JPH116021A - 銅系焼結摩擦材とその製法 - Google Patents

銅系焼結摩擦材とその製法

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JPH116021A
JPH116021A JP9156203A JP15620397A JPH116021A JP H116021 A JPH116021 A JP H116021A JP 9156203 A JP9156203 A JP 9156203A JP 15620397 A JP15620397 A JP 15620397A JP H116021 A JPH116021 A JP H116021A
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copper
hard particles
powder material
friction material
sintered friction
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JP9156203A
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Keiji Ishibashi
恵二 石橋
Katsuyoshi Kondo
勝義 近藤
由重 ▲高▼ノ
Yoshie Kouno
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微細で球状の硬質粒子により、摩擦係数が早
期に安定し、その変動も少ない銅系焼結摩擦材を提供す
る。 【解決手段】 銅(Cu)、若しくは主成分が銅(Cu)でアル
ミニウム(Al)を含有しない銅合金からなる銅系粉末材料
と、アルミニウム(Al)を含有する硬質粒子とを混合した
銅系複合粉末材料からなる。銅系焼結摩擦材の金属素地
に分散した前記硬質粒子の粒径が8μm以下で、金属素地
に対する重量%が28%以下のアルミニウム(Al)を含有す
る。銅系粉末材料と硬質粒子とを混合した銅系複合粉末
材料を型押し成形することにより圧粉体を形成し、該圧
粉体を非酸化性雰囲気若しくは還元性雰囲気で、温度が
700℃以上1000℃以下にて焼結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車や自動二輪
車のブレーキパッド材やクラッチ材あるいはトランスミ
ッション用同期リング材として有用な硬質粒子分散型の
銅系焼結摩擦材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記用途の金属系焼結摩擦材として、高
い摩擦係数を示し、焼付きなどの問題の生じにくい焼結
摩擦材として、従来から銅系の焼結摩擦材が知られてお
り、たとえば、特開昭60−116751号公報、特開昭61−67
737号公報、特開昭63-109131号公報などにおいて開示さ
れている。これらの焼結摩擦材には、摩擦係数の増加並
びに耐摩耗性の向上のため硬質粒子と銅合金粉末材料と
が単に混合され、成形され焼結されている。
【0003】硬質粒子と銅合金粉末材料とが単に混合さ
れているために、ミクロ的にみれば、硬質粒子は、次の
ような状況にあると考えられる。すなわち、硬質粒子
は、焼結後においても銅系焼結摩擦材の金属素地との拡
散反応層を形成しておらず、焼結摩擦材の金属素地の粒
界(焼結前の銅合金粉末材料の粉末自体の外周に該当す
ると考えられる。)に在り、そしてその粒界とは部分的
な隙間を有した形で存在している。その結果、摩擦摺動
時に硬質粒子が焼結摩擦材の金属素地の粒界から脱落し
て磨耗粉となり、相手材や焼結摩擦材自体を攻撃し、焼
結摩擦材の磨耗を進行させるという問題が生じる。
【0004】この問題を解決するために、特開平8−253
826号公報などに開示されているように、粉末材料を成
形する前の工程において、機械的合金化法(メカニカル
アロイング法)、機械的粉砕法(メカニカルグラインデ
ィング法)による機械的処理を施すことにより硬質粒子
を銅合金からなる銅系粉末材料の粉末素地に分散させ、
且つその粉末素地と硬質粒子の界面に反応層を形成した
複合粉末材料を作製し、このような複合粉末材料を成形
し、焼結することが行われている。
【0005】上記の製造法による焼結摩擦材は、前述の
単なる混合による焼結摩擦材と比較して、硬質粒子の脱
落が抑制されて耐焼付き性や耐摩耗性が向上する。すな
わち、特開平8-253826号公報に開示されている焼結摩擦
材においては、硬質粒子は銅合金からなる銅系粉末材料
の粉末素地との界面で拡散反応層を有しており、この拡
散反応層の存在が焼結摩擦材からの硬質粒子の脱落抑制
には効果がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平8−253
826号公報に開示されている焼結摩擦材においては、銅
合金からなる銅系粉末材料の粉末素地に分散した硬質粒
子は微細ではあるが、球状化を呈していないために、摩
擦係数の値が安定化するまでに時間がかかることや、摩
擦摺動初期の焼結摩擦材と相手材との馴染み後の摩擦係
数の値の変動による異音や振動を生じるといった課題が
ある。
【0007】そこで本発明においてはこのような課題を
解決すべく、硬質粒子と銅合金からなる銅系粉末材料の
粉末素地との界面に拡散反応層を形成するだけではな
く、硬質粒子を微細化、球状化することにより、摩擦係
数を早期に安定化すること、すなわち、摩擦摺動初期の
前記摩擦係数の変動を低減させ、焼結摩擦材と相手材と
の焼き付きの少ない耐摩耗性に優れた焼結摩擦材を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成すべく検討を行った。すなわち銅系粉末材料の
粉末素地に硬質粒子を均一に分散させるにあたり、硬質
粒子にAlを含有するものとすることにより、焼結時に硬
質粒子と銅系粉末材料の粉末素地との界面でAlとCuの拡
散反応が進行する。その結果、拡散反応層を形成する
ために硬質粒子と銅系粉末材料の粉末素地との化学的な
結合が向上し、硬質粒子の脱落を抑制する。硬質粒子
が銅系焼結摩擦材の金属素地と反応し、その反応により
硬質粒子が微細化、球状化することにより摩擦係数が短
時間で定常値に達し、かつ定常化した際の変動が小さく
なる。
【0009】Cuを主成分とする銅合金からなる銅系粉末
材料に、Al成分を含有する硬質粒子を混合した銅系複合
粉末材料の焼結摩擦材において、該銅系焼結摩擦材の金
属素地に分散した硬質粒子の平均粒径が8μm以下、マイ
クロビッカース硬さ(mHV)が400以上で、前記金属素地に
対する重量%が28%以下のアルミニウム(Al)を含有す
る。
【0010】硬質粒子は、Alを重量%で30%以上70%以
下含有し、且つ硬質な粒子を形成するためにFeを重量%
で30%以上70%以下含有するAl−Fe系金属間化合物があ
る。硬質な粒子を形成するためにFe以外の元素も有効で
ある。銅系焼結摩擦材に硬質粒子を重量%で5−40%含
有し、残部が銅若しくは銅合金、及び潤滑材と不可避的
不純物からなる。銅合金に、Sn、Zn、Niから選ばれる少
なくとも1種の金属元素が含まれる。また、グラファイ
ト、MoS2、CaF2、BNから選ばれる少なくとも1種の固体
潤滑材を体積%で33%以下含有する。
【0011】なお、銅(Cu)粉末とスズ(Sn)、亜鉛(Zn)若
しくはニッケル(Ni)から選ばれた少なくとも1種の金属
粉末からなる銅系粉末材料、又は、銅(Cu)にスズ(Sn)、
亜鉛(Zn)若しくはニッケル(Ni)から選ばれた少なくとも
1種の金属元素を含有する銅合金粉末からなる銅系粉末
材料のすくなくとも1種からなる銅系粉末材料である。
【0012】そして、銅系粉末材料の粉末素地に硬質粒
子が分散した銅系複合粉末材料を準備する工程におい
て、銅系粉末材料と硬質粒子とを機械的合金化法(メカ
ニカルアロイング法)、または機械的粉砕法(メカニカ
ルグラインディング法)による機械的処理を施すことに
より、該硬質粒子を銅系粉末材料の粉末素地の内部に均
一に分散させる。
【0013】焼結摩擦材を製造するにあたり、Alを含ま
ない銅合金若しくは銅からなる銅系粉末材料の粉末素地
に、FeとAlを含有する硬質粒子が分散した銅系複合粉末
材料を準備する工程と、上記銅系複合粉末材料を型押し
成形することにより圧粉体を形成する工程と、上記圧粉
体を非酸化性雰囲気若しくは還元性雰囲気中で、700℃
以上1000℃以下で焼結する工程からなる。
【0014】焼結摩擦材を製造するにあたり、Alを含ま
ない銅合金からなる銅系粉末材料の粉末素地にFeとAlを
含有する硬質粒子が分散した銅系複合粉末材料を準備す
る工程と、非酸化性雰囲気若しくは還元性雰囲気中で、
400℃以上650℃以下の温度で熱処理する工程と、これに
続き、該熱処理した銅系複合粉末を型押し成形すること
により圧粉体を形成する工程と、更に該圧粉体を非酸化
性雰囲気若しくは還元性雰囲気中で700℃以上1000℃以
下で焼結する工程からなる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の銅系焼結摩擦材における
金属組織の最大の特徴は、Alを含有する硬質粒子が銅系
焼結摩擦材の金属素地の界面で拡散反応層を有するこ
と、および焼結過程において硬質粒子が微細化、球状化
することである。
【0016】銅系焼結摩擦材が相手材と摩擦摺動した
際、相手材との焼き付きを防止する効果、銅系焼結
摩擦材の磨耗を減少させ、耐摩耗性を増加する効果、及
び相手材の表面と直接接触して摩擦係数を増加する効
果、等のために硬質粒子を添加する。このような効果を
発現するためには、硬質粒子が銅系焼結摩擦材から脱落
しないことが必要である。
【0017】硬質粒子の種類としては、鉄系金属間化合
物のほかに、Al2O3、SiO2、ZrO2、Si3N4、AlN、SiC等の
セラミックスも考えられる。しかし、これらのセラミッ
クスの粒子は、鉄系金属間化合物と比較して被削性に劣
り、従って摩擦材を適正な大きさに切断し難い等のため
経済面で問題がある。そのため硬質粒子としては鉄系金
属間化合物が望ましい。
【0018】硬質粒子における含有元素と金属組織につ
いては、次のように考えられる。すなわち、銅系焼結摩
擦材の金属素地との反応性が高い金属元素であるAlを含
有する硬質粒子を選択することにより、焼結の際に硬質
粒子中のAl成分が銅系焼結摩擦材の金属素地に拡散し、
硬質粒子と金属素地との界面に拡散反応層を形成する。
この拡散反応層を形成することにより、銅系焼結摩擦材
の金属素地と硬質粒子の結合が強固になる。
【0019】その結果、金属等の相手材に対向して焼結
摩擦材を接触させて摩擦摺動した際の剪断応力による硬
質粒子の脱落が抑制される。そして、脱落が抑制される
ことにより、焼結摩擦材と相手材の界面に発生する磨耗
粉が減少し、焼結摩擦材の耐摩耗性が向上する。
【0020】逆に金属素地との反応性が低い金属元素あ
るいは反応しない金属元素を含有する硬質粒子の場合に
は、金属素地と硬質粒子の間に拡散反応層が形成されに
くく、金属素地と硬質粒子の結合力が弱くなる。
【0021】そのため摩擦摺動時の硬質粒子の脱落が多
くなり、焼結摩擦材の耐摩耗性が低下する。したがっ
て、銅系焼結摩擦材中の硬質粒子は、焼結摩擦材の金属
素地と反応性の高い金属元素であるAlを含むものにする
のがよい。
【0022】次に硬度については、焼結摩擦材に存在し
ている硬質粒子の硬度がマイクロビッカース硬度で400
より小さい場合には、硬質粒子による摩擦係数の増加の
効果、および耐磨耗性改善の効果が小さい。そのため、
焼結摩擦材に存在する硬質粒子の硬度が400以上になる
ような硬質粒子を用いることが望ましい。
【0023】次に硬質粒子の焼結摩擦材での大きさにつ
いては、その大きさが8μmよりも大きい場合には、相手
材との摺動面において硬質粒子の1部分が相手材と接触
するために、摩擦係数の変動が大きくなる。そのため硬
質粒子の大きさは8μm以下であることが望ましい。
【0024】さらに、硬質粒子の組成については、Alが
30%よりも少なくFeが70%よりも多い硬質粒子を混合し
て焼結摩擦材を製造した場合には、焼結時に銅系焼結摩
擦材の金属素地の界面での硬質粒子との拡散反応層が減
少するために、硬質粒子と前記金属素地の結合強度が低
下し、摩擦摺動時に硬質粒子が脱落して焼結摩擦材の磨
耗量が増加する。
【0025】一方、Alが70%よりも多くFeが30%よりも
少ない硬質粒子を混合して焼結摩擦材を製造した場合に
は、硬質粒子の硬度がマイクロビッカース硬度で400よ
りも小さくなり、摩擦係数増加の効果および耐磨耗性改
善の効果が小さい。そのため硬質粒子の組成は、Alを重
量%で30%以上70%以下含有し、且つFeを重量%で30%
以上70%以下含有することが望ましい。
【0026】硬質粒子の含有量が重量%で5%よりも少
ない場合には、摩擦摺動面に存在する硬質粒子の数が少
なくなるために、摩擦係数の増加や焼付き防止の効果が
小さく、40%より多い場合には焼結摩擦材の機械的強度
や熱伝導が劣る。そのため、硬質粒子の含有量は5%以
上40%以下が良い。
【0027】なお、焼結摩擦材の金属素地へのAlの最大
の拡散量は、最大含有量40%である硬質粒子のAl(最大
で硬質粒子に70%含有)の全てに対応した28%である。
最小含有量5%である硬質粒子のAl(最小で硬質粒子に30
%含有)の全てに対応した1.5%が、焼結摩擦材の金属
素地へのAlの最小の拡散量ではない。最小含有量5%で
ある硬質粒子のAl(最小で硬質粒子に30%含有)の一部
のみが金属素地に拡散している場合が有り、その拡散は
元素分析で確認される。
【0028】銅系焼結摩擦材の金属素地に合金元素を含
む場合には、Sn、Zn、Niから選ばれる少なくとも1種を
含む。その含有量は、重量%で5%以上40%以下であ
る。以下の実施例4では、9%以上15%以下の例を示して
いるが、同様に5%以上40%以下にも適応できるのであ
る。
【0029】Sn、Zn、Niはいずれも銅と合金を形成する
ことにより、金属素地の硬度、強度を増加させる効果を
持つ。銅のみで金属素地を形成すると、硬度、強度が低
下するために、剪断応力に対する焼結摩擦材の抵抗力が
小さくなり、耐焼付き性が低下する。そのため、金属素
地には、Sn、Zn、Niから選ばれる少なくとも1種の金属
元素を含有するのがよい。
【0030】固体の潤滑材は、相手材との摺動界面に存
在して焼付きを防止し、摩擦係数の変動を小さくする効
果がある。本発明の焼結摩擦材においては、潤滑材の含
有量が体積%で33%より多くなると、摩擦材の機械的強
度が低下するので好ましくない。また、少なくとも体積
%で5%は、焼結摺動部品の潤滑性を保持するために必
要である。
【0031】したがって、潤滑材の含有量は体積%で5
%以上33%以下、好ましくは10%以上33%以下である。
なお、2硫化モリブデン、弗化カルシウム、窒化ボロン
が潤滑材として有用で、グラファイトと同じく体積%で
5%以上33%以下が、焼結摩擦材の抗折強度を低下させ
ることのない含有量である。
【0032】次に、本発明における銅系焼結摩擦材の製
造方法に関する具体的な条件を説明する。すなわち、
【0033】(1)銅系複合粉末材料の製造は、銅系粉末
材料(銅(Cu)粉末とスズ(Sn)、亜鉛(Zn)若しくはニッケ
ル(Ni)から選ばれた少なくとも1種の金属粉末からなる
銅系粉末材料、又は、銅(Cu)にスズ(Sn)、亜鉛(Zn)若し
くはニッケル(Ni)から選ばれた少なくとも1種の金属元
素を含有する銅合金粉末からなる銅系粉末材料の何れか
の銅系粉末材料、あるいは、両者からなる銅系粉末材
料。)と硬質粒子を、必要に応じて機械的合金化法(メ
カニカルアロイング)、機械的混合法(メカニカルグライ
ンディング)法に代表されるような、銅系粉末材料と硬
質粒子との機械的な処理を行う。その処理には、回転ボ
ールミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、あるいは
アトライターボールミル等のボールミルを用いる。
【0034】上記の製造方法によると、硬質粒子を微細
に粉砕することができ、しかも微細に粉砕された硬質粒
子と銅系粉末材料の粉末とを均一に分散することができ
る。銅系複合粉末材料での硬質粒子の大きさは、機械的
処理の時間、あるいは粉末とボールミルのボールの割合
により制御が可能である。
【0035】(2)銅系粉末材料の粉末素地に硬質粒子が
分散した上記複合粉末材料に、潤滑材を、型押し成形し
て圧粉体を形成するに適した割合で配合し、V型ミキサ
ー、ニーダー、ボールミル等を用いて硬質粒子を均一に
分散させる。
【0036】(3)焼結工程では、硬質粒子と銅系焼結
摩擦材の金属素地の反応に関しての重要点は下の2点で
ある。 (a)硬質粒子のAl成分が、熱エネルギーをドライビング
フォースとして銅系焼結摩擦材の金属素地、すなわち銅
系粉末材料の粉末素地に拡散し、銅系粉末材料の粉末自
体と硬質粒子の界面に拡散反応層を形成する。 (b)上記拡散反応層の形成により硬質粒子のAl成分が減
少し、Fe成分の割合が増加した硬質粒子となると同時
に、硬質粒子の粒径が微細化する。
【0037】上記(a)の効果としては、拡散反応層の形
成により、硬質粒子と銅系焼結摩擦材との結合が強固に
なり、摩擦摺動時の硬質粒子の脱落が抑制される。上記
(b)の効果としては、硬質粒子の微細化により、高硬度
の硬質粒子の突起のサイズが小さくなるので、焼結摩擦
材表面からの該突起が小さくなる。摩擦摺動した際に相
手材との接触が均一化し、摩擦係数の変動が小さくな
る。
【0038】焼結過程において上記の拡散反応が進行す
るためには、硬質粒子と焼結摩擦材の金属素地が隙間な
く接触している必要がある。硬質粒子と銅系粉末材料を
単に混合した場合には、成形後の圧粉体において硬質粒
子と銅系粉末材料の粉末自体との間に隙間が存在し、焼
結時に拡散反応が進行しにくい。硬質粒子が焼結摩擦材
の金属素地の粒界(焼結前の銅合金粉末材料の粉末自体
の外周に該当すると考えられる。)に在り、そしてその
粒界とは部分的な隙間を有した形で存在している。した
がって、焼結過程において拡散反応が進行するために、
銅系粉末材料の粉末素地に硬質粒子が分散した複合粉末
材料を準備した後、その複合粉末材料を成形、焼結す
る。
【0039】焼結温度については、本発明の銅系複合
粉末材料を用いた場合は、700℃よりも低い温度で焼結
を完全に進行させるためには、焼結時間が通常の焼結よ
り長くなり経済性の問題を生じる。したがって、経済性
を損なうことなく焼結を進行させるためには、700℃以
上の焼結温度とする。
【0040】他方、焼結温度が1000℃を越える場合に
は、焼結中の銅系複合粉末材料に液相が部分的に生成
し、銅系焼結摩擦材が収縮する。その結果、寸法精度が
低下するという問題を生じる。そのため、焼結温度は10
00℃以下とする。
【0041】焼結雰囲気につては、本発明の摩擦材で
は、非酸化性雰囲気若しくは還元性雰囲気で焼結する必
要がある。上記雰囲気でない場合には、銅系粉末材料の
粉末表面に酸化皮膜が形成されて、焼結性が著しく阻害
されて、その結果として焼結摩擦材の強度や耐摩耗性の
低下をまねく。
【0042】(4)銅系複合粉末材料の熱処理について
は、次のようである。すなわち、前記(3)項の製造方法
において、硬質粒子中のAlと銅系粉末材料の粉末素地と
の拡散反応は焼結過程中に進行することを説明したが、
他方、銅系複合粉末材料を成形する前(すなわち焼結す
る前)の工程で複合粉末材料を熱処理することによって
も硬質粒子と銅系粉末材料の粉末素地の界面に拡散反応
層を生成できる。
【0043】すなわち銅系複合粉末材料を、400℃以上6
50℃以下の温度で熱処理することにより、上記拡散反応
を進行させることができる。400℃よりも低い場合に
は、銅とAlの拡散反応が進行しないので、熱処理温度と
して400℃以上が必要である。
【0044】他方、上記熱処理温度が650℃を越える場
合には、焼結反応が進行する結果、次工程での成形時に
銅系複合粉末材料の圧粉体への充填性が低下する。その
ため熱処理温度は650℃以下が必要である。以上より、
銅系複合粉末材料中の硬質粒子のAl成分と、複合粉末材
料での粉末素地でもある銅系粉末材料の粉末素地との拡
散反応を進行させるための熱処理温度は、400℃以上650
℃以下がよい。
【0045】熱処理雰囲気については、上記(3)項と
同様に、非酸化性雰囲気若しくは還元性雰囲気中で焼結
する必要がある。焼結雰囲気が、非酸化性雰囲気若しく
は還元性雰囲気でない場合には、銅系複合粉末材料の粉
末表面に酸化皮膜が形成される。そのため焼結性が著し
く阻害されて、その結果として焼結摩擦材の強度や耐摩
耗性が低下する。
【0046】焼結条件については前記(3)項と同様に、
非酸化性雰囲気若しくは還元性雰囲気で、700℃以上100
0℃以下で焼結する必要がある。焼結雰囲気が、非酸化
性雰囲気若しくは還元性雰囲気でない場合には、複合粉
末材料の粉末表面に酸化皮膜が形成されて、焼結性が著
しく阻害されて、その結果として焼結摩擦材の強度や耐
摩耗性の低下を招く。また、700℃よりも低い温度で焼
結を完全に進行させるためには、焼結時間が長くなって
経済性の問題を生じる。
【0047】したがって、経済性を損なうことなく焼結
を進行させるためには、700℃以上の焼結温度が望まし
い。他方、焼結温度が1000℃を越える場合には、銅系焼
結摩擦材の金属素地等に部分的に液相が生成し、焼結摩
擦材が収縮する。その結果、該焼結摩擦材の寸法精度が
低下するという問題を生じる。そのため、焼結温度は10
00℃以下であることが望ましい。以下本願発明をどのよ
うに実施するかを具体的に示した実施例を記載する。
【0048】
【実施例】
(実施例1) CuとSnの重量比が91対9の銅合金からなる
銅系粉末材料と、表1(実施例1と併せて比較例1を示
す。)に示す組成の硬質粒子((株)ナカコー製、以下同
じ)との重量比が80対20にて混合し、振動型ボールミル
によりメカニカルアロイング処理を行い、硬質粒子が銅
系粉末材料の粉末素地に分散した銅系複合粉末材料を得
た。上記銅系複合粉末材料とグラファイトの重量比が93
対7で配合し、面圧8t/cm2の冷間成形で圧粉体を得た。
【0049】
【表1】
【0050】得られた圧粉体を窒素雰囲気中で焼結温度
800℃で焼結、固化した。焼結摩擦材の金属素地と硬質
粒子の拡散の有無を確認するため、EPMA(Electron Pro
beX-ray Micro Analyzer)により元素分析を行った。
【0051】なお、上記圧粉体(焼結前)、及び焼結摩
擦材の金属組織を光学顕微鏡により観察した。また、摩
擦摺動特性(摩擦係数μ、摩擦係数の変動率(%)及び磨
耗量(μm))、抗折強度(縦5mm、横5mm、長さ30mmの長
方体の焼結摩擦体を用いた。なお、試験長さは20mmであ
る。)、硬質粒子の硬度(荷重10gでのマイクロビッカ
ース硬度)と大きさを、各々焼結摩擦材で評価した。
【0052】なお、摩擦係数(μ)の変動率を下記の式
で定義した。 変動率(%)=Δμ/μAV×100 但しΔμ=μn+1n ここで、Δμは摩擦係数の時間変動、μAVは摩擦係数の
平均値、μnは時間n分での摩擦係数である。
【0053】摩擦試験は下記に示す方法で行った。すな
わち、チップオンディスク型摩擦試験装置(図4におい
て、その状況を示す。)を用い、周速度1.2m/sec、加圧
力(w)が10kgf/cm2、大気中で連続1時間という試験条件
で、相手材2にSCM420浸炭鋼を用いて評価した。すなわ
ち、相手材2は直径60mm厚さ5mmの円板であり、軸3に
より図4に示す矢印のように回転される。(試験片1は固
定されている。)
【0054】実施例1の焼結体の元素分析結果を図1に
示す。図1(a)の白っぽい部分はCu、図1(b)はFe、図1(c)
はAlである。Alが金属素地に存在していることが観察さ
れ、拡散反応が進行しているのが確認された。すなわ
ち、Alである図1(c)の白っぽく見える部分と、金属素地
であるCuである図1(a)の白っぽく見える部分とが互いに
重複している。
【0055】一方、硬質粒子にFeMoを用いた比較例1の
焼結体では、金属素地にFe、Moが存在せず、硬質粒子の
元素の金属素地への拡散は、観察されていない。(この
元素分析結果の写真は、添付していない。)硬質粒子が
分散した銅系焼結摩擦材を製造する際に、硬質粒子をAl
を含有するものを選択することにより、焼結後の銅系焼
結摩擦材に、金属素地と硬質粒子との熱処理による拡散
反応層が存在する。
【0056】焼結していない圧粉体、及び焼結摩擦材の
金属組織観察写真を図2に示す。実施例1(図2(a))につ
いては、熱処理により硬質粒子中のAlが金属素地の銅中
に拡散するために、粒子が微細化、および球状化してい
る。すなわち、圧粉体の硬質粒子が焼結摩擦材での硬質
粒子となることにより、上記のことが判明する。焼結前
の圧粉体での硬質粒子の平均粒径は10μm、焼結摩擦材
中の硬質粒子の平均粒径は5μmとなった。
【0057】比較例1(図2(b))は、焼結していない圧粉
体での硬質粒子の粒径は、焼結摩擦材中の硬質粒子の粒
径と同じで変化が認められず、両者とも平均粒径で10μ
mである。すなわち、図2(b)の圧粉体での硬質粒子が焼
結摩擦材での硬質粒子となることにより、上記のことが
判明する。また、焼結摩擦材中の硬質粒子の形状は焼結
していない圧粉体でのものと同様で角張った形状であ
る。
【0058】摩擦係数、摩擦係数の変動率、磨耗量、抗
折強度、硬質粒子の硬度と大きさの評価結果を同じく表
1に示す。以上記載したように、実施例1は、硬質粒子と
銅系焼結摩擦材の金属素地の界面で拡散反応層を形成す
るために結合が強固になり、磨耗量が減少した。
【0059】摩擦試験時の加圧力と摩擦トルクを図3(摩
擦トルクでの縦軸の一目盛りは1Kgf、加圧力での縦軸の
一目盛りは100Kgfである。また横軸は時間で分単位であ
る。)に示す。実施例1(図3(a))は、比較例1(図3
(b))と比較して摩擦トルクが定常値に達するまでの時
間が短く、かつ定常値に達した後の摩擦トルクの変動が
小さい。このため実施例1の摩擦係数の変動率が減少し
ている。焼結過程における硬質粒子の微細化、球状化に
より、摩擦材と相手材の接触が均一化したことによる。
【0060】比較例1では、以下の問題が発生した。硬
質粒子と金属素地の界面で拡散反応層を形成せず、金属
素地と硬質粒子の結合が弱いために磨耗量が増加する。
また、硬質粒子の微細化、球状化が進行せず、そのため
焼結摩擦材と相手材との初期馴染みに長時間を要し、か
つ摩擦係数の変動率が大きくなる。
【0061】(実施例2〜9) CuとSnの重量比が91対9
の銅合金からなる銅系粉末材料と、表2に示すAl-Fe系硬
質粒子との重量比が80対20にて混合し、振動型ボールミ
ルによりメカニカルアロイング処理を行い、硬質粒子が
分散した銅系複合粉末材料を得た。この銅系複合粉末材
料にグラファイトを重量比で93:7となるように配合し面
圧8t/cm2の冷間成形で圧粉体を得た。
【0062】この圧粉体を窒素雰囲気中にて焼結温度80
0℃で焼結した。得られた銅系焼結摩擦体の摩擦摺動特
性、強度、硬質粒子の硬度と大きさを評価した。評価結
果を表2に示す。
【0063】
【表2】
【0064】本発明の実施例2〜4(実施例3は、前記実
施例1と同一の焼結摩擦材である。)、比較例2、3を示
す。実施例2〜4では、前記実施例1と同様に良好な摩擦
摺動特性、機械的特性が得られた。
【0065】比較例では、以下の問題が発生した。比較
例2では、硬質粒子中のAl成分が少ないため、銅系焼結
摩擦体の金属素地と硬質粒子の結合が弱く、磨耗量が増
加する。また、硬質粒子の微細化が進行せず、摩擦係数
の変動が大きくなる。比較例3では、硬質粒子中のFe成
分が少ないために硬質粒子の硬度が小さく、硬質粒子に
よる摩擦係数増加の効果が小さい。
【0066】(実施例5〜9) CuとSnの重量比が91対9
の銅合金からなる銅系粉末材料と、FeとAlの重量比が50
対50の硬質粒子とを混合し、振動型ボールミルによりメ
カニカルアロイング処理を行い、硬質粒子の分散した銅
系複合粉末材料を得た。この複合粉末と潤滑材であるグ
ラファイトを配合し面圧8t/cm2の冷間成形で圧粉体を得
た。
【0067】
【表3】
【0068】この固化した圧粉体を窒素雰囲気中にて焼
結温度800℃で焼結した。その焼結摩擦材の銅系粉末材
料からの素地金属、硬質粒子及び潤滑材の焼結摩擦材で
の重量%を表3に示す。(成分の外部への脱出、あるい
は不可避的不純物の混入はほとんど起こり得ないと考え
られるので、圧粉体の重量%と焼結摩擦材の重量%とは
同じと考えて十分である。)この銅系焼結摩擦体の摩擦
摺動特性、抗折強度を評価した。評価結果を同じく表3
に示す。本発明の実施例5〜9(実施例7は、前記実施例
1、3と同一の焼結摩擦材である。)、比較例4、5を示
す。実施例5〜9は、前記実施例1、3と同様に良好な摩擦
摺動特性、抗折強度が得られた。
【0069】比較例については、以下の問題が発生し
た。比較例4は、硬質粒子量が少なく硬質粒子による摩
擦係数増加の効果、磨耗抑制の効果が小さい。そのため
焼結摩擦材の摩擦係数が小さく、耐摩耗性に劣る。比較
例5は、銅素地の量が少なく素地の結合が不十分になる
ために、その機械的強度が劣る。
【0070】(実施例10〜13) 表4に示す組成の銅系
粉末材料と、硬質粒子(FeとAlの重量比が50対50)との
重量比が80対20にて混合し、振動ボールミルによりメカ
ニカルアロイング処理を行い、硬質粒子が分散した銅系
複合粉末材料を得た。この銅系複合粉末と潤滑材である
グラファイトとの重量比が93対7となるように配合し面
圧8t/cm2の冷間成形で圧粉体を得た。
【0071】
【表4】
【0072】この圧粉体を窒素雰囲気中にて焼結温度80
0℃で焼結した。銅系焼結摩擦体(成分の外部への脱
出、あるいは不可避的不純物の混入はほとんど起こり得
ないと考えられるので、圧粉体の重量%と焼結摩擦材の
重量%とは同じと考えて十分である。)の摩擦摺動特性
のうちでの摩擦試験後の焼き付きの有無、ロックウェル
硬度をF基準で評価の結果を表4に示す。本発明の実施例
10〜13(実施例10は、前記実施例1、3、7と、本来同一
の焼結摩擦材である。)及び比較例6を示す。
【0073】実施例10〜13は、前記実施例1、3、7と同
様の良好な摩擦摺動特性、及び摩擦試験後の焼き付きの
ない状態が得られた。また焼結摩擦材のロックウェル硬
度も同様な値を示している。比較例6については、焼結
摩擦材のロックウェル硬度が低く、摩擦摺動時に、焼付
きが発生するという問題が生じた。
【0074】(実施例14〜17)CuとSnの重量比が91対9
の銅合金からなる銅系粉末材料と、FeとAlの重量比が50
対50の硬質粒子とを混合し、振動ボールミルによりメカ
ニカルアロイング処理を行い、硬質粒子が分散した銅系
複合粉末材料を得た。
【0075】この銅系複合粉末材料と潤滑材のグラファ
イトを焼結後に表5に示す重量比となるように配合し面
圧8t/cm2での冷間成形で圧粉体を得た。得られた圧粉体
を窒素雰囲気中にて焼結温度800℃で焼結した。
【0076】
【表5】
【0077】銅系焼結摩擦材の摩擦摺動特性(摩擦係数
μ及び磨耗量(μm))及び抗折強度を評価した。評価結
果を同じく表5に示す。本発明の実施例14〜17(実施例1
6は、前記実施例1、3、7、10と、本来同一の焼結摩擦材
である。)は、前記実施例1、3、7と同様の良好な摩擦摺
動特性、十分な抗折強度が得られた。比較例7について
は、その抗折強度が劣るという問題が発生した。
【0078】(実施例18〜22) CuとSnの重量比が91対
9の銅合金からなる銅系粉末材料と、硬質粒子(FeとAl
の重量比が50対50)との重量比が80対20にて混合し、振
動ボールミルによりメカニカルアロイング処理を行い、
硬質粒子が分散した銅系複合粉末を得た。
【0079】この銅系複合粉末材料と潤滑材のグラファ
イトを重量比で93対7となるように配合し、面圧8t/cm2
での冷間成形で圧粉体を得た。得られた圧粉体を表6に
示す条件で焼結した。
【0080】
【表6】
【0081】銅系焼結摩擦材の状態を同じく表6に示
す。本発明の実施例18〜22(実施例19は、前記実施例
1、3、7、10、16と、本来同一の焼結摩擦材である。)
は、前記実施例1、3、7、10、16と同様に良好な摩擦摺
動特性、抗折強度を持ち、外観的にも良好な銅系焼結摩
擦材が得られた。
【0082】比較例については、以下の問題が発生し
た。比較例8は熱処理温度が低温のために焼結反応が進
行しなかった。比較例9は焼結温度が高温のために収縮
が大きくなり、寸法精度が劣化した。比較例10は大気中
で焼結を行ったために酸化が進行し、焼結反応が著しく
阻害された。
【0083】(実施例23〜26) CuとSnの重量比が91対
9の銅合金からなる銅系粉末材料と、硬質粒子(FeとAl
の重量比が50対50)との重量比が80対20にて混合し、振
動ボールミルによりメカニカルアロイング処理を行い、
硬質粒子が分散した銅系複合粉末材料を得た。得られた
銅系複合粉末材料を表7に示す条件で熱処理した。熱処
理した銅系複合粉末材料の粉末素地と硬質粒子の界面で
の拡散反応層の状況も表7に示した。
【0084】
【表7】
【0085】発明の実施例23〜26は、硬質粒子と銅系粉
末材料の粉末素地の間に拡散反応層の生成した銅系複合
粉末材料が得られた。
【0086】比較例については、以下の問題が発生し
た。比較例11は、熱処理が低温のために、硬質粒子中の
Al成分と銅系粉末材料の粉末素地との拡散反応が進行し
なかった。比較例12は、熱処理温度が高く、熱処理時に
銅系粉末材料の粉末粒子が焼結して凝集した。この凝集
は成形時に銅系粉末材料及び硬質粒子の充填密度を低下
させ、銅系焼結摩擦材に粗大な空孔を発生させるために
好ましくない。
【0087】
【発明の効果】硬質粒子中のAlが焼結等の熱処理時に銅
系焼結摩擦材の金属素地に固溶して、硬質粒子と前記金
属素地の界面に拡散反応層を形成して、硬質粒子の脱落
が減少し、銅系焼結摩擦材の耐摩耗性が向上する。その
結果、銅系焼結摩擦材の使用寿命が長期間化する。ま
た、硬質粒子の微細化並びに球状化により、摩擦係数の
変動が小さくなり、摺動時の異音や振動が緩和される。
【図面の簡単な説明】
【図1】銅系焼結摩擦材料のEPMAによる元素分析結果で
ある。
【図2】圧粉体及び焼結摩擦材の組織写真である。(倍
率1000倍)
【図3】焼結摩擦材の押し付け荷重と摩擦トルクの測定
データである。
【図4】摩擦試験を説明するための図である。
【符号の説明】
1:銅系焼結摩擦材 2:相手材 3:軸 S:摺動面 W:圧力荷重
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22F 1/08 C22F 1/00 627 // C22F 1/00 627 628 628 630E 630 630C 631A 631 687 687 691B 691 B22F 3/10 F

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主成分が銅(Cu)でアルミニウム(Al)を含
    有しない銅系粉末材料と、アルミニウム(Al)を含有する
    硬質粒子とを混合した銅系複合粉末材料からなる銅系焼
    結摩擦材であって、該銅系焼結摩擦材の金属素地に分散
    した硬質粒子のマイクロビッカース硬さ(mHV)が400以
    上、平均粒径が8μm以下で、前記金属素地に対して重量
    %で28%以下のアルミニウム(Al)を含有することを特徴
    とする銅系焼結摩擦材。
  2. 【請求項2】 主成分が銅(Cu)でアルミニウム(Al)を含
    有しない銅系粉末材料に混合された硬質粒子は、鉄(Fe)
    と残部が重量%で30%以上70%以下のアルミニウム(Al)
    からなる鉄系金属間化合物であることを特徴とする請求
    項1記載の銅系焼結摩擦材。
  3. 【請求項3】 重量%で硬質粒子が5%以上40%以下、
    残部が銅合金、潤滑材及び不可避的不純物であることを
    特徴とする請求項1記載の銅系焼結摩擦材。
  4. 【請求項4】 主成分が銅(Cu)でアルミニウム(Al)を含
    有しない銅系粉末材料は、銅(Cu)粉末とスズ(Sn)、亜鉛
    (Zn)若しくはニッケル(Ni)から選ばれた少なくとも1種
    の金属粉末からなる銅系粉末材料、又は銅(Cu)にスズ(S
    n)、亜鉛(Zn)若しくはニッケル(Ni)から選ばれた少なく
    とも1種の金属元素を含有する銅合金粉末からなる銅系
    粉末材料の少なくとも何れかで構成された銅系粉末材料
    であって、主成分である銅(Cu)にスズ(Sn)、亜鉛(Zn)若
    しくはニッケル(Ni)から選ばれた少なくとも1種の金属
    元素を重量%で5%以上40%以下含有することを特徴と
    する請求項1記載の銅系焼結摩擦材。
  5. 【請求項5】 グラファイト、2硫化モリブデン(Mo
    S2)、弗化カルシウム(CaF2)若しくは窒化ボロン(BN)か
    ら選ばれた少なくとも1種の固体潤滑材が体積%で5%以
    上33%以下配合したことを特徴とする請求項1に記載の
    銅系焼結摩擦材。
  6. 【請求項6】 主成分が銅(Cu)でアルミニウム(Al)を含
    有しない銅系粉末材料と、アルミニウム(Al)を含有する
    硬質粒子とを混合し、硬質粒子を銅系粉末材料の粉末素
    地に分散させた銅系複合粉末材料に、固体潤滑材を配合
    し、型押し成形した圧粉体を非酸化性雰囲気若しくは還
    元性雰囲気で、700℃以上1000℃以下で焼結することを
    特徴とする請求項1記載の銅系焼結摩擦材の製造方法。
  7. 【請求項7】 主成分が銅(Cu)でアルミニウム(Al)を含
    有しない銅系粉末材料と、アルミニウム(Al)を含有する
    硬質粒子とを混合し、硬質粒子を銅系粉末材料の粉末素
    地に分散させた銅系複合粉末材料を、非酸化性雰囲気若
    しくは還元性雰囲気中で、400℃以上650℃以下で熱処理
    し、該熱処理した銅系複合粉末材料に固体潤滑材を配合
    し、型押し成形した圧粉体を非酸化性雰囲気若しくは還
    元性雰囲気で、700℃以上1000℃以下で焼結することを
    特徴とする請求項1記載の銅系焼結摩擦材の製造方法。
  8. 【請求項8】 主成分が銅(Cu)でアルミニウム(Al)を含
    有しない銅系粉末材料と、アルミニウム(Al)を含有する
    硬質粒子とをメカニカルアロイング法、若しくはメカニ
    カルグラインディング法により混合し、硬質粒子を銅系
    粉末材料の粉末素地に分散させた銅系複合粉末材料を使
    用することを特徴とする請求項6又は請求項7記載の銅
    系焼結摩擦材の製造方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101320557B1 (ko) * 2006-12-20 2013-11-13 재단법인 포항산업과학연구원 스웨팅 현상을 억제한 소결 마찰재 제조방법
CN107460362A (zh) * 2017-08-11 2017-12-12 哈尔滨市哈东机车车辆配件厂 一种高速铁路列车用制动闸片材料及其制备方法

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