JPH06260656A - 量子箱集合素子 - Google Patents
量子箱集合素子Info
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- JPH06260656A JPH06260656A JP5046641A JP4664193A JPH06260656A JP H06260656 A JPH06260656 A JP H06260656A JP 5046641 A JP5046641 A JP 5046641A JP 4664193 A JP4664193 A JP 4664193A JP H06260656 A JPH06260656 A JP H06260656A
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- quantum
- semiconductor
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 情報処理後の電子の分布をより確実且つ簡単
に出力情報として検出し得る量子箱集合素子を提供す
る。 【構成】 電極1上にそれぞれ複数の第1〜第3の量子
箱を第1〜第3の量子箱の基底状態のエネルギーE01、
E02、E03がE03>E02>E01となるように構成し、第
1の量子箱間及び第3の量子箱間においては電子のトン
ネリングが不可能とされ、第2の量子箱間においては電
子のトンネリング可能とされてこの第2の量子箱間にお
いて電子分布の変化による情報処理を行う構成とすると
共に、第3の量子箱から電子又はホールのトンネリング
はできないがクーロン力は及ぶ厚さの障壁層8を介して
チャネル層9を設け、このチャネル層9の両端の電極間
の伝導度の磁場依存性(磁気指紋)を測定することによ
って第3の量子箱における電子分布を得て処理情報の出
力を行う構成とする。
に出力情報として検出し得る量子箱集合素子を提供す
る。 【構成】 電極1上にそれぞれ複数の第1〜第3の量子
箱を第1〜第3の量子箱の基底状態のエネルギーE01、
E02、E03がE03>E02>E01となるように構成し、第
1の量子箱間及び第3の量子箱間においては電子のトン
ネリングが不可能とされ、第2の量子箱間においては電
子のトンネリング可能とされてこの第2の量子箱間にお
いて電子分布の変化による情報処理を行う構成とすると
共に、第3の量子箱から電子又はホールのトンネリング
はできないがクーロン力は及ぶ厚さの障壁層8を介して
チャネル層9を設け、このチャネル層9の両端の電極間
の伝導度の磁場依存性(磁気指紋)を測定することによ
って第3の量子箱における電子分布を得て処理情報の出
力を行う構成とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、量子箱(ドット)を集
積形成し、この量子箱間の電子のトンネリングにより情
報処理を行う量子箱集合素子に係わる。
積形成し、この量子箱間の電子のトンネリングにより情
報処理を行う量子箱集合素子に係わる。
【0002】
【従来の技術】トランジスタ回路がそのIC化によって
飛躍的な発展を遂げ、現代文明には無くてはならない存
在ともなっている。ICの基本構造は、非線形な機能を
もつトランジスタなどを線形な特性を有する金属配線で
接続して構成されたものである。ここで線形とは、オー
ムの法則が成り立つという意味である。この金属配線の
部分では、室温の熱平衡系でもフェルミ縮退が成り立っ
ていて、伝導電子のエネルギーの散逸が大きい。そのた
め、高集積化に伴い配線における発熱、遅延が問題にな
る。
飛躍的な発展を遂げ、現代文明には無くてはならない存
在ともなっている。ICの基本構造は、非線形な機能を
もつトランジスタなどを線形な特性を有する金属配線で
接続して構成されたものである。ここで線形とは、オー
ムの法則が成り立つという意味である。この金属配線の
部分では、室温の熱平衡系でもフェルミ縮退が成り立っ
ていて、伝導電子のエネルギーの散逸が大きい。そのた
め、高集積化に伴い配線における発熱、遅延が問題にな
る。
【0003】微細加工による集積化の検討もなされてい
るが、配線ルールがサブミクロンになって蒸着したアル
ミを通常のリソグラフィー、エッチング工程で加工する
ことも困難になってきている。また、配線が極度に微細
化されるとエレクトロ・マイグレーションによる断線の
問題も生じる恐れがある。
るが、配線ルールがサブミクロンになって蒸着したアル
ミを通常のリソグラフィー、エッチング工程で加工する
ことも困難になってきている。また、配線が極度に微細
化されるとエレクトロ・マイグレーションによる断線の
問題も生じる恐れがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を解決
するために、本出願人は先の特願平3−150446号
出願において、現在用いられるCPU(中央演算装置)
に代わって情報処理を行い得る量子箱を複数組み合わせ
て形成した量子箱集合素子を提案した。この量子箱集合
素子の構成を以下に説明する。
するために、本出願人は先の特願平3−150446号
出願において、現在用いられるCPU(中央演算装置)
に代わって情報処理を行い得る量子箱を複数組み合わせ
て形成した量子箱集合素子を提案した。この量子箱集合
素子の構成を以下に説明する。
【0005】化合物半導体ヘテロ接合によって構成され
る一辺10nm程度の量子ドット(量子箱)を近接して
配置すると、電子はその間をトンネル効果により移動す
ることが可能となる。電子の移動はドットの配置によっ
て制御することができる。この現象を利用して、量子ド
ット集合体上の電子の分布遷移により情報処理を行うこ
とができるものであるが、その具体的な構成は未だ研究
途上にある。上述の特願平3−150446号出願の提
案による量子箱集合素子を実現するためには、以下の構
成が必要となる。
る一辺10nm程度の量子ドット(量子箱)を近接して
配置すると、電子はその間をトンネル効果により移動す
ることが可能となる。電子の移動はドットの配置によっ
て制御することができる。この現象を利用して、量子ド
ット集合体上の電子の分布遷移により情報処理を行うこ
とができるものであるが、その具体的な構成は未だ研究
途上にある。上述の特願平3−150446号出願の提
案による量子箱集合素子を実現するためには、以下の構
成が必要となる。
【0006】1)量子ドット内の離散的電子状態を利用
する。従ってドット径は10nmのオーダーの極微細構
造とする必要がある。
する。従ってドット径は10nmのオーダーの極微細構
造とする必要がある。
【0007】2)量子ドットを近接して並べ、電子が量
子ドット間をトンネル効果で移動できるものとする。こ
のため、ドット間距離も10nm程度のオーダーとする
必要がある。従って、半導体空乏層によって電子を閉じ
込めた量子ドットを用いることはできず、半導体化合物
のヘテロ接合により電子を閉じ込めた量子ドットを用い
ざるを得ない。
子ドット間をトンネル効果で移動できるものとする。こ
のため、ドット間距離も10nm程度のオーダーとする
必要がある。従って、半導体空乏層によって電子を閉じ
込めた量子ドットを用いることはできず、半導体化合物
のヘテロ接合により電子を閉じ込めた量子ドットを用い
ざるを得ない。
【0008】3)伝導すべき電子は、光励起による電子
−正孔対を利用し、これを入力情報とする。従って、レ
ーザ照射等による光励起でデバイス全系に入力し終わる
前に、電子がトンネル効果により移動してしまうことを
防止する必要がある。
−正孔対を利用し、これを入力情報とする。従って、レ
ーザ照射等による光励起でデバイス全系に入力し終わる
前に、電子がトンネル効果により移動してしまうことを
防止する必要がある。
【0009】これを制御する方法として、本出願人は先
に特願平3−265511号出願において高効率に入力
を行い得る方法を提案した。これは、量子ドットアレー
を上下二層に配置した構造を利用するもので、隣接する
量子ドット間の結合が小さく電子はトンネルできないよ
うな上層のドットに電子を入力し、全て入力が終わった
段階で下層の量子ドットアレーに外部バイアスを印加
し、上層の電子を移す方法を採る。下層の隣接ドット間
の結合を強くしておけば、入力電子分布が下層ドット間
の伝導により変化する。
に特願平3−265511号出願において高効率に入力
を行い得る方法を提案した。これは、量子ドットアレー
を上下二層に配置した構造を利用するもので、隣接する
量子ドット間の結合が小さく電子はトンネルできないよ
うな上層のドットに電子を入力し、全て入力が終わった
段階で下層の量子ドットアレーに外部バイアスを印加
し、上層の電子を移す方法を採る。下層の隣接ドット間
の結合を強くしておけば、入力電子分布が下層ドット間
の伝導により変化する。
【0010】4)また、入力中又は電子伝導中に、電子
−正孔再結合が起こらないようにする必要がある。前述
の二層アレー型を採る場合でも、外部バイアスによって
電子−正孔を空間分離できるが、より良い方法として、
タイプIIの超格子構造を用いる量子ドット集合素子が例
えば本出願人の出願に係る特願平4−360263号出
願に提案されている。
−正孔再結合が起こらないようにする必要がある。前述
の二層アレー型を採る場合でも、外部バイアスによって
電子−正孔を空間分離できるが、より良い方法として、
タイプIIの超格子構造を用いる量子ドット集合素子が例
えば本出願人の出願に係る特願平4−360263号出
願に提案されている。
【0011】タイプIIの超格子とは、一方の半導体の伝
導帯と他方の価電子帯が重なるもので、例えばInAs
とGaSbからなる超格子があげられる。このタイプII
の超格子を用いることにより、電子にとっては量子ドッ
トであるが、正孔にとってはアンチドットとなって、こ
のタイプII超格子より成る量子箱ではトンネリングによ
る電子の伝導が許されるようにすることでき、この量子
箱の配置によって所望の電子分布に変化させ、いわゆる
情報処理を行う構成とすることができる。
導帯と他方の価電子帯が重なるもので、例えばInAs
とGaSbからなる超格子があげられる。このタイプII
の超格子を用いることにより、電子にとっては量子ドッ
トであるが、正孔にとってはアンチドットとなって、こ
のタイプII超格子より成る量子箱ではトンネリングによ
る電子の伝導が許されるようにすることでき、この量子
箱の配置によって所望の電子分布に変化させ、いわゆる
情報処理を行う構成とすることができる。
【0012】5)更に、一定時間経過後に、伝導した電
子の分布を出力情報として検出する必要がある。これに
対して、例えば電子−正孔対の対消滅による発光を検出
する方法が考えられる。 本発明においては、上述の1〜4の問題を解決すると共
に、特に上述の5の問題、即ち情報処理後の電子の分布
をより確実に出力情報として検出することができるよう
にする。
子の分布を出力情報として検出する必要がある。これに
対して、例えば電子−正孔対の対消滅による発光を検出
する方法が考えられる。 本発明においては、上述の1〜4の問題を解決すると共
に、特に上述の5の問題、即ち情報処理後の電子の分布
をより確実に出力情報として検出することができるよう
にする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、その一例の略
線的拡大構成図を図1に示すように、電極1と、この電
極1上(図1においては下側を示し、以下同様に下方に
積層して構成として示す)に設けられた電子親和力φ1
及びエネルギーギャップEg1を有する第1の半導体11
からなる第1の井戸層2が、φ2 <φ1 及び φ2 +E
g2<φ1 +Eg1の両関係式を満足する電子親和力φ2 及
びエネルギーギャップEg2を有する第2の半導体12か
らなる第1の障壁層3により囲まれた構造の複数の第1
の量子箱Q1 と、第1の障壁層2上に上記複数の第1の
量子箱Q1 に対応して設けられ、その配列面内におい
て、電子親和力φ3 を有する第3の半導体13からなる
第2の井戸層4がφ4 <φ3 及び φ3 −φ4 <φ1 −
φ2の両関係式を満足する電子親和力φ4 を有する第4
の半導体14からなる第2の障壁層5により囲まれた構
造の複数の第2の量子箱Q2 とを有する。
線的拡大構成図を図1に示すように、電極1と、この電
極1上(図1においては下側を示し、以下同様に下方に
積層して構成として示す)に設けられた電子親和力φ1
及びエネルギーギャップEg1を有する第1の半導体11
からなる第1の井戸層2が、φ2 <φ1 及び φ2 +E
g2<φ1 +Eg1の両関係式を満足する電子親和力φ2 及
びエネルギーギャップEg2を有する第2の半導体12か
らなる第1の障壁層3により囲まれた構造の複数の第1
の量子箱Q1 と、第1の障壁層2上に上記複数の第1の
量子箱Q1 に対応して設けられ、その配列面内におい
て、電子親和力φ3 を有する第3の半導体13からなる
第2の井戸層4がφ4 <φ3 及び φ3 −φ4 <φ1 −
φ2の両関係式を満足する電子親和力φ4 を有する第4
の半導体14からなる第2の障壁層5により囲まれた構
造の複数の第2の量子箱Q2 とを有する。
【0014】そして更に本発明においては、第2の障壁
層5上に上記複数の第2の量子箱Q 2 に対応して設けら
れた第1の半導体11からなる第3の井戸層6を、第2
の半導体からなる第3の障壁層7及び電子親和力φ5 が
第2の半導体12の電子親和力φ2 に対しφ5 <φ2 を
満足する第5の半導体15からなる第4の障壁層8によ
り囲まれた構造の複数の第3の量子箱Q3 と、上記第4
の障壁層8上のチャネル層9及びこのチャネル層9の両
端に設けられたソースまたはドレイン電極(S/D電
極)22及び23とを有するものである。
層5上に上記複数の第2の量子箱Q 2 に対応して設けら
れた第1の半導体11からなる第3の井戸層6を、第2
の半導体からなる第3の障壁層7及び電子親和力φ5 が
第2の半導体12の電子親和力φ2 に対しφ5 <φ2 を
満足する第5の半導体15からなる第4の障壁層8によ
り囲まれた構造の複数の第3の量子箱Q3 と、上記第4
の障壁層8上のチャネル層9及びこのチャネル層9の両
端に設けられたソースまたはドレイン電極(S/D電
極)22及び23とを有するものである。
【0015】そして、上述の第4の障壁層8は電子また
はホールがトンネリングしない厚さとされ、上記第1の
量子箱Q1 の基底状態のエネルギーをE01、第2の量子
箱Q 2 の基底状態のエネルギーをE02、上記第3の量子
箱Q3 の基底状態のエネルギーをE03とするとき、 E03>E02>E01 の関係式が成立するように構成する。
はホールがトンネリングしない厚さとされ、上記第1の
量子箱Q1 の基底状態のエネルギーをE01、第2の量子
箱Q 2 の基底状態のエネルギーをE02、上記第3の量子
箱Q3 の基底状態のエネルギーをE03とするとき、 E03>E02>E01 の関係式が成立するように構成する。
【0016】また本発明は、上述の構成において、電極
1を第1の量子箱Q1 に対応する部分に開口21を有す
る形状とする。
1を第1の量子箱Q1 に対応する部分に開口21を有す
る形状とする。
【0017】また更に本発明は、上述の構成において、
E02>E01が成立する条件で電極1にバイアス電圧を印
加した状態で情報に対応して選択された上記第1の量子
箱Q 1 に光を照射して情報の入力を行う。そして次にE
03>E02が成立し、且つE02>E01が成立しない条件で
電極1にバイアス電圧を印加することにより、複数の第
1の量子箱Q1 における電子分布を複数の第2の量子箱
Q2 に転写して情報処理を行う。更にE03>E02が成立
しない条件で電極1にバイアス電圧を印加することによ
り複数の第2の量子箱Q2 における電子分布を複数の第
3の量子箱Q3 に転写する構成とし、上述の量子箱にバ
イアス磁場を印加すると共に、ソース及びドレイン電極
22と23との間にバイアス電圧を印加して出力を行う
構成とする。
E02>E01が成立する条件で電極1にバイアス電圧を印
加した状態で情報に対応して選択された上記第1の量子
箱Q 1 に光を照射して情報の入力を行う。そして次にE
03>E02が成立し、且つE02>E01が成立しない条件で
電極1にバイアス電圧を印加することにより、複数の第
1の量子箱Q1 における電子分布を複数の第2の量子箱
Q2 に転写して情報処理を行う。更にE03>E02が成立
しない条件で電極1にバイアス電圧を印加することによ
り複数の第2の量子箱Q2 における電子分布を複数の第
3の量子箱Q3 に転写する構成とし、上述の量子箱にバ
イアス磁場を印加すると共に、ソース及びドレイン電極
22と23との間にバイアス電圧を印加して出力を行う
構成とする。
【0018】また本発明は、上述の構成において、第1
の半導体11及び第3の半導体13を同一の材料により
構成し、各第1、第2及び第3の量子箱Q1 、Q2 及び
Q3の幅をそれぞれd1 、d2 及びd3 としたときに、 d1 >d2 >d3 として構成する。
の半導体11及び第3の半導体13を同一の材料により
構成し、各第1、第2及び第3の量子箱Q1 、Q2 及び
Q3の幅をそれぞれd1 、d2 及びd3 としたときに、 d1 >d2 >d3 として構成する。
【0019】更に本発明は、上述の構成において、第1
及び第3及び第5の半導体11、13及び15をInA
s、第2及び第4の半導体12及び14をAlGaS
b、第5の半導体15をGaSbとして構成する。
及び第3及び第5の半導体11、13及び15をInA
s、第2及び第4の半導体12及び14をAlGaS
b、第5の半導体15をGaSbとして構成する。
【0020】
【作用】本発明量子箱集合素子においては、第1の量子
箱Q1 の第1の障壁層3によるポテンシャル障壁の高さ
(φ1 −φ2 )を比較的大として、複数の第1の量子箱
Q1 の間の結合の強さを充分弱くすることによって、第
1の量子箱Q1 間ではトンネリングによる電子の伝導が
許されないようにすることができる。また、第2の量子
箱Q2 の第2の障壁層5によるポテンシャル障壁の高さ
(φ3 −φ4 )を比較的小として第2の量子箱Q2 間の
結合の強さを充分に強くすることによって、第2の量子
箱Q2 間ではトンネリングによる電子の伝導が許される
ようにすることができる。
箱Q1 の第1の障壁層3によるポテンシャル障壁の高さ
(φ1 −φ2 )を比較的大として、複数の第1の量子箱
Q1 の間の結合の強さを充分弱くすることによって、第
1の量子箱Q1 間ではトンネリングによる電子の伝導が
許されないようにすることができる。また、第2の量子
箱Q2 の第2の障壁層5によるポテンシャル障壁の高さ
(φ3 −φ4 )を比較的小として第2の量子箱Q2 間の
結合の強さを充分に強くすることによって、第2の量子
箱Q2 間ではトンネリングによる電子の伝導が許される
ようにすることができる。
【0021】そして特に、第2の量子箱Q2 の上(図1
においては下側)、即ち第2の障壁層5上に複数の第2
の量子箱Q2 に対応して第1の半導体11からなる第3
の井戸層6を、第2の半導体からなる第3の障壁層7と
電子親和力φ5 が第2の半導体12の電子親和力φ2 に
対しφ5 <φ2 を満足する第5の半導体15からなる第
4の障壁層8により囲む構成とした複数の第3の量子箱
Q3 を設けることにより、この第3の量子箱Q3 間では
トンネリングによる電子の伝導が許されないようにする
ことができると共に、各第3の量子箱内に分布する電子
のクーロン相互作用がこの第4の障壁層8を介してこの
上に形成されるチャネル層9に及ぶ構成とすることがで
きる。
においては下側)、即ち第2の障壁層5上に複数の第2
の量子箱Q2 に対応して第1の半導体11からなる第3
の井戸層6を、第2の半導体からなる第3の障壁層7と
電子親和力φ5 が第2の半導体12の電子親和力φ2 に
対しφ5 <φ2 を満足する第5の半導体15からなる第
4の障壁層8により囲む構成とした複数の第3の量子箱
Q3 を設けることにより、この第3の量子箱Q3 間では
トンネリングによる電子の伝導が許されないようにする
ことができると共に、各第3の量子箱内に分布する電子
のクーロン相互作用がこの第4の障壁層8を介してこの
上に形成されるチャネル層9に及ぶ構成とすることがで
きる。
【0022】このように、クーロン力は及ぶが電子はト
ンネルすることができないようなポテンシャルバリアを
作製することは、例えば“U.Sivan,P.M.Solomon and H.
Shtrikman,Phys.Rev.Lett.68 1196 (1992)”(以下文献
1という)に述べられている。
ンネルすることができないようなポテンシャルバリアを
作製することは、例えば“U.Sivan,P.M.Solomon and H.
Shtrikman,Phys.Rev.Lett.68 1196 (1992)”(以下文献
1という)に述べられている。
【0023】そして本発明においては、第4の障壁層8
上のチャネル層9の両端に、ソースまたはドレイン電極
(S/D電極)22及び23とを有することから、この
ソース/ドレイン電極22及び23の間に所定のバイア
ス電圧を印加し、チャネル層9の伝導度を磁場中で測定
することによって、第3の量子箱Q3 における電子の分
布を確実に外部に読み出すことができる。
上のチャネル層9の両端に、ソースまたはドレイン電極
(S/D電極)22及び23とを有することから、この
ソース/ドレイン電極22及び23の間に所定のバイア
ス電圧を印加し、チャネル層9の伝導度を磁場中で測定
することによって、第3の量子箱Q3 における電子の分
布を確実に外部に読み出すことができる。
【0024】また本発明では、上述の電極1の第1の量
子箱Q1 に対応する部分に開口21を設けることから、
電極1の材料が入力用の光に対して不透明であっても、
開口21を通じて第1の量子箱Q1 に矢印Lで示すよう
に光を照射して入力を行うことができる。
子箱Q1 に対応する部分に開口21を設けることから、
電極1の材料が入力用の光に対して不透明であっても、
開口21を通じて第1の量子箱Q1 に矢印Lで示すよう
に光を照射して入力を行うことができる。
【0025】更に本発明によれば、E02>E01が成立す
る条件で電極1をバイアスした状態で情報に対応して選
択された上記第1の量子箱Q1 に光を照射して情報の入
力を行い、E03>E02が成立し、且つE02>E01が成立
しない条件で電極1をバイアスすることにより、複数の
第1の量子箱Q1 における電子分布を複数の第2の量子
箱Q2 に転写して、この第2の量子箱Q2 を所定のパタ
ーンとして形成しておくことにより、各第2の量子箱Q
2 間をトンネリングさせて電子分布を変化させて情報処
理を行うことができる。
る条件で電極1をバイアスした状態で情報に対応して選
択された上記第1の量子箱Q1 に光を照射して情報の入
力を行い、E03>E02が成立し、且つE02>E01が成立
しない条件で電極1をバイアスすることにより、複数の
第1の量子箱Q1 における電子分布を複数の第2の量子
箱Q2 に転写して、この第2の量子箱Q2 を所定のパタ
ーンとして形成しておくことにより、各第2の量子箱Q
2 間をトンネリングさせて電子分布を変化させて情報処
理を行うことができる。
【0026】そしてE03>E02が成立しない条件で電極
1をバイアスすることにより複数の第2の量子箱Q2 に
おける電子分布を複数の第3の量子箱Q3 に転写して、
上述の量子箱にバイアス磁場を印加すると共に、ソース
及びドレイン電極22と23との間にバイアス電圧を印
加することによって、チャネル層9の伝導度を磁場中で
測定することにより、電子の分布を読み出すことがで
き、これにより確実に処理結果を出力することができ
る。
1をバイアスすることにより複数の第2の量子箱Q2 に
おける電子分布を複数の第3の量子箱Q3 に転写して、
上述の量子箱にバイアス磁場を印加すると共に、ソース
及びドレイン電極22と23との間にバイアス電圧を印
加することによって、チャネル層9の伝導度を磁場中で
測定することにより、電子の分布を読み出すことがで
き、これにより確実に処理結果を出力することができ
る。
【0027】また上述の構成において、第1の半導体1
1及び第3の半導体13を同一の材料により構成し、各
第1、第2及び第3の量子箱Q1 、Q2 及びQ3 の幅を
それぞれd1 、d2 及びd3 としたときに、 d1 >d2 >d3 として構成することによって、上述のE03>E02>E01
の条件を簡単に実現することができる。
1及び第3の半導体13を同一の材料により構成し、各
第1、第2及び第3の量子箱Q1 、Q2 及びQ3 の幅を
それぞれd1 、d2 及びd3 としたときに、 d1 >d2 >d3 として構成することによって、上述のE03>E02>E01
の条件を簡単に実現することができる。
【0028】また更に、上述の構成において、第1及び
第3の半導体11及び13をInAs、第2の半導体1
2をAlGaSb、第4の半導体14をGaSb、第5
の半導体15をGaSbとして構成することにより、互
いに格子整合する構成とすることができ、より安定な構
造の量子箱集合素子を得ることができる。
第3の半導体11及び13をInAs、第2の半導体1
2をAlGaSb、第4の半導体14をGaSb、第5
の半導体15をGaSbとして構成することにより、互
いに格子整合する構成とすることができ、より安定な構
造の量子箱集合素子を得ることができる。
【0029】
【実施例】以下本発明実施例を図面を参照して詳細に説
明する。この例においては、図1に示すように、チャネ
ル層9が設けられるGaSb等より成る基体20上に、
順次第3の量子箱Q3 、第2の量子箱Q2 、第1の量子
箱Q1 更にこの第1の量子箱Q1 の分布に対応するパタ
ーンの開口21を有する電極1が積層形成されて成る構
成としたもので、第1及び第3の半導体11及び13を
InAs、第2の半導体をAlGaSb、第4の半導体
をGaSb、第5の半導体をAlSbとして、互いに格
子整合する材料により構成したものである。
明する。この例においては、図1に示すように、チャネ
ル層9が設けられるGaSb等より成る基体20上に、
順次第3の量子箱Q3 、第2の量子箱Q2 、第1の量子
箱Q1 更にこの第1の量子箱Q1 の分布に対応するパタ
ーンの開口21を有する電極1が積層形成されて成る構
成としたもので、第1及び第3の半導体11及び13を
InAs、第2の半導体をAlGaSb、第4の半導体
をGaSb、第5の半導体をAlSbとして、互いに格
子整合する材料により構成したものである。
【0030】この場合の、第1及び第3の量子箱Q1 及
びQ3 の各層の表面に沿う方向の破線α及びγで示す断
面におけるバンドギャップを図2に示す。図2において
は、第1の半導体11の伝導帯の下端のエネルギーをE
CW1 、価電子帯の上端のエネルギーをEVW1 、第2の半
導体12の伝導帯の下端のエネルギーをECB1 、価電子
帯の上端のエネルギーをEVB1 として示す。この場合、
第1及び第2の半導体11及び12により構成される第
1及び第3の量子箱Q1 、Q3 は、その電子親和力
φ1 、φ2 、エネルギーギャップをEg1、Eg2とすると
φ2 <φ1 及び φ2 +Eg2<φ1 +Eg1の両関係式を
満足する構成となる。
びQ3 の各層の表面に沿う方向の破線α及びγで示す断
面におけるバンドギャップを図2に示す。図2において
は、第1の半導体11の伝導帯の下端のエネルギーをE
CW1 、価電子帯の上端のエネルギーをEVW1 、第2の半
導体12の伝導帯の下端のエネルギーをECB1 、価電子
帯の上端のエネルギーをEVB1 として示す。この場合、
第1及び第2の半導体11及び12により構成される第
1及び第3の量子箱Q1 、Q3 は、その電子親和力
φ1 、φ2 、エネルギーギャップをEg1、Eg2とすると
φ2 <φ1 及び φ2 +Eg2<φ1 +Eg1の両関係式を
満足する構成となる。
【0031】このとき、AlGaSbより成る第1又は
第3の障壁層のバリアの高さh1 、即ち第1の半導体1
1の電子親和力φ1 と第2の半導体12の電子親和力φ
2 との差φ1 −φ2 を、その混晶比を変えることによっ
て0.8〜1.5eVまで変化させることができる。
第3の障壁層のバリアの高さh1 、即ち第1の半導体1
1の電子親和力φ1 と第2の半導体12の電子親和力φ
2 との差φ1 −φ2 を、その混晶比を変えることによっ
て0.8〜1.5eVまで変化させることができる。
【0032】このように、破線α及びγで示す各層にお
いては、バリア高さh1 を高くすることことによって電
子の量子箱間のトンネリングを防ぐことができる。破線
αで示す第1の量子箱Q1 が形成される層(以下α層と
いう)では後段で詳細に説明するように電子の入力を行
い、破線γで示す第3の量子箱Q3 が形成される層(以
下γ層という)では、電子分布の出力を行う構成とす
る。
いては、バリア高さh1 を高くすることことによって電
子の量子箱間のトンネリングを防ぐことができる。破線
αで示す第1の量子箱Q1 が形成される層(以下α層と
いう)では後段で詳細に説明するように電子の入力を行
い、破線γで示す第3の量子箱Q3 が形成される層(以
下γ層という)では、電子分布の出力を行う構成とす
る。
【0033】また、第1の量子箱Q1 に対応して設ける
第2の量子箱Q2 の配列に沿う方向の破線βで示す断面
におけるバンドギャップを図3に示す。図3においては
第3の半導体13の伝導帯の下端のエネルギーを
ECW3 、価電子帯の上端のエネルギーをEVW3 、第4の
半導体14の伝導帯の下端のエネルギーをECB4 、価電
子帯の上端のエネルギーをEVB4 として示す。
第2の量子箱Q2 の配列に沿う方向の破線βで示す断面
におけるバンドギャップを図3に示す。図3においては
第3の半導体13の伝導帯の下端のエネルギーを
ECW3 、価電子帯の上端のエネルギーをEVW3 、第4の
半導体14の伝導帯の下端のエネルギーをECB4 、価電
子帯の上端のエネルギーをEVB4 として示す。
【0034】この第2の量子箱Q2 においては、第3及
び第4の半導体13及び14を、そのバリア高さh2 、
即ちその電子親和力の差φ3 −φ4 を第1及び第3の量
子箱Q1 及びQ3 におけるバリア高さh1 に比し小とし
て構成する。即ち、φ4 <φ3 及び φ3 −φ4 <φ1
−φ2 (h2 <h1 )とする。この場合、GaSbより
成る第2の障壁層5のバリア高さは0.8eV程度とな
り、第2の量子箱Q2 の間の間隔を小さく設計すること
によって、量子箱間の結合を大きくすることができる。
このため破線βで示す第2の量子箱Q2が形成される層
(以下β層という)では電子が量子箱間をトンネリング
することができ、電子の分布を変化させる層として用い
ることができる。
び第4の半導体13及び14を、そのバリア高さh2 、
即ちその電子親和力の差φ3 −φ4 を第1及び第3の量
子箱Q1 及びQ3 におけるバリア高さh1 に比し小とし
て構成する。即ち、φ4 <φ3 及び φ3 −φ4 <φ1
−φ2 (h2 <h1 )とする。この場合、GaSbより
成る第2の障壁層5のバリア高さは0.8eV程度とな
り、第2の量子箱Q2 の間の間隔を小さく設計すること
によって、量子箱間の結合を大きくすることができる。
このため破線βで示す第2の量子箱Q2が形成される層
(以下β層という)では電子が量子箱間をトンネリング
することができ、電子の分布を変化させる層として用い
ることができる。
【0035】また、各第1〜第3の量子箱Q1 〜Q3 を
横切る破線δで示す縦断面におけるバンドギャップを図
4に示す。図4においては第5の半導体15の伝導帯の
下端のエネルギーをECW5 、価電子帯の上端のエネルギ
ーをEVW5 として、図4において右方向を電極1側、左
方向を基板20側として示す。
横切る破線δで示す縦断面におけるバンドギャップを図
4に示す。図4においては第5の半導体15の伝導帯の
下端のエネルギーをECW5 、価電子帯の上端のエネルギ
ーをEVW5 として、図4において右方向を電極1側、左
方向を基板20側として示す。
【0036】第1〜第3の量子箱の基底エネルギー
E01、E02及びE03は、電極1に電圧を印加しない状態
では、 E03>E02>E01 となるように構成される。即ち、α層からβ層、γ層と
下層にいくにつれて基底エネルギーが大きくなるように
なされる。この例においては、上述したように各井戸層
2、4及び6の材料を同一材料の例えばInAsより構
成し、第1〜第3の量子箱の幅d1 〜d3 、即ち第1〜
第3の井戸層2、4及び6の厚さd1 、d 2 及びd
3 を、 d1 >d2 >d3 として形成することにより、上述したように基底エネル
ギーの大きさが選定される構成とする。
E01、E02及びE03は、電極1に電圧を印加しない状態
では、 E03>E02>E01 となるように構成される。即ち、α層からβ層、γ層と
下層にいくにつれて基底エネルギーが大きくなるように
なされる。この例においては、上述したように各井戸層
2、4及び6の材料を同一材料の例えばInAsより構
成し、第1〜第3の量子箱の幅d1 〜d3 、即ち第1〜
第3の井戸層2、4及び6の厚さd1 、d 2 及びd
3 を、 d1 >d2 >d3 として形成することにより、上述したように基底エネル
ギーの大きさが選定される構成とする。
【0037】このように、各井戸層の基底エネルギーを
変えておくことで、量子箱内での選択的な電子の励起、
各層の間の電子の移動が可能となる。
変えておくことで、量子箱内での選択的な電子の励起、
各層の間の電子の移動が可能となる。
【0038】また図4に示すように、第3の井戸層6
(γ層)は、基板20側においてはその電子親和力φ2
に対しφ5 <φ2 を満足する材料、この場合AlSb等
の第5の半導体15からなる第4の障壁層8に接して構
成され、第3の井戸層6内の電子がこの障壁層8を越え
てトンネリングすることができない構成とする。
(γ層)は、基板20側においてはその電子親和力φ2
に対しφ5 <φ2 を満足する材料、この場合AlSb等
の第5の半導体15からなる第4の障壁層8に接して構
成され、第3の井戸層6内の電子がこの障壁層8を越え
てトンネリングすることができない構成とする。
【0039】即ち上述の構成では、各層2〜8を構成す
る各半導体11〜15のそれぞれの電子親和力、即ち、
第1〜第3の井戸層2、4及び6の電子親和力をφ
1 (=φ 3 )、第1及び第3の障壁層3及び6の電子親
和力をφ2 、第2の障壁層5の電子親和力をφ4 、第4
の障壁層8の電子親和力をφ5 とすると、その大小関係
は、φ5 <φ2 <φ4 <φ1 となる。
る各半導体11〜15のそれぞれの電子親和力、即ち、
第1〜第3の井戸層2、4及び6の電子親和力をφ
1 (=φ 3 )、第1及び第3の障壁層3及び6の電子親
和力をφ2 、第2の障壁層5の電子親和力をφ4 、第4
の障壁層8の電子親和力をφ5 とすると、その大小関係
は、φ5 <φ2 <φ4 <φ1 となる。
【0040】そして図1に示すように、第5の半導体1
5より成る第4の障壁層8上(図1においては下側)に
は、チャネル層9を設け、その両端の上部にS/D電極
22及び23を形成して構成する。
5より成る第4の障壁層8上(図1においては下側)に
は、チャネル層9を設け、その両端の上部にS/D電極
22及び23を形成して構成する。
【0041】上述したように、この場合、第3の量子箱
Q3 の井戸層6内の電子がトンネルすることはできない
第4の障壁層8を設けるものであり、特にこの第3の井
戸層6内の電子のクーロン相互作用は第4の障壁層8の
下部に設けるチャネル層9に伝わるような厚さにこの第
4の障壁層8の厚さを選定する。このようにクーロン力
は及ぶが電子のトンネリングは阻止するようなポテンシ
ャルバリアを形成することは、前述したように上述の文
献1に記載がある。
Q3 の井戸層6内の電子がトンネルすることはできない
第4の障壁層8を設けるものであり、特にこの第3の井
戸層6内の電子のクーロン相互作用は第4の障壁層8の
下部に設けるチャネル層9に伝わるような厚さにこの第
4の障壁層8の厚さを選定する。このようにクーロン力
は及ぶが電子のトンネリングは阻止するようなポテンシ
ャルバリアを形成することは、前述したように上述の文
献1に記載がある。
【0042】このような構成における動作原理を以下に
説明する。以下、InAsより成る各井戸層2、4及び
6の価電子帯の上端のエネルギーEVW1 、EVW2 、E
VW3 をH0 とし、また上部の電極1の電位をVg 、チャ
ネル層9の電位、この場合一方のS/D電極23に印加
する電圧をVe として示す。
説明する。以下、InAsより成る各井戸層2、4及び
6の価電子帯の上端のエネルギーEVW1 、EVW2 、E
VW3 をH0 とし、また上部の電極1の電位をVg 、チャ
ネル層9の電位、この場合一方のS/D電極23に印加
する電圧をVe として示す。
【0043】情報の入力は、前述の特願平4−3602
63号出願において記載された方法と同様の方法をもっ
て行うことができる。先ず、上部の電極1の電位V
g を、E01<E02の条件を保った状態で少しだけ負にバ
イアスしておく。この状態で、電子を生成すべき第1の
量子箱1に対応する開口21に、 hνin=E01−H0 を満たす単色光を照射する。
63号出願において記載された方法と同様の方法をもっ
て行うことができる。先ず、上部の電極1の電位V
g を、E01<E02の条件を保った状態で少しだけ負にバ
イアスしておく。この状態で、電子を生成すべき第1の
量子箱1に対応する開口21に、 hνin=E01−H0 を満たす単色光を照射する。
【0044】このとき、その破線δで示す縦断面におけ
るバンドギャップを図5に示すように、選択された第1
の量子箱Q1 内にのみ電子(e)−正孔(h)対が励起
される。正孔hは負のバイアスが印加された電極1の
側、図5において右側に吸収される。その結果、α層の
第1の量子箱Q1 内に電子が入力される。この第1の量
子箱Q1 のバリア、即ち第2の半導体12より成る第1
の障壁層3のバリア高さは比較的高く設定されることか
ら、隣接する第1の量子箱Q1 間ではトンネリングされ
ず、入力中はその電子分布を固定しておくことができ
る。
るバンドギャップを図5に示すように、選択された第1
の量子箱Q1 内にのみ電子(e)−正孔(h)対が励起
される。正孔hは負のバイアスが印加された電極1の
側、図5において右側に吸収される。その結果、α層の
第1の量子箱Q1 内に電子が入力される。この第1の量
子箱Q1 のバリア、即ち第2の半導体12より成る第1
の障壁層3のバリア高さは比較的高く設定されることか
ら、隣接する第1の量子箱Q1 間ではトンネリングされ
ず、入力中はその電子分布を固定しておくことができ
る。
【0045】そして次にE03>E02が成立し、且つE02
>E01が成立しない条件を満たす状態になるように、上
部の電極1にバイアス電圧を印加する。このとき、破線
δで示す縦断面におけるバンドギャップを図6に示すよ
うに、電子eはβ層の第2の量子箱Q2 に遷移する。γ
層で示す第3の量子箱Q3 のエネルギー準位E03は、β
層のエネルギー準位E02より高いので、第3の量子箱Q
3 まで電子eが遷移することはない。
>E01が成立しない条件を満たす状態になるように、上
部の電極1にバイアス電圧を印加する。このとき、破線
δで示す縦断面におけるバンドギャップを図6に示すよ
うに、電子eはβ層の第2の量子箱Q2 に遷移する。γ
層で示す第3の量子箱Q3 のエネルギー準位E03は、β
層のエネルギー準位E02より高いので、第3の量子箱Q
3 まで電子eが遷移することはない。
【0046】そして特にこの場合、β層の面内では、前
述の図3において示したように、隣接する第2の量子箱
Q2 の間のバリア高さ、即ち第2の障壁層5のバリアが
低く選定されることから、電子eは量子箱Q2 間をトン
ネリングすることができる。この電子のトンネリング
は、量子箱Q2 の配置に従うことから、例えば従来の中
央演算装置等における配線パターンに対応するパターン
をもってこの第2の量子箱Q2 を形成することによっ
て、電子の分布の変化により情報処理を行うことができ
ることとなる。
述の図3において示したように、隣接する第2の量子箱
Q2 の間のバリア高さ、即ち第2の障壁層5のバリアが
低く選定されることから、電子eは量子箱Q2 間をトン
ネリングすることができる。この電子のトンネリング
は、量子箱Q2 の配置に従うことから、例えば従来の中
央演算装置等における配線パターンに対応するパターン
をもってこの第2の量子箱Q2 を形成することによっ
て、電子の分布の変化により情報処理を行うことができ
ることとなる。
【0047】次に、出力態様について説明する。出力の
際には、電子分布の変化を出力するために、電子分布を
固定する。そのために、先ずE03>E02が成立しない条
件で電極1にバイアス電圧を印加する。このとき、破線
δで示す縦断面におけるバンドギャップを図7に示すよ
うに、β層の第2の量子箱Q2 に閉じ込められていた電
子eはγ層で示す第3の量子箱Q3 に遷移する。γ層の
面内では、前述の図2において説明したように、量子箱
間のバリアが高いので電子はトンネリングできず、第3
の量子箱Q3 に移された電子の分布は固定されることと
なる。
際には、電子分布の変化を出力するために、電子分布を
固定する。そのために、先ずE03>E02が成立しない条
件で電極1にバイアス電圧を印加する。このとき、破線
δで示す縦断面におけるバンドギャップを図7に示すよ
うに、β層の第2の量子箱Q2 に閉じ込められていた電
子eはγ層で示す第3の量子箱Q3 に遷移する。γ層の
面内では、前述の図2において説明したように、量子箱
間のバリアが高いので電子はトンネリングできず、第3
の量子箱Q3 に移された電子の分布は固定されることと
なる。
【0048】そしてこのとき、チャネル層9には、第3
の量子箱Q3 に閉じ込められている電子eの分布に従っ
て、その電子分布を反映したクーロンポテンシャルが働
いている。この状態でチャネル9に磁場Bを印加する。
この磁場の印加は、チャネル層9の膜厚方向に印加する
ことが望ましい。そしてバイアス電圧Ve をS/D電極
22及び23の間に印加して、図8にその模式的説明を
示すように、正孔hを伝導させ、磁場Bを変化させてチ
ャネル層9の伝導度を測定し、このチャネル層9の伝導
度の磁場依存性を測定する。
の量子箱Q3 に閉じ込められている電子eの分布に従っ
て、その電子分布を反映したクーロンポテンシャルが働
いている。この状態でチャネル9に磁場Bを印加する。
この磁場の印加は、チャネル層9の膜厚方向に印加する
ことが望ましい。そしてバイアス電圧Ve をS/D電極
22及び23の間に印加して、図8にその模式的説明を
示すように、正孔hを伝導させ、磁場Bを変化させてチ
ャネル層9の伝導度を測定し、このチャネル層9の伝導
度の磁場依存性を測定する。
【0049】よく知られているように、このように局所
的にポテンシャルが変化している系、例えば不純物イオ
ン等を含んでいる物質の伝導度を磁場中で測定すると、
そのポテンシャルの空間変化、例えば不純物イオンの空
間配置に対応した特徴的な磁場パターンが例えば図9に
その一例を示すように、いわゆる「磁気指紋」として得
られる(例えば“A.B.Fowler, A.Hartsein and R.A.We
bb, Phys.Rev.Lett.48,p.196(1982)”)。
的にポテンシャルが変化している系、例えば不純物イオ
ン等を含んでいる物質の伝導度を磁場中で測定すると、
そのポテンシャルの空間変化、例えば不純物イオンの空
間配置に対応した特徴的な磁場パターンが例えば図9に
その一例を示すように、いわゆる「磁気指紋」として得
られる(例えば“A.B.Fowler, A.Hartsein and R.A.We
bb, Phys.Rev.Lett.48,p.196(1982)”)。
【0050】従って、上述したように測定した伝導度の
磁場依存性から、第3の量子箱Q3の中の電子分布の情
報を出力として取り出すことができることとなる。この
場合、各第3の量子箱Q3 のうち1つの量子箱における
電子の有無によって、その磁気指紋は全く異なるパター
ンを示し、そのパターンは予め例えば理論的計算によっ
て求めておくことが可能である。従って、一回の磁気指
紋の測定によって、一括して情報処理後の電子分布を確
実に知ることができることとなる。
磁場依存性から、第3の量子箱Q3の中の電子分布の情
報を出力として取り出すことができることとなる。この
場合、各第3の量子箱Q3 のうち1つの量子箱における
電子の有無によって、その磁気指紋は全く異なるパター
ンを示し、そのパターンは予め例えば理論的計算によっ
て求めておくことが可能である。従って、一回の磁気指
紋の測定によって、一括して情報処理後の電子分布を確
実に知ることができることとなる。
【0051】次に、このような本発明量子箱集合素子の
作製方法の一例を説明する。先ず図10にその一工程を
示すように、GaSb等より成る基板20上に、厚さd
4 のAlSbより成る第4の障壁層8、厚さd3 のIn
Asより成る第3の井戸層6、厚さd23のAlGaSb
より成る第3の障壁層7、厚さd2 のInAsより成る
第2の井戸層4、厚さd12のAlGaSbより成る第2
の障壁層5、厚さd1 のInAsより成る第1の井戸層
2、厚さd0 のAlGaSbより成る第1の障壁層3を
順次MBE(分子線エピタキシー法)、MOCVD(有
機金属による化学的気相成長法)、MOMBE(有機金
属による分子線エピタキシー法)等によってエピタキシ
ャル成長する。
作製方法の一例を説明する。先ず図10にその一工程を
示すように、GaSb等より成る基板20上に、厚さd
4 のAlSbより成る第4の障壁層8、厚さd3 のIn
Asより成る第3の井戸層6、厚さd23のAlGaSb
より成る第3の障壁層7、厚さd2 のInAsより成る
第2の井戸層4、厚さd12のAlGaSbより成る第2
の障壁層5、厚さd1 のInAsより成る第1の井戸層
2、厚さd0 のAlGaSbより成る第1の障壁層3を
順次MBE(分子線エピタキシー法)、MOCVD(有
機金属による化学的気相成長法)、MOMBE(有機金
属による分子線エピタキシー法)等によってエピタキシ
ャル成長する。
【0052】このとき、前述の図4において説明したよ
うに、各井戸層2、4、6を構成するInAs層の基底
エネルギーの条件E01<E02<E03を満足するために、
その厚さd1 、d2 及びd3 をd1 >d2 >d3 の関係
式が成立するように各層をエピタキシャル成長する。例
えば、 d1 =20nm d2 =15nm d3 =13nm として構成した場合、各井戸層での電子のエネルギー
は、各量子箱の井戸層での伝導帯の下端のエネルギーを
H0 とすると、 E01−H0 ≒0.1eV E02−H0 ≒0.2eV E03−H0 ≒0.3eV となる。この例においては、その他の各層の厚さは10
nm程度のオーダーとして形成した。
うに、各井戸層2、4、6を構成するInAs層の基底
エネルギーの条件E01<E02<E03を満足するために、
その厚さd1 、d2 及びd3 をd1 >d2 >d3 の関係
式が成立するように各層をエピタキシャル成長する。例
えば、 d1 =20nm d2 =15nm d3 =13nm として構成した場合、各井戸層での電子のエネルギー
は、各量子箱の井戸層での伝導帯の下端のエネルギーを
H0 とすると、 E01−H0 ≒0.1eV E02−H0 ≒0.2eV E03−H0 ≒0.3eV となる。この例においては、その他の各層の厚さは10
nm程度のオーダーとして形成した。
【0053】そしてこの後、電子線やSTM(走査型ト
ンネル電子顕微鏡)を用いたリソグラフィーによって、
耐ドライエッチング性を有するマスク31を、図11に
示すように形成する。例えば電子線リソグラフィーによ
る場合、ネガ型レジストや、試料表面に拡散する有機物
を利用するいわゆるコンタミネーションレジストを用い
ることができる。このコンタミネーションレジストと
は、拡散ポンプ等の排気手段から漏れる有機物、或いは
TMA(トリメチルガリウム)等の有機物を試料上に流
してこれに電子線を照射することによって水素の炭化物
を固相化させて表面に付着させてレジストとして用いる
ものである。
ンネル電子顕微鏡)を用いたリソグラフィーによって、
耐ドライエッチング性を有するマスク31を、図11に
示すように形成する。例えば電子線リソグラフィーによ
る場合、ネガ型レジストや、試料表面に拡散する有機物
を利用するいわゆるコンタミネーションレジストを用い
ることができる。このコンタミネーションレジストと
は、拡散ポンプ等の排気手段から漏れる有機物、或いは
TMA(トリメチルガリウム)等の有機物を試料上に流
してこれに電子線を照射することによって水素の炭化物
を固相化させて表面に付着させてレジストとして用いる
ものである。
【0054】そしてこの後、AlGaSb層、InAs
層に対し、(CH+He)又は(SiCl+He)等の
ガスを用いて、異方性の強いドライエッチング、例えば
RIE(反応性イオンエッチング)、ECR−RIBE
(電子サイクロトロン共鳴−反応性イオンビームエッチ
ング)等の方法により、図12に示すように、基体20
の上のAlSb層が露出するまで、マスク31をマスク
として量子箱パターンに対応する柱状パターンとして選
択的なエッチングを行う。
層に対し、(CH+He)又は(SiCl+He)等の
ガスを用いて、異方性の強いドライエッチング、例えば
RIE(反応性イオンエッチング)、ECR−RIBE
(電子サイクロトロン共鳴−反応性イオンビームエッチ
ング)等の方法により、図12に示すように、基体20
の上のAlSb層が露出するまで、マスク31をマスク
として量子箱パターンに対応する柱状パターンとして選
択的なエッチングを行う。
【0055】またこのとき、図13A〜Cの工程図に示
すように、ポジ型のレジストを利用したパターニングを
行うことによって、より確実に微細なパターンを半導体
にダメージを生じることなく行うことができる。図13
A〜Cにおいて、図10に対応する部分には同一符号を
付して重複説明を省略する。例えば図13Aに示すよう
に、最上部のAlGaAsより成る第2の半導体12の
上に、SiO2 やSi 3 N4 等の絶縁体保護層32を全
面的に例えば半導体に対しダメージの少ない光CVD、
又は通常のプラズマCVD等により厚さ例えば数10n
mとして被着する。
すように、ポジ型のレジストを利用したパターニングを
行うことによって、より確実に微細なパターンを半導体
にダメージを生じることなく行うことができる。図13
A〜Cにおいて、図10に対応する部分には同一符号を
付して重複説明を省略する。例えば図13Aに示すよう
に、最上部のAlGaAsより成る第2の半導体12の
上に、SiO2 やSi 3 N4 等の絶縁体保護層32を全
面的に例えば半導体に対しダメージの少ない光CVD、
又は通常のプラズマCVD等により厚さ例えば数10n
mとして被着する。
【0056】そして次に、PMMA(ポリメチルメタク
リレート)系等の電子線ポジ型のレジストを塗布、パタ
ーン露光、現像を施して図13Bに示すように、所定の
パターンのポジ型レジスト33を形成する。この場合例
えば開口幅が10nm程度の量子箱パターンに対応する
開口を有するパターンとして形成する。そしてこの上
に、なるべくグレインサイズの小さいAu−Pd等の金
属を、真空蒸着等により厚さ例えば数10nmとして全
面的に被着する。
リレート)系等の電子線ポジ型のレジストを塗布、パタ
ーン露光、現像を施して図13Bに示すように、所定の
パターンのポジ型レジスト33を形成する。この場合例
えば開口幅が10nm程度の量子箱パターンに対応する
開口を有するパターンとして形成する。そしてこの上
に、なるべくグレインサイズの小さいAu−Pd等の金
属を、真空蒸着等により厚さ例えば数10nmとして全
面的に被着する。
【0057】そしてこの後金属層34をマスクとして下
層の半導体層を(CH4 +He)、又は(SiCl4 +
He)等のエッチングガスを用いて、RIE等の異方性
の強いドライエッチングにより各層をパターニングす
る。
層の半導体層を(CH4 +He)、又は(SiCl4 +
He)等のエッチングガスを用いて、RIE等の異方性
の強いドライエッチングにより各層をパターニングす
る。
【0058】そしてこの後、図示しないが絶縁体保護層
32をHF等のダメージの少ないウェットエッチングに
よって除去して、これの上の金属層34をも除去するこ
とにより、図12において示す構成と同様のパターニン
グを行うことができる。
32をHF等のダメージの少ないウェットエッチングに
よって除去して、これの上の金属層34をも除去するこ
とにより、図12において示す構成と同様のパターニン
グを行うことができる。
【0059】このようにポジ型レジストを用いることに
よって、より精度良く数10nm程度以下の微細なパタ
ーニングが可能となると共に、絶縁体保護層32を介し
てエッチングマスクとなる金属層34を形成することか
ら、金属マスクの残留による半導体の特性の変動を回避
することができ、また電子線を半導体上に直接的に照射
することがないため、ダメージをより低減化することが
できる。
よって、より精度良く数10nm程度以下の微細なパタ
ーニングが可能となると共に、絶縁体保護層32を介し
てエッチングマスクとなる金属層34を形成することか
ら、金属マスクの残留による半導体の特性の変動を回避
することができ、また電子線を半導体上に直接的に照射
することがないため、ダメージをより低減化することが
できる。
【0060】次に、図14に示すように、AlGaSb
等より成る第3の障壁層7を、柱状にパターニングした
InAsより成る第3の井戸層6の厚さd3 と、この上
の第3の障壁層6の厚さd23との和(d3 +d23)に対
応する厚さとしてMOCVD等によりエピタキシャル成
長し、その上面が、柱状パターンの第3の障壁層7の上
面とほぼ同一面となるようにする。MOCVD、MBE
等のエピタキシャル成長においては、その厚さをnm以
下のオーダーで精度良く制御することが可能である。図
14及び以下の図15〜図21において、図1に対応す
る部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
等より成る第3の障壁層7を、柱状にパターニングした
InAsより成る第3の井戸層6の厚さd3 と、この上
の第3の障壁層6の厚さd23との和(d3 +d23)に対
応する厚さとしてMOCVD等によりエピタキシャル成
長し、その上面が、柱状パターンの第3の障壁層7の上
面とほぼ同一面となるようにする。MOCVD、MBE
等のエピタキシャル成長においては、その厚さをnm以
下のオーダーで精度良く制御することが可能である。図
14及び以下の図15〜図21において、図1に対応す
る部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
【0061】続いて図15に示すように、GaSb等よ
り成る第2の障壁層5を、柱状にパターニングしたIn
Asより成る第2の井戸層4の厚さd2 と同様の厚さと
して、即ちその上面が第2の井戸層4の上面とほぼ同一
面となるように制御してMOCVD等によりエピタキシ
ャル成長する。
り成る第2の障壁層5を、柱状にパターニングしたIn
Asより成る第2の井戸層4の厚さd2 と同様の厚さと
して、即ちその上面が第2の井戸層4の上面とほぼ同一
面となるように制御してMOCVD等によりエピタキシ
ャル成長する。
【0062】そして更に図16に示すように、AlGa
Sb等より成る第1の障壁層3を、その厚さを上述の柱
状にパターニングした第1の障壁層3、第1の井戸層2
及び第3の障壁層の厚さの和、d12+d1 +d0 をもっ
て、その上面が最上層の柱状の第1の障壁層3の上面と
ほぼ同一面となるように制御してMOCVD等によりエ
ピタキシャル成長する。
Sb等より成る第1の障壁層3を、その厚さを上述の柱
状にパターニングした第1の障壁層3、第1の井戸層2
及び第3の障壁層の厚さの和、d12+d1 +d0 をもっ
て、その上面が最上層の柱状の第1の障壁層3の上面と
ほぼ同一面となるように制御してMOCVD等によりエ
ピタキシャル成長する。
【0063】次に、図17にその上面からみた一工程図
を示すように、量子箱集合素子を形成すべき領域を覆っ
てレジスト35をパターニング形成する。そしてこのレ
ジスト35をマスクとして、(CH4 +He)または
(SiCl4 +He)等のエッチングガスを用いて、図
18に示すように基体20が露出するまでパターニング
を行い、量子箱が積層された量子箱集合部27を形成す
る。
を示すように、量子箱集合素子を形成すべき領域を覆っ
てレジスト35をパターニング形成する。そしてこのレ
ジスト35をマスクとして、(CH4 +He)または
(SiCl4 +He)等のエッチングガスを用いて、図
18に示すように基体20が露出するまでパターニング
を行い、量子箱が積層された量子箱集合部27を形成す
る。
【0064】更に続いて図19に示すように、量子箱集
合部27の上部及び側壁部を覆うレジスト36をパター
ニング形成し、この上からAl、Au等より成る金属を
真空蒸着等により被着する。そしてレジスト35及び3
6をウェットエッチングにより除去してこの上に被着さ
れた金属層をリフトオフにより除去し、図20に示すよ
うに、量子箱集合部27の例えば両側にS/D電極22
及び23を形成する。尚、GaSbより成る基体21に
は、ノンアロイで正孔にオーミックコンタクトがとれる
ことが知られている。
合部27の上部及び側壁部を覆うレジスト36をパター
ニング形成し、この上からAl、Au等より成る金属を
真空蒸着等により被着する。そしてレジスト35及び3
6をウェットエッチングにより除去してこの上に被着さ
れた金属層をリフトオフにより除去し、図20に示すよ
うに、量子箱集合部27の例えば両側にS/D電極22
及び23を形成する。尚、GaSbより成る基体21に
は、ノンアロイで正孔にオーミックコンタクトがとれる
ことが知られている。
【0065】次に、図21に示すように、量子箱集合部
27の周囲及びその上面の周縁部を覆うパターンのレジ
スト37をパターニング形成し、上部からAlやAu等
より成る金属層を全面的に真空蒸着等により被着して、
レジスト37をウェットエッチング等により除去し、更
にSiO2 等より成るマスク層31をウェットエッチン
グ等により除去してこの上に被着した金属層をリフトオ
フして、図1に示すように第1〜第3の量子箱に対応す
るパターンの開口21を有する電極1を形成する。Al
GaSbより成る第1の障壁層3に対しても、ノンアロ
イで正孔にオーミックコンタクトがとれることが知られ
ており、以上の製造プロセスによって本発明構成による
量子箱集合素子を得ることができる。
27の周囲及びその上面の周縁部を覆うパターンのレジ
スト37をパターニング形成し、上部からAlやAu等
より成る金属層を全面的に真空蒸着等により被着して、
レジスト37をウェットエッチング等により除去し、更
にSiO2 等より成るマスク層31をウェットエッチン
グ等により除去してこの上に被着した金属層をリフトオ
フして、図1に示すように第1〜第3の量子箱に対応す
るパターンの開口21を有する電極1を形成する。Al
GaSbより成る第1の障壁層3に対しても、ノンアロ
イで正孔にオーミックコンタクトがとれることが知られ
ており、以上の製造プロセスによって本発明構成による
量子箱集合素子を得ることができる。
【0066】また、第4の障壁層8を構成するAlSb
は、ノンドープでp型の特性となる傾向があり、電極1
に所定のゲート電圧を印加することによって、S/D電
極22及び23間のチャネル層9に2次元正孔ガス10
を生じさせることができ、この伝導度の磁場依存性を測
定することによって、第3の量子箱における電子分布を
知ることができることは前述の説明の通りである。
は、ノンドープでp型の特性となる傾向があり、電極1
に所定のゲート電圧を印加することによって、S/D電
極22及び23間のチャネル層9に2次元正孔ガス10
を生じさせることができ、この伝導度の磁場依存性を測
定することによって、第3の量子箱における電子分布を
知ることができることは前述の説明の通りである。
【0067】尚、本発明は上述の実施例に限定されるこ
となく、その半導体材料や電極材料等を変更して例えば
第4の障壁層をAlGaSbより構成する等、その他本
発明の技術思想に基づく種々の変形変更が可能であるこ
とはいうまでもない。
となく、その半導体材料や電極材料等を変更して例えば
第4の障壁層をAlGaSbより構成する等、その他本
発明の技術思想に基づく種々の変形変更が可能であるこ
とはいうまでもない。
【0068】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、量子箱
集合素子において、光照射による入力の際に、複数の第
1の量子箱に生成される電子−正孔対のうち正孔を電極
中に吸い込むことによって電子のみを第1の量子箱内に
残し、且つこの量子箱間では電子が量子力学的なトンネ
リングができない構成とすることによって入力時の電子
分布の変動を回避することができると共に、この第1の
量子箱から所定のバイアス電圧を印加して電子を移動さ
せ得る第2の量子箱の間において電子のトンネリングを
可能とすることによって、ここにおいて所望の情報処理
を行うことができる。
集合素子において、光照射による入力の際に、複数の第
1の量子箱に生成される電子−正孔対のうち正孔を電極
中に吸い込むことによって電子のみを第1の量子箱内に
残し、且つこの量子箱間では電子が量子力学的なトンネ
リングができない構成とすることによって入力時の電子
分布の変動を回避することができると共に、この第1の
量子箱から所定のバイアス電圧を印加して電子を移動さ
せ得る第2の量子箱の間において電子のトンネリングを
可能とすることによって、ここにおいて所望の情報処理
を行うことができる。
【0069】そして特に本発明においては、第2の量子
箱から所定のバイアス電圧を印加して電子を移動させ得
る第3の量子箱においては電子のトンネリングができな
い構成とし、且つこの第3の量子箱に接して電子のトン
ネリングは不可能だがクーロン力は及ぶような第4の障
壁層を設けると共にこの第4の障壁層を介してチャネル
層を設け、このチャネル層における伝導度の磁場依存
性、いわゆる磁気指紋を測定して出力を得る構成とする
ことから、第3の量子箱に存在する電子の分布を、この
第3の量子箱に作用を及ぼすことなく一括して、且つよ
り精度よい分解能をもって出力情報を得ることができ
る。
箱から所定のバイアス電圧を印加して電子を移動させ得
る第3の量子箱においては電子のトンネリングができな
い構成とし、且つこの第3の量子箱に接して電子のトン
ネリングは不可能だがクーロン力は及ぶような第4の障
壁層を設けると共にこの第4の障壁層を介してチャネル
層を設け、このチャネル層における伝導度の磁場依存
性、いわゆる磁気指紋を測定して出力を得る構成とする
ことから、第3の量子箱に存在する電子の分布を、この
第3の量子箱に作用を及ぼすことなく一括して、且つよ
り精度よい分解能をもって出力情報を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の略線的拡大斜視図である。
【図2】本発明実施例の横断面(α、γ)におけるバン
ドギャップを示す図である。
ドギャップを示す図である。
【図3】本発明実施例の横断面(β)におけるバンドギ
ャップを示す図である。
ャップを示す図である。
【図4】本発明実施例の縦断面(δ)におけるバンドギ
ャップを示す図である。
ャップを示す図である。
【図5】本発明実施例の動作態様の説明に供するバンド
ギャップを示す図である。
ギャップを示す図である。
【図6】本発明実施例の動作態様の説明に供するバンド
ギャップを示す図である。
ギャップを示す図である。
【図7】本発明実施例の動作態様の説明に供するバンド
ギャップを示す図である。
ギャップを示す図である。
【図8】本発明実施例の動作態様の説明図である。
【図9】量子箱内の電子分布に対応した伝導度の磁場依
存性の一例を示す図である。
存性の一例を示す図である。
【図10】本発明実施例の一製造工程図である。
【図11】本発明実施例の一製造工程図である。
【図12】本発明実施例の一製造工程図である。
【図13】本発明実施例の一製造工程図である。
【図14】本発明実施例の一製造工程図である。
【図15】本発明実施例の一製造工程図である。
【図16】本発明実施例の一製造工程図である。
【図17】本発明実施例の一製造工程図である。
【図18】本発明実施例の一製造工程図である。
【図19】本発明実施例の一製造工程図である。
【図20】本発明実施例の一製造工程図である。
【図21】本発明実施例の一製造工程図である。
1 電極 2 第1の井戸層 3 第1の障壁層 4 第2の井戸層 5 第2の障壁層 6 第3の井戸層 7 第3の障壁層 8 第4の障壁層 9 チャネル層 10 2次元正孔ガス 11 第1の半導体 12 第2の半導体 13 第3の半導体 14 第4の半導体 15 第5の半導体 20 基体 21 開口 22 S/D電極 23 S/D電極
Claims (5)
- 【請求項1】 電極と、 上記電極上に設けられた電子親和力φ1 及びエネルギー
ギャップEg1を有する第1の半導体からなる第1の井戸
層が、 φ2 <φ1 及び φ2 +Eg2<φ1 +Eg1の両関係式を
満足する電子親和力φ2 及びエネルギーギャップEg2を
有する第2の半導体からなる第1の障壁層により囲まれ
た構造の複数の第1の量子箱と、 上記第1の障壁層上に上記複数の第1の量子箱に対応し
て設けられたその配列面内において、電子親和力φ3 を
有する第3の半導体からなる第2の井戸層がφ4 <φ3
及び φ3 −φ4 <φ1 −φ2の両関係式を満足する電
子親和力φ4 を有する第4の半導体からなる第2の障壁
層により囲まれた構造の複数の第2の量子箱と、 上記第2の障壁層上に上記複数の第2の量子箱に対応し
て設けられた上記第1の半導体からなる第3の井戸層
が、上記第2の半導体からなる第3の障壁層と、電子親
和力φ5 が上記第2の半導体の電子親和力φ2 に対しφ
5 <φ2 を満足する第5の半導体からなる第4の障壁層
により囲まれた構造の複数の第3の量子箱と、 上記第4の障壁層上のチャネル層と、上記チャネル層の
両端に設けられたソースまたはドレイン電極とを有し、 上記第4の障壁層は電子またはホールがトンネリングし
ない厚さとされ、 上記第1の量子箱の基底状態のエネルギーをE01、上記
第2の量子箱の基底状態のエネルギーをE02、上記第3
の量子箱の基底状態のエネルギーをE03とするとき、 E03>E02>E01 の関係式が成立するようになされたことを特徴とする量
子箱集合素子。 - 【請求項2】 上記電極は、上記第1の量子箱に対応す
る部分に開口を有することを特徴とする上記請求項1に
記載の量子箱集合素子。 - 【請求項3】 E02>E01が成立する条件で上記電極に
バイアス電圧を印加した状態で情報に対応して選択され
た上記第1の量子箱に光を照射して情報の入力を行い、 E03>E02が成立し、且つE02>E01が成立しない条件
で上記電極にバイアス電圧を印加することにより、上記
複数の第1の量子箱における電子分布を上記複数の第2
の量子箱に転写して情報処理を行い、 E03>E02が成立しない条件で上記電極にバイアス電圧
を印加することにより上記複数の第2の量子箱における
電子分布を上記複数の第3の量子箱に転写し、 上記量子箱にバイアス磁場を印加すると共に、上記ソー
ス電極と上記ドレイン電極との間にバイアス電圧を印加
して出力を行うようにしたことを特徴とする上記請求項
1に記載の量子箱集合素子。 - 【請求項4】 上記第1及び第3の半導体が同一材料よ
り成り、 上記第1、第2及び第3の量子箱の幅をそれぞれd1 、
d2 及びd3 としたときに、 d1 >d2 >d3 とされて成ることを特徴とする上記請求項1に記載の量
子箱集合素子。 - 【請求項5】 上記第1及び第3の半導体がInAs、
上記第2の半導体がAlGaSb、上記第4の半導体が
GaSb、上記第5の半導体がAlSbより成ることを
特徴とする上記請求項1に記載の量子箱集合素子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5046641A JPH06260656A (ja) | 1993-03-08 | 1993-03-08 | 量子箱集合素子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5046641A JPH06260656A (ja) | 1993-03-08 | 1993-03-08 | 量子箱集合素子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06260656A true JPH06260656A (ja) | 1994-09-16 |
Family
ID=12752937
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5046641A Pending JPH06260656A (ja) | 1993-03-08 | 1993-03-08 | 量子箱集合素子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06260656A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005019932A (ja) * | 2003-02-20 | 2005-01-20 | Sony Corp | ヘテロ接合およびその製造方法ならびに量子カオス装置およびその製造方法ならびに半導体装置およびその製造方法ならびに量子カオスの制御方法 |
-
1993
- 1993-03-08 JP JP5046641A patent/JPH06260656A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005019932A (ja) * | 2003-02-20 | 2005-01-20 | Sony Corp | ヘテロ接合およびその製造方法ならびに量子カオス装置およびその製造方法ならびに半導体装置およびその製造方法ならびに量子カオスの制御方法 |
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