JPH06280023A - 有機金属化学蒸着法による強誘電体膜の成膜方法 - Google Patents
有機金属化学蒸着法による強誘電体膜の成膜方法Info
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- JPH06280023A JPH06280023A JP5048347A JP4834793A JPH06280023A JP H06280023 A JPH06280023 A JP H06280023A JP 5048347 A JP5048347 A JP 5048347A JP 4834793 A JP4834793 A JP 4834793A JP H06280023 A JPH06280023 A JP H06280023A
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- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C16/00—Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes
- C23C16/22—Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the deposition of inorganic material, other than metallic material
- C23C16/30—Deposition of compounds, mixtures or solid solutions, e.g. borides, carbides, nitrides
- C23C16/40—Oxides
- C23C16/409—Oxides of the type ABO3 with A representing alkali, alkaline earth metal or lead and B representing a refractory metal, nickel, scandium or a lanthanide
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 炭素混入及び窒素混入が防止でき、且つ安全
な強誘電体膜の成膜方法を提供する。 【構成】 鉛テトラメチルヘプタンジオネート[Pb
(thd)2]、ジルコニウムテトラメチルヘプタンジ
オネート[Zr(thd)4]、及びチタニウムエトキ
シドを前駆物質とし、ホットウォール型反応炉10を用
いて、有機金属化学蒸着法によって550℃程度の低温
でサファイアディスク及びPt/Ti/SiO2/Si
基板上にペロブスカイト構造を有する鉛ジルコネートタ
イタネートPb(ZrxTi1-x)O3薄膜を堆積する。
な強誘電体膜の成膜方法を提供する。 【構成】 鉛テトラメチルヘプタンジオネート[Pb
(thd)2]、ジルコニウムテトラメチルヘプタンジ
オネート[Zr(thd)4]、及びチタニウムエトキ
シドを前駆物質とし、ホットウォール型反応炉10を用
いて、有機金属化学蒸着法によって550℃程度の低温
でサファイアディスク及びPt/Ti/SiO2/Si
基板上にペロブスカイト構造を有する鉛ジルコネートタ
イタネートPb(ZrxTi1-x)O3薄膜を堆積する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機金属化学蒸着(M
OCVD)法による強誘電体膜の成膜方法に関し、概括
的には、鉛テトラメチルヘプタンジオネート、ジルコニ
ウムテトラメチルヘプタンジオネート及びチタニウムエ
トキシド等の安全で安定した前駆物質を用いる改善され
たMOCVD法による、ドープ及びノンドープPb(Z
rxTi1-x)O3薄膜等の強誘電体薄膜の成膜方法に関
する。
OCVD)法による強誘電体膜の成膜方法に関し、概括
的には、鉛テトラメチルヘプタンジオネート、ジルコニ
ウムテトラメチルヘプタンジオネート及びチタニウムエ
トキシド等の安全で安定した前駆物質を用いる改善され
たMOCVD法による、ドープ及びノンドープPb(Z
rxTi1-x)O3薄膜等の強誘電体薄膜の成膜方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】鉛ジルコネートタイタネート[Pb(Z
rxTi1-x)O3、以下PZTという]のセラミック
は、有用な強誘電特性及び電気光学的特性を有している
ペロブスカイト型構造を有する公知の材料である。最近
の研究では、PZT材料により、高透過率のコンデン
サ、大きな自発分極を有する不揮発性メモリ装置、電気
機械結合率が高い表面音波(SAW)アプリケーショ
ン、及び光学特性が良好な電気光学装置を提供すること
が示された。William D. Millerらによる米国特許第4,9
46,710号、William D. Millerによる米国特許第4,974,2
04号、及び1990年12月3日付でAlfred P. Gnadingerに
よって出願された米国出願第624,882号を参照された
い。
rxTi1-x)O3、以下PZTという]のセラミック
は、有用な強誘電特性及び電気光学的特性を有している
ペロブスカイト型構造を有する公知の材料である。最近
の研究では、PZT材料により、高透過率のコンデン
サ、大きな自発分極を有する不揮発性メモリ装置、電気
機械結合率が高い表面音波(SAW)アプリケーショ
ン、及び光学特性が良好な電気光学装置を提供すること
が示された。William D. Millerらによる米国特許第4,9
46,710号、William D. Millerによる米国特許第4,974,2
04号、及び1990年12月3日付でAlfred P. Gnadingerに
よって出願された米国出願第624,882号を参照された
い。
【0003】強誘電体薄膜を堆積するために、様々な技
術が用いられてきた。一般的に、薄膜堆積技術は、大き
く2つのカテゴリに分けることができる。すなわち、
(1)物理蒸着(PVD)技術及び(2)化学処理技術
である。
術が用いられてきた。一般的に、薄膜堆積技術は、大き
く2つのカテゴリに分けることができる。すなわち、
(1)物理蒸着(PVD)技術及び(2)化学処理技術
である。
【0004】(1)PVD技術のうち、強誘電体薄膜の
堆積に用いられる最も一般的な方法は、電子ビーム蒸着
法、rfダイオードスパッタリング法、rfマグネトロ
ンスパッタリング法、dcマグネトロンスパッタリング
法、イオンビームスパッタリング法、分子線エピタキシ
(MBE)法、及びレーザアブレーション法である。Oi
kawaらの"Preparation of Pb(Zr,Ti)O3 thin films by
an electron beam evaporation technique," Appl. Phy
s. Lett., 29(8), 491 (1976)、 Okadaらの"Some elect
rical and optical properties of ferroelectric lead
-zirconate-lead-titanate thin films," J. Appl. Phy
s., 48(7), 2905 (1977)、Takayamaらの"Preparation o
f epitaxial Pb(ZrxTi1-x)O3 thin films and their cr
ystallographic, pyroelectric, and ferroelectric pr
operties," J. Appl. Phys., 65(4), 1666 (1989)、Sre
enivasらの"Surface acoustic wave propagation on le
adzirconate titanate thin films," Appl. Phys. Let
t., 52(9), 709 (1988), Rameshらの"Ferroelectric Pb
(Zr0.2Ti0.8)O3 thin films on epitaxial Y-Ba-Cu-O,"
Appl. Phys. Lett., 59(27), 3542 (1991), Castallan
oらのJ. Appl. Phys., 50(6), 4406, (1979), 及びHorw
itzらのAppl. Phys. Lett., 59(13), 1565,(1991)を参
照されたい。
堆積に用いられる最も一般的な方法は、電子ビーム蒸着
法、rfダイオードスパッタリング法、rfマグネトロ
ンスパッタリング法、dcマグネトロンスパッタリング
法、イオンビームスパッタリング法、分子線エピタキシ
(MBE)法、及びレーザアブレーション法である。Oi
kawaらの"Preparation of Pb(Zr,Ti)O3 thin films by
an electron beam evaporation technique," Appl. Phy
s. Lett., 29(8), 491 (1976)、 Okadaらの"Some elect
rical and optical properties of ferroelectric lead
-zirconate-lead-titanate thin films," J. Appl. Phy
s., 48(7), 2905 (1977)、Takayamaらの"Preparation o
f epitaxial Pb(ZrxTi1-x)O3 thin films and their cr
ystallographic, pyroelectric, and ferroelectric pr
operties," J. Appl. Phys., 65(4), 1666 (1989)、Sre
enivasらの"Surface acoustic wave propagation on le
adzirconate titanate thin films," Appl. Phys. Let
t., 52(9), 709 (1988), Rameshらの"Ferroelectric Pb
(Zr0.2Ti0.8)O3 thin films on epitaxial Y-Ba-Cu-O,"
Appl. Phys. Lett., 59(27), 3542 (1991), Castallan
oらのJ. Appl. Phys., 50(6), 4406, (1979), 及びHorw
itzらのAppl. Phys. Lett., 59(13), 1565,(1991)を参
照されたい。
【0005】(2)化学処理技術はさらに2つのサブカ
テゴリに分けることができる。すなわち、化学蒸着(C
VD)法及びゾル−ゲル処理法及び有機金属分解(MO
D)法を含むウエット化学処理法である。BuddらのPro
c. Brit. Cer. Soc., 36, 107(1985), PengらのCeram.
Transac., 25, 169-186, (1992), 及びKashiharaらのEx
t. Abs of the 1991 Inter. Conf. on Solid State Dev
ices and Materials,Yokohama, Japan, (1991), 192-19
4を参照されたい。
テゴリに分けることができる。すなわち、化学蒸着(C
VD)法及びゾル−ゲル処理法及び有機金属分解(MO
D)法を含むウエット化学処理法である。BuddらのPro
c. Brit. Cer. Soc., 36, 107(1985), PengらのCeram.
Transac., 25, 169-186, (1992), 及びKashiharaらのEx
t. Abs of the 1991 Inter. Conf. on Solid State Dev
ices and Materials,Yokohama, Japan, (1991), 192-19
4を参照されたい。
【0006】1976年にPVD技術(電子ビーム蒸着
法及びrfダイオードスパッタリング法)によって、P
ZT膜の製造に最初に成功し、1980年代中ごろに
は、さらにMOD法及びゾル−ゲル法によりPZT膜の
製造を行っていた。Fukushimaらの"Preparation of fer
roelectric PZT films by thermal decomposition ofor
ganometallic compounds," J. Mater. Sci., 19, 595
(1984)及びYiらの"Preparation of Pb(Zr,Ti)O3 thin f
ilms by sol-gel processing: electrical, optical, a
nd electro-optic properties," J. Appl. Phys., 64
(5), 2717 (1988)を参照されたい。1990年代の始め
になって、レーザアブレーション法及び有機化学蒸着
(MOCVD)法によりPZT膜は製造された。Sakash
itaらの"Preparation and electrical properties of M
OCVD-deposited PZT thin films," J.Appl. Phys., 69
(12), 8352 (1991)及びPengらの"Low temperature meta
lorganic chemical vapor deposition of perovskite P
b(ZrxTi1-x)O3 thin films," Appl. Phys. Lett., 61
(1), 16 (1992)を参照されたい。
法及びrfダイオードスパッタリング法)によって、P
ZT膜の製造に最初に成功し、1980年代中ごろに
は、さらにMOD法及びゾル−ゲル法によりPZT膜の
製造を行っていた。Fukushimaらの"Preparation of fer
roelectric PZT films by thermal decomposition ofor
ganometallic compounds," J. Mater. Sci., 19, 595
(1984)及びYiらの"Preparation of Pb(Zr,Ti)O3 thin f
ilms by sol-gel processing: electrical, optical, a
nd electro-optic properties," J. Appl. Phys., 64
(5), 2717 (1988)を参照されたい。1990年代の始め
になって、レーザアブレーション法及び有機化学蒸着
(MOCVD)法によりPZT膜は製造された。Sakash
itaらの"Preparation and electrical properties of M
OCVD-deposited PZT thin films," J.Appl. Phys., 69
(12), 8352 (1991)及びPengらの"Low temperature meta
lorganic chemical vapor deposition of perovskite P
b(ZrxTi1-x)O3 thin films," Appl. Phys. Lett., 61
(1), 16 (1992)を参照されたい。
【0007】PVD技術では、基板上に堆積を行うこと
ができるように原子又はイオンの十分なフラックスを得
るためには、高真空、通常は10-5Torrを越えているこ
とが必要である。PVD技術の利点は、(1)ドライ処
理、(2)高純度及び高清浄度、及び(3)半導体集積
回路処理との互換性である。しかしながら、これらの利
点は、(1)低スループット、(2)低堆積速度、
(3)化学量論組成制御の困難性、(4)堆積後の高温
度アニール、及び(5)設備の高コストなどの欠点によ
って相殺される。
ができるように原子又はイオンの十分なフラックスを得
るためには、高真空、通常は10-5Torrを越えているこ
とが必要である。PVD技術の利点は、(1)ドライ処
理、(2)高純度及び高清浄度、及び(3)半導体集積
回路処理との互換性である。しかしながら、これらの利
点は、(1)低スループット、(2)低堆積速度、
(3)化学量論組成制御の困難性、(4)堆積後の高温
度アニール、及び(5)設備の高コストなどの欠点によ
って相殺される。
【0008】レーザアブレーション法は、新しく開発さ
れた薄膜堆積技術であり、この処理法はまだ十分に理解
されていない。レーザアブレーション法では、高温で超
伝導膜を堆積し得ることが分かっている。PZT膜のレ
ーザ堆積に関してはわずかしか著述報告がない。この技
術の主要な問題点は、大規模にわたって堆積された膜の
組成及び膜厚が不均一であることである。
れた薄膜堆積技術であり、この処理法はまだ十分に理解
されていない。レーザアブレーション法では、高温で超
伝導膜を堆積し得ることが分かっている。PZT膜のレ
ーザ堆積に関してはわずかしか著述報告がない。この技
術の主要な問題点は、大規模にわたって堆積された膜の
組成及び膜厚が不均一であることである。
【0009】ウエット化学処理法には、MOD法及びゾ
ル−ゲル処理法が含まれる。ウエット化学処理法の利点
は、(1)分子の一様性、(2)高堆積速度及び高スル
ープット、(3)優れた組成制御、(4)ドーパント導
入の容易さ、及び(5)低資本コストである。また、堆
積は、常温・常圧で行うことができる。従って、真空処
理を必要としない。このウエット処理法における主要な
問題点は、(1)堆積後の熱処理の間に膜にクラックが
発生すること、(2)混入が起こりやすいのでこの技術
を半導体処理に組み込むことが困難であることである。
しかしながら、この方法により複合酸化薄膜を迅速且つ
容易に製造することができるので、この方法は、膜の処
理、膜の微細構造及び膜の特性の各相互関係を調べる際
に非常に重要な役割を果たす。
ル−ゲル処理法が含まれる。ウエット化学処理法の利点
は、(1)分子の一様性、(2)高堆積速度及び高スル
ープット、(3)優れた組成制御、(4)ドーパント導
入の容易さ、及び(5)低資本コストである。また、堆
積は、常温・常圧で行うことができる。従って、真空処
理を必要としない。このウエット処理法における主要な
問題点は、(1)堆積後の熱処理の間に膜にクラックが
発生すること、(2)混入が起こりやすいのでこの技術
を半導体処理に組み込むことが困難であることである。
しかしながら、この方法により複合酸化薄膜を迅速且つ
容易に製造することができるので、この方法は、膜の処
理、膜の微細構造及び膜の特性の各相互関係を調べる際
に非常に重要な役割を果たす。
【0010】上記全ての技術のうち、MOCVD法が最
も期待されている。その理由は、MOCVD法によれ
ば、装置が簡略化でき、優れた膜均一性、組成制御、高
膜密度、高堆積速度、優れた段差被覆性、及び大規模処
理の容易さという利点が得られるからである。MOCV
D法によって得られる優れた膜断差被覆性は、他の技術
によっては達成され得ないものである。MOCVD法に
よって得られる純度、制御性及び正確度は、MBE法に
匹敵するものである。さらに重要なことには、MOCV
D法によれば新規な構造を容易に且つ正確に成長させる
ことができる。MOCVD法により、超薄層又は急峻な
界面を有する層のいずれかを用いる全ての分野の装置に
用いる材料を生成することが可能となる。さらに、異な
る組成物、例えば、Pb(ZrxTi1-x)O3を同一の
原料を用いて製造することができる。
も期待されている。その理由は、MOCVD法によれ
ば、装置が簡略化でき、優れた膜均一性、組成制御、高
膜密度、高堆積速度、優れた段差被覆性、及び大規模処
理の容易さという利点が得られるからである。MOCV
D法によって得られる優れた膜断差被覆性は、他の技術
によっては達成され得ないものである。MOCVD法に
よって得られる純度、制御性及び正確度は、MBE法に
匹敵するものである。さらに重要なことには、MOCV
D法によれば新規な構造を容易に且つ正確に成長させる
ことができる。MOCVD法により、超薄層又は急峻な
界面を有する層のいずれかを用いる全ての分野の装置に
用いる材料を生成することが可能となる。さらに、異な
る組成物、例えば、Pb(ZrxTi1-x)O3を同一の
原料を用いて製造することができる。
【0011】CVD法による酸化物ベースの強誘電体薄
膜堆積の成功は、Nakagawaらの"Preparation of PbTiO3
ferroelectric thin film by chemical vapor deposit
ion," Jpn. J. Appl. Phys., 21(10), L655 (1982)によ
って最初に報告された。彼らは、TiCl4、PbC
l2、O2及びH2Oを原料物質として用いることによっ
てPtを被覆したシリコンウエハ上にPbTiO3膜を
堆積した。かれらの研究には多くの問題点があった。例
えば、(1)PbCl2に対しては非常に高い蒸着温度
(700℃)が必要であること、(2)強誘電体特性が
劣っていること[残留分極Pr=0.16μC/cm2及
び保磁界(coercive field)Ec=14.5KV/c
m]、(3)PbTiO3膜全体にわたって組成が不均
一であること、及び(4)水及び/又は塩化物混入によ
り結晶学的に不完全であることが問題点に挙げられた。
明かに、CVD処理において、前駆物質に塩化物を用い
ることは理想的ではない。一般に、有機金属の前駆物質
は、低温で、比較的高い蒸気圧力を有する。有機化合物
を慎重に選択することによって、膜にとって望ましくな
い混入物を完全に除外することができる。現在では、酸
化物薄膜の堆積についてはほとんどの場合に有機金属化
合物が用いられている。
膜堆積の成功は、Nakagawaらの"Preparation of PbTiO3
ferroelectric thin film by chemical vapor deposit
ion," Jpn. J. Appl. Phys., 21(10), L655 (1982)によ
って最初に報告された。彼らは、TiCl4、PbC
l2、O2及びH2Oを原料物質として用いることによっ
てPtを被覆したシリコンウエハ上にPbTiO3膜を
堆積した。かれらの研究には多くの問題点があった。例
えば、(1)PbCl2に対しては非常に高い蒸着温度
(700℃)が必要であること、(2)強誘電体特性が
劣っていること[残留分極Pr=0.16μC/cm2及
び保磁界(coercive field)Ec=14.5KV/c
m]、(3)PbTiO3膜全体にわたって組成が不均
一であること、及び(4)水及び/又は塩化物混入によ
り結晶学的に不完全であることが問題点に挙げられた。
明かに、CVD処理において、前駆物質に塩化物を用い
ることは理想的ではない。一般に、有機金属の前駆物質
は、低温で、比較的高い蒸気圧力を有する。有機化合物
を慎重に選択することによって、膜にとって望ましくな
い混入物を完全に除外することができる。現在では、酸
化物薄膜の堆積についてはほとんどの場合に有機金属化
合物が用いられている。
【0012】過去数年の間に、他の5つの研究グループ
が次々とMOCVD法によるPZT膜の研究結果を出版
した。これらの研究結果では、MOCVD法により、コ
ールドウォール型反応炉を用いて比較的高温(>600
℃)の製造工程でPZT膜を得ている。コールドウォー
ル型反応炉を使用する場合は、粒子混入が少ないので、
エピタキシャル膜に適している反面、低スループットと
いう欠点がある。それに対して、ホットウォール型反応
炉を使用する場合は、等温環境であるために概念上は、
より単純である。さらに、ホットウォール型反応炉を使
用する場合は、コールドウォール型反応炉を使用する場
合よりもかなりスループットが高い。しかし、ホットウ
ォール型反応炉を使用する場合には、炉の壁からの粒子
混入という欠点がある。この粒子混入は、多結晶膜に対
してはそれほど重要な問題ではない。さらに、強誘電体
を半導体処理に適合させるためには低温蒸着処理が必要
である。
が次々とMOCVD法によるPZT膜の研究結果を出版
した。これらの研究結果では、MOCVD法により、コ
ールドウォール型反応炉を用いて比較的高温(>600
℃)の製造工程でPZT膜を得ている。コールドウォー
ル型反応炉を使用する場合は、粒子混入が少ないので、
エピタキシャル膜に適している反面、低スループットと
いう欠点がある。それに対して、ホットウォール型反応
炉を使用する場合は、等温環境であるために概念上は、
より単純である。さらに、ホットウォール型反応炉を使
用する場合は、コールドウォール型反応炉を使用する場
合よりもかなりスループットが高い。しかし、ホットウ
ォール型反応炉を使用する場合には、炉の壁からの粒子
混入という欠点がある。この粒子混入は、多結晶膜に対
してはそれほど重要な問題ではない。さらに、強誘電体
を半導体処理に適合させるためには低温蒸着処理が必要
である。
【0013】1992年4月14日に認可されたグリーンワル
ド(Greenwald)の米国特許第5,104,690号には、CVD
法によってPZT膜を製造する技術が記載されている。
しかしながら、グリーンワルドは、得られる膜の組成制
御、構造特性及び強誘電体特性を示していない。さら
に、グリーンワルドは、極めて有毒な前駆物質、つま
り、テトラエチル鉛を鉛成分として用いている。また、
グリーンワルドはPZT膜を得るために設定した堆積温
度を示していない。
ド(Greenwald)の米国特許第5,104,690号には、CVD
法によってPZT膜を製造する技術が記載されている。
しかしながら、グリーンワルドは、得られる膜の組成制
御、構造特性及び強誘電体特性を示していない。さら
に、グリーンワルドは、極めて有毒な前駆物質、つま
り、テトラエチル鉛を鉛成分として用いている。また、
グリーンワルドはPZT膜を得るために設定した堆積温
度を示していない。
【0014】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るためになされたものであり、コンデンサ、不揮発性メ
モリ素子、焦電性赤外線センサ、光学式表示装置、光学
的スイッチ、圧電性トランスデューサ及び表面音波装置
のアプリケーションに用いられるドープ及びノンドープ
のPb(ZrxTi1-x)O3薄膜を製造するための信頼
性のある有機金属化学蒸着法による強誘電体膜の成膜方
法を提供することを目的とする。
るためになされたものであり、コンデンサ、不揮発性メ
モリ素子、焦電性赤外線センサ、光学式表示装置、光学
的スイッチ、圧電性トランスデューサ及び表面音波装置
のアプリケーションに用いられるドープ及びノンドープ
のPb(ZrxTi1-x)O3薄膜を製造するための信頼
性のある有機金属化学蒸着法による強誘電体膜の成膜方
法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の強誘電体膜の成
膜方法は、鉛ジルコネートタイタネート薄膜を基板上に
堆積する方法であって、反応炉内で該基板を加熱する工
程、及び該基板を前駆物質から生成されるガス流にさら
す工程を包含しており、そのことにより、上記目的が達
成される。
膜方法は、鉛ジルコネートタイタネート薄膜を基板上に
堆積する方法であって、反応炉内で該基板を加熱する工
程、及び該基板を前駆物質から生成されるガス流にさら
す工程を包含しており、そのことにより、上記目的が達
成される。
【0016】又、本発明の強誘電体膜の成膜方法は、ペ
ロブスカイト型構造を有する強誘電体鉛ジルコネートタ
イタネート薄膜を基板上にMOCVD法を用いて堆積す
る方法であって、減圧下でCVD反応炉に該基板を維持
する工程、該CVD反応炉において該基板を加熱する工
程、及びキャリアガスによって送られる前駆物質の蒸
気、及び酸化剤及び/又は希釈ガスからなるガス流を、
該基板上への堆積のために該CVD反応炉に送り、ペロ
ブスカイト型構造を有する強誘電体鉛ジルコネートタイ
タネート薄膜を形成する工程を包含しており、そのこと
により、上記目的が達成される。
ロブスカイト型構造を有する強誘電体鉛ジルコネートタ
イタネート薄膜を基板上にMOCVD法を用いて堆積す
る方法であって、減圧下でCVD反応炉に該基板を維持
する工程、該CVD反応炉において該基板を加熱する工
程、及びキャリアガスによって送られる前駆物質の蒸
気、及び酸化剤及び/又は希釈ガスからなるガス流を、
該基板上への堆積のために該CVD反応炉に送り、ペロ
ブスカイト型構造を有する強誘電体鉛ジルコネートタイ
タネート薄膜を形成する工程を包含しており、そのこと
により、上記目的が達成される。
【0017】前記ガス流中に、前記鉛ジルコネートタイ
タネート薄膜をランタン、ニオブ、ネオジム、又はイッ
トリウムでドープする工程を包含してもよい。
タネート薄膜をランタン、ニオブ、ネオジム、又はイッ
トリウムでドープする工程を包含してもよい。
【0018】前記基板が、Al2O3、ZrO2、Mg
O、SrTiO3、BaTiO3及びPbTiO3のうち
少なくとも1つからなる絶縁体、Al、Au、Pt及び
Pdのうち少なくとも1つからなる金属電極、Ru
O2、RhO2、IrO2、OsO2、ReO2、Pb2Ru
2O7-x、Pb2Rh2O7-x、Pb2Ir2O7-x、Sr2R
u2O7-x、Sr2Rh2O7-x、及びSr2Ir2O7-xのう
ち少なくとも1つからなる伝導性酸化物、TiN及びZ
rNのうちの少なくとも1つからなる伝導性窒化物、並
びに、YBa2Cu3O7-x及びBi2Sr2Ca2Cu3O
10のうちの少なくとも1つからなる超伝導性酸化物のう
ち少なくとも1つであってもよい。
O、SrTiO3、BaTiO3及びPbTiO3のうち
少なくとも1つからなる絶縁体、Al、Au、Pt及び
Pdのうち少なくとも1つからなる金属電極、Ru
O2、RhO2、IrO2、OsO2、ReO2、Pb2Ru
2O7-x、Pb2Rh2O7-x、Pb2Ir2O7-x、Sr2R
u2O7-x、Sr2Rh2O7-x、及びSr2Ir2O7-xのう
ち少なくとも1つからなる伝導性酸化物、TiN及びZ
rNのうちの少なくとも1つからなる伝導性窒化物、並
びに、YBa2Cu3O7-x及びBi2Sr2Ca2Cu3O
10のうちの少なくとも1つからなる超伝導性酸化物のう
ち少なくとも1つであってもよい。
【0019】前記基板が、サファイア、ZrO2、Mg
O、SrTiO3、BaTiO3及びPbTiO3のうち
少なくとも1つからなる単結晶絶縁体、Al、Au、P
t及びPdのうち少なくとも1つからなる金属電極、R
uOx、RuO2、RhO2、IrO2、OsO2、Re
O2、Pb2Ru2O7-x、Pb2Rh2O7-x、Pb2Ir2
O7-x、Sr2Ru2O7-x、Sr2Rh2O7-x、Sr2Ir
2O7-x及びInSnO2のうち少なくとも1つからなる
伝導性酸化物、TiN及びZrNのうち少なくとも1つ
からなる伝導性窒化物、並びにYBa2Cu3O7-x及び
Bi2Sr2Ca2Cu3O10のうち少なくとも1つからな
る超伝導性酸化物のうち少なくとも1つであってもよ
い。
O、SrTiO3、BaTiO3及びPbTiO3のうち
少なくとも1つからなる単結晶絶縁体、Al、Au、P
t及びPdのうち少なくとも1つからなる金属電極、R
uOx、RuO2、RhO2、IrO2、OsO2、Re
O2、Pb2Ru2O7-x、Pb2Rh2O7-x、Pb2Ir2
O7-x、Sr2Ru2O7-x、Sr2Rh2O7-x、Sr2Ir
2O7-x及びInSnO2のうち少なくとも1つからなる
伝導性酸化物、TiN及びZrNのうち少なくとも1つ
からなる伝導性窒化物、並びにYBa2Cu3O7-x及び
Bi2Sr2Ca2Cu3O10のうち少なくとも1つからな
る超伝導性酸化物のうち少なくとも1つであってもよ
い。
【0020】前記基板を約500℃以上に加熱してもよ
い。
い。
【0021】前記基板を550℃から650℃に加熱し
てもよい。
てもよい。
【0022】前記反応炉がホットウォール型反応炉であ
ってもよい。
ってもよい。
【0023】前記反応炉がコールドウォール型反応炉で
あってもよい。
あってもよい。
【0024】前記減圧が約10-2Torrから約100Torr
の範囲で行われてもよい。
の範囲で行われてもよい。
【0025】前記減圧が約1Torrから約10Torrの範囲
で行われてもよい。
で行われてもよい。
【0026】前記前駆物質が、金属アルコキシド、金属
アセチルアセトネート、又は金属β-ジケトネートであ
ってもよい。
アセチルアセトネート、又は金属β-ジケトネートであ
ってもよい。
【0027】前記前駆物質が、チタニウムエトキシド、
チタニウムイソプロポキシド、チタニウムn-ブトキシ
ド及びニオブエトキシドのうち少なくとも1つからなる
金属アルコキシド、ジルコニウムアセチルアセトネート
又は金属アセチルアセトネートのうち少なくとも一方、
Pb(thd)2、Zr(thd)4、La(th
d)3、Nb(thd)3、Y(thd)3又は他の金属
β-ジケトネートのうち少なくとも1つ(ここで略語t
hdはテトラメチルヘプタンジオネートである。)のう
ち少なくとも1つであってもよい。
チタニウムイソプロポキシド、チタニウムn-ブトキシ
ド及びニオブエトキシドのうち少なくとも1つからなる
金属アルコキシド、ジルコニウムアセチルアセトネート
又は金属アセチルアセトネートのうち少なくとも一方、
Pb(thd)2、Zr(thd)4、La(th
d)3、Nb(thd)3、Y(thd)3又は他の金属
β-ジケトネートのうち少なくとも1つ(ここで略語t
hdはテトラメチルヘプタンジオネートである。)のう
ち少なくとも1つであってもよい。
【0028】前記前駆物質が、鉛テトラメチルヘプタン
ジオネート[Pb(thd)2]、ジルコニウムテトラ
メチルヘプタンジオネート[Zr(thd)4]、及び
チタニウムエトキシドであってもよい。
ジオネート[Pb(thd)2]、ジルコニウムテトラ
メチルヘプタンジオネート[Zr(thd)4]、及び
チタニウムエトキシドであってもよい。
【0029】前記前駆物質の温度が、Pb(thd)2
については約120から180℃であり、Zr(th
d)4については約170から250℃であり、チタニ
ウムエトキシドについては約80から140℃であって
もよい。
については約120から180℃であり、Zr(th
d)4については約170から250℃であり、チタニ
ウムエトキシドについては約80から140℃であって
もよい。
【0030】前記前駆物質の温度が、Pb(thd)2
については約150℃であり、Zr(thd)2につい
ては約215から230℃であり、チタニウムエトキシ
ドについては約107から115℃であってもよい。
については約150℃であり、Zr(thd)2につい
ては約215から230℃であり、チタニウムエトキシ
ドについては約107から115℃であってもよい。
【0031】前記酸化剤が酸素、及び窒素を含む酸化物
のうち少なくとも一方であってもよい。
のうち少なくとも一方であってもよい。
【0032】前記酸化剤の流量が約300から2000
sccmであってもよい。
sccmであってもよい。
【0033】前記キャリアガスが窒素及び不活性ガスの
うち少なくとも一方であってもよい。
うち少なくとも一方であってもよい。
【0034】前記前駆物質が、約10から50sccm
でキャリアガスによって運ばれる鉛テトラメチルヘプタ
ンジオネート、約10から50sccmでキャリアガス
によって運ばれるジルコニウムテトラメチルヘプタンジ
オネート、及び約1から10sccmでキャリアガスに
よって運ばれるチタニウムエトキシドを含んでいてもよ
い。
でキャリアガスによって運ばれる鉛テトラメチルヘプタ
ンジオネート、約10から50sccmでキャリアガス
によって運ばれるジルコニウムテトラメチルヘプタンジ
オネート、及び約1から10sccmでキャリアガスに
よって運ばれるチタニウムエトキシドを含んでいてもよ
い。
【0035】前記希釈ガスが窒素及び不活性ガスのうち
少なくとも一方であってもよい。
少なくとも一方であってもよい。
【0036】前記強誘電体鉛ジルコネートタイタネート
薄膜の組成が、Pb(ZrxTi1-x)O3であり、xは
0.0から約0.9の範囲で変化してもよい。
薄膜の組成が、Pb(ZrxTi1-x)O3であり、xは
0.0から約0.9の範囲で変化してもよい。
【0037】Rux/SiO2/Si基板上に堆積された
前記強誘電体鉛ジルコネートタイタネート薄膜の組成
が、Pb(Zr0.82Ti0.18)O3であり、該薄膜の強
誘電特性が、自発分極23.3μC/cm2、残留分極
12.3μC/cm2及び保磁界64.5kV/cmで
あってもよい。
前記強誘電体鉛ジルコネートタイタネート薄膜の組成
が、Pb(Zr0.82Ti0.18)O3であり、該薄膜の強
誘電特性が、自発分極23.3μC/cm2、残留分極
12.3μC/cm2及び保磁界64.5kV/cmで
あってもよい。
【0038】本発明の強誘電体膜の成膜方法は、半導体
素子を製造する方法であって、反応炉内で基板を加熱す
る工程、及び金属アルコキシド及び金属アセチルアセト
ネートを前駆物質として用いて、該反応炉内で有機金属
化学蒸着法によって該基板上に鉛ジルコネートタイタネ
ート薄膜を形成する工程を包含しており、そのことによ
り、上記目的が達成される。
素子を製造する方法であって、反応炉内で基板を加熱す
る工程、及び金属アルコキシド及び金属アセチルアセト
ネートを前駆物質として用いて、該反応炉内で有機金属
化学蒸着法によって該基板上に鉛ジルコネートタイタネ
ート薄膜を形成する工程を包含しており、そのことによ
り、上記目的が達成される。
【0039】前記基板が、サファイア又はPt/Ti/
SiO2/Siであってもよい。
SiO2/Siであってもよい。
【0040】前記基板を約500℃より高い温度に加熱
してもよい。
してもよい。
【0041】前記前駆物質が、鉛テトラメチルヘプタン
ジオネート[Pb(thd)2]、ジルコニウムテトラ
メチルヘプタンジオネート[Zr(thd)4]、及び
チタニウムエトキシド[Ti(C2H5O)4]であって
もよい。
ジオネート[Pb(thd)2]、ジルコニウムテトラ
メチルヘプタンジオネート[Zr(thd)4]、及び
チタニウムエトキシド[Ti(C2H5O)4]であって
もよい。
【0042】前記前駆物質の温度が、Pb(thd)2
については約150℃であり、Zr(thd)2につい
て約215から230℃であり、チタニウムエトキシド
については約107から115℃であってもよい。
については約150℃であり、Zr(thd)2につい
て約215から230℃であり、チタニウムエトキシド
については約107から115℃であってもよい。
【0043】前記基板が、サファイア又はPt/Ti/
SiO2/Siであり、該基板を約550℃に加熱して
もよい。
SiO2/Siであり、該基板を約550℃に加熱して
もよい。
【0044】前記薄膜がペロブスカイト型構造を有して
いてもよい。
いてもよい。
【0045】
【作用】本発明は、有機金属蒸着法によって高品質のド
ープ及びノンドープの鉛ジルコネートタイタネート(P
ZT)薄膜を製造する方法を開示する。
ープ及びノンドープの鉛ジルコネートタイタネート(P
ZT)薄膜を製造する方法を開示する。
【0046】本発明の方法によれば、ホットウォール型
反応炉を用いた有機金属化学蒸着法によって550℃程
度の低温で、サファイアディスク及びPt/Ti/Si
O2/Si基板上にペロブスカイト型構造を有する鉛ジ
ルコネートタイタネート[Pb(ZrxTi1-x)O3]
薄膜を堆積することができる。安全で安定した前駆物
質、すなわち、鉛テトラメチルヘプタンジオネート[P
b(C11H19O2)2、以下Pb(thd)2と略
す。]、ジルコニウムテトラメチルヘプタンジオネート
[Zr(C11H19O2)4、以下Zr(thd)4と略
す。]、及びチタニウムエトキシドが用いられる。堆積
速度は、10.0から20.0nm/minの範囲であ
る。オージェ電子分光法(AES)による深さ方向プロ
ファイルから、膜の全体にわたって均一性が良好である
ことが分かる。又、AESスペクトルから、膜全体にお
いて炭素混入がないことがわかる。Zr/Ti比は、前
駆物質の温度及び希釈ガスの流量によって容易に制御で
きる。波長の関数である光学的定数はUV-VIS-NI
R分光光度計によって測定される。堆積直後の膜は密度
が高く、粒子の大きさは均一で微細である。
反応炉を用いた有機金属化学蒸着法によって550℃程
度の低温で、サファイアディスク及びPt/Ti/Si
O2/Si基板上にペロブスカイト型構造を有する鉛ジ
ルコネートタイタネート[Pb(ZrxTi1-x)O3]
薄膜を堆積することができる。安全で安定した前駆物
質、すなわち、鉛テトラメチルヘプタンジオネート[P
b(C11H19O2)2、以下Pb(thd)2と略
す。]、ジルコニウムテトラメチルヘプタンジオネート
[Zr(C11H19O2)4、以下Zr(thd)4と略
す。]、及びチタニウムエトキシドが用いられる。堆積
速度は、10.0から20.0nm/minの範囲であ
る。オージェ電子分光法(AES)による深さ方向プロ
ファイルから、膜の全体にわたって均一性が良好である
ことが分かる。又、AESスペクトルから、膜全体にお
いて炭素混入がないことがわかる。Zr/Ti比は、前
駆物質の温度及び希釈ガスの流量によって容易に制御で
きる。波長の関数である光学的定数はUV-VIS-NI
R分光光度計によって測定される。堆積直後の膜は密度
が高く、粒子の大きさは均一で微細である。
【0047】本発明の特徴は、Pb(thd)2、Zr
(thd)4、及びチタニウムエトキシドを前駆物質と
して、ホットウォール型反応炉を用いたMOCVD法に
よるPZT薄膜の構造、組成、及び光学的特性である。
(thd)4、及びチタニウムエトキシドを前駆物質と
して、ホットウォール型反応炉を用いたMOCVD法に
よるPZT薄膜の構造、組成、及び光学的特性である。
【0048】PZT薄膜を低温(550℃)及び減圧
(6Torr)下でMOCVD法によってホットウォール型
及びコールドウォール型反応炉の両方によってサファイ
アディスク、Pt/Ti/SiO2/Siウエハ、Ru
Ox/SiO2/Siウエハ上に堆積する。原料物質は有
機金属前駆物質及び酸化剤を含む。有機金属前駆物質は
金属アルコキシド、金属アセチルアセトネート、又は金
属β−ジケトネートとすることができる。好ましくは、
前駆物質は、Pb成分に対しては鉛テトラメチルヘプタ
ンジオネート、Zr成分に対してはジルコニウムテトラ
メチルヘプタンジオネート、及びTi成分に対してはチ
タニウムエトキシドであり、酸化剤は酸素である。ドー
パントはランタン、ネオジム、ニオブ、又はイットリウ
ムである。膜の化学量論組成は個々の前駆物質の温度及
び/又はキャリアガスの流量を変えることによって容易
に制御され得る。本発明によって製造されたPb(Zr
0.82Ti0.18)O3膜は、23.3μC/cm2の自発分
極、12.3μC/cm2の残留分極及び64.5kV
/cmの保磁界を示す。
(6Torr)下でMOCVD法によってホットウォール型
及びコールドウォール型反応炉の両方によってサファイ
アディスク、Pt/Ti/SiO2/Siウエハ、Ru
Ox/SiO2/Siウエハ上に堆積する。原料物質は有
機金属前駆物質及び酸化剤を含む。有機金属前駆物質は
金属アルコキシド、金属アセチルアセトネート、又は金
属β−ジケトネートとすることができる。好ましくは、
前駆物質は、Pb成分に対しては鉛テトラメチルヘプタ
ンジオネート、Zr成分に対してはジルコニウムテトラ
メチルヘプタンジオネート、及びTi成分に対してはチ
タニウムエトキシドであり、酸化剤は酸素である。ドー
パントはランタン、ネオジム、ニオブ、又はイットリウ
ムである。膜の化学量論組成は個々の前駆物質の温度及
び/又はキャリアガスの流量を変えることによって容易
に制御され得る。本発明によって製造されたPb(Zr
0.82Ti0.18)O3膜は、23.3μC/cm2の自発分
極、12.3μC/cm2の残留分極及び64.5kV
/cmの保磁界を示す。
【0049】
【実施例】本発明の実施例について以下に説明する。
【0050】CVD法により複合酸化薄膜をうまく堆積
させるためには、前駆物質の選択が最も重要である。M
OCVD法のため前駆物質は以下の条件を満たすことが
理想的である。
させるためには、前駆物質の選択が最も重要である。M
OCVD法のため前駆物質は以下の条件を満たすことが
理想的である。
【0051】(1)低蒸着温度での高蒸気圧力 (2)低分解温度 (3)蒸着温度と分解温度との間の十分に大きな温度
「領域(window)」 (4)前駆物質の有機構成物からの混入がないこと (5)常温・常圧下での安定性 (6)毒性がないこと。
「領域(window)」 (4)前駆物質の有機構成物からの混入がないこと (5)常温・常圧下での安定性 (6)毒性がないこと。
【0052】本発明の目的の1つは、MOCVD法によ
るPZT膜のための理想的な前駆物質を特定することで
ある。
るPZT膜のための理想的な前駆物質を特定することで
ある。
【0053】金属アルキル、金属アルコキシド及び金属
β−ジケトネートを含む金属酸化薄膜を成長させるため
の前駆物質として、数種の有機金属化合物のが一般的に
用いられている。金属アルキルの一般式は、Mn+Rnで
ある。ここで、R=CmH2m+1である。金属アルコキシ
ドの一般式は、Mn+(OR)nである。金属β−ジケト
ネートの一般式は、
β−ジケトネートを含む金属酸化薄膜を成長させるため
の前駆物質として、数種の有機金属化合物のが一般的に
用いられている。金属アルキルの一般式は、Mn+Rnで
ある。ここで、R=CmH2m+1である。金属アルコキシ
ドの一般式は、Mn+(OR)nである。金属β−ジケト
ネートの一般式は、
【0054】
【化1】
【0055】である。ここでR=アルキル基又はフルオ
ロアルキル基である。有機金属の前駆物質のほとんど
が、比較的低温で蒸気圧力が適当な値となる。金属アル
コキシド及び金属β−ジケトネートは、そのアルキル等
価物よりも揮発性が低く、取り扱いが容易で、毒性もか
なり低い。
ロアルキル基である。有機金属の前駆物質のほとんど
が、比較的低温で蒸気圧力が適当な値となる。金属アル
コキシド及び金属β−ジケトネートは、そのアルキル等
価物よりも揮発性が低く、取り扱いが容易で、毒性もか
なり低い。
【0056】有機金属の前駆物質を使用する場合は、そ
の化学構造をわずかに変えることによって、その物理特
性及び化学特性を調整することができるという利点があ
る。例えば、金属β−ジケトネートでは、キレート環の
Rを変えることによって揮発性を増大させることができ
る。一般に、Rのかさ高さが増大した場合、又はRのフ
ッ素置換数が増大した場合に揮発性が増大する。例え
ば、キレートでのフッ素化を増大させると、揮発性が増
大する。すなわち、鉛ビス−アセチルアセトネート、鉛
ビス−トリフルオロアセチルアセトネート、鉛ビス−ヘ
キサフルオロアセチルアセトネート等の順に揮発性が増
大する。また、鉛ビス−アセチルアセトネート、鉛ビス
−ジメチルヘプタンジオネート、鉛ビス−テトラメチル
ヘプタンジオネートの順に揮発性が増大する。配位子の
サイズが大きくなると、分子反応から中心金属を保護す
ることによって金属キレートの揮発性が増大する。フッ
素化も同様の効果を有する。なぜなら、フッ素原子は、
置換される水素原子よりも幾分大きいからである。
の化学構造をわずかに変えることによって、その物理特
性及び化学特性を調整することができるという利点があ
る。例えば、金属β−ジケトネートでは、キレート環の
Rを変えることによって揮発性を増大させることができ
る。一般に、Rのかさ高さが増大した場合、又はRのフ
ッ素置換数が増大した場合に揮発性が増大する。例え
ば、キレートでのフッ素化を増大させると、揮発性が増
大する。すなわち、鉛ビス−アセチルアセトネート、鉛
ビス−トリフルオロアセチルアセトネート、鉛ビス−ヘ
キサフルオロアセチルアセトネート等の順に揮発性が増
大する。また、鉛ビス−アセチルアセトネート、鉛ビス
−ジメチルヘプタンジオネート、鉛ビス−テトラメチル
ヘプタンジオネートの順に揮発性が増大する。配位子の
サイズが大きくなると、分子反応から中心金属を保護す
ることによって金属キレートの揮発性が増大する。フッ
素化も同様の効果を有する。なぜなら、フッ素原子は、
置換される水素原子よりも幾分大きいからである。
【0057】金属β−ジケトネートの熱安定性、及び常
温・常圧下での安定性もまた、Rの種類及び中心金属イ
オンの大きさに影響され易い。イオンの大きさが小さい
場合、又は配位子のかさ高さが小さい場合は、金属イオ
ンの保護効果により、熱安定性及び常温・常圧下での安
定性が増大する。この効果は、上記β−ジケトネートの
揮発性が増大する効果と同様である。中心金属の保護が
大きくなることによって、化合物は、低重合体を形成す
る分子間反応を受けにくくなり、また、配位数を増大さ
せる水又は酸素との反応を受けにくくなる。
温・常圧下での安定性もまた、Rの種類及び中心金属イ
オンの大きさに影響され易い。イオンの大きさが小さい
場合、又は配位子のかさ高さが小さい場合は、金属イオ
ンの保護効果により、熱安定性及び常温・常圧下での安
定性が増大する。この効果は、上記β−ジケトネートの
揮発性が増大する効果と同様である。中心金属の保護が
大きくなることによって、化合物は、低重合体を形成す
る分子間反応を受けにくくなり、また、配位数を増大さ
せる水又は酸素との反応を受けにくくなる。
【0058】金属アルコキシドの場合には、その蒸気圧
力は有機基Rの性質に大きく左右される。一般に、蒸気
圧力は、Rの分子量が減少するにつれて増大する。しか
しながら、Rが小さすぎると、アルコキシド基によって
中心金属イオンが十分に保護されず、分子は低重合化さ
れる傾向がある。その結果、分子重量が増大し、蒸気圧
力が低下する。アルコキシドの場合は、蒸気圧力はRの
分岐にも依存する。分岐の度合いが高いと、中心金属イ
オンは効果的に保護される。Ti及びZrのブトキシド
の場合には、n−ブトキシドから、イソ−ブトキシド
へ、さらに第3ブトキシドへとなるので、蒸気圧力は実
質的に増大する。
力は有機基Rの性質に大きく左右される。一般に、蒸気
圧力は、Rの分子量が減少するにつれて増大する。しか
しながら、Rが小さすぎると、アルコキシド基によって
中心金属イオンが十分に保護されず、分子は低重合化さ
れる傾向がある。その結果、分子重量が増大し、蒸気圧
力が低下する。アルコキシドの場合は、蒸気圧力はRの
分岐にも依存する。分岐の度合いが高いと、中心金属イ
オンは効果的に保護される。Ti及びZrのブトキシド
の場合には、n−ブトキシドから、イソ−ブトキシド
へ、さらに第3ブトキシドへとなるので、蒸気圧力は実
質的に増大する。
【0059】鉛ビス−ヘキサフルオロアセチルアセトネ
ート及び鉛ビス−ヘプタフルオロジメチルオクタジオン
[Pb(fod)2]を用いる場合は、膜においてフッ
素混入が生じる。加えて、Pb(fod)2の熱分解に
よるPbOの形成は、300℃で開始されるが、300
℃を越えるとPbF2が支配的となる。一方、前駆物質
をテトラエチル鉛(TEL)として良質なPbO膜が得
られたが、この前駆物質の極めて有毒な性質を有するの
で、これを大規模アプリケーションに用いることはでき
ない。さらに、鉛アルキルは感光性であり、遊離基崩壊
によって分解する。鉛アルコキシド、例えば鉛t−ブト
キシドは、室温では液体であり、その蒸気圧は有毒性の
問題を生じる程である。加えて、大きなPb(II)イオ
ンが存在するので、典型的な金属アルコキシドの加水分
解の問題が生じる。
ート及び鉛ビス−ヘプタフルオロジメチルオクタジオン
[Pb(fod)2]を用いる場合は、膜においてフッ
素混入が生じる。加えて、Pb(fod)2の熱分解に
よるPbOの形成は、300℃で開始されるが、300
℃を越えるとPbF2が支配的となる。一方、前駆物質
をテトラエチル鉛(TEL)として良質なPbO膜が得
られたが、この前駆物質の極めて有毒な性質を有するの
で、これを大規模アプリケーションに用いることはでき
ない。さらに、鉛アルキルは感光性であり、遊離基崩壊
によって分解する。鉛アルコキシド、例えば鉛t−ブト
キシドは、室温では液体であり、その蒸気圧は有毒性の
問題を生じる程である。加えて、大きなPb(II)イオ
ンが存在するので、典型的な金属アルコキシドの加水分
解の問題が生じる。
【0060】ジルコニウムアセチルアセトネート[Zr
(C5H7O2)4]及びジルコニウムトリフルオロアセチ
ルアセトネート[Zr(C5H4F3O2)4]を前駆物質
として用いる際には、いくつかの問題点があった。例え
ば、Zr(C5H7O2)4を用いる場合は、15原子%も
の炭素が混入した立方晶系のZrO2膜となった。Zr
(C5H4F3O2)4を用いる場合は、ガス組成が変化し
て、膜中にフッ素混入を引き起こした。フッ素混入の問
題は、堆積中に反応炉中の水蒸気の分圧を制御すること
によって解決されることができる。しかしながら、減圧
条件下で水蒸気の流量を適切に制御することは容易では
ない。ジルコニウムアルコキシド、例えばジルコニウム
イソプロポキシド及びジルコニウムt−ブトキシドの用
いる場合は、空気と非常に反応しやすいことが問題の1
つになる。ジルコニウムテトラメチルヘプタンジオネー
トは、その蒸着温度範囲を越えると熱的に安定であり、
常温の下では扱い易い。Zr(thd)4は、比較的高
い蒸着温度(180℃〜230℃)及び分解温度(50
0℃〜550℃)であるにもかかわらずCVD処理に適
する前駆物質であることが証明されている。PZT膜の
ペロブスカイト状態の形成温度は550℃付近であるの
で、Zr(thd)4の分解温度が高いことは深刻な問
題ではない。
(C5H7O2)4]及びジルコニウムトリフルオロアセチ
ルアセトネート[Zr(C5H4F3O2)4]を前駆物質
として用いる際には、いくつかの問題点があった。例え
ば、Zr(C5H7O2)4を用いる場合は、15原子%も
の炭素が混入した立方晶系のZrO2膜となった。Zr
(C5H4F3O2)4を用いる場合は、ガス組成が変化し
て、膜中にフッ素混入を引き起こした。フッ素混入の問
題は、堆積中に反応炉中の水蒸気の分圧を制御すること
によって解決されることができる。しかしながら、減圧
条件下で水蒸気の流量を適切に制御することは容易では
ない。ジルコニウムアルコキシド、例えばジルコニウム
イソプロポキシド及びジルコニウムt−ブトキシドの用
いる場合は、空気と非常に反応しやすいことが問題の1
つになる。ジルコニウムテトラメチルヘプタンジオネー
トは、その蒸着温度範囲を越えると熱的に安定であり、
常温の下では扱い易い。Zr(thd)4は、比較的高
い蒸着温度(180℃〜230℃)及び分解温度(50
0℃〜550℃)であるにもかかわらずCVD処理に適
する前駆物質であることが証明されている。PZT膜の
ペロブスカイト状態の形成温度は550℃付近であるの
で、Zr(thd)4の分解温度が高いことは深刻な問
題ではない。
【0061】チタニウムアルコキシドは、大きな欠点も
なく、TiO2薄膜堆積のための前駆物質として用いら
れている。チタニウムアルコキシドは、常温・常圧下で
安定であり、極度の健康上の危害も与えない。チタニウ
ムアルコキシドとジルコニウムアルコキシドとの間の湿
度に対する敏感さの差は、金属原子サイズの関数で表さ
れる。両者共、(IV)価の酸化状態ではd0金属であ
り、電気陰性度が高い。より小さなTi4+イオンは、そ
の有機配位子によって周囲の湿気から幾分保護されてい
る。しかし、より大きなZr4+イオンは、その配位子に
よって完全には保護されないので、周囲の湿気と反応す
る。
なく、TiO2薄膜堆積のための前駆物質として用いら
れている。チタニウムアルコキシドは、常温・常圧下で
安定であり、極度の健康上の危害も与えない。チタニウ
ムアルコキシドとジルコニウムアルコキシドとの間の湿
度に対する敏感さの差は、金属原子サイズの関数で表さ
れる。両者共、(IV)価の酸化状態ではd0金属であ
り、電気陰性度が高い。より小さなTi4+イオンは、そ
の有機配位子によって周囲の湿気から幾分保護されてい
る。しかし、より大きなZr4+イオンは、その配位子に
よって完全には保護されないので、周囲の湿気と反応す
る。
【0062】MOCVD法によるPZT薄膜に対する最
も適切な前駆物質に付いての徹底的な研究の結果、以下
の組み合わせを提案する。
も適切な前駆物質に付いての徹底的な研究の結果、以下
の組み合わせを提案する。
【0063】(1)PbOに対して:鉛テトラメチルヘ
プタンジオネート (2)ZrO2に対して:ジルコニウムテトラメチルヘ
プタンジオネート (3)TiO2に対して:チタニウムエトキシド又はチ
タニウムイソプロポキシド。
プタンジオネート (2)ZrO2に対して:ジルコニウムテトラメチルヘ
プタンジオネート (3)TiO2に対して:チタニウムエトキシド又はチ
タニウムイソプロポキシド。
【0064】<第1実施例>図1に、本発明の第1実施
例に用いられるCVD装置の概略図を示す。反応炉10
は、均一な温度領域を有する長さ300mm及び内径8
0mmのステンレススチールチューブ11を有する。ス
テンレススチールチューブ11の外側には、三温度炉1
2が設けられており、ステンレススチールチューブ11
内の温度を三温度炉12による抵抗加熱によって維持す
る。即ち、本実施例の反応炉10は、ホットウォール型
反応炉を構成している。反応炉10には、コールドトラ
ップ14を介してメカニカルポンプ13が配設されてお
り、反応炉10内の圧力は、メカニカルポンプ13によ
って低圧とされる。コールドトラップ14は、液体窒素
で満たされており、未反応試薬を凝縮するために用いら
れる。反応炉10へのサンプル15の出し入れは、サン
プルドア16を通して行われる。反応炉10には、圧力
センサ17が取り付けられており、反応炉10内部の圧
力をモニタする。反応炉10には、手動バルブ23aを
有するステンレススチールライン23によって、ステン
レススチールバブラー20、21及び22が接続されて
いる。各バブラー20、21及び22内には、それぞれ
前駆物質Pb(thd)2、Ti(C2H5O)4、Zr
(thd)4が納められている。各バブラー20、21
及び22には、N2ガスシリンダ24がそれぞれ接続さ
れている。各N2ガスシリンダ24は、各バブラー2
0、21及び22に流入させるためのキャリアガスであ
るN2ガスの流量を、流速に基づいて制御するための制
御装置を備えている。バブラー20内での前駆物質Pb
(thd)2の温度は、温度制御装置25を有するホッ
トプレートによって加熱されるシリコンオイルバスによ
って制御される。同様に、バブラー21内での前駆物質
Ti(C2H5O)4の温度は、温度制御装置26を有す
るホットプレートによって加熱されるシリコンオイルバ
スによって制御される。バブラー22内の前駆物質Zr
(thd)4の温度は、温度制御装置27を有するアル
ミニウムに覆われたマントルヒーターによって制御され
る。各前駆物質は、堆積が行われている間は、1℃以内
の精度で所望の温度に保たれる。
例に用いられるCVD装置の概略図を示す。反応炉10
は、均一な温度領域を有する長さ300mm及び内径8
0mmのステンレススチールチューブ11を有する。ス
テンレススチールチューブ11の外側には、三温度炉1
2が設けられており、ステンレススチールチューブ11
内の温度を三温度炉12による抵抗加熱によって維持す
る。即ち、本実施例の反応炉10は、ホットウォール型
反応炉を構成している。反応炉10には、コールドトラ
ップ14を介してメカニカルポンプ13が配設されてお
り、反応炉10内の圧力は、メカニカルポンプ13によ
って低圧とされる。コールドトラップ14は、液体窒素
で満たされており、未反応試薬を凝縮するために用いら
れる。反応炉10へのサンプル15の出し入れは、サン
プルドア16を通して行われる。反応炉10には、圧力
センサ17が取り付けられており、反応炉10内部の圧
力をモニタする。反応炉10には、手動バルブ23aを
有するステンレススチールライン23によって、ステン
レススチールバブラー20、21及び22が接続されて
いる。各バブラー20、21及び22内には、それぞれ
前駆物質Pb(thd)2、Ti(C2H5O)4、Zr
(thd)4が納められている。各バブラー20、21
及び22には、N2ガスシリンダ24がそれぞれ接続さ
れている。各N2ガスシリンダ24は、各バブラー2
0、21及び22に流入させるためのキャリアガスであ
るN2ガスの流量を、流速に基づいて制御するための制
御装置を備えている。バブラー20内での前駆物質Pb
(thd)2の温度は、温度制御装置25を有するホッ
トプレートによって加熱されるシリコンオイルバスによ
って制御される。同様に、バブラー21内での前駆物質
Ti(C2H5O)4の温度は、温度制御装置26を有す
るホットプレートによって加熱されるシリコンオイルバ
スによって制御される。バブラー22内の前駆物質Zr
(thd)4の温度は、温度制御装置27を有するアル
ミニウムに覆われたマントルヒーターによって制御され
る。各前駆物質は、堆積が行われている間は、1℃以内
の精度で所望の温度に保たれる。
【0065】反応炉10と各バブラー20、21及び2
2との間を接続する多岐管30は、前駆物質が多岐管3
0で凝縮するのを防止するために、加熱テープによって
加熱され、200℃から250℃の範囲に温度が保たれ
ている。多岐管30には、希釈ガスを導入するための導
入口28が設けられている。本実施例では、希釈ガス兼
酸化剤として酸素を使用する。
2との間を接続する多岐管30は、前駆物質が多岐管3
0で凝縮するのを防止するために、加熱テープによって
加熱され、200℃から250℃の範囲に温度が保たれ
ている。多岐管30には、希釈ガスを導入するための導
入口28が設けられている。本実施例では、希釈ガス兼
酸化剤として酸素を使用する。
【0066】多岐管30には、手動バルブ29aを有す
るステンレススチールライン29によって、ステンレス
スチールバブラー31が接続されている。バブラー31
には、ドーパントが納められている。バブラー31に
は、N2ガスシリンダ32が接続されている。N2ガスシ
リンダ24は、バブラー31に流入させるN2ガスの流
量を、その流速に基づいて制御するための制御装置を備
えている。堆積の間は、ドーパントがライン29から多
岐管30へ導入される。ドーパントとしては、ランタ
ン、ニオブ、ネオジム、及びイットリウム等が使用され
る。
るステンレススチールライン29によって、ステンレス
スチールバブラー31が接続されている。バブラー31
には、ドーパントが納められている。バブラー31に
は、N2ガスシリンダ32が接続されている。N2ガスシ
リンダ24は、バブラー31に流入させるN2ガスの流
量を、その流速に基づいて制御するための制御装置を備
えている。堆積の間は、ドーパントがライン29から多
岐管30へ導入される。ドーパントとしては、ランタ
ン、ニオブ、ネオジム、及びイットリウム等が使用され
る。
【0067】上述したCVD装置を用いて、バブラー2
1から3分間Ti(C2H5O)4を送り、その後バブラ
ー22から1分間Zr(thd)4を送り、最後にバブ
ラー20からPb(thd)2を送ることによって、P
ZT膜の堆積は開始される。表1に典型的な堆積条件を
挙げる。
1から3分間Ti(C2H5O)4を送り、その後バブラ
ー22から1分間Zr(thd)4を送り、最後にバブ
ラー20からPb(thd)2を送ることによって、P
ZT膜の堆積は開始される。表1に典型的な堆積条件を
挙げる。
【0068】
【表1】
【0069】図1に示すCVD装置を用いて、表1の挙
げた条件下でサンプル15上に堆積されたPZT膜の相
の識別はCuKα線を用いたX線回折計によって行われ
る。膜の組成は、オージェ電子分光法(AES)及びエ
ネルギー分散分光法(EDS)を用いて調べられる。膜
の表面のモフォロジーは、走査電子顕微鏡(SEM)を
用いて観察される。膜厚、屈折率n、及び吸収係数kは
UV-VIS-NIR透過測定から得ることができる。
げた条件下でサンプル15上に堆積されたPZT膜の相
の識別はCuKα線を用いたX線回折計によって行われ
る。膜の組成は、オージェ電子分光法(AES)及びエ
ネルギー分散分光法(EDS)を用いて調べられる。膜
の表面のモフォロジーは、走査電子顕微鏡(SEM)を
用いて観察される。膜厚、屈折率n、及び吸収係数kは
UV-VIS-NIR透過測定から得ることができる。
【0070】MOCVD法により堆積された直後のPZ
T膜は、鏡面であり、クラックが無く、均一で、サファ
イア基板及びPt/Ti/SiO2/Si基板の何れの
基板に対しても接着が良好であり、サファイア基板上で
は非常に透明であることが示されている。上記基板以外
にも、Al2O3、ZrO2、結晶性MgO若しくはSr
TiO3、半導体若しくは絶縁基板上のAl、Au、P
t若しくはPd等の金属電極、RuO2、RhO2、Ir
O2、OsO2、ReO2、Pb2Ru2O7-x、Pb2Rh2
O7-x、Pb2Ir2O7-x、Sr2Ru2O7-x、Sr2Rh
2O7-x、Sr2Ir2O7- x若しくはインジウム錫酸化物
等の伝導性酸化物、TiN若しくはZiN等の伝導性窒
化物、又はYBa2Cu3O7-x若しくはBi2Sr2Ca2
Cu3O1 0等の超伝導性酸化物がサンプル15として使
用できる。これらをサンプル15に使用した場合のPZ
T膜も同様に、光学的顕微鏡及び走査電子顕微鏡の両方
を用いて観察すると、非常に滑らかな表面となってい
る。表1に示す条件に対する典型的な膜成長速度は、1
0.0から20.0nm/minの範囲内であった。
T膜は、鏡面であり、クラックが無く、均一で、サファ
イア基板及びPt/Ti/SiO2/Si基板の何れの
基板に対しても接着が良好であり、サファイア基板上で
は非常に透明であることが示されている。上記基板以外
にも、Al2O3、ZrO2、結晶性MgO若しくはSr
TiO3、半導体若しくは絶縁基板上のAl、Au、P
t若しくはPd等の金属電極、RuO2、RhO2、Ir
O2、OsO2、ReO2、Pb2Ru2O7-x、Pb2Rh2
O7-x、Pb2Ir2O7-x、Sr2Ru2O7-x、Sr2Rh
2O7-x、Sr2Ir2O7- x若しくはインジウム錫酸化物
等の伝導性酸化物、TiN若しくはZiN等の伝導性窒
化物、又はYBa2Cu3O7-x若しくはBi2Sr2Ca2
Cu3O1 0等の超伝導性酸化物がサンプル15として使
用できる。これらをサンプル15に使用した場合のPZ
T膜も同様に、光学的顕微鏡及び走査電子顕微鏡の両方
を用いて観察すると、非常に滑らかな表面となってい
る。表1に示す条件に対する典型的な膜成長速度は、1
0.0から20.0nm/minの範囲内であった。
【0071】図2に、サファイア及びPt/Ti/Si
O2/Si基板上に堆積直後のPZT膜の典型的なX線
回析パターンを示す。組成比がZr/Ti=60/40
の膜の場合をパターン(a)で示し、組成比がZr/T
i=40/60の膜の場合をパターン(b)で示す。こ
のX線回析パターンから、Zr/Ti=60/40の膜
が斜方面体晶系のペロブスカイト構造を有しており、Z
r/Ti=40/60の膜が正方晶系のペロブスカイト
構造をしていることがわかる。表1に示す堆積条件で
は、好ましい配向性は得られなかった。
O2/Si基板上に堆積直後のPZT膜の典型的なX線
回析パターンを示す。組成比がZr/Ti=60/40
の膜の場合をパターン(a)で示し、組成比がZr/T
i=40/60の膜の場合をパターン(b)で示す。こ
のX線回析パターンから、Zr/Ti=60/40の膜
が斜方面体晶系のペロブスカイト構造を有しており、Z
r/Ti=40/60の膜が正方晶系のペロブスカイト
構造をしていることがわかる。表1に示す堆積条件で
は、好ましい配向性は得られなかった。
【0072】膜の化学量論組成は、主として各前駆物質
の温度及び希釈ガス流量を変えることによって制御する
ことができる。表2に、異なる堆積条件での得られる様
々なZr/Ti比を示す。
の温度及び希釈ガス流量を変えることによって制御する
ことができる。表2に、異なる堆積条件での得られる様
々なZr/Ti比を示す。
【0073】
【表2】
【0074】表2から明かなように、PZT固溶体全体
にわたって所望のZr/Ti比を容易に得ることができ
る。
にわたって所望のZr/Ti比を容易に得ることができ
る。
【0075】オージェ電子分光法(AES)を用いて、
炭素混入、界面反応、及び膜の深さ方向における組成均
一性を調べることができる。図3に、堆積直後の膜のA
ES深さ方向のプロファイルを示す。図4(a)に、膜
表面のAESスペクトルを示し、図4(b)に、Arス
パッタリングを3分行った後の膜で得られたAESスペ
クトルを示し、図4(c)に膜プロファイル完成後の膜
で得られたAESスペクトルを示す。このサンプルに対
して、希釈ガスO2を流量1000sccmで用いる。
ここで略語sccmは立方センチメートル毎分である。
堆積の初期段階、即ちZrO2及びPbO2を堆積する前
にTiO2を3分間堆積する段階の後の堆積直後のPZ
T膜の組成は、図3から分かるように、均一に分散して
いる。又、AES深さ方向のプロファイルから、PZT
膜とPt基板との間に明かな界面反応がないことが分か
る。サンプル表面に炭素が吸着することを除いては、膜
に炭素混入は観察されていない。膜プロファイルの完成
後のAESスペクトルでは、Ptピークしか現れない。
サンプルをアニールすると、AESプロファイルは、堆
積直後のサンプルのAESプロファイルと比べて、表面
でPb含有量が減少し、Tiプロファイルが初期堆積段
階の領域でわずかに平坦化される。
炭素混入、界面反応、及び膜の深さ方向における組成均
一性を調べることができる。図3に、堆積直後の膜のA
ES深さ方向のプロファイルを示す。図4(a)に、膜
表面のAESスペクトルを示し、図4(b)に、Arス
パッタリングを3分行った後の膜で得られたAESスペ
クトルを示し、図4(c)に膜プロファイル完成後の膜
で得られたAESスペクトルを示す。このサンプルに対
して、希釈ガスO2を流量1000sccmで用いる。
ここで略語sccmは立方センチメートル毎分である。
堆積の初期段階、即ちZrO2及びPbO2を堆積する前
にTiO2を3分間堆積する段階の後の堆積直後のPZ
T膜の組成は、図3から分かるように、均一に分散して
いる。又、AES深さ方向のプロファイルから、PZT
膜とPt基板との間に明かな界面反応がないことが分か
る。サンプル表面に炭素が吸着することを除いては、膜
に炭素混入は観察されていない。膜プロファイルの完成
後のAESスペクトルでは、Ptピークしか現れない。
サンプルをアニールすると、AESプロファイルは、堆
積直後のサンプルのAESプロファイルと比べて、表面
でPb含有量が減少し、Tiプロファイルが初期堆積段
階の領域でわずかに平坦化される。
【0076】図4に、サファイア基板上の堆積直後のP
ZT(x=0.6)膜のUV-VIS-NIR透過スペク
トルを実線で示す。点線は膜形成前のサファイア基板の
透過率を示す。このスペクトルから、透過率は、波長3
02nmでは0%(吸収エッジ)まで低下し、波長20
00nmでは85%の値を有することが分かる。
ZT(x=0.6)膜のUV-VIS-NIR透過スペク
トルを実線で示す。点線は膜形成前のサファイア基板の
透過率を示す。このスペクトルから、透過率は、波長3
02nmでは0%(吸収エッジ)まで低下し、波長20
00nmでは85%の値を有することが分かる。
【0077】波長λの関数としての膜厚並びに膜の屈折
率n及び吸収係数kを算出するためにエンベロープ法
(envelope method)が用いられる。この方法を用いて
膜厚を算出すると、510nmであった。図6に、波長
λの関数としての屈折率n及び吸収係数kを示す。組成
比Zr/Ti=60/40を有する膜に対して、波長λ
=633nmでは、屈折率nの値は2.413であり、
吸収係数kの値は0.008である。MOD法によるP
ZT膜における屈折率の値が2.239であるというこ
と比較すれば、MOCVD法によるPZT膜の屈折率は
大きく、これは、MOCVD法によるPZT膜の方が密
度が高いことを示している。吸収係数が非常に低いこと
から、膜の性質が、鏡面であり、非常に透明であること
がわかる。直接遷移であると仮定すると、吸収エッジ付
近の吸収係数から算出されるPZT膜のバンドギャップ
エネルギーは、3.65eVである。この値は、Zr/
Ti=60/40であるMOD法による膜に対して以前
に報告された値に一致する。
率n及び吸収係数kを算出するためにエンベロープ法
(envelope method)が用いられる。この方法を用いて
膜厚を算出すると、510nmであった。図6に、波長
λの関数としての屈折率n及び吸収係数kを示す。組成
比Zr/Ti=60/40を有する膜に対して、波長λ
=633nmでは、屈折率nの値は2.413であり、
吸収係数kの値は0.008である。MOD法によるP
ZT膜における屈折率の値が2.239であるというこ
と比較すれば、MOCVD法によるPZT膜の屈折率は
大きく、これは、MOCVD法によるPZT膜の方が密
度が高いことを示している。吸収係数が非常に低いこと
から、膜の性質が、鏡面であり、非常に透明であること
がわかる。直接遷移であると仮定すると、吸収エッジ付
近の吸収係数から算出されるPZT膜のバンドギャップ
エネルギーは、3.65eVである。この値は、Zr/
Ti=60/40であるMOD法による膜に対して以前
に報告された値に一致する。
【0078】図7(a)及び図7(b)に、SEMによ
って調べた堆積直後のPZT膜の表面モフォロジーを示
す。図7(a)及び図7(b)は、それぞれPt/Ti
/SiO2/Si基板を用いた場合である。このSEM
による顕微鏡写真から、膜が、Pt/Ti/SiO2/
Si基板及びサファイア基板の両方の場合で、密度が高
く、滑らかであることがわかる。粒子は、非常に細か
く、均一に分散している。平均的な粒子サイズは、Pt
/Ti/SiO2/Si基板上の膜では0.15μmで
あり、サファイア基板上の膜では0.1μmよりも小さ
いことが推測できる。
って調べた堆積直後のPZT膜の表面モフォロジーを示
す。図7(a)及び図7(b)は、それぞれPt/Ti
/SiO2/Si基板を用いた場合である。このSEM
による顕微鏡写真から、膜が、Pt/Ti/SiO2/
Si基板及びサファイア基板の両方の場合で、密度が高
く、滑らかであることがわかる。粒子は、非常に細か
く、均一に分散している。平均的な粒子サイズは、Pt
/Ti/SiO2/Si基板上の膜では0.15μmで
あり、サファイア基板上の膜では0.1μmよりも小さ
いことが推測できる。
【0079】<第2実施例>図8に、本発明の第2実施
例に用いたホットウォール型CVD装置の概略図を示
す。反応炉31は、内径80mmのステンレススチール
チューブである。反応炉31の外側には三温度炉32が
設けられており、反応炉31の温度を、三温度炉32に
よる抵抗加熱によって維持する。反応炉31には、コー
ルドトラップ33を介して真空ポンプ34が配設されて
おり、反応炉31内は、真空ポンプ34によって真空引
きされる。反応炉31内の圧力は、圧力センサ35によ
ってモニタされる。圧力が12〜10-3Torrの範囲で
は、MKS BARATRON圧力センサを使用する。
コールドトラップ33には液体窒素で満たされており、
生成物及び/又は未反応試薬を凝縮する。各前駆物質材
料は、2つのコネクタ36a及び36bをそれぞれ有す
るステンレススチールバブラー36内に納められてい
る。一方のコネクタ36aは、手動バルブ37aを有す
るステンレススチールライン37によって反応炉31に
接続されており、他方のコネクタ36bは、流量制御装
置を備えたN2ガスシリンダに接続されている。前駆物
質の温度を制御するために、温度制御装置を有するアル
ミニウムに覆われたマントルヒータと流量計MFCが用
いられる。前駆物質は、堆積が行われている間は、±
0.5℃以内で所望の温度に保たれる。反応炉31と前
駆物質が納められているバブラー36との間の通路は、
加熱テープによって加熱され、温度が200℃から25
0℃の範囲に保たれる。これによって、前駆物質が凝縮
又は分解するのを防止する。
例に用いたホットウォール型CVD装置の概略図を示
す。反応炉31は、内径80mmのステンレススチール
チューブである。反応炉31の外側には三温度炉32が
設けられており、反応炉31の温度を、三温度炉32に
よる抵抗加熱によって維持する。反応炉31には、コー
ルドトラップ33を介して真空ポンプ34が配設されて
おり、反応炉31内は、真空ポンプ34によって真空引
きされる。反応炉31内の圧力は、圧力センサ35によ
ってモニタされる。圧力が12〜10-3Torrの範囲で
は、MKS BARATRON圧力センサを使用する。
コールドトラップ33には液体窒素で満たされており、
生成物及び/又は未反応試薬を凝縮する。各前駆物質材
料は、2つのコネクタ36a及び36bをそれぞれ有す
るステンレススチールバブラー36内に納められてい
る。一方のコネクタ36aは、手動バルブ37aを有す
るステンレススチールライン37によって反応炉31に
接続されており、他方のコネクタ36bは、流量制御装
置を備えたN2ガスシリンダに接続されている。前駆物
質の温度を制御するために、温度制御装置を有するアル
ミニウムに覆われたマントルヒータと流量計MFCが用
いられる。前駆物質は、堆積が行われている間は、±
0.5℃以内で所望の温度に保たれる。反応炉31と前
駆物質が納められているバブラー36との間の通路は、
加熱テープによって加熱され、温度が200℃から25
0℃の範囲に保たれる。これによって、前駆物質が凝縮
又は分解するのを防止する。
【0080】本発明において用いられるバブラー36
は、直径1.5インチ、高さ6インチである。バブラー
36内には体積40cm3のチタニウムエトキシドが納
められており、この量で20回以上の堆積を行うことが
できる。各堆積の後で、この液体原料チタニウムエトキ
シドは真空に保たれる。このように真空に保つことによ
り、チタニウムエトキシドは、明かに劣化することなく
少なくとも1か月間維持することが可能である。一方、
鉛テトラメチルヘプタンジオネート及びジルコニウムテ
トラメチルヘプタンジオネートは、各堆積に対して、そ
れぞれ0.8gずつ新たに用いられる。これらの前駆物
質、鉛テトラメチルヘプタンジオネート及びジルコニウ
ムテトラメチルヘプタンジオネートは、全て室温の空気
中で安定であり安全である。
は、直径1.5インチ、高さ6インチである。バブラー
36内には体積40cm3のチタニウムエトキシドが納
められており、この量で20回以上の堆積を行うことが
できる。各堆積の後で、この液体原料チタニウムエトキ
シドは真空に保たれる。このように真空に保つことによ
り、チタニウムエトキシドは、明かに劣化することなく
少なくとも1か月間維持することが可能である。一方、
鉛テトラメチルヘプタンジオネート及びジルコニウムテ
トラメチルヘプタンジオネートは、各堆積に対して、そ
れぞれ0.8gずつ新たに用いられる。これらの前駆物
質、鉛テトラメチルヘプタンジオネート及びジルコニウ
ムテトラメチルヘプタンジオネートは、全て室温の空気
中で安定であり安全である。
【0081】上記装置を用いてPZT膜を堆積させる動
作を説明する。先ず、サンプルである基板42が反応炉
31内に設置され、反応炉31が密閉される。反応炉3
1内は、0.01Torrまで真空ポンプ34により真空に
引かれる。反応炉31内の基板32を、所望の温度、例
えば550℃に加熱する。このとき、原料が納められた
バブラー36もまた所望の温度に加熱する。堆積の初期
段階に、窒素キャリアガスを伴う原料蒸気をバイパスラ
イン46を通して導入する。また、反応炉31への原料
蒸気の逆拡散を最小とするために酸素ガスを反応炉31
へ導入する。このバイパス処理は、実際に堆積処理の始
まる前に約3分間続けられる。バイパス処理の後、バイ
パスバルブ46aが閉じられ、反応炉31の主バルブ4
7が開けられて堆積が開始される。堆積の終了時に、常
圧へ空気を再充填する前に、蒸発器を止め、且つ希釈ガ
スの導入を止め、反応炉31を0.01Torrまで減圧す
る。基板42は、反応炉31から取り出す前に反応炉3
1の内部で、100℃よりも低い温度に冷却する。
作を説明する。先ず、サンプルである基板42が反応炉
31内に設置され、反応炉31が密閉される。反応炉3
1内は、0.01Torrまで真空ポンプ34により真空に
引かれる。反応炉31内の基板32を、所望の温度、例
えば550℃に加熱する。このとき、原料が納められた
バブラー36もまた所望の温度に加熱する。堆積の初期
段階に、窒素キャリアガスを伴う原料蒸気をバイパスラ
イン46を通して導入する。また、反応炉31への原料
蒸気の逆拡散を最小とするために酸素ガスを反応炉31
へ導入する。このバイパス処理は、実際に堆積処理の始
まる前に約3分間続けられる。バイパス処理の後、バイ
パスバルブ46aが閉じられ、反応炉31の主バルブ4
7が開けられて堆積が開始される。堆積の終了時に、常
圧へ空気を再充填する前に、蒸発器を止め、且つ希釈ガ
スの導入を止め、反応炉31を0.01Torrまで減圧す
る。基板42は、反応炉31から取り出す前に反応炉3
1の内部で、100℃よりも低い温度に冷却する。
【0082】上述のようにして、強誘電体Pb(Zrx
Ti1-x)O3薄膜を、3種の基板、即ちサファイアディ
スク、Ptを被覆した基板である、Pt/Ti/SiO
2/Siウエハ、及びRuOxを被覆した基板である、R
uOx/SiO2/Siウエハ上に、表3に示すパラメー
タを用いて堆積した。
Ti1-x)O3薄膜を、3種の基板、即ちサファイアディ
スク、Ptを被覆した基板である、Pt/Ti/SiO
2/Siウエハ、及びRuOxを被覆した基板である、R
uOx/SiO2/Siウエハ上に、表3に示すパラメー
タを用いて堆積した。
【0083】
【表3】
【0084】堆積直後のMOCVD法によるPZT膜
は、鏡面であり、クラックが無く、均一であり、上記全
ての基板に対し良好な接着性を有している。サファイア
基板を用いた場合は、PZT膜は非常に透明であった。
は、鏡面であり、クラックが無く、均一であり、上記全
ての基板に対し良好な接着性を有している。サファイア
基板を用いた場合は、PZT膜は非常に透明であった。
【0085】図9(a)〜図9(d)に、SEMによっ
て調査されたMOCVD法によるPZT膜の典型的な表
面モフォロジーを示す。図9(a)〜図9(c)は、堆
積直後の膜を示しており、それぞれ、サファイア基板上
のPZT(x=0.4)膜、Ptを被覆した基板上のP
ZT(x=0.6)膜、RuOxを被覆した基板上のP
ZT(x=0.8)膜である。図9(d)は、図9
(c)に示すサンプルと同一のサンプルを、650℃で
30分間アニールした後の状態を示している。この図か
ら、3種の異なる基板全てにおいて、膜の密度が高く、
滑らかであることがわかる。膜の粒子は非常に細かく、
均一に分散している。平均的な膜の粒子サイズは、Pt
/Ti/SiO2/Si基板及びRuOx/SiO2/S
i基板の場合は、0.15μmであり、サファイア基板
の場合は、は0.1μmよりも小さいことが推測され
る。
て調査されたMOCVD法によるPZT膜の典型的な表
面モフォロジーを示す。図9(a)〜図9(c)は、堆
積直後の膜を示しており、それぞれ、サファイア基板上
のPZT(x=0.4)膜、Ptを被覆した基板上のP
ZT(x=0.6)膜、RuOxを被覆した基板上のP
ZT(x=0.8)膜である。図9(d)は、図9
(c)に示すサンプルと同一のサンプルを、650℃で
30分間アニールした後の状態を示している。この図か
ら、3種の異なる基板全てにおいて、膜の密度が高く、
滑らかであることがわかる。膜の粒子は非常に細かく、
均一に分散している。平均的な膜の粒子サイズは、Pt
/Ti/SiO2/Si基板及びRuOx/SiO2/S
i基板の場合は、0.15μmであり、サファイア基板
の場合は、は0.1μmよりも小さいことが推測され
る。
【0086】図10に、サファイアディスクを基板に用
いた場合の堆積直後のPZT膜のX線回折パターンを示
し、図11に、Pt/Ti/SiO2/Siウエハを基
板に用いた場合の堆積直後のPZT膜のX線回折パター
ンを示し、図12に、RuOx/SiO2/Siウエハを
基板に用いた場合の堆積直後のPZT膜のX線回折パタ
ーンを示す。図10〜図12から明かなように、堆積直
後の全てのPZT膜は、基板及び組成に関わらず、ペロ
ブスカイト型構造を有する単一相である。
いた場合の堆積直後のPZT膜のX線回折パターンを示
し、図11に、Pt/Ti/SiO2/Siウエハを基
板に用いた場合の堆積直後のPZT膜のX線回折パター
ンを示し、図12に、RuOx/SiO2/Siウエハを
基板に用いた場合の堆積直後のPZT膜のX線回折パタ
ーンを示す。図10〜図12から明かなように、堆積直
後の全てのPZT膜は、基板及び組成に関わらず、ペロ
ブスカイト型構造を有する単一相である。
【0087】膜の化学量論組成は、個々の前駆物質の温
度及び/又は希釈ガスの流量を変化させることによって
主に制御される。図13に、異なる堆積条件での各種Z
r/Ti比を表わすグラフを示す。図13から分かるよ
うに、PZT固溶体全体にわたって所望のZr/Ti比
を容易に得ることができる。
度及び/又は希釈ガスの流量を変化させることによって
主に制御される。図13に、異なる堆積条件での各種Z
r/Ti比を表わすグラフを示す。図13から分かるよ
うに、PZT固溶体全体にわたって所望のZr/Ti比
を容易に得ることができる。
【0088】再現性は、大量生産の観点から常に最も重
要な論点である。図14に、同一の堆積パラメータを用
いて、サファイア基板上のMOCVD法による堆積を4
回連続して行った場合のPZT膜の組成及び堆積速度の
再現性を示す。サンプルは反応炉内の同一位置から各堆
積ごとに取り出した。図14から明かなように、Pb、
Zr及びTiの組成濃度はほぼ一定であった。すなわ
ち、4回の堆積全てに対して、Pbは54±2原子%で
あり、Zrは32±1原子%であり、Tiは14±1原
子%であった。堆積速度の変化は小さく、3.8±0.
5nm/minであった。
要な論点である。図14に、同一の堆積パラメータを用
いて、サファイア基板上のMOCVD法による堆積を4
回連続して行った場合のPZT膜の組成及び堆積速度の
再現性を示す。サンプルは反応炉内の同一位置から各堆
積ごとに取り出した。図14から明かなように、Pb、
Zr及びTiの組成濃度はほぼ一定であった。すなわ
ち、4回の堆積全てに対して、Pbは54±2原子%で
あり、Zrは32±1原子%であり、Tiは14±1原
子%であった。堆積速度の変化は小さく、3.8±0.
5nm/minであった。
【0089】図15に、サファイア基板上の堆積直後の
PZT(x=0.6)膜のUV−VIS−NIR透過ス
ペクトルを実線で示す。点線は膜形成前のサファイア基
板の透過率を示す。このスペクトルから、透過率は、波
長302nmでは0%(吸収エッジ)まで低下し、波長
2000nmでは85%の値を有することが分かる。こ
のときの膜厚は、510nmであった。
PZT(x=0.6)膜のUV−VIS−NIR透過ス
ペクトルを実線で示す。点線は膜形成前のサファイア基
板の透過率を示す。このスペクトルから、透過率は、波
長302nmでは0%(吸収エッジ)まで低下し、波長
2000nmでは85%の値を有することが分かる。こ
のときの膜厚は、510nmであった。
【0090】図16に、波長の関数としての屈折率n及
び吸収係数kを示す。組成比Zr/Ti=60/40を
有する膜に対して、波長λ=632.8nmでは、屈折
率nの値は2.413であり、吸収係数kの値は0.0
008である。MOD法によるPZT膜における屈折率
の値が2.281である(Pengらの"Optical propertie
s of PZT, PLZT, and PNZT thin films," Mat. Res. So
c. Symp. Proc., 243,21 (1992)を参照)ということ比
較すれば、MOCVD法によるPZT膜の屈折率は大き
い。これは、MOCVD法によるPZT膜の方が密度が
高いことを示している。吸収係数が非常に低いことか
ら、膜の性質が、鏡面であり、非常に透明であることが
わかる。
び吸収係数kを示す。組成比Zr/Ti=60/40を
有する膜に対して、波長λ=632.8nmでは、屈折
率nの値は2.413であり、吸収係数kの値は0.0
008である。MOD法によるPZT膜における屈折率
の値が2.281である(Pengらの"Optical propertie
s of PZT, PLZT, and PNZT thin films," Mat. Res. So
c. Symp. Proc., 243,21 (1992)を参照)ということ比
較すれば、MOCVD法によるPZT膜の屈折率は大き
い。これは、MOCVD法によるPZT膜の方が密度が
高いことを示している。吸収係数が非常に低いことか
ら、膜の性質が、鏡面であり、非常に透明であることが
わかる。
【0091】図17に、オージェ電子分光法(AES)
による膜の深さ方向のプロファイルを示す。この膜は組
成比が、Pb/Zr/Ti=50/41/9である。図
17から分かるように、4つの元素、すなわち、Pb、
Zr、Ti及びOの組成は、膜の全体にわたって全く均
一である。図18(a)に、膜表面のAESスペクトル
を示し、図18(b)に、Arスパッタリングを3分行
った後の膜で得られたAESスペクトルを示す。図18
(a)に示される炭素ピークは、サンプル表面上の炭素
吸収によるものである。Arスパッタリングを3分行っ
た後では、図18(b)から分かるように、炭素ピーク
は検出されなかった。これは、膜全体にわたって炭素混
入が見られなかったことを示す。
による膜の深さ方向のプロファイルを示す。この膜は組
成比が、Pb/Zr/Ti=50/41/9である。図
17から分かるように、4つの元素、すなわち、Pb、
Zr、Ti及びOの組成は、膜の全体にわたって全く均
一である。図18(a)に、膜表面のAESスペクトル
を示し、図18(b)に、Arスパッタリングを3分行
った後の膜で得られたAESスペクトルを示す。図18
(a)に示される炭素ピークは、サンプル表面上の炭素
吸収によるものである。Arスパッタリングを3分行っ
た後では、図18(b)から分かるように、炭素ピーク
は検出されなかった。これは、膜全体にわたって炭素混
入が見られなかったことを示す。
【0092】図19に、上記サンプルの強誘電履歴現象
ループを示す。図19から分かるように、このサンプル
は、優れた強誘電特性を示す。具体的には、自発分極P
s=23.3μC/cm2、残留分極Pr=12.3μC
/cm2及び保磁界Ec=64.5kV/cmである。
ループを示す。図19から分かるように、このサンプル
は、優れた強誘電特性を示す。具体的には、自発分極P
s=23.3μC/cm2、残留分極Pr=12.3μC
/cm2及び保磁界Ec=64.5kV/cmである。
【0093】<第3実施例>第3実施例では、コールド
ウォール型反応炉を用いてPZT膜を成膜する。コール
ドウォール型反応炉は以下の点でホットウォール型反応
炉とは異なる。
ウォール型反応炉を用いてPZT膜を成膜する。コール
ドウォール型反応炉は以下の点でホットウォール型反応
炉とは異なる。
【0094】(1)基板のみが加熱される点 (2)原料蒸気が基板上に垂直に注入される点 (3)反応炉の壁(ウォール)が250℃付近に保持さ
れる点。
れる点。
【0095】ホットウォール型反応炉を使用する場合
は、スループットが高く、設計が容易であるという利点
がある。一方、コールドウォール型反応炉を使用する場
合は、欠陥密度が低く、モフォロジー制御が良好である
という利点がある。
は、スループットが高く、設計が容易であるという利点
がある。一方、コールドウォール型反応炉を使用する場
合は、欠陥密度が低く、モフォロジー制御が良好である
という利点がある。
【0096】図20に、本実施例に用いたコールドウォ
ール型MOCVD装置の概略図を示す。図8に示すホッ
トウォール型CVD装置の部分と同様の部分には、同じ
符号を付している。反応炉41内には、基板42を加熱
するための、直径3インチの基板ヒータ43が備えられ
ている。基板ヒータ43は、最高温度900℃まで作動
できる。基板ヒータ43の温度は、位置によらず8℃の
範囲内で制御でき、時間に関する温度変化は1℃以内で
ある。基板ヒータ43に直接接触するように、基板42
を保持するための基板ホルダ44が配されている。基板
ホルダ44には、INCONEL製を使用する。基板4
2の温度は、基板ホルダ44の内部中央に直接配置され
た熱電対45によってモニタされる。試料である基板4
2は、銀ペーストによって基板ホルダ44上に接着され
る。銀ペーストの使用により、基板42の熱伝導性及び
温度均一性が改善される。原料混合物と基板42との間
の距離は1.5cmから10cmまでを変化させること
ができる。バイパスライン46及びバブラーヒータの設
置及び制御は、上記ホットウォール型CVD装置の場合
と同じである。
ール型MOCVD装置の概略図を示す。図8に示すホッ
トウォール型CVD装置の部分と同様の部分には、同じ
符号を付している。反応炉41内には、基板42を加熱
するための、直径3インチの基板ヒータ43が備えられ
ている。基板ヒータ43は、最高温度900℃まで作動
できる。基板ヒータ43の温度は、位置によらず8℃の
範囲内で制御でき、時間に関する温度変化は1℃以内で
ある。基板ヒータ43に直接接触するように、基板42
を保持するための基板ホルダ44が配されている。基板
ホルダ44には、INCONEL製を使用する。基板4
2の温度は、基板ホルダ44の内部中央に直接配置され
た熱電対45によってモニタされる。試料である基板4
2は、銀ペーストによって基板ホルダ44上に接着され
る。銀ペーストの使用により、基板42の熱伝導性及び
温度均一性が改善される。原料混合物と基板42との間
の距離は1.5cmから10cmまでを変化させること
ができる。バイパスライン46及びバブラーヒータの設
置及び制御は、上記ホットウォール型CVD装置の場合
と同じである。
【0097】上記装置を用いて、強誘電体Pb(Zrx
Ti1-x)O3薄膜を、3種の基板、即ちサファイアディ
スク、Pt/Ti/SiO2/Siウエハ、及びRuOx
/SiO2/Siウエハ上に、表4に示すパラメータを
用いて堆積した。
Ti1-x)O3薄膜を、3種の基板、即ちサファイアディ
スク、Pt/Ti/SiO2/Siウエハ、及びRuOx
/SiO2/Siウエハ上に、表4に示すパラメータを
用いて堆積した。
【0098】
【表4】
【0099】第2実施例において説明したホットウォー
ル型MOCVD装置によるPZT膜の堆積プロセスと同
じプロセスを、本実施例のコールドウォール型MOCV
D装置によるPZT膜の堆積においても行った。
ル型MOCVD装置によるPZT膜の堆積プロセスと同
じプロセスを、本実施例のコールドウォール型MOCV
D装置によるPZT膜の堆積においても行った。
【0100】コールドウォール型MOCVD装置から得
られたPZT膜は同様に、3つの異なる基板、すなわち
サファイアディスク、Pt/Ti/SiO2/Si基
板、RuOx/SiO2/Si基板の何れを用いた場合で
も、均一であり鏡面であった。
られたPZT膜は同様に、3つの異なる基板、すなわち
サファイアディスク、Pt/Ti/SiO2/Si基
板、RuOx/SiO2/Si基板の何れを用いた場合で
も、均一であり鏡面であった。
【0101】図21に、コールドウォール型MOCVD
装置による堆積直後のPZT膜の典型的なX線回析パタ
ーンを示す。パターン(a)は、サファイアディスクを
用いた場合であり、パターン(b)は、Pt/Ti/S
iO2/Si基板を用いた場合であり、パターン(c)
は、RuOx/SiO2/Si基板を用いた場合である。
このX線回析パターンから、膜がペロブスカイト型構造
を有する単一相であることがわかる。
装置による堆積直後のPZT膜の典型的なX線回析パタ
ーンを示す。パターン(a)は、サファイアディスクを
用いた場合であり、パターン(b)は、Pt/Ti/S
iO2/Si基板を用いた場合であり、パターン(c)
は、RuOx/SiO2/Si基板を用いた場合である。
このX線回析パターンから、膜がペロブスカイト型構造
を有する単一相であることがわかる。
【0102】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の強誘電性膜の成膜方法によれば、MOCVD法により
サファイア基板上、Pt/Ti/SiO2/Si基板
上、及びRuOx/SiO2/Si基板上に、PZT薄膜
が低温(550℃)で再現性よく形成され得る。膜は、
堆積直後の状態では純粋なペロブスカイト相を有してい
る。膜の化学量論組成は、前駆物質の温度及び希釈ガス
の流量を変えることによって制御される。膜は全体にわ
たって炭素混入がなく、Pb、Zr、及びTiが膜厚方
向にわたって均一に分散している。堆積直後のPZT膜
においては、波長λ=633nmでは、屈折率は大きく
(2.413)、吸収係数(0.0008)は小さい。
膜の粒子は、非常に細かい(約0.1μ)。
の強誘電性膜の成膜方法によれば、MOCVD法により
サファイア基板上、Pt/Ti/SiO2/Si基板
上、及びRuOx/SiO2/Si基板上に、PZT薄膜
が低温(550℃)で再現性よく形成され得る。膜は、
堆積直後の状態では純粋なペロブスカイト相を有してい
る。膜の化学量論組成は、前駆物質の温度及び希釈ガス
の流量を変えることによって制御される。膜は全体にわ
たって炭素混入がなく、Pb、Zr、及びTiが膜厚方
向にわたって均一に分散している。堆積直後のPZT膜
においては、波長λ=633nmでは、屈折率は大きく
(2.413)、吸収係数(0.0008)は小さい。
膜の粒子は、非常に細かい(約0.1μ)。
【0103】上述したように、PZT膜は、不揮発性メ
モリ素子以外に、焦電性素子、圧電性素子、及びコンデ
ンサの製造に用いられる。ランタンをドープしたPZT
膜は、電気光学装置の製造に用いられる。
モリ素子以外に、焦電性素子、圧電性素子、及びコンデ
ンサの製造に用いられる。ランタンをドープしたPZT
膜は、電気光学装置の製造に用いられる。
【図1】本発明の第1実施例に用いられる、PZT膜を
堆積するためのCVD装置の概略図である。
堆積するためのCVD装置の概略図である。
【図2】第1実施例を示す図であって、図1のCVD装
置を用いて堆積した2つのPZT薄膜のX線回折パター
ンを示す図である。
置を用いて堆積した2つのPZT薄膜のX線回折パター
ンを示す図である。
【図3】第1実施例を示す図であって、図1のCVD装
置を用いて堆積した薄膜のオージェ電子分光法の、ある
条件下での深さ方向のプロファイルを示すグラフであ
る。
置を用いて堆積した薄膜のオージェ電子分光法の、ある
条件下での深さ方向のプロファイルを示すグラフであ
る。
【図4】第1実施例を示す図であって、(a)は、膜表
面のAESスペクトルを示すグラフであり、(b)は、
Arスパッタリングを3分行った後の膜で得られたAE
Sスペクトルを示すグラフであり、(c)は、膜プロフ
ァイル完成後の膜で得られたAESスペクトルを示すグ
ラフである。
面のAESスペクトルを示すグラフであり、(b)は、
Arスパッタリングを3分行った後の膜で得られたAE
Sスペクトルを示すグラフであり、(c)は、膜プロフ
ァイル完成後の膜で得られたAESスペクトルを示すグ
ラフである。
【図5】第1実施例を示す図であって、図1のCVD装
置を用いて、表1の条件下で堆積した膜のUVーVISー
NIR透過スペクトルを示すグラフである。
置を用いて、表1の条件下で堆積した膜のUVーVISー
NIR透過スペクトルを示すグラフである。
【図6】第1実施例を示す図であって、堆積したPZT
薄膜における、波長に対する屈折率及び吸収係数を示す
グラフである。
薄膜における、波長に対する屈折率及び吸収係数を示す
グラフである。
【図7】第1実施例を示す図であって、堆積したPZT
薄膜の表面モフォロジーを示す走査電子顕微鏡による顕
微鏡写真であり、(a)は、Pt/Ti/SiO2/S
i基板を用いた場合であり、(b)はサファイア基板を
用いた場合である。
薄膜の表面モフォロジーを示す走査電子顕微鏡による顕
微鏡写真であり、(a)は、Pt/Ti/SiO2/S
i基板を用いた場合であり、(b)はサファイア基板を
用いた場合である。
【図8】第2実施例に用いられるホットウォール型MO
CVD装置の概略図である。
CVD装置の概略図である。
【図9】第2実施例のMOCVD法によるPZT膜のS
EM顕微鏡写真であって、(a)〜(c)は、それぞ
れ、サファイア基板上、Pt/Ti/SiO2/Si基
板上、及びRuOx/Ti/SiO2/Si基板上の堆積
直後のPb(Zr0.8Ti0 .2)O3膜を示し、(d)
は、RuOx/SiO2/Si基板上のPb(Zr0.8T
i0. 2)O3膜であって、650℃で30分間アニールし
た後の膜を示す図である。
EM顕微鏡写真であって、(a)〜(c)は、それぞ
れ、サファイア基板上、Pt/Ti/SiO2/Si基
板上、及びRuOx/Ti/SiO2/Si基板上の堆積
直後のPb(Zr0.8Ti0 .2)O3膜を示し、(d)
は、RuOx/SiO2/Si基板上のPb(Zr0.8T
i0. 2)O3膜であって、650℃で30分間アニールし
た後の膜を示す図である。
【図10】第2実施例を示す図であって、サファイア基
板上の堆積直後のPZT膜のX線回折パターンを示す図
である。
板上の堆積直後のPZT膜のX線回折パターンを示す図
である。
【図11】第2実施例を示す図であって、Pt/Ti/
SiO2/Si基板上の堆積直後のPZT膜のX線回折
パターンを示す図である。
SiO2/Si基板上の堆積直後のPZT膜のX線回折
パターンを示す図である。
【図12】第2実施例を示す図であって、RuOx/S
iO2/Si基板上の堆積直後のPZT膜のX線回折パ
ターンを示す図である。
iO2/Si基板上の堆積直後のPZT膜のX線回折パ
ターンを示す図である。
【図13】第2実施例を示す図であって、Zr及びTi
の前駆物質のバブラー温度と(Zr,Ti)組成の関係
を示すグラフである。
の前駆物質のバブラー温度と(Zr,Ti)組成の関係
を示すグラフである。
【図14】第2実施例を示す図であって、同一の堆積条
件で堆積を4回連続して行ったサファイア基板上のPZ
T膜の組成及び堆積速度の再現性を示すグラフである。
件で堆積を4回連続して行ったサファイア基板上のPZ
T膜の組成及び堆積速度の再現性を示すグラフである。
【図15】第2実施例を示す図であって、サファイア基
板上の堆積直後のMOCVDによるPb(Zr0.6Ti
0.4)O3膜の光透過スペクトルを示す。
板上の堆積直後のMOCVDによるPb(Zr0.6Ti
0.4)O3膜の光透過スペクトルを示す。
【図16】第2実施例を示す図であって、堆積直後のM
OCVDによるPb(Zr0.6Ti0.4)O3膜におけ
る、波長に対する屈折率及び吸収係数を示すグラフであ
る。
OCVDによるPb(Zr0.6Ti0.4)O3膜におけ
る、波長に対する屈折率及び吸収係数を示すグラフであ
る。
【図17】第2実施例を示す図であって、オージェ電子
分光法による、MOCVDのPb(Zr0.82Ti0.18)
O3膜の深さ方向のプロファイルを示すグラフである。
分光法による、MOCVDのPb(Zr0.82Ti0.18)
O3膜の深さ方向のプロファイルを示すグラフである。
【図18】第2実施例を示す図であって、(a)は、膜
表面のAESスペクトルを示すグラフであり、(b)
は、Arスパッタリングを3分行った後の膜で得られた
AESスペクトルを示すグラフである。
表面のAESスペクトルを示すグラフであり、(b)
は、Arスパッタリングを3分行った後の膜で得られた
AESスペクトルを示すグラフである。
【図19】第2実施例を示す図であって、600℃で3
0分間アニールした、MOCVDのPb(Zr0.82Ti
0.18)O3膜の強誘電履歴現象を示すグラフである。
0分間アニールした、MOCVDのPb(Zr0.82Ti
0.18)O3膜の強誘電履歴現象を示すグラフである。
【図20】第3実施例に用いられるコールドウォール型
MOCVD装置の概略図である。
MOCVD装置の概略図である。
【図21】第3実施例を示す図であって、コールドウォ
ール型反応炉によって600℃で堆積されたMOCVD
によるPZT膜のX線回折パターンを示す図である。
ール型反応炉によって600℃で堆積されたMOCVD
によるPZT膜のX線回折パターンを示す図である。
10 反応炉 11 チューブ 12 三温度炉 13 ポンプ 14 コールドトラップ 15 サンプル 16 サンプルドア 17 圧力センサ 19、20、21、22 バブラー 23、29 ライン 24 N2ガスシリンダ 25、26、27 制御装置 28 導入口 30 多岐管 31 反応炉 32 三温度炉 33 コールドトラップ 34 真空ポンプ 35 圧力センサ 36 バブラー 37 ライン 41 反応炉 42 基板 43 基板ヒータ 44 基板ホルダ 45 熱電対 46 バイパスライン
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年3月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 チェン−シュウング ペン アメリカ合衆国 バージニア 24061− 0237,ブラックスバーグ,バージニア ポ リテクニック インスティテュート アン ド ステイト ユニバーシティ,ホールデ ン ホール 201
Claims (30)
- 【請求項1】 鉛ジルコネートタイタネート薄膜を基板
上に堆積する方法であって、 反応炉内で該基板を加熱する工程、及び該基板を前駆物
質から生成されるガス流にさらす工程を包含する方法。 - 【請求項2】 ペロブスカイト型構造を有する強誘電体
鉛ジルコネートタイタネート薄膜を基板上にMOCVD
法を用いて堆積する方法であって、 減圧下でCVD反応炉に該基板を維持する工程、 該CVD反応炉において該基板を加熱する工程、及びキ
ャリアガスによって送られる前駆物質の蒸気、及び酸化
剤及び/又は希釈ガスからなるガス流を、該基板上への
堆積のために該CVD反応炉に送り、ペロブスカイト型
構造を有する強誘電体鉛ジルコネートタイタネート薄膜
を形成する工程を包含する方法。 - 【請求項3】 前記ガス流中に、前記鉛ジルコネートタ
イタネート薄膜をランタン、ニオブ、ネオジム、又はイ
ットリウムでドープする工程を包含する請求項1又は2
に記載の方法。 - 【請求項4】 前記基板が、Al2O3、ZrO2、Mg
O、SrTiO3、BaTiO3及びPbTiO3のうち
少なくとも1つからなる絶縁体、 Al、Au、Pt及びPdのうち少なくとも1つからな
る金属電極、 RuO2、RhO2、IrO2、OsO2、ReO2、Pb2
Ru2O7-x、Pb2Rh2O7-x、Pb2Ir2O7-x、Sr
2Ru2O7-x、Sr2Rh2O7-x、及びSr2Ir2O7-x
のうち少なくとも1つからなる伝導性酸化物、 TiN及びZrNのうちの少なくとも1つからなる伝導
性窒化物、並びに、 YBa2Cu3O7-x及びBi2Sr2Ca2Cu3O10のう
ちの少なくとも1つからなる超伝導性酸化物のうち少な
くとも1つである請求項1に記載の方法。 - 【請求項5】 前記基板が、サファイア、ZrO2、M
gO、SrTiO3、BaTiO3及びPbTiO3のう
ち少なくとも1つからなる単結晶絶縁体、 Al、Au、Pt及びPdのうち少なくとも1つからな
る金属電極、 RuOx、RuO2、RhO2、IrO2、OsO2、Re
O2、Pb2Ru2O7-x、Pb2Rh2O7-x、Pb2Ir2
O7-x、Sr2Ru2O7-x、Sr2Rh2O7-x、Sr2Ir
2O7-x及びInSnO2のうち少なくとも1つからなる
伝導性酸化物、 TiN及びZrNのうち少なくとも1つからなる伝導性
窒化物、並びにYBa2Cu3O7-x及びBi2Sr2Ca2
Cu3O10のうち少なくとも1つからなる超伝導性酸化
物のうち少なくとも1つである請求項2に記載の方法。 - 【請求項6】 前記基板を約500℃以上に加熱する請
求項1又は2に記載の方法。 - 【請求項7】 前記基板を550℃から650℃に加熱
する請求項6に記載の方法。 - 【請求項8】 前記反応炉がホットウォール型反応炉で
ある請求項1又は2に記載の方法。 - 【請求項9】 前記反応炉がコールドウォール型反応炉
である請求項1又は2に記載の方法。 - 【請求項10】 前記減圧が約10-2Torrから約100
Torrの範囲で行われる請求項1又は2に記載の方法。 - 【請求項11】 前記減圧が約1Torrから約10Torrの
範囲で行われる請求項10に記載の方法。 - 【請求項12】 前記前駆物質が、金属アルコキシド、
金属アセチルアセトネート、又は金属β-ジケトネート
である請求項1又は2に記載の方法。 - 【請求項13】 前記前駆物質が、 チタニウムエトキシド、チタニウムイソプロポキシド、
チタニウムn-ブトキシド及びニオブエトキシドのうち
少なくとも1つからなる金属アルコキシド、 ジルコニウムアセチルアセトネート又は金属アセチルア
セトネートのうち少なくとも一方、 Pb(thd)2、Zr(thd)4、La(th
d)3、Nb(thd)3、Y(thd)3又は他の金属
β-ジケトネートのうち少なくとも1つのうち少なくと
も1つである請求項1又は2に記載の方法。 - 【請求項14】 前記前駆物質が、鉛テトラメチルヘプ
タンジオネート[Pb(thd)2]、ジルコニウムテ
トラメチルヘプタンジオネート[Zr(thd)4]、
及びチタニウムエトキシドである請求項1又は2に記載
の方法。 - 【請求項15】 前記前駆物質の温度が、Pb(th
d)2については約120から180℃であり、Zr
(thd)4については約170から250℃であり、
チタニウムエトキシドについては約80から140℃で
ある請求項14に記載の方法。 - 【請求項16】 前記前駆物質の温度が、Pb(th
d)2については約150℃であり、Zr(thd)2に
ついては約215から230℃であり、チタニウムエト
キシドについては約107から115℃である請求項1
5に記載の方法。 - 【請求項17】 前記酸化剤が酸素、及び窒素を含む酸
化物のうち少なくとも一方である請求項2に記載の方
法。 - 【請求項18】 前記酸化剤の流量が約300から20
00sccmである請求項13に記載の方法。 - 【請求項19】 前記キャリアガスが窒素及び不活性ガ
スのうち少なくとも一方である請求項2に記載の方法。 - 【請求項20】 前記前駆物質が、約10から50sc
cmでキャリアガスによって運ばれる鉛テトラメチルヘ
プタンジオネート、約10から50sccmでキャリア
ガスによって運ばれるジルコニウムテトラメチルヘプタ
ンジオネート、及び約1から10sccmでキャリアガ
スによって運ばれるチタニウムエトキシドを含む請求項
19に記載の方法。 - 【請求項21】 前記希釈ガスが窒素及び不活性ガスの
うち少なくとも一方である請求項2に記載の方法。 - 【請求項22】 前記強誘電体鉛ジルコネートタイタネ
ート薄膜の組成が、Pb(ZrxTi1-x)O3であり、
xは0.0から約0.9の範囲で変化する請求項2に記
載の方法。 - 【請求項23】 Rux/SiO2/Si基板上に堆積さ
れた前記強誘電体鉛ジルコネートタイタネート薄膜の組
成が、Pb(Zr0.82Ti0.18)O3であり、該薄膜の
強誘電特性が、自発分極23.3μC/cm2、残留分
極12.3μC/cm2及び保磁界64.5kV/cm
である請求項2に記載の方法。 - 【請求項24】 半導体素子を製造する方法であって、 反応炉内で基板を加熱する工程、及び金属アルコキシド
及び金属アセチルアセトネートを前駆物質として用い
て、該反応炉内で有機金属化学蒸着法によって該基板上
に鉛ジルコネートタイタネート薄膜を形成する工程を包
含する方法。 - 【請求項25】 前記基板が、サファイア又はPt/T
i/SiO2/Siである請求項24に記載の方法。 - 【請求項26】 前記基板を約500℃より高い温度に
加熱する請求項24に記載の方法。 - 【請求項27】 前記前駆物質が、鉛テトラメチルヘプ
タンジオネート[Pb(thd)2]、ジルコニウムテ
トラメチルヘプタンジオネート[Zr(thd)4]、
及びチタニウムエトキシド[Ti(C2H5O)4]であ
る請求項24に記載の方法。 - 【請求項28】 前記前駆物質の温度が、Pb(th
d)2については約150℃であり、Zr(thd)2に
ついて約215から230℃であり、チタニウムエトキ
シドについては約107から115℃である請求項27
に記載の方法。 - 【請求項29】 前記基板が、サファイア又はPt/T
i/SiO2/Siであり、該基板を約550℃に加熱
する請求項28に記載の方法。 - 【請求項30】 前記薄膜がペロブスカイト型構造を有
する請求項24に記載の方法。
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