JPH0625702A - 金属磁性粉末及びその製造方法 - Google Patents
金属磁性粉末及びその製造方法Info
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- JPH0625702A JPH0625702A JP4183458A JP18345892A JPH0625702A JP H0625702 A JPH0625702 A JP H0625702A JP 4183458 A JP4183458 A JP 4183458A JP 18345892 A JP18345892 A JP 18345892A JP H0625702 A JPH0625702 A JP H0625702A
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- magnetic powder
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 微粒子でありながら、高密度磁気記録媒体用
の磁性粉に要求される高保磁力、高飽和磁化量を有し、
保磁力分布(S.F.D.)、酸化安定性に優れ、さらに分散性
にも優れた金属磁性粉末を提供する。 【構成】 Ni,Co 及び1種以上の稀土類元素並びにSiと
Alの化合物を含有する、長軸径が0.05〜0.3 μm 、結晶
子サイズが130 〜170 Å、比表面積が45〜70m2/gの、鉄
を主成分とする金属磁性粉であって、保磁力(Hc)が1600
〜2000 Oe で、且つ温度60℃、相対湿度90%の雰囲気に
7日間静置した後の飽和磁化量(σs)が100emu/g以上で
あることを特徴とする金属磁性粉末。
の磁性粉に要求される高保磁力、高飽和磁化量を有し、
保磁力分布(S.F.D.)、酸化安定性に優れ、さらに分散性
にも優れた金属磁性粉末を提供する。 【構成】 Ni,Co 及び1種以上の稀土類元素並びにSiと
Alの化合物を含有する、長軸径が0.05〜0.3 μm 、結晶
子サイズが130 〜170 Å、比表面積が45〜70m2/gの、鉄
を主成分とする金属磁性粉であって、保磁力(Hc)が1600
〜2000 Oe で、且つ温度60℃、相対湿度90%の雰囲気に
7日間静置した後の飽和磁化量(σs)が100emu/g以上で
あることを特徴とする金属磁性粉末。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高密度磁気記録媒体
用、特に短波長領域で高出力を必要とする磁気記録媒体
用の原料磁性粉として最適な、微粒子でありながら保磁
力Hc、飽和磁化量σs ともに高く、且つ分散性、パッキ
ング性、酸化安定性にも優れ、テープとしたときの保磁
力分布(S.F.D.値)が小さい金属磁性粉末とその製造方
法に関するものである。
用、特に短波長領域で高出力を必要とする磁気記録媒体
用の原料磁性粉として最適な、微粒子でありながら保磁
力Hc、飽和磁化量σs ともに高く、且つ分散性、パッキ
ング性、酸化安定性にも優れ、テープとしたときの保磁
力分布(S.F.D.値)が小さい金属磁性粉末とその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、金属磁性粉末は高密度磁気記録媒
体用の磁性材料として、オーディオ用メタルテープ、8
m/mVTR用メタルテープ、DAT、及び業務用磁気記録テ
ープとして広く使用されている。最近では磁気記録装置
の小型軽量化、長時間記録、高画質化を目指した装置の
開発が盛んに行われており、使用する磁気記録媒体であ
る磁気テープも、より高性能化、高密度記録化が要求さ
れている。即ち、高出力化と低ノイズ化が求められてお
り、特に短波長領域での高出力化が望まれている。これ
らの要件を満たす磁気記録媒体を作製するのに用いられ
る金属磁性粉末は、微細であり、保磁力、飽和磁化量共
に高く、分散性、パッキング性に優れ、酸化安定性にも
優れるものでなければならない。一方、最近の磁気記録
装置の改良は目ざましく、その中でも磁気記録、再生、
消去を行うための磁気ヘッドに関する技術の進歩は著し
いものがある。磁気ヘッド用の新材質の開発、加工技術
の進歩は、今まで使用が不可能であった様な高保磁力の
媒体の使用も可能になってきており、今後の高密度磁気
記録用媒体に使用される磁性粉には、より高保磁力のも
のが求められている。しかるに、従来技術で製造される
金属磁性粉末は、高密度記録に適するような微細な粒子
にすると、今後益々要望されるような高保磁力、高飽和
磁化量、および分散性を有し、しかもパッキング性、酸
化安定性に優れ、且つ磁気記録媒体にしたときの保磁力
分布(S.F.D)がシャープであるものは、未だ得られない
のが現状である。磁気記録媒体の高出力化を達成するた
めには、使用する磁性材の保磁力及び飽和磁化量が高い
ことが必要であるが、金属磁性粉末の保磁力は一般には
粒子の大きさに密接に関係しており、粒子が細かくなる
と保磁力を高くすることが難しい方向である。例えば、
仮に針状粒子の短軸径が一定の場合、軸比(長軸径/短
軸径)が大であるほど保磁力は高くなるが、短波長領域
で高出力を得るためには粒子の長さは記録波長の1/2
以下が好ましいので、粒子の長さは記録波長でほぼ決ま
ってしまうこととなる。逆に、粒子の長さが一定の場
合、短軸径を小さくしていけば軸比が大きくなり、保磁
力を高く出来ることになるが、短軸径があまり小さくな
ると超常磁性が発現して保磁力を示さないようになるこ
とが知られており、短軸径にも限界がある。また、飽和
磁化量も金属磁性粉末粒子の大きさに密接に関係してい
る。現在使用されている金属磁性粉末は、還元したまま
の金属では大気中で安定に取り扱うことが出来ないた
め、膜厚20〜30Åの酸化皮膜を粒子の表面に形成させて
おり、しかもこの酸化皮膜は、飽和磁化量への寄与は小
さいことが知られている。また、この酸化皮膜の厚さは
粒子が細かくなっても、大きい粒子と同じ厚さが必要で
ある。従って、粒子を細かくしていくと磁性材に占める
酸化皮膜の割合が大きくなり、同じ組成の金属磁性粉末
では粒子が細かくなると飽和磁化量が小さくなってしま
うこととなる。
体用の磁性材料として、オーディオ用メタルテープ、8
m/mVTR用メタルテープ、DAT、及び業務用磁気記録テ
ープとして広く使用されている。最近では磁気記録装置
の小型軽量化、長時間記録、高画質化を目指した装置の
開発が盛んに行われており、使用する磁気記録媒体であ
る磁気テープも、より高性能化、高密度記録化が要求さ
れている。即ち、高出力化と低ノイズ化が求められてお
り、特に短波長領域での高出力化が望まれている。これ
らの要件を満たす磁気記録媒体を作製するのに用いられ
る金属磁性粉末は、微細であり、保磁力、飽和磁化量共
に高く、分散性、パッキング性に優れ、酸化安定性にも
優れるものでなければならない。一方、最近の磁気記録
装置の改良は目ざましく、その中でも磁気記録、再生、
消去を行うための磁気ヘッドに関する技術の進歩は著し
いものがある。磁気ヘッド用の新材質の開発、加工技術
の進歩は、今まで使用が不可能であった様な高保磁力の
媒体の使用も可能になってきており、今後の高密度磁気
記録用媒体に使用される磁性粉には、より高保磁力のも
のが求められている。しかるに、従来技術で製造される
金属磁性粉末は、高密度記録に適するような微細な粒子
にすると、今後益々要望されるような高保磁力、高飽和
磁化量、および分散性を有し、しかもパッキング性、酸
化安定性に優れ、且つ磁気記録媒体にしたときの保磁力
分布(S.F.D)がシャープであるものは、未だ得られない
のが現状である。磁気記録媒体の高出力化を達成するた
めには、使用する磁性材の保磁力及び飽和磁化量が高い
ことが必要であるが、金属磁性粉末の保磁力は一般には
粒子の大きさに密接に関係しており、粒子が細かくなる
と保磁力を高くすることが難しい方向である。例えば、
仮に針状粒子の短軸径が一定の場合、軸比(長軸径/短
軸径)が大であるほど保磁力は高くなるが、短波長領域
で高出力を得るためには粒子の長さは記録波長の1/2
以下が好ましいので、粒子の長さは記録波長でほぼ決ま
ってしまうこととなる。逆に、粒子の長さが一定の場
合、短軸径を小さくしていけば軸比が大きくなり、保磁
力を高く出来ることになるが、短軸径があまり小さくな
ると超常磁性が発現して保磁力を示さないようになるこ
とが知られており、短軸径にも限界がある。また、飽和
磁化量も金属磁性粉末粒子の大きさに密接に関係してい
る。現在使用されている金属磁性粉末は、還元したまま
の金属では大気中で安定に取り扱うことが出来ないた
め、膜厚20〜30Åの酸化皮膜を粒子の表面に形成させて
おり、しかもこの酸化皮膜は、飽和磁化量への寄与は小
さいことが知られている。また、この酸化皮膜の厚さは
粒子が細かくなっても、大きい粒子と同じ厚さが必要で
ある。従って、粒子を細かくしていくと磁性材に占める
酸化皮膜の割合が大きくなり、同じ組成の金属磁性粉末
では粒子が細かくなると飽和磁化量が小さくなってしま
うこととなる。
【0003】一方、磁気記録媒体のノイズの改良には、
磁性材粒子を微細化することが有効なことが知られてい
る。即ち、磁気記録媒体の単位面積当たりに入る粒子数
を多くすることによりノイズの低減が達成出来ることが
一般に知られている。粒子の大きさを表す方法の一つと
して比表面積があり、磁性材粒子の比表面積とノイズの
関係が報告されている(例えば、社団法人 日本磁気メ
ディア工業会発行、磁気メディア技術マニュアルNo.3
「磁気記録の原理」中の図4−4,5)。磁性材の比表
面積が大きくなると直線的にノイズが低減しているが、
比表面積があまり大きくなると分散、パッキング性に問
題を生じるので比表面積を大きくすることは好ましくな
い場合もある。別の見方として、金属磁性粉末の結晶子
サイズとノイズの関係も知られており、結晶子サイズが
小さいほどノイズが小さくなる。従って、ノイズを小さ
くする要件は、微細な粒子で、比表面積が分散、パッキ
ング性に悪影響を及ぼさない程度に大きく、結晶子サイ
ズが小さいものである。金属磁性粉末の酸化安定性は、
磁気記録媒体の保存安定性と関係するので現在使用され
ている金属磁性粉末よりも大幅な改良が望まれている。
酸化安定性の評価は高温、高湿の雰囲気中に金属磁性粉
末を一定期間静置しておき、取り出した後の飽和磁化量
を測定し、テスト前の飽和磁化量と比較して行われる。
金属磁性粉末粒子が細かくなると、一般的には表面活性
が増して酸化されやすくなり安定性は悪くなる傾向があ
る。また、金属磁性粉末の分散性、パッキング性は、粉
末粒子の形状、粒子表面の化学的、物理的性質により変
わると考えられている。形状については、枝別れ、空孔
等のない単分散粒子が好ましいとされている。しかしな
がら、微粒子になるほど分散性、パッキング性は難しく
なる。
磁性材粒子を微細化することが有効なことが知られてい
る。即ち、磁気記録媒体の単位面積当たりに入る粒子数
を多くすることによりノイズの低減が達成出来ることが
一般に知られている。粒子の大きさを表す方法の一つと
して比表面積があり、磁性材粒子の比表面積とノイズの
関係が報告されている(例えば、社団法人 日本磁気メ
ディア工業会発行、磁気メディア技術マニュアルNo.3
「磁気記録の原理」中の図4−4,5)。磁性材の比表
面積が大きくなると直線的にノイズが低減しているが、
比表面積があまり大きくなると分散、パッキング性に問
題を生じるので比表面積を大きくすることは好ましくな
い場合もある。別の見方として、金属磁性粉末の結晶子
サイズとノイズの関係も知られており、結晶子サイズが
小さいほどノイズが小さくなる。従って、ノイズを小さ
くする要件は、微細な粒子で、比表面積が分散、パッキ
ング性に悪影響を及ぼさない程度に大きく、結晶子サイ
ズが小さいものである。金属磁性粉末の酸化安定性は、
磁気記録媒体の保存安定性と関係するので現在使用され
ている金属磁性粉末よりも大幅な改良が望まれている。
酸化安定性の評価は高温、高湿の雰囲気中に金属磁性粉
末を一定期間静置しておき、取り出した後の飽和磁化量
を測定し、テスト前の飽和磁化量と比較して行われる。
金属磁性粉末粒子が細かくなると、一般的には表面活性
が増して酸化されやすくなり安定性は悪くなる傾向があ
る。また、金属磁性粉末の分散性、パッキング性は、粉
末粒子の形状、粒子表面の化学的、物理的性質により変
わると考えられている。形状については、枝別れ、空孔
等のない単分散粒子が好ましいとされている。しかしな
がら、微粒子になるほど分散性、パッキング性は難しく
なる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年の磁気記録再生装
置の高性能化に伴い、使用する磁気記録媒体の高出力
化、低ノイズ化、特に記録波長のより短波長領域での高
出力化の要望が強く、使用する金属磁性粉末も、微細
で、保磁力が高く、飽和磁化量も大きく、且つ分散性、
パッキング性、酸化安定性に優れるものが望まれてい
る。しかしながら、従来の技術では、これらの項目を満
足するような金属磁性粉末は得られていない。本発明は
この問題を解決することを目的としたものである。
置の高性能化に伴い、使用する磁気記録媒体の高出力
化、低ノイズ化、特に記録波長のより短波長領域での高
出力化の要望が強く、使用する金属磁性粉末も、微細
で、保磁力が高く、飽和磁化量も大きく、且つ分散性、
パッキング性、酸化安定性に優れるものが望まれてい
る。しかしながら、従来の技術では、これらの項目を満
足するような金属磁性粉末は得られていない。本発明は
この問題を解決することを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記従来技術の問題は、
以下の本発明によって達成できる。
以下の本発明によって達成できる。
【0006】本発明は、第一に、Ni,Co 及び1種以上の
稀土類元素並びにSiとAlの化合物を含有する、長軸径が
0.05〜0.3 μm 、結晶子サイズが130 〜170 Å、比表面
積が45〜70m2/gの、鉄を主成分とする金属磁性粉であっ
て、保磁力(Hc)が1600〜2000Oe で、且つ温度60℃、相
対湿度90%の雰囲気に7日間静置した後の飽和磁化量
(σs)が100emu/g以上であることを特徴とする金属磁性
粉末である。第二に、比表面積が60〜130m2/g であるα
-FeOOHにNi,Co,Al,Si 及び1種以上の稀土類元素の化合
物を被着させ(但し、既にα-FeOOHに必要量含有されて
いる場合を除く)、非還元性雰囲気下で熱処理し、次い
で還元性ガスで還元することを特徴とする上記金属磁性
粉末の製造方法である。
稀土類元素並びにSiとAlの化合物を含有する、長軸径が
0.05〜0.3 μm 、結晶子サイズが130 〜170 Å、比表面
積が45〜70m2/gの、鉄を主成分とする金属磁性粉であっ
て、保磁力(Hc)が1600〜2000Oe で、且つ温度60℃、相
対湿度90%の雰囲気に7日間静置した後の飽和磁化量
(σs)が100emu/g以上であることを特徴とする金属磁性
粉末である。第二に、比表面積が60〜130m2/g であるα
-FeOOHにNi,Co,Al,Si 及び1種以上の稀土類元素の化合
物を被着させ(但し、既にα-FeOOHに必要量含有されて
いる場合を除く)、非還元性雰囲気下で熱処理し、次い
で還元性ガスで還元することを特徴とする上記金属磁性
粉末の製造方法である。
【0007】本発明の金属磁性粉末は、第一鉄塩とアル
カリを混合した水懸濁液に、酸化性ガスを吹き込むこと
によって得られるオキシ水酸化鉄を出発原料とする。こ
のオキシ水酸化鉄の種類としては、α-FeOOHが好まし
く、その製法としては、第一鉄塩を水酸化アルカリで中
和してFe(OH)2 の水懸濁液とし、この懸濁液に酸化性ガ
スを吹き込んで針状のα-FeOOHとする第一の製法があ
る。一方、第一鉄塩を炭酸アルカリで中和してFeCO3 の
水懸濁液とし、この懸濁液に酸化性ガスを吹き込んで紡
錘状のα-FeOOHとする第二の製法がある。これらの方法
で用いる第一鉄塩としては、塩化第一鉄、硝酸第一鉄、
硫酸第一鉄のいずれを使用してもよい。また、第一の製
法で用いる水酸化アルカリとしては、水酸化カリウム、
水酸化ナトリウム、アンモニア水が使用可能である。ま
た、炭酸アルカリとしては、炭酸ナトリウム、重炭酸ナ
トリウム、炭酸アンモニウム等が使用可能である。上記
第一の製法を用いて、微細で枝分かれがなく、分散性、
パッキング性に優れる金属磁性粉末を得るのに適したα
-FeOOHを製造する条件は、第一鉄塩の中和に必要なアル
カリ量の2〜10倍量を使用し、アルカリ濃度の高い条件
でFe(OH)2の酸化反応を進めることである。アルカリ濃
度の高い領域での反応は枝分かれのない粒子を得るのに
必要な条件である。また、粒子の大きさのコントロール
は、一般に知られているように、反応温度、酸化性ガス
の吹き込み量のコントロールで可能であるが、その他第
一鉄塩中にNi,Co,Al,Si 等の金属塩を存在させておき、
これをアルカリで中和してから酸化反応を進めることで
も粒子の寸法をコントロールすることが可能である。第
二の製法では、生成する紡錘状のα-FeOOHは枝分かれが
なく、粒度の揃った微細な粒子が得やすい。また第二の
製法における粒子の大きさのコントロールは、水懸濁液
中の鉄の濃度、反応温度、酸化性ガスの吹き込み量を変
化させることにより可能である。また、第一の製法と同
じようにNi,Co 等の添加によっても粒子の形状をコント
ロールすることが出来る。
カリを混合した水懸濁液に、酸化性ガスを吹き込むこと
によって得られるオキシ水酸化鉄を出発原料とする。こ
のオキシ水酸化鉄の種類としては、α-FeOOHが好まし
く、その製法としては、第一鉄塩を水酸化アルカリで中
和してFe(OH)2 の水懸濁液とし、この懸濁液に酸化性ガ
スを吹き込んで針状のα-FeOOHとする第一の製法があ
る。一方、第一鉄塩を炭酸アルカリで中和してFeCO3 の
水懸濁液とし、この懸濁液に酸化性ガスを吹き込んで紡
錘状のα-FeOOHとする第二の製法がある。これらの方法
で用いる第一鉄塩としては、塩化第一鉄、硝酸第一鉄、
硫酸第一鉄のいずれを使用してもよい。また、第一の製
法で用いる水酸化アルカリとしては、水酸化カリウム、
水酸化ナトリウム、アンモニア水が使用可能である。ま
た、炭酸アルカリとしては、炭酸ナトリウム、重炭酸ナ
トリウム、炭酸アンモニウム等が使用可能である。上記
第一の製法を用いて、微細で枝分かれがなく、分散性、
パッキング性に優れる金属磁性粉末を得るのに適したα
-FeOOHを製造する条件は、第一鉄塩の中和に必要なアル
カリ量の2〜10倍量を使用し、アルカリ濃度の高い条件
でFe(OH)2の酸化反応を進めることである。アルカリ濃
度の高い領域での反応は枝分かれのない粒子を得るのに
必要な条件である。また、粒子の大きさのコントロール
は、一般に知られているように、反応温度、酸化性ガス
の吹き込み量のコントロールで可能であるが、その他第
一鉄塩中にNi,Co,Al,Si 等の金属塩を存在させておき、
これをアルカリで中和してから酸化反応を進めることで
も粒子の寸法をコントロールすることが可能である。第
二の製法では、生成する紡錘状のα-FeOOHは枝分かれが
なく、粒度の揃った微細な粒子が得やすい。また第二の
製法における粒子の大きさのコントロールは、水懸濁液
中の鉄の濃度、反応温度、酸化性ガスの吹き込み量を変
化させることにより可能である。また、第一の製法と同
じようにNi,Co 等の添加によっても粒子の形状をコント
ロールすることが出来る。
【0008】以下、第一の製法で得た針状のα-FeOOHを
原料とする本発明の金属磁性粉末の製造方法を例として
説明する。先ず、第一鉄塩を中和に必要な量の2倍量以
上の水酸化アルカリで中和して、Fe(OH)2 のアルカリ懸
濁液とし、これに酸化性ガスを吹き込んで針状のα-FeO
OHを得る。この時、α-FeOOHの針状比及び形状をコント
ロールするためにNi,Co,Zn,Cr,Mn,Zr,Al,Si,P,Ba,Ca,M
g,Cu,Sr,Ti,Mo,Ag,稀土類元素等の金属をドープしてお
くことができる。これらの異種金属の添加方法は、第一
鉄塩中に均一に混合しておいても良く、また反応の途中
で添加しても良い。添加量については所望する形状、大
きさにより、経験的に決められる。なお、本方法では、
第一鉄塩をアルカリで中和してFe(OH)2 の懸濁液を生成
させ、これを酸化してα-FeOOHを製造するのであるが、
この時使用するアルカリ量を中和当量よりも少なくとも
2倍以上使用することにより金属磁性粉末とした時に保
磁力の高い原料α-FeOOHが得られる。このようなアルカ
リの過剰量は、多ければ多いほどα-FeOOHの枝分かれは
少なくなるが、10倍以上加えてもそれ以上の効果は発現
しないため、10倍以上の過剰量を加える反応は効率的で
ない。また、本発明の金属磁性粉末を得るのに必要なα
-FeOOH粒子の大きさは、その比表面積値が60〜130m2/g
の範囲となる大きさとするのが必要である。この比表面
積が60m2/g以下では、粒子が大きすぎて高保磁力は得ら
れないし、単波長領域用の磁性材料として好ましくな
い。また、比表面積が130m2/g 以上では、粒子が細かく
なりすぎ超常磁性が発現するのか、高保磁力は得られな
いし、また粒子の不揃いによるものか保磁力分布の広い
ものになってしまう。次に、Ni,Co,Zn,Cr,Mn,Zr,Al,Si,
P,Ba,Ca,Mg,Cu,Sr,Ti,Mo,Ag,稀土類元素等がドープされ
ているかまたはドープされていないα-FeOOHに、Ni,Co,
Al,Si 及び稀土類元素の1種以上を含有させるのである
が、含有させる方法としては、各種金属塩を酸またはア
ルカリで中和して、粒子表面上に水酸化物の微小な結晶
の膜として被着する方法が一般的である。Ni,Co,稀土類
元素は、α-FeOOHを生成させる反応で必要量ドープされ
ている場合は、新たにα-FeOOH粒子の表面に被着させな
くてもよい場合もあるが、これらの元素を多量に含有さ
せる必要がある場合は、ドープされる量に限界があるの
で、さらに表面にこれらの元素を被着させる。なお、金
属磁性粉末中の各金属元素の含有量は以下の範囲が好ま
しい。以下の数値は鉄を100 としたときの各金属の重量
比である。 Ni=0.3〜8.0 Co=3.0〜45.0 Al=0.5〜8.0 Si=0.5〜8.0 稀土類元素=0.2〜10.0 但し、Al+Si=2.0〜15.0 稀土類元素はLa,Ce,Pr,Nd,Sm,Gd,Dy,Yのうちの少なくと
も1種類であり、これらの組合せでも有効である。添加
する金属は、塩化物、硫酸塩、硝酸塩等の水溶性塩の使
用が便利である。Siの場合はメタ珪酸ソーダ、オルト珪
酸ソーダ、水ガラスが使用出来る。被着の順序は、まず
合金化して金属磁性粉末の磁気特性をコントロールする
Ni及びCoを先に被着し、次に熱による粒子の焼結を防止
するAlとSiを後半に被着するのが好ましい。稀土類元素
の場合はα-FeOOH粒子を生成する時にドープしておいて
も、あるいはNi及び/又はCoを被着する時に同時に被着
しても保磁力を高める効果がある。Al及び/又はSiを被
着する時に被着しても効果はあるが、内部に存在させた
方が効果は大きい。
原料とする本発明の金属磁性粉末の製造方法を例として
説明する。先ず、第一鉄塩を中和に必要な量の2倍量以
上の水酸化アルカリで中和して、Fe(OH)2 のアルカリ懸
濁液とし、これに酸化性ガスを吹き込んで針状のα-FeO
OHを得る。この時、α-FeOOHの針状比及び形状をコント
ロールするためにNi,Co,Zn,Cr,Mn,Zr,Al,Si,P,Ba,Ca,M
g,Cu,Sr,Ti,Mo,Ag,稀土類元素等の金属をドープしてお
くことができる。これらの異種金属の添加方法は、第一
鉄塩中に均一に混合しておいても良く、また反応の途中
で添加しても良い。添加量については所望する形状、大
きさにより、経験的に決められる。なお、本方法では、
第一鉄塩をアルカリで中和してFe(OH)2 の懸濁液を生成
させ、これを酸化してα-FeOOHを製造するのであるが、
この時使用するアルカリ量を中和当量よりも少なくとも
2倍以上使用することにより金属磁性粉末とした時に保
磁力の高い原料α-FeOOHが得られる。このようなアルカ
リの過剰量は、多ければ多いほどα-FeOOHの枝分かれは
少なくなるが、10倍以上加えてもそれ以上の効果は発現
しないため、10倍以上の過剰量を加える反応は効率的で
ない。また、本発明の金属磁性粉末を得るのに必要なα
-FeOOH粒子の大きさは、その比表面積値が60〜130m2/g
の範囲となる大きさとするのが必要である。この比表面
積が60m2/g以下では、粒子が大きすぎて高保磁力は得ら
れないし、単波長領域用の磁性材料として好ましくな
い。また、比表面積が130m2/g 以上では、粒子が細かく
なりすぎ超常磁性が発現するのか、高保磁力は得られな
いし、また粒子の不揃いによるものか保磁力分布の広い
ものになってしまう。次に、Ni,Co,Zn,Cr,Mn,Zr,Al,Si,
P,Ba,Ca,Mg,Cu,Sr,Ti,Mo,Ag,稀土類元素等がドープされ
ているかまたはドープされていないα-FeOOHに、Ni,Co,
Al,Si 及び稀土類元素の1種以上を含有させるのである
が、含有させる方法としては、各種金属塩を酸またはア
ルカリで中和して、粒子表面上に水酸化物の微小な結晶
の膜として被着する方法が一般的である。Ni,Co,稀土類
元素は、α-FeOOHを生成させる反応で必要量ドープされ
ている場合は、新たにα-FeOOH粒子の表面に被着させな
くてもよい場合もあるが、これらの元素を多量に含有さ
せる必要がある場合は、ドープされる量に限界があるの
で、さらに表面にこれらの元素を被着させる。なお、金
属磁性粉末中の各金属元素の含有量は以下の範囲が好ま
しい。以下の数値は鉄を100 としたときの各金属の重量
比である。 Ni=0.3〜8.0 Co=3.0〜45.0 Al=0.5〜8.0 Si=0.5〜8.0 稀土類元素=0.2〜10.0 但し、Al+Si=2.0〜15.0 稀土類元素はLa,Ce,Pr,Nd,Sm,Gd,Dy,Yのうちの少なくと
も1種類であり、これらの組合せでも有効である。添加
する金属は、塩化物、硫酸塩、硝酸塩等の水溶性塩の使
用が便利である。Siの場合はメタ珪酸ソーダ、オルト珪
酸ソーダ、水ガラスが使用出来る。被着の順序は、まず
合金化して金属磁性粉末の磁気特性をコントロールする
Ni及びCoを先に被着し、次に熱による粒子の焼結を防止
するAlとSiを後半に被着するのが好ましい。稀土類元素
の場合はα-FeOOH粒子を生成する時にドープしておいて
も、あるいはNi及び/又はCoを被着する時に同時に被着
しても保磁力を高める効果がある。Al及び/又はSiを被
着する時に被着しても効果はあるが、内部に存在させた
方が効果は大きい。
【0009】次に、上記各金属を所定量被着した後、こ
れを十分に水洗して乾燥し、非還元性雰囲気中で、300
〜800 ℃の温度で熱処理をする。熱処理温度が300 ℃以
下では、α-FeOOHが脱水して生じたα-Fe2O3粒子中の空
孔が多くなり、その結果、還元後の金属磁性粉末の特性
が劣ることとなる。また、熱処理温度が800 ℃以上の温
度では、α-Fe2O3粒子の融解が始まり粒子の形状が変化
したり、あるいは焼結が進行し、その結果得られた金属
磁性粉末の特性は劣化する。次に、熱処理後の金属磁性
粉末を水素ガス気流下で300 〜600 ℃の温度で還元し、
公知の方法で粒子の表面に酸化皮膜を形成させて金属磁
性粉末を得る。
れを十分に水洗して乾燥し、非還元性雰囲気中で、300
〜800 ℃の温度で熱処理をする。熱処理温度が300 ℃以
下では、α-FeOOHが脱水して生じたα-Fe2O3粒子中の空
孔が多くなり、その結果、還元後の金属磁性粉末の特性
が劣ることとなる。また、熱処理温度が800 ℃以上の温
度では、α-Fe2O3粒子の融解が始まり粒子の形状が変化
したり、あるいは焼結が進行し、その結果得られた金属
磁性粉末の特性は劣化する。次に、熱処理後の金属磁性
粉末を水素ガス気流下で300 〜600 ℃の温度で還元し、
公知の方法で粒子の表面に酸化皮膜を形成させて金属磁
性粉末を得る。
【0010】
【作用】本発明の金属磁性粉末は、長軸径0.05〜0.3 μ
m 、結晶子サイズ130 〜170 Å、比表面積45〜70m2/gと
微細でありながら、保磁力が1600〜2000 Oe と高く、飽
和磁化量も高く、且つ温度60℃、相対湿度90%の雰囲気
に7日間静置した後の飽和磁化量が100emu/g以上と酸化
安定性に優れ、分散性、パッキング性にも優れるもので
ある。従来の技術(例えば、特公昭62−44842 号公報)
においてもCo及び稀土類元素とAlまたはSiを含む金属磁
性粉末が提案されているが、本発明の金属磁性粉末は、
従来の提案の金属磁性粉末に比較して大幅に特性の向上
したものである。当該提案との技術的差異は、本発明で
はNiの添加及びAlとSiの共存を必須条件としたことにあ
る。Niの添加の効果はAl,Si,稀土類元素等を含むα-FeO
OHを加熱処理する時に生成する難還元性の複酸化物中の
Fe分の還元を促進する働きである。このことにより、還
元時の焼結を防止する効果のあるAl,Si,稀土類元素を多
量に使用出来るのである。Niの添加量はあまり少ないと
還元促進効果は得られず、またあまり多量では保磁力及
び飽和磁化量を低下させるので好ましくない。AlとSiの
共存は、高保磁力で、分散性、パッキング性に優れ、酸
化安定性にも優れる金属磁性粉末を得るのに必須であ
る。即ち、Al単独では焼結防止効果が不十分なためか高
保磁力の金属磁性粉末は得られないが、反面分散性、パ
ッキング性に優れ、且つ酸化安定性にも優れるものが得
られる。一方、Si単独ではAl単独の場合と逆であり、高
保磁力は得やすいが、分散性、パッキング性、酸化安定
性はAlの場合と比較してやや劣るものが得られる。従っ
て、AlとSiを共存させることにより、両方の良い点が出
現して、高保磁力で分散性、パッキング性、酸化安定性
に優れるものが得られるのである。また、さらに稀土類
元素は焼結防止効果を有するので、これを含有する場合
は、AlとSiだけの場合よりもさらに効果が向上する。こ
のことにより、粒子の形状が原料α-FeOOHの形状を良く
保持し、高保磁力、高角型比で結晶子サイズの小さいも
のが得られる。このような効果を発現する理由は明らか
ではないが、得られた金属磁性粉末粒子の表面が稀土類
元素を添加しなかったものに比較して滑らかであり、空
孔も少なくまた折れた粒子も少ないことから、α-FeOOH
表面に被着した場合にAlやSiの場合よりも緻密な膜が生
成し、熱処理、還元等の体積変化を伴う反応の場合も形
骸粒子の体積縮小に追随出来るのではないかと考えられ
る。以上述べたように、本発明の金属磁性粉末は、高密
度磁気記録媒体用の磁性材として好適な、高保磁力、高
飽和磁化量、小さい結晶子サイズであり、分散性、パッ
キング性、酸化安定性に優れるものである。
m 、結晶子サイズ130 〜170 Å、比表面積45〜70m2/gと
微細でありながら、保磁力が1600〜2000 Oe と高く、飽
和磁化量も高く、且つ温度60℃、相対湿度90%の雰囲気
に7日間静置した後の飽和磁化量が100emu/g以上と酸化
安定性に優れ、分散性、パッキング性にも優れるもので
ある。従来の技術(例えば、特公昭62−44842 号公報)
においてもCo及び稀土類元素とAlまたはSiを含む金属磁
性粉末が提案されているが、本発明の金属磁性粉末は、
従来の提案の金属磁性粉末に比較して大幅に特性の向上
したものである。当該提案との技術的差異は、本発明で
はNiの添加及びAlとSiの共存を必須条件としたことにあ
る。Niの添加の効果はAl,Si,稀土類元素等を含むα-FeO
OHを加熱処理する時に生成する難還元性の複酸化物中の
Fe分の還元を促進する働きである。このことにより、還
元時の焼結を防止する効果のあるAl,Si,稀土類元素を多
量に使用出来るのである。Niの添加量はあまり少ないと
還元促進効果は得られず、またあまり多量では保磁力及
び飽和磁化量を低下させるので好ましくない。AlとSiの
共存は、高保磁力で、分散性、パッキング性に優れ、酸
化安定性にも優れる金属磁性粉末を得るのに必須であ
る。即ち、Al単独では焼結防止効果が不十分なためか高
保磁力の金属磁性粉末は得られないが、反面分散性、パ
ッキング性に優れ、且つ酸化安定性にも優れるものが得
られる。一方、Si単独ではAl単独の場合と逆であり、高
保磁力は得やすいが、分散性、パッキング性、酸化安定
性はAlの場合と比較してやや劣るものが得られる。従っ
て、AlとSiを共存させることにより、両方の良い点が出
現して、高保磁力で分散性、パッキング性、酸化安定性
に優れるものが得られるのである。また、さらに稀土類
元素は焼結防止効果を有するので、これを含有する場合
は、AlとSiだけの場合よりもさらに効果が向上する。こ
のことにより、粒子の形状が原料α-FeOOHの形状を良く
保持し、高保磁力、高角型比で結晶子サイズの小さいも
のが得られる。このような効果を発現する理由は明らか
ではないが、得られた金属磁性粉末粒子の表面が稀土類
元素を添加しなかったものに比較して滑らかであり、空
孔も少なくまた折れた粒子も少ないことから、α-FeOOH
表面に被着した場合にAlやSiの場合よりも緻密な膜が生
成し、熱処理、還元等の体積変化を伴う反応の場合も形
骸粒子の体積縮小に追随出来るのではないかと考えられ
る。以上述べたように、本発明の金属磁性粉末は、高密
度磁気記録媒体用の磁性材として好適な、高保磁力、高
飽和磁化量、小さい結晶子サイズであり、分散性、パッ
キング性、酸化安定性に優れるものである。
【0011】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例−1 窒素ガスを流して酸化性ガスを追い出した容器に、2.0m
ol/lの塩化第一鉄水溶液4リットルと0.23mol の塩化ニ
ッケルを良く混合し、これに2.5mol/lの水酸化ナトリウ
ム水溶液20リットルを攪拌しながら混合して懸濁液を得
た。次に、この懸濁液を40℃に保持しつつ10リットル/
分の空気を2時間吹き込んで、ニッケルがドープされた
針状のα-FeOOHを得た。このものの比表面積を測定した
ところ75m2/gであった(表1参照)。次に、α-FeOOHを
含有する懸濁液を濾過し、得られた残渣(α-FeOOH)を
水洗した後、40リットルの蒸留水中に分散させて懸濁液
とし、この懸濁液を攪拌しながら、塩化コバルト0.76mo
lと塩化ランタン0.065molとを2リットルの蒸留水に溶
解した液を徐々に加え、30分間良く攪拌した。撹拌後、
この懸濁液中に水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加し
て懸濁液のpHを8に調整した。次いでこの懸濁液中に、
0.5molの塩化アルミニウムを蒸留水2リットルに溶解し
た水溶液を添加して30分間良く攪拌した。さらにこの懸
濁液に、Si分として13.4g を含む水ガラス水溶液を徐々
に加えた後、懸濁液のpHを8とするのに必要な量の水酸
化ナトリウム水溶液を添加して十分に攪拌した。次に、
この懸濁液を濾過し、得られた残渣を水洗して120 ℃の
乾燥器中で乾燥し、乾燥ケーキとした。さらにこの乾燥
ケーキを窒素雰囲気中で600 ℃で2時間熱処理し、次い
で水素ガス流下480 ℃で4時間還元した。還元後、ガス
を窒素ガスに変え、温度を室温まで下げた後、窒素ガス
流中に空気を徐々に流して常法により安定化処理を行っ
た。以上の操作により得られた金属磁性粉末について、
その長軸径および結晶子サイズ、比表面積、磁気特性を
測定した結果、長軸径0.24μm 、結晶子サイズ158Å、
比表面積55.6m2/g、保磁力Hc 1783 Oe、飽和磁化量σs
128.4emu/gであった。また、この金属磁性粉末の粒子を
透過電子顕微鏡で観察したところ、焼結がなく、粒子中
にも空孔の少ないものであった。なお、上記各測定値の
測定法は以下の通りである。比表面積は、いわゆる窒素
測定法を用いて測定し、磁気特性については、詰率0.85
g/ccの条件で保磁力Hc、飽和磁化量σs を測定した。ま
た、粉末粒子の長軸径については、透過電子顕微鏡で撮
影した金属磁性粉末の写真中から、ランダムに200 個の
粒子を抽出し、これら200 個の粒子の平均長軸径で示し
た。結晶子サイズについては、X線回折装置で得られた
Fe(110) の回折ピークの半価幅、2Θ値から次式により
求めた。 D(110) = Kλ/βcos Θ K;シェラー定数(0.9) λ;照射X線の波長 β;回折ピークの半価幅(真値に補正して用いる) Θ;回折角 また、本実施例で得られた金属磁性粉末の酸化安定性を
評価するため、この金属磁性粉末を、温度60℃、相対湿
度90%の雰囲気中に7日間静置した後、その飽和磁化量
を測定した。結果を表2に示す。また、本実施例で得ら
れた金属磁性粉末を高密度磁気記録媒体用磁気テープの
磁性材として用いた場合の磁気特性および分散性、パッ
キング性を評価するため、以下に示す操作に従ってテー
プ化し、その磁気特性を測定すると共に、このテープ化
のBrの数値及び角型比より、分散性、パッキング性を評
価した。またテープのS.F.D.値より金属磁性粉末の保磁
力分布を評価した。テープ化の方法 金属磁性粉末100gとポリウレタン樹脂11g 、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体7.75g 、トルエン/メチルエチル
ケトン/シクロヘキサノン=1/1/1の混合溶液345g
と混合し、サンドグラインダーで5時間分散を行って磁
性塗料を作製した。この塗料に架橋剤としてコロネート
−L(日本ポリウレタン(株)製)を2.5g添加した後、
ポリエステルフィルムに塗布し、3000ガウスの磁界を印
加して、50℃の温度で乾燥した。次いで、乾燥後のフィ
ルムに対し、80℃、線圧200kg/cmでカレンダー処理を行
い、60℃で24時間熟成を行った後、テープ状にカットし
た。次に、得られたテープについて、VSM磁力計を用
いて最大印加磁場5kOeで磁気特性を測定した。結果を
表3に示す。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例−1 窒素ガスを流して酸化性ガスを追い出した容器に、2.0m
ol/lの塩化第一鉄水溶液4リットルと0.23mol の塩化ニ
ッケルを良く混合し、これに2.5mol/lの水酸化ナトリウ
ム水溶液20リットルを攪拌しながら混合して懸濁液を得
た。次に、この懸濁液を40℃に保持しつつ10リットル/
分の空気を2時間吹き込んで、ニッケルがドープされた
針状のα-FeOOHを得た。このものの比表面積を測定した
ところ75m2/gであった(表1参照)。次に、α-FeOOHを
含有する懸濁液を濾過し、得られた残渣(α-FeOOH)を
水洗した後、40リットルの蒸留水中に分散させて懸濁液
とし、この懸濁液を攪拌しながら、塩化コバルト0.76mo
lと塩化ランタン0.065molとを2リットルの蒸留水に溶
解した液を徐々に加え、30分間良く攪拌した。撹拌後、
この懸濁液中に水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加し
て懸濁液のpHを8に調整した。次いでこの懸濁液中に、
0.5molの塩化アルミニウムを蒸留水2リットルに溶解し
た水溶液を添加して30分間良く攪拌した。さらにこの懸
濁液に、Si分として13.4g を含む水ガラス水溶液を徐々
に加えた後、懸濁液のpHを8とするのに必要な量の水酸
化ナトリウム水溶液を添加して十分に攪拌した。次に、
この懸濁液を濾過し、得られた残渣を水洗して120 ℃の
乾燥器中で乾燥し、乾燥ケーキとした。さらにこの乾燥
ケーキを窒素雰囲気中で600 ℃で2時間熱処理し、次い
で水素ガス流下480 ℃で4時間還元した。還元後、ガス
を窒素ガスに変え、温度を室温まで下げた後、窒素ガス
流中に空気を徐々に流して常法により安定化処理を行っ
た。以上の操作により得られた金属磁性粉末について、
その長軸径および結晶子サイズ、比表面積、磁気特性を
測定した結果、長軸径0.24μm 、結晶子サイズ158Å、
比表面積55.6m2/g、保磁力Hc 1783 Oe、飽和磁化量σs
128.4emu/gであった。また、この金属磁性粉末の粒子を
透過電子顕微鏡で観察したところ、焼結がなく、粒子中
にも空孔の少ないものであった。なお、上記各測定値の
測定法は以下の通りである。比表面積は、いわゆる窒素
測定法を用いて測定し、磁気特性については、詰率0.85
g/ccの条件で保磁力Hc、飽和磁化量σs を測定した。ま
た、粉末粒子の長軸径については、透過電子顕微鏡で撮
影した金属磁性粉末の写真中から、ランダムに200 個の
粒子を抽出し、これら200 個の粒子の平均長軸径で示し
た。結晶子サイズについては、X線回折装置で得られた
Fe(110) の回折ピークの半価幅、2Θ値から次式により
求めた。 D(110) = Kλ/βcos Θ K;シェラー定数(0.9) λ;照射X線の波長 β;回折ピークの半価幅(真値に補正して用いる) Θ;回折角 また、本実施例で得られた金属磁性粉末の酸化安定性を
評価するため、この金属磁性粉末を、温度60℃、相対湿
度90%の雰囲気中に7日間静置した後、その飽和磁化量
を測定した。結果を表2に示す。また、本実施例で得ら
れた金属磁性粉末を高密度磁気記録媒体用磁気テープの
磁性材として用いた場合の磁気特性および分散性、パッ
キング性を評価するため、以下に示す操作に従ってテー
プ化し、その磁気特性を測定すると共に、このテープ化
のBrの数値及び角型比より、分散性、パッキング性を評
価した。またテープのS.F.D.値より金属磁性粉末の保磁
力分布を評価した。テープ化の方法 金属磁性粉末100gとポリウレタン樹脂11g 、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体7.75g 、トルエン/メチルエチル
ケトン/シクロヘキサノン=1/1/1の混合溶液345g
と混合し、サンドグラインダーで5時間分散を行って磁
性塗料を作製した。この塗料に架橋剤としてコロネート
−L(日本ポリウレタン(株)製)を2.5g添加した後、
ポリエステルフィルムに塗布し、3000ガウスの磁界を印
加して、50℃の温度で乾燥した。次いで、乾燥後のフィ
ルムに対し、80℃、線圧200kg/cmでカレンダー処理を行
い、60℃で24時間熟成を行った後、テープ状にカットし
た。次に、得られたテープについて、VSM磁力計を用
いて最大印加磁場5kOeで磁気特性を測定した。結果を
表3に示す。
【0012】実施例−2 窒素ガスを流して酸化性ガスを追い出した容器に、2.0m
ol/lの塩化第一鉄水溶液4リットルと、0.12mol の塩化
ニッケルを良く混合し、これに2.5mol/lの水酸化ナトリ
ウム水溶液20リットルを攪拌しながら混合した。この懸
濁液に水ガラスをSi分として0.9gになる量を添加して良
く攪拌した後、この懸濁液を40℃に保持しつつ10リット
ル/分の空気を2時間吹き込み、ニッケルとSiとがドー
プされた微粒子の針状α-FeOOHを得た。このものの比表
面積を測定したところ92m2/gであった(表1参照)。次
に、上記α-FeOOHを含有する懸濁液を濾過し、得られた
残渣を水洗した後、40リットルの蒸留水に分散させて懸
濁液とし、この懸濁液を攪拌しながら、1.5molの塩化コ
バルトと0.12mol の塩化ニッケル及び0.09mol の塩化ネ
オジウムとを蒸留水2リットルに溶解した水溶液を加
え、30分間良く攪拌し、撹拌後水酸化ナトリウム水溶液
を徐々に添加して懸濁液のpHを8に調整した。次いで、
上記懸濁液に0.5molの塩化アルミニウムを蒸留水2リッ
トルに溶解した水溶液を添加して30分間良く攪拌し、さ
らにこの懸濁液に、Si分として5.8gを含む水ガラス水溶
液を徐々に加えた。次に、懸濁液のpHを8にするのに必
要な量の水酸化ナトリウム水溶液を添加して充分に攪拌
した。以下、実施例−1と同様に処理して金属磁性粉末
を得た。また、得られた金属磁性粉末について、実施例
−1と同様にして、その長軸径および結晶子サイズ、比
表面積、磁気特性の測定、並びに酸化安定性の評価を行
った。結果を表2に示す。また、本実施例で得られた金
属磁性粉末を高密度磁気記録媒体用磁気テープの磁性材
として用いた場合の磁気特性等を実施例−1と同様にし
て評価した。結果を表3に示す。
ol/lの塩化第一鉄水溶液4リットルと、0.12mol の塩化
ニッケルを良く混合し、これに2.5mol/lの水酸化ナトリ
ウム水溶液20リットルを攪拌しながら混合した。この懸
濁液に水ガラスをSi分として0.9gになる量を添加して良
く攪拌した後、この懸濁液を40℃に保持しつつ10リット
ル/分の空気を2時間吹き込み、ニッケルとSiとがドー
プされた微粒子の針状α-FeOOHを得た。このものの比表
面積を測定したところ92m2/gであった(表1参照)。次
に、上記α-FeOOHを含有する懸濁液を濾過し、得られた
残渣を水洗した後、40リットルの蒸留水に分散させて懸
濁液とし、この懸濁液を攪拌しながら、1.5molの塩化コ
バルトと0.12mol の塩化ニッケル及び0.09mol の塩化ネ
オジウムとを蒸留水2リットルに溶解した水溶液を加
え、30分間良く攪拌し、撹拌後水酸化ナトリウム水溶液
を徐々に添加して懸濁液のpHを8に調整した。次いで、
上記懸濁液に0.5molの塩化アルミニウムを蒸留水2リッ
トルに溶解した水溶液を添加して30分間良く攪拌し、さ
らにこの懸濁液に、Si分として5.8gを含む水ガラス水溶
液を徐々に加えた。次に、懸濁液のpHを8にするのに必
要な量の水酸化ナトリウム水溶液を添加して充分に攪拌
した。以下、実施例−1と同様に処理して金属磁性粉末
を得た。また、得られた金属磁性粉末について、実施例
−1と同様にして、その長軸径および結晶子サイズ、比
表面積、磁気特性の測定、並びに酸化安定性の評価を行
った。結果を表2に示す。また、本実施例で得られた金
属磁性粉末を高密度磁気記録媒体用磁気テープの磁性材
として用いた場合の磁気特性等を実施例−1と同様にし
て評価した。結果を表3に示す。
【0013】実施例−3〜6 α-FeOOHを実施例−2とほぼ同じ条件で4回製造してそ
れぞれを実施例−3,4,5,6とし、各々について比
表面積を測定した。結果を表1に示す。次に、これら実
施例−3,4,5,6のα-FeOOHに被着処理を行う際、
用いたNi,Co,Al,Si の量を表1に示すように変化させ、
また稀土類元素の種類を同表に記載のごとく変化させた
以外は、実施例−1と同様に処理して実施例−3〜6の
金属磁性粉末を得た。得られた上記実施例−3〜6の金
属磁性粉末について、実施例−1と同様にして、その長
軸径および結晶子サイズ、比表面積、磁気特性の測定、
並びに酸化安定性の評価を行った。結果を表2に示す。
また、実施例−3〜6で得られた金属磁性粉末のうち、
実施例5の金属磁性粉末について、高密度磁気記録媒体
用磁気テープの磁性材として用いた場合の磁気特性等を
実施例−1と同様にして評価した。結果を表3に示す。
以下の実施例、比較例においても実施例−1と同様に評
価した。
れぞれを実施例−3,4,5,6とし、各々について比
表面積を測定した。結果を表1に示す。次に、これら実
施例−3,4,5,6のα-FeOOHに被着処理を行う際、
用いたNi,Co,Al,Si の量を表1に示すように変化させ、
また稀土類元素の種類を同表に記載のごとく変化させた
以外は、実施例−1と同様に処理して実施例−3〜6の
金属磁性粉末を得た。得られた上記実施例−3〜6の金
属磁性粉末について、実施例−1と同様にして、その長
軸径および結晶子サイズ、比表面積、磁気特性の測定、
並びに酸化安定性の評価を行った。結果を表2に示す。
また、実施例−3〜6で得られた金属磁性粉末のうち、
実施例5の金属磁性粉末について、高密度磁気記録媒体
用磁気テープの磁性材として用いた場合の磁気特性等を
実施例−1と同様にして評価した。結果を表3に示す。
以下の実施例、比較例においても実施例−1と同様に評
価した。
【0014】実施例−7 α-FeOOHにドープする金属をニッケルとネオジウムにし
た以外は、実施例−2と同様に処理して金属磁性粉末を
得た。 実施例−8 窒素ガスを流して酸化性ガスを追い出した容器に、2.0m
ol/lの塩化第一鉄水溶液4リットルと、0.5mol/lの炭酸
ナトリウム水溶液20リットルを仕込み、よく混合して白
色の炭酸鉄を生成させ懸濁液とした。この懸濁液を50℃
に保持しつつ攪拌しながら、10リットル/分の空気を2
時間吹き込んで紡錘状のα-FeOOHを得た。このものの比
表面積値を測定したところ85m2/gであった(表1参
照)。上記紡錘状のα-FeOOHを含有する懸濁液を濾過
し、得られた残渣を水洗した後、この残渣を40リットル
の蒸留水に分散させて懸濁液とし、この懸濁液中に、0.
3molの塩化ニッケル、0.76molの塩化コバルト、0.015mo
lの塩化ネオジムを3リットルの蒸留水に溶解した水溶
液を、攪拌しながら徐々に添加してさらに30分間よく攪
拌した。次いで水酸化ナトリウム水溶液を添加して懸濁
液のpHを8に調整した。次いで、この懸濁液に、0.5mol
の塩化アルミニウムを2リットルの蒸留水に溶解した水
溶液を添加して30分間良く攪拌した。さらにこの懸濁液
に、Si分として9g の量になるように水ガラス水溶液を
徐々に添加した後、水酸化ナトリウム水溶液を添加して
懸濁液のpHを8に調整した。次に、この懸濁液を濾過
し、得られた残渣を水洗して120 ℃の乾燥器中で乾燥
し、乾燥ケーキとした。次にこの乾燥ケーキを窒素雰囲
気中550 ℃で2時間熱処理し、次いで水素ガス流下480
℃で4時間還元した。還元後、ガスを窒素ガスに変え、
温度を室温まで下げた後、窒素ガス流中に空気を徐々に
流して常法により安定化処理を行った。この得られた金
属磁性粉末の粒子を透過電子顕微鏡で観察したところ、
長軸径0.12μm の紡錘状を呈した粒子であった。 実施例−9 窒素ガスを流して酸化性ガスを追い出した攪拌機付容器
に、2.0mol/lの硫酸第一鉄水溶液4リットルと、1.5mol
の塩化コバルトをよく混合し、これに0.7mol/l
の炭酸ナトリウム水溶液20リットルと2mol/lの水酸
化ナトリウム水溶液1リットルを添加して30分間良く攪
拌し懸濁液とした。次に、この懸濁液を40℃に保持しつ
つ10リットル/分の空気を2時間吹き込み、コバルトが
ドープされた紡錘状のα-FeOOHを得た。上記紡錘状のα
-FeOOHを含有する懸濁液を濾過し、得られた残渣を水洗
し、乾燥した後、実施例−8と同様の処理を行って紡錘
状の金属磁性粉末を得た。 実施例−10 窒素ガスを流して酸化性ガスを追い出した攪拌機付容器
に、2.0mol/lの硫酸第一鉄水溶液4リットルと、0.75mo
l の塩化コバルトを良く混合し、これに0.7mol/lの炭酸
アンモニウム水溶液20リットルを添加して30分間良く攪
拌した。この懸濁液を45℃に保持しつつ、15リットル/
分の空気を2時間吹き込み、コバルトがドープされた紡
錘状のα-FeOOHを得た。上記紡錘状のα-FeOOHを含有す
る懸濁液を濾過し、得られた残渣を水洗し、乾燥した
後、実施例−8と同様に処理して紡錘状の金属磁性粉末
を得た。 実施例−11 実施例−8と添加金属量が異なるだけで、他は同じ条件
で処理して紡錘状の金属磁性粉末を得た。
た以外は、実施例−2と同様に処理して金属磁性粉末を
得た。 実施例−8 窒素ガスを流して酸化性ガスを追い出した容器に、2.0m
ol/lの塩化第一鉄水溶液4リットルと、0.5mol/lの炭酸
ナトリウム水溶液20リットルを仕込み、よく混合して白
色の炭酸鉄を生成させ懸濁液とした。この懸濁液を50℃
に保持しつつ攪拌しながら、10リットル/分の空気を2
時間吹き込んで紡錘状のα-FeOOHを得た。このものの比
表面積値を測定したところ85m2/gであった(表1参
照)。上記紡錘状のα-FeOOHを含有する懸濁液を濾過
し、得られた残渣を水洗した後、この残渣を40リットル
の蒸留水に分散させて懸濁液とし、この懸濁液中に、0.
3molの塩化ニッケル、0.76molの塩化コバルト、0.015mo
lの塩化ネオジムを3リットルの蒸留水に溶解した水溶
液を、攪拌しながら徐々に添加してさらに30分間よく攪
拌した。次いで水酸化ナトリウム水溶液を添加して懸濁
液のpHを8に調整した。次いで、この懸濁液に、0.5mol
の塩化アルミニウムを2リットルの蒸留水に溶解した水
溶液を添加して30分間良く攪拌した。さらにこの懸濁液
に、Si分として9g の量になるように水ガラス水溶液を
徐々に添加した後、水酸化ナトリウム水溶液を添加して
懸濁液のpHを8に調整した。次に、この懸濁液を濾過
し、得られた残渣を水洗して120 ℃の乾燥器中で乾燥
し、乾燥ケーキとした。次にこの乾燥ケーキを窒素雰囲
気中550 ℃で2時間熱処理し、次いで水素ガス流下480
℃で4時間還元した。還元後、ガスを窒素ガスに変え、
温度を室温まで下げた後、窒素ガス流中に空気を徐々に
流して常法により安定化処理を行った。この得られた金
属磁性粉末の粒子を透過電子顕微鏡で観察したところ、
長軸径0.12μm の紡錘状を呈した粒子であった。 実施例−9 窒素ガスを流して酸化性ガスを追い出した攪拌機付容器
に、2.0mol/lの硫酸第一鉄水溶液4リットルと、1.5mol
の塩化コバルトをよく混合し、これに0.7mol/l
の炭酸ナトリウム水溶液20リットルと2mol/lの水酸
化ナトリウム水溶液1リットルを添加して30分間良く攪
拌し懸濁液とした。次に、この懸濁液を40℃に保持しつ
つ10リットル/分の空気を2時間吹き込み、コバルトが
ドープされた紡錘状のα-FeOOHを得た。上記紡錘状のα
-FeOOHを含有する懸濁液を濾過し、得られた残渣を水洗
し、乾燥した後、実施例−8と同様の処理を行って紡錘
状の金属磁性粉末を得た。 実施例−10 窒素ガスを流して酸化性ガスを追い出した攪拌機付容器
に、2.0mol/lの硫酸第一鉄水溶液4リットルと、0.75mo
l の塩化コバルトを良く混合し、これに0.7mol/lの炭酸
アンモニウム水溶液20リットルを添加して30分間良く攪
拌した。この懸濁液を45℃に保持しつつ、15リットル/
分の空気を2時間吹き込み、コバルトがドープされた紡
錘状のα-FeOOHを得た。上記紡錘状のα-FeOOHを含有す
る懸濁液を濾過し、得られた残渣を水洗し、乾燥した
後、実施例−8と同様に処理して紡錘状の金属磁性粉末
を得た。 実施例−11 実施例−8と添加金属量が異なるだけで、他は同じ条件
で処理して紡錘状の金属磁性粉末を得た。
【0015】比較例−1 稀土類元素のランタンを添加しなかった以外は、全て実
施例−1と同様に処理して針状の金属磁性粉末を得た。
なお、表2および表3からも明らかなように、比較例−
1の金属磁性粉末は、実施例−1で得られた金属磁性粉
末に比較して保磁力が低く、結晶子サイズも大きいもの
であった。 比較例−2 コバルトを添加しなかった以外は全て実施例−2と同様
に処理して針状の金属磁性粉末を得た。なお、表2およ
び表3からも明らかなように、比較例−2の金属磁性粉
末は、実施例−2に比較して保磁力が低くなり、金属磁
性粉末の温度60℃、相対湿度90%中に7日間静置した
後の飽和磁化量が低くなり、酸化安定性が不充分なもの
であった。 比較例−3 ニッケルを添加しなかった以外は実施例−8と同様に処
理して紡錘状の金属磁性粉末を得た。なお、表2からも
明らかなように、比較例−3の金属磁性粉末は、実施例
−8に比較して保磁力、飽和磁化量、角型比共に低いも
のとなった。 比較例−4 稀土類元素を添加しなかった以外は全て実施例−9と同
様に処理して紡錘状の金属磁性粉末を得た。なお、表2
および表3からも明らかなように、比較例−4の金属磁
性粉末は、実施例−9に比較して保磁力、角型比が低下
し、結晶子サイズが著しく大きいものであった。 比較例−5 実施例−8と同じ方法で原料の紡錘状α−FeOOHを
製造し、Siを添加せずに処理して紡錘状の金属磁性粉末
としたものである。なお、表2からも明らかなように、
比較例−5の金属磁性粉末は、Siを添加した物に比較し
て保磁力が著しく低いものであった。
施例−1と同様に処理して針状の金属磁性粉末を得た。
なお、表2および表3からも明らかなように、比較例−
1の金属磁性粉末は、実施例−1で得られた金属磁性粉
末に比較して保磁力が低く、結晶子サイズも大きいもの
であった。 比較例−2 コバルトを添加しなかった以外は全て実施例−2と同様
に処理して針状の金属磁性粉末を得た。なお、表2およ
び表3からも明らかなように、比較例−2の金属磁性粉
末は、実施例−2に比較して保磁力が低くなり、金属磁
性粉末の温度60℃、相対湿度90%中に7日間静置した
後の飽和磁化量が低くなり、酸化安定性が不充分なもの
であった。 比較例−3 ニッケルを添加しなかった以外は実施例−8と同様に処
理して紡錘状の金属磁性粉末を得た。なお、表2からも
明らかなように、比較例−3の金属磁性粉末は、実施例
−8に比較して保磁力、飽和磁化量、角型比共に低いも
のとなった。 比較例−4 稀土類元素を添加しなかった以外は全て実施例−9と同
様に処理して紡錘状の金属磁性粉末を得た。なお、表2
および表3からも明らかなように、比較例−4の金属磁
性粉末は、実施例−9に比較して保磁力、角型比が低下
し、結晶子サイズが著しく大きいものであった。 比較例−5 実施例−8と同じ方法で原料の紡錘状α−FeOOHを
製造し、Siを添加せずに処理して紡錘状の金属磁性粉末
としたものである。なお、表2からも明らかなように、
比較例−5の金属磁性粉末は、Siを添加した物に比較し
て保磁力が著しく低いものであった。
【0016】比較例−6 実施例−8と同じ方法で原料の紡錘状α-FeOOHを製造
し、Alを添加せずに処理して紡錘状の金属磁性粉末とし
たものである。なお、表2および表3からも明らかなよ
うに、Alを添加したものに比較して保磁力は高いものに
なるが、粉末の酸化安定性とテープにしたときの分散性
が劣るものであった。
し、Alを添加せずに処理して紡錘状の金属磁性粉末とし
たものである。なお、表2および表3からも明らかなよ
うに、Alを添加したものに比較して保磁力は高いものに
なるが、粉末の酸化安定性とテープにしたときの分散性
が劣るものであった。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】
【発明の効果】以上述べた実施例と比較例との比較にお
いて明らかなように、本発明の金属磁性粉末は、微粒子
でありながら、高密度磁気記録媒体用の磁性粉に要求さ
れる高保磁力、高飽和磁化量を有し、保磁力分布(S.F.
D.)、酸化安定性に優れ、さらに分散性にも優れるもの
である。
いて明らかなように、本発明の金属磁性粉末は、微粒子
でありながら、高密度磁気記録媒体用の磁性粉に要求さ
れる高保磁力、高飽和磁化量を有し、保磁力分布(S.F.
D.)、酸化安定性に優れ、さらに分散性にも優れるもの
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 守谷 好美 群馬県渋川市金井425番地 関東電化工業 株式会社研究開発センター内 (72)発明者 遠藤 盈 群馬県渋川市金井425番地 関東電化工業 株式会社研究開発センター内
Claims (2)
- 【請求項1】 Ni,Co 及び1種以上の稀土類元素並びに
SiとAlの化合物を含有する、長軸径が0.05〜0.3 μm 、
結晶子サイズが130 〜170 Å、比表面積が45〜70m2/g
の、鉄を主成分とする金属磁性粉であって、保磁力(Hc)
が1600〜2000 Oe で、且つ温度60℃、相対湿度90%の雰
囲気に7日間静置した後の飽和磁化量(σs)が100emu/g
以上であることを特徴とする金属磁性粉末。 - 【請求項2】 比表面積が60〜130m2/g であるα-FeOOH
にNi,Co,Al,Si 及び1種以上の稀土類元素の化合物を被
着させ(但し、既にα-FeOOHに必要量含有されている場
合を除く)、非還元性雰囲気下で熱処理し、次いで還元
性ガスで還元することを特徴とする請求項1記載の金属
磁性粉末の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18345892A JP3268830B2 (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 金属磁性粉末及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18345892A JP3268830B2 (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 金属磁性粉末及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0625702A true JPH0625702A (ja) | 1994-02-01 |
| JP3268830B2 JP3268830B2 (ja) | 2002-03-25 |
Family
ID=16136136
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18345892A Expired - Fee Related JP3268830B2 (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 金属磁性粉末及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3268830B2 (ja) |
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5645652A (en) * | 1994-12-13 | 1997-07-08 | Toda Kogyo Corporation | Spindle-shaped magnetic iron-based alloy particles containing cobalt and iron as the main ingredients and process for producing the same |
| US5989516A (en) * | 1994-12-13 | 1999-11-23 | Toda Kogyo Corporation | Spindle-shaped geothite particles |
| US6517934B1 (en) | 1999-02-10 | 2003-02-11 | Hitachi Maxell, Ltd. | Magnetic recording medium containing nanometer-size substantially spherical or ellipsoidal fe-b-re magnetic powder and method for producing magnetic powder |
| US6723415B2 (en) | 1999-12-28 | 2004-04-20 | Hitachi Maxell, Ltd, | Magnetic recording medium |
| US6964811B2 (en) | 2002-09-20 | 2005-11-15 | Hitachi Maxell, Ltd. | Magnetic powder, method for producing the same and magnetic recording medium comprising the same |
| US7238439B2 (en) | 2003-02-19 | 2007-07-03 | Hitachi Maxell, Ltd. | Magnetic recording medium containing particles with a core containing a Fe16N2 phase |
| US7259935B2 (en) | 2002-07-05 | 2007-08-21 | Hitachi Maxell, Ltd. | Magnetic tape including an intermediate layer consisting essentially of a binder |
| US7267896B2 (en) | 2002-03-18 | 2007-09-11 | Hitachi Maxell, Ltd. | Magnetic tape and magnetic tape cartridge |
| US7494728B2 (en) | 2002-04-25 | 2009-02-24 | Hitachi Maxell, Ltd. | Magnetic tape and magnetic tape cartridge |
| US7722969B2 (en) | 2004-04-19 | 2010-05-25 | Hitachi Maxell, Ltd. | Magnetic tape |
| CN114277400A (zh) * | 2021-12-06 | 2022-04-05 | 江苏大学 | 一种镍掺杂的羟基氧化铁自支撑电极材料的自源刻蚀制备方法及其应用 |
-
1992
- 1992-07-10 JP JP18345892A patent/JP3268830B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (19)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5968226A (en) * | 1994-12-13 | 1999-10-19 | Toda Kogyo Corporation | Process of making goethite or iron-based alloy particles |
| US5989516A (en) * | 1994-12-13 | 1999-11-23 | Toda Kogyo Corporation | Spindle-shaped geothite particles |
| US5645652A (en) * | 1994-12-13 | 1997-07-08 | Toda Kogyo Corporation | Spindle-shaped magnetic iron-based alloy particles containing cobalt and iron as the main ingredients and process for producing the same |
| US6517934B1 (en) | 1999-02-10 | 2003-02-11 | Hitachi Maxell, Ltd. | Magnetic recording medium containing nanometer-size substantially spherical or ellipsoidal fe-b-re magnetic powder and method for producing magnetic powder |
| US7157136B2 (en) | 1999-12-28 | 2007-01-02 | Hitachi Maxell, Ltd. | Magnetic recording medium |
| US6723415B2 (en) | 1999-12-28 | 2004-04-20 | Hitachi Maxell, Ltd, | Magnetic recording medium |
| US7060340B2 (en) | 1999-12-28 | 2006-06-13 | Hitachi Maxell, Ltd. | Magnetic recording medium |
| US7445858B2 (en) | 2002-03-18 | 2008-11-04 | Hitachi Maxell, Ltd. | Magnetic recording medium using magnetic powder having a core portion and an outer layer portion including a rare earth element and magnetic recording cassette |
| US7267896B2 (en) | 2002-03-18 | 2007-09-11 | Hitachi Maxell, Ltd. | Magnetic tape and magnetic tape cartridge |
| US7291409B2 (en) | 2002-03-18 | 2007-11-06 | Hitachi Maxell, Ltd. | Magnetic recording medium using magnetic powder having a core portion and an outer layer portion including a rare earth element and magnetic recording cassette |
| US7494728B2 (en) | 2002-04-25 | 2009-02-24 | Hitachi Maxell, Ltd. | Magnetic tape and magnetic tape cartridge |
| US7259935B2 (en) | 2002-07-05 | 2007-08-21 | Hitachi Maxell, Ltd. | Magnetic tape including an intermediate layer consisting essentially of a binder |
| US6964811B2 (en) | 2002-09-20 | 2005-11-15 | Hitachi Maxell, Ltd. | Magnetic powder, method for producing the same and magnetic recording medium comprising the same |
| US7510790B2 (en) | 2002-09-20 | 2009-03-31 | Hitachi Maxell, Ltd. | Magnetic powder, method for producing the same and magnetic recording medium comprising the same |
| US7238439B2 (en) | 2003-02-19 | 2007-07-03 | Hitachi Maxell, Ltd. | Magnetic recording medium containing particles with a core containing a Fe16N2 phase |
| US7700204B2 (en) | 2003-02-19 | 2010-04-20 | Hitachi Maxell, Ltd. | Magnetic recording medium containing particles with a core containing a FE16N2 phase |
| US7722969B2 (en) | 2004-04-19 | 2010-05-25 | Hitachi Maxell, Ltd. | Magnetic tape |
| CN114277400A (zh) * | 2021-12-06 | 2022-04-05 | 江苏大学 | 一种镍掺杂的羟基氧化铁自支撑电极材料的自源刻蚀制备方法及其应用 |
| CN114277400B (zh) * | 2021-12-06 | 2024-05-14 | 江苏大学 | 一种镍掺杂的羟基氧化铁自支撑电极材料的自源刻蚀制备方法及其应用 |
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| JP3268830B2 (ja) | 2002-03-25 |
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