JPH06263365A - エレベータ装置 - Google Patents

エレベータ装置

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JPH06263365A
JPH06263365A JP3149562A JP14956291A JPH06263365A JP H06263365 A JPH06263365 A JP H06263365A JP 3149562 A JP3149562 A JP 3149562A JP 14956291 A JP14956291 A JP 14956291A JP H06263365 A JPH06263365 A JP H06263365A
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Kazuo Maruyama
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 走行中、かごがガイドレール等に全く非接触
で、極めて静粛にかつ安定して走行することのできるエ
レベータ装置を提供する。 【構成】 かご1の水平方向断面形状を例えば八角形と
し、そのうちの四辺12,14,16,18にそれぞれ
超電導コイル2A〜2Dを配置する。また各超電導コイ
ルと対向する位置の塔内側に一次コイル4A〜4Dを配
置して、かごの周囲四カ所にリニア同期モータを形成す
る。かごの出入口は超電導コイルを配置していない辺に
設け、かごドアの収納スペースを超電導コイルを配置し
た辺に、超電導コイルと干渉しないように設ける。また
一次コイルは、かごの走行時に発生する誘導電流が打ち
消されるようにヌルフラックスに接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リニアモータによって
駆動されるエレベータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のエレベータは、一端にかごを他端
にカウンターウェイトを吊り下げたロープを巻上機のシ
ーブに巻き掛け、ロープとシーブ間の摩擦を利用してか
ごを昇降させるいわゆるロープトラクション方式が一般
的であるが、最近ではリニアモータを駆動源とするエレ
ベータが種々提案されている。
【0003】この一例として、例えば特開平2−261789
号公報に示されるようなものがある。これはかごの両側
面にリニアモータの二次導体、昇降路側にリニアモータ
の一次コイルがそれぞれ設けられ、かごは該リニアモー
タにより駆動されると共に、かごの上下部に取り付けら
れたガイドローラによってガイドレール上を案内されな
がら昇降するようになっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしこのようにリニ
アモータをかごの左右両側面にのみ設ける構成では、か
ごが走行中に前後方向にずれたとしてもそれに対する復
元力はリニアモータからは得られないため、もし案内装
置がないとすると走行が非常に不安定となる。従ってこ
の構成では常に案内装置とガイドレールとが接触を保ち
ながら走行するようにする必要があり、その結果、走行
中に案内装置とガイドレールとの接触音や摺動音の発生
はどうしても避けることができず、特に高速走行時には
発生音が大きくなるという問題があった。また、この案
内装置を適用する場合、ガイドレールの精度を高く保つ
必要があるが、特に超高層ビルではビルの横ゆれ等によ
り取付精度を確保することが極めて困難であるという問
題があった。
【0005】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
ので、かごに案内装置を設けなくても安定して走行する
ことができ、或いは安全のため案内装置を設けるとして
も、案内装置とガイドレール間のギャップを大きくとる
ことができ、従ってかごは走行中ガイドレール等に全く
非接触となり、極めて静粛に走行することのできるエレ
ベータ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、かごの水平方
向断面形状を例えば八角形のように、対向する二辺を結
ぶ中心線が直交関係にある二組の計四辺を含む多角形の
構造とすると共に、該四辺のそれぞれにリニアモータの
二次導体を配置し、塔内側には該二次導体と対向する位
置にそれぞれリニアモータの一次コイルを配置した構成
とする。またこの一次コイルは、かごが中心に位置する
とき、各一次コイルに発生する誘導電流が打ち消される
ようにヌルフラックスに接続する。更に、エレベータの
低速走行時には、一次コイルの電流位相を二次導体の界
磁位相に対して90°より進むように制御する位相制御装
置を備える。
【0007】
【作用】かご速度が高い領域では、かごが前後方向或い
は左右方向にずれたとしても、二次導体と一次コイルと
が接近した部分では反発力が発生し、他の一次コイルと
二次導体間では吸引力が発生するので、かご位置がどの
方向にずれても常に復元力が働き、かごは安定して走行
する。また、かご速度が低い領域では、一次電流と二次
導体の界磁磁束との位相差を90°より大きくすることに
より、一次コイルと二次導体間には常に反発力が発生
し、しかも一次コイルと二次導体のギャップが小さくな
るほどこの反発力は大きくなるので、四カ所のギャップ
はほぼ一定に保たれ、かごは安定して走行する。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面により説明す
る。図1は、本発明の全体構成を示す図で、かご及び昇
降路の水平方向の断面と昇降路側に配置した一次コイル
を展開した様子を示している。第1図において、1はか
ごであり、ここでは水平方向の断面形状が辺11〜18
を有する八角形の場合を例として示している。2A〜2
Dは、かごの四辺(辺12と16及び辺14と18、す
なわち対向する二辺を結ぶ中心線が直交関係にある二組
の計四辺)にそれぞれ配置された、リニアモータの二次
導体としての超電導コイル(超電導磁石)である。
【0009】3は昇降路壁、4A〜4Dは二次導体と対
向する位置に、昇降行程の全域に亘って昇降路壁3に敷
設されたリニアモータの一次コイル、5U〜5Wはそれ
ぞれ一次コイル4A〜4Dの三相の各相に可変電圧可変
周波数の電力を供給する電力変換装置である。
【0010】図2は、かごを図1に矢印で示したX方向
から見たかごの外観を示す図で、ここでは一例としてダ
ブルデッキのかごを示しており、また、図一と同一のも
のは同一符号にて示している。図2において、6はかご
の出入口であり、超電導コイルを配置しない辺13に設
ける。7はかごドア、8は戸開時にかごドアを収納する
収納スペースである。収納スペース8は、図示のように
超電導コイルを配置した辺12に設けられ、超電導コイ
ル2Aはこれと干渉しない位置に複数個昇降方向に配置
される。このような構成とすることにより、かごの周囲
四カ所にリニアモータを配置し、なおかつかご出入口を
十分広く確保することができる。
【0011】ところで上記のような二次導体としての超
電導コイルと一次コイルとからなるリニア同期モータに
おいては、超電導コイルが移動し超電導コイルからの磁
束が次々と一次コイルを横切ると、一次コイルに誘導電
流が流れ、超電導コイルの磁束と逆方向の磁束が発生す
るため、超電導コイルと一次コイルとの間に反発力(誘
導反発)を生じる。
【0012】図3はこの誘導反発が生じる様子を示した
もので、図3(a) は超電導コイルすなわちかごの移動速
度が遅い場合を、図3(b) は超電導コイルすなわちかご
の移動速度が速い場合をそれぞれ示している。なお、図
3において一次コイル側の磁束の極性は、誘導電流によ
って発生する磁束についてのみ示し、電力変換装置から
の供給電力に基づく磁束については図示を省略してい
る。
【0013】超電導コイルの移動速度が遅い場合は、一
次コイルに誘起される電圧とこれによる誘導電流の位相
はほぼ同じであり、一次コイルに誘起される電圧は超電
導コイルの磁束に対して90°ずれるため、一次コイルの
誘導電流による磁束も、図3(a) のように超電導コイル
の磁束とは位相がほぼ90°ずれ、しかも一次コイルに誘
起される電圧そのものも小さいため、誘導反発力はほと
んど生じない。
【0014】これに対し、超電導コイルの移動速度が速
い場合は、一次コイルに誘起される電圧の周波数が増え
るため、一次コイルのリアクタンス分が大きくなり、誘
起電圧とこれによる誘導電流の位相のずれが大きくな
る。このため、図3(b) のように超電導コイルの磁束と
一次コイルに誘起される磁束の位相が接近し、移動方向
に対して垂直方向の反発力が発生する。
【0015】本発明では図1に示したように、かごの周
囲4ヵ所にリニア同期モータを形成しているので、各リ
ニアモータのそれぞれに独立して電力を供給すると、各
リニアモータで誘導反発が生じるので、特に高速走行時
には安定した案内力を得ることができる。
【0016】しかしながらリニア同期モータの場合、一
次コイルの誘導電流による反発力は、移動方向に対して
直角方向の成分は誘導反発力(案内力)として作用する
と同時に、移動方向と同方向の成分は推進力に対する反
発力(磁気抗力)として働いており、その分だけ推力が
妨げられる。この磁気抗力と誘導反発力のエレベータ速
度に対する関係を示すと、図4のようになる。
【0017】エレベータの場合は加減速を頻繁に繰り返
すため、磁気抗力による推カロスの影響をできるだけ小
さくする必要がある。このため、一次コイルをヌルフラ
ックスに接続すると磁気抗力の影響を極力小さくするこ
とができ、しかも安定した案内力を得ることができる。
ヌルフラックス接続とは、起電導コイルと対向する二組
の一次コイルを並列に接続し、相対する一次コイルに生
じる誘導電流が互いに打ち消されるようにしたもので、
その原理を第5図により説明する。
【0018】図5は、かごの左右両側に超電導コイルと
一次コイルを一組ずつ配置した場合の一次コイルのヌル
フラックス接続と、誘導電流(破線の矢印で示す)の発
生の様子を示した図で、図5(a) は向かって左側の超電
導コイルと一次コイルとのギャップL1と右側のギャップ
L2とが等しい場合を、図5(b) はかごが向かって右側に
ずれ、ギャップがL1>L2となった場合をそれぞれ示して
いる。
【0019】図5(a) のようにギャップL1とL2とが等し
い場合には、超電導コイルの移動によって左右の一次コ
イルに発生する誘起電圧V1とV2とは大きさが等しく、そ
の向きは逆となるため、それにより生じる誘導電流は互
いに打ち消し合い、一次コイルには電力変換装置から供
給された推進力を発生するための推進電流(一次電流)
だけが流れるので、前述の誘導反発力も磁気抗力も発生
しない。通常はこの状態でエレベータが走行し、従って
推カロスもほとんど生じない。
【0020】一方、図5(b) のようにかごが向かって右
側にずれ、ギャップがL1>L2となった場合は、一次コイ
ルに発生する誘起電圧はV1<V2となり、その差によって
破線の矢印で示したようなループ電流(誘導電流)が流
れる。この誘導電流によって発生する磁束は、右側の一
次コイルでは図3の場合と同様に誘導反発力として作用
するが、左側の一次コイルでは誘起電圧と逆方向の誘導
電流が流れるので、発生する磁束の極性は図3の場合と
逆りなり、従って左側の一次コイルでは吸引力として働
き、この結果かごは中心位置に戻る。
【0021】このように一次コイルをヌルフラックスに
接続すると、かごが中心位置よりずれた場合にはギャッ
プの小さいところでは反発力が、またギャップの大きい
ところでは吸引力が働くので、誘導反発力だけを利用す
る場合よりも更に復元力が大きくなり、しかもかごが中
心位置を走行中は誘導電流が打ち消し合って流れないの
で磁気抗力による推カロスを極力小さくすることができ
ると共に、不必要なコイル損失も抑えることができる。
【0022】図5はコイルをかごの両側面に一組ずつ配
置した場合の例であったが、図1のように一次コイルを
四カ所に配置している場合でも、一次コイルの4A〜4
Dをヌルフラックスに接続することができる。これを図
6に示す。
【0023】図6は四カ所の一次コイルをヌルフラック
スに接続した場合の案内力の発生の様子を示す図であ
る。かごが中心位置に存在する場合は、各一次コイル4
A〜4Dに誘起される電圧の大きさは等しいため、ヌル
フラックスに接続すると各一次コイルの誘導電流は互い
に打ち消されて流れないが、図6(a) のように例えばか
ごの位置がずれて一次コイル4Aと超電導コイル2Aと
が接近した場合には、図6(b) に示すように一次コイル
4Aの誘起電圧 VA は増大し、逆に一次コイル4Cの誘
起電圧 VC は減少する。
【0024】この結果、誘起電圧の差によって各一次コ
イル4A〜4Dには、破線の矢印で示したようなループ
電流(誘導電流)が流れる。破線の矢印の長さは電流の
大きさを表わし、ここでは誘導電流のみを図示してい
る。このループ電流により、一次コイル4Aと超電導コ
イル2Aの間には大きな反発力が発生し、一方、一次コ
イル4Cと超電導コイル2Cの間には吸引力が、また、
一次コイル4Bと超電導コイル2Bの間及び一次コイル
4Dと超電導コイル2Dの間にも小さな吸引力がそれぞ
れ発生し、かごは直ちに中心位置に戻されることにな
る。
【0025】このように、一次コイルをかごの周囲四カ
所に配置し、さらにヌルフラックスに接続すると、何ら
制御を行わなくてもギャップの小さいところでは反発力
を生じ、その反対側では吸引力が発生するので、かごは
どちらの方向にずれても直ちに元の位置に復元し、非常
に安定した走行性能を得ることができる。また上記のよ
うな一次コイルの誘起電圧は、一次側の電源の有無にか
かわらず得られるので、停電時や、制御装置の異常時で
も安定した案内力を得ることができる。
【0026】一方、図3(a) で説明したように、かご速
度すなわち超電導コイルの移動速度が遅い場合には、誘
導反発力は小さくなるので、そのままの構成では上記の
ような安定した案内力は得られないが、かご速度そのも
のが小さいので走行時の騒音その他もほとんど問題とは
ならない。しかしながら、低速時走行時でも次のように
すれば安定した案内力を得ることができる。
【0027】すなわちリニア同期モータにおいて、電力
変換装置から一次コイルに供給する一次電流をI、二次
導体(超電導コイル)の界磁磁束をΦ、IとΦの位相差
をγとすると、推力は 推力∝Φ・I sinγ また、水平方向に働く力すなわち一次コイルと超電導コ
イル間に、働く反発力は、 反発力∝Φ・I cosγ となるので、位相差γと一次電流を制御することによ
り、推力と反発力を各々独立して制御することができ
る。本発明では、かごの周囲四カ所にそれぞれ一次コイ
ルと二次導体を配置した構成としており、この反発力を
利用すれば4カ所のギャップをほぼ一定に保つことがで
き、かごの低速走行時でも安定した案内力を得ることが
できる。
【0028】図7は、この位相差γの制御により反発力
が生じる様子を示したもので、一次コイル側の磁束の極
性は、電力変換装置からの供給電力に基づく磁束だけを
示し、誘導電流によって発生する磁束については図示を
省略している。図7(a) のように一次コイルの電流位相
を超電導コイルの界磁位相に対して90°進めると推力
は最大となるが一次コイルと超電導コイル間の反発力は
零となり、前述の誘導電流による案内力だけが作用す
る。これに対し図7(b) のように一次コイルの電流位相
を更に進めると推力は若干低下するが、一次コイルと超
電導コイル間の反発力は大きくなり、これに前述の誘導
電流による案内力も加わる。すなわちかごの低速走行時
には、一次コイルの電流位相を超電導コイルの界磁位相
に対して90°より更に進むようにするだけの簡単な制
御を行えば、安定した案内力を得ることができる。
【0029】図8に、その制御回路の全体構成の一例を
示す。図8において、20は位置指令発生器、21は位
置調節器、22は速度指令発生器、23は速度調節器、
24〜26は掛算器、27〜29は電力変換装置、30
〜32は塔内に配置した一次コイルの各相のコイル、3
3及び34はかご1に取付けた超電導コイル、35は荷
重検出器、36はかご位置を検出する位置検出器、37
は速度起電力位相演算回路、38は速度演算回路、39
は所定速度以上では出力が0となり、所定速度以下では
速度に逆比例して出力が大きくなる関数発生器、40は
関数発生器39の出力に応じて位相を進める位相進み回
路である。
【0030】以上の構成において制御回路の基本的な構
成は周知であるので詳細な説明は省略するが、リニア同
期モータでは前述のように二次導体(超電導コイル)の
界磁位相に対して、一次コイルの電流位相を90°進め
ることにより最大推力が得られる点で運転できる。そこ
で超電導コイルの界磁に対して、速度起電力(一次コイ
ルの誘起電圧)は常に90°位相が進むことを利用し、
この速度起電力に常に同相になる様に一次コイル電流位
相を制御すれば、一次コイル電流の位相は超電導コイル
の界磁位相に対して常に90°進むことになり、更に一
次コイル電流の振幅を制御することにより所要の推力を
得ることができる。
【0031】このため、図8に示すように速度起電力位
相演算回路37で求めた各相の速度起電力位相信号と、
推力指令との積により電流指令を得、これを電力変換装
置(インバータ或いはサイクロコンバータ)に入力する
ことにより各相の一次コイル30〜32には、超電導コ
イルの界磁位相に対して90°進み、かつ推力指令に応
じた振幅の一次電流が供給されることになる。
【0032】なお、速度起電力位相演算回路における位
相の演算は、前述の如く、速度起電力の位相は超電導コ
イルの界磁に対して常に90°進むことから、位相検出
器36のかご位置(超電導コイル位置)信号により容易に
行うことができる。またかご位置の検出は、例えば塔内
に一定間隔で設けた反射板にかご側より投光し、その反
射光を受けることにより、かご移動に応じたパルス列と
して位置信号を得ることができる。
【0033】また、所要推力は、かご自重とかご内荷重
を保持するための推力、及び加速度を得るための推力と
からなるので、図8に示すように推力指令は、加速度を
得るための推力に相当する速度調節器23の出力と、予
め書き込まれたデータであるかご自重と、荷重検出器3
5からのかご内荷重信号とを加算して推力指令を得る構
成としている。また、位置検出器36の位置信号から速
度演算回路38で速度信号を得、速度帰還制御を行うと
共に、エレベータでは精密な位置制御を必要とすること
から、位置検出器36からかご位置信号を帰還し、位置
の帰還制御をも行う構成としている。
【0034】このような構成とすることにより、一次コ
イルの電流位相は超電導コイルの界磁位相に対して常に
90°進むように制御され、その振幅は推力指令に応じ
てすなわち必要な推力に応じて制御されるので、常に安
定した効率の良い推力を得ることができる。しかし図7
(a) で説明したように、一次コイルの電流位相を超電導
コイルの界磁位相に対して90°進むようにしたままで
は、かごの低速走行時に案内力が小さくなり走行が不安
定となるので、図8に示すように関数発生器39と位相
進み回路40からなる位相制御装置を設け、かごの低速
走行時には一次コイルの電流位相が90°より更に進む
ようにする。
【0035】すなわち、かごの速度が所定値以上の場合
は関数発生器39の出力は零であり、位相進み回路40
の出力も零となるが、かごの速度が所定値以下の場合は
関数発数器29の出力は速度に逆比例して大きくなり、
位相進み回路40は関数発数器39の出力信号に応じた
位相進み信号を出力する。従って、速度起電力位相演算
回路37の出力である速度起電力の位相は、かごの速度
が所定値以下の場合にはかご速度が低くなるほど位相が
進められることになり、その結果、図7(b) で示したよ
うに、水平方向の反発力はかご速度が低いほど大きくな
る。
【0036】一方、誘導電流による反発力は前述の如く
かご速度が低くなるほど小さくなるので、この結果、誘
導電流による反発力と一次電流による反発力との合成と
なる案内力は、かごが所定速度以下ではほぼ一定の値と
なり、かごの低速走行時にも安定した案内力を得ること
ができる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、リニア同期モータをか
ごの周囲4ヵ所に形成し、しかも一次コイルをヌルフラ
ックスに接続するようにしたもので、特に高速走行時に
は何ら特別な制御を行わなくても、極めて安定した走行
性能が得られ、また低速走行時にも一次電流の位相を進
めるだけの簡単な制御回路を付加するだけでやはり極め
て安定した走行性能を得ることができる。従って走行
中、案内装置とガイドレール間のギャップを大きくとっ
て非接触で走行することができるので、極めて静粛な走
行性能を得ることができ、ビルが高層になるほどその効
果は大きくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体構成を示す図である。
【図2】本発明によるかごの外観構造を示す図である。
【図3】リニア同期モータの誘導反発の発生の様子を示
す図である。
【図4】エレベータ速度に対する磁気抗力と誘導反発力
の関係を示す図である。
【図5】一次コイルのヌルフラックス接続と誘導電流の
発生の様子を示す図である。
【図6】本発明に係る一次コイルのヌルフラックス接続
と案内力の発生の様子を示す図である。
【図7】一次電流と二次導体の界磁磁束との位相差によ
る反発力の様子を示す図である。
【図8】本発明に係るリニア同期モータの制御回路を示
す図である。
【符号の説明】
1 かご 2A〜2D 超電導コイル 3 昇降路壁 4A〜4D 一次コイル 5U〜5W 電力変換装置 6 かごの出入口 7 かごドア 8 収納スペース 11〜18 かごの辺
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年4月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【図4】
【図1】
【図3】
【図6】
【図5】
【図7】
【図8】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リニアモータによりかごを駆動するエレ
    ベータ装置において、かごの水平方向断面形状を、対向
    する二辺を結ぶ中心線が直交関係にある二組の計四辺を
    含む多角形の構造とすると共に、該四辺のそれぞれにリ
    ニアモータの二次導体を配置し、塔内側には該二次導体
    と対向する位置にそれぞれリニアモータの一次コイルを
    配置したことを特徴とするエレベータ装置。
  2. 【請求項2】 リニアモータによりかごを駆動するエレ
    ベータ装置において、かごの水平方向断面形状を、対向
    する二辺を結ぶ中心線が直交関係にある二組の計四辺を
    含む多角形の構造として、該四辺のそれぞれにリニアモ
    ータの二次導体を配置し、塔内側には該二次導体と対向
    する位置にそれぞれリニアモータの一次コイルを配置す
    ると共に、エレベータの低速走行時には該一次コイルの
    電流位相を前記二次導体の界磁位相に対して90°より進
    むように制御する位相制御装置を備えたことを特徴とす
    るエレベータ装置。
  3. 【請求項3】 かごの水平方向断面形状を八角形とした
    ことを特徴とする請求項1又は2のエレベータ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2の一次コイルをヌルフラ
    ックスに接続したことを特徴とするエレベータ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2の二次導体を超電導コイ
    ルとしたことを特徴とするエレベータ装置。
  6. 【請求項6】 かごの出入口を二次導体を配置しない辺
    に、戸開時のかごドアの収納スペースを二次導体を配置
    する辺にそれぞれ設け、二次導体は該収納スペースと干
    渉しない位置に配置したことを特徴とする請求項1又は
    2のエレベタ装置。
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