、また縦軸に単結晶薄膜のa軸方向の格子定数を
採る。タンタル酸リチウム単結晶基板のa軸方向の格子
定数はおよそ5.154A弱の値を示している。この図4か
ら判るように、LV系(Li2CO3−V2O5−Nb2O5
系)溶融体フラックスを用いたものもLB系(Li2C
O3−B2O3−Nb2O5系)溶融体フラックスを用いた
ものも薄膜中のNa含有量が多くなるにつれて薄膜の格
子定数が上がる。また薄膜中にMgOを拡散(ドープ)
した方がドープしないよりも格子定数が大きいことが判
る。
ニオブ酸リチウム単結晶薄膜のa軸方向の格子定数との
関係を示している。横軸に溶融体フラックス中のNa置
換量を、また縦軸に単結晶薄膜のa軸方向の格子定数を
採る。タンタル酸リチウム単結晶基板のa軸方向の格子
定数はおよそ5.154A弱の値を示している。この図4か
ら判るように、LV系(Li2CO3−V2O5−Nb2O5
系)溶融体フラックスを用いたものもLB系(Li2C
O3−B2O3−Nb2O5系)溶融体フラックスを用いた
ものも薄膜中のNa含有量が多くなるにつれて薄膜の格
子定数が上がる。また薄膜中にMgOを拡散(ドープ)
した方がドープしないよりも格子定数が大きいことが判
る。
【0043】そしてこの図の測定データから明らかなよ
うに、LB系溶融体フラックスを用いた方がLV系のも
のよりもNa含有量に対する格子定数の増大傾向が高
く、Naに対する感受性が強いと言える。しかもNa含
有量が少ないレベルで早くタンタル酸リチウム単結晶基
板の格子定数に近い(又は略同じの)格子定数が得られ
る。このことからLB系溶融体フラックスを用いること
により薄膜中のNaなどの不純物が少なくて済み、それ
だけ薄膜の結晶構造が乱れのない緻密なものが得られて
光学定数等の向上が期待されるものである。
うに、LB系溶融体フラックスを用いた方がLV系のも
のよりもNa含有量に対する格子定数の増大傾向が高
く、Naに対する感受性が強いと言える。しかもNa含
有量が少ないレベルで早くタンタル酸リチウム単結晶基
板の格子定数に近い(又は略同じの)格子定数が得られ
る。このことからLB系溶融体フラックスを用いること
により薄膜中のNaなどの不純物が少なくて済み、それ
だけ薄膜の結晶構造が乱れのない緻密なものが得られて
光学定数等の向上が期待されるものである。
【0044】次にTMモード導波光についての光伝搬損
失を測定した結果も同じく表1に示しているが、使用波
長 0.633μmの可視光領域において本発明品(本試料1
〜6)はいずれも光伝搬損失の少ない良好な結果が得ら
れた。これに対してLV系溶融体フラックスを用いた従
来品の比較試料3のものは、この 0.633μmの使用波長
では著しく光損傷を受け、光伝搬損失を測定できなかっ
た。尚、比較試料1及び2は前述のようにTMモードの
導波光を透過しないのであるからこの実験に供すること
はできない。
失を測定した結果も同じく表1に示しているが、使用波
長 0.633μmの可視光領域において本発明品(本試料1
〜6)はいずれも光伝搬損失の少ない良好な結果が得ら
れた。これに対してLV系溶融体フラックスを用いた従
来品の比較試料3のものは、この 0.633μmの使用波長
では著しく光損傷を受け、光伝搬損失を測定できなかっ
た。尚、比較試料1及び2は前述のようにTMモードの
導波光を透過しないのであるからこの実験に供すること
はできない。
【0045】次に耐光損傷性の評価テストを行ったので
そのテスト結果も表1に示す。この耐光損傷性の評価テ
ストは、入射光波長 0.633μmのTMモードの導波光を
プリズムカップリング法により導波し、出射パワーの経
時変化を測定することにより行った。光損傷が起きれ
ば、屈折率変化により散乱により出力パワーが小さくな
り、光損傷が起きなければ出力パワーの変化は生じな
い。このテスト結果を図5に示す。横軸に時間(測定点
数)、縦軸に出力パワーの変化を表している。そしてこ
の結果、LV系溶融体フラックスを用いた比較試料3の
ものは光出射後1分も過ぎれば急激に出力パワーの減少
を生じた。これは薄膜の光損傷により屈折率が変化し、
これにより光の散乱が生じて出力パワーの減少を招いた
ものと考察される。これに対し本発明品は、いずれも出
力パワーの減少をほとんど生じることはなく、耐光損傷
性に優れているとの結果が得られた。
そのテスト結果も表1に示す。この耐光損傷性の評価テ
ストは、入射光波長 0.633μmのTMモードの導波光を
プリズムカップリング法により導波し、出射パワーの経
時変化を測定することにより行った。光損傷が起きれ
ば、屈折率変化により散乱により出力パワーが小さくな
り、光損傷が起きなければ出力パワーの変化は生じな
い。このテスト結果を図5に示す。横軸に時間(測定点
数)、縦軸に出力パワーの変化を表している。そしてこ
の結果、LV系溶融体フラックスを用いた比較試料3の
ものは光出射後1分も過ぎれば急激に出力パワーの減少
を生じた。これは薄膜の光損傷により屈折率が変化し、
これにより光の散乱が生じて出力パワーの減少を招いた
ものと考察される。これに対し本発明品は、いずれも出
力パワーの減少をほとんど生じることはなく、耐光損傷
性に優れているとの結果が得られた。
【0046】
【表1】
【図1】本発明に係るタンタル酸リチウム単結晶基板上
に形成されたニオブ酸リチウム単結晶薄膜の断面を示し
た電子顕微鏡写真である。また写真上の波形はホウ素の
EPMA分析の結果である。
に形成されたニオブ酸リチウム単結晶薄膜の断面を示し
た電子顕微鏡写真である。また写真上の波形はホウ素の
EPMA分析の結果である。
【図2】ニオブ酸リチウム単結晶の成長面であるタンタ
ル酸リチウム基板の(0001)面を示す模式図である。
ル酸リチウム基板の(0001)面を示す模式図である。
【図3】本発明に係る溶融体フラックス中の、Li2O
−B2O3−Nb2O5 の三成分系の三角図である。各組
成点は(Li2Oのモル%,B2O3のモル%,Nb2O5
のモル%)で表される。 Li2O/B2O3/Nb2O5 A( 88.90, 2.22, 8.88) B( 55.00, 3.00, 2.00) C( 46.50, 51.50, 2.00) D( 11.11, 80.00, 8.89) E( 37.50, 5.00, 57.50) F( 47.64, 46.12, 6.24) G( 27.01, 64.69, 8.30) H( 36.71, 37.97, 25.32) I( 44.05, 32.97, 22.98)
−B2O3−Nb2O5 の三成分系の三角図である。各組
成点は(Li2Oのモル%,B2O3のモル%,Nb2O5
のモル%)で表される。 Li2O/B2O3/Nb2O5 A( 88.90, 2.22, 8.88) B( 55.00, 3.00, 2.00) C( 46.50, 51.50, 2.00) D( 11.11, 80.00, 8.89) E( 37.50, 5.00, 57.50) F( 47.64, 46.12, 6.24) G( 27.01, 64.69, 8.30) H( 36.71, 37.97, 25.32) I( 44.05, 32.97, 22.98)
【図4】LB系溶融体フラックスとLV系溶融体フラッ
クスとの比較においてフラックス中へのNa2CO3の置
換量とニオブ酸リチウム単結晶薄膜のa軸の格子定数と
の関係を示した図である。
クスとの比較においてフラックス中へのNa2CO3の置
換量とニオブ酸リチウム単結晶薄膜のa軸の格子定数と
の関係を示した図である。
【図5】LB系溶融体フラックスとLV系溶融体フラッ
クスとの比較においてニオブ酸リチウム単結晶薄膜の耐
光損傷性のテスト結果を示す図である。
クスとの比較においてニオブ酸リチウム単結晶薄膜の耐
光損傷性のテスト結果を示す図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 ニオブ酸リチウム単結晶とは基本組成を
異にするヘテロ材料からなるヘテロ基板上に格子整合さ
れた状態で形成されたニオブ酸リチウム単結晶薄膜であ
って、該ニオブ酸リチウム単結晶薄膜中にはホウ素が含
有されてなることを特徴とするニオブ酸リチウム単結晶
薄膜。 - 【請求項2】 前記ヘテロ基板は六方晶構造を有する単
結晶基板であることを特徴とする請求項1に記載のニオ
ブ酸リチウム単結晶薄膜。 - 【請求項3】 前記ニオブ酸リチウム単結晶薄膜は、前
記ヘテロ基板の(0001)結晶面に形成されてなることを特
徴とする請求項1または2に記載のニオブ酸リチウム単
結晶薄膜。 - 【請求項4】 前記ニオブ酸リチウム単結晶薄膜中に
は、ホウ素が5〜1000ppm含有されてなることを特徴とす
る請求項1に記載のニオブ酸リチウム単結晶薄膜。 - 【請求項5】 前記ニオブ酸リチウム単結晶薄膜のa軸
の格子定数は、ヘテロ基板のa軸の格子定数の 99.81〜
100.07%の範囲内であることを特徴とする請求項1ない
し4に記載のニオブ酸リチウム単結晶薄膜。 - 【請求項6】 前記ヘテロ基板のa軸の格子定数は5.12
8〜5.173Aであることを特徴とする請求項5に記載のニ
オブ酸リチウム単結晶薄膜。 - 【請求項7】 前記ニオブ酸リチウム単結晶薄膜中に
は、0.02〜10.0モル%の範囲のナトリウム、及び/又は
0.8〜10.8モル%の範囲のマグネシウムを含有してなる
ことを特徴とする請求項1ないし6に記載のニオブ酸リ
チウム単結晶薄膜。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6620293A JPH06256093A (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | ニオブ酸リチウム単結晶薄膜 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6620293A JPH06256093A (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | ニオブ酸リチウム単結晶薄膜 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06256093A true JPH06256093A (ja) | 1994-09-13 |
Family
ID=13309026
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6620293A Pending JPH06256093A (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | ニオブ酸リチウム単結晶薄膜 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06256093A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN112410885A (zh) * | 2020-11-10 | 2021-02-26 | 珠海光库科技股份有限公司 | 铌酸锂单晶薄膜及其制作方法 |
-
1993
- 1993-03-01 JP JP6620293A patent/JPH06256093A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN112410885A (zh) * | 2020-11-10 | 2021-02-26 | 珠海光库科技股份有限公司 | 铌酸锂单晶薄膜及其制作方法 |
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