JPH06278254A - 積層体 - Google Patents

積層体

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JPH06278254A
JPH06278254A JP6698993A JP6698993A JPH06278254A JP H06278254 A JPH06278254 A JP H06278254A JP 6698993 A JP6698993 A JP 6698993A JP 6698993 A JP6698993 A JP 6698993A JP H06278254 A JPH06278254 A JP H06278254A
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JP
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resin
propylene
layer
ethylene
weight
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JP6698993A
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English (en)
Inventor
Haruhiko Kondo
晴彦 近藤
Mitsuhiro Imaizumi
光博 今泉
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐フロン性及び耐代替フロン性を有しかつ、
ウレタン発泡体との接着性が良好であり、特に冷蔵庫の
インナーボックスに好適な熱成形用の積層シートを提供
する。 【構成】 プロピレン系樹脂層とプロピレン系樹脂組成
物層およびエチレン多元共重合体組成物層を積層してな
る樹脂積層体であり、プロピレン系樹脂組成物が、スチ
レン含有量が10〜90重量%であるスチレン−共役ジ
エン共重合体水添物1〜30重量%、プロピレン系樹脂
およびスチレン系樹脂よりなる組成物であって、プロピ
レン系樹脂がプロピレン系樹脂およびスチレン系樹脂の
合計量の30〜95重量%であることを特徴とする樹脂
積層体。 【効果】 耐フロン性及び耐代替フロン性を有しかつ、
ウレタン発泡体との接着性が良好であり、特に冷蔵庫の
インナーボックスに好適な熱成形用の積層シートが得ら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐フロン性・耐代替フ
ロン性及びウレタン発泡体との接着性を有し且つABS
並の真空成形性を有する、特に冷蔵庫のインナーボック
スに好適な真空成形用の積層シートに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電気冷蔵庫のインナーボックス
(内箱)の内側に断熱層としてウレタン発泡体が使用さ
れており、その発泡剤及び発泡助剤としていわゆるフロ
ンが多用されている。したがって、冷蔵庫のインナーボ
ックス用シート成形材料としては、このフロンに対する
耐久性を有し、しかもウレタン発泡体との接着性に優れ
たものであることが要求されており、この点からABS
が主に使用されている。
【0003】しかしながら最近の研究によりフロン(特
に塩素を含むフロン)によりオゾン層が破壊されること
が明らかになり、オゾン層保護のために従来、主に使用
されてきたクロロフルオロカーボン(以下CFCと略
す)の製造及び使用が禁止されつつある。そこでCFC
と同等の特性を有しかつ、オゾン層破壊に直接関与する
塩素を含まないハイドロフルオロカーボン(以下HFC
と略す)の開発が望まれているが、現状では塩素を含ん
でいても比較的大気中で分解されオゾン層に届かないハ
イドロクロロフルオロカーボン(以下HCFCと略す)
が、CFCの代替品として使用されつつある。(HFC
とHCFCとを総称して代替フロンという。)ところが
このHCFCはCFCより樹脂の溶解性が強く、ABS
樹脂をも溶解してしまう。
【0004】そこで、CFCはもとよりHCFCにも耐
久性を有し、しかもウレタン発泡体との接着性が良好な
樹脂成形材料が要望されており、例えば、特開平2−1
38350号公報には、ポリプロピレン樹脂40〜77
重量%とスチレン系樹脂20〜57重量%及び相溶化剤
としてスチレン−ブタジエンブロック共重合体等のよう
なスチレン系熱可塑性エラストマー3〜20重量%から
なる耐フロン性樹脂成形材料が開示されている。
【0005】しかし、スチレン系樹脂成分とオレフィン
系樹脂成分(及びスチレン系エラストマー)の相溶性は
極めて低いため組成物の相形態としては海島構造をと
り、この組成物の場合はオレフィン系樹脂成分が連続相
化しており、ABS樹脂と比較して耐フロン性は大幅に
向上するが、ウレタン発泡体との接着が実用可能なレベ
ルには至っていない。更に、耐衝撃性、特に低温での衝
撃強度が低く、表面光沢及び表面傷付き性が実用レベル
から大幅に劣るために、耐フロン性が良好な冷蔵庫イン
ナーボックス用樹脂の実用化は困難な状態にある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐フロン性
とウレタン発泡体との接着性を合わせ持ち、且つABS
樹脂並の真空成形性と冷蔵庫のインナーボックスとして
実用的な機械物性を有する材料を提供することを課題と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に従えばこれらの
課題は、 (1)プロピレン系樹脂層とプロピレン系樹脂組成物層
およびエチレン多元共重合体組成物層を積層してなる樹
脂積層体であり、プロピレン系樹脂組成物が、スチレン
含有量が10〜90重量%であるスチレン−共役ジエン
共重合体水添物1〜30重量%、プロピレン系樹脂およ
びスチレン系樹脂よりなる組成物であって、プロピレン
系樹脂がプロピレン系樹脂およびスチレン系樹脂の合計
量の30〜95重量%である組成物であることを特徴と
する樹脂積層体 (2)プロピレン系樹脂がエチレン−プロピレンランダ
ム共重合体である(1)の樹脂積層体 (3)エチレン系多元共重合体組成物がエチレン系多元
共重合体と共重合ナイロンとの組成物である(1)また
は(2)の樹脂積層体によって解決することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明の積層体は、プロピレン系樹脂層と
樹脂組成物層とからなる積層物の樹脂組成物層の表面に
エチレン系多元共重合体組成物層を設けたものであり、
必要に応じて再生樹脂層を中間層に有する3層以上の積
層体である。
【0009】すなわち、層構成は内層には光沢、耐傷付
き性が良好であり、耐油性に優れたプロピレン系樹脂層
を設け、中間層として真空成形性に優れた樹脂組成物層
を設け、外層にウレタン発泡体との接着性に優れたエチ
レン系多元共重合体組成物層を設けた3種3層構造が好
ましいが、樹脂組成物層とエチレン系多元共重合体組成
物層の間に再生樹脂層を設けた4層構造でも実用的には
問題ない。層構成は内層、外層が逆でもよく、上記構成
を満たしていれば特に限定されるものではない。
【0010】1)各層 (A)プロピレン系樹脂層 プロピレン系樹脂は、プロピレン単独重合体、またはプ
ロピレンとエチレンおよび/または炭素数が12個以下
(望ましくは8個以下)の他のα−オレフィンとの共重
合体からなり、共重合体中のエチレンと他のα−オレフ
ィンの合計量は20重量%以下であり、15重量%以下
が好ましい。
【0011】なかでも、プロピレン−エチレンランダム
共重合体は表面光沢及び耐傷付き性に優れているため好
ましい。プロピレン−エチレンランダム共重合体中のエ
チレン含量は通常0.1〜20重量%であり、0.5〜
15重量%が好ましく、1〜13重量%が特に好まし
い。エチレン含量が0.1重量%未満の場合は耐傷付き
性が大幅に劣り、20重量%を超える場合は柔軟すぎる
ために不適当である。
【0012】プロピレン系樹脂のメルトインデックス
[JIS K7210に従い、条件14で測定、以下
「MI(1)」という]は、通常0.005〜100g
/10分であり、0.01〜50g/10分が好まし
く、特に0.05〜15g/10分が好適である。MI
(1)が0.005g/10分未満では、流動性が悪い
ために押出成形ができず、シートの層をつくることがで
きない。一方、MI(1)が100g/10分を超える
と、共押出シートを製造するさいにドローダウンが大き
く、良好な製品を得ることができない。
【0013】プロピレン系樹脂は他のプロピレン系樹脂
やエチレンの単独重合体、エチレンと炭素数が3〜12
個のα−オレフィンとの共重合体、炭素数が4〜6個の
α−オレフィンの単独重合体などを含んでいてもよい。
【0014】(B)プロピレン系樹脂組成物層 プロピレン系樹脂組成物層は、プロピレン系樹脂、スチ
レン系樹脂及びスチレン−共役ジエン共重合体水添物よ
りなる樹脂組成物である。
【0015】プロピレン系樹脂組成物において使用され
るプロピレン系樹脂は、プロピレン単独重合体、プロピ
レンと20重量%以下(好ましくは15重量%以下)の
エチレンおよび/または炭素数が12個以下(好ましく
は8個以下)の他のα−オレフィンとのランダム又はブ
ロック共重合体である。
【0016】プロピレン系樹脂のメルトインデックス
「MI(1)」は、通常0.005〜100g/10分
であり、0.01〜50g/10分が好ましく、とりわ
け0.05〜15g/10分が好適である。MI(1)
が0.005g/10分未満では流動性が悪いために押
出成形ができず、MI(1)が100g/10分を超え
ると共押出シートを製造するさいにドローダウンが大き
く、良好な製品を得ることができない。
【0017】プロピレン系樹脂には他のプロピレン系樹
脂、エチレンの単独重合体、エチレンと炭素数が3〜1
2個のα−オレフィンとの共重合体、炭素数が4〜6個
のα−オレフィンの単独重合、変性プロピレン樹脂が含
まれていてもよい。ここで、変性プロピレン樹脂とはプ
ロピレン系樹脂に少なくとも1個の二重結合を有する化
合物(たとえば、不飽和のカルボン酸、ビニルシラン化
合物)をグラフト重合することによって得られる樹脂で
ある。
【0018】プロピレン系樹脂組成物において使用され
るスチレン系樹脂は、下記の一般式で示される構造単位
を樹脂中に少なくとも25重量%以上含有する樹脂であ
る。
【化1】 (ここでRは水素原子またはメチル基を、Zはハロゲン
原子またはメチル基を、pは0または1〜3の整数であ
る。)具体的には、ポリスチレン、ゴム変性ポリスチレ
ン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
ブタジエン−アクリロニトリル共重合体などで例示され
るスチレンおよびその誘導体の単独重合体および共重合
体が挙げられる。これらの樹脂にスチレン−共役ジエン
ブロック共重合ゴムおよびその水添物をブレンドしたも
のも適用される。
【0019】スチレン系樹脂のメルトインデックス[J
IS K7210に従い、条件8で測定、以下「MI
(2)」という]は、通常0.05〜50g/10分で
あり、0.1〜40g/10分が好ましく、とりわけ
0.5〜30g/10分が好適である。MI(2)が
0.05g/10分未満では流動性が悪いために押出成
形ができず、MI(2)が50g/10分を超えると共
押出シートを製造するさいにドローダウンが大きく、良
好な製品を得ることができない。
【0020】プロピレン系樹脂組成物中のプロピレン系
樹脂とスチレン系樹脂の割合は、両樹脂の合計量に対し
てプロピレン系樹脂30〜95重量%であり、好ましく
は40〜90重量%、好適には50〜80重量%であ
る。プロピレン系樹脂組成物中のプロピレン系樹脂が9
5重量%を超えると、スチレン系樹脂添加による真空成
形性の向上効果はほとんど見られず、30重量%未満の
場合は粘度の変更によってもスチレン系樹脂が連続相と
なるために、他の成分層との接着性が極端に低下する。
【0021】プロピレン系樹脂組成物において使用され
るスチレン−共役ジエン共重合体水添物は、ビニル芳香
族化合物からなる重合体ブロックAと共役ジエン系化合
物からなる重合体ブロックBからなるブロック共重合体
であり、結合ビニル芳香族化合物含有量が10〜90重
量%であるブロック共重合体を水素添加することによっ
て該ブロック共重合体中の二重結合の少なくとも60%
を飽和して得られる水素添加トリブック共重合体であ
る。
【0022】ビニル芳香族化合物ブロックAは、スチレ
ン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン等
のスチレン系化合物かまたはこれらの混合体よりなる重
合体である。
【0023】共役ジエン系化合物ブロックBはイソプレ
ン、ブタジエンおよびイソプレン−ブタジエン共重合体
かまたはこれらの混合物よりなる重合体である。また、
該ブロックB中の共役ジエン系化合物の70重量%以上
が1,4構造を有することが必要であり、70重量%未
満では耐熱性に劣り、組成物の剛性及び耐衝撃性も低下
する。
【0024】前記ブロックAとブロックBとからなるブ
ロック共重合体の結合形態は特に限定されるものではな
く、例えば、A−B、A−B−A、A−B−A−B構造
等のブロック構造体が利用できる。また、その中でも特
に好ましいブロック構造は、耐衝撃性及び剛性のバラン
スから見てA−B−A型のトリブロックタイプである。
【0025】また該ブロック共重合体の結合ビニル芳香
族化合物含有量は10〜90重量%である。10重量%
未満あるいは90重量%を超えるとスチレン系樹脂とプ
ロピレン系樹脂間の相溶性改善効果が発現せず、組成物
の成形品の物性も実用に供さないものとなってしまう。
また共役ジエン系化合物ブロックBの水素添加が60%
未満のものを使ったブレンド組成物もやはり、相溶性改
善効果が低く、耐衝撃性が著しく低い実用性に乏しいも
のしか得られない。
【0026】該ブロック共重合体のメルトインデックス
[JIS K7210に従い、条件9で測定、以下「M
I(3)」という]は、通常0.001〜100g/1
0分であり、0.05〜80g/10分が望ましく、と
りわけ0.1〜60g/10分が好適である。MI
(3)が0.001g/10分未満のブロック共重合体
を使用すると、流動性が悪いために押出成形ができず、
シートの層をつくることができない。一方、MI(3)
が100g/10分を超えるスチレン系樹脂を使うなら
ば、これらの共押出シートを製造するさいにドローダウ
ンが大きく、良好な製品を得ることができない。
【0027】プロピレン系樹脂組成物中の、スチレン−
共役ジエン共重合体水添物は1〜30重量%であり、好
ましくは2〜25重量%であり、好適には3〜20重量
%である。1重量%未満では、成形品の耐衝撃性の向上
効果が得られず、また成形品表面に層剥離現象がみら
れ、外観が悪化する。また、30重量%を超えると剛性
を始め機械的強度、加工性が低下するので好ましくな
い。
【0028】プロピレン系樹脂組成物は、予め各配合成
分の所定量を常温にて攪拌混合した後、ロール、バンバ
リーミキサー、コニーダ、単軸もしくは2軸の押出機な
どで所定の温度で溶融混練しペレット化したものを利用
することの他に、常温にて攪拌混合したままでもよい。
【0029】(C)エチレン系多元共重合体組成物層 エチレン系多元共重合体組成物はエチレン、ラジカル重
合性酸無水物及びラジカル重合性コモノマーからなるエ
チレン系多元共重合体と共重合ナイロンからなる組成物
である。
【0030】エチレン系多元共重合体中のラジカル重合
性酸無水物は分子中にラジカル重合可能な不飽和結合と
酸無水物基を各々1個以上有し、重合によって酸無水基
を分子中に導入できるような化合物を意味し、酸無水物
基は環状のものが好ましい。このような化合物として
は、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水エ
ンディック酸、無水シトラコン酸等が挙げられる。これ
らは単独で、あるいは二種類以上を組み合わせて用いら
れる。
【0031】エチレン系多元共重合体中のラジカル重合
性酸無水物の割合は、0.1〜5重量%であり、好まし
くは0.5〜4.5重量%、更に好ましくは1.0〜
4.0重量%である。ラジカル重合性酸無水物が0.1
重量%未満では、接着性が不足して良好な接着強度が得
られない。また、5重量%を超えると、エチレン系共重
合体の製造が困難となり、実用的でない。
【0032】エチレン系多元共重合体中のラジカル重合
性コモノマーはエチレン系不飽和酸化合物、エチレン系
不飽和エステル化合物、エチレン系不飽和アミド化合
物、エチレン系不飽和エーテル化合物、エチレン系不飽
和炭化水素化合物等が挙げられる。
【0033】エチレン系不飽和酸化合物としては、(メ
タ)アクリル酸等が挙げられる。エチレン系不飽和アミ
ド化合物としては(メタ)アクリルアミド、N−エチル
(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリル
アミド等が挙げられる。エチレン系不飽和エーテル化合
物としてはメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテ
ル、プロピルビニルエーテル等が挙げられる。エチレン
系不飽和炭化水素化合物等としては、スチレン、α−メ
チルスチレン、(メタ)アクリロニトリル、ノルボルネ
ン、ブタジエン等が挙げられる。これらのラジカル重合
性コモノマーは、単独でも2種以上を併用してもよい。
【0034】エチレン系多元共重合体組成物中の共重合
ナイロンは、異なる2種類以上の構成単位よりなる多成
分系ナイロンであり、特に炭素数10以上の高級ナイロ
ン塩、ω−アミノ酸又はラクタムに由来する構造を含む
ナイロンが好ましい。具体的には、例えば、ナイロン6
/66共重合体、ナイロン6/12共重合体、ナイロン
6/66/610共重合体やトール油脂肪酸、大豆油脂
肪酸等の不飽和脂肪酸を加熱縮合して得られるダイマー
酸とエチレンジアミン等のジアミンとの重縮合体等が挙
げられる。そして、これらの共重合ナイロンは、1種の
みを単独で用いるだけでなく、2種以上を併用すること
もできる。
【0035】共重合ナイロンの200℃における粘度は
一般に100〜8000センチポイズ(cp)であり、
好ましくは300〜7000cp、更に好ましくは50
0〜6500cpである。ここで言う粘度とは、円筒回
転式粘度計で測定した値をいう。粘度が200cp未満
では、樹脂組成物のべたつきや耐熱性の低下を生じ、8
000cpを超えると、多元共重合体との相溶性又は混
合性が低下し、樹脂組成物の製造が困難になる。
【0036】また、操作性及び低温接着性の観点から、
共重合ナイロンの融点又は軟化点は180℃以下である
ことが好ましい。
【0037】共重合ナイロンはエチレン系多元共重合体
に基づく接着性を損なうことなく、従来の接着性樹脂で
は充分な接着性が得られなかった基材に対して高い接着
性を獲得する役割を有する。その詳細な機構は明らかで
はないが、共重合ナイロン中のアミド基が基材と新和性
を有し、適正な粘度条件下において、本発明の樹脂組成
物中でのエチレン系多元共重合体の分散及び接着界面へ
の移行が良好に行われるためだと推定される。
【0038】エチレン系多元共重合体組成物中のエチレ
ン系多元共重合体は70〜99重量%、好ましくは70
〜97重量%、好適には75〜95重量%である。エチ
レン系多元共重合体組成物中のエチレン系多元共重合体
が70重量%未満では、低温での接着性が不足すると共
にべたつき現象が生じて取扱いに手間取ることがある。
一方、99重量%を超えると広範な基材に対する接着性
の向上を図ることができない。
【0039】なお、エチレン系多元共重合体組成物は、
必要に応じてオレフィン系樹脂や有機カルボン酸の金属
塩等が添加されてもよい。
【0040】エチレン系多元共重合体組成物は、予め各
配合成分の所定量を常温にて攪拌混合した後、ロール、
バンバリーミキサー、コニーダ、単軸もしくは2軸の押
出機などで所定の温度で溶融混練しペレット化したもの
を利用することの他に、常温にて攪拌混合したままでも
よい。
【0041】2)積層体の製造方法 本発明の積層体は、プロピレン系樹脂層とプロピレン系
樹脂組成物層とからなる積層物のプロピレン系樹脂組成
物層の表面にエチレン系多元共重合体組成物層を設けた
ものであり、公知の成形法によって得られる。例えば、
共押出Tダイ成形でシート状に押出し3層シートを得る
他に、プロピレン系樹脂層とプロピレン系樹脂組成物層
の2層を共押出成形しながらエチレン系多元共重合組成
物フィルムを貼り合わせる方法、プロピレン系樹脂組成
物層とエチレン系多元共重合体層の2層を共押出成形し
ながらプロピレン系樹脂フィルムを貼り合わせる方法、
プロピレン系樹脂組成物層の両面にプロピレン系樹脂フ
ィルムとエチレン系多元共重合体フィルムを貼り合わせ
る方法などが可能である。
【0042】プロピレン系樹脂層の厚さは3μm〜0.
7mmであり、5μm〜0.4mmが好ましく、10μ
m〜0.2mmが好適である。厚さが3μm未満では真
空成形後に成形体全体に均一層を設けるのは困難であ
り、0.7mmを超える厚さは柔軟性が大きくなるため
に本発明の用途としては適当ではない。プロピレン系樹
脂組成物層の厚さは1mm〜5mmであり、1.2mm
〜4mmが好ましく、1.4mm〜3mmが好適であ
る。厚さが1mm未満では剛性が低く実用的ではなく、
5mmを超えると経済的及び用途的に現実的ではない。
エチレン系多元共重合体層の厚さは3μm〜1mmであ
り、5μm〜0.7mmが好ましく、10μm〜0.5
mmが好適である。3μm未満では真空成形後に成形体
全体に均一層を設けるのは困難であり、1mmを超える
と経済的に現実的ではない。
【0043】本発明の積層体の各層に使用される樹脂に
は、必要に応じて通常プロピレン系樹脂に添加される各
種の添加剤たとえば造核剤、酸化防止剤、熱安定剤、帯
電防止剤、紫外線吸収剤、重金属安定化剤(銅害防止
剤)、着色剤、難燃剤、難燃助剤などを適宜併用するこ
とができる。
【0044】
【実施例】以下、実施例等によって本発明をさらに詳し
く説明するが、本発明は、これらの実施例等により限定
されるものではない。なお、実施例および比較例におい
て用いた評価方法は以下の通りである。
【0045】1)耐フロン性 成形した多層シートを100×100mmの正方形に切
り出した後、フロン123及びフロン141bの飽和状
態の雰囲気下で7日間放置した。その後、サンプルシー
トを取り出し、シート表面状態及び膨潤状態等を目視評
価した。判定は以下の3段階で行った。 ○:試験前とほとんど変化がなく実用上なんら問題がな
い。 △:シート表面に多少の劣化がみられる程度。 ×:劣化、膨潤が激しく実用不可。
【0046】2)ウレタン発泡体接着性 成形シートを直径10cmの円筒状に巻き、その内部で
フロンー123を発泡剤に用いてウレタン発泡を行い、
発泡ウレタン層を有する円筒状発泡ウレタン体を得た。
この発泡ウレタン体を−20℃で8時間保持した後、5
0℃まで急速昇温し、この温度で8時間保持した。この
操作を3回繰り返した後、発泡ウレタン層と試験シート
との剥離状態を比較評価した。 ○:ウレタン層が破壊し、界面ではがれない。 ×:界面剥離する。
【0047】3)シート真空成形性 シート成形性の尺度として、以下の様な手法でドローダ
ウン性を評価して簡易的に真空成形性を評価した。厚さ
0.5mmの押出シートを上下面から中央に200×2
00mm平方の穴の開いた鋼板の間に挟んで断熱箱の中
に水平にセットした後、シートをこの鋼板の上下面から
ヒーターで加熱してシート付近の雰囲気温度を210℃
に加熱する。加熱されたシートはまず膨張で垂下し、そ
の後、残留応力による収縮で再び水平となり、最後に溶
融によって垂れ下がる。この時、加熱してから、再び水
平になるまでの時間をT1 (秒)とし、この後、シート
が15mm垂下する迄の時間をT2 (秒)とする。よっ
てT2 −T1 =ΔTが、真空成形可能な時間としてとら
えることができる。T1 は短いほど、生産性が高く、ま
た、ΔTが長いほど、成形し易いので、好ましいシート
といえる。
【0048】(実施例1〜3)共押出成形法により、
A:プロピレン系樹脂層、B:プロピレン系樹脂組成物
層よりなる2種2層の多層シートを成形しながら、Tダ
イと第一冷却ロールの間で、C:エチレン系多元共重合
体組成物フィルムを熱融着させて表1に示す組成、構成
の3種3層の多層シートを成形した。シート成形時の樹
脂温度は約225℃、多層シート全体の厚みは2.5m
m、幅は800mmである。各層の厚みは、A層は0.
2mm、B層は2.2mm、C層は0.1mmであっ
た。このシートについて、耐フロン性、ウレタン発泡体
との接着性、シート真空成形性を評価した。評価結果を
表2に示す。この実施例により得られたシートは良好な
特性を示すことがわかった。
【0049】なお、A〜C各層の成分は以下のものであ
った。 A層:MI(1)が5g/10分、エチレン量が5重量
%であるエチレン−プロピレンランダム共重合体(PP
−1)。
【0050】B層:プロピレン系樹脂(以下(イ)成分
という)、スチレン系樹脂(以下(ロ)成分という)及
びスチレン−共役ジエン共重合体水添物(以下(ハ)成
分という)を表1に示す割合に配合し、スーパーミキサ
ーで約10分間混合した後、ベント式30mmφ2軸押
出機を用いて設定温度210℃で溶融混練押出を行い、
得られたペレット状の樹脂組成物。 (イ)成分:MI(1)が3.5g/10分であるプロ
ピレン単独重合体(PP−2)。 (ロ)成分:MI(2)が1.5g/10分であるスチ
レン単独重合体(PS−1)。 (ハ)成分:MI(3)が20g/10分、スチレン量
が60重量%であるスチレン−イソプレンブロック共重
合体水添物(A−B−Aタイプ、スチレン含有量50重
量%)(SP−1)。
【0051】C層:エチレン系多元共重合体(以下
(ニ)成分という)および共重合ナイロン(以下(ホ)
成分という)を表1に示す割合に配合し、添加剤として
両樹脂の合計量に対し、珪酸マグネシウム0.2重量
部、エルカ酸アミド0.2重量部を加え、これらをタン
ブラーでドライブレンドした後、40mmφ単軸押出機
を用いて170℃で溶融混練して、エチレン系多元共重
合体組成物を得た。このエチレン多元共重合体組成物を
用いて、40mmφインフレーション成形機にてダイス
温度180℃にて成形した、厚さ100μmのフィル
ム。 (ニ)成分:メルトインデックス[JIS K7210
に従い、条件4で測定、以下「MI(4)」という]が
14g/10分の、エチレン−無水マレイン酸ーアクリ
ル酸メチル三元共重合体(無水マレイン酸に由来する単
位の割合は3重量%、アクリル酸メチルに由来する単位
の割合は18重量%)(以下ET−1という)。 (ホ)成分:富士化成工業(株)製トーマイド#135
0(トール油脂肪酸等の不飽和脂肪酸を加熱重合して得
られるダイマー酸とエチレンジアミン等のジアミンの縮
重合体の一種であり。200℃における粘度は2900
cp、軟化点は150℃)(以下PA−1という)。
【0052】(実施例4) (イ)成分(プロピレン系樹脂)として、MI(1)が
6.5g/10分のプロピレン単独重合体(PP−3)
を、(ロ)成分(スチレン系樹脂)として、MI(2)
が0.8g/10分のスチレン単独重合体(PS−2)
をそれぞれ用い、表1に示す割合に配合した他は実施例
1と同様にして、多層シートを成形した。得られた多層
シートは、表2に示すように良好な特性を示した。
【0053】(実施例5) (イ)成分(プロピレン系樹脂)として、MI(1)が
3.2g/10分のエチレン−プロピレンブロック共重
合体(エチレン含有量5重量%)(PP−4)を用いた
他は実施例2と同様にして、多層シートを成形した。得
られた多層シートは、表2に示すように良好な特性を示
した。
【0054】(実施例6) (ロ)成分(スチレン系樹脂)として、MI(2)が
2.0g/10分のハイインパクトポリスチレン(ゴム
含有量6重量%)(PS−3)を用いた他は実施例2と
同様にして、多層シートを成形した。得られた多層シー
トは、表2に示すように良好な特性を示した。
【0055】(実施例7) A層のプロピレン系樹脂として、MI(1)が5.5g
/10分のプロピレン単独重合体(PP−5)を用いた
他は実施例2と同様にして、多層シートを成形した。得
られた多層シートは、表2に示すように良好な特性を示
した。
【0056】(実施例8) (ハ)成分(スチレン−共役ジエン共重合体水添物)と
して、MI(3)が10g/10分のスチレン−ブタジ
エンブロック共重合体水添物(A−B−Aタイプ、スチ
レン含有量50重量%)(SP−2)を用いた他は実施
例2と同様にして、多層シートを成形した。得られた多
層シートは、表2に示すように良好な特性を示した。
【0057】(実施例9) (ニ)成分(エチレン系多元共重合体)として、MI
(4)が12g/10分のエチレンー無水マレイン酸ー
メタクリル酸メチル三元共重合体(無水マレイン酸に由
来する単位の割合は2.8重量%、メタクリル酸メチル
に由来する単位の割合は16重量%であり、以下、ET
−2という)を用い、(ホ)成分(共重合ナイロン)と
して、富士化成工業(株)製トーマイド#1310(2
00℃における粘度は2400cp、軟化点は120
℃、以下、PA−2という)を用いた他は実施例2と同
様にして、多層シートを成形した。得られた多層シート
は表2に示すように良好な特性を示した。
【0058】(実施例10) (ニ)成分(エチレン系多元共重合体)として、MI
(4)が20g/10分のエチレン−無水マレイン酸ー
酢酸ビニル三元共重合体(無水マレイン酸に由来する単
位の割合は2.5重量%、酢酸ビニルに由来する単位の
割合は20重量%であり、以下、ET−3という)を用
い、(ホ)成分(共重合ナイロン)として、富士化成工
業(株)製トーマイド#560(200℃における粘度
は250cp、軟化点は160℃、以下、PA−3とい
う)を用い、エチレン系多元共重合体組成物中のその他
の成分(以下(ヘ)成分という)として、MI(4)
が、8g/10分、密度が、0.917のポリエチレン
(PE−1)を用いた他は実施例2と同様にして、多層
シートを成形した。得られた多層シートは表2に示すよ
うに良好な特性を示した。
【0059】(実施例11) (ニ)成分(エチレン系多元共重合体)として、MI
(4)が22g/10分のエチレン−無水イタコン酸ー
酢酸ビニル三元共重合体(無水マレイン酸に由来する単
位の割合は2.5重量%、酢酸ビニルに由来する単位の
割合は20重量%であり、以下、ET−4という)を用
い、(ホ)成分(共重合ナイロン)として、富士化成工
業(株)製トーマイド#1350(200℃における粘
度は2900cp、軟化点は150℃、以下、PA−4
という)を用い、(ヘ)成分(エチレン系多元共重合体
組成物中のその他の成分)として、MI(4)が2.8
g/10分であるアイオノマー(エチレンとメタクリル
酸の共重合体を水/メタノール=1/1の溶媒中で50
℃、2時間、酢酸ナトリウムによって処理し、共重合体
中にメタクリル酸に由来する単位の55モル%を中和し
て得られる部分中和物であり、以下、アイオノマーとい
う)を用い、各成分は表1に示す割合で配合して以外は
実施例2と同様にして、多層シートを成形した。得られ
た多層シートは表2に示すように良好な特性を示した。
【0060】(比較例1) C層を設けない他は実施例2と同様にして、多層シート
を成形したが、得られた多層シートは特にウレタン発泡
体接着性が悪かった。
【0061】(比較例2) 市販のABS樹脂として、旭化成(株)製ABS(スタ
イラック270)を用いて、樹脂温度230℃にて、厚
み2.5mmの単層シートを成形したが、耐フロン性が
悪かった。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
【発明の効果】本発明によって得られる積層物は、耐フ
ロン性及び耐代替フロン性を有しかつ、ウレタン発泡体
との接着性が良好であり、特に冷蔵庫のインナーボック
スに好適な熱成形用の積層シートである。その利用分野
としては、家電部品、自動車部品及び各種工業部品等に
も好適に成形し用いることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロピレン系樹脂層とプロピレン系樹脂
    組成物層およびエチレン多元共重合体組成物層を積層し
    てなる樹脂積層体であり、プロピレン系樹脂組成物が、
    スチレン含有量が10〜90重量%であるスチレン−共
    役ジエン共重合体水添物1〜30重量%、プロピレン系
    樹脂およびスチレン系樹脂よりなる組成物であって、プ
    ロピレン系樹脂がプロピレン系樹脂およびスチレン系樹
    脂の合計量の30〜95重量%である組成物であること
    を特徴とする樹脂積層体。
  2. 【請求項2】 プロピレン系樹脂がエチレン−プロピレ
    ンランダム共重合体である請求項1記載の樹脂積層体。
  3. 【請求項3】 エチレン系多元共重合体組成物がエチレ
    ン系多元共重合体と共重合ナイロンとの組成物である請
    求項1または請求項2記載の樹脂積層体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002127318A (ja) * 2000-10-30 2002-05-08 Shigeru Co Ltd 積層成形品

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