JPH06287154A - 金属アルコキシド錯体の製造方法および複合酸化物の製造方法ならびに焼結体、板状体および膜 - Google Patents
金属アルコキシド錯体の製造方法および複合酸化物の製造方法ならびに焼結体、板状体および膜Info
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Abstract
合酸化物、特に低い熱処理温度で正方晶ペロブスカイト
型酸化物を得るための金属アルコキシド錯体の製造方法
と、得られた金属アルコキシド錯体から複合酸化物を得
る製造方法と、得られた正方晶ペロブスカイト型酸化物
の焼結体と板状体と膜とを提供する。 【構成】 アルコールとベンゼン系混合溶媒中で、2種
以上の金属を有するアルコキシド錯体を生成させ、この
金属アルコキシド錯体を微粉末、針状、板状あるいは膜
状の単結晶として単離する。次いで熱処理して複合酸化
物、特に正方晶のペロブスカイト型酸化物を得、特にペ
ロブスカイト型酸化物の場合は必要に応じて焼結する。
Description
ンサ等に用いられる複合酸化物を得るための金属アルコ
キシド錯体の製造方法と、前記金属アルコキシド錯体か
らペロブスカイト酸化物等の複合酸化物を得る製造方法
と、得られたペロブスカイト酸化物の焼結体と板状体と
膜とに関する。
られているペロブスカイト酸化物等の各種複合酸化物を
製造するには、一般に固相反応法や湿式法が用いられて
いる。
中の不純物を効果的に除くことが難しいため不純物が多
く、また原料を混合する際の混合不良等による組成の不
均一が起きやすく、さらに1000℃以上の高温焼成を
要する等の問題点をもつ。
共沈法や金属アルコキシドを用いる加水分解法等があ
り、共沈法においても原料由来の不純物が残留しやす
く、沈殿条件が異なる化合物を同一条件で沈殿させるこ
とから、組成が不均一になりやすく、熱処理に高温を必
要とし、さらに凝集した粒子を壊す工程を要する等の問
題点をもつ。
混合アルコール溶液を得て加水分解反応を行ない、得ら
れた酸化物や水酸化物の沈殿を乾燥、粉砕、仮焼するこ
とで目的の化合物を得る。この方法でも、前記金属アル
コキシド混合アルコール溶液を得る際、例えば原料の金
属アルコキシド錯体がアルコール溶液中では不安定でゲ
ル化してしまったり、工業生産で大量処理を行なう際、
反応槽内の組成の均一性を保つことが困難なため、複合
化合物が得られなかったりする。また、熱処理に高温を
必要とする点も前記方法と同様である。さらに、原料や
工程由来の不純物が残留しやすく、価格的にも高価にな
る等の問題点をもつ。
が高く、組成の精密な均一性が保たれる複合酸化物、特
に低い熱処理温度で正方晶ペロブスカイト型酸化物を得
るための金属アルコキシド錯体の製造方法と、得られた
金属アルコキシド錯体から複合酸化物を得る製造方法
と、得られた正方晶ペロブスカイト型酸化物の焼結体と
板状体と膜とを提供することである。
の(1)〜(18)の構成により達成される。 (1)アルコールとベンゼンまたはベンゼン誘導体とを
含む混合溶媒中で、2種以上の金属を有するアルコキシ
ド錯体を生成させ、この金属アルコキシド錯体を単離す
る金属アルコキシド錯体の製造方法。 (2)前記金属はBa、Pb、Ca、Na、K、Li、
Sr、Ti、Zr、Fe、Nb、Ta、Sb、W、N
i、Zn、Mg、Sn、Mn、Co、Al、In、V、
Cr、CuおよびGaのうちの2種以上である上記
(1)の金属アルコキシド錯体の製造方法。 (3)前記金属はBa、Pb、Ca、Na、K、Liお
よびSrの1種以上と、Ti、Zr、Fe、Nb、T
a、Sb、W、Ni、Zn、Mg、Sn、Mn、Co、
Al、In、V、Cr、CuおよびGaの1種以上とで
ある上記(1)または(2)の金属アルコキシド錯体の
製造方法。 (4)前記金属は、前記混合溶媒中に、金属換算で総計
0.01〜5mol/L 存在する上記(1)〜(3)のいず
れかの金属アルコキシド錯体の製造方法。 (5)前記アルコールは、炭素原子数1〜5の飽和アル
コールまたは炭素原子数2〜5の飽和アルコキシ飽和ア
ルコールの1種以上である上記(1)〜(4)のいずれ
かの金属アルコキシド錯体の製造方法。 (6)前記ベンゼンまたはベンゼン誘導体は、ベンゼン
または炭素原子数1〜5の飽和もしくは不飽和の脂肪族
炭化水素残基を1〜3個有するベンゼン誘導体である上
記(1)〜(5)のいずれかの金属アルコキシド錯体の
製造方法。 (7)前記混合溶媒のベンゼンまたはベンゼン誘導体と
アルコールとの混合比は、(ベンゼンまたはベンゼン誘
導体)/(アルコール)が、モル比で1〜10である上
記(1)〜(6)のいずれかの金属アルコキシド錯体の
製造方法。 (8)単結晶の金属アルコキシド錯体を得る上記(1)
〜(7)のいずれかの金属アルコキシド錯体の製造方
法。 (9)前記単結晶は板状である上記(8)の金属アルコ
キシド錯体の製造方法。 (10)前記単結晶は針状である上記(8)の金属アル
コキシド錯体の製造方法。 (11)前記単結晶は膜状である上記(8)の金属アル
コキシド錯体の製造方法。 (12)前記上記(1)〜(11)のいずれかによって製
造された金属アルコキシド錯体を熱処理する複合酸化物
の製造方法。 (13)前記熱処理後粉砕し、焼結する上記(12)の複
合酸化物の製造方法。 (14)上記(1)〜(10)のいずれかによって製造さ
れた金属アルコキシド錯体を焼結する複合酸化物の製造
方法。 (15)上記(13)または(14)の方法により製造され
た正方晶のペロブスカイト酸化物の焼結体。 (16)平均結晶粒径0.01〜100μm の上記(1
5)の正方晶のペロブスカイト酸化物の焼結体。 (17)上記(12)の方法により製造された正方晶のペ
ロブスカイト酸化物の板状体。 (18)上記(12)の方法により製造された正方晶のペ
ロブスカイト酸化物の膜。
構成する2種以上の金属を有するアルコキシド錯体を、
アルコールとベンゼンまたはベンゼン誘導体とを含む混
合溶媒中で得る。そして金属アルコキシド錯体を単結晶
として析出させて単離する。
合酸化物の組成が精密に制御され、純度が高く、組成の
均一性が高い。その上再結晶という手段を用いること
で、より一層高い純度とすることが可能となる。
いアルコール溶媒中で同様の反応を行なうと、ほとんど
の場合反応物はやがてゲル化して不溶化する。
発明の方法で得られた単結晶は、酸化性雰囲気中で20
0〜600℃程度という従来より低い温度で熱処理を行
なっても正方晶が得られる。正方晶のペロブスカイト酸
化物は強誘電体である。このため、立方晶の常誘電体を
正方晶にするための熱処理は不要であり、焼結等の温度
をこれまでより低くすることができ、用いる条件や材料
等の選択巾が広がるという大きな特徴をもつ。
濃度等の析出条件を選択することにより、板状、針状あ
るいは膜状等種々の形状の単結晶が得られる。これらの
形状を保ったまま熱処理を行なうことで、成形工程を経
ることなしに、板状や膜状等の種々の形態をもつ強誘電
体ペロブスカイト化合物が得られる。
に説明する。
化物を構成する2種以上の金属のうち、例えば一方の金
属またはそのアルコキシドと、他方の金属またはそのア
ルコキシドとを、アルコールとベンゼンまたはベンゼン
誘導体とを含む混合溶媒中で反応させてアルコキシド錯
体とする。反応により得た金属アルコキシド錯体を含む
溶液から、金属アルコキシド錯体を単結晶として析出さ
せる。このとき目的に応じて、得られる単結晶の形状を
板状、針状あるいは膜状とすることが可能である。
で、複合酸化物が得られ、特に微粉末状以外に種々の形
状をもつ正方晶のペロブスカイト酸化物を得ることがで
きる。
ては、Ba、Pb、Ca、Na、K、Li、Sr、T
i、Zr、Fe、Nb、Ta、Sb、W、Ni、Zn、
Mg、Sn、Mn、Co、Al、In、V、Cr、Cu
およびGaのうちの2種以上を用いる。これらの原料金
属成分を、最終製品が目的の組成となるように所定の量
を使用すればよい。これらの金属を用いることで、例え
ばペロブスカイト酸化物やスピネル酸化物等を得ること
ができる。
は、金属アルコキシド錯体の製造に用いる原料金属成分
としては、Ba、Pb、Ca、Na、K、LiおよびS
rの1種以上と、Ti、Zr、Fe、Nb、Ta、S
b、W、Ni、Zn、Mg、Sn、Mn、Co、Al、
In、V、Cr、CuおよびGaの1種以上とを用い
る。これらの原料金属成分を、最終製品が目的の組成と
なるように所定の量を使用することで、強誘電体のペロ
ブスカイト酸化物が得られる。
下記のような態様がある。
錯体を得、この金属アルコキシド錯体を2種以上反応さ
せる。 (b)金属の1種以上とアルコールと金属アルコキシド錯
体の1種以上とを反応させる。 (c)金属を2種以上とアルコールとを用いる。 (d)上記(b) (c) において金属のかわりに金属塩を用い
る。
配位子としては、溶媒アルコールのアルコキシ基と同一
のものを用いることが好ましい。アルコキシド錯体とし
て用いることのできる金属としてはBa、Ti、Zr、
Fe、Nb、Ta、Sb、W、Ni、Zn、Mg、S
n、Mn、Co、Al、In、V、Cr、Cu、Ga、
Sr、Ca、NaおよびK等がある。また、具体的に用
いるアルコキシド錯体を挙げれば、これら金属のメトキ
シド、エトキシド、プロポキシド、ブトキシド、ペンチ
ルオキシド、エトキシエトキシド、メトキシエトキシド
等がある。例えばTi(OC3 H7-i )4 、Zr(OC
2 H5 )4 、Zr(OC3 H7-i )4 、Al(OC2 H
5 )4 、Al(OC3 H7-i )3 、Sb(OCH3 )
3 、Sb(OC2 H5 )3 、Sb(OC4 H9 -n)3 、
Mg(OC2 H5 )2 、Sn(OC4H9 -n)2 、Cu
(OC2 H4 OC2 H5 )2 、Ba(OC2 H5 )2 、
Sr(OC2 H5 )2 、Ca(OC2 H5 )2 、Ta
(OC2 H5 )5 、Ta(OC4H9 -n)5 、Nb(O
C2 H5 )5 およびNb(OC4 H9 -n)5 等である。
コラト配位子の数は通常1〜6である。また、同一のア
ルコキシド錯体において、金属に配位するアルコラト配
位子は通常同一であるが、場合によっては異なっていて
もよい。
いが、このようなものとしては、Ba、Ca、Sr、N
a、KおよびLi等を挙げることができる。さらに、金
属塩としては上記に例示した金属やPbの塩化物、臭化
物等のハロゲン化物や、上記金属の酢酸塩、シュウ酸塩
等の有機酸塩および酸化物を挙げることができる。
るための錯体化反応に用いる原料、反応条件等、さらに
得られた錯体の単離、酸化物の製造方法、焼結等につい
て詳細に説明する。
a、Na、K、LiおよびSrの中から選ばれる1種以
上の第1の原料金属成分と、Ti、Zr、Fe、Nb、
Ta、Sb、W、Ni、Zn、Mg、Sn、Mn、C
o、Al、In、V、Cr、CuおよびGaの中から選
ばれる1種以上の第2の原料金属成分とを、(第1の原
料金属成分)/(第2の原料金属成分)の、原子比で
0.3〜3.3程度の比率で用いることが好ましい。
沈殿の原因となってくる。また、第1の原料金属成分が
少なすぎると複合アルコキシド錯体の収率が低下してく
る。
はベンゼン誘導体とを含む混合溶媒である。
メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコ
ール、ブチルアルコール等の炭素原子数1〜5の飽和ア
ルコール、およびエトキシエチルアルコール、メトキシ
エチルアルコール等の炭素原子数2〜5の飽和アルコキ
シ飽和アルコール等がある。
しては、ベンゼンや、さらにトルエン、キシレンおよび
アリルベンゼン等の炭素原子数1〜5の飽和あるいは不
飽和の脂肪族炭化水素残基を1〜3個もつものを用いる
のが好ましい。
ンゼン誘導体はそれぞれを単独で用いて混合溶媒として
も、それぞれ2種以上を用いて混合溶媒としても、ある
いは一方を単独で用い、他方を2種以上用いて混合溶媒
としてもよい。
コール成分との混合比は、(ベンゼンまたはベンゼン誘
導体)/(アルコール)が、モル比で1〜10、より好
ましくは2〜6とすることが好ましい。アルコール成分
が多すぎると結晶が析出しにくくなり、一方少なすぎる
と金属原料成分が溶解しにくくなってくる。
属換算で総計0.01〜5mol/L 、好ましくは0.2〜
2mol/L の濃度になるように加えることが好ましい。こ
の濃度範囲において、効率よく単結晶が得られる。この
範囲より原料金属成分の濃度が高すぎると結晶とならず
に沈殿ができやすくなり、低すぎると結晶が析出しにく
くなる。
中で10〜80℃、より好ましくは15〜60℃の温度
で、好ましくは30分〜100時間反応処理を行なう。
反応温度が高すぎると溶媒が沸騰したり、急激に反応し
たりして反応が安定に進行しなくなってくる。また、反
応温度が低すぎると、反応速度が遅すぎて、反応に長時
間がかかるため好ましくない。
十分となり、長すぎても効果は変わらない。
めメチルアルコールおよびベンゼン等で洗浄しておくこ
とが好ましく、さらに用いる溶媒は脱水、蒸留等適当な
手段を用いて精製することが好ましい。このような前処
理の後に前記反応を行なうことで、より高い純度の生成
物を得ることができる。
属成分の含有比率、溶媒中の金属成分の濃度、用いる混
合溶媒の組成および比率、さらには反応に用いる雰囲
気、温度、時間等を制御することにより、組成や化学量
論比が精密に制御され、純度が高く組成の均一性が保た
れた複合化合物を得ることができる。
複合錯体[例えばBaTi(OR)6 ・xC6 H6 等と
推定される:ORはアルコラト配位子(アルコキシ
基)]が生成する。
静置したり、温度を30〜60℃程度として溶媒を蒸発
させたり、温度を0〜−20℃程度に低下させたりする
ことで結晶を析出させることができる。この後これを単
離する。
溶媒中の生成金属アルコキシド錯体の濃度を制御した
り、さらには析出温度等を変化させたりすることで、例
えば、板状、針状ないしは種々の形態や厚さをもつ膜状
の結晶が得られる。
分濃度を金属換算で総計0.4〜1mol/L 程度とし、1
5〜30℃程度の温度で保持する。このような条件で、
主面の一辺の平均長さが1〜20mm程度の板状の結晶が
得られる。
金属成分濃度を金属換算で総計0.4〜1mol/L 程度と
し、30〜50℃程度の温度で混合溶媒を濃縮させなが
ら析出させる。このような条件で、通常平均長軸長さが
1〜10mm程度で、平均長軸長さを平均短軸長さで除し
たアスペクト比が5〜20程度の結晶を得ることができ
る。
属成分濃度を金属換算で総計0.4〜1mol/L 程度と
し、結晶化時に前記反応溶液を入れる容器を例えば平面
状の基板とし、温度条件を5〜15℃程度の範囲として
徐々に結晶を析出、成長させることで得ることができ
る。このとき平面基板の形状や、反応溶液の量を制御す
ることで、任意の形状と厚さとをもつ膜状の結晶を得る
ことができる。
1回以上の再結晶を行なってもよい。再結晶には、前記
の溶媒を用いる。
錯体の結晶は、例えばBaTi(OR)6 ・xC6 H6
[ORはアルコラト配位子(アルコキシ基)]と推定さ
れる複合金属錯体の単結晶である。得られた結晶がこの
ような単結晶の形態を持つことは偏光顕微鏡等で形態観
察したり、X線回折、蛍光X線分析、光学顕微鏡、元素
分析等の方法で確認することができる。
ましくは200〜1000℃、より好ましくは300〜
850℃で、好ましくは30分〜12時間程度熱処理す
る。これにより脱アルコキシ反応が生じ、同時にペロブ
スカイト構造を組む結晶化や緻密化が起こる。そして、
正方晶の強誘電体ペロブスカイト酸化物が得られる。
不十分となる傾向にあり、一方高すぎると酸化物が急激
に生成し、形状が乱れたり、酸化物にクラックが生じた
りしてくる。熱処理時間は短すぎると反応が不十分で、
長すぎることは実用的ではなくなる。
ト酸化物が正方晶であることは、X線回折(XRD)や
透過型電子顕微鏡(TEM)により確認することができ
る。
ガスを除いた空気中の他に、例えば水蒸気含有雰囲気、
高酸素濃度雰囲気あるいはオゾンを含有する雰囲気を用
いてもよい。これらの雰囲気中の炭酸ガスは除くことが
好ましい。
酸化物を得る場合も、対応する形状の錯体単結晶を得、
板状、針状あるいは膜状の形状を残したままで正方晶の
ペロブスカイト酸化物とすることができる。これらの場
合、通常無色透明の錯体の結晶は、脱アルコキシ反応の
進行と共に白色に変化する。これを熱処理すると正方晶
のペロブスカイト酸化物が得られる。
0.01〜20mm程度の任意のサイズの板状の正方晶ペ
ロブスカイト酸化物が得られる。針状の場合には、平均
長軸長さが0.01〜10mm程度、アスペクト比が5〜
20程度の任意のサイズの針状の正方晶ペロブスカイト
酸化物が得られる。膜状の場合には0.01〜2mm程度
の任意の厚さの膜状の正方晶ペロブスカイト酸化物が得
られる。
カイト酸化物を得る場合、得られた単結晶を炭酸ガスを
除いた空気中、あるいは不活性ガス中で粉砕した後に、
前記条件により熱処理を行なえばよい。得られる微粒子
の平均粒径は、通常0.002〜0.1μm 程度とす
る。
るいは板状体等の場合には焼結を行なう。すなわち、好
ましくは配向させた状態で成形し、酸化性雰囲気で好ま
しくは600〜1400℃の温度で、好ましくは30分
〜6時間焼結し、誘電体焼結体として用いる。焼結温度
が低すぎたり焼結時間が短すぎたりすると焼結しにくく
なり、一方高すぎたり長すぎたりするとグレインが大き
くなりすぎて焼結体の強度が不足してくる。この際、通
常0.01〜100μm 程度の平均結晶粒径のグレイン
が得られる。
板状、針状等の単結晶を得、これを成形し、焼結を行な
うことでも好ましい複合酸化物の焼結体が得られる。こ
の場合の焼結条件も上記焼結条件と同様でよい。
ペロブスカイト酸化物は、低温焼結誘電体ペースト等と
して用いられ、板状の正方晶ペロブスカイト酸化物は面
配向させて焼結することにより1軸の揃った焼結体を得
て、光シャッター、光記憶素子等に使用することができ
る。また針状の正方晶ペロブスカイト酸化物は針状方向
に配向させて焼結することにより、1軸の揃った焼結体
を得て電歪、圧電素子等として用いることができる。さ
らに膜状の正方晶ペロブスカイト酸化物は記憶素子や光
シャッター等に使用できる。
をさらに詳細に説明する。
ロポキシド[Ti(OC3 H7-i )4 ]とを用い、Ba
/Tiの原子比が1となる量を、イソプロピルアルコー
ル(IPA)とベンゼンとの混合溶媒中に投入し、攪拌
混合し、45℃で保持して反応および溶解を行なった。
処理はすべてAr雰囲気下で行なった。IPAとベンゼ
ンとの混合比率はベンゼン/IPAとして、モル比で4
とした。また、用いた混合溶媒中に加えた金属原料成分
の濃度は、金属換算で総計1.0mol/L とした。用いた
金属Baは、ベンゼンおよびメチルアルコールにてあら
かじめ洗浄したものを用いた。さらに、用いたIPAお
よびベンゼンは脱水および蒸留を行ない、精製したもの
を用いた。
色透明液となったものを18℃として1日保持し、結晶
が析出したことを確認した。得られた結晶を含む溶液の
溶媒を除去し、結晶をベンゼンで洗浄した。得られた結
晶は、四軸型X線回折装置で構造解析と、蛍光X線分析
装置でBa/Ti比の分析を行なったところBaTiア
ルコキシド錯体は、化学式BaTi(OC3 H7-i )6
・xC6 H6 と推定される単結晶であることが確認でき
た。
空気中で600℃、3時間熱処理を行なった。得られた
白色微粉末は、平均粒径が0.03μm であった。さら
に、XRDおよびTEMによる分析を行なった結果、正
方晶であることを確認した。また、TEMによる観察の
結果単結晶であることを確認した。
モルのIPAを補充した他は実施例1と同様に反応させ
たところ、結晶は成長しなかった。この溶液は一週間放
置するとゲル化し、不溶化し、単結晶が得られなかっ
た。
晶を成長させ、主面の一辺の平均長さが8mmで厚さが1
mmの板状の結晶を得た。
除いた空気中で熱処理し、主面の一辺の平均長さが約6
mmで厚さが0.75mmの板状のBaTiO3 結晶が得ら
れた。この結晶をX線回折により分析したところ、正方
晶であった。
状態で成形し、1000℃、1時間空気中で焼結したと
ころ、誘電率1800の焼結体が得られた。平均グレイ
ンサイズは0.2μm であった。
Claims (18)
- 【請求項1】 アルコールとベンゼンまたはベンゼン誘
導体とを含む混合溶媒中で、2種以上の金属を有するア
ルコキシド錯体を生成させ、この金属アルコキシド錯体
を単離する金属アルコキシド錯体の製造方法。 - 【請求項2】 前記金属はBa、Pb、Ca、Na、
K、Li、Sr、Ti、Zr、Fe、Nb、Ta、S
b、W、Ni、Zn、Mg、Sn、Mn、Co、Al、
In、V、Cr、CuおよびGaのうちの2種以上であ
る請求項1の金属アルコキシド錯体の製造方法。 - 【請求項3】 前記金属はBa、Pb、Ca、Na、
K、LiおよびSrの1種以上と、Ti、Zr、Fe、
Nb、Ta、Sb、W、Ni、Zn、Mg、Sn、M
n、Co、Al、In、V、Cr、CuおよびGaの1
種以上とである請求項1または2の金属アルコキシド錯
体の製造方法。 - 【請求項4】 前記金属は、前記混合溶媒中に、金属換
算で総計0.01〜5mol/L 存在する請求項1〜3のい
ずれかの金属アルコキシド錯体の製造方法。 - 【請求項5】 前記アルコールは、炭素原子数1〜5の
飽和アルコールまたは炭素原子数2〜5の飽和アルコキ
シ飽和アルコールの1種以上である請求項1〜4のいず
れかの金属アルコキシド錯体の製造方法。 - 【請求項6】 前記ベンゼンまたはベンゼン誘導体は、
ベンゼンまたは炭素原子数1〜5の飽和もしくは不飽和
の脂肪族炭化水素残基を1〜3個有するベンゼン誘導体
である請求項1〜5のいずれかの金属アルコキシド錯体
の製造方法。 - 【請求項7】 前記混合溶媒のベンゼンまたはベンゼン
誘導体とアルコールとの混合比は、(ベンゼンまたはベ
ンゼン誘導体)/(アルコール)が、モル比で1〜10
である請求項1〜6のいずれかの金属アルコキシド錯体
の製造方法。 - 【請求項8】 単結晶の金属アルコキシド錯体を得る請
求項1〜7のいずれかの金属アルコキシド錯体の製造方
法。 - 【請求項9】 前記単結晶は板状である請求項8の金属
アルコキシド錯体の製造方法。 - 【請求項10】 前記単結晶は針状である請求項8の金
属アルコキシド錯体の製造方法。 - 【請求項11】 前記単結晶は膜状である請求項8の金
属アルコキシド錯体の製造方法。 - 【請求項12】 前記請求項1〜11のいずれかによっ
て製造された金属アルコキシド錯体を熱処理する複合酸
化物の製造方法。 - 【請求項13】 前記熱処理後粉砕し、焼結する請求項
12の複合酸化物の製造方法。 - 【請求項14】 請求項1〜10のいずれかによって製
造された金属アルコキシド錯体を焼結する複合酸化物の
製造方法。 - 【請求項15】 請求項13または14の方法により製
造された正方晶のペロブスカイト酸化物の焼結体。 - 【請求項16】 平均結晶粒径0.01〜100μm の
請求項15の正方晶のペロブスカイト酸化物の焼結体。 - 【請求項17】 請求項12の方法により製造された正
方晶のペロブスカイト酸化物の板状体。 - 【請求項18】 請求項12の方法により製造された正
方晶のペロブスカイト酸化物の膜。
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|---|---|---|---|
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| JP10034693A Expired - Fee Related JP3526886B2 (ja) | 1993-04-02 | 1993-04-02 | 複合酸化物の製造方法 |
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