JPH06264079A - 摺動材料並びにその製造方法 - Google Patents
摺動材料並びにその製造方法Info
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- JPH06264079A JPH06264079A JP7626493A JP7626493A JPH06264079A JP H06264079 A JPH06264079 A JP H06264079A JP 7626493 A JP7626493 A JP 7626493A JP 7626493 A JP7626493 A JP 7626493A JP H06264079 A JPH06264079 A JP H06264079A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 (a)炭素質粉末と、(b)表面をPt、A
u、Ag、Cu、Co、NiおよびPbの内から選ばれ
る少なくとも1種以上の金属で被覆した固体潤滑剤から
なるフイラー部材と、(c)アルミニウム、アルミニウ
ム合金、アンチモン合金および銅合金の内から選ばれる
少なくとも1種以上のマトリックス部材とで構成してな
る摺動材料およびその製造方法。 【効果】 特定の金属を被覆した固体潤滑剤を用いるた
め、金属マトリックス部材との間の反応を生ずることが
なく、製品として長時間の使用においても劣化が著しく
防止でき、長寿命の摺動材料を提供できる。
u、Ag、Cu、Co、NiおよびPbの内から選ばれ
る少なくとも1種以上の金属で被覆した固体潤滑剤から
なるフイラー部材と、(c)アルミニウム、アルミニウ
ム合金、アンチモン合金および銅合金の内から選ばれる
少なくとも1種以上のマトリックス部材とで構成してな
る摺動材料およびその製造方法。 【効果】 特定の金属を被覆した固体潤滑剤を用いるた
め、金属マトリックス部材との間の反応を生ずることが
なく、製品として長時間の使用においても劣化が著しく
防止でき、長寿命の摺動材料を提供できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は摺動材料に関し、さらに
詳しくは、耐摩擦性に優れ、また潤滑シール性や耐熱
性、強度にも優れ、ロータリーコンプレッサーのベーン
等のような特に長寿命を要求される摺動部に好適に用い
られる摺動材料並びにその製造方法に関する。
詳しくは、耐摩擦性に優れ、また潤滑シール性や耐熱
性、強度にも優れ、ロータリーコンプレッサーのベーン
等のような特に長寿命を要求される摺動部に好適に用い
られる摺動材料並びにその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、互いに摺接する部材間の摺動
が良好に行なわれ、かつ該部材の寿命を向上させるため
に上記部材の少なくとも一方の摺動面を有する部分に摺
動材料が使用されており、摺動材料として、潤滑シール
性、耐熱性、強度等の特性が要求されている。
が良好に行なわれ、かつ該部材の寿命を向上させるため
に上記部材の少なくとも一方の摺動面を有する部分に摺
動材料が使用されており、摺動材料として、潤滑シール
性、耐熱性、強度等の特性が要求されている。
【0003】このような要求特性を満たす材料として
は、炭素粉末や黒鉛粉末といった炭素質材料の自己潤滑
性を利用し、これを金属で補強したシール用摺動材料が
従来から広く知られており、炭素・金属複合摺動材料と
しては、例えば、炭素質成形体にアルミニウム合金等の
金属を含浸したもの、炭素質粉末と上記金属とを複合成
形したもの等が用いられている。
は、炭素粉末や黒鉛粉末といった炭素質材料の自己潤滑
性を利用し、これを金属で補強したシール用摺動材料が
従来から広く知られており、炭素・金属複合摺動材料と
しては、例えば、炭素質成形体にアルミニウム合金等の
金属を含浸したもの、炭素質粉末と上記金属とを複合成
形したもの等が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の炭素・金属複合摺動材料においても、上記した要求特
性を充分満足させるものではなく、潤滑シール性等の点
ではさらなる改善が求められていた。
の炭素・金属複合摺動材料においても、上記した要求特
性を充分満足させるものではなく、潤滑シール性等の点
ではさらなる改善が求められていた。
【0005】このため、炭素・金属複合摺動材料に数々
の条件で固体潤滑剤を添加する試みがなされており、使
用条件によっては効果を有するものもあるが、長期間使
用すると固体潤滑剤が複合金属と徐々に反応して急速に
性能低下をきたす場合もあり、例えば、複合金属として
アルミニウムを使用し、固体潤滑剤として二硫化モリブ
デンを使用すると、除々ではあるが酸素の介在により二
硫化モリブデンとアルミニウムの反応が生じ、数か月で
変形、寸法変化、場合によれば破損を生じる欠点があ
る。
の条件で固体潤滑剤を添加する試みがなされており、使
用条件によっては効果を有するものもあるが、長期間使
用すると固体潤滑剤が複合金属と徐々に反応して急速に
性能低下をきたす場合もあり、例えば、複合金属として
アルミニウムを使用し、固体潤滑剤として二硫化モリブ
デンを使用すると、除々ではあるが酸素の介在により二
硫化モリブデンとアルミニウムの反応が生じ、数か月で
変形、寸法変化、場合によれば破損を生じる欠点があ
る。
【0006】本発明の目的は、炭素と金属との複合体か
らなる摺動材料において、添加された固体潤滑剤による
劣化を防止した長寿命の摺動材料並びにその製造方法を
提供することにある。
らなる摺動材料において、添加された固体潤滑剤による
劣化を防止した長寿命の摺動材料並びにその製造方法を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
前記課題を解決するために鋭意研究を行なった結果、炭
素質粉末に添加し、金属と複合する固体潤滑剤の表面に
特定の金属の被覆を行なったものを使用すれば前記課題
が解決できるとの知見を得て本発明を完成した。
前記課題を解決するために鋭意研究を行なった結果、炭
素質粉末に添加し、金属と複合する固体潤滑剤の表面に
特定の金属の被覆を行なったものを使用すれば前記課題
が解決できるとの知見を得て本発明を完成した。
【0008】即ち、本発明は、(a)炭素質粉末と、
(b)表面をPt、Au、Ag、Cu、Co、Niおよ
びPbの内から選ばれる少なくとも1種以上の金属で被
覆した固体潤滑剤からなるフイラー部材と、(c)アル
ミニウム、アルミニウム合金、アンチモン合金および銅
合金の内から選ばれる少なくとも1種以上のマトリック
ス部材とで構成されることを特徴とする摺動材料、並び
に、(a)炭素質粉末と、(b)Pt、Au、Ag、C
u、Co、NiおよびPbの内から選ばれる少なくとも
1種の金属を化学メッキにより表面被覆した固体潤滑剤
とを混合し、耐熱容器に充填したのち、オートクレブ中
で脱気減圧し、ついで、(c)アルミニウム、アルミニ
ウム合金、アンチモン合金および銅合金の内から選ばれ
る少なくとも1種を溶融して前記耐熱容器中に流入し、
不活性ガスを用いて加圧した後冷却することを特徴とす
る摺動材料の製造方法にある。
(b)表面をPt、Au、Ag、Cu、Co、Niおよ
びPbの内から選ばれる少なくとも1種以上の金属で被
覆した固体潤滑剤からなるフイラー部材と、(c)アル
ミニウム、アルミニウム合金、アンチモン合金および銅
合金の内から選ばれる少なくとも1種以上のマトリック
ス部材とで構成されることを特徴とする摺動材料、並び
に、(a)炭素質粉末と、(b)Pt、Au、Ag、C
u、Co、NiおよびPbの内から選ばれる少なくとも
1種の金属を化学メッキにより表面被覆した固体潤滑剤
とを混合し、耐熱容器に充填したのち、オートクレブ中
で脱気減圧し、ついで、(c)アルミニウム、アルミニ
ウム合金、アンチモン合金および銅合金の内から選ばれ
る少なくとも1種を溶融して前記耐熱容器中に流入し、
不活性ガスを用いて加圧した後冷却することを特徴とす
る摺動材料の製造方法にある。
【0009】さらに詳述すると、本発明で使用する、炭
素質粉末(a)としては、800℃以上で仮焼した無煙
炭、コークスあるいは粘結炭、グラフト化したコークス
およびその混合物等が挙げられ、炭素質粉末の平均粒子
径は、5〜50μmが好ましい。このような炭素質粉末
を用いるのは、高硬度で、強固な剪断力を有し、凝着し
にくいので耐摩擦性の向上、及び、摺動材料の強度向上
にも寄与するためである。
素質粉末(a)としては、800℃以上で仮焼した無煙
炭、コークスあるいは粘結炭、グラフト化したコークス
およびその混合物等が挙げられ、炭素質粉末の平均粒子
径は、5〜50μmが好ましい。このような炭素質粉末
を用いるのは、高硬度で、強固な剪断力を有し、凝着し
にくいので耐摩擦性の向上、及び、摺動材料の強度向上
にも寄与するためである。
【0010】これらの無機質粉末の中でも、特に無煙炭
は、粒子自体がコークスのように多孔質でなく緻密で硬
いため好ましく用いられる。さらには、真比重が1.6
5〜1.85の仮焼した無煙炭は上記した効果が著し
い。
は、粒子自体がコークスのように多孔質でなく緻密で硬
いため好ましく用いられる。さらには、真比重が1.6
5〜1.85の仮焼した無煙炭は上記した効果が著し
い。
【0011】一方、固体潤滑剤としては、人造黒鉛、チ
ッ化ホウ素、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、
フッ化黒鉛の内から選ばれる1種または2種以上の混合
物が用いられる。
ッ化ホウ素、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、
フッ化黒鉛の内から選ばれる1種または2種以上の混合
物が用いられる。
【0012】本発明においては、この固体潤滑剤に化学
メッキ特に無電解メッキをほどこして2〜5μmの厚み
の金属の被覆層を形成したものを用いる。被覆層を形成
する金属は上記Pt、Au、Ag、Cu、Co、Niお
よびPbの内から選ぶことが必要で、他の金属は本発明
の効果を十分呈さない。
メッキ特に無電解メッキをほどこして2〜5μmの厚み
の金属の被覆層を形成したものを用いる。被覆層を形成
する金属は上記Pt、Au、Ag、Cu、Co、Niお
よびPbの内から選ぶことが必要で、他の金属は本発明
の効果を十分呈さない。
【0013】また、化学メッキとしては浸漬メッキ法を
採用しても良いが、均質な被覆を行うには無電解メッキ
を採用することが好ましい。無電解メッキに用いる化学
還元剤並びにメッキ条件は慣用のもので良く、例えば、
Cuメッキには、ホルムアルデヒド還元浴、Auメッキ
には、次亜リン酸還元浴、Agメッキには、ジメチルア
ミンボラン浴など従来から使用されているものが使用で
きる。
採用しても良いが、均質な被覆を行うには無電解メッキ
を採用することが好ましい。無電解メッキに用いる化学
還元剤並びにメッキ条件は慣用のもので良く、例えば、
Cuメッキには、ホルムアルデヒド還元浴、Auメッキ
には、次亜リン酸還元浴、Agメッキには、ジメチルア
ミンボラン浴など従来から使用されているものが使用で
きる。
【0014】金属被覆した固体潤滑剤は、炭素質粉末1
00重量部に対して、0.01〜5.0重量部混合す
る。固体潤滑剤の混合量が0.01重量部未満では、本
発明の効果は発揮し得ず、5.0重量部を超えた場合に
は、機械的特性が低下するとともに油滑皮膜が安定せ
ず、摺動性能にバラツキが生じやすい。
00重量部に対して、0.01〜5.0重量部混合す
る。固体潤滑剤の混合量が0.01重量部未満では、本
発明の効果は発揮し得ず、5.0重量部を超えた場合に
は、機械的特性が低下するとともに油滑皮膜が安定せ
ず、摺動性能にバラツキが生じやすい。
【0015】また、本発明では、金属被覆した固体潤滑
剤の平均粒子径(D)と炭素質粉末の平均粒子径(d)
との比(D/d)は0.5〜0.05であることが望ま
しい。この比が上記範囲外となると摺動性能が低下傾向
となるため好ましくなく、すなわち、D/dが0.5を
超えると、ミクロ的には組織の均一性が損なわれ、D/
dが0.05未満では偏析が生じやすくなり、安定した
摺動材料が得にくい。
剤の平均粒子径(D)と炭素質粉末の平均粒子径(d)
との比(D/d)は0.5〜0.05であることが望ま
しい。この比が上記範囲外となると摺動性能が低下傾向
となるため好ましくなく、すなわち、D/dが0.5を
超えると、ミクロ的には組織の均一性が損なわれ、D/
dが0.05未満では偏析が生じやすくなり、安定した
摺動材料が得にくい。
【0016】他方、マトリックス部材としては、アルミ
ニウム、アルミニウム合金、アンチモン合金および銅合
金の内から選ばれる少なくとも1種が用いられ、具体的
な合金としては、アルミニウム−ケイ素系合金(JIS
AC8A、JIS AC4D等)、アンチモン−錫合
金、銅−アンチモン合金等が挙げられる。
ニウム、アルミニウム合金、アンチモン合金および銅合
金の内から選ばれる少なくとも1種が用いられ、具体的
な合金としては、アルミニウム−ケイ素系合金(JIS
AC8A、JIS AC4D等)、アンチモン−錫合
金、銅−アンチモン合金等が挙げられる。
【0017】このフィラー部材とマトリックス部材の容
積比率は、1:3〜1:0.5であることが望ましく、
この範囲を外れると機械的特性が低下するため好ましく
ない。
積比率は、1:3〜1:0.5であることが望ましく、
この範囲を外れると機械的特性が低下するため好ましく
ない。
【0018】本発明の摺動材料は、上述のフィラー部材
がマトリックス部材を介して結合されている成形体であ
る。また、上記のフィラー部材の大部分が互いに接触す
ることなくマトリックス部材を介して結合された状態、
すなわちフィラー部材がマトリックス部材中に充分分散
した状態となっていることが好ましい。
がマトリックス部材を介して結合されている成形体であ
る。また、上記のフィラー部材の大部分が互いに接触す
ることなくマトリックス部材を介して結合された状態、
すなわちフィラー部材がマトリックス部材中に充分分散
した状態となっていることが好ましい。
【0019】次に、本発明の摺動材料の製造方法に関し
て説明する。本発明においては、まず、フィラー部材で
ある炭素質粉末と固体潤滑剤とをV型混合機等を用いて
混合し、その混合物を金属等からなる所望形状の耐熱容
器中に充填する。その際、必要に応じてタッピングまた
はプレス加圧によって容器中のフィラー部材の空隙率が
所望の割合となるように調節することが好ましい。
て説明する。本発明においては、まず、フィラー部材で
ある炭素質粉末と固体潤滑剤とをV型混合機等を用いて
混合し、その混合物を金属等からなる所望形状の耐熱容
器中に充填する。その際、必要に応じてタッピングまた
はプレス加圧によって容器中のフィラー部材の空隙率が
所望の割合となるように調節することが好ましい。
【0020】ついで、上記の容器中を脱気して減圧状
態、好ましくは数mmHg以下の圧力とし、上記容器中
にマトリックス部材の溶湯を流入、好ましくは圧入し、
好ましくは、続いて容器内を加圧条件下に保持する。こ
のとき上記操作を行う際の諸条件は特に制限されず、マ
トリックス部材がフィラー部材中に充分に侵入し、得ら
れる摺動材料においてフィラー部材がマトリックス部材
中に良好に分散すればよい。
態、好ましくは数mmHg以下の圧力とし、上記容器中
にマトリックス部材の溶湯を流入、好ましくは圧入し、
好ましくは、続いて容器内を加圧条件下に保持する。こ
のとき上記操作を行う際の諸条件は特に制限されず、マ
トリックス部材がフィラー部材中に充分に侵入し、得ら
れる摺動材料においてフィラー部材がマトリックス部材
中に良好に分散すればよい。
【0021】上記工程を行なう際の方法としてはオート
クレーブ含浸法等が好適に採用され、また、高圧凝固鋳
造法を採用することも可能である。なお、マトリックス
部材の溶湯としてはその融点より30〜80℃程度高温
に保持しておいたものを使用すると好ましい。また、加
圧条件としては50〜100kg/cm2とすると各成
分の分散状態が良好となる傾向にあるので好ましい。
クレーブ含浸法等が好適に採用され、また、高圧凝固鋳
造法を採用することも可能である。なお、マトリックス
部材の溶湯としてはその融点より30〜80℃程度高温
に保持しておいたものを使用すると好ましい。また、加
圧条件としては50〜100kg/cm2とすると各成
分の分散状態が良好となる傾向にあるので好ましい。
【0022】その後、上記容器中の成分を冷却してフィ
ラー部材がマトリックス部を介して結合された成形体を
得、本発明の摺動材料の製造方法は完了する。なお、本
発明の製造方法によって得られる摺動材料の形状はその
用途に応じて任意であり、使用する容器の形状を所望摺
動材料の形状に対応したものとすることによっても成形
可能である。また、容器から取り出した後に機械加工等
によって形成してもよい。
ラー部材がマトリックス部を介して結合された成形体を
得、本発明の摺動材料の製造方法は完了する。なお、本
発明の製造方法によって得られる摺動材料の形状はその
用途に応じて任意であり、使用する容器の形状を所望摺
動材料の形状に対応したものとすることによっても成形
可能である。また、容器から取り出した後に機械加工等
によって形成してもよい。
【0023】
【効果】本発明の摺動部材は、特定の金属を被覆した固
体潤滑剤を用いるため、金属マトリックス部材との間の
反応を生ずることがなく、製品として長時間の使用にお
いても劣化が著しく防止できる。
体潤滑剤を用いるため、金属マトリックス部材との間の
反応を生ずることがなく、製品として長時間の使用にお
いても劣化が著しく防止できる。
【0024】
実施例1 無煙炭を1000℃で仮焼することによって真比重を
1.8に調整した平均粒子径20μmの炭素質粉末と平
均粒子径3μmの二硫化モリブデン粉末にジメチルアミ
ンボラン浴によるAg(銀)メッキを行い2μmの銀皮
膜を設けたものとを、炭素質粉末100重量部に対して
二硫化モリブデン粉末5.0重量部の混合割合でV型混
合機を用いて混合した後、角柱状の鉄製容器に充填し、
ダッピングにより空隙を調整した。
1.8に調整した平均粒子径20μmの炭素質粉末と平
均粒子径3μmの二硫化モリブデン粉末にジメチルアミ
ンボラン浴によるAg(銀)メッキを行い2μmの銀皮
膜を設けたものとを、炭素質粉末100重量部に対して
二硫化モリブデン粉末5.0重量部の混合割合でV型混
合機を用いて混合した後、角柱状の鉄製容器に充填し、
ダッピングにより空隙を調整した。
【0025】次いで、この容器をオートクレープ中に配
置し、脱気して3mmHgまで減圧した後に、640℃
に溶融保温しておいたアルミニウム合金(JIS AC
8A、融点:535℃)溶湯を上記容器中に流入し、窒
素ガスにより100kg/cm2で30分間加圧保持し
た後に冷却して摺動材料を得た。
置し、脱気して3mmHgまで減圧した後に、640℃
に溶融保温しておいたアルミニウム合金(JIS AC
8A、融点:535℃)溶湯を上記容器中に流入し、窒
素ガスにより100kg/cm2で30分間加圧保持し
た後に冷却して摺動材料を得た。
【0026】本実施例で得られた摺動材料の組成は、 炭素質粉末 + 銀皮膜を設けた二硫化モリブデン粉末 50容量% アルミニウム合金 50容量% であった。また、曲げ強度は2400kg/cm2であ
った。
った。
【0027】次に、上記摺動材料から10×20×3.
2(3.2R)mmのテストピースを切り出し、ローラ
ーチップ式摩擦耗試験機によって下記試験条件で摩擦摩
耗試験を行なった。その結果、運転時間20/hrでの
摩擦係数は0.03、また、試験開始から20時間経過
後の摩耗量は0.4mgであった。
2(3.2R)mmのテストピースを切り出し、ローラ
ーチップ式摩擦耗試験機によって下記試験条件で摩擦摩
耗試験を行なった。その結果、運転時間20/hrでの
摩擦係数は0.03、また、試験開始から20時間経過
後の摩耗量は0.4mgであった。
【0028】〔試験条件〕 回転数:425r.p.m、周速:1m/sec 相手材:FC25(焼入れ)(φ45mm)、 荷重 :60kg/cm2、 オイル:スニソ4GS、オイル温度:40℃、 オイル量:150cc/min
【0029】なお、摩擦係数は負荷トルク変化量から算
出した。また、この摺動材を大気中50℃に保持したオ
ーブンに入れ、30日間保持して変化を調べたが、変形
等もなく当初の強度を保持し何ら変化しなかった。
出した。また、この摺動材を大気中50℃に保持したオ
ーブンに入れ、30日間保持して変化を調べたが、変形
等もなく当初の強度を保持し何ら変化しなかった。
【0030】実施例2 炭素質粉末として、800℃で仮焼した真比重1.6、
平均粒子径30μmの無煙炭を用い、固体潤滑剤として
平均粒子径10μmの二硫化タングステン粉末にホルム
アルデヒド還元による高温浴を用い5μmのCu(銅)
皮膜を設けたものを用いた。二硫化タングステン粉末
は、炭素質粉末100重量部に対して2.0重量部用
い、また、マトリックス材料としては、アルミニウム合
金(JIS AC8A)を用い、実施例1に準じて摺動
材料を調整した。
平均粒子径30μmの無煙炭を用い、固体潤滑剤として
平均粒子径10μmの二硫化タングステン粉末にホルム
アルデヒド還元による高温浴を用い5μmのCu(銅)
皮膜を設けたものを用いた。二硫化タングステン粉末
は、炭素質粉末100重量部に対して2.0重量部用
い、また、マトリックス材料としては、アルミニウム合
金(JIS AC8A)を用い、実施例1に準じて摺動
材料を調整した。
【0031】得られた摺動材料の組成および機械的特性
は、 炭素質粉末 + 銅皮膜を設けた二硫化タングステン粉末 55容量% アルミニウム合金 45容量% で、また、曲げ強度は2300kg/cm2であった。
この摺動材料を実施例1に準じて摩擦摩耗試験を行なっ
た結果、20時間後の摩擦係数は0.04、摩耗量は
0.4mgであった。また、実施例1に準じた大気中で
の保持試験でも変形や強度低下が認められなかった。
は、 炭素質粉末 + 銅皮膜を設けた二硫化タングステン粉末 55容量% アルミニウム合金 45容量% で、また、曲げ強度は2300kg/cm2であった。
この摺動材料を実施例1に準じて摩擦摩耗試験を行なっ
た結果、20時間後の摩擦係数は0.04、摩耗量は
0.4mgであった。また、実施例1に準じた大気中で
の保持試験でも変形や強度低下が認められなかった。
【0032】実施例3 炭素質粉末として1200℃で仮焼した真比重1.9、
平均粒子径15μmのコークスを用い、固体潤滑剤とし
て平均粒子径5μmのチッ化ホウ素粉末に次亜リン酸塩
浴によるNi(ニッケル)メッキをほどこし、2μmの
皮膜を設けたものを用いた炭素質粉末に対し固体潤滑剤
を1.0重量部添加した。マトリックス材料としては、
アンチモン−スズ合金を用い実施例1に準じて摺動材料
を得た。
平均粒子径15μmのコークスを用い、固体潤滑剤とし
て平均粒子径5μmのチッ化ホウ素粉末に次亜リン酸塩
浴によるNi(ニッケル)メッキをほどこし、2μmの
皮膜を設けたものを用いた炭素質粉末に対し固体潤滑剤
を1.0重量部添加した。マトリックス材料としては、
アンチモン−スズ合金を用い実施例1に準じて摺動材料
を得た。
【0033】この組成は、 炭素質粉末 + 固体潤滑剤 53容量% アンチモンスズ合金 47容量% で、曲げ強度1900kg/cm2であった。また、実
施例1に準じて摩擦摩耗試験、大気中での保持試験を行
なった結果、摩擦係数は0.06、摩耗量は0.8mg
であり、大気中保持による変化もなかった。
施例1に準じて摩擦摩耗試験、大気中での保持試験を行
なった結果、摩擦係数は0.06、摩耗量は0.8mg
であり、大気中保持による変化もなかった。
【0034】実施例4 炭素質粉末としてポリアクリロニトリルでグラフト重合
した平均粒子径2μmのグラフトコークスを用い、固体
潤滑剤として平均粒子径5μmのフッ化黒鉛に水素化ホ
ウ素還元浴による、Au(金)メッキをして2μmの皮
膜を設けたものを用い、炭素質粉末100重量部に対
し、固体潤滑剤を2.0重量部添加した。また、マトリ
ックス材料としては、銅−アンチモン合金を用い、実施
例1と同様にして摺動材料を得た。
した平均粒子径2μmのグラフトコークスを用い、固体
潤滑剤として平均粒子径5μmのフッ化黒鉛に水素化ホ
ウ素還元浴による、Au(金)メッキをして2μmの皮
膜を設けたものを用い、炭素質粉末100重量部に対
し、固体潤滑剤を2.0重量部添加した。また、マトリ
ックス材料としては、銅−アンチモン合金を用い、実施
例1と同様にして摺動材料を得た。
【0035】この組成は 炭素質粉末 + 固体潤滑剤 50容量%、 銅−アンチモン合金 50容量% で、曲げ強度2300kg/cm2であった。また、実
施例1に準じて摩擦摩耗試験、大気中での保持試験を行
なった結果、摩擦係数0.08、摩耗量0.9mgで、
大気中保持による変化もなかった。
施例1に準じて摩擦摩耗試験、大気中での保持試験を行
なった結果、摩擦係数0.08、摩耗量0.9mgで、
大気中保持による変化もなかった。
【0036】実施例5〜7 炭素質粉末として、平均粒子20μmの粘結炭を用い、
固体潤滑剤として平均粒子3μmの黒鉛粉末に各々2μ
mの厚みで、Pb(鉛)(実施例5)、Co(コバル
ト)(実施例6)、Pt(プラチナ)(実施例7)の皮
膜を設け以外は実施例1に準じて摺動材料を得た。
固体潤滑剤として平均粒子3μmの黒鉛粉末に各々2μ
mの厚みで、Pb(鉛)(実施例5)、Co(コバル
ト)(実施例6)、Pt(プラチナ)(実施例7)の皮
膜を設け以外は実施例1に準じて摺動材料を得た。
【0037】その組成は、いずれも 炭素質粉末 + 固体潤滑剤 50容量% アルミニウム合金 50容量% で、曲げ強度は各々2300kg/cm2(実施例5)、2
350kg/cm2(実施例6)、2300kg/cm2
(実施例7)であった。また、実施例1に準じて摩擦摩
耗試験、大気中での保持試験を行なった結果、摩擦係
数、摩耗量は各々、0.04、0.4mg(実施例
5)、0.04、0.5mg(実施例6)、0.03、
0.5mg(実施例7)であり、かつ、大気中保持によ
る変化はなかった。
350kg/cm2(実施例6)、2300kg/cm2
(実施例7)であった。また、実施例1に準じて摩擦摩
耗試験、大気中での保持試験を行なった結果、摩擦係
数、摩耗量は各々、0.04、0.4mg(実施例
5)、0.04、0.5mg(実施例6)、0.03、
0.5mg(実施例7)であり、かつ、大気中保持によ
る変化はなかった。
【0038】比較例1 銀皮膜を設けない二硫化モリブデン粉末を用いる以外は
実施例1に準じ摺動材を得た。この組成は、 炭素質粉末 + 二硫化モリブデン粉末 50容量
%、 アルミニウム合金 50容量% で、曲げ強度2350kg/cm2であった。また、実
施例1に準じて摩擦摩耗試験、大気中での保持試験を行
なった結果、摩擦係数は0.03、摩耗量は0.5mg
であったが、大気中50℃に保持したオーブン中で30
日保持したところ、わずかに寸法変化が生じ、さらに同
様のオーブン中で15日間保持した所、曲げ強度が18
50kg/cm2と当初に比し20%減少した。
実施例1に準じ摺動材を得た。この組成は、 炭素質粉末 + 二硫化モリブデン粉末 50容量
%、 アルミニウム合金 50容量% で、曲げ強度2350kg/cm2であった。また、実
施例1に準じて摩擦摩耗試験、大気中での保持試験を行
なった結果、摩擦係数は0.03、摩耗量は0.5mg
であったが、大気中50℃に保持したオーブン中で30
日保持したところ、わずかに寸法変化が生じ、さらに同
様のオーブン中で15日間保持した所、曲げ強度が18
50kg/cm2と当初に比し20%減少した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 10:02 10:06 10:08 10:10 10:12 10:16 20:06 A 8217−4H B 8217−4H 40:02 50:08 70:00 (72)発明者 中森 時雄 福島県白河市三番町43 (72)発明者 鵜飼 良政 神奈川県座間市ひばりが丘5−778−1
Claims (5)
- 【請求項1】 (a)炭素質粉末と、(b)表面をP
t、Au、Ag、Cu、Co、NiおよびPbの内から
選ばれる少なくとも1種以上の金属で被覆した固体潤滑
剤からなるフイラー部材と、(c)アルミニウム、アル
ミニウム合金、アンチモン合金および銅合金の内から選
ばれる少なくとも1種以上のマトリックス部材とで構成
してなる摺動材料。 - 【請求項2】 炭素質粉末が、800℃以上で仮焼した
無煙炭、コークスあるいは粘結炭、グラフト化したコー
クスの内から選ばれる少なくとも1種以上であることを
特徴とする請求項1記載の摺動材料。 - 【請求項3】 固体潤滑剤が人造黒鉛、チッ化ホウ素、
二硫化モリブデン、二硫化タングステン、フッ化黒鉛の
内から選ばれる1種または2種以上であることを特徴と
する請求項1または2記載の摺動材料。 - 【請求項4】 請求項1記載の(a)炭素質粉末とフイ
ラー部材(b)との重量比率が(a)/(b)=100
/0.01〜100/5.0であり、かつ(a)と、
(b)からなるフイラー部材と(c)からなるマトリッ
クス部材との容積比率がフイラー部材/マトリックス部
材=1/3〜1/0.5であることを特徴とする請求項
1から3のいずれかに記載の摺動材料。 - 【請求項5】 (a)炭素質粉末と、(b)Pt、A
u、Ag、Cu、Co、NiおよびPbの内から選ばれ
る少なくとも1種の金属を化学メッキにより表面被覆し
た固体潤滑剤とを混合し、耐熱容器に充填したのち、オ
ートクレブ中で脱気減圧し、ついで、(c)アルミニウ
ム、アルミニウム合金、アンチモン合金および銅合金の
内から選ばれる少なくとも1種を溶融して前記耐熱容器
中に流入し、不活性ガスを用いて加圧した後冷却するこ
とを特徴とする摺動材料の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7626493A JPH06264079A (ja) | 1993-03-10 | 1993-03-10 | 摺動材料並びにその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7626493A JPH06264079A (ja) | 1993-03-10 | 1993-03-10 | 摺動材料並びにその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06264079A true JPH06264079A (ja) | 1994-09-20 |
Family
ID=13600372
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7626493A Pending JPH06264079A (ja) | 1993-03-10 | 1993-03-10 | 摺動材料並びにその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06264079A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006188617A (ja) * | 2005-01-07 | 2006-07-20 | Railway Technical Res Inst | 摩擦緩和材、摩擦緩和装置及び摩擦緩和方法 |
| CN109989712A (zh) * | 2019-04-18 | 2019-07-09 | 中煤科工集团西安研究院有限公司 | 煤矿井下空气定向钻进用孔口降温润滑系统及方法 |
| JP2019218606A (ja) * | 2018-06-20 | 2019-12-26 | 大阪富士工業株式会社 | 自己潤滑複合材 |
-
1993
- 1993-03-10 JP JP7626493A patent/JPH06264079A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006188617A (ja) * | 2005-01-07 | 2006-07-20 | Railway Technical Res Inst | 摩擦緩和材、摩擦緩和装置及び摩擦緩和方法 |
| JP2019218606A (ja) * | 2018-06-20 | 2019-12-26 | 大阪富士工業株式会社 | 自己潤滑複合材 |
| CN109989712A (zh) * | 2019-04-18 | 2019-07-09 | 中煤科工集团西安研究院有限公司 | 煤矿井下空气定向钻进用孔口降温润滑系统及方法 |
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| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
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